1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 21:53:32.86 ID:PelQn47n0
光彦「ええ、知らないんですか?」
コナン「ああ、どう言う意味だ?」
光彦「見れば分かりますって。とても面白いんですよ」
コナン「そうか、お前がそこまで言うのなら一度見てみようか」
光彦「明日はコナン君の感想が楽しみです」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 21:59:52.74 ID:PelQn47n0
〜探偵事務所〜
深夜
コナン「なるほど、光彦はこういった感じのことを言ってたんだな。まぁ、面白いっちゃ面白いが……うん?」
コナン「これは……なんだ? コナン マジキチ SS……?」カチッ
コナン「こ、これは……!!」
朝
コナン(面白いのがたくさんあって一睡も出来なかったよ……)
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 22:03:45.46 ID:PelQn47n0
コナン(面白かったのは間違いないが……一体誰があんなものを書いているんだ……? 俺たちのプライバシーがダダ洩れじゃないか)
コナン(そういう問題じゃないな。俺の正体は普通にばらされているし、灰原も同様だ。組織の連中が出てくるスレもある。一体……)
光彦「あ、コナン君! おはようございます! で、どうでした? マジキチスレは?」
コナン「え、あ、いや、わ、悪ぃ、昨日は忙しくて読めなかったんだ。また今度な!」
光彦「そうですか。分かりました!」
コナン「あれを読んだと言う事は、光彦は俺たちの正体に気付いている……?」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 22:09:44.65 ID:PelQn47n0
灰原「どうしたの、江戸川君。クマが出来てるわよ……」
コナン「え? ああ、いや何でもないんだ」
灰原「そう……」
コナン(まだ灰原には話せない……)
〜授業中〜
コナン(あくまでも光彦は小学一年生だ。頭は異常にキレるが、それでも俺たちの正体に気付くだろうか?)
コナン(だが、それが分からずにあれらのSSが楽しめただろうか……?)
小林「じゃあ、この問題の答えを……円谷君」
光彦「はい、答えは3です」
元太「何言ってんだよ光彦〜 リンゴ5から3つ食ったら次はうな重だろ? バッカじゃね〜の?」
コナン(そうだ。光彦はあくまでも元太に回答を訂正される程度。俺たちの正体には気付いてない)
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 22:14:17.50 ID:PelQn47n0
〜昼食時〜
元太「今日の給食はカレーか! 俺がいっちばんのりだぜ〜」
歩美「ちょっと! 元太君! 釜から直接食べないで! もう汚いんだから」
光彦「感心出来ない行為ですね」
元太「わりぃわりぃ。腹が減っちま」ドクン
光彦「……元太君?」
元太「な、何だ……体が、熱い!」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 22:18:21.23 ID:PelQn47n0
コナン&灰原「!?」
コナン「お、おい、どうした元太? しっかりしろ!」
元太「コ、コナン、助けてくれよ。体が熱くて熱くて……」
灰原「こ、この症状は……」
光彦「カレーが激辛だったんでしょうか」コナン「まさかAPTX4869?」
灰原「体が、縮んでいく……」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 22:25:29.83 ID:PelQn47n0
コナン「おいどうなってんだ灰原! あの薬を今の俺たちぐらいの時期に呑めばどうなるんだよ?」
灰原「わ、分からないわ。そもそもあれは毒薬! 私たちが生きているのが特殊なのよ!」
コナン「クソッ! ……おい光彦、お前何か知ってるか?」
光彦「僕たちの年齢でAPTX4869を呑んだところで何も起きませんよ」
コナン&灰原「!?」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 22:32:20.95 ID:PelQn47n0
光彦「まず灰原さん。貴女は誤解している。APTX4869は元々毒薬じゃない。あれは最初から人を幼児化させる為の薬です」
灰原「な……」
光彦「既に何のリスクもなく幼児化実験は成功しているのです。この僕の様にね」
コナン「お前が……」
光彦「灰原さん……いえ、シェリーに研究してもらっていたのは幼児化試験の際にたまたま発見した完全犯罪の用途についてです」
光彦「貴女は毒薬が偶然何らかの作用で幼児化させたと考えていたようですが……そもそも逆だったんですよ」
灰原「そんな……」
光彦「ただ、実験はそこで壁に当たってしまいました。どれだけ使用しても小学一年生以下にはならないんですよ」
光彦「組織も一旦は諦め、ネオテニー計画はそこで終わってしまいました」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 22:38:55.27 ID:PelQn47n0
光彦「事態が変わったのはこの前のノーベル賞」
コナン「「山中さんが受賞した奴か」
光彦「そうです。あのIPS細胞です。あれで流れが変わりました。僕たちが注目したのは細胞を初期化する技術。さっそくその技術を応用してAPTX4869に組み込んでみる事にしました」
光彦「その結果が……アレですよ」
元太「フゥーフゥー」
コナン「元太はどこまで戻ってしまったんだ!」
光彦「妊娠22週レベル……ですかねぇ〜 かろうじて生きてるって辺りじゃないですか」
コナン「酷い事を…… パイカルを呑ませれば一時的には何とかなるか…… 灰原! 今すぐ元太を博士の元へ!」
灰原「分かった! 貴方は?」
コナン「この外道を捕まえるに決まってるじゃねぇか!」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 22:44:12.92 ID:PelQn47n0
光彦「果たしてその判断でいいんでしょうかねぇ〜」
コナン「……?」
光彦「その判断で後悔しませんか? コ・ナ・ン・く・ん?」
コナン「……ハッ!」
コナン(そうだ。俺は何を考えてるんだ。博士は狂ってるじゃないか。そんなところに灰原とこんな状態の元太を連れて行こうとしていたなんて!)
コナン「博士はダメだッ!」
灰原「は?」
コナン「目暮警部に…… いや、おっちゃんに…… それもダメだ!」
灰原「工藤……君?」
コナン(なんてこった。全員狂ってるじゃないか!)
コナン「それが……目的でマジキチスレを……」
光彦「よくわかりましたね。コナン君。君はもう、誰も信用できない」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 22:51:38.54 ID:PelQn47n0
コナン「クソッたれ…… どうすれば……」
光彦「良い事を教えてあげましょう。この国の小学一年生の10人に1人は既に組織が小さくした我々の仲間なんですよ」
コナン「な……に……?」
光彦「君たち二人は除くとして、このクラスにも後二人くらいはいるんじゃないかなぁ〜」
コナン(拙い…… 俺と灰原は何とかなるとしても妊娠22週目状態の元太は下手しなくても簡単に死ぬ!)
コナン(こんな時は……どうすれば……ハッ!)
光彦「さて、そろそろせっかくの被検体を返してもらいましょうかね」
灰原「さ、させない!」
コナン(そうだ! 隠れればいいんだ! 数あるマジキチすれで何度も隠れていたじゃないか。肛門の中に!)
コナン「元太! 済まない。少し我慢してくれ!」
タッタッタッピョーン
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 22:57:35.73 ID:PelQn47n0
ガンッ
コナン「いててて」
光彦「……?」
灰原「な、何やってるの工藤君!?」
コナン「いや、ちょっと元太の肛門に隠れようかと……」
灰原「は?」ワナワナ
バチーン
コナン「バーロー! 何しやがんだ灰原!」
灰原「円谷君が組織の人間だった事で動揺しているのは痛いほど分かるわ」
灰原「でもね、工藤君。貴方が冷静さを失ってしまったら誰が彼らと戦うの?」
灰原「私には皆を守れない。臆病者だから。でも……それでも貴方が逃げ出すのなら、私が……」
コナン「済まなかった。確かに俺は冷静さを失っていたみたいだ」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 23:02:24.68 ID:PelQn47n0
光彦「あひゃひゃひゃひゃ! ま、まさか本気で隠れられると思ったんですか? 肛門に?」
光彦「マジキチスレの読み過ぎですよ。あひゃひゃひゃひゃ!」
コナン「墓穴を掘ったな、光彦。お前は今自分でマジキチスレの内容が大嘘だと認めたんだ。大方お前が自作自演で書いてたんだろうな」
光彦「……それがどうして墓穴になるんです?」
コナン「俺はもう、マジキチスレの内容には誑かされない! 俺がお前たちの組織を潰してやる」
光彦「ただの小学生に何が出来るんですか」
コナン「ただの小学生じゃない。探偵さ。灰原、元太を博士のところへ頼む!」
灰原「……死んでる」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 23:09:12.98 ID:PelQn47n0
コナン「……え?」
光彦「そうか。妊娠22週目だと当然首が座ってませんものね。肛門に体当たりを食らわせれば当然首の骨が折れる。分かりやすい話です」
コナン「そんな……」
光彦「いいんですか。そんな調子で。僕たちがAPTX4869改を混ぜたのがこのクラスのカレーだけだとでも?」
コナン「まさか」
灰原「そんな……横のクラスからも、上からも悲鳴が……」
光彦「このクラスでは元太君が勇んで食べてしまいましたから彼一人でしたが、他のクラスはどうでしょうかねぇ〜」
コナン「クソッ!」
バッ
コナン「(モブAモブB)お前たち、どけよッ」
光彦「コナン君。君はこの部屋から出さない。その間に僕らの仲間がゆっくりと被検体の皆さまを集めることでしょう」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 23:20:20.65 ID:PelQn47n0
コナン「光彦ぉぉぉぉ! お前は、何が目的なんだ!」
光彦「コナン君、君は気付いていましたか?」
コナン「何にだよ!」
光彦「君は少し前まではポケベルを持っていたはずです。でもいつの間にかケータイ、そして今君が持っている物は何ですか?」
コナン「……スマホだよ」
光彦「その間にどれだけの時間が経ちました?」
コナン「…………」
光彦「今は何年ですか?」
コナン「…………」
光彦「答えられませんよね。僕にも分かりませんから。今が一体いつなのか。僕らは終わらない迷宮に囚われてしまったんです」
光彦「コナン君。君が今すぐこの迷宮入りした世界の謎を解いてくれるなら、僕らは手を引きましょう。でも、そんな事に全く気付いていなかった君には無理です」
コナン「!!」
光彦「マジキチスレなんて読む必要はない。だってこの世界は最初からマジキチなんですから。どうやっても僕らは成長できない。でも世界は勝手に進んでいく。狂ってるんですよ」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 23:29:22.20 ID:PelQn47n0
コナン「じゃあ、お前はどうやってこの世界を正常に戻すつもりなんだ」
光彦「その為のネオテニー計画ですよ」
コナン「?」
光彦「人口の数を圧倒的に赤子で埋め尽くすんです。最初は小学生にまでしかならなかった。だから諦めかけた。しょう学生でしたら今の君のように活躍出来ますからね」
光彦「でも、不可思議な技術の進歩は僕らを救ってくれた。第二次ネオテニー計画の始まりですよ」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 23:30:36.06 ID:PelQn47n0
コナン「だから、それでどうなるってんだよ!」
光彦「赤子が増え続ければ、世界は、少なくとも人間の世界は終わらざるを得ない。それは果たしてこの現象を仕組んだ者の望むところか否か」
光彦「考えたんですよ。自分では生きてはいけない赤子は増え続ければ世界はこの迷宮から解き放たれるんじゃないかってね」
光彦「止まってしまった時の流れが動き出し、僕らもまた成長できるようになんじゃないかってね」
コナン「…………」
光彦「どうやら警察がやってきたようですね。僕も迎えのヘリが来ました。さよならですコナン君。次は成長した姿で会えるといいですね」
コナン「てめぇ光彦……」
ガラガラッ
高木「警察だッ!」
歩美「うぇーん。コナン君が元太君を殺しちゃったよ〜」
コナン「( ゚д゚)」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 23:33:23.62 ID:PelQn47n0
コナン「なんで……俺が……」
灰原「まぁ、あれは殺人よね」
光彦「そうだ、コナン君。マジキチの意味分かりましたか?」
コナン「てめ、まだいたのか!」
光彦「さっさと答えてください」
コナン「マジでキチガイだろ?」
光彦「やはり、本来の意味は知らなかったようですね」
コナン「?」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/05/22(水) 23:39:06.74 ID:PelQn47n0
光彦「貴方の推理力は卓越してますが、だからこそ自分の推理に自信がある。分かったと思ったら調べようともしない」
光彦「それが命取りになった。僕が言いたい事を間違えて理解してしまった」
コナン「何が言いたいんだよ」
光彦「あの言葉の本来の由来は『マジでキチガイじみてるからやめろ』です」
コナン「それがどうしたってんだ…… そんなに変わら……」
――光彦「この世界は最初からマジキチなんです」――
コナン「まさか、お前!」
光彦「いえいえ、この世界を終わらせるつもりはありません。でもね、貴方がいなくなれば終われるんですよ」
光彦「成長した姿で会えるといいですね」
-完-