のび太「夏の課題が終わらない。」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 21:38:45.59 ID:nyU3gEGd0

のび太「どうしよー!ドラえもん!!」

ドラ「なんだなんだ暑苦しい!」

のび太「宿題が終わってないんだよ!明日から始業式なのにーー!」

ドラ「・・・なんだ、毎年のことじゃない。」スイースイー

のび太「ちがうよ!今年は特別、いつもより課題が多いんだ!」

ドラ「それも毎年言ってる。」スラスラ

のび太「ドラえもん!なんとかしえよぉ!!」

ドラ「まったく、君はいつも僕に頼り過ぎだ!もっと自分で努力したらどうだ?こうやって文句を言ってる間におわらせちゃえよ。」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 21:41:52.51 ID:nyU3gEGd0

のび太「ドラえもんー!」

ドラ「いいから早く始めろよ。時間が無いんだろ。」スイースイー

のび太「・・・むぅ、分かったよ!やればいいんだろやれば。」

ドラ「はあー、」スラスラ

のび太「・・・」カキカキ

ドラ「・・・」スラスラ

のび太「・・・ドラえもん、さっきからなにやってんだよ!」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 21:46:36.48 ID:nyU3gEGd0

ドラえもん「ん?これか?これはね、」

『空気クレヨン!!』

ドラ「いつでもどこでも好きなところ、空気にも絵がかけるクレヨンだよ。」

のび太「しってるよ!使ったことあるよ!」

ドラ「あれ?そうだっけ。」

のび太「さっきから気が散ってしょうがないんだよ!ちょっと貸せ!」ダッ

ドラ「うわぁ!なにすんだよ!返してくれよぉ」

のび太「駄目だ!僕が宿題終わるまでお預けだよ」

ドラ「むぅ・・・」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 21:51:12.95 ID:nyU3gEGd0

ドラ「セッカクアズニャンカイテタノニ」ブツブツ

のび太「・・・」カキカキ

のび太「んあー!終わらないよぉ!」

ドラ「まだ始めたばかりだろう!?」

のび太「もう少し時間があれば絶対に終わるのにぃ!」

ドラ「バカなこと言ってるな。」

のび太「もうむりだー!・・・・。ん?」

のび太(もう少し、時間があれば・・・?)

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 21:53:40.40 ID:nyU3gEGd0

のび太「・・・ふっふっふ」

ドラ「なんだよ、気色悪い」

のび太「時間ならたっぷりあるぞ!」

ドラ「?」

のび太「タイムマシーンを使って宿題を終わらしにいけばいいんだ!」

ドラ「・・・はぁ、そんなことだと思ったよ。でも駄目だ。大体君は道具に頼り過ぎだ。もっと努力してだ・・・」

のび太「いってきまーす!」ガラッ

ドラ「それにあいにく、タイムマシーンは修理中で・・・って、あれ?のび太?」

・・・ガラッ


ドラ「・・・タイムマシーンが、ない。まさか、本当に行っちゃったのか!?」

ドラ「まずいぞ!まだ修理が終わってないのに!」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 21:57:11.76 ID:nyU3gEGd0

のび太「さてと、まずは一週間前の僕を説得してみよう!」

ピポパポ

ビービー

[error]

のび太「あれ?おかしいな。このボタンであってるはずだけど・・・」ポチッ

ピーン
[承認]

のび太「お、動いたぞ!」

ビューーン・・・

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 22:02:24.90 ID:nyU3gEGd0

ドラ「まずいまずい!僕としたことが!なんで今日に限ってロックし忘れたんだ!」

ドラ「早く帰ってこい!のび太!危険だぞ!」

・・・・

ガラッ!

ドラ「のび太!?」

ドラミ「お兄ちゃん!のび太さんは!?」

ドラ「・・・ドラミ?」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 22:06:50.01 ID:nyU3gEGd0

ビューーン・・・

のび太「おかしい。そろそろつくはずなんだけど・・・」

ピピンピピン

[警告]

のび太「な、なんだ!?」

のび太「後ろから、誰か来る!」

「まちなさい、のび太くん」

のび太「だ、誰だ!?」

「さぁ、はやくピー助を渡すんだ!」

のび太「恐竜、ハンター!?」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 22:13:23.43 ID:nyU3gEGd0

ハンター「さぁ!おとなしく渡しなさい。」

のび太「なにをだよ!」

ハンター「聞こえただろ!さっさとその首長竜をよこすんだ!」

のび太「首長竜!?一体いつの話をしているんだ!ピー助ならとっくに白亜期に帰したよ!」

ハンター「しらばっくれるな!どこに隠し持ってる!」

のび太「本当にもってないよ!」

ハンター「ほう、そうか、ならば、」

ビュー!ビューン!

のび太「う、うわ!?危ないだろ!なにするんだ!」

ハンター「死にたくなければさっさと渡せ!!」

のび太「だから持ってないって!」

ハンター「・・・はぁ、まったく。」

ビー! ドシャー!!

のび太「はっ!しまった!タイムマシンが!」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 22:16:31.74 ID:nyU3gEGd0

ジーーー!ジーーー!

[error]
[error]
[error]


のび太「う、うわぁぁぁ!!!!!」

グーーーーン・・・・

ズドーーーー、、、

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 22:21:01.47 ID:nyU3gEGd0

ドラ「のび太が行方不明!?」

ドラミ「そう、さっきタイムパトロールから連絡があって、超空間で行方不明者が出たそうなの。」

ドラ「それがのび太だって言うのか!?」

ドラミ「まだ正式に発表された訳じゃないわ。ただ。」

ドラ「?」

ドラミ「行方不明になったタイムマシンのシリアルが、お兄ちゃんのタイムマシンと、一致してるの。」

ドラ「そんな・・・」

ドラミ「これからすぐにタイムパトロールが来るわ。」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 22:22:57.30 ID:nyU3gEGd0

ジャイアン「おーい!のび太!野球しようぜ!」

スネ夫「今日はしずかちゃんも応援にきてるよーん」

しずか「のび太さーん」

ドラ「みんな・・・」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 22:26:03.35 ID:nyU3gEGd0

・・・・・ジッ、ジジジ

のび太「くっ・・・いてて・・・」

シーン・・・

のび太「ここは、どこだ?」

・・・

のび太「一面、まっしろ。」

ジッジジジ

のび太「どらえもーーーん!!!」

シーン・・・

のび太「どうしよう・・・不味いことになった。」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 22:31:28.46 ID:nyU3gEGd0

ジャイアン「なに!?のび太が!?」

スネ夫「行方不明!?」

ドラ「そう、なんだ。」

ジャイアン「・・・ふっ、はっはっはっは!」

スネ夫「行方不明じゃなくて迷子の間違えだろw」

ドラ「・・・」

しずか「二人とも!笑い事じゃないわ!ドラちゃん、一体のび太さんはどこで行方不明になったの?」

ドラ「それが、、、」

しずか「・・・」

スネ夫「・・・」

ジャイアン「・・・」

ドラ「タイムマシーンで移動してる時に、超空間で情報が途絶えた、らしい。」

ジャイアン「えっ・・・」

・・・

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 22:36:33.12 ID:nyU3gEGd0

・・・

のび太「どうすればいいんだ。」

ジッ、ジジジ

のび太「はっ!タイムマシーンが。」

ピポパ、ピーン

[error]

[select a time ]

のび太「時間を、、選択・・・」

のび太「座標移動はできないけど、時間移動は可能・・・」

のび太「あの時と・・・ピー助の時と、同じだ・・・」


ジッ、ジジジ・・・・・

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 22:42:43.60 ID:nyU3gEGd0

・・・

ドラ「これからすぐに、タイムパトロールが来るらしい・・・」

しずか「・・・どうして、そんな。」

ジャイアン「で、でも!のび太はちゃんと見つかるんだよな!?」

スネ夫「そ、そうだよ!そのタイムパトロールとやらが何とかしてくれるよ!」

ドラ「・・・わからない。わからないよ。」

しずか「ドラちゃん・・・」

ドラ「超空間から僕のタイムマシーンの情報は完全に消えているんだ。もう、のび太がどこにいるのか、わからないんだよ。」

ジャイアン「・・・っ!ふざけるな!なんでそんなに弱気なんだよ!ドラえもん!いつもの秘密道具でなんとかできるんじゃねーのかよ!!」

しずか「ちょっと!たけしさん!」

ドラ「僕の、僕のせいなんだ。僕が、ちゃんとロックさえしておけば・・・」

しずか「ドラちゃん・・・」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 22:47:16.07 ID:nyU3gEGd0

・・・・

のび太「・・・そうか。」

[error]

[select a time]

のび太「また、日本の、僕の家の、僕の部屋の、僕の机の!」

のび太「引き出しの座標に合わせないと、戻れないのか・・・」

[select a time]

のび太「・・・そんなの。」

ジッ、ジジジ・・・

のび太「無理だよ・・・」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 22:50:40.46 ID:nyU3gEGd0

ドラ「・・・」

しずか「・・・」

スネ夫「・・・」

ジャイアン「・・・」

・・・ガラッ!

ドラ「!?」

ジャイアン「のびっ・・・」

パト「どうも、タイムパトロールです。」

ジャイアン「・・・あぁ。」

パト「今回の事件に関しては、私が担当させていただきます。」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 22:54:44.38 ID:nyU3gEGd0

スネ夫「のび太は、野比のび太は!どこにいるんですか!?」

ジャイアン「・・・」

パト「・・・ただいま、行方を調査している最中です。」

しずか「・・・う、うぅ、のび太、さん・・・」

ドラ「・・・」

パト「っ、貴方が、タイムマシーンの保有者ですか?」

ドラ「・・・はい。」

パト「詳しく話を聞かせて下さい。」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 22:58:38.38 ID:nyU3gEGd0

・・・

パト「では、タイムマシーンは修理中だったと?」

ドラ「はい、そうです。」

パト「・・・なるほど、それであんなことに・・・」

ドラ「!?な、なにか、分かっているんですか!?」

パト「い、いや。別に。ただ」

ドラ「?」

パト「ただ、今調べて見たところ、事件の当初、現場の超空間でおかしな事がおこっているんです・・・」

ドラ「なんでしょうか?」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 23:04:00.48 ID:nyU3gEGd0

パト「実は、全く同じ超空間に二台のタイムマシーンが存在していました。」

ドラ「な、なんだって?のび太は確かに一人で行ったはずだ!」

パト「ええ、それで間違いありません。しかし、途中で他のタイムマシーンと接触したと考えられます。」

ドラ「そんなことが・・・っ!そ、そのもうひとつのタイムマシーンはどうなったんですか?」

パト「それは分かりませんが、正常に動いているそうです。」

ドラ「わからない!?」

パト「ごめんなさい。ただでさえ、情報不足な事件なので!」

ドラ「それならなおさら調べるべきだろう!」

パト「・・・ごめんなさい。」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 23:07:01.88 ID:nyU3gEGd0

パト「・・・」

ドラ「じ、じゃあ、そのタイムマシーンの保有者は、分かっているんですか!?」

パト「・・・」

ドラ「・・・」

パト「そ、それが。」

ドラ「?」

パト「・・・恐竜、ハンター・・・。」

ドラ「な、に・・・!」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 23:10:56.78 ID:nyU3gEGd0

ドラ「き、恐竜、ハンター・・・!?」

パト「・・・はい。」

ドラ「・・・っ!あなた、さっき、接触したって、言いましたよね?」

パト「・・・えぇ。」

ドラ「本当は!本当は・・・撃たれたんじゃ、ないんですか?」

しずか「!?ドラちゃ・・・」

パト「はい、そのようです・・・」

ドラ「あ、あああ、、、」

ジャイアン「そ、んな・・・」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 23:16:01.03 ID:nyU3gEGd0

ドラ「今すぐパトロールに行きましょう!今すぐに!」

パト「い、いや、今はっ」

ジャイアン「俺も行く!」

しずか「わたしも!」

スネ夫「ぼ、僕も!」

パト「・・・。」

パト「あいにく、私が乗ってきたマシーンは緊急用でして。」

パト「この中の、責任者を一人だけなら、乗せられます。」

ドラ「・・・ぼくが、行きます。」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 23:21:05.03 ID:nyU3gEGd0

ドラ「みんなは、ここに居てくれ。」

しずか「でも、ドラちゃん!」

ドラ「大丈夫。僕が悪いんだ。元々の責任は、僕にある。」

ジャイアン「ドラえもん・・・」

スネ夫「僕達になにか出来ることは!?」

ドラ「・・・成功したら、三分後に帰ってくる。」

ドラ「もし、三分たっても帰って来なかったら・・・」

しずか「・・・」

ドラ「これで、ドラミに伝えてくれ。」

しずか「・・・わかったわ。」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 23:24:51.26 ID:nyU3gEGd0

スネ夫「・・・ドラえもん、気をつけて。」

ジャイアン「ぜってー帰ってこいよ!三分たっても来なかったら、ボコボコにしてやるからなっ!」

しずか「ドラちゃん・・・のび太を、必ず、助けてね。」

ドラ「ああ、ああ。きっと、上手く行く。必ず帰るよ。」

パト「・・・さぁ、行きましょう。」

ドラ「・・・はい。」

・・・ガラッ

ドラ(待っててね、のび太くん!)

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 23:31:22.01 ID:nyU3gEGd0

ヒューーーーン・・・

ピポパポ、ピーーーン!

パト「とりあえず、被害者が移動したと思われる超空間を辿っていきましょう。」

ドラ「はい。」

パト「しかし、」

ドラ「?」

パト「その超空間へ行くと、恐竜ハンターにまた接触する可能性があります。」

ドラ「・・・確かに。」

パト「最低でも、2日は、様子を見るべきです。」

ドラ「えっ?」

パト「被害者が出発した2日後の、9月2日の超空間へ向かいます。」

ドラ「ちょっと、待ってくれ!2日ものび太をほおっておくって言うのか!?」

パト「しかし、それが一番無難な選択です。」

ドラ「のび太は何も持っていないんだぞ!下手したら死んでしまう!」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 23:36:05.26 ID:nyU3gEGd0

パト「大丈夫です。人間は飲まず食わずでも3日間は耐えられます。」

ドラ「それだって!どこかを怪我していたらどうするんだ!恐竜ハンターに撃たれたんだろ!?」

パト「・・・大丈夫です。」

ドラ「その自信はどこから来るんだ!」

パト「大丈夫ですから!今は私を信じて下さい!」

ドラ「・・・」

パト「・・・大丈夫ですよ。きっと、必ず、助けてみせます。」

ドラ「・・・わかり、ました。お願いします。」


ビューーン・・・・

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 23:42:36.79 ID:nyU3gEGd0

・・・・

のび太「はぁ、はぁ、はぁ、」

ジ,ジ,ジ,ジ

ピンッ・・・

のび太「9月、2日・・・」

のび太「もうあれから2日たつのか・・・」

グゥー・・・

のび太「腹が減った。喉が渇いた。」

ジ,ジ,ジ,ジ・・・ジ・・・

ギューーーン・・・・・・

のび太「ははっ、タイムマシーンも、とうとうくたばったか」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 23:45:31.83 ID:nyU3gEGd0

・・・

のび太「もう、終わりだな」

のび太「最期になにか、食べたかったなぁ・・・」

ガサッ


のび太「・・・ん!?」



のび太「ポケットになにか入っているぞ?」

ガサガサ

のび太「これは、、、」

のび太「空気クレヨン・・・?」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 23:49:00.29 ID:nyU3gEGd0

・・・メリッメリメリメリ!

のび太「!?な、なんだ!?」

ゴゴゴゴゴ・・・

のび太「空間に、穴が・・・!」

グワーン、グワーン

のび太「なんだ、この穴・・・」テクテク

のび太「・・・これは、超空間?」

グワーン、グワーン・・・

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 23:53:45.30 ID:nyU3gEGd0

グワーン、グワーン

のび太「・・・どうなってるんだ?」テクテクテ

ドテッ

のび太「っ!?いてっ!・・・」

のび太「くそ、空気クレヨンにつまずいた・・・」

のび太「・・・あっ。」

(いつでもどこでも好きなところ、空気にも絵が描けるクレヨンだよ・・・)

のび太「いつでも、どこでも・・・」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/18(日) 23:58:08.07 ID:nyU3gEGd0

ビューーン・・・

ドラ「・・・貴方はまだ若そうですね。」

パト「えぇ、まだタイムパトロールになって間もないですよ。」

ドラ「そんな新米が、何故こんな事件を担当しているんですか?」

パト「・・・私が無理を言って、半ば強引に調査に同行したんです。」

ドラ「・・・一体なぜ?」

パト「・・・」

パト「・・・野比のび太と、面識があるから。」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:01:08.38 ID:0kUUl0440

ドラ「・・・えっ?」

パト「貴方は知っているでしょうか。野比のび太の将来の事を。」

ドラ「・・・」

パト「・・・」

パト「私の名前は、野比のび助。」

ドラ「・・・!?」

パト「野比のび太の、息子です。」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:06:12.93 ID:0kUUl0440

ドラ「・・・そんな!あり得ない!君がその年でも、まだ22世紀じゃないはずだろう!?」

パト「えぇ、その通り。」

ドラ「・・・なんでタイムマシーンも・・・タイムパトロールまで機能しているんだ?」

パト「・・・貴方はまだ知らないでしょうが、この世界の技術は野比のび太によって、飛躍的に進歩します。」

ドラ「・・・!?のび太によって?」

パト「そう。これはまだ貴方が知らない世界の事です」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:09:10.60 ID:0kUUl0440

ドラ「・・・いつの間に、世界が確変したんだ、、、?」

パト「いいえ、まだしていません。」

ドラ「・・・」

パト「世界が変わるのは、このすぐ後ですよ。」

ドラ「・・・この後、変わるのか?」

パト「・・・そうです。野比のび太によって、この世界は大きく変わります。」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:15:20.75 ID:0kUUl0440

ビューーン・・・・・

ドラ「・・・」

パト「・・・」

ドラ「・・・!?」

ドラ「前から!何かきてるぞ!」

パト「くっ!なんだ!?あれは!」

フワンッフワンッ

ドラ「あれは、文字、か?」

パト「・・・えぇ、そのようです。」

ドラ「・・・S」

パト「また来ますよ!」

フワンッフワンッ

パト「・・・O 」

フワンッフワンッ

ドラ「・・・S」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:19:02.38 ID:0kUUl0440

ドラ「・・・!?SOS!のび太だ!のび太の空気クレヨンだ!」

パト「あの文字のデータを解析しましょう!」

ドラ「・・・っ。」

パト「出ました!発信源、近いです!」

ドラ「やった!のび太!今行くぞ!」

パト「っ!見つけました!空間の穴です!」

ドラ「のび太!のび太ー!!」

パト「衝撃に備えてください!!」


グォォォォォン・・・・

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:24:04.04 ID:0kUUl0440

・・・

のび太「はぁ、はぁ・・・ちゃんと、届いたかな・・・」

・・・

のび太「・・・だめだ、もう、眠い・・・」

(・・・さん!とうさん!)

のび太「・・・?誰、だ。」

ノビスケ「父さん!僕だよ!助けにきたよ!」

ドラ「大丈夫か!のび太!」

のび太「ドラえ、もん・・・」

ノビスケ「父さん、僕の事、わかるよね?」

のび太「父、さん、って、・・・」

のび太「・・・あぁ、ノビスケ、かぁ・・・」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:26:54.45 ID:0kUUl0440

のび太「・・・ノビスケ、ぼくの、息子・・・」

ノビスケ「あぁ、そうだよ。」

のび太「そっか、そっか・・・」グタッ

ノビスケ「父さん・・・僕が助けに来たこと、忘れないでね。」


のび太(・・・忘れるものか。)

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:29:54.55 ID:0kUUl0440

ドラ「良かったっ!本当に!良かった!」

ノビスケ「さあ、帰りましょう!三分後へ!」

ドラ「あぁ、!やっと、帰れるぞ!のび太・・・」

メリッ・・・

メリッメリメリメリ・・・

ノビスケ「!?な、なんだ!?」

ドラ「あ、あ!空間が!」

ゴゴゴゴゴ

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:33:39.53 ID:0kUUl0440

ノビスケ「はっ!タイムパトロールだ!タイムパトロールが空間の穴を修復しに来たんだ!」

ドラ「なんでだよ!僕達を見捨てる気か!」

ノビスケ「・・・くっ!とにかくここから脱出しないと!」

ドラ「タイムマシーンは!どこにある!?」

ノビスケ「・・・あ、あそこに・・・」

ドラ「あぁ、なんて事だ・・・」


ジ,ジ,ジ,ジ,

ドゥーーーーン・・・

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:37:34.56 ID:0kUUl0440

ノビスケ「・・・くそっ、やられたか。」

ドラ「今から修理する暇はないぞ!?」

ゴゴゴゴゴ・・・

ノビスケ「・・!?そうだ!ドラえもん!秘密道具は!?」

ドラ「ああ!なんかないかなんかないか・・・」ガサガサ

ドラ「・・・・」

ノビスケ「どうした!?」

ドラ「・・・なにもない、真っ白だ!」

ノビスケ「・・・!どうして!」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:41:20.83 ID:0kUUl0440

ノビスケ「もう時間が、、、」

ゴゴゴゴゴ・・

ノビスケ「ん?!あれは、あれは、あなたのタイムマシーンですか!?」

ドラ「・・・あ、あぁ!そうだ、僕のだ!」

ノビスケ「どれ、見せてみろ!」

ノビスケ「かろうじて動くかも
しれない!」

カチッカチッカチッ

ノビスケ「くっそぉ!うごけぇー!」

カチッカチッ

ピロロロロ

ノビスケ「はぁ、はぁ、」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:46:45.25 ID:0kUUl0440

ノビスケ「これなら、時間移動はできるぞ!」

ドラ「でももう、バッテリーもほとんどない。起動したのが奇跡だよ。」

ドラ「せいぜい、時間移動できても一度きりだろう。こんなものに乗ったら危険だぞ。」

ノビスケ「そんなこと言ってる場合か!はやく乗ろう!」

ノビスケ「・・・さぁ!はやく!」

グォォォォォン!

ノビスケ「なにやってんだ!はやく乗れ!」

ドラ「・・・もう、そのマシンはぼろぼろだ。三人乗るのは不可能だよ。」

ノビスケ「・・・えっ?」

ガシャッ!

ドラ「こ、これを、のび太くんに、渡して。」

ノビスケ「こ、これは!?」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:48:03.58 ID:0kUUl0440

ドラ「のび太を、頼んだぞ。」

ノビスケ「はやく!乗れよ!はやく!」

グォォォォォ!!!!

ドラ「立派になれよ。」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:51:42.91 ID:0kUUl0440

ジャイアン「・・・・」

スネ夫「・・・」

しずか「・・・そろそろ、三分だわ。」

ガタッ・・・

ガタガタ・・・

ガンッ!

しずか「・・・!のび太さん!」

スネ夫「のび太!」

ジャイアン「のび太・・・」

パト「こ、ここは!?・・・」

しずか「・・・お帰りなさい」

パト「・・・ただいま。」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 00:56:36.09 ID:0kUUl0440

ジャイアン「あれ、ドラえもんは?」

しずか「ほんとだわ、ドラちゃんは?」

スネ夫「・・・」

パト「・・・・」

パト「・・ごめん、なさい。」

しずか「・・・えっ?」

パト「・・・助け、られなかった。」

ジャイアン「・・・あっ、、」

スネ夫「・・・そんな」

しずか「・・・いやよ、そんなの、」

パト「・・・自ら、置いていけって、三人は乗れないから、行ってくれって・・・」

パト「ごめんなさぁい!!!


74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 01:00:04.67 ID:0kUUl0440

・・・・・・・
・・・・・
・・

のび太「うっ、うぅ・・・」

ジャイアン「・・・おぅ、のび太、気づいたか。」

のび太「ジャイアン・・・」

しずか「大丈夫?のび太さん?」

スネ夫「怪我は、ないのか?」

のび太「みんな、、、。」

のび太「うん、大丈夫だよ。」

パト「良かった。」

のび太「ん、貴方は、、、」

パト「・・・・」

のび太「・・・あ、れ、、、ドラえもんは、、、?」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 01:03:09.43 ID:0kUUl0440

しずか「・・・」

スネ夫「・・・」

ジャイアン「・・・」

のび太「お、おい!ドラえもんはどこにいるんだよ!?」

パト「父さん、これ、、、ドラえもんから。」

コトッ

のび太「・・・なんだよ、これ・・・」

パト「dr-35。ドラえもんの、メモリーだ。」

のび太「・・・なんだって、、、」

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 01:08:41.71 ID:0kUUl0440

のび太「嘘だ!ドラえもんが!死ぬわけない!秘密道具でなんとかするだろ!」

しずか「のび太さん・・・」

のび太「なんで、!すぐに戻ってくるんだろ!?どうせ、ドラえもんは、いつも、いつも・・・」

パト「・・・駄目だったんだ。」

のび太「・・・くっ!僕の、僕のせいじゃないかぁ!!僕が勝手にタイムマシーンを使ったから!僕が、僕が!!!!」

ジャイアン「おい!のび太!落ち着け!」

しずか「のび太さん!」

のび太「く、、、、うぅぅ・・・」

コトッ

(君はいつも道具に頼る。)

(たまには自分で努力をだな)

ギュッ

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 01:10:26.76 ID:0kUUl0440

のび太「ドラえもん、僕、一生懸命、勉強するよ。」

のび太「必ず、君を、取り戻して・・・」


・・・・・・

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 01:15:14.72 ID:0kUUl0440

ー15年後ー


のび太「ああ、あぁ、分かってる。次のプレゼンまでに『dr-32』についてのレポートをまとめておいてくれ。うん、うん。よろしくな。」ピッ

のび太「・・・はぁ。」

ノビスケ「あ!パパー!」

のび太「ん?おぉ!ノビスケ、お前も幼稚園の帰りか?」

ノビスケ「うんっ!」

しずか「あら、あなたも今帰り?」

のび太「あぁ、そうだよ。」

ノビスケ「えへへ」

のび太「よし!じゃあ、みんなで帰ろうか!」

ノビスケ「うん!」

しずか「ふふふ。」

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 01:21:42.02 ID:0kUUl0440

ノビスケ「ただいまー!」

のび太「おーい、ちゃんと靴そろえろよ。」

ノビスケ「あとでやるー!」

のび太「・・・はぁ。まったく。」

ピッ

『次のニュースです。』

『タイムマシーンの実用化に向けた対策本部が設立され・・・』

のび太「・・・タイムマシーン。」

『本部では、対策として、タイムパトロールの設置を・・・』

ノビスケ「パパ?タイムパトロールってなに??」

のび太「え?」

(僕が助けに来たこと、忘れないでね。)

のび太「タイムパトロールってのはな、正義の味方だ。」

ノビスケ「正義?」

のび太「そう。僕がピンチだったときに、助けてくれた命の恩人だ。」

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 01:26:23.28 ID:0kUUl0440

しずか「・・・」

のび太「僕が今ここにいるのも、タイムパトロールのおかげさ・・・」

ドラえもん・・・

ノビスケ「パパ?」

のび太「ん?っああ!そう。だからな、タイムパトロールはすっごくカッコよくて・・」

忘れちゃいけない。

僕も、お前も。

ノビスケ「ママー!」

しずか「あら、どうしたの?」

ノビスケ「僕、大きくなったら、タイムパトロールになる!!」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/19(月) 01:29:29.55 ID:0kUUl0440

しずか「・・・あ、あらぁ!素敵な夢ね!」

のび太「・・・」

ノビスケ「それでね!パパがピンチの時に助けるんだ!」

忘れちゃいけない。
ドラえもんの記憶を。

もうすぐ、出来上がる。

猫型ロボットが。

それまでは、
夏の課題は終わらない。


fin.



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