1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2013/02/14(木) 18:03:28.26 ID:ToQTQeLs0
キョン「今回でもう十回目か…速いもんだな」
古泉「えぇ。それだけ涼宮さんの魅力が大きいということでしょうね」」
キョン「前回のは、特にレベル高かったな…。今回は一体どうなるのか」
長門「今回も見る人を魅了してやまないネタは既に入手してある」
古泉「んっふ、さすがです長門さん。
でも、僕だって負けていませんよ」
キョン「おいおい、俺を差し置いてよく言ってくれるぜ。
今回も最萌は俺のものだね」
朝比奈「こんにちわ〜。遅れちゃってすいません。
コンビニで飲み物選んでたら遅くなっちゃって…」
キョン「ありがとうございます朝比奈さん。
にしても結構買って来ましたね…、飲みきれるか疑問ですよ正直」
朝比奈「ふふっ、だって今日も夜通し語ることになりそうですし」
長門「その解釈で間違っていない。今月も涼宮ハルヒはとても可愛かったといえる」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:04:49.52 ID:ToQTQeLs0
キョン「ふぅ…。やっぱり冷えたコーラが一番だな」
長門「一息ついた所で、早速始めたい」
古泉「では順番を決めましょうか。今までどおりサイコロでいいですよね?」
朝比奈「一番大きい目を出した人からですよね。
それじゃわたしから投げますね」
長門「朝比奈みくるは4」
キョン「よっと…。俺は2か」
古泉「僕は6なので最初ですね」
長門「私は5」
古泉「では僕から始めさせて頂きますね」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:05:30.65 ID:ToQTQeLs0
古泉「皆さん知っていると思いますけど。
涼宮さんは僕達の前と一人の時で少し振舞いが違いますよね?」
長門「愚問すぎる問いかけ。我々にとって一人の時の涼宮ハルヒの可愛さは既知。
まさかその切り口で話しを?」
キョン「おいおい古泉…。そのネタは可愛いとしても使い古されてるぜ?
毎回一回はそれがネタになるくらいだからな」
朝比奈「可愛いのは同意ですけど、ちょっと意外性に欠けますよね」
古泉「まぁまぁ。最初なんですから小手調べということで」
キョン「古泉。お前のその顔、とても小手調べって面じゃないぜ?」
古泉「お見通しですか。まぁ皆さんが不思議がるのも無理はありませんが…。
あれを目の当たりにした僕も、始めはそのような面持ちでしたよ…」
朝比奈「古泉くんそんな一人で楽しまないで早く話してくださいよぅ」
古泉「すいません…。つい思い出してしまって…。
あれは忘れもしない、先々週の木曜日の放課後でした…」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:06:13.62 ID:ToQTQeLs0
古泉「その日部室に入ったのは僕が最初だったのですが、
何分涼宮さんの未発見の可憐さを見つけ出すのは大変でして。
僕自身少しリスクを伴う行動をしようと思ったわけです」
キョン「ほほう…。お前が自分を危険な立ち位置に、か」
古泉「若気の至りってやつですね。勿論バレてしまえば今までの僕の印象が大分危うくなりますから。
それでも、男というものはヤらねばならない時というものが在るのです」
長門「前置きが長い、もったいぶらずに話すべき」
古泉「涼宮さんがおもらししました」
キョン「!?」
朝比奈「!?」
長門「なん…だと?」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:09:28.89 ID:ToQTQeLs0
キョン「ちょちょちょ…!? どういうことだ?」
長門「少し話を戻すべき、細かく詳細に綿密に事態を話すことを要求」
朝比奈「そ、その漏れた聖水は勿論保管してありますよね!?
濡れたパンツも回収済みですよね!?」
古泉「朝比奈さん、僕は誰ですか?」
キョン「ふっ、古泉一樹。お前には愚問だったな」
長門「流石は影のエース…。外面の行儀良さと真逆の腐った内面性」
古泉「涼宮さんについてだけ、ですけどね」
朝比奈「そ、その…もしかして現物は…」
古泉「おっと、焦りは禁物ですよ朝比奈さん。
まずは僕の話を聞いてから、そうですよね?」
キョン「さ、早く話してくれよエース。
お前がどんなファインプレーで大金星を上げたのかを」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:10:14.70 ID:ToQTQeLs0
古泉「まぁ話は簡単ですよ。僕は涼宮さんが来る前に、即効性の利尿剤をカップに塗布した。
ただやったことはそれだけです」
キョン「まさか全部のカップに塗布したのか!?」
古泉「僕が涼宮さんがいつも使うカップを見分けられないとでも?」
キョン「確かにな。ここにいる4人なら、50m離れていても嗅ぎ分けられるさ」
長門「私が力を使えば5kmは容易い」
朝比奈「で、ですけどぉ。ただお薬を使っただけじゃ、すぐにトイレに行ってしまうので、
涼宮さんのおもらしを見ることは出来ないんじゃないですか?」
古泉「そこは僕の腕の見せ所ですね。実を言うと、僕はあえて涼宮さんがお茶を入れ、
利尿剤入りのカップに口をつけるまでは部室から離れていたんですよ」
キョン「自分が塗布したカップを必ずハルヒが使うと確信しての行為か。
その絶対的な自信…恐れ入るぜ」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:12:08.00 ID:ToQTQeLs0
古泉「その薬は即効性でしてね、飲んでから10分もたたずに強烈な尿意が、
そしてそのさらに5分後には門が決壊します」
古泉「つまり僕が稼ぐ時間はたったの15分。
その時間どうしても涼宮さんが部室からでられない状況を作り出せばよかったんですよ」
キョン「15分か…。口で言うのは容易いが、実際稼ぐとなると永いな」
朝比奈「涼宮さんは結構強気ですからね。
何も構わず行くときは行く。そんなところも魅力ですけど」
長門「でもそんな彼女は逆に、攻められた時の守備が非常に甘い」
キョン「日頃から人に追い詰められたりしないからだろうな。
突然強くでられると何をしたらいいかわからなくなって、受けに回る」
朝比奈「それで何回美味しい思いをしたことか…ふふふ」
長門「思い出しただけで…」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:19:19.60 ID:ToQTQeLs0
古泉「そして、涼宮さんが利尿剤を摂取したときを見計らって、極自然を振舞って入室したわけです」
古泉『こんにちわ。遅れてすいません…』
ハルヒ『こんにちわ古泉くん! 今日はみんな遅いわねぇ…。
古泉くんなにか聞いてないかしら?』
古泉『申し訳ありませんが、僕は何も』
ハルヒ『あ、そう。どうせ掃除やら何やらをやってんでしょ。
全く…みくるちゃんも来ないから先にお茶いれちゃったわ。古泉くんも飲む?』
古泉『えぇ、ありがとうございます。頂きます』
ハルヒ『…どう? みくるちゃんのを見よう見まねで煎れてみたんだけど?』
古泉『とても美味しいですよ。涼宮さんの真心が感じられます』
ハルヒ『なっ…古泉くんってお世辞が上手いのね…』
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:23:29.31 ID:ToQTQeLs0
キョン「下剤飲ませた相手によくもまぁこんな演技ができたもんだな」
長門「流石は」
古泉「僕は目的のためならいくらでも仮面をかぶることができますからね。
それに、美味しかったのは事実ですから」
朝比奈「涼宮さんの笑顔も見れたしって感じですか?」
古泉「お見通しですか朝比奈さん…。
正面から僕のような人間にほめられると、涼宮さんは良い反応をしますから」
キョン「そこが俺との違いだよな。俺が褒めても当然でしょと来やがる。
まぁそんなあいつのドヤ顔も悪くないんだがな」
古泉「そして僕は、涼宮さんがちゃんと”お茶”を飲んだのを確認して、
次の作戦に出たわけです」
長門「大体予想はできる。あなたは何気なくオセロの準備を始めた、違う?」
古泉「ご名答です長門さん。まぁ、これはわかっちゃいますか」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:24:19.70 ID:ToQTQeLs0
ハルヒ『…古泉くん一人でオセロなんか用意してどうしたの?』
古泉『いえ、彼が来た時にすぐに始められるようにと準備だけでもと思いまして。
それに、僕は彼にとてもかないませんからね、一人で作戦でもと』
ハルヒ『ふーん…。古泉くんも結構暇なのね』
古泉『そう言われると言い返せないのが残念です』
キョン「さすがの俺でも読めてきたぜ。お前はあえて一勝負どうですかとは言わないんだろ?」
古泉「えぇ勿論。あくまで涼宮さんがやらないかと聞いてくれるのを待つ作戦です。
ですがここが大変でした。時間が経てば涼宮さんは尿意を感じてトイレにいくでしょう。
恐らく僕に与えられた時間は5分足らずだったと思います」
朝比奈「古泉くんは少し寂しそうにオセロの準備をしたんですね」
古泉「はい。時折部室のドアを見て誰かを待っているような素振りをするのも忘れませんでしたよ。
知っての通り、涼宮さんは優しい性格ですからね。そんな”仲間”を放っておくなんて無理ですから」
キョン「”仲間”ね…。まぁ俺達はこころからアイツを愛しているからな。
…仲間と言うよりは愛玩として、だが」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:25:37.80 ID:ToQTQeLs0
ハルヒ『………』
古泉『…ここを…こう取ると…ふむ…』
ハルヒ『…ん〜〜〜っ! もう! 古泉くん見てられないわよ!!
あたしが一勝負してあげるから、分かった!?』
古泉『いいんですか?』
ハルヒ『いいに決まってるでしょ!? 言っとくけどね、あたしがやりたいだけだからね!
古泉くんが一人で寂しそうとかそういうんじゃないからね!』
キョン「…あぁ…良い」
長門「全面的に同意」
古泉「ホントに可愛いですよね涼宮さん…。
心の片隅で、こんなに可愛い女性をおもらしさせていいのか? そう自問自答しました」
朝比奈「あくまで片隅なんですね」
古泉「最終的な目的のため、ですよ。
僕が良心の呵責を抑えたおかげで、この話を披露できたのですから」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:27:50.76 ID:ToQTQeLs0
古泉「恐らくですが、涼宮さんは僕をオセロに誘った時に、
既にトイレに行きたくなっていたと思いますね」
キョン「どうして分かるんだ?」
古泉「イスに座る時、少し挙動がおかしかったものですから」
朝比奈「自分がトイレに行きたいのに、他の人のために動くことのできる…。
あぁ…! なんて可憐で愛おしいんでしょう…」
長門「多分に、涼宮ハルヒは日頃の古泉一樹を見て、簡単に勝てる相手と判断した。
なのであまり時間はかからない。勝負の後トイレに行けばいい」
キョン「それが大きな間違いだったなんて、あいつが気づくはずないもんな」
古泉「僕は貴方と勝負する時より10倍以上集中してましたからね」
キョン「俺も手を抜かれたもんだよ全く…はっ?
まさかお前…、ハルヒに実力を見誤らせるためにわざと…!?」
古泉「さぁ、どうでしょうか」
長門「古泉…恐ろしい子」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:28:25.35 ID:ToQTQeLs0
古泉「僕が思った以上に強いので、涼宮さんはみるみる焦っていきました」
ハルヒ『…っ…。っぁ…』
古泉『涼宮さん? 僕の番は終わりました』
ハルヒ『う、うん…ちょっとまって…んっ』
ハルヒ『…ここ…? あっ、でも…。んんっ…えと…』
古泉「いつもの強気の姿勢と打って変わって、小さく呻くように呟く涼宮さん。
上目で僕の方を見ながら、次の手を悩むその姿」
古泉「時折体を捻らせて、もじもじと幼稚園児のような涼宮さんを見るだけでも…
僕のマグナムは暴発しそうで大変でした」
キョン「こいつのは文字通り大口径だから…っとすいません朝比奈さん」
朝比奈「マグナム? なんのことですかぁ?」
長門「あざとすぎる、10点」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:32:44.61 ID:ToQTQeLs0
古泉「涼宮さんの焦りはこちらが見ていて気の毒になるくらいでしたね。
いつもは文字通り涼しそうな額も、じっとりと汗で湿っていましたから」
長門「そんな彼女の額をブチャラティよろしくで舐め回したい。
額を舐め終わったら次は耳『あっ、ちょ、ちょっと有希…や、やめてよそんな…
き、汚いって…あんっ…っ…有希…!』って身悶えする彼女にも構わず…」
キョン「長門長門。少し落ち着け、すごい顔になってるぞ」
長門「不覚」
朝比奈「いつ見ても長門さんの声マネはそっくりですね」
古泉「回想シーンも涼宮さんのセリフは全部再現してもらってますからね。
統合思念体の底力ということですか」
長門「涼宮ハルヒの声紋パターンは99.998%把握してある。
お望みなら初夜の営みで声を押し殺して喘ぐ様な演技も可能」
朝比奈「お願いします!! それで『みくるちゃ…いいえ、みくるお姉ちゃん…。
初めてだから…優しくして、ね?』って言ってくだs」
キョン「朝比奈さん、顔顔」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:35:39.75 ID:ToQTQeLs0
古泉「それでも、彼女はトイレに行きたいから勝負を中断して、とは言いませんでした」
キョン「男の前でトイレに行きたいなんて言いたくなかったんだろうな。
それに、自分から勝負を振っておいて自分から中断なんてのも許せない」
古泉「加えて適当にやって負けるなんて言うのも言語道断。
責任感の強さと負けん気の強さが今回はアダとなりました」
長門「眼の前にいるのが自分の性格を知り尽くした変態とも知らずに」
朝比奈「でも…いくら涼宮さんでも人前で漏らすくらいなら、
なりふり構わずトイレにいくんじゃないですか? お漏らしのほうが100倍恥ずかしいですし」
古泉「それは僕も予想がつきました。きっといつかのタイミングで、トイレに行きたいと言うだろうと」
キョン「お前はそれすらも利用して、ハルヒを部室で粗相させた、か」
古泉「涼宮さんが言い出すかどうかの刹那、これを見極めるのが熾烈を極めましたね」
長門「そして、貴女はその刹那を見事見極めた」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:37:34.97 ID:ToQTQeLs0
古泉「涼宮さんがトイレに行くと口を開きかけた寸前」
ハルヒ『…のね…こ、小泉君…わ、悪いけどあたし…』
古泉『参りました…。僕の負けです』
ハルヒ『へっ?』
古泉『いやあ涼宮さんもお強いですね…。完敗ですよ。
ほら見て下さい、僕はもう置くところがありません』
ハルヒ『は…。え? ほ、ほんとだ…。あたし、勝ってる…?』
古泉『お見事です』
ハルヒ『あ、ありがと小泉君…そ、それであた…』
古泉『はい…。分かっています』
ハルヒ『う、うん…ごめんね…その…』
古泉『負けた方の罰ゲーム、ですね?
僕も勝負を引き受けたからには覚悟しています。それで、何をすればいいでしょうか?』
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:38:06.69 ID:ToQTQeLs0
キョン「悪魔のような男だな全く…。ハルヒが限界に近い所で降参できるように、
ゲームを支配してたなんてな」
長門「そして立て続けに罰ゲームを催促。これで数分は稼ぐことができる」
朝比奈「時間さえ稼げば、涼宮さんは椅子を立つときの力に膀胱が耐えられなくなり」
古泉「最高のフィナーレ。というわけです」
キョン「女性の体の作りも知り尽くしてる、お前は何者なんだ?」
古泉「無論、ただの変態ですよ。そしてあなた方の同士」
長門「同士古泉。その時の彼女の表情を教えてほしい」
朝比奈「羞恥と少しの快感に彩られた涼宮さんの顔。
一体どんなものだったんですか?」
古泉「僕が時間稼ぎをしているとも知らず、彼女は懸命に我慢していました。
立ち上がるタイミングを逸するためにも僕自身が先に立ち上がってみたり。
わざと体を捻らないといけないような場所で話しかけたり。完璧な誘導です」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:39:26.18 ID:ToQTQeLs0
ルヒ『…っ…あっ…はぁ…はぁ…古…泉く…』もじもじ
古泉『はい? どうかしました…』
ハルヒ『お、おトイレ…』
古泉『トイレがどうかしましたか?』
ハルヒ『も…もう…だめ…ううっ…! が、がまん…でき…』
古泉『だ、大丈夫ですか涼宮さ…!!』
ハルヒ『ぁ………』
古泉『………』
ハルヒ『………』
ハルヒ『…罰ゲーム…』
古泉『…はい』
ハルヒ『今から…10分くらい…。誰も部室に入れないようにして?
……。お願い…』
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:41:32.33 ID:ToQTQeLs0
キョン「最高だ…最高だよ全く…」
長門「映像は? 映像はどこに」
朝比奈「床に漏れた聖水はどこですか!!
それとパンツも回収したんですよね!? どこですか!?」
古泉「落ち着いて下さい。両方共間違い無く僕のもとにありますよ」
キョン「…ごくり」
古泉「涼宮さんは、恥ずかしさで顔をリンゴのように染めながら、下を向いてうつむいて僕に言ったんです。
目にはいっぱい涙を浮かべていました。声も震えていましたが、絶対に泣かないように頑張っていて…。
それがまた僕の劣情を刺激するんですよ」
古泉「勿論僕は涼宮さんにバレないように、すこしずつシミが広がっていくスカートと、
パイプ椅子を伝って床に広がっていく聖水を目に焼き付ける作業を忘れませんでした。
古泉「そして部室の外で耳をそばだてて、すすり泣きながら後処理をする涼宮さんの音を聞いたんです。
鼻をすすって、いつもでは考えられないような弱音を吐いている涼宮さん…」
キョン「ちょっと、自分トイレいいっすか?」
長門「だめ」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:46:20.74 ID:ToQTQeLs0
古泉「僕は涼宮さんがいいと言うまで、部屋の外で待ちました。
永遠にも近い時間がたった後で、涼宮さんは消え入るような声でいったんです」
ハルヒ『…古泉くん…入って』
古泉『…あの、僕は決して…』
ハルヒ『ごめん…。ごめんなさい…。あたし…もう高校生なのに…、
こ、こんな恥ずかしいこと…しちゃって…くさかったでしょ? ごめんなさい古泉くん』
キョン「臭いどころか頬ずりしたいのにな」
古泉「そのとおりですよ。自分を卑下するのも大概にして欲しいと思いましたね。
漏らしたその床を下でなめろと言われても泣いて歓びますよ僕は!!」
キョン「ったく古泉! お前はホントどうしようもないな!! 最高だぜ!!」
古泉「んっふ、最高の褒め言葉ですね」
長門「その世界で一番清らかな聖水の成分を調べたい。
下で味わうためにサンプルを、早く」
朝比奈「涼宮さんのおもらしパンツなんて、味がしなくなるまでしゃぶるに決まってるじゃないですか!!」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:48:14.45 ID:ToQTQeLs0
古泉「そして、そのままジャージ姿の涼宮さんは、今日は帰ると言い残して部室をでました。
脱ぎたてのパンツと、聖水を拭いた雑巾をゴミ箱に残して、ね」
キョン「あいつはすこし不用心がすぎるよな。
俺達みたいな変態じゃなくても、ハルヒみたいな美少女の聖水なんて、引く手あまただってのに」
長門「そういう脇が甘いところも、彼女の素晴らしいところの一つ」
朝比奈「涼宮さんが来てたバニースーツは未だに家宝ですぅ」
キョン「あれ、ロッカーから亡くなったと思ってましたが、貴方が回収してたんですか」
古泉「僕がみられなかったバニー涼宮さんの話はそこまでにしてくれませんか?
もう少し早く転入すればと後悔で死ぬたくなるので」
キョン「すまないな心の友。それで、例のブツは?」
古泉「涼宮さんがドアを閉めたと同時に、獲物に襲いかかるジャッカルのような身のこなしで、
僕はゴミ箱をあさりました。少しの残り香も無駄にしないように大きく深呼吸をして、
残りの聖遺物を厳重に管理し、保管したわけです」
長門「まるでヴァチカンのような手際の良さに呆れるばかり」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:49:01.60 ID:ToQTQeLs0
古泉「これで僕の話は終わりです。まぁ最初ですからこのくらいで」
キョン「ジャブかと思ったら特大の右ストレートだったぞ。
これは後の俺達が困りもんだ」
長門「古泉一樹、貴女の話はほんとうに素晴らしかった」
古泉「ありがとうございます」
長門「しかし、私の持つエピソードはそれに勝るとも劣らない、素晴らしい内容だと自負している。
今回は、伝説となった6回目の会合を超えることになるかもしれない」
朝比奈「…私も同じ事を言おうと思ってました。
古泉くん、わたしの話も、負けていませんからね!」
古泉「おやおや、今夜は眠れそうもありませんね…。
勿論、僕は大歓迎ですけれどね」
キョン「次は長門、お前だな…」
長門「長くなる。許可を」
キョン「あぁ、やっちまえ!」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:51:26.14 ID:ToQTQeLs0
長門「涼宮ハルヒ、彼女は以前から多くの男性と交際関係を持ちながらも、
性の知識に関して非常に疎いことはご存知のはず」
キョン「つい最近までキスで子供ができると信じてたくらいだからな」
古泉「涼宮さんは男女の交際をただふしぎ発見の糸口としてしか考えていないようでしたからね。
現実恋愛は一種の精神病とまで言っていましたし」
キョン「女友達も多くなさそうだもんなあの性格から言って。
同性同士で性知識の啓蒙なんてのもなかったと見える」
長門「その通り。私が監視を始めてからも、交際関係にある男子に接吻を迫られた時、
必死で子供ができるからと拒否していたケースが確認された」
古泉「ちょっと待ってください。どこの誰ですその大馬鹿野郎は?
涼宮さんの唇を奪う? はっ、冗談も大概にしていただきたいですね」
朝比奈「そんな大それた真似をする人が目の前にいたら…ふふっ、
この世にあるあらゆる苦痛を与えてしまいそうですぅ」
キョン「……」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:54:56.64 ID:ToQTQeLs0
長門「どうかした?」
キョン「い、いやナンデモナイ。ところで長門、お前の話にうつろうぜ」
古泉「そうでした。つい熱くなってしまって…。
しかし長門さん、いいんですかあんなことを言って?」
長門「…あんなこと、とは?」
古泉「自慢ではありませんが、僕のエピソードは中々のクオリティでした。
それを上回る自信があるといいましたが…。一体どんなものなんです?」
朝比奈「確かに気になりますね。古泉くんの変態エピソードはかなりすごかったですし。
加えて戦利品まで持ってきてくれましたから」
長門「そう思うのも無理は無い。
しかし…何もリスクを犯すのがあなただけの専売特許であるとは限らない。
私も情報統合思念体の思惑に反して、一時の快楽のためにリスクを犯した」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 18:56:58.36 ID:ToQTQeLs0
キョン「お、お前がか!? おいおいそんなことして大丈夫なのかよ?」
長門「非常に危険な賭け。失敗すれば私の存在は抹消。下手をすれば世界改変もありえた」
古泉「何やら話が大きくなって来ましたね…ですが。
そう自信ありげに言う以上は…」
朝比奈「その賭けは長門さんに軍配が上がった、と」
長門「そういう事。では話そうと思う…私のエピソードを」
長門「さわりでも言ったように、彼女は性の知識が年齢と比べて少ない。
性行為のことも私が直接教えたといっていい」
キョン「お前がハルヒに…? 何だか意外だな」
長門「彼女は朝比奈みくるの本性を知らない。
つまり朝比奈みくるは自分と同じかそれよりも少ないせい知識しか持っていないと判断していた」
古泉「とんでも無い誤解ですね…。同年代で朝比奈さんよりもその道に熟練した人なんてそういませんよ」
キョン「朝比奈さんは凄いからな…。特に女性を喜ばせることに関しては。
そのケがない女でも、たった一晩で虜にできるときた」
朝比奈「さらっと酷いこと言いますね、お二人とも…。
まぁ事実なので言い返すことも出来ないんですけど」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 19:01:44.82 ID:ToQTQeLs0
長門「私と涼宮ハルヒはそのような関係にある。
普段人には言えないような相談を、私は彼女から受けている」
朝比奈「長門さんズルいですね。でも長門さんのことですから…その教えた知識も」
長門「勿論微妙に事実に反するように教えている。
彼女が不用意に行為に及び、美しい薔薇を散らすことにならないためにも…。
そこは最大限の注意を持って」
古泉「涼宮さんが汚い男根で純潔を散らすなんてあってはならないことですからね。
まぁそんなことをした男は、手足を虫のようにもぎ取った後、
中国のサーカスに達磨として売り払いますが」
キョン「恐ろしいことを言うな古泉…」
古泉「僕は本気ですよ。まさか貴方がそのような蛮行に及ぶとは考えてもいませんがね」
長門「さて。前置きが長くなってしまった。
私と彼女の関係は今言ったとおり。そして今回は私が彼女に相談を持ちかけた」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 19:06:13.27 ID:ToQTQeLs0
朝比奈「涼宮さんって人から頼られるの好きですから、それはもう喜んでいたでしょうね」
キョン「前髪を指でくるくるしながら『し、仕方ないわね!』とか言ってただろ?」
古泉「声マネはちょっと」
キョン「すまん、つい」
長門「でも貴方の言うとおり、涼宮ハルヒは上機嫌で私の相談に乗ると約束した。
今まで私が彼女に相談を持ちかける形は取らなかったせいもある」
朝比奈「きっと今までの借りを返そうって気持ちもあったんでしょうね…。
子供みたいな涼宮さんがなお愛おしいです」
長門「この作戦が成功する大きな功績となったのもそれ。
受けた恩はなんとしても返そうとする。そんな彼女の義理堅さが功を奏した」
キョン「その割には日曜に俺が奢らされてるのは何でなんだろうな」
古泉「まぁそれは罰ゲーム的な何かでしょう。
奢れといった時も、涼宮さんはいつも安いものしか頼みませんから」
朝比奈「きっとその場のやり取りが楽しいだけなんですよ」
キョン「なるほど…そういう考え方もあるんですね」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 19:12:47.69 ID:ToQTQeLs0
長門「そして、彼女は何の疑問もなく、私の住むアパートにやってきた。
彼女が私に大切なことを相談する時はいつもここを使う。
まさに飛んで火に入る夏の虫といったところ」
キョン「季節は冬なのにな」
古泉「まぁ興奮でここは真夏のようにホットなわけですが」
朝比奈「シモネタはNGですよ古泉くん」
古泉「これは手厳しい」
長門「部屋に入った彼女は、傍目から見てもうきうきワクワクしているのが分かった。
貴方が言ったように、前髪を指でくるくるさせながら何が来るのか待ち遠しいといったふうに」
キョン「ほんとあいつ可愛いな。愛してるぜ全く…」
古泉「愚問すぎる愚問を」
朝比奈「私も涼宮さんと(性的な意味で)もっと深く知り合いたいです…」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 19:18:17.94 ID:ToQTQeLs0
長門「ひと通りの雑談が終わった頃、私を意を決して彼女にこう告げた」
ハルヒ『それで、有希が私に、この信頼をおける団長に相談したいことってなんなの?』
長門『…。実は私もこの事態に戸惑いを隠せない。
情報の伝達に齟齬が発生するかもしれない』
ハルヒ『大丈夫だって有希! あたしは絶対誰にも言ったりしないわ!
その質問がどんなものであっても、全力で相談に乗るから!!』
長門『ありがとう。あなたと友人になれたことは、私にとって非常に幸運だった』
ハルヒ『友人……。…ばっ…ばっかね!! そん、そんなの決まってるじゃないの!!
あたしみたいな完璧超人と友達…になったら、幸運も幸運! 超ラッキーってやつよ!』
キョン「顔真っ赤にしてそりゃあもうくるくるとやってただろうな」
古泉「どんな顔をしていたか、容易に想像がつきますね」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/02/14(木) 19:28:57.06 ID:ToQTQeLs0
朝比奈「友達というワードにとことん弱いですね彼女。
中学時代からずっと…きっとそういう仲間が欲しかったんでしょうね…」
キョン「……」
古泉「……」
長門「そういう心にくるのは止めて」
朝比奈「ご、ごめんなさい…」
キョン「まぁ、あいつを大切に思ってるのは事実だし、何も問題無いだろ? な?」
古泉「言葉のとおりですね。僕は涼宮さんのためならすべてを投げ捨てられますよ。
たとえ組織に刃向かってでも、ね」
長門「そんなこと、一々言語化しなくてもわかりきっていること。
彼女の幸せのためなら、私達はどんな外道にも成り下がる」
朝比奈「今こうして自分たちの楽しみのために涼宮さんを困らせている。
わたしたちが言うのもなんですけどね」
長門「それはそれ、これはこれ。
ちゃんとアフターケアもしている以上、何も問題はない」