1 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 12:41:27.06 ID:nnlZYQ7d0
提督「よし、仕事も終わったな」
扶桑「はい」
提督「今日もお疲れ様、扶桑。明日は特に予定がないから、ゆっくり休んでくれ」
扶桑「ありがとうございます、提督」
提督「お前にはいつも頑張ってもらっているからな」
提督「本当に感謝しているよ」ニコ
扶桑「そ、そんな・・・私は当然のことをしているだけです」
提督「それでも、さ」
扶桑「は、はい・・・///」
扶桑「それでは提督、お先に失礼します」ペコ
提督「おやすみ、扶桑」
2 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 12:45:09.45 ID:nnlZYQ7d0
提督「さて、あとはこの海域の編成を・・・」
コンコン
提督「(ん? 誰だ?)」
提督「どうぞ」
??「失礼します・・・」ガチャ
提督「あぁ・・・」
提督「山城じゃないか」
提督「どうしたんだ?」
山城「はい。少し、提督にお話が・・・」
提督「ん? おぉ、良いぞ?」
4 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 12:48:25.52 ID:nnlZYQ7d0
山城「・・・さて、では提督」
山城「少し、私の話を聞いてくれますか?」
山城「何を話そうかしら・・・って」
山城「うっかり、考えていませんでした」
山城「そうですね・・・では、私が扶桑姉様と」
山城「そして、提督と過ごした思い出話でもしましょうか」
5 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 12:53:57.43 ID:nnlZYQ7d0
― 『ようこそ、我が鎮守府へ』 ―
妖精「センカンデキタヨー」
提督「おぉ、そうか! どれどれ」
山城「ここは・・・? 私は一体どうして・・・」
提督「やぁ、こんにちは」
山城「ふぇっ!?」ビク
提督「これは驚かして申し訳ない」
提督「君は・・・扶桑型戦艦、山城だね?」
山城「え? は、はい、そうですけど・・・」
提督「ここはとある鎮守府。そして、私はここの提督だ」
提督「君は前世を戦艦として生きてきたが、今日から新しく」
提督「艦娘として生まれ変わったんだ」
山城「???」
提督「あれ・・・?」
6 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 12:59:20.99 ID:nnlZYQ7d0
扶桑「提督、そう一気に説明をしても、わからないと思いますよ?」
扶桑「山城は、まず何が起きているのか、わかっていないみたいですから」
山城「扶桑姉様!?」
扶桑「ふふ・・・山城、久しぶりね」ニコ
山城「扶桑姉様! 会いたかったです!」ブワワ
扶桑「私もよ、山城。まったく、貴女は相変わらず甘えん坊さんなんだから」
山城「うぅ・・・!」グス
提督「感動の再開ですな」
扶桑「提督、山城には私から事情を説明しておきますね?」
提督「あぁ、申し訳ないが頼む」
提督「山城が落ち着いたら、後で執務室に来てくれ」
扶桑「はい、わかりました」
7 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 13:05:01.48 ID:nnlZYQ7d0
山城「・・・今の日本が、そんなことになっていたなんて」
扶桑「えぇ・・・そんな中、深海棲艦に太刀打ちできる兵器として誕生したのが」
扶桑「私達、艦娘よ」
扶桑「私達はレイテ沖で沈み・・・そして、ここで新たな人生を歩み出すの」
山城「でも、悪く言えば人間側が勝手に私達をつくり・・・」
山城「戦争の道具にしているようにも思えます」
山城「今も昔も、私達の運命は変わらないのですね・・・」
山城「不幸だわ・・・」ズーン
8 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 13:08:47.94 ID:nnlZYQ7d0
扶桑「山城、そういう風に考えてはいけないわ」
扶桑「例え平気であっても、私達は人間と同じ姿をしている」
扶桑「戦艦として生を受けたあの頃ではできなかったことが」
扶桑「今は楽しむことができるわ」
扶桑「それに、ここは良いところよ? みんな優しいし」
扶桑「何より、提督が私達のことをとても大切にしてくれるの」
扶桑「兵器としてではなく、1人1人人間として見てくれたわ」
扶桑「だから、この戦争が終わるまで、また一緒に頑張りましょう?」
山城「扶桑姉様・・・」
9 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 13:13:46.31 ID:nnlZYQ7d0
山城「私は、扶桑姉様と一緒なら」
山城「どんな苦難が待ち構えていたとしても、頑張っていけます!」
扶桑「ふふ・・・ありがとう、山城。良い妹を持ったわ」
山城「はへぇ!?///」ビク
扶桑「提督は、戦争しか知らなかった私達に」
扶桑「様々な、生きる喜びを教えてくれた人・・・」
扶桑「提督のおかげで、こうして私達も会えることができたの」
扶桑「感謝、しなくちゃね?」
山城「は、はい・・・」
山城「(あの人・・・どんな人なんだろう?)」
11 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 13:29:12.93 ID:nnlZYQ7d0
― 執務室 ―
提督「扶桑、説明ありがとう」
提督「ということで、よろしくな? 山城」
山城「は、はい・・・よろしくお願いします」
提督「急なスケジュールで悪いが、近日君のステータスを見るために」
提督「演習をしようと思う」
提督「俺も資料とかを見てみるから」
提督「それまでは、ゆっくりしてくれ」
提督「扶桑もいることだし、久しぶりに姉妹での会話を楽しんでくれ」
山城「はい! それはもちろん!」クワッ
提督「」ビク
提督「えーと・・・早くここの生活に慣れると良いな?」
山城「扶桑姉様がいれば、それだけで満足です!」
提督「(この子、よっぽどお姉ちゃん子なんだな)」
13 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 13:33:49.48 ID:nnlZYQ7d0
山城「それと、扶桑姉様は提督とどういった関係で・・・?」
扶桑「え?」
提督「ん?」
山城「何か他の艦娘よりも、上の立場にあるような・・・」
山城「それに、随分と提督と親しい感じがして・・・」ギロ
提督「(ぬぉっ!?)」ビク
扶桑「えっと・・・私、提督の秘書艦なの」
山城「秘書艦?」
扶桑「えぇ。といっても、事務仕事をするのがほとんどで」
扶桑「出撃時には旗艦として海に・・・」
山城「はい!?」
14 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 13:40:38.37 ID:nnlZYQ7d0
山城「提督! 一体どういうことですか!」バン ベキベキ
提督「ひぃっ!?」ビクビク
扶桑「や、山城!?」ビク
山城「扶桑姉様に雑務をさせて・・・」
山城「おまけに旗艦だなんて、危険な目に遭わせているだなんて・・・!」プルプル
山城「言語道断です!」ダン ベキン
提督「ふぁいっ!」ビクビク
扶桑「山城! 落ち着きなさい!」
扶桑「秘書艦はそんな酷いものではないわ」
扶桑「それに、旗艦であるかないかはそれほど関係ないわ」
扶桑「だから、ね?」
山城「・・・そうですか」
提督「」ビクビク
15 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 13:44:45.51 ID:nnlZYQ7d0
山城「わかりました。そういうことであれば・・・」
扶桑「はぁ・・・」
山城「あ、提督。1つお話が」スッ
提督「ん?」
山城「扶桑姉様に手を出したら、呪いますからね?」ニタァ
提督「」
山城「ふふ・・・」
扶桑「?」
山城「扶桑姉様、私まだ鎮守府の構造とかわからないので・・・」
扶桑「あぁ、そうだったわね」
扶桑「提督、少し山城を案内してきますね?」
提督「」
16 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 13:51:27.35 ID:nnlZYQ7d0
― 夜 ―
提督「扶桑、山城の様子はどうだ?」
扶桑「はい、とてもここを気に入っていましたよ」
扶桑「それに、時雨ちゃんや満潮ちゃん、最上ちゃんにも会えて」
扶桑「とても喜んでいました」ニコ
提督「そうか、それは良かった」
提督「・・・なぁ、扶桑」
扶桑「はい、なんですか?」
提督「あの・・・山城ってさ」
提督「結構なお姉ちゃん子だよな?」
扶桑「はい。私達、とても仲が良いんです」
提督「そ、そうか・・・はは」
提督「(あれは仲が良いというレベルなのだろうか・・・)」
扶桑「仲が良過ぎて困るときもありますが・・・」
提督「やっぱり・・・」
扶桑「えぇ・・・たまに暴走するんです、あの子」
提督「はぁ・・・」
扶桑「はぁ・・・」
17 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 13:55:11.34 ID:nnlZYQ7d0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
山城「確か、私が初めてこの鎮守府に来たときは」
山城「こんな感じでしたね」
山城「あのときは、机と床を壊してしまって、ゴメンなさい・・・」
山城「ふふ・・・」
山城「・・・・・・」
山城「・・・それから少し経って」
24 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 14:14:25.16 ID:nnlZYQ7d0
― 『扶桑姉妹、大活躍』 ―
提督「お疲れ様。2人とも、今回は大活躍だったな!」
提督「これでこの海域は制圧完了だ。お手柄だぞ!」
扶桑「ありがとうございます、提督」
山城「私は扶桑姉様が一緒なら、どんな敵にも負けません」
山城「レイテ沖のときのように、なりたくないですから・・・」
提督「・・・・・・」
扶桑「・・・・・・」
提督「・・・そうだな」
提督「俺もなるべく被害を最小限に留められるように、努力するよ」
提督「艦娘の命は、人の命と同じくらい重いものだ」
提督「提督として、君達を沈ませるわけにはいかない」
山城「提督・・・」
扶桑「提督・・・そんなに私達のことを・・・」ウル
山城「(扶桑姉様!? 涙を・・・)」
山城「」ギロ
提督「ひっ!?」ビクビク
山城「扶桑姉様を泣かせるとは・・・どういうことですか!?」バン バキィ
提督「また机がぁぁっ!?」
25 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 14:21:02.67 ID:nnlZYQ7d0
扶桑「山城、落ち着いて! この机、結構高いのよ!」
山城「扶桑姉様の涙に比べれば、こんなもの塵と一緒です!」
提督「落ち着け、山城!」
山城「 は い ? 」ニタァ
提督「」
扶桑「山城! 提督は何も悪いことをしていないわ!」
山城「それもそうですね・・・」
山城「すいません、少し取り乱しました・・・」
提督「・・・まったく、比叡に続いて、どうしてこうなるんだ」ボソ
ヒエーーーーー!!
ノーーー!! ワタシノアンダーウェアガァァァ!!
提督「・・・・・・」
扶桑「・・・・・・」
山城「?」
提督「はぁ・・・」
扶桑「はぁ・・・」
26 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 14:25:35.43 ID:nnlZYQ7d0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
山城「あれから、遠征、演習、出撃も」
山城「どれも上手くいって、高戦績になりましたね」
山城「扶桑姉様と一緒だったから、ということもありますが」
山城「提督の指揮にも、感謝しています」
山城「でも、すっかり机関係で提督に怒られることが多くなりましたね」
山城「ふふふ・・・」
山城「・・・・・・」
山城「あとは、私が大破してしまった日・・・」
27 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 14:33:01.51 ID:nnlZYQ7d0
― 『山城の坐骨結節は見えなかった』 ―
提督「山城! 大丈夫か!?」
山城「なんとか大丈夫です」
山城「扶桑姉様が無事ならば、それで良いんです」
扶桑「私が無茶なことをしなければ・・・」
扶桑「山城、本当にゴメンなさい・・・!」ポロポロ
山城「ふ、扶桑姉様!? 謝らないで下さい!」
提督「俺からもすまなかった。戦場では、いくら不測の事態が起きかねないとはいえ」
提督「艦娘を沈ませるのは、俺の責任だ」
提督「山城、すまなかった・・・」
山城「そ、そんな・・・提督も謝らないで下さい」
山城「沈まずに帰ってきたんですから、良かったじゃないですか」
山城「それに、私もそう簡単に沈みませんよ?」
山城「だって、沈んでしまったら、扶桑姉様と一緒に過ごすことができなくなりますから」
扶桑「山城・・・」
28 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 14:40:10.19 ID:nnlZYQ7d0
提督「山城、高速修復剤をあげるから、入渠後はゆっくりしてくれ」
山城「ありがとうございます」
扶桑「では提督、私も・・・」
提督「あぁ」
提督「(・・・!?)」
提督「(山城! おしりが丸見えではないか!)」
提督「(いかん! 山城は命がけで戦っているんだぞ!?)」
提督「(今回は扶桑を庇って大破したというのに!)」
提督「(いくらおしりが丸見えとはいえ、邪淫の念はダメだ!)」
提督「(・・・・・・)」
提督「(それにしてもけしからん!)」
提督「(なんて良いおしりなんだ・・・)」
山城「提督?」
提督「な、なんだ?」
山城「私の臀部を凝視するのは良いですが・・・」
山城「もし、扶桑姉様にそのような視線を向けたら・・・」
山城「わかっていますよね?」
提督「」
29 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 14:46:49.12 ID:nnlZYQ7d0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
山城「あのとき、私が気づいていないとでも思っていたんですか?」
山城「提督はわかりやすいですからね」
山城「視線というのは、意外と気がつくものなんです」
山城「あ、提督。こんな話を知っていますか?」
山城「目の呪い」
山城「霊的存在や、人の逆鱗に触れると」
山城「いつも、誰かに見られている感じがして」
山城「遂には発狂して、死んでしまうんです」
山城「私ですか? ふふ・・・」
山城「さぁ・・・どうでしょうかね?」
30 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 14:52:44.91 ID:nnlZYQ7d0
― 『扶桑姉妹とこたつ』 ―
扶桑「はぁー・・・」ヌクヌク
山城「ふぅー・・・」ヌクヌク
提督「あぁ〜」ヌクヌク
山城「提督、いつの間に私達の部屋にいたんですか?」
提督「いや、実は既にこの中に入っt」
山城「ふふ・・・」ニタァ
提督「」
31 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 14:57:12.57 ID:nnlZYQ7d0
扶桑「ふふふ・・・山城は提督と仲が良いのね」
山城「そんなことはないと思います・・・」
提督「」チーン
扶桑「山城。はい、みかん」スッ
山城「ありがとうございます」
山城「やはり、こたつにはみかんですよね」
扶桑「日本の冬のスタイルと言えば、これよね」
ペーニャ「Yes!」
山城「誰!?」ビク
33 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 15:03:54.18 ID:nnlZYQ7d0
山城「はぁ・・・あの人には試合に戻っていただきました」
扶桑「あらそう」
山城「提督、いつまで寝ているんですか? よくわからない人が紛れ込んでいましたよ?」ユサユサ
提督「うぬ」
山城「まったくもぅ・・・」
モゾモゾ・・・
山城「提督、足をこちらにやらないで下さい」
提督「ん? そんなことしていないぞ?」
山城「え? じゃあ、扶桑姉様・・・///」
扶桑「?」ニコ
― こたつの中 ―
春雨「ん・・・///」モゾモゾ
34 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 15:10:45.07 ID:nnlZYQ7d0
― 『扶桑姉妹とお昼寝』 ―
提督「んー・・・ちょっと眠いな」
扶桑「すいません、私も少し・・・」
提督「丁度区切りもついたし、少し仮眠を取るか」
扶桑「良いんですか?」
提督「仕事の能率を上げるために必要なことだよ」
提督「扶桑、なんなら俺と一緒に寝るか?」
扶桑「ふぇ!?///」
提督「はは、なーんt」
山城「・・・・・・」
提督「」
提督「なんでいつも現れるんだよ!?」
山城「扶桑姉様のいないところに山城は現れない・・・」
提督「納得したよ!」
35 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 15:17:34.30 ID:nnlZYQ7d0
山城「ところで提督。先ほどの扶桑姉様に対してのセクハラ発言は、いかがなものかと」ギロ
提督「」ビクビク
扶桑「私は大丈夫よ。そうね・・・」
扶桑「山城も、一緒にお昼寝をしない?」
山城「わ、私もですか?」
扶桑「提督も入れて、仲良く3人で・・・ね?」
山城「扶桑姉様と一緒・・・///」
提督「ありがたき幸せ・・・!」
山城「提督は・・・まぁ、良いですけど・・・」
提督「どうも」
提督「ところで、どこで寝る?」
扶桑「では、折角ですので提督の寝室で・・・///」
山城「」ムッ
提督「(こういう発言を聞くと、少し期待をしてしまう)」
提督「じゃあ、ちょっと部屋整理してくるよ」
36 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 15:22:43.22 ID:nnlZYQ7d0
提督「そういえば布団の中にパジャマが」
提督「着替えるか」バホ
春雨「あ・・・司令官・・・!///」モゾモゾ
提督「・・・・・・」
春雨「ん・・・!/// って! 司令官!?///」ビク
提督「・・・・・・」
提督「・・・さて、パジャマは執務室で着替えて」
提督「扶桑達の部屋にお邪魔するかな」
春雨「あ! 待って下さい! こ、これは・・・///」
提督「(これはあとで・・・夕立に説教してもらおう)」
38 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 15:28:01.45 ID:nnlZYQ7d0
提督「いやぁ、すまんな」
提督「俺の部屋、思っていたよりも散らかっていてな」
扶桑「いえ、構いませんよ?」
山城「扶桑姉様・・・ℤℤℤ」
提督「(おぉ・・・2人とも、良い匂いがする)」
提督「(落ち着くなぁ・・・こんな美人2人と一緒にお昼寝なんて)」
提督「(幸せ者だなぁ・・・)」
― 提督私室 ―
春雨「司令官・・・春雨を放置して・・・!///」モゾモゾ
春雨「こ、これもこれで・・・良い・・・ですよぉ!///」モゾモゾ
春雨「あ・・・!///」ビクビク
夕立「・・・・・・」
夕立「提督さん! 助けてっぽい!」ウワーン
39 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 15:36:30.70 ID:nnlZYQ7d0
― 『扶桑に相談』 ―
扶桑「それで、夕立ちゃん」
扶桑「相談って何かしら?」
夕立「最近、春雨が提督のことしか頭になくて」
夕立「昨日の夜も、提督のシーツに関してずっと話していて」
夕立「中でも、五月雨は優し過ぎるから、ずっと聞いていた結果が・・・」チラ
扶桑「?」チラ
五月雨「」ブツブツ
扶桑「」
夕立「というわけっぽい」
夕立「どうしたら良いと思う?」
扶桑「そ、そうね・・・」
40 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 15:41:17.73 ID:nnlZYQ7d0
扶桑「そういうことに興味がでてくる年頃だし」
扶桑「かつて自分が、春雨ちゃんと同じくらいのときはどうだったか」
扶桑「考えてみてはどうかしら?」
夕立「理解してあげるってことっぽい?」
扶桑「そうね、まずはそこから」
扶桑「姉というのは、いつでも妹が心配でもあり」
扶桑「いつでも世話をするものだわ」
扶桑「頑張ってね?」ニコ
扶桑「(あまり事情はわからないけど・・・)」
夕立「わかったっぽい! どうもありがとう!」
41 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 15:44:46.43 ID:nnlZYQ7d0
― 数日後 ―
白露「...ℤℤℤ」
時雨「...ℤℤℤ」
村雨「...ℤℤℤ」
夕立「...ℤℤℤ」
五月雨「...ℤℤℤ」
涼風「...ℤℤℤ」
春雨「みんなして寝ないで! 司令官のニオイが薄まっちゃう!」ウワーン
提督「どうしてこうなった」
提督「とりあえず春雨はお仕置きだ」
春雨「はい///」
提督「」
43 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 15:56:45.03 ID:nnlZYQ7d0
― 『節分』 ―
山城「鬼は外ー!!」ズガガガ
山城「福は内ー!!」ズガガガ
提督「痛い痛い痛い!」ビシビシ
山城「今日は節分ですよ? 豆を撒くのは当然です」
提督「俺に当てるな!」
扶桑「そうよ、山城。ほら、恵方巻きを作ったから食べて?」
山城「ありがとうございます!」
提督「おぉ!美味そう!」
扶桑「ふふ・・・ありがとうございます」
提督「扶桑は俺の秘書艦になってくれてから、凄く料理を頑張っていたからな」
提督「ありがとうな、毎日楽しみにしているよ」
扶桑「え、えと・・・///」
山城「提督、豆をどうぞ」ズボ
提督「ふがっ!? そこ鼻・・・目えぇぇぇ!!」ジタバタ
扶桑「ふふふ・・・」クスクス
山城「ふふ・・・」ズボ
提督「蝸牛がぁぁぁ!?」グルグル
45 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 16:03:56.62 ID:nnlZYQ7d0
山城「提督、頭の穴という穴から大量の豆を落とさないで下さい」
提督「誰がやったんだよ!?」ザー
菊月「隙あり!」バッ
提督「うわっ!」
菊月「ふっ、軍人たる者、いかなるときにも油断をしてはいけないんだぞ?」
提督「やったな!」ジャラジャラ
提督「食らえ! 9mmバタピー弾クルツ!」ズガガガ
菊月「うわっ!?」ドテ
菊月「・・・・・・」
菊月「」グス
提督「あ」
菊月「うぅ・・・酷いや・・・」グスグス
弥生「司令官?」ニコ
提督「」
扶桑「ふふ・・・みんな仲良しね」
山城「楽しいですね」
48 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 16:18:37.02 ID:nnlZYQ7d0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
山城「こう思い返してみると、とても楽しかったですね」
山城「扶桑姉様に会えたのも、提督のおかげです」
山城「そして」
山城「つい先程・・・」
49 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 16:28:56.06 ID:nnlZYQ7d0
― 執務室 ―
山城「やっぱりそうですか・・・!」
山城「なんで・・・なんでいきなり決めたんですか!」
提督「だからこうして説明したじゃないか」
提督「俺は真剣に考えていたんだ」
提督「扶桑とケッコンするって」
山城「そんなの・・・私が認めません!」
提督「それはあんまりだ!」
提督「姉妹の仲が良いのはわかるが」
提督「認めてくれよ!」
提督「良いか? 俺は扶桑のことを真剣に・・・!」
山城「・・・私のおしり凝視したくせに」
提督「あ、あれは・・・」
山城「どうせ、体目的なんじゃないですか?」
提督「な、なんだと・・・!?」ガシ
山城「きゃっ!?」
提督「ふざけるな! 俺は扶桑のことをそんな目で見ていない!」ググ
山城「は、放して下さい!」ドン
提督「うわっ!」グラ
ガン!! ゴキ!
山城「・・・・・・え?」
山城「あ・・・あぁ・・・!」
提督「」ドクドク
50 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 16:31:21.50 ID:nnlZYQ7d0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
山城「事故とはいえ、頭の打ち所が悪かった提督は」
山城「そのまま目が覚めることはありませんでしたね」
山城「・・・いえ、もしかしたら、まだ生きていて」
山城「気絶をしていただけだったかもしれません」
山城「どうなんですか? 提督」
提督「」
52 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 16:35:39.86 ID:nnlZYQ7d0
山城「まぁ、こんなに時間が経っていては」
山城「もう死んでいるでしょうけど」
山城「・・・・・・」
山城「あの時、助けなきゃって、思ったんですよ?」
山城「後の私の処分に関しては、何も怖いものはありませんでした」
山城「でも」
山城「私は提督を放置しました」
山城「見殺しにしました」
山城「なぜか?」
山城「扶桑姉様と過ごすためです」
山城「提督が死ねば、扶桑姉様を独り占めできる」
山城「そう考えたからです」
55 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 16:41:15.70 ID:nnlZYQ7d0
山城「幸いにも、事故の現場は誰にも見られていない」
山城「それに、今は深夜です」
山城「この部屋の電気も消しました」
山城「提督の耳に届いているかはわかりませんが」
山城「最期に、思い出話でもと」
山城「あれからずっと、傍にいました」
山城「・・・提督、冷たくなっていますね」
山城「でも、私には提督を温めてあげることができません」
山城「この後、私のしたことが発覚するかはわかりませんが」
山城「気づかれないように、精一杯頑張ります」
山城「提督は言っていましたよね?」
山城「頑張るお前は好きだって」
56 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 16:46:30.25 ID:nnlZYQ7d0
山城「私も、提督のことは嫌いではなかったんですよ?」
山城「今となっては死人に口なし・・・」
山城「あ、縁起が悪いですね。ふふ・・・」
山城「弁解の余地なしですが、あのときも」
山城「私は扶桑姉様とのごケッコン、認めるつもりでした」
山城「提督は誰よりも私達艦娘のことを大切にし」
山城「そしてみんなから愛された人です」
山城「素敵な方でした」
山城「でも、私と提督は、いつの間にかふざけ合うような関係になり」
山城「本当に勝手な理由ながら、私も少しふざけて」
山城「過剰な演技をしていたんです」
山城「そうしたら、思ったよりも提督が真剣だったようで」
山城「私もつい、ムキになってしまって」
山城「こうなってしまいました」
58 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 16:54:38.25 ID:nnlZYQ7d0
山城「提督は死んでしまいましたから」
山城「扶桑姉様は悲しむでしょう」
山城「でも、それは一時的なものです」
山城「私が、扶桑姉様が提督のことを忘れるくらい」
山城「慰めて、共感して・・・そして、愛します」
山城「大丈夫です、安心してください」
山城「絶対にそうしてみせますから」
山城「・・・・・・」
山城「・・・さて、では私はそろそろ」
山城「・・・・・・」
山城「扶桑姉様から・・・みんなから愛された」
山城「優しい提督」
山城「ゴメンなさい・・・そして、ありがとうございました」
山城「扶桑姉様と会わせてくれて・・・色々な楽しいことを教えてくれて」
山城「そして」
山城「扶桑姉様を、私に独り占めさせてくれた提督」
山城「心から、感謝します」
山城「では、提督」
山城「さようなら」
提督「」
62 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 17:19:41.81 ID:nnlZYQ7d0
山城「・・・・・・という話を」
山城「昨日、扶桑姉様を見つめながら」
山城「夜寝る前の妄想で興奮していました」
提督「」
扶桑「」
山城「どうでしょうか?」
提督「・・・山城、お前今日から2週間、扶桑との編成なしだ」
山城「そんな殺生な!?」ガーン
― 机の下 ―
五月雨「(もう・・・ダメぇ・・・!///)」プルプル
五月雨「(あ・・・!///)」チョロチョロ
提督「ん?」
63 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/02/04(水) 17:20:28.72 ID:nnlZYQ7d0
扶桑「・・・山城」
山城「扶桑姉様はわかってくれますよね? 私の愛が!」
扶桑「山城さん、私に近寄らないでいただけますか?」
山城「扶桑姉様・・・?」
扶桑「さすがにちょっと・・・」
扶桑「引いたわ」
山城「」ガーン
山城「・・・・・・」
山城「不幸だわ・・・」
提督扶桑「「それはこっちのセリフ!!」」
― 提督私室 ―
春雨「あぅ・・・はぁはぁ・・・司令官・・・んぅ!///」ガタガタ
――― 終 ―――