1 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:32:11.62 ID:Cdwg37W6O
過去作リスト
話のつながりはないので興味ない方はスルーしてください
大井「ちっ、なんて指揮……」提督「今なんつったオイ」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1404/14040/1404049548.html
提督「あえて龍田をいじりたい」天龍「えっ」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1405/14050/1405090223.html
川内「昼戦で敵を殲滅しそこねたよー！」提督「と、いうことは」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1405/14058/1405866119.html
不知火「不知火の司令は顔が怖い」提督「」ｶﾞｰﾝ
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1406/14068/1406808539.html
提督「球磨ー」球磨「クマー？」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1410/14106/1410613168.html
赤城「なまえのないかいぶつ」（地の文注意）
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1410/14106/1410699657.html
伊５８「無理無理もう無理休むでち！」提督「だいじょぶだいじょぶ」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1414/14143/1414332139.html
山城「扶桑姉様が改二になるわ！！！」提督「やったー！！！」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1416/14162/1416231504.html
提督「母さん、お茶」雷「はーい♪」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417182298/
2 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:33:33.45 ID:Cdwg37W6O
提督「……」ｶｷｶｷ
加賀「……」
提督「……」ｶｷｶｷ
加賀「……」
提督「あ」
加賀「……なにか？」
提督「いや……なんでもない」
加賀「……そう」
3 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:34:27.89 ID:Cdwg37W6O
提督「……」ｶｷｶｷ
加賀「……」
提督「ふう」ﾄﾝﾄﾝ
加賀「……お茶」
提督「？」
加賀「お茶、入れましょうか」
提督「……」
加賀「……」
5 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:35:24.93 ID:Cdwg37W6O
提督「……頼む」
加賀「はい」
提督「……」
加賀「……」ｺﾎﾟﾎﾟﾎﾟ
提督「……」
加賀「どうぞ」
提督「ありがとう」
加賀「いえ」
6 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:36:13.90 ID:Cdwg37W6O
提督「……」ｽﾞｽﾞ
加賀「……」
提督「……ふー」
加賀「……」
提督「……」
加賀「……」
ｼｰｰｰｰｰﾝ
7 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:37:16.88 ID:Cdwg37W6O
ｶﾞﾁｬ
翔鶴「失礼いたします、提督」
加賀「！」
提督「！ ああ、どうした翔鶴」
翔鶴「次の出撃の編成について、二、三お伺いしたいことが」
提督「そうか。待ってくれ、今資料を……」
加賀「どうぞ」つ資料
8 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:39:10.01 ID:Cdwg37W6O
提督「……ん、ああ。ん？ ありがとう加賀」
加賀「いえ」
翔鶴「……」ﾆｺﾆｺ
加賀「ちょっと、そこの五航戦。提督の御前でなにを締まりのない顔を晒しているのかしら？」
翔鶴「い、いえ。お二人とも、言葉を交わさずとも通じ合っているなあ、と思って。羨ましいです」ﾆｺ
提督「……」
加賀「……」
9 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:40:40.27 ID:Cdwg37W6O
提督「と、いうわけだ。わかったか？」
翔鶴「なるほど、それでこの編成なのですね」
提督「そういうことだ」
翔鶴「加賀先輩、現場指揮に関してなにかご助言を頂ければ」
加賀「いちいち人に尋ねないと旗艦もまともに務められないというの？」
翔鶴「若輩者ゆえ、ご迷惑をおかけします」ﾍﾟｺ
加賀「……近頃は敵防空艦の性能が上がってきているわ。十分留意するように」
翔鶴「ありがとうございます！」
10 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:41:39.81 ID:Cdwg37W6O
翔鶴「提督、先輩、ありがとうございました。それでは失礼いたします」ﾍﾟｺ
提督「ああ」
加賀「……がんばりなさい」
翔鶴「はい！」ﾆｺｰ
ｶﾞﾁｬ ﾊﾞﾀﾝ
提督「……」
加賀「……」
11 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:42:37.45 ID:Cdwg37W6O
提督「……」
加賀「……」
提督「なあ」
加賀「あの」
提督「……」
加賀「……」
ｼｰｰｰｰｰﾝ
12 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:44:07.01 ID:Cdwg37W6O
ｶﾞﾁｬ
提督「！」
加賀「！」
赤城「失礼します。加賀さん、休憩時間になりましたよ。約束通りお昼に行きましょう」
加賀「あ……」
提督「……もう昼休みだったのか」
13 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:45:04.19 ID:Cdwg37W6O
赤城「あらあら。それは『二人で過ごす時間は短く感じる』、という意味に捉えてよいのですか？」ｸｽｸｽ
提督「……」
加賀「……」
赤城「？ とにかく加賀さんをお借りしていきますね、提督」
提督「ああ。楽しんできなさい」
赤城「それじゃあ行きましょうか、加賀さん」
加賀「ええ」
15 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:46:25.63 ID:Cdwg37W6O
ｻﾞﾜｻﾞﾜ
加賀「少し騒がしいけれど、良い雰囲気のお店ね」
赤城「はいっ。値段はお手頃、味と量も保証しますよ」
加賀「そう」
赤城「それで？ わざわざ鎮守府の外まで来て、相談というのはいったい？」
加賀「……」
16 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:48:11.38 ID:BYLuHb6DO
赤城「加賀さん？」
加賀「……」
赤城「……すいません、オーダーお願いします」
加賀「……」
赤城「はい、季節の野菜サラダと、これと、それからこれとこれとこれと……以上です」
加賀「……」
赤城「……」ｼﾞｰ
加賀「……」
17 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:49:48.36 ID:Cdwg37W6O
店員「お待たせしましたー」
赤城「いただきます」ﾊﾟﾝ
加賀「……」
赤城「ふむ、ふむ」ﾓｸﾞﾓｳ
加賀「……」
赤城「ごちそうさまでした」ﾊﾟﾝ
加賀「………………………………間が、持たないの」
赤城「間が持たなかったのはこちらです。うっかりお昼を食べ終えてしまいました」ｵｸﾁﾌｷﾌｷ
18 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:51:48.93 ID:Cdwg37W6O
赤城「提督との間が持たない？」
加賀「ええ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
赤城「いや、あの。いつも言葉も交わさずイチャ……意思の疎通を取っているじゃないですか」
加賀「馬鹿を言わないで。喋らない相手と、どうやって意思疎通をしろと？」
赤城「……もしかして、提督と加賀さんが全然言葉を交わさないのって」
加賀「……なにを喋ったらいいのか、わからなくて」ﾎﾞｿﾎﾞｿ
赤城「えぇ……」
19 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:55:00.84 ID:Cdwg37W6O
加賀「正直もう、あの無言の空間には耐えられないわ」
赤城「……秘書艦を変えてもらうよう、頼んだらどうですか？」
加賀「そんなことをしたらあらぬ誤解を招きかねません」
赤城「あらぬ誤解？」
加賀「その……私が提督を、苦手に思っている、などという風な……」
赤城「え？ 苦手じゃないんですか？」
20 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:56:31.95 ID:Cdwg37W6O
加賀「そんなことはありません。冷静で公平かつ視野の広い、尊敬に値する上官だと思っています」
赤城「でも上手く話せないんですよね？」
加賀「……」
赤城「で、秘書艦は辞めたくないんですよね？」
加賀「ええ」
赤城「じゃあがんばってお喋りしましょう」
加賀「それができたら苦労はしませんッ！！」ﾊﾞﾝ
赤城（やだこの子面倒くさい）
21 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 22:58:57.59 ID:Cdwg37W6O
加賀「だいたいあの人、私といる時だけ極端に口数が少ないと思わないかしら？」
赤城「そうなんですか？ 確かに元々寡黙なお人ではありますけれど」
加賀「今日だって翔鶴と赤城さんにはごく普通に接していましたし」ﾑｽｰ
赤城（ムスッってなってる加賀さんかわいいなぁ）
加賀「……嫌われて、いるのかしら」ｸﾞｽｯ
赤城「ちょ」
加賀「そうよね、こんな根暗で愛想のない女なんて……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ
赤城「すいませんお会計を！ 出ます！ もう出ます！ ほら加賀さん休憩時間終わっちゃいますよー！！」ｱｾｱｾ
22 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 23:01:18.37 ID:Cdwg37W6O
翔鶴「あ。赤城先輩お疲れ様で……」
赤城「はぁぁぁぁ」ｸﾞｯﾀﾘ
翔鶴「……本当にお疲れみたいですね」
赤城「ちょっと厄介な相談事を持ちかけられまして」
翔鶴「相談ってもしかして、恋愛相談ですか？」ｷﾗｷﾗ
赤城「いいえ、コミュニケーション障害の治し方について少々」
翔鶴「思いの外重たい問題ですね……」
23 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 23:02:30.80 ID:Cdwg37W6O
翔鶴「そういえば先輩、提督がお呼びでしたよ」
赤城「提督が？」
翔鶴「はい。いつでもいいから、執務室で待っていると」
赤城「用件については？」
翔鶴「そこまではなにも……ただ、少し深刻な顔をしていらしました」
赤城「……わかりました、すぐに向かいます。ありがとう翔鶴」
翔鶴「いえ、お役に立ててなによりです」ﾆｺ
24 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 23:04:02.48 ID:Cdwg37W6O
赤城「……」
提督「……」
赤城「つまり？ どういうことですか？」
提督「……だから！ 私は！」
提督「加賀といると胸が高鳴って上手く喋れないんだ……ッ！！」ﾄﾞﾄﾞｰﾝ
赤城（この鎮守府面倒くさい……！）
25 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/18(木) 23:06:03.91 ID:Cdwg37W6O
今回は甘酸っぱくてめんどくさいスレを目指すよ！
でも途中でめんどくさくするのがめんどくさくなって糖分大量投入にシフトするのでしょう
既定路線ってやつですね
ご一読ありがとうございました
56 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:15:07.63 ID:L7Y/x3VBO
提督「赤城教えてくれ、私はいったいどうすればいい？」
赤城「……」
提督「ゼロは私になにも言ってはくれない……教えてくれ、赤城」
赤城「零戦とお喋りしていないで現実を見ましょう、提督」
提督「……」
赤城「確認します。加賀さんのことが、好きなんですね？」
提督「……うむ」
57 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:16:52.98 ID:L7Y/x3VBO
赤城「さらに確認です。その『好き』とは、女性として愛している、という意味ですね？」
提督「あ、愛か？ その、そうと言えなくもない、ような」
赤城「ですね？」ﾆｯｺﾘ
提督「アッハイ」
赤城「じゃあもうケッコンを申し込みましょう。加賀さんの練度とっくに限界ですし」
提督「馬鹿を言え、赤城。私を殺す気か」
赤城「えっ」
提督「えっ」
58 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:17:52.03 ID:L7Y/x3VBO
赤城「失礼ですが提督、なんの申し込みとお聞き違いをされたんですか？ ケッコンですよ、ケッコン。決闘ではありませんよ？」
提督「そんなことをしたら私はきっと、心臓が早鳴りするあまり爆発四散して死ぬだろう」
赤城「いまだかつてない壮絶なキュン死ですね……」
提督「……なにを話せばいいのかわからない」
赤城「はい」
提督「かといって状況を改善すべくキュウコンなどしたら」
赤城「はい」
提督「私は確実に死ぬ」
赤城（面倒くさい……）
59 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:19:44.63 ID:L7Y/x3VBO
赤城「そうだ、提督。イメージトレーニングを行いましょう」ﾎﾟﾝ
提督「ふむ？」
赤城「ちょっと想像してみましょう。目をつむってください」
提督「ふむ」
赤城「今あなたの目の前には加賀さんがいます」
提督「……ふむ」
赤城「白無垢を纏って化粧を施した、それはそれは艶やかで美しい加賀さんです」
提督「あ、駄目だこれは死ねる」
赤城「マンボウですかあなたは」
60 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:21:36.22 ID:L7Y/x3VBO
赤城「大丈夫ですよ。きっと（というか絶対）加賀さんも提督のことが好きですから」
提督「そんなことはありえない」
赤城「言い切りましたね……根拠は？」
提督「加賀は私の前では滅多に喋らない」
赤城「あーあーそう来ましたか、本当に面倒くさいなぁもう」
提督「えっ」
赤城「なんでもありません。話を続けてください」
提督「はい」
62 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:22:40.68 ID:L7Y/x3VBO
提督「とにかくだ」
赤城「はい」
提督「好いてる相手の前で無口になるわけもないだろう」
赤城「……」
提督「その上、加賀が無口になるのは私の前でだけだ……これはもう嫌われているとしか……」
赤城「鏡あるけど見ますか？」
提督「……見たが？」ｷｮﾄﾝ
赤城「……もういいです」ﾊｧｧｧ
63 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:24:35.38 ID:L7Y/x3VBO
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
提督「……」ｶｷｶｷ
加賀「……」
提督「……」ｶｷｶｷ
加賀「……」
提督「あ（腹が鳴りそうだ。まずいまずいまずい、加賀の前でこれは格好がつかん）」
加賀「……なにか？（えっ、これ話しかけられたのかしら。しまったわもう声を出してしまいました、もし違ってたら恥ずかしい）」
提督「いや……（落ち着け、冷静になれ、収まれ腹の虫……）なんでもない（よし収まった）」
加賀「……そう（ああああやっぱり違ったんだわ恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい）」
64 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:26:35.29 ID:L7Y/x3VBO
提督「……」ｶｷｶｷ
加賀「……（しかし失敗を恐れてばかりでは進歩というものがありませんし……ここは一念発起して）」
提督「ふう（一旦休憩するか）」ﾄﾝﾄﾝ
加賀「……お茶」
提督「？」
加賀「お茶、入れましょうか（ああああ言ってしまった言ってしまった言ってしまったわ）」
提督「……（どちらかといえばお茶より軽食が欲しい……とはさすがに言えない）」
加賀「……（なにも仰らない……失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した）」
65 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:27:44.30 ID:L7Y/x3VBO
提督「（だが断るのも悪いな。というか断る理由もない）……頼む」
加賀「はい（！！！！！！！）」
提督「……」
加賀「……」ｺﾎﾟﾎﾟﾎﾟ
提督「……」
加賀「どうぞ」
提督「ありがとう（ありがとう）」
加賀「いえ（やりました）」
67 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:29:12.82 ID:L7Y/x3VBO
提督「……」ｽﾞｽﾞ
加賀「……（ドキドキ）」
提督「……ふー（……美味い）」
加賀「……」
提督「……（しまった会話が途切れた……）」
加賀「……（しまった会話が途切れたわ……）」
ｼｰｰｰｰｰﾝ
68 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:30:37.07 ID:L7Y/x3VBO
ｶﾞﾁｬ
翔鶴「失礼いたします、提督」
加賀「（助かったわ五航戦）！」
提督「（助かったぞ翔鶴）！ ああ、どうした翔鶴」
翔鶴「次の出撃の編成について、二、三お伺いしたいことが」
提督「そうか。待ってくれ、今資料を……」
加賀「どうぞ（手持無沙汰の苛立ち混じりで握りしめていた資料が偶然にもこれでした）」つ資料
69 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:32:49.73 ID:L7Y/x3VBO
提督「（用意がいいな）……ん、ああ。ん？（やけにクシャクシャだなこの資料……まあいいか）ありがとう加賀」
加賀「いえ（やりました）」
翔鶴「……」ﾆｺﾆｺ
加賀「ちょっと、そこの五航戦。提督の御前でなにを締まりのない顔を晒しているのかしら？」
翔鶴「い、いえ。お二人とも、言葉を交わさずとも通じ合っているなあ、と思って。羨ましいです」ﾆｺ
提督「……（なにを言っているんだこの子は）」
加賀「……（なにを言っているのかしらこの子は）」
70 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:34:03.83 ID:L7Y/x3VBO
翔鶴「提督、先輩、ありがとうございました。それでは失礼いたします」ﾍﾟｺ
提督「ああ（いい子だな）」
加賀「……がんばりなさい（いい子だわ）」
翔鶴「はい！」ﾆｺｰ
ｶﾞﾁｬ ﾊﾞﾀﾝ
提督「……（さあなにか話題を探すぞ）」
加賀「……（そして今日こそこの気まずい沈黙に別れを）」
71 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:35:53.55 ID:L7Y/x3VBO
提督「……（なにがいい考えろ頭を巡らせろそうだ今話題になっている美術館などどうだ加賀は静かな方が好みだしな誘ってみるか死を賭してでも誘う覚悟はあるかそうかないかいや待てこの根性なしが覚悟を決めんかそれでも日本男児か貴様）」
加賀「……（落ち着いて考えるのよ加賀そうだわ今度オープンするアミューズメント施設などどうかしら提督は身体を動かすのがお好きだし誘ってみましょうかいえでももし断られたら下心丸出しのイヤらしい女だと思われたらしかし私は一航戦の加賀その誇りに懸けてここは）」
提督「なあ」
加賀「あの」
提督「……（被った。死のう）」
加賀「……（さすがに心が折れました）」
ｼｰｰｰｰｰﾝ
73 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:39:25.83 ID:WzcBN7/8O
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
翔鶴「……」
赤城「これが、お二人からの事情聴取を元に再現された、冒頭のやりとり（>>2-11）の真相です」
翔鶴「……」
赤城「感想があればどうぞ」
翔鶴「想定をはるかに超えて面倒くさい……」
赤城「でしょう？」
翔鶴「でもお二人からいい子だって思われてました///」ﾆﾍﾗｰ
赤城「あなたは本当にいい子ですね（いい子ですね）」
74 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/20(土) 16:40:25.55 ID:L7Y/x3VBO
（これ甘酸っぱいんじゃなくてただのめんどくさいラブコメなんじゃ……）
ご一読ありがとうございました
107 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:30:51.29 ID:4Ledl0U1O
提督「……」ｶｷｶｷ
加賀「……」
提督「……」ｶｷｶｷ
加賀「……」
提督「なあ、加賀」
加賀「……」
提督「……」
加賀「なにか？」
108 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:31:56.33 ID:4Ledl0U1O
提督「……」
加賀「……」
提督（なんなんだ今の間はやはり加賀は私のことなど返事もしたくないほどに嫌っているのではないか待て駄目だこれは泣きそうだしかし涙は堪えるんだ日本男児よ）ｸﾞｽｯ
加賀（ああやってしまったわ驚愕のあまり返事がワンテンポ遅れてしまった折角提督御自ら話しかけてくださったというのにああああ怪訝そうな顔をしてらっしゃる）ｸﾞｽｯ
提督「……」ｽﾞｰﾝ
加賀「……」ｽﾞｰﾝ
109 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:33:04.86 ID:4Ledl0U1O
提督「っ、と、そうだ。加賀、軍令部からお前に通達だ」
提督（最低限軍務はしかとこなさねばな。加賀にとっての私の存在価値などそれだけなのだから）
加賀「ん、んん、そうですか。それで、上はなんと？」
加賀（軍務だけはなにがあろうと疎かにできない。こんな愛想のない女の取り柄などそれだけなのだから）
提督「他鎮守府への教導任務だ（軍務軍務これは軍務）」
加賀「出張……ですか（仕事仕事これは仕事）」
110 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:34:03.24 ID:4Ledl0U1O
提督「そうだ。詳細はここに記してある」つ書類
加賀「なるほど……明日出立ですか。急な話ではありますが、了解いたしました」
提督「苦労をかけるな」
加賀「いえ」
提督「……」
加賀「……」
ｼｰｰｰｰｰﾝ
111 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:34:55.99 ID:4Ledl0U1O
加賀「……明日の支度をしなければならないので本日はこれにて失礼いたします」ｿｿｸｻ
提督「あ、ああ」
加賀「では」ﾍﾟｺ
ｶﾞﾁｬ ﾊﾞﾀﾝ
提督「……」
提督「……」
提督（またなにかやってしまったのか、私は……）ｽﾞｰﾝ
112 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:36:02.52 ID:4Ledl0U1O
提督「……」
提督（茶でも飲むか）
提督「……」ｻｯｰ
提督「……」ｺﾎﾟﾎﾟﾎﾟ
提督「……」ｽﾞｽﾞｽﾞ
提督「……」
提督（美味く、ないな。茶葉が変わったのか？）ｽﾞｽﾞ
113 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:37:34.11 ID:4Ledl0U1O
提督「……」
提督（しかし、まあ。これはこれでいいのかもしれないな）
提督（加賀本人が秘書艦を外れたい、と言ってこないということは）
提督（私の人格はさておき、能力は認められている、と考えてよいのではないか？）
提督（……どのみちこれ以上など望みようもないのだ）
提督（ならばこれから先も、これまでどおりの関係を維持できれば……）ｽﾞｽﾞ
提督（それでいい。私はそれでも……）
114 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:38:20.23 ID:4Ledl0U1O
「いいわけないでしょう」
ﾊﾞｧﾝ!（ドア大破）
提督「！？」
115 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:40:00.37 ID:4Ledl0U1O
赤城「それで……そんなことでいいわけがないでしょう、提督？」
提督「待て赤城、お前なぜモノローグを読める」
赤城「そんなことはいいんです、どうでも」
提督「いや全然よくないんだが」
翔鶴「大破したドアはこちらで修理いたしますね、提督」ﾆｺ
提督「お前は本当にいい子だな翔鶴」
116 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:40:59.57 ID:4Ledl0U1O
赤城「提督。もう一度よく考え直してみてください。本当に、それでよろしいのですか？」
提督「……」
赤城「ね？」ﾆｺ
提督「……しかし、心臓が持たん」
赤城「加賀さんと心臓どっちが大切なんですか！！！」ﾊﾞﾝ
提督「！！！」ﾊｯ
翔鶴「あの、心臓は大切にした方がいいと思います」
117 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:42:39.08 ID:4Ledl0U1O
ｻﾞｻﾞｰﾝ
赤城「というわけで、一夜明けて鎮守府の港にやってきました」
翔鶴「あの、誰向けの説明なんですか先輩？」
提督「海の男の母なる腕（かいな）、海原に向かって愛を叫ぶ……か」
提督「確かに本番に向けてのいい練習になりそうだ」
翔鶴「あの……もういいです」
119 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:44:29.20 ID:4Ledl0U1O
提督「……赤城。本当にやるのか？」
赤城「もちろん。艦隊は出払っていますから、私たち以外の誰かに聞かれる心配はありません」
赤城「なにより加賀さんは今日の早朝、研修先に向けて出発しました」
赤城「もう一度言います。加賀さん、今いません。ここ大事です」
提督「うむ……最悪加賀にさえ聞かれなければ、私としてはそれで構わない」
赤城「でしょう？」ﾆｯｺﾘ
翔鶴「あっ……（察し）」
120 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:46:28.54 ID:4Ledl0U1O
赤城「それでは私たちは下がっていますので」ｿｿｸｻ
翔鶴「が、がんばってくださいね、提督っ」
提督「ただの練習なのだがな……こほん」
提督「……」
ｻﾞｻﾞｰﾝ
提督「加賀……」
121 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:48:05.11 ID:4Ledl0U1O
提督「好きだ、加賀。お前を一人の男として愛している」
提督「……」
提督「すー、はー……よし」
提督（いけそうだ。本人がいないと思うと気が楽だな）
提督（あるいは本当に、この波音が私の味方をしてくれているのかもしれん）
提督「……」
提督「加賀っ！！」
ﾋﾞｸｯ
122 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:49:29.68 ID:4Ledl0U1O
提督「好きだ、加賀。好きなんだ！」
提督「確かに私は、お前の顔もロクに見ることができない腑抜けだ」
提督「怒っている時、困っている時、悲しんでいる時。お前がどんな顔をするのか知らない」
提督「お前が日々なにを考えて、どう思って私の隣にいてくれるのか、まったくわからない」
提督「そんな男がなにを言うと思うだろうが」
提督「それでもお前が好きなんだっ！！！」
ｼｰｰｰｰﾝ
提督「……」
123 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:51:23.36 ID:4Ledl0U1O
提督「加賀。お前の、笑った顔が好きなんだ」
提督「いつ見たか、なぜ見せてくれたのか、それすらも覚えていないが」
提督「ふとした折に見た、その笑顔だけが焼き付いて離れてくれない」
提督「それだけだ。ただそれだけなんだ」
提督「お前は秘書としても空母としても優秀で、軍人として尊敬の念を抱いてもいる」
提督「だが、私がお前に、男として惹かれた理由は、突き詰めればその一点だけなんだ」
提督「……浅い男だろう？ 笑ってくれ」
126 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:53:28.80 ID:4Ledl0U1O
提督「あ、いや、この場合の笑ってくれというのは、蔑んでくれて構わないという意味であって、笑顔が見たいという意味では……」
提督「ああいや、しかしできれば、笑った顔を見せてくれるのならばそれに勝るものはないというか」
提督「……はぁ」
提督「やれやれ、なんという様だ。本当にこれが、練習で良かったよ。なあ赤城」ｸﾙｯ
加賀「……」
ｻﾞｻﾞｰﾝ
提督「……」
加賀「……」
129 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:55:43.89 ID:RcEFoPk6O
提督「……」ｸﾙｯ
加賀「……」
提督「……」ｸﾙｯ
加賀「……」
提督「えっ」
翔鶴「芸術的な二度見でしたね……」
赤城「録画して残しておきたいほどでした」ｼﾚｯ
提督「」
130 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 21:58:27.80 ID:RcEFoPk6O
加賀「……」
提督「なっ、あ、え、かかかかが、な、なぜ」ﾊﾟｸﾊﾟｸ
赤城「研修が突如中止になったらしく途中で引き返してきたそうです」ﾆｺ
提督「」
翔鶴「わーすごいぐうぜんですねー」
赤城「大本営という名の偶然は二人の恋路を応援してくれるみたいですね」ﾆｺﾆｺ
翔鶴「もうやだこの国」
赤城「さあ提督、いい加減に面倒くさいのもここまでですよ……覚悟を決めてくださいっ」
131 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 22:01:35.18 ID:4Ledl0U1O
提督（赤城の言う通りだ。ここまでやって今さら引っ込みなどつくか。大和魂これにありッ！！）
提督「……む、ぅ。か、加賀よ」ﾊﾞｸﾊﾞｸﾊﾞｸﾊﾞｸ
加賀「……」
提督「そ、その、だな。今のは、だな」ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ
加賀「……」
提督「つまり、つまり私は！ お前のことがっ！！」ﾊﾞｯｸﾝﾊﾞｯｸﾝﾊﾞｯｸﾝﾊﾞｯｸﾝ
翔鶴「」ﾜｸﾜｸ
赤城「」ﾜｸﾜｸ
132 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 22:02:16.33 ID:4Ledl0U1O
加賀「……」
提督「……ん？」
赤城「え？」
翔鶴「ど、どうしたんでしょうか？」
加賀「……」
提督「……」ｼﾞｰ
加賀「……」
提督「……………………し」
赤城「し？」
翔鶴「し？」
134 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 22:03:38.10 ID:4Ledl0U1O
提督「（驚愕のあまり）死んでいる……」
加賀「」ﾁｰﾝ
赤城「んっっとに面倒くさいなこんちくしょうがぁ！！！！」
翔鶴「赤城先輩！？」
135 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/22(月) 22:05:59.06 ID:4Ledl0U1O
大本営「いやいやｗｗｗちょっとｗｗｗお手伝いｗｗをｗｗねｗｗｗｗ」
さあめんどくさいタイムは終わりだ（予定）！
次回から糖分の時間だ！！
ご一読ありがとうございました
172 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:42:06.05 ID:5rKOz1NjO
ｻﾞｻﾞｰﾝ
赤城「失礼、取り乱しました」
提督「本当にな」
加賀「……はっ、ここは」
翔鶴「加賀先輩！ 意識が戻ったんですね！」
加賀「起き抜けにあなたの顔を見せられる方の気分にもなりなさい、五航戦」ﾁｯ
翔鶴「それでこそ加賀先輩ですっ！」ｷﾗｷﾗ
提督「お前それでいいのか……」
173 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:42:59.52 ID:5rKOz1NjO
加賀「……なるほど。私は、嵌められたというわけですか」ｷﾞﾛ
赤城「ふふ、そんな顔をしないの加賀さんったら」ﾆｺ
加賀「」ｲﾗｯ
赤城「ではこれ以上の介入も野暮ですし、私と翔鶴は退散しますね」ｿｿｸｻ
提督「もうとっくに野暮だった気がするんだがそれは」
翔鶴「失礼しますね、お二方♪」ｿｿｸｻ
加賀「いつか覚えていなさい……」ｺﾞｺﾞｺﾞ
174 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:43:30.37 ID:5rKOz1NjO
提督「……」
加賀「……」
提督「……」
加賀「……」
ｻﾞｻﾞｰﾝ
提督「……」ﾄﾞｯｸﾝﾄﾞｯｸﾝ
加賀「……」ﾊﾞｯｸﾝﾊﾞｯｸﾝ
175 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:45:15.66 ID:5rKOz1NjO
提督「な、なあ、加賀よ……」
加賀「……私を、からかったのですか？」
提督「は？」
加賀「あなたは事の始めから、赤城さんと共謀していたのでしょう」
提督「なにを言っている、加賀？」
加賀「私が赤城さんに『提督といると胸が高鳴って上手く会話できない』と相談していたことも最初からご存知だったのでしょうッ！？」
提督「えっ」
加賀「えっ」
176 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:46:17.99 ID:5rKOz1NjO
提督「……」
加賀「……」
ｻﾞｻﾞｰﾝ
加賀「///」
提督「なあ加賀、今のは」
加賀「っ、とにかく！ こんなことはありえません！ なにかの間違いです！」
提督「こんなこと、とは？」
177 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:47:55.12 ID:5rKOz1NjO
加賀「で、ですから提督が、その、私のことを……その……」ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ
提督「……」
加賀「その……そんなことは、理論的にありえませんから」
提督「なぜそうなる」ﾑｯ
加賀「だって！ そんな素振り、一度だって見せてくれなかったではないですか！」
？？「えっ」
？？「えっ」
178 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:48:31.59 ID:5rKOz1NjO
提督「そ、それは……」
加賀「あなたの考えていることがわかった試しなど、私にはまったくと言っていいほどありません」
提督「いや、だからだな」
加賀「意図を理解できたのは、言葉に出してくれた『命令』だけ。ただそれだけです」
提督「人の話を」
加賀「命令を介さないあなたの……『提督』でないあなたの真意など、私にはわからない。わからないんですよ……っ！」
提督「」ﾌﾞﾁｯ
179 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:49:38.26 ID:5rKOz1NjO
「ならば人の話を聞かんかッ！！！」
180 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:50:55.28 ID:5rKOz1NjO
加賀「……！」
提督「真意を口にしないのはお互い様だろう、加賀！ 言いたいことがあるなら最初から言っていれば、こんなことにはなっていない！！」
加賀「よくもそこまでいけしゃあしゃあと、ご自分のことだけを棚に上げられるものです……感心すら覚えますッ！！」
提督「ああ言うとも！ 今私はお前の目を見て、まごうことなき真意を口にしているからな！」
加賀「その真意とは、なんです！」
提督「お前の茶は美味いッ！！！」
加賀「……」
提督「……」
加賀「は？」ﾎﾟｶﾝ
181 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:52:20.97 ID:5rKOz1NjO
提督「……自分でも、思い返してみて驚いたんだ」
加賀「……なにを、ですか」
提督「私は、お前が入れてくれた茶を、褒めてやったことが一度もない。感想の一つも告げていない」
加賀「は、はあ。そうなのですか……？」
提督「この間、久々に自分で茶を入れてみたんだが、また驚いた」
加賀「……なにに、ですか？」
提督「飲めたものではなかった。ことにお前の茶を飲んだ後ではな」
加賀「……」
182 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:53:52.00 ID:5rKOz1NjO
提督「まだあるぞ。もっとお前と話がしたい」
加賀「……」
提督「軍務のこと以外でも、お前と話したいことならたくさんある」
加賀「……」
提督「沈黙が気まずかった」
加賀「……私もです」
提督「私も努力するべきだったが、できればお前にも、会話を絶やさないような努力は、してほしかった」
加賀「……まったくもって同じことを、私も考えていました」
183 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:54:28.21 ID:5rKOz1NjO
提督「好きだ」
加賀「……」
提督「好きだ、加賀」
加賀「……」
提督「お前が、好きなんだ。加賀」
加賀「……わ、たしも、です」
提督「……」
加賀「……」
184 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:55:14.12 ID:5rKOz1NjO
提督「ふっ、ふふ。くくくく」
加賀「？」
提督「言えた、な」
加賀「……」
提督「なんだ、こんなに簡単なことだったのか……言いたいことを、告げたい相手に打ち明けるというのは。はは、はははは」
加賀「……」ｸｽ
提督「加賀」
加賀「っ、はい」
185 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:56:40.28 ID:5rKOz1NjO
ｷﾞｭｯ
提督「……」ﾄﾞｯｸﾝﾄﾞｯｸﾝ
加賀「……」ﾊﾞｯｸﾝﾊﾞｯｸﾝ
提督「改めて、言うぞ」
加賀「はい」
提督「好きだ」
加賀「はい」
提督「愛している」
加賀「はい」
提督「お前だけを、愛している」
加賀「はい……」ｷﾞｭ
186 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:57:50.56 ID:5rKOz1NjO
ﾄﾞｯｸﾝﾄﾞｯｸﾝﾄﾞｯｸﾝﾄﾞｯｸﾝﾄﾞｯｸﾝﾄﾞｯｸﾝ
提督「……け」
加賀「……」
提督「け……」
加賀「……」
提督「け……！」
加賀「……」
187 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:58:24.41 ID:5rKOz1NjO
「ケッコン、してくれ」
188 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 19:59:18.61 ID:5rKOz1NjO
「……はい。喜んで」
190 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 20:00:02.13 ID:5rKOz1NjO
ｶﾞﾀｶﾞﾀｯ
翔鶴「言ったあああきゃああああ言っちゃったあああああ！！///」ｷｬｰｷｬｰ
赤城「お二人ともおめでとうございます！ 本当におめでとうございます！ ごケッコンおめでとうござｍ」
ｼｰｰｰｰｰﾝ
提督「……」
加賀「……」
翔鶴「あら？」
赤城「え？」
191 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 20:01:05.34 ID:5rKOz1NjO
提督「……」
加賀「……」
ｻﾞｻﾞｰﾝ
翔鶴「……先輩」
赤城「……」
翔鶴「あの、先輩」
赤城「……なんでしょう」
翔鶴「これって、もしかしなくても」
赤城「……」
192 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 20:02:10.53 ID:5rKOz1NjO
提督「」ﾁｰﾝ
加賀「」ﾁｰﾝ
翔鶴「幸福の絶頂に達するあまり、お二人とも気絶しちゃってます……」
赤城「いい加減にしろ」
艦！
193 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/24(水) 20:04:48.37 ID:5rKOz1NjO
お前たちのイチャイチャは素晴らしかった！
告白も、プロポーズも！
だが、しかし、まるで全然！
俺の求める糖分量には程遠いんだよねぇ！
というわけで次から砂糖上乗せ小ネタ回です
ご一読ありがとうございました
メリークリスマス！！！！！
216 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:20:03.75 ID:EjmWEZR9O
〈まずは軽くジャブ〉
加賀「……」
加賀「……」ｻｽｻｽ
加賀「……」ｼﾞｰ
加賀「……♪」
ｶﾞﾁｬ
加賀「」ﾋﾞｸｯ
217 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:20:41.28 ID:EjmWEZR9O
提督「む？ どうした、加賀」
加賀「いえ、別になにも。お帰りなさいませ」
提督「……左手をじっと見つめていたように見えたが」
加賀「……見えていたのならそう仰ってください。意地の悪いことをなさるのね」ﾑｽｯ
提督「す、すまん。そういうつもりではなかったのだが」ｱｾｱｾ
加賀「別に怒ってはいません」
提督「いや、しかし」
218 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:21:18.11 ID:EjmWEZR9O
加賀「怒ってません」ﾑｽｰ
提督「そ、そうか」
加賀「……」
提督「……」
加賀「……」
提督「それで……なにを見ていたんだ？」
加賀「」ｷﾞｸ
219 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:22:27.23 ID:EjmWEZR9O
提督「お前の左手から連想されるものというと、私には二つしか思い当たらない」
加賀「……」
提督「弓手から戦場を思い浮かべていたか。あるいは……」
加賀「……指輪」
提督「……」
加賀「あなたから贈られた指輪を眺めて、一人悦に入っていました」
提督「……」
加賀「これで、満足、かしら？///」ﾌﾙﾌﾙ
提督「加賀っ！！」ｶﾞﾊﾞｯ
加賀「！！！」ﾋﾞｸﾋﾞｸｯ
220 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:23:26.17 ID:EjmWEZR9O
提督「加賀、加賀っ」ｷﾞｭｰ
加賀「てい、とく。な、なにをなさっておいで、で///」ｶｧｧｧ
提督「お前がこんな……こんなにも愛らしい娘だとは知らなかった！」
加賀「……どうせ私は可愛げのない女です」ﾌﾟｲ
提督「私は褒めているんだ！ 喜んでいるんだ！」
提督「私の知らなかった加賀の魅力を、新しく一つ知ることができた。今日は良い日だ……！」
加賀「あ、うぅ///」
221 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:24:38.21 ID:EjmWEZR9O
提督「加賀。いつかはこんな、官製の支給品ではなく、私自身で選んだものをお前に……」
加賀「……この、指輪は」ﾎﾞｿ
提督「む？」
加賀「私にとって、この指輪は」
提督「……ああ」
加賀「『加賀』という存在の生における、最上級で、最大級の」
提督「ああ」
加賀「喜びそのもの――です」ﾆｺ
222 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:25:34.45 ID:EjmWEZR9O
提督「……」
加賀「……」
提督「加賀。言いたいことを、言ってもいいか」
加賀「……どうぞ」
提督「私は、今。無性に、お前に」
加賀「はい」
提督「……口づけが、したい」
加賀「……」
提督「……」
223 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:26:05.49 ID:EjmWEZR9O
「……どう、ぞ」
艦！
224 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:27:01.72 ID:EjmWEZR9O
〈というわけで〉
提督「……」
加賀「……」
提督「すまない。どうも暴走していたようだ、迷惑をかけた」
加賀「いえ。私は気にしていませんので、お気になさらず」
提督「しかしそれでは私の気が……」
加賀「気にしていないと言っているの」ｷｯ
提督「はい」
225 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:28:00.29 ID:EjmWEZR9O
提督「しかしあれだ。言いたいことを、はっきり言うというのは……良いもの、だな」
加賀「ええ、そうね」
提督「なあ加賀。これからはお互い言いたいことを、遠慮せずに言い合おうじゃないか」
加賀「そう。その方が健全でしょうね。良い案です」
提督「ああ……」
加賀「……」
提督「……」
加賀「……」
ｼｰｰｰｰｰﾝ
226 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:29:09.39 ID:EjmWEZR9O
加賀「『言いたいことがたくさんあった』のでは？」
提督「そ、そのはずなのだが……その……」
加賀「その？」
提督「……いざ話すとなると、いったいなにを話したらいいものやら……」
加賀「……」
提督「なにか、よい知恵はないか、加賀？」
加賀「……申し訳ありません。私も口下手なものですから」
提督「ああ、うむ……すまん。知っている」
加賀「……」
227 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:31:17.05 ID:EjmWEZR9O
提督「い、いい天気だな」
加賀「ええ」
提督「……」
加賀「……」
提督「今夜の食事当番はなにを作っ」
加賀「肉じゃがです」
提督「……おっ。加賀は肉じゃがが好物だったのか？」
228 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:32:19.66 ID:EjmWEZR9O
加賀「嫌いではありません」
提督「嫌いなものは他にあるのか？」
加賀「これといって好き嫌いはありません。子供ではないのですから」
提督「聞くところによると今夜は肉じゃがのようだが、今の気分はどうだ？」
加賀「高揚します」ﾌﾝｽ
提督「……」
加賀「」ﾊｯ
229 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:33:41.19 ID:EjmWEZR9O
提督「ははは。そうか、加賀は肉じゃがが好きなのか」ﾆｺ
加賀「っ///」
提督「そんなことすらも私は知らなかったのだな……もう少し、聞いてもいいか？」
加賀「……ご随意に」ﾌﾟｲ
提督「言葉と表情が合っていないぞ……そうだな、肉じゃが以外に好きなものはあるか？」
加賀「……」
提督「よければ、その、今度の……あー、休日に、でもだな。一緒に食べｎ」
230 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:34:34.30 ID:EjmWEZR9O
加賀「……………………す」
提督「ん？ すまん、よく聞こえなかった」
加賀「……」
提督「加賀？ もう一度言ってくれるか？」
加賀「…………です」
提督「？？」
加賀「……」
231 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:35:57.71 ID:uBRsb3ROO
加賀「あ……………………あなた、です///」
提督「……」
加賀「……」
以下>>220に戻る
艦！
232 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:36:43.80 ID:EjmWEZR9O
〈一生やってろ〉
提督「加賀」
加賀「なにかしら」
提督「言いたいことを、言ってもよいだろうか」
加賀「どうぞ」
提督「愛している」
加賀「……♪」
赤城「……」
翔鶴「……」
233 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:37:19.38 ID:EjmWEZR9O
加賀「提督」
提督「どうした」
加賀「言いたいことがあります。聞いてくださいますか」
提督「無論だ」
加賀「……愛して、います」
提督「……私もだ」
赤城「……」
翔鶴「……」
234 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:38:03.80 ID:EjmWEZR9O
提督「加賀」
加賀「提督」
提督「……加賀」
加賀「……提督」
提督「加賀……！」
加賀「提督……！」
赤城「……」
翔鶴「……」
235 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:39:24.56 ID:EjmWEZR9O
赤城「感想があればどうぞ」
翔鶴「面倒くさく……ない……！？」
赤城「と、見せかけて？」
翔鶴「これはこれで面倒くさいかもしれませんね♪」
赤城「でしょう？」
翔鶴「ところで先輩、どうして私を書類提出のお供に？」
赤城「道連れが欲しくて♪」ﾃﾍﾍﾟﾛ
翔鶴「赤城先輩って時々加賀先輩より酷いですよね……」
艦！
236 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/26(金) 23:40:31.57 ID:EjmWEZR9O
で、こうなりました
盛りすぎたんで次はちょっと減糖しますね
ご一読ありがとうございました
262 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 19:56:19.35 ID:b2PZBkvoO
〈茶〉
提督「……」ｶｷｶｷ
加賀「……」
提督「ふう……加賀」
加賀「なにかしら」
提督「喉が渇いたので、茶をもらえると嬉しい」
263 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 19:57:17.49 ID:b2PZBkvoO
加賀「……」
提督「加賀？」
加賀「……あなたにそう申し付けられる権利を独占していることは、私の喜びです」
提督「……は、恥ずかしいことを言わないでもらえるか」
加賀「先日のあなたほどではありません」
提督「あ、あれはだな！」
加賀「とにかく、しばしお待ちを」
264 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 19:58:34.69 ID:b2PZBkvoO
加賀「どうぞ」つ茶
提督「うむ……」ｽﾞｽﾞ
加賀「……」
提督「……美味い」ﾆｺ
加賀「……そう」
提督「いつもありがとう」
加賀「……いえ」
提督「……」
加賀「……」
265 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 19:59:25.68 ID:b2PZBkvoO
提督「思ったのだが」
加賀「なにかしら」
提督「加賀は、あまり茶を飲まないと思ってな。好きではないのか？」
加賀「秘書の入れる茶は上官にお出しするためのものであって、秘書が飲むものではありませんから」
提督「そんな常識は初めて聞いたぞ……嫌い、というわけではないんだな？」
加賀「緑茶が苦手な人種というのも珍しいでしょう」
266 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 20:00:04.33 ID:b2PZBkvoO
提督「では加賀、一緒に飲もう。急須にまだ残っているだろう？」
加賀「人の話を聞いていたのかしら？」
提督「愛する女性と同じ味、同じ時間、同じ喜びを分かち合いたい」
加賀「……」
提督「そう思うのは、そんなにもいけないことだろうか？」
加賀「……」
提督「……」
267 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 20:00:33.99 ID:b2PZBkvoO
加賀「……恥ずかしい、台詞」
提督「？」
加賀「度を越して恥ずかしい台詞を禁止にすれば、考えてさしあげますっ」ﾌﾟｲ
提督「……」
加賀「……」
提督「ぜ、善処する///」
加賀「///」
艦！
268 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 20:01:11.69 ID:b2PZBkvoO
〈体温〉
提督「加賀、そっちの書類をとってもらえるか」つ
加賀「どうぞ」つ書類
ﾋﾟﾄ
提督「っ、と。すまない」ｽｯ
加賀「……なぜそこで謝るのですか」ﾑｽｯ
269 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 20:01:55.85 ID:b2PZBkvoO
提督「あ、いや……そうだな。謝る必要はなかったな」
加賀「ええ、そうです。私たちは、仮初とはいえ夫婦なのですから」
提督「……」
加賀「……」
提督「もう一度、触れてもいいだろうか」
加賀「っ。どう、ぞ」
270 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 20:02:35.80 ID:b2PZBkvoO
ﾋﾟﾄ
提督「……」
加賀「……」
提督「……あたたかいな。私のそれより、幾分温度が高い」
加賀「……排熱が苦手なものですから」
提督「そういえば、そうだったか」
271 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 20:03:45.02 ID:b2PZBkvoO
加賀「そのおかげで冬が来ると、私で暖を採ろうとする輩が後を絶ちません」
提督「ははは。加賀は優しいな」
加賀「そんなことはありません。こちらは迷惑しているのです」ﾂﾝ
提督「……手の冷たい人物は心が温かいというが」
加賀「その逆である私は心が冷たい、と。的を射ています」ﾂﾝﾂﾝ
提督「自分で言って不機嫌になっていては世話がないぞ……」
加賀「怒ってません」ﾑｽｰ
272 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 20:04:40.05 ID:b2PZBkvoO
提督「……迷信など当てにならないな、と言おうと思ったんだ」ｷﾞｭｯ
加賀「……」
提督「加賀は熱い心の持ち主だ。私はそれを知っている」
加賀「……」
提督「それだけは、ずっと前から知っていた」
加賀「……」
提督「……」
加賀「……そう」ｷﾞｭｯ
273 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 20:05:21.56 ID:b2PZBkvoO
提督「今日は冷えるな」
加賀「ええ」
提督「もう少し、お前で暖を採らせてもらいたいのだが」
加賀「……」
提督「迷惑か？」
加賀「……」
提督「……」
加賀「………………いえ」
艦！
274 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 20:06:10.13 ID:b2PZBkvoO
〈いっぱい食べる君が（ｒｙ〉
提督「加賀！ 加賀！ お前の好物をたくさん仕入れてきたぞ！」
加賀「私の好物……？」
提督「間宮のアイスだ！」
加賀「」ﾋﾟｼｯ
提督「いやぁ知らなかったな、まさか加賀がアイス好きだったとは。そうと言ってくれればもっと……」
275 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 20:07:13.58 ID:b2PZBkvoO
加賀「提、督。その、情報は、どこ、から……？」ｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞ
提督「それはもちろん赤城……」
加賀「第一次攻撃用意……ッ！」
提督「と翔鶴と瑞鶴だが」
加賀「五航せぇぇぇぇぇんっ！！！！」
提督「食べないのか？」
加賀「いただきます」ｷﾘｯ
【この後めちゃくちゃキラキラした】
艦！
276 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 20:08:22.91 ID:b2PZBkvoO
〈その笑った顔が〉
ﾆｺ
提督「！」ﾋﾟｸ
加賀「……どうかしたの？」
提督「ん、んんっ。別に、大したことではない」
加賀「言いたいことがあるなら隠さず言う、のではなかったかしら？」ｼﾞﾄｰ
提督「……」
加賀「……」ｼﾞｰ
277 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 20:09:13.32 ID:b2PZBkvoO
提督「……今、お前、笑っただろう」
加賀「え？」ｷｮﾄﾝ
提督「ふっ、とな。現れて、消えた。それに……見惚れて、いた」ﾓｺﾞﾓｺﾞ
加賀「……」
提督「その、あれだ。ケッコン以前より、お前はよく笑うようになった」
提督「あの一件以来、心臓もずいぶんと大人しくしていてくれるのだが……」
提督「『それ』にだけは、慣れてくれないんだ。未だに、言葉に、詰まる」
加賀「……」
278 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 20:10:07.83 ID:b2PZBkvoO
提督「……」
加賀「……」
ﾄﾞｯｸﾝﾄﾞｯｸﾝﾊﾞｯｸﾝﾊﾞｯｸﾝ
提督「///」
加賀「///」
以下>>222に（ｒｙ
艦！
279 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/29(月) 20:12:39.03 ID:b2PZBkvoO
加賀さんかわいい！
名残惜しゅうございますが加賀スレは次回で終了となります
ご一読ありがとうございました
295 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:09:50.46 ID:o9TBtiCiO
〈ずいかが〉
瑞鶴「あ、加賀さん。お疲れ様」
加賀「先任に対しての言葉遣いぐらいきちんとなさい。これだから五航戦は、などと言われる一因よ」
瑞鶴「言ってるの主に加賀さんでしょうに……」
加賀「口答えをしない」ｷｯ
瑞鶴「……」
加賀「……その目はなにかしら？」ｷﾞﾛ
296 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:11:09.92 ID:o9TBtiCiO
瑞鶴「今のってさ。私が偉い人の前に出た時、恥をかかないようにって、そういう思いやりから出た言葉なのよね？」
加賀「……！？」
瑞鶴「まあそれがもし勘違いで、加賀さんが本当に私のこと嫌いだったとしても、私は別に加賀さんのこと嫌いじゃないんで」
加賀「！？！？」
瑞鶴「尊敬してるの……してるんですよ、これでも。いろいろとねっ」ﾆｺ
加賀「」ﾊﾟｸﾊﾟｸ
297 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:12:34.49 ID:o9TBtiCiO
瑞鶴（うわぁ。本っっ当に弱いんだ。ストレートに叩きつけられる好意ってやつ）
加賀（混乱中）ﾋﾟﾖﾋﾟﾖ
瑞鶴「翔鶴姉よりも私に対して当たりが強い理由がわかった気がする……」
提督「……あれでか？」
加賀「！？」
瑞鶴「あ、提督さん。提督さんの言う通りだったわ。加賀さんもかわいいところあるのね♪」
加賀「な、な、なっ///」ﾜﾅﾜﾅ
298 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:14:39.12 ID:o9TBtiCiO
提督「お役に立てたようでなによりだ。艦隊内のコミュニケーションを円滑に保つことも、私の職務の内だからな」
瑞鶴「いやーうん。ホント、今までよりずーっと仲良くできる気がするわー」ﾆﾔﾆﾔ
加賀「〜〜っっ！！ ごこうせん〜〜っ！！///」
提督「加賀も、後輩が心配なのはわかるが、過度に辛く当たるんじゃあないぞ」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ
加賀「……」ﾑｽｰ
瑞鶴（ぷっくく。なんだかんだで惚れた相手には弱いのねー）ﾆﾖﾆﾖ
艦！
299 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:15:19.63 ID:o9TBtiCiO
〈しょうかが〉
提督「……」
加賀「……」
提督「……」
加賀「……」
ｼｰｰｰｰｰﾝ
加賀（この懐かしい感じ……）
300 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:16:36.68 ID:o9TBtiCiO
加賀「……提督。言いたいことがあるなら（ｒｙ」
提督「まっ、待て。待ってくれ。確かに言いたいことはあるのだが、もう少し時間をくれ」
加賀「……わかりました」
提督「……」
加賀「……」
提督（考えろ考え抜け考え尽くせ本当にこれでいいのか映画昼食ショッピングの流れはあまりに安易に過ぎないかいやしかし滅多に合わない休暇だ大失敗に終わることだけは避けたいとりあえずはこれで妥協を）
加賀（調子の良い時は無自覚に歯の浮くような台詞を連発する提督が躊躇するとは何事かしら……まさか逢引いやしかし逢引これはもう逢引のお誘いだとしか考えられないああどうしたらいいのまだ心の準備が）
301 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:17:26.32 ID:o9TBtiCiO
提督「（よし）……加賀」
加賀「（来た）……はい」
提督「……今度の、休日だが」
加賀「……はい」
提督「私と、一緒に」ｺﾞｸ
加賀「一緒、に？」ｺﾞｸﾘ
提督「一緒に……！」ﾄﾞｯｸﾝﾄﾞｯｸﾝ
加賀「一緒に……！？」ﾊﾞｯｸﾝﾊﾞｯｸﾝ
302 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:18:40.14 ID:o9TBtiCiO
ｶﾞﾁｬ
翔鶴「先輩っ、提督っ！ 次の出撃に関して是非ご指南いただきたく……」
ｽﾃﾝﾊﾞｰｲｽﾃﾝﾊﾞｰｲ
加賀「頭にきました」
翔鶴「ええええええええっっっ！？！？！？」ｶﾞｰﾝ
303 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:19:40.99 ID:o9TBtiCiO
翔鶴「ま、待ってください先輩！ なにかお気に障ったなら謝りますから！！」
加賀「あなたの存在がお気に障っているわ、五航戦」
翔鶴「理不尽ッ！？」
ﾋｭｰﾋｭｰﾋｭｰ ｽﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞﾄﾞｶﾞｰﾝ
提督「……」
提督「……」
提督（あれで本当に、瑞鶴より甘いのか……？）
艦！
304 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:21:15.02 ID:o9TBtiCiO
〈あなたといる幸せ〉
提督「では、いただきます」ﾊﾟﾝ
加賀「……召し上がれ。慣れていないものですから、粗末でしょうが」
提督「そんなことはない。慣れていないというのは意外だがな」
加賀「鎮守府にいると、台所に立つ機会も限られますから」
提督「当番制だし、間宮もいるしな」
加賀「日ノ本の女の嗜みとして、最低限はこなせるつもりでいますが」
305 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:22:25.47 ID:o9TBtiCiO
提督「焼き魚は……うん、美味い。絶妙の焼け具合だ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
加賀「」ﾎｯ
提督「こっちは肉じゃがか。加賀の好物だったな」ｸｽ
加賀「……ならば私一人で食べてしまっても？」
提督「お、怒るな。私にも食べさせてくれ」ﾊﾟｸ
加賀「……」ｼﾞｰ
提督「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
306 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:24:18.82 ID:o9TBtiCiO
提督（味は濃すぎず薄すぎず、具材からも下拵えの丁寧さが伝わってくる。素晴らしい出来だが……）ﾓｸﾞﾓｸﾞ
提督（じゃがいもが、私の好みよりも幾分柔らかいかな……）ｺﾞｯｸﾝ
加賀「……いかがでしょうか」
提督「ん、ああ。問題ない、美味いぞ」ﾆｺ
加賀「そう、ですか。芋に火を通しすぎたのではないかと、それだけを危惧していたのですが。杞憂だったようで」ﾎｯ
提督「」ﾋﾟｸ
加賀「……提督？」
307 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:25:13.67 ID:o9TBtiCiO
提督「い、いや！ そのだな、これは別に、『言いたいこと』ではなかったというかっ」ｱﾀﾌﾀ
加賀「……」
提督「す、すまんっ！」ﾄﾞｹﾞｻﾞｰ
加賀「……」
提督「他はなんの問題もなかったんだ！ だから、こんなことでケチを付けるのも狭量ではないかと思えて……！」ｱｾｱｾ
加賀「……」ﾆｺ
提督「！？」ﾋﾞｸｯ
308 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:27:16.80 ID:o9TBtiCiO
加賀「ああ、いえ。失礼しました。今日は本当に怒っていませんから、ご安心を」
提督「そ、そうなのか？」
加賀「ええ。ただ……」
提督「ただ……？」ﾄﾞｷﾄﾞｷ
加賀「あなたが……私の作った食事を………………その、つまり……」ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ
提督「……？」
加賀「……この、状況が……ですから」ﾓｺﾞﾓｺﾞ
提督「……」
309 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:29:16.19 ID:o9TBtiCiO
加賀「……私、あまり、感情表現が、得手ではありません」
提督「……知っている。私もそうだからな」
加賀「伝わって、いるでしょうか……私、今……とても……」
提督「……」
加賀「とても……」
提督「ああ。わかる。大丈夫だ、伝わる」
加賀「！」
提督「私もそうだ。今、とても、幸せだよ」ﾆｺ
加賀「……はい」ﾆｺ
310 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:30:06.76 ID:o9TBtiCiO
提督「ごちそうさまでした」ﾊﾟﾝ
加賀「お粗末様でした……提督」
提督「む？」
加賀「良い、一日でした」
提督「……ああ」
加賀「明日も、そうありたいものですね」ﾆｺ
提督「ああ。願わくば、これからもずっと、な」ﾆｺ
艦！
312 名前： ◆F.lQmLP.5M[saga] 投稿日：2014/12/31(水) 18:34:03.35 ID:o9TBtiCiO
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}∠,..完__これ_ ＼ ＼
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. i:人| U U ｌ:.:.:Λ:‘，/
<人（ ,':.:./__):.∠ニZ
/:.个: . __▽__ ,./:∠:._｛>o<｝
{:.:.:‘，( ) ( )__L/´ /:.:.| ＜話が……違うっすよ……
人:.:.:.: (･x ･l ト--{〉 ノi:.:./ 俺の出番……あるって……
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⊂ノ⊂ノ ｣.|
最後あんまり甘くなかったなぁ……（当社比）
それにしても三点リーダの多いスレでしたね
とにもかくにも加賀スレ終了です
大変たくさんの方にご盛況をいただき、誠にありがとうございました
次は摩耶スレを予定しております
新スレでも応援していただければこれ幸い
本年中はこのスレを含めた拙作をご愛読いただきありがとうございました
新年も、そして新スレもよろしくお願いいたします
よいお年を！