両津「なに!?この廃ビルから生きて出られたら1000万円と会員証だと!?」


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1 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 18:36:59.96 ID:m+BaAswi0

両津「本当にそんな条件で良いのかジジイ!?」

Q太郎「おお、やれるものならやってみなさい」

本田「せんぱ〜い!これ絶対ヤバイですって!!
『生きて出られたら』ってなんかヤバイっすよ響きが〜!」

両津「黙れ!こんな虫の息のクソジジイの細工なぞタカが知れとるわ!
1000万円とギャンブル倶楽部会員証はワシのものだ〜!!」

Q太郎「(この男………目にものを見せてくれるわ……)」

3 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 18:48:56.52 ID:m+BaAswi0

Q太郎「(所詮この男共も大金に目が眩んで死ぬ……!)」

Q太郎「(たかだか一勝780円ちょっとのレートのポーカー勝負に血眼で飛び付きおって……
浅ましい男じゃのう……………)」

Q太郎「(まあよい、この勝負はワシが勝つんだ……
ロデムを出すまでもなく一瞬で死ぬ………!)」

Q太郎「(さあ、貴様らはどんな死に方をするのかのう……!?)」

本田「ねえ〜せんぱ〜い、今からでも遅くないですよ〜」

両津「そんなに帰りたいなら一人で帰れ
当然分け前もやらんぞ」

本田「ぎえっ!?」

両津「いいのか?せっかくのGWだろ?女と豪遊したくないのか?」

両津「聞くところによるとお前アニメのイベントとかでほとんど貯金使い果たしたらしいな?」

本田「う……そ、それは……」

両津「あ〜あ〜!こんな時間まで着いて来てくれた本田ちゃんに分け前として300万はあげようと思ったのにな〜!
帰りたいんならしょうがねえな〜!」

本田「わ、分かりましたよ!ついて行きますよ!」

両津「分かればよろしい」グフフ

夜行「(少しは緊張感を持たないのですかな……?)」



4 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 18:56:09.08 ID:m+BaAswi0

夜行「それでは皆様、準備は整いましたかな?」

両津「おう!いつでも来い!!」

本田「(ぼく、生きてここから帰る事が出来たら秋葉原でいつもより贅沢にデートするんだ……)」

Q太郎「うむ、こちらもよろしい」

夜行「それでは1000万と賭朗会員証を賭けた賭朗勝負を……」

夜行「これより、開始致します!!」

両津「よし!行くぞ本田!!」ビューン

本田「置いてかないでくださいよ〜!!!!」ピューン

Q太郎「(ククク……狩りの始まりだ………!!)」

夜行「(今回はそうそう上手くはいかないと思いますよ……?)」



5 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 19:04:56.78 ID:m+BaAswi0

〜〜〜
本田「上に行くか下に行くかで道が別れてますね」

本田「まあ、ここで迷う訳は無いですよね!
早く上に行きましょうよ!」

両津「慌てるな本田、これは単純なワナだ」

本田「ワナ?」

両津「あのじいさんはこのビルの構造なんて熟知しているだろう
なら当然ワシらがここに行き着くのも分かっているハズ……」

両津「そこを考えればここのすぐ下にトラップが集中しているだろう
だから上に行くのが正解なのだ」

本田「なるほど〜!流石です〜!」

両津「ガハハハハ!!こんなの考えるのは両さんにかかれば朝飯前よ!」

両津「さあ、上に行くぞ」

本田「はい!」

〜〜〜〜

〜〜廃ビル 屋上〜〜
両津「ここが屋上か……」

本田「そうですね」


……………


本田「あの……どうやって降りるんですか?」

両津「知らん」



6 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 19:15:26.20 ID:m+BaAswi0

本田「ええ〜!?それってどういう事ですかあ〜!?」

両津「道を間違えたか……仕方ない、降りるぞ」

本田「もう〜先輩はなにがやりたいんですか〜」

〜〜〜
両津「さて、さっきの階段の所まで戻ってきた訳だが」

本田「ここからどうします?」

両津「どうするもなにもな……二手に別れるしかないな」

本田「それだけは勘弁してくださ〜い!!
こんな薄気味悪い廃ビルを一人で歩くなんて勘弁してくださいよせんぱ〜い!!」

両津「だがそれしか………ん?」

ダッダッダッ………

両津「誰か来るぞ!逃げるぞ本田!!」

本田「あ〜!!だから一人にしないで〜!!」



7 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 19:20:42.73 ID:m+BaAswi0

〜〜廃ビル 屋上〜〜
本田「結局、ここまで、戻って、きましたね……」ゼエゼエ

両津「そうだな」ケロッ

本田「明らかに誰か来てますよこれ………
僕達を殺しに来たんですよ!!もう、だめだ〜〜………」

両津「大丈夫だ本田!策はある!!」

本田「本当ですか先輩!?」

両津「ああ、いいか?作戦はだな………」

本田「ええ!?僕がですか!?」

両津「いいからとっとと登れ!早く!!」

本田「分かりましたよ……やれるだけやってみますよ………」



8 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 19:33:14.34 ID:m+BaAswi0

〜〜2分後〜〜
武装した男A「…………」

武装した男A「(辺りに二人の姿は見当たらない………)」

武装した男A「(しかし奴等はここにいるハズ………)」

本田「や、やい!」

武装した男A「!?(背後をとられた!?いつの間に!?)」ザッ

本田「ぼ、僕達と、と、とととと、取引、しないかい?」

武装した男A「取引だと……!?」

本田「そ、そうだぁ!!僕達の仲間になったらぁああ!ご、こごご、500万をやるぅぅうう!!
ど、どどどうだぁ!?仲間になる気になったかぁ!?」

武装した男A「……………」

武装した男A「(クククク…………)」

武装した男A「(馬鹿め……!俺は買収されたりはしないんだよ……!!)」

武装した男A「(まあいい………ここは買収されたフリをしよう……!
そしてそこから一気に……!)」

両津「おりゃあああああ〜〜〜〜!!!」

武装した男A「え、ちょ」

ズドオオオオオオオオン!!!



9 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 19:47:32.44 ID:m+BaAswi0

〜〜〜
武装していた男A「な、何故だ……お前どこから……」

両津「どこからって、柵の向こう側からだよ
お前には分からんだろうが柵の向こう側には段差が(以下原作)」

両津「まあそういう訳だ、さあ、これで恐れるものは何も無い」

両津「1000万はワシのものじゃあああああああああ!!!」

その頃Q太郎ルームでは………

Q太郎「クソッ!!あの役立たずがしくじりおって………」

Q太郎「まあいい、まだ兵は沢山いる」

Q太郎「貴様ら!!必ずあのゴリラを殺せえええええええ!!!」

武装した男達「イエッサー!!」

〜〜3分後〜〜
両津「イエ〜イ!Q太郎ちゃん見てるぅ〜??」

武装した男達「申し訳ございません………」

Q太郎「ファアアアアアアアアアアアアアア!!!」

夜行「あの、少し冷静に……」

Q太郎「ゴチャゴチャうるせーなー!!この変眉ジジイが!!」

夜行「なんというブーメラン」ボソッ

Q太郎「ならば…………奴を出すまでよ……!!」

〜〜〜
マルコ「アウアウー^p^」

Q太郎「マルコ……交代の時間だ………」

ブスッ

マルコ「オンギャアアアアアアアアアアアアアアア!!!^p^」

………

ロデム「……………」シュウウウウ

Q太郎「行け……ロデム……この廃ビルにいる人間全て……皆殺しだ……!」

ロデム「………分かった………」

Q太郎「うむ、それで良い」

13 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 19:57:16.25 ID:m+BaAswi0

両津「さて、もうそろそろで出口に辿り着けそうだ」

本田「ああ〜……長かった………」

ビュッ、ビュッ、ビュッ、ビュッ

両津「!」

本田「どうしたんですか先輩?早く出口に………」

ビュン!ビュン!!ビュン!!!ビュン!!!!

ロデム「…………」

両津「な、なんだ……こいつは…………」

ロデム「ギャアアアアアアア!!」ビュン

ボン!

両津「うわあああああああ!!」

本田「いやああああああああああ!!!!」

〜〜〜
Q太郎「ハハハハハ!!いいぞ!行けええええ!!殺せえええええ!!」

夜行「……………よろしいのですか?」

Q太郎「あ?」

夜行「いえ、このままではかなりのハンデがあると………」

Q太郎「黙れっっっ!!もう勝負は始まっているっ!!成立しているんだ!!
これ以上口を出そうモノなら………」

夜行「あ、本当によろしいのですか」

夜行「ですが、このまま行くと間違いなく」

夜行「両津様が勝利なさると思われます」

Q太郎「……………何?」

15 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 20:42:36.59 ID:m+BaAswi0

夜行「両津様は能輪立会人の食指を動かした人材なのです……」

夜行「顔を紅潮させ、その肌にしっとりと生気をみなぎらせながら、能輪立会人はその人材をこう評しました」

夜行「『超人』」

夜行「能輪立会人曰く、両津様の身体に詰め込まれた秘密は……」

夜行「“遺伝子”……詳しくはその体内に存在する蛋白物質はまるで太古の生物が如しと………」

Q太郎「…太古の生物…ミオスタチンか………!」

夜行「いいえ、そうではありません」

Q太郎「!?」

19 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 20:57:35.63 ID:m+BaAswi0

夜行「いや……大体はあっているのです……」

夜行「人間誰しも生体防御機能、要するに抗体が備わっている訳です」

夜行「しかし両津様の抗体は……その………」

Q太郎「どうした?どういうことなんだ?」

夜行「その……少々特別でして…」

夜行「彼の抗体からは……どういう訳か多量のミオスタチンが作られているのです………」

Q太郎「!?」

夜行「両津様の抗体は幼少の頃より特別劣悪な環境で育ち、それに対抗するため何度も進化を遂げた……
それこそこれまでの生物学等を全て覆すような驚くべき進化を遂げておられたのです………」

夜行「そしてやがて、ただウイルスを駆逐するだけだった抗体自体が
新たな抗体や物質を作り出すようになったのです」

Q太郎「その結果として筋肉は肥大化せず、高密度に圧縮され、化物並の肉体となったのか……」

夜行「もし、この話が本当なら両津様は廃ビルの悪魔を退治する超人なのかもしれません……」

20 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 21:04:25.79 ID:m+BaAswi0

そして老人共がそんな無駄話をしている頃

両津「大人しくしてろこのクソガキがあああああああ!!」ブンブンブン

ロデム「Foooooooooo!!!」ブンブンブン

両津「オラっしゃあああああああああ!!!」ポーン

ロデム「イヤアアアアアアアアアアアアア!!!」ヒューン

ガラガラガラガッシャアアアアアン!!!

両津「今の内に逃げるぞ!」

本田「あんなマッチョの大男をジャイアントスイングで投げ飛ばすなんて流石先輩!」

ロデム「ヴオオオオオオオオオオオオオオオ!!」ドスドスドスドス

本田「って全然効いてないじゃないですかああああああ!!」

両津「こいつ……ワシのジャイアントスイングを喰らってまだ動けるというのか……」

24 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2013/04/30(火) 21:16:36.60 ID:m+BaAswi0

両津「(なにかあるハズだ……この状況をひっくり返す何かが……)」

ロデム「邪ッ!」ビュン

本田「せんぱ〜い!考えてる暇無いですよ〜!!」

両津「(そうだ、この手があった!何故ワシはずっとこの手を使わなかったのだ!)」

ロデム「ジャアアアアアアアアアアアア!!」

両津「本田!屋上だ!屋上に行くぞ!」

本田「え、あっ、はい!分かりました」

ロデオ「Faaaaaaaaaaaa!!!」ギュンギュン

本田「いいいいやああああああああああああ!!」

25 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 21:28:52.98 ID:m+BaAswi0

〜〜屋上………に向かう途中〜〜
本田「ひいいいい………なんとか隠れる事が出来た……けど……大丈夫かな………」

両津「おい!本田!ちょっと話がある!」

ロデム「Vaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!」ウッホウッホウッホウッホ

本田「こんな状況でよく相談しようとか考える余裕がありますね!」

両津「いや、ちょっと、これをお前のポケットに入れるだけだ」

本田「え?それさっきのポーカーで勝った時の小銭じゃないですか……
どうしてそれを僕に?」

両津「いいからいいから」ニヤニヤ

本田「は、はあ…」



26 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 21:51:50.25 ID:m+BaAswi0

本田「入れましたよ、で、どうしろと……」

両津「そおれ行って来い!!」

ドカッ

本田「え?ちょ、それって……」

ロデム「グォオオオオオオオオオオオオオ!!」ビュン

本田「そんなああああああああ!!あんまりだあああああ!!」ギュウン

両津「頑張れよ、本田………」

そしてその頃Q太郎ルームでは

両津『この小銭をだな……』

Q太郎「(気付かれた……!?いや、だが何故だ!?分かる訳が無い!なら何故奴は??グウウウウ……)」

夜行「(やはり、両津様の方が上手だったようですな……)」

Q太郎「(認めん……認めんぞ……ワシの策略が一つ一つ破られていく……!?)」

Q太郎「(ワシは……ただ奴等を殺して、そのザマを見たいだけだ………!!)」

Q太郎「(いつものように……!いつものように……!!)」



27 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 22:01:43.52 ID:m+BaAswi0

両津「(思った通りだ……ちゃんと張ってあったぜ……)」

両津「(本田………お前の犠牲は無駄にしないからな……)」

両津「…………よし、準備は整った」

両津「…………行くか!」

〜〜〜
ロデム「グォオオオオオオォォオオオ!!」ビュンビュン

本田「こっち来ないでええええええええええ!!」ズタタタタタ

バアン!

ロデム「………銃………一発………」

本田「ひぎっ……!?」

本田「りょ………両さん………!?」

両津「助けに来たぞーーー!!本田ああああ!!」

両津「おい!!かかってこいこのゴリラが!!」

ロデム「ヴアアアアアアアアアア!!!!」

両津「遅い!!」

ズドオオオン!!

ロデム「………ッ………!」

〜〜〜

Q太郎「ロデムが力押しで……負けた……!?」

28 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2013/04/30(火) 22:11:33.38 ID:m+BaAswi0

ロデム「…………邪ッ!」

両津「まだまだっ!!」

ドガスッ!!!

ロデム「ギュウウウウウウウウウウウ!!!」

両津「ガハハハハハハ!!力でワシに勝てんとはその筋肉は飾りか?ん?」

両津「やっぱりお前は第一印象が濃いだけのヤムチャだな!ヤムチャ!」

ロデオ「ヴエエエエエエエエエエエエエエエ!!!」

両津「界王拳!」

ヴォガッ!!!!

ロデオ「ンアアアアアアア!!!ウアアアアア!!」ジタバタ

〜〜〜
Q太郎「ありえない……なぜ……なぜだ……!?」

夜行「ですから言ったではありませんか」

夜行「両津様は人間であって人間ではない……」

夜行「『超人』だと」

31 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 22:28:01.56 ID:m+BaAswi0

ロデム「グ……ウ……ク…………」

ドサッ

両津「ガハハハハハハ!!両さん大勝利!!正義は我にありいいいイイイイイ!!!」

本田「両さ〜ん………」

両津「お?なんだ?本田?」

本田「あの子……本当に倒して良かったんですかね……」

両津「何言ってんだ!倒さなかったらワシらが殺されてたんだぞ!?」

本田「そうだけどさ………」

両津「さ、とっととこんなビルからおさらばするぞ」

本田「うん……そうだね……」

両津「まったく……行くぞ!」

本田「うん……」



ロデム「マ…………ル……コ……………」

ロデム「ゴメ…………ン………」

ロデム「ネ……………」

32 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2013/04/30(火) 22:35:59.59 ID:m+BaAswi0

そして、ワシらはすぐにそのビルを後にした……

翌日知ったのだがあの後本田が中川達に頼んであのゴリラ少年を保護してもらったそうだ

そして1000万は本田と平等に分けあった結果800万円がワシの取り分となった

たった一日で800万円もの大金と48人しか持たない賭郎会員証を手に入れることが出来たのだ

が………………

この賭郎会員証がワシの未来を大きく変える事になるとはまだ誰にも知るよしは無かった………

33 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/04/30(火) 22:38:49.03 ID:m+BaAswi0

今日はこれでおしまい
嘘喰いに両さん混ぜるだけで
心理戦の三文字が消え失せ、両さんが不思議パワーで無双するギャグSSになったでござる
まあギャグで書いてるんだけども

57 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/05/04(土) 17:12:42.40 ID:LLQQjb0+0

〜〜廃ビルでの戦いの翌日 派出所〜〜

中川「先輩、、今日はいつもより元気ですね、何かあったんですか?」

麗子「本当に昨日とは見違える程いきいきしてるわよ
昨日までは殺虫剤を喰らったゴキブリみたいな顔してたのに……」

両津「誰がゴキブリだ!わしは世界でも選ばれし48人の内の一人だぞ!」

中川「選ばれし48人………?」

麗子「両ちゃんSDKN48のメンバーにでも選ばれたの?」

両津「あんなオッサン共の中に誰が入るか!」

両津「わしはだな!世界中の金持ちが喉から手を肘のところまで出しても手に入らない48人の内の一人になれる資格を持っているのだぞ!?」

部長「仕事もせず遊び歩いてばっかりのお前がいつの間にそんな偉大な人間になったんだ?」

両津「げげっ!部長!」

58 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/05/04(土) 17:19:24.91 ID:LLQQjb0+0

部長「そんな選ばれし者とか名乗っている暇があったらだな……」

両津「まったく持ってナンセンスな考えですな、部長」

部長「なんだと!?」

両津「わしは世を動かす事が出来るレベルの人間なんですよ
わしは部長のように毎日毎日誰にでも出来るミクロな作業ばっかりやってる量産可能な歯車とは違うんですよ」

部長「黙っておればいい気になりおって……」

両津「ひえ〜!!パトロール行ってきま〜す!!」スタコラサッサ

部長「あっ、待て!両津!」

部長「クソッ、逃げ足だけは早い奴だ」

中川「(48人の内の一人……)」

麗子「(まさか両ちゃん……)」



59 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/05/04(土) 17:24:48.46 ID:LLQQjb0+0

〜〜商店街〜〜

両津「さて、勢いよく飛び出してみたはいいものの……」

子供「ワーワー」

子供「パシロヘンダス!」

主婦「ギャハハハハハハハ!」

両津「平和だな………」

両津「うーむ……せっかくの自由時間だ、パチンコでも行くか」





62 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/05/04(土) 17:29:36.41 ID:LLQQjb0+0

〜〜パチンコ店〜〜

両津「平日の昼間だっていうのに人が沢山居やがる……
少しは仕事しろってんだよ………」

両津「えーと、当たりそうな台は………」

両津「ま、この辺りで良いだろう」

両津「懐に100万もの軍資金があるんだ………
今日こそボロ勝ちして……グフフ……」

〜〜1時間後〜〜

両津「いかん……軍資金が底を着こうとしている………
玉ももう無いしな………」

63 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/05/04(土) 17:38:08.02 ID:LLQQjb0+0

キモ冴えて大当たりしている青年「…………」

両津「(ふむ…………)」

キモ冴えて大当たりしている青年「よし、きた!」

両津「(よし、集中している所を………)」

両津「ちょっと失礼」ガバッ

キモ冴えて大当たりしている青年「ちょっと!いきなり何をするんですか!」

両津「ん?何を言ってるんだね?君は」

キモ冴えて大当たりしている青年「いやいやいや!玉をいきなり隣から鷲掴みで持っていかれたらそりゃ反応しますよ!」

両津「ははは、良いじゃないか少しぐらい、細かい事を気にするんじゃないよ」ガハハ

キモ冴えて大当たりしている青年「第一警察でしょう!?
警察が真っ昼間から何してるんですか!?」

両津「うるさいな君は!本官の邪魔をするなら問答無用で逮捕するぞ!」

キモ冴えて大当たりしている男「そ、そんな………」



64 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/05/04(土) 17:44:05.41 ID:LLQQjb0+0

両津「そもそもこれは“交流”なのだよ、“交流”」

キモ冴えて大当たりしている青年「交流……?」

両津「そうだよ、交流なのだよ、大当たりしたら隣の人に玉を分けてあげたりして仲良く馴れ合っていきながら楽しいパチンカスライフを送るのが葛飾区のルールなのだ」

キモ冴えて大当たりしている青年「そうだったんですか………」

両津「そうだよ、だから隣の人から玉をブン取られても文句言うんじゃないぞ、大当たりしてるんだからな」

キモ冴えて大当たりしている青年「は、はあ……」

65 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/05/04(土) 17:49:15.39 ID:LLQQjb0+0

〜〜数十分後〜〜

両津「(くそっ、全然当たらん………)」

キモ冴えている青年「(玉が物凄いスピードで消えていく………こうなったら……)」

キモ冴えて青年「あの、そこの台が今日は当たりやすくなっているのでそこ行ったらどうですかね……?」

両津「おお!それは本当か!?今まで玉を献上してくれてありがとよ!」ビュン

キモ冴えている青年「はあ……やっと消えてくれた……」



66 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/05/04(土) 17:57:56.96 ID:LLQQjb0+0

〜〜更に一時間後 商店街〜〜

両津「ガハハ儲けた儲けた!80万つぎ込んで40万の儲けだがあまり細かい事は気にしない事にしよう!」

両津「さて、いい感じで時間も潰れたしそろそろ派出所に戻るか……」

キモ冴えていた青年「(あのお巡りさんが来るまで結構当たってたのに………はあ……)」

両津「おーい!そこの君!」

キモ冴えていた男「!?」ビクッ

両津「いやあ助かったよ!君のおかげでかなりもうける事が出来たよ!」ガハハ

キモ冴えていた男「そ、そうですか……良かったですね……」

両津「お礼に何か奢ってあげよう、うまい棒でもどうだね」

キモ冴えていた男「いや、いらないです……」

67 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/05/04(土) 18:06:54.32 ID:LLQQjb0+0

屈強な柄の悪い男A「探したぞ……」

屈強な柄の悪い男B「いい加減に金返してもらおうか……」

キモ冴えていた青年「うっ………」

両津「どうした?お前の親戚か何かか?」

屈強な柄の悪い男A「おう、おっさんよお、こいつの知り合いか?」

屈強な柄の悪い男B「こいつはいつまで経ってもうちから借りた金返してくれないんでね………」

屈強な柄の悪い男A「そういう訳で今取り立てに来てる訳なんですよねえ………」

両津「なんだお前は、借りた金も満足に返せない癖にパチンコやってやがったのか
ろくな人間にならんぞ?」

キモ冴えていた青年「(あんたには言われたくないな!)」

68 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/05/04(土) 18:23:14.12 ID:LLQQjb0+0

屈強な柄の悪い男A「まあ、そういう訳だ、こっちはもう待てないんだよ」

屈強な柄の悪い男B「さあ、事務所まで来てもらおうか……」

両津「まあまあ、少しくらい金返さないのくらい多目に見てやれよ」

屈強な柄の悪い男A「あぁ!?」

屈強な柄の悪い男B「何言ってんだ?このおっさんはよお!?」

キモ冴えていた青年「いや、俺の事は放っておいて良いですから……」

両津「お前には玉を恵んでもらって借りがあるからな、うやむやにするのもいかん」

両津「お前は魔神のランプをこすったんだ……さあ、とっとと要件を言ったらどうかね」

屈強な柄の悪い男A「ガタガタと勝手な事を……」ザッ

両津「おっと、わしの拳が勝手に!」ビュン

屈強な柄の悪い男A「ぎゃああ!!」ボガッ

屈強な柄の悪い男A「テメエ、何しやがる!」

両津「お前の鳩尾はわしの拳が好きそうだったから当ててやったのだ
感謝したまえ」ガハハ

屈強な柄の悪い男A「おのれ嘗めたマネを……」

69 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/05/04(土) 18:30:48.83 ID:LLQQjb0+0

屈強な柄の悪い男A「やろう、ぶっころしてやる!!」

屈強な柄の悪い男B「俺たちに喧嘩売るとはいい度胸してるなお巡りの分際で……」バキッボキッ

屈強な柄の悪い男A「俺たちの恐ろしさ……たっぷりその身で味わっt」

両津「パーンチ!!」

屈強な柄の悪い男A「ぐはあっ!」(NOT零號)

屈強な柄の悪い男B「この野郎、人の話を無視して攻撃しやがる……」

屈強な柄の悪い男A「卑怯だぞテメェ!」

両津「喋ってる間は攻撃されないとか甘えた考えするなこのクソ共が〜!!」

ドガッ!バギッ!ババババババン!!!ズガアアアアアアアン!!


70 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/05/04(土) 18:40:21.04 ID:LLQQjb0+0

屈強な柄の悪い男A「ちくしょう…覚えてろよ……」カハッ、ゲホッ

屈強な柄の悪い男B「し、死ぬ………」グチャ、メギッ

両津「二度と姿を現すなよ乞食共が」ペッ

キモ冴えてた青年「助かりますました……本当にありがとうございます!」

両津「ははは、このくらいお安い御用だ!」

両津「そういえば自己紹介がまだだったな、
わしの名前は両津勘吉、お前は?」

キモ冴えていた青年「俺ですか?俺は……」

梶「梶隆臣って言います」



71 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/05/04(土) 18:48:12.33 ID:LLQQjb0+0

〜〜その頃派出所では〜〜

部長「両津のやつまだ帰ってこないのか……?大事な話があるというのに……」

麗子「大事な話?」

部長「まあそこまで重要ではないんだが一応だ」

部長「明日からこの派出所にもう一人新しく勤務する事になるからな」

中川「えっ、本当ですか!?」

部長「ワシも驚いてるんだよ、今日いきなり決まったからな」

中川「(先輩絡みか……)」

麗子「(賭郎会員、両ちゃんを監視するため、って訳ね……)」

部長「どうしたんだ二人共、深刻そうな顔して」

中川「あ、いえ、なんでもないです」

72 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2013/05/04(土) 18:49:30.96 ID:LLQQjb0+0

今日はこれでおしまい
「キモ冴えてる青年」とかもろバレ?分かっててやってるのさ



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