1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 14:32:02.35 ID:s5m1qt530
シンジ「ところでアスカが何処に行ったか知りませんか? 朝から見かけないんですけど」
みさえ「アスカは風邪気味だからって病院に行ったわよ」グツグツ
シンジ「病院に行ったとしても、帰りが遅いような……?」
みさえ「ほら、今日はビーフシチューよ、いっぱい食べてねシンちゃん」グツグツ
シンジ「美味しそうですね……あれ、ヒマワリちゃんは?」
みさえ「何を言ってるのよ、ひまは隣の部屋で寝てるわよ」グツグツ
シンジ「そうでしたか、じゃあ先にビーフシチューいただきますね」パクッ
シンジ「あれ?」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 14:35:06.76 ID:s5m1qt530
シンジ「中島君と磯野君、どうしたんだ?」ガラッ
シンジ「なんで二人が野原さんちの庭に居るんだよ」
カツオ「しっ! 大変なんだ、静かにしててくれ!」
シンジ「またサザエさんに怒られて追いかけられてるの?」
中島「違うんだよ、碇! タラちゃんが……」
ゴゴゴゴゴ
シンジ「え? 地震?」
カツオ「来た……!」
シンジ「来たって誰が……うわっ、道路から何か飛んできた!」
ベシャッ
シンジ「な……なんで人の頭が……これはノリスケさん!?」
中島「タラちゃんが覚醒した」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 14:39:41.16 ID:s5m1qt530
シンジ「な……なんだよそれ! どういうことだよ!! なんでノリスケさんが……」
タラオ「カツオ兄ちゃん達はこんなところに居たですか?」ゴゴゴゴゴ
シンジ「!!」
カツオ「タラちゃんは急に覚醒して、うちに物乞いに来ていたノリスケさんを八つ裂きにしたんだ……」
中島「僕は『機関』に所属しているからね、覚醒者には詳しいんだ」ガチャッ
シンジ「機関!? ……中島君、その銃は一体」
パァニパァニ
シンジ「! 撃たれてるのにタラちゃんに傷一つ付かない!?」
中島「くそっ、やはりこの弾丸じゃ効き目が薄いのか」
タラオ「そんなチャチなおもちゃなんて痛くも痒くもないですよぅ」ゴゴゴゴゴ
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 14:43:14.48 ID:s5m1qt530
シンジ「ま、まさか使徒!?」
中島「お前が戦ってる使徒とも違うよ、ただ言えるのは」ジャキッ
シンジ(弾丸を詰め替えた……?)
中島「こいつらも人間の脅威でしかないってことさ」
バシュッ
タラオ「うう〜?」
中島「肉体の内側ではじける破砕弾だ、中から傷つけられれば満足に動くことも出来ないだろう」
タラオ「痛いですぅ〜!!」ゴッ
シンジ「うわっ、地面が浮き上がって!?」ドサッ
カツオ「碇!!」
中島「地面に衝撃を与えて、土の槍を生み出す……地質系か」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 14:48:41.88 ID:s5m1qt530
シンジ「な、ならエヴァならタラちゃんを」
中島「覚醒者は覚醒者じゃないと倒せないよ」
中島「覚醒者はATフィールドとも違う防御壁を全身に張っている。覚醒者同士でしかそれは中和できない」
中島「あの破砕弾は、覚醒者対策の分野では屈指のスペシャリストである甚六さんのお手製だから効いたようなものだね」
シンジ「じゃ、じゃあどうすれば――」
スパパパパパッ
シンジ「え――」
タラオ「おててがぁ〜」ブシュウゥゥゥゥ
みさえ「あんたうちの庭で何をやってるのよ!!」
シンジ(ミ、ミサエさんが、包丁でタラちゃんの両腕を切り落とした!? しかも一瞬で――)
中島「『高速剣』のみさえ……流石だ」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 14:53:52.10 ID:s5m1qt530
―ネルフ
ひろし「なんだあ? どいつもこいつも同僚の主人に冷たいなあ」ガシッ
マヤ「にゃ」グシャ
リツコ(マヤ……!!)
リツコ「こ、来ないでちょうだい!!」
ひろし「おらおら、野原ひろし様のお通りだぜ!! 歓迎しろよ!!」ゲシッ
冬月「」
リツコ「ミサエの夫であるあなたが、どうしてこんな……」
ひろし「お前らさ、分かってんのか? あいつはずっと苦しんでたんだぜ」
ひろし「ひまわりでも精一杯だったのに、更にガキを何人も押し付けられて、あいつは壊れちまった」
ひろし「あははははははは、ほら、ジジイの鳥モモ肉だぜ」グチャ
冬月「」
リツコ「く、狂ってる……これが『機関』がネルフに伝えていた覚醒者……!?」
リツコ(えっ、ヒロシの手が光っ――)
ドゴォン
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 14:58:29.73 ID:s5m1qt530
―野原家
シンジ「じゃあミサエさんも覚醒者なんですか?」
みさえ「そうよ、私は肉体系の覚醒者」
中島「みさえは覚醒者でありながら自我を保ってる貴重な存在なんだ」
中島「普通は破壊的衝動を抑えられなくなって、タラちゃんみたいに殺戮を無差別に繰り返すだけだからね」
みさえ「そうそう、ビーフシチュー作ったんだけど、お二人も食べる?」
カツオ「ビーフシチュー?」
中島「遠慮しとくよ、またカニバリズムに任せて作ったビーフシチューだろ?」
シンジ「カニバリズム……?」
中島「碇は……もう食べたみたいだな、じゃあ詳しいことは言わないでおくよ」
シンジ「え……それって、どういう……」
中島「知らない方が良い」
シンジ「なんだよそれ!!」バンッ
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 15:02:21.67 ID:s5m1qt530
シンジ「どういうことなんですか、ミサエさん!!」
みさえ「あら、勿体無いから余ってたお肉を使っただけよ?」
カツオ「……何の肉なんです?」
みさえ「……さあね」
シンジ「教えてくれよ!! 僕に何を食べさせたんだよ!!」ガシッ
みさえ「……」
シンジ「僕は何も知らずに!! ビーフシチューを食べたんだ!! 普通に牛肉だと思って!!」
シンジ「なんだよ!! なんで何も言わないんだよ!!! ミサエさん!!! 一体僕に何を食べさせたんだよ!!!」
シンジ「ヒロシさんやアスカにも同じものを食べさせるつもりだったのかよ!!!」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 15:09:12.67 ID:s5m1qt530
中島「碇――」
シンジ「中島君も知ってるなら教えてくれよ!! この女は!!!」
シンジ「一体何の肉を使ってビーフシチューを作ったんだよ!!!!」
みさえ「大丈夫よ」
シンジ「何が大丈夫なんだよ!!!」
みさえ「アスカがこのビーフシチューを食べることは無いわ」
シンジ「じゃあ僕にだけ食べさせたのかよ!! こんな得体の知れない肉を!!!」
みさえ「そんな勿体無いことしないわよ、私もこのおいし〜いビーフシチューを食べたわよ?」
シンジ「え? じゃ、じゃあ、普通の――」
みさえ「アスカをお肉にして作ったビーフシチューだもの、おいしいに決まってるわよね」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 15:14:05.47 ID:s5m1qt530
シンジ「え?」
シンジ「アスカを?」
中島「みさえ、それは無いだろ!? アスカは、『機関』が処理に困っていた使徒を倒してくれてたんだぞ!!」
みさえ「我慢出来なかったのよ」
中島「他の奴を食べればよかっただろ!!」
みさえ「おいしそうだったから……」
シンジ「アスカを……食べた?」
カツオ「アスカさんが……このシチューの中に……?」
みさえ「そうよ、おいしかったでしょう、シンちゃん」ジュルリ
シンジ「僕がアスカを食べた」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 15:20:27.57 ID:s5m1qt530
中島「くそっ、みさえも所詮は覚醒者だってことなのか!?」
シンジ「うわあああああああ」ガタガタガタ
カツオ「碇!!」
中島「碇!? ――まさか」
シンジ「うわあああああああああああああああ」ゴゴゴゴゴ
カツオ「こ、これはタラちゃんの時と同じ……」
中島「覚醒した――!? 碇! しっかりしろ!!」
シンジ「お、おえっ」
シンジ「ぐ、ぐぐぐぐぐ、ぐぱっ」ゲロッ
みさえ「げうっ」ドロォ
カツオ「い、碇のゲロで、みさえさんが溶けた!?」
中島「物質系か!! 碇、悪いけど、覚醒者になった以上はお前にはここで消――」
シンジ「ぐぷっ」ゲロッ
中島「ぐああああああああああ」ドロォ
カツオ「中島アアアアアアアアアアア!!!」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 15:25:50.50 ID:s5m1qt530
カツオ「中島ァ、左腕が……!!」
中島「磯野!! この名刺に書かれている住所へ行け! そこに『機関』の支部がある」ジュウウウウ
カツオ「で、でも……中島は……」
中島「はやく……僕は、もう……」ジュウウウウ
カツオ「く……くそぉ!!」ダッ
タッタッタッ...
シンジ「うわあああああああああああ」ダラダラ
中島「碇……僕一人で死ぬつもりはないぜ?」ピンッ
中島「甚六さんの対覚醒者用の爆薬……お前にプレゼントしてやるぜ」
シンジ「ごぷっ」ゲロッ
――
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 15:30:27.21 ID:s5m1qt530
―駅前
カツオ「ゼエ……な……中島……ハァ、ハァ……ごめん……」
ゼエゼエ
カツオ「中島……僕一人でどうすればいいんだよ……」
カツオ「僕は……タラちゃんの時も何も出来なかったのに……」
カツオ「……ちくしょう!」ダンッ
マスオ「カツオ君!?」
カツオ「マ、マスオ兄さん――」
マスオ「カツオ君、何があったんだい? 家に電話しても誰も出ないし」
カツオ「そ、それは……タラちゃんが……」
――
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 15:38:18.03 ID:s5m1qt530
――
マスオ「中島君に……『機関』か……」
カツオ「マスオ兄さん? 『機関』を知ってるの?」
マスオ「ああ、僕も『機関』の一員だからね……」
マスオ「それにしても、こんな短期間に覚醒者が二人も出てくるなんて、何かが起こってるとしか思えない」
風間「そうですね」
カツオ「マスオ兄さん、この子は?」
マスオ「この子も『機関』のメンバーだ、主に覚醒者の出現場所の調査を担当している」
風間「風間トオルです、よろしく」
カツオ「よ、よろしく」
カツオ(まだ幼稚園児くらいの年じゃないか……)
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 15:45:17.57 ID:s5m1qt530
マスオ「それにしても、タラちゃんに殺されたのはノリスケ君だけかい?」
カツオ「中島と一緒に家から逃げるので精一杯だったから……姉さんや父さん達は分からない……」
マスオ「そうか……」
カツオ(マスオ兄さん……)
風間「一度、フグ田さんの家に乗り込んでみてはどうでしょうか? 覚醒者になったタラちゃんは倒されたんですよね?」
カツオ「うん、でも、そのタラちゃんを倒したみさえさんも――」
マスオ「その話はもういい、とりあえず家に戻ろう」
マスオ「他のみんなが心配だ……」
カツオ「そうだね、他のみんなは隠れてて無事かもしれないし」
風間(いや……覚醒者なら、そのくらい簡単に気付くはず……)
マスオ(覚醒者が現れた場所に誰かが生き残ってるなんて、希望的観測でしかない……)
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 15:57:39.00 ID:s5m1qt530
―ネルフ
ひろし「おいっ! 何処だ!! 何処に居やがるメガネ野郎!!!」ドシャッ
青葉「」
ひろし「てめえだけは生かしておけねえぜ、おらあ!!」ボムギッ
日向「」
ひろし「隠れてないで出てきやがれえ!!」グイッ
リツコ「」
リツコ(ヒロシの、手の平から……火花が散って、私の身体が……爆発して……)
リツコ(……ミサエ、あなたはどれだけ追い詰められていた、の……?)
リツコ「ぐふっ」
ひろし「うわっ、きたねえなあ」ドシャァ
ひろし「おらあ、次はてめえの番だぜ!!」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 16:04:51.73 ID:s5m1qt530
―磯野家
マスオ「玄関が吹き飛んでる……」
風間「地質系の覚醒者らしいですね、そこら辺の道路がヒビだらけです」
カツオ「姉さん達は……あっ、ワカメ!!」グイッ
ワカメ「」ブチッ
ゴロン
カツオ「ワ、ワカメ……!!」
風間(玄関から逃げようとして仕留められたんだな……)
マスオ「タマも……頭が地割れに飲み込まれていてダメだ……」
カツオ「ほ、他のみんなは……!?」タッタッタッ
風間(やはり……絶望的だな)
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 16:15:20.35 ID:s5m1qt530
ドンドン
カツオ(裏口を叩く音?)
風間「気を付けてくださいよ」
カツオ「分かってるよ」ガチャ
トウジ「おう、磯野」
カツオ「鈴原、相田!」
ケンスケ「酷い地響きがあったけど、一体何の騒ぎなんだい? この家が一番被害が酷いみたいだけど」
トウジ「玄関が崩れてたからこっち来てみた……で、どういうこっちゃ?」
カツオ「タラちゃんが暴れたんだよ」
ケンスケ「へ?」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 16:21:04.94 ID:s5m1qt530
ケンスケ「……笑えないよ、カツオ」
マスオ「嘘じゃないよ」バッ
ケンスケ「マスオさん……あっ」
カツオ「母さん!!」
マスオ「……」
フネ「」
風間(胸に土の槍が突き刺さっている……生きていられるはずがない……)
トウジ「な、何があったんや!!」
風間「フグ田さん、説明しますか?」
マスオ「ああ……」
――
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 16:31:28.85 ID:s5m1qt530
―桜田家
ネネ「い、いつものママじゃない……!?」
ネネママ「何を言ってるの? 私はいつものママよ」ゴゴゴゴゴ
ネネ「ママはこんなに怖くないよ!!」
ネネママ「こんなに優しいママのことを怖いだなんて……ほら、こっちに来なさい、ネネ」ゴゴゴゴゴ
マサオ「ぼくが知ってるネネちゃんのママは、こんなに地響きを起こしたりしません!!」
ネネママ「あ? クソオニギリが」グチャ
マサオ「」
ネネ「オニギリ!!」
ボーちゃん「ボー!!!」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2013/01/13(日) 16:38:15.40 ID:s5m1qt530
ネネ「な、なんで……なんで、ママ」
ネネママ「私はネネと一緒に居たいの、でも邪魔が多すぎるわ」ゴゴゴゴゴ
ボーちゃん「ボー……」
ネネママ「ほら、まだ一人残ってる」シュッ
ネネ「ボ、ボーちゃん!! 逃げて!!!」
ボーちゃん(爪による170km/hの斬撃……回避行動を左に4度修正……)
ボーちゃん「ボー!!」サッ
ネネママ「チッ」ゴゴゴゴゴ
ネネ「ボーちゃん!!」
ボーちゃん「ボー」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 16:49:05.09 ID:s5m1qt530
ネネママ「次は外さん!!」シュッシュッ
ネネ「ママの両手から爪が飛び出した!?」
ボーちゃん(左の斬撃は命中しない……右の斬撃は目標に接近しながら、目標の腕に身体をくぐらせて回避……)
ボーちゃん「ボー!!」ササッ
ネネママ「!」ゴゴゴゴゴ
ネネ「ボーちゃん!」
ボーちゃん(目標の全身からエネルギー反応……バリアは展開済み……次の行動は……援軍要請)
ボーちゃん「ボオオオオ」オオオオン
ネネ「ボーちゃん!?」
ガシャァァァァ
ネネ「えっ、窓が――」
花沢「せいっ!!」ヒュオッ
カオリ「チェストオォォォォ!!!!」ゴオオオオ
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 16:58:58.00 ID:s5m1qt530
ネネママ「ぐぼ」ブシャアアアアアアア
ゴロン
ネネ「マ、ママああああああああああああ!!!」
カオリ「さすが、甚六さんの特殊加工ブレードね、覚醒者の防御壁を無視出来るなんて」キュッ
花沢「隙を突かなきゃ、二人がかりでも倒せないけどね」チャキッ
カオリ「まあ、首を刎れば、肉体系の覚醒者と言えども絶命するわ」
ボーちゃん「ボー」
花沢「ボーちゃん! よくやった! あんたが居なきゃこの女を倒せなかった!」バンバン
ネネ「ボ……ボーちゃん……?」
ボーちゃん「ボー」
カオリ「次の風間君の情報によると、みさえと中島君を倒した覚醒者が、この近くでまだ生きてるかもしれないらしいわ」
花沢「『高速剣』のみさえと中島君が?」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 17:08:04.42 ID:s5m1qt530
カオリ「そう。物質系の覚醒者だって。その場に居合わせて、そこから逃げ延びてきた中島君の友達から情報を聞いたそうよ」
花沢「中島君の友達……もしかして磯野君?」
カオリ「さあね。とにかく、まだ油断は出来ないわね」
ボーちゃん「ボー」
花沢「こっちには予測系の覚醒者のボーちゃんが居るから有り難いけど……『高速剣』のみさえを倒すほどの覚醒者でしょう?」
カオリ「今、この近くに居る『機関』のメンバーは私達くらいしか居ないのよ。私達がやるしかないわ」
花沢「……そうね、これ以上犠牲者を出す訳にはいかない……行きましょう」タッ
ネネ「ボーちゃん!! 私を一人にしないで!!」
ボーちゃん「ボー」サッ
ネネ「ボーちゃん……」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 17:17:51.15 ID:s5m1qt530
―市街
シンジ「うわああああああああああ」ゴゴゴゴゴ
シンジ「ぐえっ」ゲロッ
ハマジ「ぎゃああああああああああ」ドロッ
ブー太郎「ぶうううううううううう」ドロッ
シンジ「ア、アスカ、あすかあすかあすかあすかあすかあすかあああああああああああ」ゴゴゴゴゴ
「ば、化け物……!!」バタバタバタ
「殺されるー!!」バタバタバタ
―電車
綾波「……?」ゴトンゴトン
綾波「あれは……碇君……?」ゴトンゴトン
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 17:27:57.98 ID:s5m1qt530
―磯野家
トウジ「そ、そんな話信じろってか!?」
カツオ「僕はこの目で見たんだ……碇のゲロで中島の左腕が溶かされるのを」
ケンスケ「嘘だろ……」
風間「事実ですよ、こうしている間にも新たな覚醒者が出ているかもしれません」
風間「ここ最近の覚醒者を見ていると、激しく感情が動いただけで覚醒する人間も増えてきているようです」
マスオ「ここでグズグズはしていられないな……」ザッ
カツオ「ワカメ、タマ、母さんは僕の部屋に置いてあげたけど……姉さんと父さんは何処に……」
マスオ「……探そう。覚醒者も増えてきているんだ、早く動かないと手遅れになるかもしれない」
風間「覚醒者が簡単に増えてきている原因も突き止めないといけませんしね」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/13(日) 17:37:01.16 ID:s5m1qt530
マスオ「トウジ君とケンスケ君は、家に帰った方が良い」
ケンスケ「この目で覚醒者とやらを確かめさせてもらいますよ、友達が死んでるんですから」
トウジ「せ、せやなら俺も――」
マスオ「……そうか、自分の身は自分で守ってくれ」
マスオ「僕には、みんなを守りきれる自信は無い……」
カツオ「マスオ兄さん……」
ケンスケ「大体、覚醒者にはどうやって対抗するんですか? 中島の銃弾で動きを止めるのがやっとなんでしょう?」
風間「僕は『機関』から支給された、この投げナイフを使います。護身用にしかなりませんけどね。マスオさんは」
マスオ「ああ――」ジャキッ
マスオ「僕には、この特製の銃がある。サザエが作ってくれた銃が――」
第一部 完