1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 09:14:56.36 ID:uQdpHsvz0
―――yes
女子達「「「「「サイテー!!!」」」」」
シンジ「え、え?」
女子A「あの戦闘で、街にもいっぱい被害が出たんだよ!?」
女子B「もっと早くロボットが出てきてくれたら」
女子C「もっと上手に戦ってくれてたら、絶対被害少なかったはずだって、皆言ってる」
女子D「なのに……パイロット本人は平気な顔して学校に来るなんて!」
シンジ「……そんな……そんな事言われても……」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 09:22:00.77 ID:uQdpHsvz0
ゲシッ
シンジ「痛っ」
ゲシッ
シンジ「痛っ、や、やめてよ!」
女子E「ねえ、やめてって言ってるよ」
女子F「知らなーい。私じゃないよ。他の誰かじゃない?」
ヒカリ「みんな! 席について、授業中よ!?」
女子A「もう、ヒカリは真面目なんだから」
ヒカリ「碇君に怒る気持ちは分かるけど、休み時間にして」
女子達「「「「「はーい」」」」」
シンジ「……」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 09:36:54.04 ID:uQdpHsvz0
―――
シンジ「がはっ!?」
ドサ…
トウジ「すまんのう転校生。ワイはお前を殴らなあかん」
ケンスケ「悪いな。こいつの妹さん、例の戦闘で怪我して入院しちゃってさ」
女子G「いいぞ〜、鈴原〜」
女子H「やっちゃえーーー!!」
シンジ「……」
トウジ「観客もああ言っとるし、もう一発いっとくか」
ドカッ
シンジ「ぐ……ッッ」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 09:50:52.66 ID:uQdpHsvz0
シンジ「ぅ、ぅぅ……」
女子H「……」
女子A「鈴原、もう行った?」
女子B「うん。もう角曲がったし見えないよ」
女子G「碇君! ゴメンなさい! 大丈夫?」
シンジ「だ……え??」
女子C「男子の前だとああいう態度取れって、指示が出てるの……ホントにごめんなさい」
シンジ「?????」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 09:59:05.44 ID:uQdpHsvz0
シンジ「な、なんなんだよ。何言ってるのか……全然意味分かんないよっ」
女子A「そりゃそうだよね。きちんと説明するから―――」
ウウウウウウウウウーーー!!
女子D「警報!?」
女子A「なによもうっ。こんな時に」
レイ「……」
女子C「あ。綾波さん」
レイ「先、行くから」
シンジ「…………僕も、行かなきゃ」
女子C「うん。説明、戻ってきてからね」
女子B「頑張って、怪我しないでね碇君」
シンジ「……」
シンジ(この街に来て、さっき殴られた怪我が初めてなんだけど)
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 10:11:23.97 ID:uQdpHsvz0
―――
ミサト「勝つには勝ったけど。なぜ命令を無視したの?」
シンジ「……ごめんなさい」
ミサト「あなたの上司は私。私の指示には従ってもらわないと困るわ」
シンジ「はい」
ミサト「勝手なことして何かあった時、あなたに責任が取れるの?」
シンジ「……」
ミサト「聞いてるの!? シンジ君!」
シンジ「……はい」
ミサト「……乗りたくないの?エヴァに」
シンジ「乗りたいわけないじゃないですか。散々な目に遭うばっかりなのに」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 10:13:41.05 ID:uQdpHsvz0
シンジ「でも乗らないと、綾波やミサトさんやみんなが」
ミサト「他人がどうこうじゃないでしょ!? あなたの意志を聞いてるのよ」
シンジ「……」
ミサト「嫌々乗られたんじゃ、こっちだって迷惑だわ」
シンジ「……」
ミサト「……24時間はこのまま独房で過ごしてもらいます。ただ、その前に碇司令がお会いになるそうよ」
シンジ「……父さんが?」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 10:19:15.90 ID:uQdpHsvz0
黒服「碇シンジをお連れしました」
『入れ』
プシュッ
シンジ「……」
ゲンドウ「第4の使徒を倒したそうだな。だが、お前の態度に問題が見られるとの報告を受けている」
シンジ「……」
ゲンドウ「だんまりか? 黙って不貞腐れていたところで誰もお前に構ってはくれんぞ」
シンジ「……なぜ、僕がパイロットなんですか」
ゲンドウ「資質においてはお前が適格だからだ。世界で最もな」
シンジ「僕には無理です」
ゲンドウ「ふっ。見返りがないのが不満か?」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 10:29:26.85 ID:uQdpHsvz0
ゲンドウ「エヴァのパイロットを続けるなら、学校の女共は好きにしていい」
シンジ「……………?」
ゲンドウ「既に言い含めてある。あれらはいわば、専用の慰安婦だ」
シンジ「いあん……って」
ゲンドウ「余計なことは考えるな。精神的なストレスは、女を抱いて発散させろ。そして使徒に勝て」
シンジ「な、なに言って。なに言ってるんだよっ父さん!」
ゲンドウ「話は以上だ―――独房に戻れ」
シンジ「父さ……」
黒服「行くぞ」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 10:35:28.10 ID:uQdpHsvz0
―――
シンジ(抱く……って、そういうコトだよな)
シンジ(そう言えば、指示がどうのって……)
シンジ「……」
シンジ(なんだよそれっ。そんなのって酷いよ! あの子達だって嫌だろうし)
シンジ(エヴァに乗せて化け物と戦わせて、女の子使って誤魔化そうなんて最低じゃないか!!)
シンジ(……僕はただ、父さんに会って、話がしたかったんだ……その為にこの街に来たのに……)
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 10:56:42.76 ID:uQdpHsvz0
リツコ「ご子息がパイロットを辞めるそうです。先ほど、葛城一尉にその意志を伝えました」
冬月「そうか……やはりな。どうするつもりだ?碇」
ゲンドウ「今シンジを失うわけにはいかん」
冬月「だが、本人に乗る意志がなくてはな。強引に洗脳したところで、その結果シンクロ率が落ちれば元も子もないぞ」
ゲンドウ「……赤木博士。辞意については、受け入れたように見せかけるだけでいい」
リツコ「では、チルドレンとしての抹消手続き等はダミーで行います」
ゲンドウ「ああ。解放されると思わせ油断させてから、奴自身にその意志を翻させる」
冬月「やれやれ。また子供相手の悪事を重ねるわけか」
ゲンドウ「悪事ではない、人類のためだ。慰安員を何人か選抜し、先回りして駅に送り込んでおけ」
リツコ「はい」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 11:06:32.59 ID:uQdpHsvz0
―――
シンジ「ここからは、一人で行けます」
黒服「そうか」
シンジ「……ミサトさんに、お世話になりましたって伝えておいて下さい」
黒服「分かった」
シンジ「……」スタスタ
レイ「……」
シンジ「!? 君……綾波? なんでここに」
レイ「来て」グイッ
シンジ「わっ。ちょ、ちょっと、引っ張らないでよ」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 11:16:33.19 ID:uQdpHsvz0
レイ「ここ。入って」
シンジ「ここって、女子トイレ……? いやあの、何の用か分かんないけどそれは」
レイ「他に人はいないから、平気」
シンジ「そういう問題じゃ」
キィ
霧島「あ、来てる来てる。待ってたよ、シンジ」
シンジ「人、いるじゃないか!?」
レイ「無関係の人はいないわ」
霧島「ほらぁ早く早く」グィッ
女子A「碇君、どうぞ」グィッ
シンジ「待ってよ、マズいってば、ねえ!」
レイ「……」
キィィ
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 11:32:48.99 ID:uQdpHsvz0
女子達「「「「「……」」」」」
霧島「んふふ」
レイ「……」
シンジ(どうしてこんなに……まさかまたリンチされるんじゃ……?)
女子B「後でちゃんと説明するって言ってて、そのままだったよね?」
シンジ「やっぱり。みんな、ゴメン!! 僕の父さんのせいで」
女子D「ん?」
シンジ「エヴァのパイロットにその……ヘ、ヘンなことされても我慢しろって言われてたんでしょ……?」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 11:37:44.97 ID:uQdpHsvz0
シンジ「人類を守る仕事だかなんだか知らないけど、父さんがそんなバカなさせてるなんて」
女子A「えーっと」
シンジ「ひょっとして、女子がみんなが僕に怒ってたのって、それもあったの?」
霧島「シンジ、待った。わりと随分勘違いしてるよ」
シンジ「え?」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 11:58:58.69 ID:uQdpHsvz0
女子B「別に本気で碇君責めてたわけじゃないし。言ったじゃん、そういう指示だって」
女子A「他の男子がいるとこでチヤホヤすると反感買いそうだし、見られるのもヤダし、見られたら『俺にもイイコトして』なんて調子乗って言い出すバカがいるかもしれないでしょ?」
霧島「それでいっそ、キツく当たるようにって言われてるの。それにしてもやりすぎだったみたいだけど」
シンジ「じゃ、じゃあ、学校でのあれって演技だったの……?」
女子H「そうだってば」
シンジ(少しホッとしたような……でもそれなら、演技に巻き込まれてあんな思いさせられたってこと……?)
女子A「それからね。私達、碇君の外見とか立場とか全部事前に教えられてて、OK済みだから」
シンジ「OKって、何を?」
霧島「シンジがさっき言ってた……『ヘンなこと』」
シンジ「!??」
女子C「ネルフで聞いてきたんでしょ? 学校は、碇君を慰めてあげるためにあるんだって」
女子E「そうでなかったら、ホントは学校通ってる場合じゃないもんね。碇君は」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/08/11(日) 12:17:27.28 ID:uQdpHsvz0
シンジ「事情は……正直ピンとこないし、信じられない気もするけど……分かったよ」
レイ「……」
シンジ「けど、僕はもうこの街を出るんだ。パイロット、辞めるから」
霧島「うん、綾波さんから聞いた」
シンジ「そっか。そうだよね、だから最後に説明しに来てくれたんだ……」
女子A「碇君がいなくなっちゃったら、私達もこの街から避難することになるね、きっと」
シンジ「……きっとそんな事ないよ。僕なんかいなくたって、他の人がエヴァに乗るだろうし」
霧島「シンジ……それは」
シンジ「本気で僕じゃなきゃダメだったら、こんなに簡単に帰しくれるわけないし」
霧島(『簡単に帰』すつもりがないから、私達がここに呼ばれたんだよ、シンジ)
シンジ「それじゃ。パイロットへの慰安とか……次の人にも必要なのかも知れないけど、別の方法を考えるように言ったほうがいいと思う。いなくなるのに勝手なこと言ってごめん」
女子C「謝ることないよ。バイバイ、碇君」
シンジ「うん、さよなら」
女子C「ね―――最後にちょっとだけいい?」