1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 12:58:37.85 ID:eZQJnRFi0
アスカ「アンタバカぁ?散々巨大な乗り物乗ってる癖に…」
シンジ「良いじゃないか…僕が何買おうとアスカには関係無いだろ?」
アスカ「どんなのか見せなさいよ」
シンジ「興味あるんじゃないか…」
アスカ「べっつにぃー」
シンジ「駐輪場に置いてあるから見て来なよ」
アスカ「ハァ?どんな自転車かわからないのに見つけれる訳無いでしょ」
シンジ「そうかなぁ…すぐわかると思うよ?」
アスカ「チッ…仕方ないわね…」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 13:01:23.44 ID:eZQJnRFi0
数分後
アスカ「ふーん…なるほどね」
シンジ「あ、わかった?」
アスカ「アンタ、なんだかんだで初号機好きなのね」
シンジ「えっ…そ、そうかなぁ…」
アスカ「思いっきりカラーリングが一緒じゃない…」
シンジ「偶然見つけたんだよ…で、つい…」
アスカ「バカシンジ!案内しなさい!!」
シンジ「え?」
アスカ「自転車屋!!行くわよ!!」
シンジ「えぇーっ!?」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 13:06:43.02 ID:eZQJnRFi0
アスカ「アンタ、自分だけエヴァと同じ色の自転車乗って!」
アスカ「エヴァに乗る為に産まれて来たこの私が!!」
アスカ「アンタに遅れを取る訳には行かないのよ!!」
シンジ「アスカは今まで通り銀色のママチャリ乗ってればいいじゃないか」
アスカ「嫌よ!!」
シンジ「なんで?」
アスカ「ダサいじゃない…」
シンジ「女の子はママチャリでいいと思うけどなぁ…」
アスカ「うるさい!!さっさと案内しろ!!バカシンジ!!」
シンジ「仕方ないなぁ…」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 13:14:21.19 ID:eZQJnRFi0
アスカ「ハァ…ハァ…」キコキコ
シンジ「〜♪」スイスイ
アスカ「この私が…」ぜえぜえ
アスカ「バカシンジにぃ…」キコキコ
アスカ「遅れを…取るなんて…」ぜぇぜぇ
シンジ「スポーツ車とママチャリを一緒にしないでよ…」
アスカ「そんなの聞いてないっつーのぉおお!!」
シンジ「構造が違うからね僕のはクロスバイクって言うらしいよ?」
アスカ「何よ…通ぶって…バカシンジの癖に…」はぁはぁ
シンジ「これでもゆーっくりこいでるんだよ?」
アスカ「だぁああああ!!もう!!代われ!バカシンジ!!」
シンジ「え?」
アスカ「背丈も近いし私が乗っても問題ないでしょ!!」
シンジ「ちょ…アスカ…」
アスカ「何よコレ!!なんでこんなにシートが高いのよ!!」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 13:21:16.10 ID:eZQJnRFi0
アスカ「下げて!」
シンジ「下げたらかっこわるいし、そもそも工具が無いと下げられないよ…」
アスカ「フン!足あげて乗れば良いんでしょ!!こんなの楽しょ…」
びゅううう
シンジ「あ…アスカ!!」
アスカ「きゃぁああああ!!!」
シンジ「パンツが…」
アスカ「見た?」
シンジ「…」ふるふるふるふる
アスカ「嘘ね…フン!!」バキッ
シンジ「痛いよ…アスカ…不可抗力だよ…」
アスカ「見物料よ…安いもんでしょ?」
シンジ「痛てて…もう少し頑張れば自分の自転車買えるじゃないか…」
アスカ「チッ…それまではコレで我慢してやるわ…」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 13:25:58.45 ID:eZQJnRFi0
自転車屋
アスカ「意外!結構種類あるのね…」
シンジ「僕のはそこのショウウインドウから見えたんだ」
アスカ「ふーん…で、即決したってワケ?」
シンジ「少し悩んだけどね」
アスカ「…幾らしたのよ?」
シンジ「僕の?」
アスカ「アンタバカぁ?他に誰の聞くのよ…」
シンジ「色々込みで8万円」
アスカ「は?」
シンジ「8万円」
アスカ「8万円ん!!?自転車にぃいいぃ!!?」
シンジ「欲しくなっちゃったから」
アスカ「い…意外と気前良いじゃない…」
アスカ(行っても4万円くらいかと思ったわ…お金、降ろして来よう…)
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 13:33:54.24 ID:eZQJnRFi0
シンジ「自転車って凄いんだよ?フレームだけで100万越える様なのもあって…凄く軽くて…」ぺらぺら
アスカ「却下、その話興味ないわ…店員さーん!」
店員「はい、なんでしょうか?」
アスカ「赤くて速くてカッコいいの下さい!!」
アスカ「隣のバカよりハイスペックなヤツ!!」
シンジ「どうも」
店員「あぁ、君か…可愛い彼女だね」
シンジ「ちょ…違いますよ!店員さん!!」
アスカ「あん?」
店員「ほら、彼女が怒ってるよ?」
アスカ「あっ…違うんです!コイツはただの同居人で…クラスメイトで…」
店員「そ、そう?それは悪かったね…」
シンジ「最初から違うって言ってるじゃないですか…」
アスカ「そうなんですよー…すいません、紛らわしくってー」にこにこ
シンジ「アスカ…ヒールが…痛いよ…」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 13:40:19.07 ID:eZQJnRFi0
店員「あ…何はともあれ、クラスメイトさんも連れて来てくれたんだね?ありがとう」
シンジ「いえ…どういたしまして」
アスカ「カラーリングはー!出来ればー赤を基調にぃー…白と緑でアクセントを加えてるような感じでぇー」
アスカ「あっ!黄色もちょっと位入ってても良いかも!!弐号機っぽい感じでお願いします!!」
店員「ちょっと何言ってるかわかんない」
アスカ「」
シンジ「アスカ…エヴァは一応機密だからさ…知らない方が当たり前だよ…」
アスカ「そ…それもそうね…」
店員「赤系で可愛いクロスバイクですね?」
シンジ「そんな感じで」
アスカ「カッコいいくらいの方がいいわ!!」
店員「少々お待ち下さい」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 13:45:07.22 ID:eZQJnRFi0
店員「お待たせしました」
アスカ「待ってました!!」
シンジ「アスカ…恥ずかしいよ…」
アスカ「うるっさい!日本人はいちいち外面気にし過ぎなのよ!!」
店員「実は…」
アスカ「?」
店員「ご希望のカラーリングのクロスバイクが店頭に無くてですね…」
アスカ「えぇーっ!?」
シンジ「仕方ないよ、アスカ」
店員「あっ!ただ、気に入ってもらえるかわからないんですけど代わりに…」
シンジ「?」
アスカ「?」
店員「あ、ちょっとお持ちしますね?」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 13:52:49.75 ID:eZQJnRFi0
店員「お待たせしました」
シンジ「ドロップハンドルだ…」
店員「赤基調だと、お客様の身長に合うのが今これしか無くて…」
店員「ロードレーサーって言う種類の自転車なんですけ」
アスカ「決定ー!!」
店員「ありがとうございます」
シンジ「いぃっ!?アスカ!?」
アスカ「あん?文句あんの!?」
シンジ「ロードレーサーだよ!?いきなりは無理だよ!」
アスカ「ロードレーサー…その響きだけで合格よ!速そうだし!!強そうだし!!」
シンジ「そう言う問題じゃなくってぇ…ドロップハンドルは慣れないと…」
アスカ「アンタ、私の運動神経舐めてる訳?」
店員「あ、シートポストの高さ調整なんかもさせて頂きますので」
店員「お客様に合わせたセッティングをさせて頂きますよ」
アスカ「ありがとうございますー」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 13:58:08.35 ID:eZQJnRFi0
シンジ「値段聞いてないよ…アスカ」
店員「完成車で13万です、ライトとかはサービスさせて貰いますね」
アスカ「買った!!」
店員「ありがとうございます」
シンジ「うわぁ…即決だよ…13万って…」
アスカ「だって本体は赤と白だし、ペダルに黄色のリフレクターでしょ?ペダルついてる所は緑だし?」
アスカ「よく見るとハンドルあたりにも緑色の螺子が四つあって…まるで弐号機の目みたいで可愛いじゃない?」
アスカ「13万なんて惜しくないわ!!」
シンジ「うわぁ…理由が殆ど僕と同じだ…」
店員「じゃあお手続きを…」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 14:04:05.40 ID:eZQJnRFi0
店員「ありがとうございましたー」
アスカ「♪」
シンジ「待ってよ…アスカ…」
アスカ「あー…速いわ!バカシンジ…すっとろいわね!置いてくわよ!!」
シンジ「うぅ…ロードにクロスで追いつける訳無いよ…」
アスカ「あはは!!楽勝楽しょ」
キキーッ!!
アスカ「きゃぁああああ!!!!!」
ドーン!!!
シンジ「アスカ!!!?アスカ!!!うわぁあああああああああああああああ!!!!」
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アスカ「うぅ…ここは…」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 14:10:28.66 ID:eZQJnRFi0
アスカ「知らない天井…」
シンジ「アスカ!!目が覚めたんだね!!!良かったぁ…」
アスカ「バカ…シンジ…?私の弐号機は…」
レイ「弐号機は大破、現在修復中よ」
アスカ「エコ…ヒイキ…なんでアンタが…」
シンジ「綾波がアスカを助けてくれたんだよ」
アスカ「ハァ?私はアンタと自転車買った帰りで…」
シンジ「何言ってるの?アスカ…」
レイ「記憶が混乱しているの?」
アスカ「バカシンジ!一緒に自転車買いに行ったでしょうが!!その帰りに車に轢かれて…あれ?」
アスカ「外傷が…ない…」
シンジ「アスカは使徒の精神攻撃を受けてたんだよ…」
アスカ「使徒の?戦闘中だったの?私達…」
レイ「記憶の断絶が見られる、暫くは安静にしていた方が良いわ」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 14:16:53.96 ID:eZQJnRFi0
アスカ「そう…なの…?」
シンジ「アスカ、もう少しゆっくりしてた方が良いよ…」
アスカ「わかった…ありがとう、シンジ…エコヒイキも…」
シンジ「…」
レイ「…」
数日後
アスカ「バカシンジ!学校行くわよ!!」
シンジ「待ってよ、アスカぁ…」
アスカ「早くしないと、遅刻よ!遅刻!!」
シンジ「もう…アスカが洗面所使うの長いからだろぉ!?」
アスカ「身だしなみは大切なのよ!バカシン…」
アスカ「あれ?」
シンジ「どうしたの?」
アスカ「あの自転車…」
シンジ「あぁ…最近からずっとあそこに止まってるよ?赤い自転車でしょ?」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 14:24:55.41 ID:eZQJnRFi0
アスカ「あれ…私のよ」
シンジ「え?なんでアスカが自転車なんか」
アスカ「言ったでしょ?アンタと一緒に買いに行ったって」
シンジ「あぁ…寝込んでた時に言ってたね」
アスカ「だから、私は車に轢かれて」
シンジ「アスカが何を言ってるのかわかんないよ」
アスカ「え?アンタの初号機カラーの自転車見て、私が自分の欲しくなって…」
シンジ「だから、何の話?」
アスカ「もう!乗ってみせたらわかるでしょ!!」
シンジ「へーっ!それ、ホントにアスカのなんだ?」
シンジ「良いなぁ…僕も欲しいなぁ…」
アスカ「アンタ…自分のあるでしょうが…」
シンジ「やだなぁアスカ、僕は自転車買ってないよ?学校近いから通学には使えないし」
アスカ「嘘!紫の初号機カラーの!!」
シンジ「またその話?なんでエヴァ以外で紫色のものになんて…嫌な事言わないでよ…僕が本当はエヴァに乗りたくないの、知ってるでしょ?」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 14:28:10.71 ID:eZQJnRFi0
アスカ「それは…そうだけど…」
シンジ「でも、自転車はいいなぁ…アスカさ!選び方とか、教えてよ!!」
アスカ「えっ!?わ、私ぃ!?私は…店員さんに聞いただけでぇ…その…」
シンジ「じゃあ、そのお店に連れてってよ!学校終わったらさ!」
アスカ「べ…別に…いいけど…」
アスカ(アンタが教えてくれたんじゃないの…何がどうなってる訳…?)
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 14:32:45.51 ID:eZQJnRFi0
放課後
シンジ「アスカ、お待たせ!」
アスカ「待ってないし」
シンジ「早く行こうよ!!」
アスカ「ちょ…そんな急がなくても…」
シンジ「お金も降ろさなきゃいけないし、早く早く!」
アスカ「アンタ…そんなせっかちだったっけ?ったく…」
シンジ「…」
アスカ「な…何よ…急にだまりこくって…」
シンジ「あ…ごめん、何でもないよ…」
アスカ「ま、その方がウジウジ陰気なバカシンジらしいわね…」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 14:38:18.33 ID:eZQJnRFi0
自転車屋
店員「いらっしゃいませー」
アスカ「どうも」
店員「?いらっしゃいませ…」
アスカ「こないだここで赤いロードレーサーを買ったんですけど、覚えてないですか?」
店員「えっ…あぁ…その折はありがとうございます」
アスカ「えーっ!もしかして覚えてないのぉ!?13万でライトとかサービスしてくれたじゃないですかー」
店員「あ…そうでしたよね!ははは…」
シンジ「よしなよ、アスカ…たくさんお客さん来てるんだろうから一人一人覚えてるワケないよ…」
アスカ「だってこの前はアンタの事は覚えてたのに…」
シンジ「だから僕は自転車持ってないって…すみません、店員さん」
店員「あはは…とんでもございません」
アスカ「…なによ」
シンジ「何か僕に合いそうな自転車って無いですか?」
店員「そうですね…この紫色の自転車なんてどうですか?」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 14:46:48.79 ID:eZQJnRFi0
アスカ「プッ!…やっぱアンタには紫がお似合いなのよ!店員さんも進めてくれてるじゃない」
シンジ「そんなぁ…」
店員「きっとお似合いですよ?」
シンジ「普段から紫の色は乗り馴れてるので…」
店員「そうでしたか!ちょっと違う色の方がいいですかね?」
シンジ「あ!良いんです…きっと僕には、この色が一番合うと思うから…これ、下さい」
アスカ「フン…嫌よ嫌よも好きのうちってね!素直になんなさいよ!バカシンジ!!」
シンジ「そうだね…そうするよ…」
アスカ「さ、さっさと手続き済ませて帰るわよ…私の自転車も置きっ放しは嫌だし」
シンジ「どっちが速いか、家まで競争しようよ」
アスカ「へー…新しいもの買うとアンタも浮かれるんだ?意外ね…負けないわよ!!」
シンジ「僕が勝ったら手料理食べさせてよ」
アスカ「ふーん…いいわ!私が勝ったら私の言う事何でも一つ聞きなさいよ?」
シンジ「い…いいよ!ちょっと怖いけど…」
アスカ「失礼ね…無茶な事は言わないわよ…バカ…」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 14:51:33.03 ID:eZQJnRFi0
アスカ「っ!!速いわね!!バカシンジの癖にぃ…」
シンジ「これでも一応男だからね!!」
アスカ「ずるいー!私も男だったら負けてないのにぃ!!」
シンジ「アスカが負け惜しみなんて珍し」
キキーッ!!
シンジ「うわぁあああああああああ!!!!!!」
ドォオオン!!!!!!
アスカ「嫌ぁああああああ!!!!!バカシンジ!!!!?バカシンジ!!!!!!!???」
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ミサト「二人の容態は!?」
マヤ「依然変化ありません…」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 15:03:28.14 ID:eZQJnRFi0
シンジ「…」シュコー
アスカ「…」シュコー
リツコ「使徒の精神汚染から早2週が経つわ…」
マヤ「回復の兆しすら見えませんね…」
ミサト「司令がロンギヌスの槍の使用許可を出さなければ…」
青葉「レイもやられていたでしょうね…」
日向「そうなればネルフは使徒の迎撃に失敗、本部は爆散」
ミサト「しかし、レイ一人で次の使徒を殲滅出来るとは思えないわ」
マヤ「いつ次の使徒が攻めて来るかわからないですしね」
青葉「司令と副司令は?」
日向「お偉いさん方と衛星軌道上のロンギヌスの槍を回収可能か、視察しに行ってるよ…」
リツコ「ダメ元でね、もっともシャトルに暫くは生きて行けるだけの備蓄物を詰んでるから」
ミサト「使徒が地球を滅ぼしても偉い人は生きていられるわー暫くの間はね」
マヤ「戻る所が無ければ一緒なんですけどね」
ミサト「私達が生き残るには、早く二人に目覚めてもらわなきゃね」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 15:13:33.71 ID:eZQJnRFi0
アスカ「…」
シンジ「…」
アスカ「私が煽ったからシンジが死んじゃった…」
シンジ「あれは僕が悪いんだよ…アスカは悪くない」
アスカ「そう、私は悪くない…シンジが勝手に飛び出しただけ」
アスカ「これ見よがしに私に自慢するから死んだのよ」
アスカ「バカシンジの癖に…」
シンジ「アスカが自慢するんだ、僕より速い自転車に乗ったからって」
シンジ「だからアスカが死んだ」
アスカ「そう、バカシンジの後追って追いつけないなんて絶対嫌…悔しかったの」
アスカ「だから見せつけてやったのよ…私の方が優れてるってことを」
アスカ「だから死んだ」
シンジ「そう、僕はもう死んだ…世界がどうなろうが関係無い」
アスカ「私の今までは無駄だった、使徒と戦って生き残ろうと…生身で事故すればすぐに死ぬ」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 15:27:45.56 ID:eZQJnRFi0
シンジ「少し浮かれたって良いじゃないか!!」
アスカ「新しいモノを買ったの!!自分の努力の対価で!!」
シンジ「少し気持ちよかったんだ…いつもボロボロに言われてるアスカに…男らしい所が見せれた気がして」
アスカ「バカシンジの癖に私と張り合おうとするなんて…大人しく負けて言う事聞いてれば良かったのよ…ホント、バカ」
アスカ「だから死んだ」
シンジ「アスカの願いなんて聞いたら何言われるかわかんないよ…だから勝ちたかった…それに…」
アスカ「それに?」
シンジ「今となってはどうでもいいよ…どうせ僕らはもう居ないんだから…」
アスカ「そう、私達はもう居ない…この世界には私達しか居ない」
アスカ「この赤い海と赤い空の下には私達しか居ない」
シンジ「こんな何もない世界でアスカと二人…」
アスカ「この何も無い世界でバカシンジと二人きり…」
シンジ「そんなの」
アスカ「アンタとだけは…」
「絶対に…嫌!!」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 15:34:17.60 ID:eZQJnRFi0
カタン
シンジ「自転車だ…」
アスカ「またコレに乗れってーの…」
シンジ「もう嫌だ…もう乗りたくない…」
アスカ「フン…どうせヒマでしょ…アンタ、私に一泡吹かせたいみたいじゃない?」
シンジ「…」
アスカ「ここなら邪魔するものは何もないわ」
アスカ「なんせ二人きりの世界なんだから」
アスカ「ここからミサトの家まで、どっちが早く着くか勝負よ」
シンジ「…」
アスカ「アンタが勝ったら、私の事…好きにしていいわよ…」
シンジ「!!」
アスカ「どうする?エロシンジ…」
シンジ「っ…」
アスカ「意気地なし…」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 15:40:37.18 ID:eZQJnRFi0
シンジ「アスカが…」
シンジ「アスカが勝ったら…?」
アスカ「アンタはずっと私の言いなり」
シンジ「いいよ」
シンジ「やってやるよ…どうせ僕たちしか居ないんだ…」
アスカ「フン…」
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アスカ「ミサトの家、どれだけこいだら着くのよ…」
シンジ「そこに見えるのに…」
アスカ「全然距離が縮まらないわ…」
シンジ「少し休憩しよう…」
アスカ「アンタバカぁ?競争してるのよ!先、行くから…」
シンジ「ご自由にー…」
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/06/11(火) 15:47:56.68 ID:eZQJnRFi0
アスカ「…はぁ」
シンジ「あれ?行かないの?」
アスカ「一人で行ってもつまんないし」
シンジ「…そうだね」
アスカ「私も疲れた」
シンジ「思うんだけど、二人しか居ないのに競っても仕方ないよね…」
アスカ「…う…確かに…」
シンジ「僕の負けで良いよ」
アスカ「ハァ?なんでよ…まだ着いてないのに…」
シンジ「協力して目指さない?ミサトさんの家…僕らの家…」
アスカ「フン…アンタがそう言うなら…別にいいわよ…」
シンジ「僕の言う事聞いてるじゃないか…アスカが勝ったのに…」
アスカ「私の言いなりなんだから私が納得した事にはちゃんと従えば良いの!」
シンジ「はいはい、アスカの言う通りにするよ」
アスカ「じゃ、休憩おわり!出発!!」