1 名前: ◆aNVlJMpxbA[sage saga] 投稿日:2014/06/22(日) 18:36:34.69 ID:Wn1ubebS0
初ssです。
*シリアス
*轟沈ネタあり
駄作上等。
十数レスでおわります(多聞)。
2 名前: ◆aNVlJMpxbA[sage saga] 投稿日:2014/06/22(日) 18:37:04.24 ID:Wn1ubebS0
録音テープ1───捕虜への尋問
3 名前: ◆aNVlJMpxbA[sage saga] 投稿日:2014/06/22(日) 18:37:36.88 ID:Wn1ubebS0
バッシャーンッ!!!
『カハ…ッ』
「起床時間だ」
『貴様…ッ』ゲホッ
「おはよう。私はお前の大嫌いな、"提督"さまだ」
4 名前: ◆aNVlJMpxbA[sage saga] 投稿日:2014/06/22(日) 18:38:17.36 ID:Wn1ubebS0
「さっきのは海水だ。浴び慣れているものだろう、そんな嫌な顔をするな」
『殺…セ』
「口を開けばそれだな」ハァ
「辛いだろう、苦しいだろう。しかしお前はその苦しみから逃れる術を、知っている筈だ」
「ただ私の質問に答えてくれるだけでいい、それでお前は楽になれる」
『貴様ニ話スコトナド何モ無イ…ッ!!』ギリッ
「強情だな」
「一体誰に、どう唆されたのか、ひどく気になるものだ」
5 名前: ◆aNVlJMpxbA[sage saga] 投稿日:2014/06/22(日) 18:39:09.56 ID:Wn1ubebS0
バヂィッ!!
『ガあ゛ァッ!?』ガクンッ
「これで何回目だろう。お前は中々口を割ってくれないな」
『…ッ!!』
「お前をそこまで辛抱強くさせるモノは一体なんだろう」
「いつか解放されると思う"希望"か。それとも、こんな理不尽なことは有り得ないと思う"逃避"か」
「…こんな状況であっても、いつか救いが来ると、本気で思っているのか」
『黙レ…』
「みんなそうだ」ペタ
『……ッ!!!』
「死ぬ直前までそうなのだ」
6 名前: ◆aNVlJMpxbA[sage saga] 投稿日:2014/06/22(日) 18:39:49.23 ID:Wn1ubebS0
『……』
「皮肉なモノよ」
「お前はとても、とても強く、私達を憎んでいるのに」
「そんなお前は、"私達によく似ている"」
『黙レ…黙レ黙レ黙レッ!!!』ガチャガチャガチャッ!!!
「間違ってはいまい」
「現にお前は、まだ死んでない」
「いつだって首を掻き切れるよう、片腕だけは拘束していないのに」
「いつだって舌を噛み切れるよう、口だって自由にしてあるのに」
「ふむ。はて、何故だろう? 何故お前はまだ死んでいない?」
『……ッ』
7 名前: ◆aNVlJMpxbA[sage saga] 投稿日:2014/06/22(日) 18:40:57.84 ID:Wn1ubebS0
「そうだ」
「お前はいつだって死ねるのに死ななかった」
「お前は死ぬコトに恐怖を感じた」
「だからこそ、ありもしない希望を見据えて、きっと救われると信じて、苦痛をただ耐え忍んでいた」
「…ふふ。まるで、"私達"の映し鏡だ」
『黙…レ…っ』
「私達は、同じだ」
『呆ケルナ…ッ! 人間風情ガァ!』
『貴様ラノヨウナ屑ト、我々深海棲艦ヲ一緒ニスルナ…ッ!』
「…違うな。そんな事を聴きたいんじゃない」
8 名前: ◆aNVlJMpxbA[sage saga] 投稿日:2014/06/22(日) 18:41:40.44 ID:Wn1ubebS0
バヂィッ!!
『───ッウ゛ァあ゛…ッ!!?』ガクガクッ
「感傷的は大いに結構」
「だがお前はまず、私の質問に答えなければならない」
「…もう一度よく考えてくれ。お前はいま、なにをすべきなのかを、な」
ブツン
9 名前: ◆aNVlJMpxbA[sage saga] 投稿日:2014/06/22(日) 18:43:03.91 ID:Wn1ubebS0
録音テープ2───尋問中
10 名前: ◆aNVlJMpxbA[sage saga] 投稿日:2014/06/22(日) 18:44:19.08 ID:Wn1ubebS0
「まだ生きているのか」
『……』フーッ
「往生際の悪いことだ。もう諦めてはどうだ」
『……』
「何か喋れ」ゲシッ
『グゥッ…!!』
「唸り声じゃ分からない。言語を喋ってくれ」
『──ロ』
「何だって? もう一度頼む、よく聞こえなかった」
『…地獄ニ、堕チロ』
「……」ブンッ
バギィッ!!
11 名前: ◆aNVlJMpxbA[sage saga] 投稿日:2014/06/22(日) 18:45:15.60 ID:Wn1ubebS0
『──あ゛ァ゛ッ…!?』ドシャァ
「はぁ」
「それが肉体的にも精神的にも、疲弊しきっているはずのお前が」
「限界の底まで頑張って、やっと絞り出した文句なのか」
「…とんだ期待ハズレだ」
12 名前: ◆aNVlJMpxbA[sage saga] 投稿日:2014/06/22(日) 18:46:05.61 ID:Wn1ubebS0
『……』ガチガチ
「私を見ろ、深海棲艦」
『……』
「こっちを見ろ」
『…』ビク
「…こ っ ち を 見 ろ」グイッ
『……ゥ』
「地獄に堕ちろ、か」
「そんな分かりきった事を、今更お前はわざわざ宣うつもりなのか」
『…』ブルブル
「…笑わせるな」ガゴッ!
『!!』ビクゥ
13 名前: ◆aNVlJMpxbA[sage saga] 投稿日:2014/06/22(日) 18:46:43.81 ID:Wn1ubebS0
「安心しろ私達以下の。そう、お前の言う"屑"以下の脳味噌にも、ちゃんと理解できるよう、懇切丁寧に教えてやる」
「戦争という行為に走った時点で、私達は全員地獄行きだ」
「敵味方など関係無い」
「私達は皆揃って地獄に堕ちる」
「皆仲良く、この"いのち"が尽きても」
「ずっと、ずっーと、私達は一緒だ」
『…』ガタガタ
「ああ、"おれ"達はずっと一緒だ」
「…おれが死ねば、また彼女に」
ブツン
17 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:06:34.55 ID:Wn1ubebS0
録音テープ3───艦娘の定時記録から抜粋
18 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:07:11.00 ID:Wn1ubebS0
「ヴァイタルチェックに異常なし」
「反抗的な態度は消失、尋問の効果は高いと思われる」
「依然として、有益な情報はなし」
「今日はあの男ではないのかと尋ねられた」
「その通りだと答えると、捕虜は妙な顔をした」
「落ち着きを見せない様子で、ずっと扉を眺めていた」
「…?」
19 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:08:04.23 ID:Wn1ubebS0
「―――何にせよ」
「過度の尋問は自白の"芽"を潰す恐れがある」
「まさか提督が、それを見誤ることはないであろうが…」
「必要事項を提督に申請───out」
ブツン
20 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:09:40.21 ID:Wn1ubebS0
録音テープ4───捕虜と提督について、艦娘達の会話
21 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:10:45.42 ID:Wn1ubebS0
「お疲れ様です」
「ああ、貴女でしたか」フゥ
「…大丈夫ですか?」
「"捕虜の経過報告"」
「…いい気分にはなりませんね。仕事ゆえに、仕方ありませんけど」
「はは…そうです、よね」
22 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:11:24.11 ID:Wn1ubebS0
「―――意見を求められました」
「え?」
「"お前の意見を聞かせてくれ。全てを聴き出したら、奴をどう処分すればいい"、と」
「"どう処分して欲しい"、と」
「……」
「…貴女は、どう思いますか」
「…分かりません」
「私も同じです」
「あの人の問いに、何と答えればいいのか。何と答えるのが正解なのか」
「妙なものでした。あの人の人間性は知っている筈なのに」
「…あの人が、時々分からなくなる」
23 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:12:20.68 ID:Wn1ubebS0
「…分かります、その気持ち」
「あの人は捕虜を、これからどうするんでしょう…」
「…いつも通り、でしょうね」
「情報を吐くまで、ずっと」
ブツン
28 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:34:21.63 ID:Wn1ubebS0
録音テープ5―――捕虜の自白
29 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:35:12.44 ID:Wn1ubebS0
バッシャーン!!
『ゥグ…っ』
「お前が此処に来て、もう数日経つ」カランッ
「私としては、尋問の手を緩めたつもりはなかったのだが」
『……』ゲホッゴホッ
「なのにお前は口を割らない。大したものだ」
「お前の仲間は、お前のような仲間を持てて、さぞ幸福だろう」
『…』
「だが、私達としてはそうではない」
「お前が仲間を想うほど、私は不幸になる」
30 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:37:04.10 ID:Wn1ubebS0
『……』ピクッ
「お前の魂胆は分かっている」
「お前が今、私に出来る最大の反抗は、"私の質問に何も喋らないこと"」
『……』ギロ
「そう睨むな」
スタスタ
ストンッ
「はぁ…」コシカケ
「どうやら、今までの尋問は全て無駄だったようだ」
『…?』
「お前の仲間を想う、その気持ちを崩すことは不可能に近い」
「このままでは、お前は絶対に口を割らない」
「私だって、お前と同じことをするはずだからな」
31 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:40:13.86 ID:Wn1ubebS0
【手錠を外す音】
『…何ノ、真似ダ』
「お前への尋問を中止する」
『ナン…ッ!?』
「いままで世話になった。今日でお別れだ」
「よかったな、もう忌々しい私の顔を拝まずに済む」
「…まあ、お前の処分については、随時報告する」スタスタ
『―――ナノカ』
「む?」ピタッ
『…ワタシヲ見逃シタトシテ、貴様ハ…』
『貴様ハ、ワタシ達ノ仲間ニ、マタ同ジコトヲ繰リ返スツモリナノカ』ケホッ
32 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:41:14.31 ID:Wn1ubebS0
「そうなるな」
『何故ダ…』
『ソノ連鎖ガ、イッタイ何ヲ生ム…?』
「お前の疑問も確かだ」
「ハッキリと言わせてもらおう。この連鎖は、何も生みはしない」
「元より、私はもう、何かを生み出す気はない」
33 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:45:33.01 ID:Wn1ubebS0
『…? ドウイウ…』
「私は、この戦争を終わらせたいのだ」
『……』
「信念も、思想も何もない。ただ双方が犠牲を払い、大切な"もの"を失うだけ」
「そんな意味のない戦争を、私はもう、終わらせたいのだ」
「私とて、誰かが死ぬのは怖い」
「誰かが死んで、誰かが哀しむのが怖い」
「私も二度と、そんな哀しみを味わいたくはない」
34 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:46:46.12 ID:Wn1ubebS0
『…本当ニ』
『本当ニ、コノ戦イヲ終ワラセテクレルノカ』
「…お前の為ではない」
「だが、お前と少しだけでも分かり合うことが出来ればと」
「お前の中に、少しでもこの戦争を終わらせたいと願う心があるのならばと」
「そう思っただけだ」
『……』
「もういいか。私はこれで失礼す――」
35 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:48:54.79 ID:Wn1ubebS0
『―――待テ』
「…?」
『…ソノ海域ノ配備戦力ハ、知ッテイル』
「…ほう」ニィ
『…オマエヲ、信ジテモ、イイノダナ?』
「それは、お前次第だ」
『……』フゥー
36 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:51:34.16 ID:Wn1ubebS0
『ワタシノ、仲間達ハ―――』
ブツン
38 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:52:54.79 ID:Wn1ubebS0
録音テープ6───尋問終了
40 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:55:21.44 ID:Wn1ubebS0
「よく頑張った」パチパチ
「お前は仲間を売ったが、正しい行いをしたのだ。恥じることはない」
『……』ギュ
「よく話してくれた、ありがとう」
「お前はもう自由になるべきだ」
『……』
「だが、このままお前を仲間の元に帰せば」
「お前はきっと、仲間から糾弾されてしまうな」
『…っ』
「実に非条理だ。お前はここまで頑張ったのに、それなのに」
「仲間から裏切り者と罵られ、また苦しむ事になるのは」
「実に、非条理だ」
『……』
41 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 19:57:28.45 ID:Wn1ubebS0
「お前は何も間違ってない」
「だから、人の言葉に寄り添えばいい」
「お前の"提督"は、何と言った?」ペタ
『……ゥぁ…』グスッ
『ウ、ぁアァ…』ポロポロ
「……ふふ」
「それでいいのだ」
ブツン
45 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 20:30:11.35 ID:Wn1ubebS0
録音テープ7───艦娘のブリーフィング記録。(日付は尋問終了後)
46 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 20:31:28.51 ID:Wn1ubebS0
「提督の尋問の結果、捕虜が自白した」
「偵察部隊の推算とも一致。虚偽の有無は杞憂に終わる」
「準備が出来次第、実戦部隊は本作戦を開始。私達は迅雷を以てこれを撃滅する」
「情報が多い分、作戦の進行も早まるだろう」
「捕虜の部屋からは、もう何も聞こえなくなった」
「捕虜も、何処かへ消えてしまった」
47 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 20:32:49.15 ID:Wn1ubebS0
『"お前たちの関知しないことだ"』
『"細かい事は私に任せて、気にせずお前達は全力で頑張ってくれ"』
「優しい微笑みを浮かべて、提督はそう言った」
「いつもと変わらないその表情に、私達は安心して任務に臨む」
48 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 20:35:38.84 ID:Wn1ubebS0
「提督が私達を笑顔でおくりだす」
「普段と何も変わらない、いつもと同じことだった」
「…提督のその目から、何も読み取れなかったのも」
「いつものことだった」
ブツン
49 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 20:38:11.18 ID:Wn1ubebS0
録音テープ8―――艦娘の日記記録。(日付は作戦終了数日後)
50 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 20:40:41.66 ID:Wn1ubebS0
「提督は一人になると、桟橋から海を眺めていた」
「そしていつも、決まった時間に、落ちる日に向かって左手をかざしていた」
「何かの、験担ぎのようなものなのだろう」
「気にかかったのは、雨の日ですら、傘も差さずに、それを行っていたことだった」
「慌てて傘を差し出すと、びしょびしょになっていた提督は、少し驚いたような顔をして」
「"世話をかけて済まない"と、笑ってみせていた」
「提督の顔を流れるものが、雨なのか涙なのかは分からなかった」
「…提督はいつもそうだった」
51 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 20:46:44.86 ID:Wn1ubebS0
「私達を笑顔で見守って」
「私達が何か悩んでいれば、誰よりも早く気づいてくれて」
「私達が泣いていれば、泣き止むまで一緒にいてくれて」
「私達の相談には、まるで自分のことであるかのように思ってくれて」
「ずっと、私達とともに戦ってくれている」
「否定しようのない、まさに理想の存在」
52 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 20:49:15.70 ID:Wn1ubebS0
「…だから、たまに不安になる」
「不安、懐疑と言ってもいいかもしれない」
「提督は」
「何故、私達を大切に想ってくれているのだろうか」
「その裏には、なにか理由があるのではないか」
「…時々、そう考えてしまう自分が嫌になる」
「…私達は、提督のことを信頼こそすれ」
「提督のことを、私達は何も知らないのかも」
ブツン
53 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 21:02:19.82 ID:Wn1ubebS0
録音テープ9―――???????(日付不明)
54 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 21:03:49.01 ID:Wn1ubebS0
「……」
「あれから、月日が経った」
「だが君は、もう帰ってこない」
「ともに幾度となく戦火に身を焦がした」
「そんな君は、もうどこにもいない」
「此処には活気が戻った」
「その中に君は、もういない」
55 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 21:05:16.72 ID:Wn1ubebS0
「願わくば、君とともに逝きたかった」
「だがおれは、逝き遅れてしまった」
「いま、おれと君を繋ぐものは」
「この錆びついた、金属の輪っかだけ」
56 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 21:06:18.74 ID:Wn1ubebS0
「……」
「そうだな」
「おれはまだ死ぬわけにはいかない」
「君の無念を海の藻屑にはしない為に」
「おれが、君を愛したままの"おれ"である為に」
57 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 21:08:15.43 ID:Wn1ubebS0
「…たとえ、どれだけ遠く離れていようとも」
「おれは常に、君とある」
ブツン
―――【記録終了】
58 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 21:10:15.81 ID:Wn1ubebS0
―――【巻き戻し音】
―――【録音開始】
59 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga] 投稿日:2014/06/22(日) 21:12:39.35 ID:Wn1ubebS0
「おれ達は愛するものを失った」
「だが、その恨みと復讐の矛先は深海棲艦――――目先の相対敵ではない」
「おれ達が消し去るべきは」
「…おれから彼女を奪った、この戦争そのものだ」
ガチャッ
―――【録音終了】
60 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga sage] 投稿日:2014/06/22(日) 21:15:52.12 ID:Wn1ubebS0
おわり
変な方向に狂った提督を表現したかった。
どっかの潜入ゲーの影響受けすぎだってハッキリわかんだね。
読み返したら意味不明な箇所ばっかじゃないか…(呆れ)
十数レスとか大嘘やんけ。
長々お付き合い頂きありがとうございました。
摩耶様撫でてきます
64 名前: ◆aNVlJMpxbA[saga sage] 投稿日:2014/06/22(日) 22:19:55.90 ID:Wn1ubebS0
拷問シーンの他バージョンとかネタには事欠きませんが、それはまたいつぞやの機会に…
依頼出してきます