みさえ「しんちゃーん、ごはんよー」


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7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 10:11:31.03 ID:1PRjR9Zi0

しんのすけ「」
みさえ「ちゃんと食べないと元気にならないでしょ。ほら。あーん。」
しんのすけ「」
みさえ「ほら、ひまちゃんも。あーん。」
ひまわり「」
みさえ「ほら、あなた。」
ひろし「」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 10:14:12.69 ID:1PRjR9Zi0

みさえ「ほら、はやく食べないと冷めちゃうわよ〜。」
しんのすけ「」プ-ン
みさえ「スープ・・・冷めた・・・・・・・。つくりなおし・・・・・・・・。」
みさえ「あったかいスープ飲んだらみんな元気になるんだから。あったかい・・・スープ・・・・・・・飲んだら・・・・・・・・・。」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 10:19:17.68 ID:1PRjR9Zi0

寝室に川の字に並んだ布団から腐臭がたちこめる。
窓には段ボールが貼付けられていて部屋のあちらこちらに芳香剤が置いてある。
ラベンダーの香りと腐臭は混ざり合い普通の人が入ってきたら3分も待たずに吐いてしまうだろう。

みさえ「ねぇ、なんで起きてくれないの?ほら、あったかいスープ作ったわよ。あぁっ!」バシャ――ッ

みさえは手前にあった布団につまずきスープをいれた鍋をぶちまけてしまう。
ぶちまけられた熱々のスープはひろしがいるであろう一番大きな布団に盛大にかかってしまった。
だが、悲鳴はない。あるのは虫が飛ぶ音くらいだった。

みさえ「ごめんなさい。ごめんなさいあなた。せっかくのスープが。ごめんなさい。」
ひろし「」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 10:21:58.64 ID:1PRjR9Zi0

みさえ「しんのすけも。お友達がきてるんだからさっさとおきなさい。」
しんのすけ「」
みさえ「まったく。みんなー、いまお茶いれるわねー。」
ぼー「」
まさお「」
ねね「」
かざま「んー!!んんんんんーーー!!!」ガタガタガタガタ

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 10:26:48.75 ID:1PRjR9Zi0

こたつに突っ伏す3人。そして手足をヒモで縛られ口にタオルを詰め込まれているかざま。
みさえ「ほら、お茶いれたわよ。」
みさえは熱々のオレンジジュースが入ったコップをこたつの上におく。

ぼーの頭蓋の半分は割れて中のものが見えている
まさおの首にはきつくヒモが縛られている。
ネネの背中には深々と包丁がささっている。
かざまは手足を縛られしゃべれなくなっているだけだ。

ただ4人に共通することがあった。
二の腕の肉がえぐりとられていたのだ。

みさえ「さ、新鮮なお肉を買いにいかなきゃ。」
みさえは台所から包丁をもってくる。

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 10:31:12.45 ID:1PRjR9Zi0

みさえ「まさおくん?ちょっとおつかいいってきてもらえないかしら?」
まさお「」
みさえ「ももにくが欲しいのよ。」
まさお「」
みさえ「あら、もう買ってあるのね?さすがまさおくん。」
まさお「」
かざま「」ガタガタガタガタ
みさえ「じゃあそのお肉貰うわね。お金はあとで渡すわ。」

みさえはこたつからまさおをだし仰向けに寝かせる。
すると手に持っていた包丁でまさおの右足をさばきだした。
するりとなめらかに肉をきる包丁は本当によく手入れがされているようだった。

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 10:36:14.49 ID:1PRjR9Zi0

みさえはまさおの右足からきりとった肉をもって台所に向かう。
まさおの右足には包丁がつきたてられていた。
かざま「!!!!」
そのときかざまは閃く。
手足がしばられているとはいえそんなに強度があるヒモではない。
ただのビニールヒモだ。
もし、今。彼女がもどってくるまでにまさおの右足につきたてられた包丁でこのヒモをきることができたならば。
自分は逃げられるかもしれない。と。

えぐられた右腕が痛む。
が、なんとか這える。
かざまは物音がしないようにまさおのもとに向かう。
後ろ手に縛られているせいでよく見えないがなんとなくわかる。
シュッ。
切れた。
かざま「や・・・やった。」
次は足のヒモだ。
シュッ。
切れた。これで動ける。幸いかざまの足は無傷だった。ただ何日もほとんど同じ姿勢であったため体が思うようにうごかない。

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 10:43:16.86 ID:1PRjR9Zi0

みさえ「あら、かざまくん。もう帰るの?」
そのときかざまの後ろからひどく冷たい声が聞こえた。
その声に反射的に振り向く事はできなかった。
むしろ逆。反射的に、体が硬直してしまった。
それもそうだ。さんざん目の前で恐ろしい事が行われたのだ。
次は自分が殺されるかもしれない。だから大人しくしていなければ。
かざまの体はすでに恐怖が支配されていた。
手もうごかせるようになったか口のタオルをとる。

かざま「あ、あぁ。はい。ぼ、ぼくそろそろ塾があるので・・・・」ビクビク
しばらく動かなかったせいもあるが、なにより恐怖で足が動かない。
立ち上がろうとしても力がはいらずガクッとその場にくずれてしまう。

みさえ「あら、そうなの。せっかくおいしいスープつくったのに。」
みさえは鍋をもっていた。みさえは、ほら。といってちゃぶ台の上に鍋をおく。
なんだこれは。スープなんて呼べる代物ではない。ただ、お湯に肉をつっこんだだけではないか。
透明なお湯の中にさきほど切り取ったであろう肉が無造作につめられていた。

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 10:48:32.27 ID:1PRjR9Zi0

それをみた瞬間足が動いた。
恐怖で。
かざま「うわあああああああああああああああああっ!」
かざまは走りだした。玄関にむかって一直線。
あわてて自分の小さな青い靴をはく。
がちゃがちゃとうるさく扉を開けようとする。
あかない。あかない。あかない。

かざま「あかないあかないあかないあかないあかない!!!!!!」
がちゃがちゃがちゃがちゃとうるさい。
そうだ鍵がしまっているんだ。と閃いたかざまは扉の鍵に手を伸ばす。
が。鍵なんてかけられていなかった。
かざま「え?」

上を見ると、扉に板が釘でうちつかれていた。
かざま「あ・・・。あ・・・・・・・・。」
自分の手ではその板にとどかない。
仮にどうにかして届いたとしても強く打ちつかれた釘をはずす方法はなかった。

するとすぐ後ろでまた、ひどく冷たい声がした。
みさえ「そんなに慌ててどうしたの?」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 10:52:43.91 ID:1PRjR9Zi0

瞬間かざまはまたはしりだした。
だがその目的地はわからない。
かざま「うわああああああああああああああああ!!」
絶叫。その小さい体から出しているとは思えないほどの甲高い声が家中に響き渡る。
みさえの足下をすりぬけ力のかぎり走り出す。靴なんて脱いでいる暇などなかった。
土足で家中を走り回った。

そしてある部屋についた。

布団が三つ
川の字に並べられていた。
部屋は暗い。窓に板がはりついているため外からの光はまったく入って来ない。
だがそんなことよりもなによりひどいのは匂いだった。
腐臭と芳香剤が混ざり合いまともに息もできない。

3つの布団から3つ。あたまがでていた。
かざまはその3つの顔を見てしまった。

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 10:57:43.96 ID:1PRjR9Zi0

ひとつはよく見知った顔のはずだった。
知っているはずだった。
友の顔を。
だが、

顔一面を蛆が這い、そのつぶらで大きな眼球の水分は抜けて陥没しているようにも見える。
かわいいおにぎり頭だったものはぼこぼこになっていてなにやら黄色いものが飛び出している。
頬は抉れ歯は削れ、とてもそれは知っているはずのしんのすけとは思えぬほどの惨状だった。

みさえ「だめよ。みんな病気で寝込んじゃってるんだから。かざまくんに移したらわるいわ。」
かざまはそっと振り返る。
そこにはなんとも嬉しそうに口元をつりあげやせ細った体のみさえの姿があった。

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 11:03:31.78 ID:1PRjR9Zi0

かざま「ははっははははっあははははははははははははははは!!!!」
かざまはげたげたと笑いあげる。
逃げられない。逃げられないんだ。もうここからは逃げる事ができないんだ。
そんな絶望が彼を狂わせたのだ。

みさえ「あははははは!かざまくんも喜んでくれてわたしも嬉しいわ!」
かざまは狂った笑いをとばしながら歩き出した。
向かったのだ。友達のところへ。

ゆっくりと、ふらふらと。足取りはおぼつかないがしっかりと一歩ずつ友達のいる部屋にむかった。

まさおの足に包丁がささったままだ。

かざまはそれを引き抜く。
かざま「あははははははは!!!これで、これでみんなに会える!!!あははははは!!!」
かざま「そうすればきっと。みんなはいつものように幼稚園にいて」
かざま「いつものように楽しく笑って」
かざま「いつものようにみんなで遊ぶんだ。」

かれは包丁をしっかりと持って、自分の胸に切っ先を突き立てようとした。

「あぶないっ!!!!!」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 11:06:37.07 ID:1PRjR9Zi0

瞬間、かざまは目を疑った。
みさえが倒れていた。

彼女の首にさっきまで自分が持っていた包丁がふかぶかと突き刺さりそこからヒューッヒューッと息の漏れる音がする。

みさえ「あ・・・危な・・・いから・・・・・こんな・・・・こと・・・・・しちゃ・・・・だ・・・・・め・・・・・・・よ・・・・・・・・・」

声がきこえなくなった。
息が漏れる音もきこえなくなった。
聞こえるのは虫が飛ぶ音だけだった。





38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 11:10:13.31 ID:1PRjR9Zi0

くぅ〜疲れましたwこれにて完結です!
実は、>>1が失踪したから試しに書いてみたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、みさえ達のみんなへのメッセジをどぞ

みさえ「」

しんのすけ「」

ひまわり「」

ひろし「」

かざま「あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」

では、

俺「皆さんありがとうございました!」



みさえ、しんのすけ、ひまわり、ひろし「」

本当の本当に終わり

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 11:12:21.51 ID:Wv2E+oBd0

最後なにがあったん?

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/08(金) 11:13:30.72 ID:1PRjR9Zi0

>>40
じつは異常ながらも正常なみさえが包丁をもったかざまを守ったEND



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