1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:41:42.21 ID:/wdkbD0f0
レイ「碇君を攻略したら、あなたの碇ユイが復活します」
ゲンドウ「なんだと…レ、レイ!!」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:42:51.92 ID:/wdkbD0f0
(エレベーターチーン)
シンジ「…!」
ゲンドウ「……」
シンジ「……」フイ
ゲンドウ「……」
(バタン ウィーン)
ゲンドウ(orz)
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:44:08.19 ID:/wdkbD0f0
ゲンドウ「冬月」
冬月「なんだ?」
ゲンドウ「シンジとの親子関係を取り戻す」
冬月「…本気か?」
ゲンドウ「ああ…」
冬月「今更親子ごっことは…感心せんな。碇、それは不可能に近い」
ゲンドウ「だがやらねばならん」
冬月「…本気だな」
ゲンドウ「ああ」
冬月「碇…」
冬月「将棋は打てるか」
ゲンドウ「いや…」
冬月「なら教えてやろう」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:45:23.32 ID:/wdkbD0f0
冬月「38手先でお前の詰だ」
ゲンドウ「…まだ一手しか打っていない」
冬月「お前の手の内は見えている」
ゲンドウ「……」
ゲンドウ「ではもう一度、はじめからだ…」
冬月「フ…いいだろう」
(以降猛特訓)
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:46:34.53 ID:/wdkbD0f0
ゲンドウ「シンジ」(自信テカテカ
シンジ「…なんですか?」
ゲンドウ「将棋は打てるk
シンジ「打てません」スタスタ
ゲンドウ(orz)
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:47:29.83 ID:/wdkbD0f0
加持「うおっ!」
ゲンドウ「……」
加持「これは…何用でしょうか?」
ゲンドウ「質問がある」
加持「そ、そうですか。まあ、どうぞ。」
ゲンドウ「……」
加持「……さて」
ゲンドウ「人の扱いには馴れているな」
加持「なるほど…例の件、新しいご依頼ですか?」
ゲンドウ「親子関係を修復する為の、君の考えを聞きたい」
加持「…お、親子関係、ですか?」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:48:20.37 ID:/wdkbD0f0
加持「むう…」
加持「それはやはり、相手の話を聞くことです」
ゲンドウ「……」
加持「ご子息の話を聞いて差し上げること…これが最も効果的です」
ゲンドウ「…そうか、わかった」
加持「グッドラック、司令」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:49:35.50 ID:/wdkbD0f0
ゲンドウ「シンジ」
シンジ「…なんですか」
ゲンドウ「何か話すことはないか」
シンジ「え…別に、何もありませんけど…」
ゲンドウ「…そうか」
シンジ「(変な目)」スタスタ
ゲンドウ(orz)
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:50:17.42 ID:/wdkbD0f0
ゲンドウ「……」
リツコ「…はあ。…今日はいつにも増して冷たいこと。もうお帰りですの?」
ゲンドウ「君に聞きたいことがある」
リツコ「…例の件でしたら問題ありませんわ。ダミーシステムの構築も順調に…」
ゲンドウ「シンジと、親子関係を修復する」
リツコ「え…?…らしくありませんわね。突然どうなされなのです?」
ゲンドウ「シンジを取り戻す」
リツコ「日本を取り戻すような言い方…」
ゲンドウ「頼む」
リツコ「ふう…、それなら、私より良い提案が出来る人間がおります。後ほどご紹介しますわ」
ゲンドウ「ああ…」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:52:01.98 ID:/wdkbD0f0
ミサト「ちょ、ちょ、ちょっとリツコォ〜…!いきなり何とかしろって言われたって」ゴショゴショ
リツコ「なんとかなさい…!あなた彼の保護者でしょ!」ゴショゴショ
ゲンドウ「……」
ミサト「ご、ゴホン!えーと、つまりィ…シンジ君と…仲良くなりたい、と?」
ゲンドウ「ああ…」
ミサト「そ、そうですね…では、あ〜…食事…」
ゲンドウ「…?」
ミサト「そう、食事会を開きましょう!」
ミサト「二人きりで難しいのでしたら、大人数で食事会を開いてみては。他力本願も作戦のうちです。いかがです?」
ゲンドウ「……」
ゲンドウ「…そうか。わかった、頼む」
ミサト「(わお!)」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:54:16.25 ID:/wdkbD0f0
ミサト「シンちゃん!シンちゃん!ビッグニュースよ!」
シンジ「なんですか?ミサトさん」
ミサト「碇司れ…」ハッ
ミサト(コミュ障なシンちゃんのことだから、碇司令が来るなんて言ったら逃げちゃうかも…)
ミサト「れ、レイが食事会を開くんですって!」
シンジ「え、綾波が?」ドキ
ミサト「そうよぉ〜、えーっとぉ〜…シンちゃんの為に手料理を作りたいんですって」アセアセ
シンジ「そ、そうですか…////」
ミサト「だから、食事会の日は絶対に予定あけて置いてネ♪これは命令よ」
シンジ「はい、わかりました」ニコ
ミサト「(ふう〜…なんとか約束にこぎつけたわ。…けど、そういえば、誰が食事会の料理を作るのかしら?)」
ミサト「(うちはシンちゃん以外全滅なのに…)」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:55:22.55 ID:/wdkbD0f0
マヤ「ヒッ!」
ゲンドウ「……」
マヤ「ど、どうしたんですか!?碇司令…それにその格好…エプロンと三角巾って…」
ゲンドウ「君に話がある」
マヤ「…な、なんでしょう?」
ゲンドウ「…」
マヤ「…」
マヤ「ハッ!ま、まさかそんな…頑張りますからクビにだけは…!」
ゲンドウ「もてなし料理を教えてもらいたい」
マヤ「…え?」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:57:08.94 ID:/wdkbD0f0
マヤ「えっと…そうじゃなくてこれは、こうやって…」
ゲンドウ「……」
マヤ「そうです!碇司令ってお料理の才能がありますね」
ゲンドウ「……そうか」
マヤ「ふふ!シンジ君の為にこんなに頑張るなんて、やっぱり碇司令もお父さんなんですね」
ゲンドウ「……ああ」
マヤ「あの、シンジ君って苦手な食べ物とか、あるんですか?」
ゲンドウ「……」
マヤ「…あ…、もしかして…わかりませんか?」
ゲンドウ「……ああ」
マヤ「そうですか…」
ゲンドウ「…」
マヤ「で、でも大丈夫ですよ。シンジ君って何でも食べられそうだし」
ゲンドウ「…そうか」
ゲンドウ(…)
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:57:46.12 ID:/wdkbD0f0
ゲンドウ「冬月」
冬月「ほう、これは…冬瓜の煮物か」
ゲンドウ「味見を頼む」
冬月「フム…本気だな、碇…本気で息子と…」
冬月「よかろう…一ついただくとしようか」モグモグ
ゲンドウ「…どうだ」
冬月「悪くない。一つ才能を見つけたな、碇」
ゲンドウ「…そうか」
冬月「顔が緩んでいるぞ」
ゲンドウ「…そんなはずはない」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:58:29.01 ID:/wdkbD0f0
(エレベーターチーン)
シンジ「…」
ゲンドウ「……」
シンジ「……」フイ
ゲンドウ「…おはよう」
シンジ「…えっ?」
(バタン ウィーン)
シンジ「」キョロキョロ
シンジ「……」
シンジ「//」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 19:59:28.17 ID:/wdkbD0f0
レイ「…食事会の招待状、ですか?」
ゲンドウ「ああ…」
レイ「みんなで食事、ですか?」
ゲンドウ「ああ…」
レイ「碇司令が作る…ですか?」
ゲンドウ「ああ…」
レイ「この招待状を…みんなに」
ゲンドウ「頼む」
レイ「はい…」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:00:17.84 ID:/wdkbD0f0
アスカ「ま、マジィ?碇司令が食事会を開くぅ!?」
ミサト「サプライズなんだから、シンちゃんには絶対に内緒よ?」
アスカ「フン、言う訳ないでしょ!この私が。司令の機密を漏らしたら即・降格モノじゃない。」
アスカ「けどさ、あの碇司令がバカシンジの為にって…一体どういう風の吹き回し?」
ミサト「さあ…それが私にもサッパリなのよねぇ〜」
ミサト「でも、ちょっと丸くなったと思わない?最近の碇司令♪」
アスカ「そ〜お〜〜〜〜?」
ミサト「あれでいて結構父親だったのかもね〜」
アスカ「フーン」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:01:56.46 ID:/wdkbD0f0
シンジ「綾波、おはよう。」
レイ「…おはよう」
シンジ「あの、楽しみにしてるね」
レイ「…?」
シンジ「えっと、食事会…///」
レイ「そう…」
シンジ「…」
レイ「…」
シンジ「あ、あのさ…えっと」
シンジ「最近の父さんって…ちょっと変わったよね。少し丸くなったような…」
レイ「そう…」
レイ「…碇君は、お父さんのこと、どう思うの?」
シンジ「え…父さんのこと?」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:03:40.32 ID:/wdkbD0f0
シンジ「別に何も…相変わらず苦手だよ。父さんは…」
シンジ「でも…綾波に対して程じゃないけど、父さん…前より少し僕のことを気にかけてくれてる気がするんだ」
シンジ「昨日もちょっとだけ声を掛けてくれて、それがなんか嬉しかったんだ…」
レイ「…そう」
シンジ「あれ…?なんで、綾波が嬉しそうなの?」
レイ「よく、わからない…。多分、喜んでいるのは私じゃないから…」
シンジ「???」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:06:13.01 ID:/wdkbD0f0
カヲル「…」
ゼーレ(よいかタブリス。碇の計画を阻止する為、奴の下ごしらえした食材を酷い味付けにしてしまうのだ)
ゼーレ(サードチルドレンに生きる力を与えてはならぬ)
カヲル「……【招待状、ゼーレの少年江】」
カヲル「…使徒を使ってまで低レベルな嫌がらせを強行するリリン…僕には理解できないよ」
カタン
カヲル「…!」サッ…
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:07:43.36 ID:/wdkbD0f0
ゲンドウ「」コネコネコネ
カヲル「あれはシンジ君のお父上…。それに、つくねのタネ?」
ゲンドウ「」コネコネコネ
カヲル「この距離でも気配に気づかない…」
カヲル「まさに一心不乱というわけか…、よく練られたタネが輝いている…あれは長い時間コネた証…」
カヲル「……」
カヲル「フフ。おめでとう、シンジ君。さようならリリン…」ス…
ゲンドウ「……後は冷蔵庫に入れ……」
ゲンドウ「明日を待つのみ。全てシナリオ通りだ…」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:08:58.51 ID:/wdkbD0f0
(深夜、下ごしらえの終わった無人の厨房と食事会会場)
???「」ガシャーン!バシャーン!ビリビリ!
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:11:52.49 ID:/wdkbD0f0
(当日、食事会会場)
ミサト「こ、これは一体…!?」
アスカ「何?コレ…」
シンジ「そんな…」
加持「これは…一体誰の仕業だ?部屋の飾り付けから厨房から酷い有り様だ…むごいな」
リツコ「なんてこと…」
マヤ「酷い…」
冬月「…フム…」
マコト「悪意があるとしか思えないよ」
シゲル「こりゃ…参ったね…」
レイ「…」
シンジ「あ、綾波…!」
シンジ「綾波、怪我はない?…酷いな…一体誰がこんなこと…せっかく今日の為に綾波が…」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:16:08.45 ID:/wdkbD0f0
ゲンドウ「……」
ミサト「い、碇司令…!」
一同「…!」
シンジ「父、さん…?(父さんも招待されてたんだ…)」
ゲンドウ「中止だ」メガネクイッ
シンジ「と、父さん!!!」
ゲンドウ「今日の食事会は中止だ」
マヤ「で、でも…!」
ミサト「せっかくこんなに…」
ゲンドウ「中止だ。総員、持ち場に戻れ」
シンジ「……だけど…!!…………」ハッ
シンジ「…もしかして…」
シンジ「…もしかして、父さんが…やったんじゃないの」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:18:49.23 ID:/wdkbD0f0
ミサト「シンジ君!!何を言うの!?」
シンジ「だって、じゃあ何でこんな簡単に「中止しろ」だなんて言うんだよ!」
シンジ「せっかく綾波がこんなに頑張って、心を込めて用意してくれたのに……」
ミサト「そ、それは…!それはね…違うのよシンジ君…!」
シンジ「何が違うんですか!?」
ゲンドウ「……」
冬月「碇…」
ゲンドウ「話は終わりだ」ス…
シンジ「待って…待てよ!父さん!」ダッ
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:21:22.79 ID:/wdkbD0f0
マヤ「」ス…
シンジ「!?」
マヤ「」パン!
シンジ「痛っ…、マヤ、さん…?」
マヤ「い、碇司令はね…!!今日の為に…貴方の為にずっと料理を練習していたのよ!?」
シンジ「…え?」
シンジ「な、何…」
シンジ「何を、言ってるんですか?そんなわけないじゃないか、あの父さんがそんなことするわけ…」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:25:47.61 ID:/wdkbD0f0
ミサト「ごめんなさい、シンちゃん…」
ミサト「本当はね、今日のことを企画していたのは碇司令なの…」
ミサト「あなたと仲良くなりたくて、あなたに手料理を振る舞いたかったのよ」
シンジ「う、嘘だそんなの…だってあの父さんが僕の為に何かをするなんて…」
リツコ「…本当にそうかしら?」
シンジ「…え?」
リツコ「本当に、お父様から受けたものは何もないのかしら?」
シンジ「…」
冬月「少年。将棋は打てるかと…誰かに尋ねられたことはないか?」
<< ゲンドウ『シンジ、将棋は打てるk』 シンジ『打てません』スタスタ >>
シンジ「…、あ…」
加持「話相手に誘われたこともないのかい?」
<<ゲンドウ『シンジ、何か話すことはないか』 シンジ『え…別に、何もありませんけど…』
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:27:31.30 ID:/wdkbD0f0
シンジ「………」
シンジ「そんな…」
シンジ「だって……そんなの、わかるわけないじゃないか」
シンジ「…だっていつもあんなに冷たいじゃないか!」
冬月「…不器用な男だからな…」
シンジ「そんなの知らないよ。いつも優しさなんか全然ない癖に、そんなの、気づけって方が無理だよ!!」
アスカ「…バカシンジ!」ドカッ
シンジ「ムベッ!」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:30:23.53 ID:/wdkbD0f0
アスカ「ホンットバカね。グチグチグチグチ、言い訳ばっかり」
アスカ「アンタが今やることは、こんな所で言い訳することじゃないでしょ」
アスカ「アンタは今どうしたいのよ」
シンジ「どうって…、僕は……」
アスカ「今追いかけないでいつ行くのよ、バカ!」
シンジ「…」
シンジ「!」タタタ
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:31:07.09 ID:/wdkbD0f0
アスカ「…ったく、世話の焼ける。これだから七光りは…」
ミサト「フフ♪迫真の愛情ね〜、ア・ス・カ♪」
アスカ「なっ!ち、違うわよ!!///」
加持「後は二人次第、ですか」
冬月「これもユイ君の導きなのか…」
レイ「…………」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:32:46.29 ID:/wdkbD0f0
シンジ「」タタ…、ピタ…
シンジ「…あ」
ゲンドウ「……」
シンジ「と、父さん…」
ゲンドウ「…」チラ
シンジ「」ビクッ
ゲンドウ「……」
ゲンドウ「シンジ、何をしている。総員、所定位置で待機しろと命令したはずだ」
シンジ「…なっ。と、父さんだって…持ち場にいないじゃない、…か…」ムッ
ゲンドウ「……」
シンジ「……」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:34:05.36 ID:/wdkbD0f0
シンジ「…」
シンジ「…あ、あの…」
シンジ「父さん、は…なんで…僕の為に食事会を開いてくれたの…?」
ゲンドウ「……」
ゲンドウ「……お前には関係のないことだ」
シンジ「…そう」
シンジ「…やっぱり、父さんは変わらないね」
シンジ「そうやっていつも僕を突き放すんだ」
ゲンドウ「……」
シンジ「…もういいよ」クルッ
ゲンドウ「…シンジ」
ゲンドウ「…嫌いな食べ物はなんだ?」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:34:47.59 ID:/wdkbD0f0
シンジ「…え」
ゲンドウ「……」
シンジ「嫌いな食べ物…なんて、別にこれといってないけど…」
ゲンドウ「……そうか」
シンジ「………」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:37:16.03 ID:/wdkbD0f0
ゲンドウ「……すまなかったな、シンジ」
シンジ「え……」
ゲンドウ「今日の食事、振る舞えたとしても、恐らくお前の口には合わんものだったのだろう」
ゲンドウ「…お前の好みなど、知るよしもなかったからな」
シンジ「…」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:39:00.39 ID:/wdkbD0f0
シンジ「…そっ…」
シンジ「……そんなの」
シンジ「そんなの、いいよ…」
シンジ「だって、僕だって……父さんの好みを何も知らないんだから」
ゲンドウ「……、……そうか」フ
シンジ「あ…」
ゲンドウ「…?」
シンジ「……」
ゲンドウ「……」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:39:52.52 ID:/wdkbD0f0
シンジ「あの、父さん……」
ゲンドウ「何だ」
シンジ「もう一度、これから一緒に作らない?料理…」
シンジ「折角みんなも来てくれてるし…」
シンジ「それにあの…」
ゲンドウ「…」
シンジ「…あの…」
シンジ「……僕、料理が得意なんだ…」
ゲンドウ「………そうか」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:46:22.00 ID:/wdkbD0f0
マヤ「わあ、すごく美味しいです!」
マコト「うん、これはお店が開けるよ」
加持「料理の出来る男はモテるぞ?シンジ君、……と、碇司令」ゴホン小声
ミサト「なぁーーーによ!!あたしの酒が飲めないってぇのぉぉ!?」
シゲル「か、絡み酒か…」
リツコ「おやめなさい!ミサト!」
冬月「フム…フム…」モグモグ
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:47:15.92 ID:/wdkbD0f0
アスカ「バッカシーンジー、これおかわり〜」
シンジ「あはっ、アスカ。それは父さんが作ったものだよ」
アスカ「え?あっ…」おすまし
ゲンドウ「…」フ
マヤ「それにしても、一体誰だったんでしょうね?あんな酷いことをしたの…」
シンジ「もういいんですよ」
シンジ「おかげでこうして…父さんと料理をすることができたから」
ゲンドウ「…ああ」
ゲンドウ「そうだな…」
冬月(フ…顔が緩んでいるぞ、碇)
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:48:59.14 ID:/wdkbD0f0
(鏡に向かうレイ)
レイ「これで、いい…?」
レイ「これが、アナタの命令……」
レイ「私の中の声…」
レイ「温かい声…」
レイ「…アナタ誰?」
ユイ(…アナタ)
ユイ(手荒なことをしてごめんなさい)
ユイ(これで大丈夫ね…シンジとアナタ、二人がいれば…きっと…)
END
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/01/07(月) 20:49:45.63 ID:/wdkbD0f0
全投下完了!ありがとうございました。