1 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2014/06/15(日) 21:25:25.09 ID:5StNcP6u0
瑞鶴「提督さん!ふ、服!脱ぎ捨てておくのやめてよね!」
提督「自室でぐらい少しだらしなくてもいいだろ」
瑞鶴「良くないって!見せられる私が恥ずかしいの!」
瑞鶴「それに他の娘が見たら問題じゃない!」
提督「むっ……確かに雷や暁には見せられんっていうか見せたくないな」
瑞鶴「空母や戦艦でも問題なんですけど?」
提督「……仕方がないな。戻ったらすぐ片づけよう」
瑞鶴「え?出かけるの!?せっかく暇つぶしに来たのに」
提督「何、小一時間で戻るから部屋を片付けてくれていてもいいぞ」
提督「それではまた後でな」
瑞鶴「ちょ、ちょっとこれだけでも片づけてから!」
ガチャン
瑞鶴「………」
瑞鶴「……」
瑞鶴「…」
瑞鶴「逃げなきゃ」
バン!
加賀翔鶴「「失礼します」」
2 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga] 投稿日:2014/06/15(日) 21:26:54.94 ID:5StNcP6u0
瑞鶴「翔鶴姉……加賀、さん……」
加賀「あら瑞鶴。提督に用があってきたのだけれど、どうやら留守見たいね?」
翔鶴「奇遇ですね先輩。私も用があってきたのですけれど……」
翔鶴「でも、小一時間で戻りそうな雰囲気ですね。それまで提督のお部屋をお掃除しておこうかしら」
瑞鶴「」
加賀「あら、貴女に任せるのは不安だわ。私がやっておくから貴女は戻りなさい」
瑞鶴「」
加賀翔鶴「「ぁ?」」
瑞鶴「わ、私戻っているね。お掃除よろしく!」
………
……
…
≪連絡通路≫
瑞鶴「あの人たち頭おかしい」ボソ
瑞鶴「でも、不幸中の幸いよね。争いの種は持ち出せたわけだし」ゴソゴソ
【提督のパンツ】
瑞鶴「うぇぇ……懐に提督のパンツ入れちゃったよぉ」
瑞鶴「どうしようコレ。翔鶴姉達、この後、洗濯場も探すよね」
瑞鶴「持っておくとか嫌なんですけど……」
3 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga] 投稿日:2014/06/15(日) 21:28:22.70 ID:5StNcP6u0
???「あ、あの?瑞鶴」
瑞鶴「ひぃいいいいいいいいいいいいい!!」
瑞鶴「ち、違うの!これは!!これはね!!」
瑞鶴「……って大鳳じゃない。あ〜良かった」
大鳳「よ、良かったって何のこと?」
大鳳「それより貴女が持ってるのって、その、て、て、て、提督のパンツ!よね///」
大鳳「い、いった、いったい何を!」
瑞鶴「落ち着いてよ。今から説明するからさ」
……
大鳳「て、提督の匂いがついた物を欲しがる艦娘が居るですって?」
瑞鶴「そうなの。実物を巡って結構ギクシャクしてるのよね。今回も一悶着ありそうだから持ち出してきたってわけ」
大鳳「私には匂いとか良く分からないけれど、そんなに酷い喧嘩になるものなの?」
瑞鶴「ひっどいよ。そりゃあ、喧嘩っていうより砲雷撃戦って感じ」
大鳳「へぇ……」
瑞鶴「男の体臭の何処がいいのかわかんないよね。汗臭くて汚いと思うんだけどな〜」
大鳳「そんなことないわ!!!」
瑞鶴「ん?」
4 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga] 投稿日:2014/06/15(日) 21:29:43.18 ID:5StNcP6u0
大鳳「提督と一緒にトレーニングした後にね、提督に汗をふいてもらっていると凄い安心できるのよ。提督の汗の匂いがふわっとしてね……とても大事にされている気持ちになるの。だからね、提督の匂いがついた服があると、寂しくても怖くても悔しくても、また頑張ろうって気持ちになれるの」
瑞鶴「」
大鳳「どうするか困っていたんでしょ?私が洗濯場に持っていくわ」
瑞鶴「い、いやぁ。いいかな。誰かに肩入れすると加賀、さんとか翔鶴姉とか怖いし……」
ガシッ
大鳳「遠慮しなくていいわ。この大鳳に任せて!」
瑞鶴「ちょ、ちょっと、なんで手を掴んで」
ミシミシギシギシ
瑞鶴(色々とち、ちっこいのに……なんて馬鹿力なの!)
瑞鶴「ちょ、ちょっと痛いって!もう!そんなに欲しけりゃくれてやるわよ!」
大鳳「ちょ!瑞鶴!?ん!・・・うもう!」
バタン
瑞鶴「はぁはぁ、前に気絶した加賀を見て試してみたけど……」
瑞鶴「顔に押し付けてダイレクトに匂いを嗅ぐと鼻血出して気絶するんだ……」
瑞鶴「そんなに興奮する匂いなのかしら……」
瑞鶴「ってないない!ないから!もう、気持ち悪い!」
大鳳「」
5 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga] 投稿日:2014/06/15(日) 21:31:27.82 ID:5StNcP6u0
瑞鶴「大鳳のことどうしよう。……まぁ、装甲空母だし大丈夫よね?」
瑞鶴「騒いだらお腹すいちゃった。ちょっと摘まめるものでもないか探しにいこっと」
≪食堂≫
長門、熊野、夕立、時雨「ムシャムシャバクバクバクバクモグモグ」
瑞鶴「え?こんな時間にご飯?どうしたの?」
長門「ああ、瑞鶴。午後の出撃は夜戦も想定されるそうだからな、腹ごしらえをしているんだ」
瑞鶴「なるほどね」
瑞鶴「夜戦って消費激しいって言うもんね。私は参加したことないから分からないけど」
瑞鶴「でも、ちょっと食べ過ぎなんじゃない?」
長門「おいおい、腹が減っては戦はできんぞ?女性らしくといった見栄だけで結果は得られん」
夕立時雨「ポイポイポイムシャムシャポイポイポイッムシャムシャムシャガツガツガツ」
長門「」
瑞鶴「駆逐艦が食べる量じゃないでしょ」
長門「う、うむ……」
夕立「なんかごはんがものすごい美味しいっぽい!お米が違うっぽい!」
熊野「そうかしら?私には普段のお米と同じように思えますけど」
夕立「匂いが違うっぽい!寂しくても怖くても悔しくても、また頑張ろうって気持ちになれるっぽい!」
6 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga] 投稿日:2014/06/15(日) 21:32:45.28 ID:5StNcP6u0
瑞鶴「」
長門「ははははは!なんだそれは!どれ、私ももう一杯貰おうか」
長門「お?確かに、確かに、普段の米とは違う感じがするな。香ばしく、香りに深みがある……」
熊野「もう、長門さんまで何をおっしゃっていますの?……あら?」
長門、熊野「バクバクバクバクバク」
瑞鶴「あ、あの。も、もう、私行くね!」
長門、熊野「バクバクバクモグモグモグムシャムシャムシャ」
時雨「お疲れ様。君も頑張ってね」
瑞鶴「え、ええ。時雨も頑張って……」
時雨「うん」ニコリ
夕立、時雨『コンカイ ハ ミノガシテアゲル』ボソ
瑞鶴「」
≪廊下≫
瑞鶴「もう!一体なんなの!?」
瑞鶴「もしかして、瑞鶴が少数派なの!?」
瑞鶴「ううっ、夕立と時雨をあんなに怖いと思うなんて……」
瑞鶴「……もしかして、匂いだけで提督のパンツ持ってるってばれちゃうものなの?」
8 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga] 投稿日:2014/06/15(日) 21:34:52.39 ID:5StNcP6u0
瑞鶴「お風呂入ろ」
≪大浴場:脱衣所≫
最上「あ、瑞鶴さん。こんにちは。お風呂?早いね?」
瑞鶴「う、うん。ちょっと色々とあってね。最上は?」
最上「ボクは遠征の帰りさ。恥ずかしいけど長距離遠征だったからね。はやく体を綺麗にしたいよ」
瑞鶴「最上は遠征部隊の旗艦だもんね。汚れたまま提督さんには報告できない感じ?」
最上「あのね、いくら”男っぽい”僕でも恥ずかしいことってあるんですよ……」
瑞鶴「ごめん、ごめん。冗談よ」
最上「……もう、しょうがないなあ」
最上「確かに、スカートは履いてないけれど、スボンにもいいところってあるんだよ?」
瑞鶴「確かに動きやすそうよね」
最上「うん、それとね。ほら!」
最上「ズボンなら提督のパンツ履いててもばれないんだよ!」
瑞鶴「」
10 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga] 投稿日:2014/06/15(日) 21:35:56.61 ID:5StNcP6u0
≪提督の自室≫
提督「ただいま!お、瑞鶴!待っていてくれたのか」
瑞鶴「提督さん」
提督「どうした?」
瑞鶴「提督さん!!!パンツ脱ぎ捨てておくのやめてよね!!!!!!!!!」
11 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga] 投稿日:2014/06/15(日) 21:39:30.18 ID:5StNcP6u0
おわりに
提督の匂いに固着する艦娘は果たして異常なのでしょうか?いえ、そうではありません。強い自我を持った生物は、その高度な精神活動故に、酷く、酷く脆弱な作りなのです。それはまさに人間であり、兵器でありながら心を持つ艦娘も同様です。戦う為に生まれた筈の彼女たちは、提督や仲間の下で心を育みます。そして……死と隣り合わせの戦いの中で、育まれた心はどんどんと蝕まれていくのです。粉々に砕かれ、手当されない骨が歪な接着をするように、彼女たちの心もより歪に形を変えていきます。それでも彼女たちが出撃できるのは、提督への信頼が決して折れない芯となっているからに違いありません。匂いへの執着は提督への信頼の証なのです。
だからこそ艦娘は死ぬのでしょう。不十分な補給でも戦地へとおもむき、大破しても提督の指揮一つでより暗き海へと漕ぎ出します。提督への信頼が折れてしまえば、そこに残るのは歪な外殻だけなのですから。
しかし、提督も人間なのです。彼も同様に心を蝕まれ、ある瞬間に正常な判断ができなくなるものなのです。長い雨が過ぎれば夏が訪れます。燃料、弾薬、艦載機の補充は十分ですか?今まで、資材の減少に恐れおののき、判断を誤った提督が多くの艦娘を沈めました。昨今の海戦では、攻防両面において、制空権確保が与える恩恵は計り知れません。加賀や大鳳達と十分な信頼関係を結べていますか?烈風も8機程準備しておけば間違いは無いでしょう。油と弾薬は稼ぎ安い分、不足しがちでもあります。ですから、東京急行のためのドラム缶開発も欠かせないと思われます。いつしか雨が止み、そこにかかる虹を、全ての提督が今と変わらぬ艦娘達と見上げられる未来を切に願います。
12 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage] 投稿日:2014/06/15(日) 21:41:44.30 ID:5StNcP6u0
おまけ
青葉「いやぁ〜正直、提督の私物って貸し借りも豊富なんですよね」
青葉「情報通として、青葉が処理を担当してるわけなんですけど……」
青葉「使用方法の取り決めや賃貸記録のまとめも楽じゃないんですよ」
衣笠「で、衣笠さんに手伝って欲しいってわけね?もう、しょうがないなぁ」
青葉「ボイスレコーダーにとってあるんで、ワープロに打ち出してくださいね」
衣笠「オッケー」
『使用用途?気分によって、北上さんのパンツ履きながら提督のパンツ嗅いだり、その逆だったりって感じだけど?』
『提督のパンツ履いたままおしっこ漏らすのね!提督を自分の色に染め上げている感じがぞくぞくしてたまらないのね!』
『少し恥ずかしい話なのだがな、その、なんだ?私はき、菊門が弱いという噂がたっていると聞いてだな。……鍛えるために詰めている』
『……あまり言いたくはないのだけれど……そう、言わないと貸し出して貰えないのね?ふーん……そうね……チーズの匂いがするものはライ麦パンととても良く合うから……』
青葉「あ!だ、駄目です!これは刺激が強かったり、大物だったりする門外不出の方でした!」
青葉「衣笠。この内容を外に出しちゃダメですからね!最悪、死にますよ!」
衣笠「」(白目)
青葉「だいじょうぶみたいですね」
13 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage] 投稿日:2014/06/15(日) 21:46:28.88 ID:5StNcP6u0
艦これSSを通して僕の感じた艦娘の素晴らしさと語録の美しさを伝えたかったのですができませんでした(小声)。
くっそ汚い内容がコーヒー豆程度のほんの少し混じってしまったのでsageるつもりだったのですが、ホモガキ特有の自己顕示欲に負けて一度ageてしまいました。
許してください!なんでもしますから!
22 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage] 投稿日:2014/06/15(日) 22:06:58.10 ID:5StNcP6u0
提督スキー勢は取集つかなくなりそうなので今回は見送りましたが次回があれば挑戦したいと思います。
提督の尿紅茶と提督の糞混ぜたブラウニーでお茶会する金剛みたいな感じになると思います。
読んでくれてありがとナス!