1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/20(土) 20:19:27.60 ID:1QpXuOcj0
元太「・・・・・・・・・」
阿笠「調理に時間が掛かるから今から焼き始めるぞ」
コナン「俺も手伝うぜ」
灰原「工藤君は焼くのだけ手伝ってちょうだい。細かい調理は私と博士じゃないと無理だから」
コナン「わかったよ。じゃあせめて見学させてくれ。退屈だし」
阿笠「よーし、始めるぞ!」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/20(土) 20:23:48.63 ID:1QpXuOcj0
阿笠「まずは元太君の腹を割いて内臓を取り除く」ザク
元太「・・・・・・・・・・・・ギュ!」ブチュ ドロドロ
阿笠「血が出るのう・・・ちゃんと血抜きしたのか?」
灰原「血が残ってるほうがおいしいのよ博士」
阿笠「そりゃわかっとるが処理が大変じゃよ」
灰原「じゃあ、内臓取って行くわよ」ブチ ブチ
阿笠「胃の部分は捨ててはいかんぞ。使うんじゃからな」
灰原「はいはい。じゃあ博士が元太君の中身を洗浄している間に、詰め物を作るわね」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/20(土) 20:30:07.63 ID:1QpXuOcj0
灰原「工藤君、悪いけど冷蔵庫から光彦君のソバカス取ってくれない」
コナン「お、早速か。でもいいのか?こないだ食べた光彦のバターソテー、まずかっただろ?」
灰原「あれは調理法が駄目だったのよ。光彦君の肉は脂が薄い上に、ブヨブヨしてて臭みがあるから。でもソバカスはおいしいわよ」
灰原「こないだのは、サメの肉をそのまま調理したようなものだから失敗したのよ。サメだってフカヒレならおいしいでしょう?それと同じ。ソバカスなら有効活用できるわ」
コナン「流石灰原!ほらよ、ソバカス」コト
灰原「ありがとう」
阿笠「哀君、洗浄終わったぞ」ジャバジャバ
灰原「早いわね。こっちも急がなきゃ」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/20(土) 20:38:04.87 ID:1QpXuOcj0
灰原「材料は、元太君の胃、冷や飯、ネギ、サンショウ、カワハギの肝、光彦君のソバカス、醤油とミリンね」
灰原「これらを混ぜて軽く炒める。醤油は色をつけないように」ジュー
灰原「ミリンはご飯全体をふっくらさせるために全体にまぶす」サー
灰原「最後に光彦君のソバカスを加えて軽く火を通す。ほんの10秒程度だけ。それ以上は焼き過ぎちゃう」
灰原「ふう。できあがり」
コナン「よし、早く詰めて焼こうぜ!」
阿笠「あせるでない、新一!」
歩美「こんにちはー!遊びにきたよー!」
コナン「お、歩美!」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/20(土) 20:42:16.02 ID:1QpXuOcj0
博士の家の裏庭
阿笠「よし、詰め終わったな!後は糸で縛って・・・」
元太「・・・・・・・・・・・・・・・」
阿笠「よし!焚き火の上で直に焼いていくぞ!」ボボー
元太「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジュー
コナン「く〜うまそうじゃねーか」
歩美「いい匂い・・・もうお腹ぺっこぺこー!」
灰原「ふふ・・・たまにはこんなのもいいかもね。あ、くど・・・江戸川君、頼むわよ」
コナン「ああ、わかった。任せとけ!」
21 名前:>>17 ×哀「」→○灰原「」[] 投稿日:2013/07/20(土) 20:47:20.80 ID:1QpXuOcj0
阿笠「しっかりやれよ新一!ワシがゆっくりと元太君を回してまんべんなく火を通すからな」
コナン「よーし、この熱した油を・・・・・・」ピチャ
阿笠「今じゃ!」
コナン「かける!」バシャー
元太「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジュジュー
歩美「ふわーすごい弾けてる!」
灰原「やっぱり江戸川君の腕は一人前ね」
歩美「でもなんで直接油で揚げないで、かけるの?」
灰原「直火で焼いて油をかけた方が風味が増すのよ」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/20(土) 20:59:44.51 ID:1QpXuOcj0
数時間後
阿笠「よし、出来たぞ!」
コナン「ふう!疲れたぜ・・・」
灰原「お疲れ様、江戸川君」
歩美「わーい!もう待ちくたびれちゃったよー!」
阿笠「さあ、これこそ皆さんお待ちかね、『光彦雀斑入元太乳猪』じゃ」ゴト
バアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン
〜『光彦雀斑入元太乳猪』(グァンイェンチュェバンルーユェンタイルージュ)〜
日本語にすると、「光彦のソバカス入り元太の丸焼き」。元太の肉はうな重の旨味を取り込んでおり独特の香ばしい風味があり、丸焼きとの相性は実に良い。
薬味のサンショウと上品な甘さを持った光彦のソバカスがさらに味を引き立てる、皇帝すら一生に一度口に出来るかどうかの高級料理。
阿笠「さあ、切り分けていくからな!」ザクザク
歩美「わーい♪」
元太「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/20(土) 21:11:01.00 ID:1QpXuOcj0
コナン「どれどれ・・・・・・おお!」モグモグ
コナン「うめえ!これこそ元太の味!中の詰め物の味が口中に広がるようだぜ!」
灰原「焼いている過程で元太君の肉の脂が詰め物に染み込んだのよ。それもじっくりと、一様に焼いてあるから脂の味も均等に広がっていて無駄がないの。博士のお陰ね」モグモグ
歩美「はあん・・・なんだか香りもたまらない・・・ご飯がどんどん進む・・・」モグモグ
阿笠「薬味が良いおかげじゃな。うな重の風味が残る元太君の肉はサンショウと実に合う。醤油の香りもポイントじゃ」モグモグ
コナン「それだけじゃねえ!元太の肉の味を光彦のソバカスがきっちりと引き締めてくれる!心地よい甘さが舌を刺激して食欲を沸かせてくれるんだ!」ガツガツ
阿笠「これこれ、行儀が悪いぞ!」モグモグ
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/20(土) 21:17:52.70 ID:1QpXuOcj0
灰原「そして最大のポイントは・・・・・・皮よ!」
歩美「皮?」
灰原「元太君の焼いた皮を食べてみて、秘密がわかるわ」
歩美「うん・・・」バリッ
歩美「・・・・・・・・・!?ほおおおん!すごおい!」
阿笠「ほっほっほ。どうじゃ歩美君。この料理一番のアピールポイントじゃ」
歩美「皮が・・・すっごいサクサクしていて美味しいのお!口の中でスッと溶けていく〜!面しろ〜い!」
灰原「江戸川君のお陰ね。皮を焼くのに加え、江戸川君が適切なタイミングで油をかけてくれた。それによって皮が瞬間的にカラッと揚がって香ばしい仕上がりになる」
灰原「さらに食感も最高級のものになったわけね。本当にありがとう、江戸川君」
コナン「ハッハッハ、いやなんてことねえよお」
歩美「いや〜んおいちい!おいちいわ〜!」サクサク
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/20(土) 21:20:46.12 ID:1QpXuOcj0
コナン「ごちそうさま!」
歩美「ごちそうさまー!また学校でねー!」
灰原「ふう。おいしかったわ」
阿笠「哀君、最後にアレ、忘れんようにな」
灰原「ああ、わかってるわ。工藤君、元太君の頭持ってきて」
コナン「おう。はいよ」ゴト
灰原「最後に仕上げね」
灰原は元太の頭を地面に植えた
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/20(土) 21:24:24.46 ID:1QpXuOcj0
10日後
灰原「収穫時ね」ブチッ
元太「」ゴトッ
灰原「おはよう、小嶋君」
元太「ああ、おはよう灰原」
灰原「あなたは3ヶ月生きてていいわ。当分丸焼きは作らないし」
元太「ありがとよー」
灰原「フフフ・・・」
コナン「灰原ー!迎えに来たぞー!」
光彦「早く行きましょうよー!」
灰原「はいはい・・・・・・」
灰原「・・・・・・・・・次の料理は・・・光彦君の餡かけ炭火焼でいって、みようかしら」
おわり