1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 15:43:06.49 ID:DhLDpSuA0
L『お前は今、日本の関東にいる!』
リューク「ククク。やられたな」
月「くっ・・・こいつ・・・」
L『かならずお前を見つけ出して始末する!』
月「!」
L『私が正義だ!』
リューク「ククク」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 15:47:03.86 ID:DhLDpSuA0
リューク「お互い顔もわからない相手を探し出して見つかったらアウトか」
月「僕は勝つ」
リューク「ククク。勝てるのか?世界を敵に回すんだぞ」
月「僕の崇高な頭脳を持ってすれば簡単だよ」
リューク「頭脳か。それが役に立つのか?」
月「・・・どういうことだリューク」
リューク「本当に頭脳戦になるのかってことだ」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 15:49:28.32 ID:DhLDpSuA0
月「それには及ばないよ」
月「さっきの放送を見て確信した。奴は負けず嫌い」
月「きっと頭脳を用いてキラを倒しに来る」
リューク「よく断言できるな」
月「Lは僕を殺したいんじゃない。死刑台に送りたいんだ」
月「Lは僕を殺しはしない。断言できる」
リューク「ククク。そうか頑張れよ月」
月「僕は勝つ」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 15:54:36.95 ID:DhLDpSuA0
数日後
ナオミ「どうしてそんなに時間を気にしてらっしゃるんですか?」
月「?」
月「それはですね・・・」
月「キラだから」
ナオミ「!?」
月(1時25分!スタート!)
ナオミ「」スタスタ
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 15:58:40.09 ID:DhLDpSuA0
月「危ないところだった・・・」
リューク「よかったのか?」
月「何がだ」
リューク「あいつを殺したらLはレイ・ペンバーに気付くんじゃないのか」
リューク「そうなればキラ容疑者はレイ・ペンバーが捜査した人物に限られる」
月「は、馬鹿だねリューク」
月「僕はある程度Lに情報を与えてるんだよ」
月「こっちから与えなきゃLも近づいてこないしね」
リューク「正体ばれるぞ」
月「証拠はないよ。限りなくグレーでも黒じゃないさ」
リューク「殺されてもしらねーぞ」
月「ははは。そんな大丈夫だよリューク」
リューク「そうか。ククク」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:03:29.62 ID:DhLDpSuA0
東応大学
友達A「ってわけよー!」
月「はは」
友達B「なんだよそれー!」
友達A「だろー!?」
月「ガタン」
友達A「ん?どうした月」
月「ああ。ちょっとトイレにね」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:07:23.81 ID:DhLDpSuA0
ジャー
月「ふぅ」フキフキ
ガン!
月の腹に鈍痛が走る
月「うぐっ!」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:10:52.47 ID:DhLDpSuA0
床に倒れもがく月
月(な、殴られたっ!?なんで・・・)
上を見ると鉄パイプを持ちスーツを来た男の姿が月の視界に入る
鉄パイプで腹を殴られたことは容易に想像できた
男は苦しむ月の胸襟を掴みそのまま立ち上がり
ガンガン!!
月「ぐえっ」
月の背中を思い切りトイレの壁に叩きつけた
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:13:49.45 ID:DhLDpSuA0
月「りゅ、リュー、ぐえっ!!」
タイル張りの壁とトイレのドアに交互に叩きつけられる月
月「ぐえっ!」
月「ぐえっ!ぎ、ギブ、ぐえっ!!」
月の言葉には耳もくれず多々ひたすら月を叩きつける
月の体からはすでに力は抜け、されるがままに振り回されている
月「ぐえっ!!」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:20:14.53 ID:DhLDpSuA0
振り回され叩きつけられながら、洗面台の方に少しづつ進んでいく男
ガン!
月「ぐえっ!」
そしてとうとう洗面台の前まで連れてこられた。この間も壁に叩き続けられている。
トイレのドアに叩きつけられたあと、男は胸襟をつかんでいた右手を離し、後ろ首襟に持ち替えた
同時に左手も肩へと持ち帰る
これで月は完全に背後を取られた形となった
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:24:08.42 ID:DhLDpSuA0
背後を取った男はそれでもまだ月を壁とトイレのドアに叩きつけた
しかし今度は叩きつけられる面が背中ではなく腹となっている
ガン!
ガンガン!
体勢が逆になったことで、月は顔を壁に叩きつけられることになった
右、左。右、左。
叩きつけられるたびに月の顔が苦痛に歪む
月「ぐえっ」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:28:11.95 ID:DhLDpSuA0
月「じ、じぬぅ〜〜、ダ、だずげ」
ガン!
月「ぐえっ!」
月の鼻は折れて大きく変形し、原型をとどめていない
左頬骨も陥没しているのかほっぺに張りがない
叩きつけられたあと、擦られながら引っ張られたためか額も傷だらけで瞼も晴れている
家を出るときに綺麗に整えた服も今は乱れている
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:32:23.83 ID:DhLDpSuA0
何度か壁に叩きつけると男はようやく右手を離し、洗面台の蛇口を捻り水を出した
月(こ、殺される・・・このままじゃ殺される・・・!)
デスノートで殺そうにも男の名前が分からない
助けを呼べば襲われた理由から月がキラであるとバラされるかもしれない
月に残された選択肢はこの場から逃げるということだけだった
ふらふらの足に力を入れる
最後の力を振り絞って立ち上がろうとした
その時
パシュ!パシュ!!
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:36:46.01 ID:DhLDpSuA0
月「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
声にもならない月の叫び
立ち上がろうとした月の足は銃弾に倒れ力を失った
スーツに赤黒いシミがにじむ
サイレンサーのついた銃を持った男は顔色一つ変えず再び月に近づいてくる
月「ぐえっ!!」
男の肘が月の右背中上部に叩きこまれた
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:41:45.75 ID:DhLDpSuA0
月「ばぁ・・・ばぁ・・・だ、だずげ・・・」
男「何も喋るな」
ガン!
男は銃のグリップを月の歯にめがけて容赦ない勢いで叩きこんだ
月「ぐぉお゛おおおおおおおおおおおお!!??」
月の前歯はすべて折れ、口の周りは血まみれである
男「何も喋らずこちらの質問に答えるだけでいい。返事はYES or NOだ」
月「おおぉぉ!ぉぉぉおお!!」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:44:12.23 ID:DhLDpSuA0
男「お前はキラか?」
月「・・・」フルフル
男「本当の事は知っている。言わないのならば殺す」
月はうなずいた。もうこれ以上痛いのは嫌だった
洗面台の鏡でさっき自分の顔も見た。この顔じゃ逃げてもすぐに何があったか聞かれるだろう
そもそも病院に行かなければ死んでしまいそうだった
死よりも生きることを月は選んだのである
男「そうか。お前がキラか」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:46:35.12 ID:DhLDpSuA0
月「はぁ・・・はぁ・・・じぬ・・・はや・・・びょ・・・い゛・・・」
男「L。こちら007。キラを確保した。自供も録音済みだ」
男「はい。はい。わかりました」
男「おい。ヤガミライト」
月「はぁ・・・はぁ・・・?」
男「Lからだ。お前に変われとのことだ」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:48:39.35 ID:DhLDpSuA0
受話器は男が持ったまま電話に出る
電話を取られるのを防ぐためだろうが、今の月のそんな気力は無かった
そもそも電話を持つ指がおかしな方向に曲がっておりものを持つことができないが
月「はぁ・・・はぁ・・・」
L『こんにちは。はじめまして。Lです』
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:51:17.34 ID:DhLDpSuA0
L『聞こえてますか?月くん。月くん?』
月「ヒュー・・・ヒュー・・・」
L『声も出ませんか。まあいいです。私が一方的にしゃべるとしましょう』
L『夜神月。あなたがキラです』
月「ヒュー・・・ピヒュー・・・」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:54:24.75 ID:DhLDpSuA0
L『私がキラの犯行を見たとき、すぐにあなたの目的が分かりましたよ』
L『裁きにあうのはすべて犯罪者』
L『そして犯罪におびえるものはキラを支持するようになっていく』
L『月くん、あなたは新世界の神になろうとしていた』
L『違いますか?』
月「・・・ヒュー・・・」
パシュ!
月「ぐぉお゛おおおおおおおおおおおお!!??ぉお゛おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 16:58:15.03 ID:DhLDpSuA0
L『これ以上撃たないでください。そろそろ死んでしまいますよ』
男「足だから死にはしませんよ」
L『そうでしたか。失礼しました。で、話を戻しますが』
月「お゛おぅ・・・ピヒュー・・お゛ぉ・・・」
L『あなた1人に世界を支配されるわけにはいかないんですよ』
L『世界を支配するのは我々イルミナティですから』
月(い、イルミナ・・・ティ・・・?)
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 17:00:48.61 ID:DhLDpSuA0
L『あなたは私と戦って殺されるわけはないと勘違いしていたようですが・・・』
L『まったくもって甘いですよ』
L『我々に刃向う敵は容赦なく排除しますよ』
L『あなたは世界統一国家実現の障害となった』
L『世界はあなたの思うほど狭いものじゃないんですよ月くん』
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 17:03:28.50 ID:DhLDpSuA0
月(だが待て・・・なんでLは僕がキラだと・・・ほかにも容疑者はいたはずなのに・・・)
L『今月くんの考えてることはわかります。なぜバレたか』
L『実は私たち誰が犯人かなんて知らなかったんですよ』
月「!?」
L『でもあなたが美空ナオミを殺害してかなり絞り込むことができた』
月(・・・まさか)
L『疑わしきは罰せよ。つまりそういうことですよ月くん』
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 17:06:33.94 ID:DhLDpSuA0
L『でも月くんの自供でようやく皆拷問から解放されたようですよ』
L『良かったですね月くん』
月(僕がノートを使わなければ・・・こんなことには・・・)
月(父さん・・・母さん・・・粧裕・・・すまない・・・)
L『それでは月くん』
L『天国のご家族とお幸せに』
月「!?」
L『それでは。“処理”の方よろしくお願いしますね』
プツン
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 17:10:13.86 ID:DhLDpSuA0
月「ヒュー!ピヒュー!」
男「死ぬ前くらい自分の置かれた状況を知っておきたいだろう」
男「お前の家族は全員火事で死ぬことになっている」
月「ヒュ!?」
男「火元はタバコ。お前もその時家にいることになっている」
男「焼死体ならば容疑者をどこで殺しても問題ないからだ」
男「次の私の任務は俺はお前の死体をばれずに家まで運ぶことになるだろうな」
月「ぁ・・・」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 17:12:23.01 ID:DhLDpSuA0
静かなトイレには蛇口から出しっぱなしの水の音が聞こえている
男「・・・」グイ
月「!!」
男は弱ったライトの体を持ち上げ
洗面台に向かって顔を叩きつけた
月「ぐえっ!」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 17:15:32.78 ID:DhLDpSuA0
月の顔で流しに蓋がされたせいで洗面台に水がどんどん溜まっていく
月「ゴボヴォ!!ゴヴォ!!」
男「・・・」
男はものすごい力で月の顔を水がたまっていく洗面台に押さえつける
顔が水につかり息が出来なくなった月
生存本能か、動けないはずの体が動く。最後の力を使い抵抗し暴れまくる
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 17:20:05.69 ID:DhLDpSuA0
月「ごヴぉ・・・ぉ・・・」
次第に月の体が動かなくなる。力が抜けていく。生気が抜けていく
それでも男は月の体を押さえつけるのをやめない
月「・・・」
暴れなくなった月
だが息をしているのを証明するかのように洗面台に溜まった水には月の口の方から気泡が浮いてくる
そこで男は月の髪を引っ張り顔を持ち上げる
酸素を吸い、息を吹き返し、再び生気を取り戻す月
しかし天国もつかの間
再び月の顔は水の中に沈められた
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 17:24:11.76 ID:DhLDpSuA0
歯が折れ、抜けた箇所から血が流れ続けるため洗面台にたまった水にも血の色が移っている
死に損なったことで再び酸欠の恐怖が月を襲っていることだろう
再び月の体から生気が抜けていく
月の体が動かなくなる
男「・・・」
男は月の意識を確認するために、右肘をつかみ本来の関節とは逆の方向に無理やり折り曲げた
月の体が反射的にビクンと跳ねた
まだ生きている
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 17:29:05.95 ID:DhLDpSuA0
男は二の腕を月の首の上に置き全体重をかけた
月が逃げれないように。暴れないように
月が大きく動きじたばたと暴れる
男はひるまず腕を抑え続ける
そうするうちに月の体からするりと力が抜けた
そうなったあとピクリとも動かない
男が押さえつけていた二の腕を離す
洗面台から気泡も上がらない
月に体はピクリともうごかなかった
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 17:32:32.69 ID:DhLDpSuA0
蛇口から流れ続ける水。生命の力を感じさせる水
今の月の姿とはまさに正反対だった
髪は水で乱れ
瞼が腫れ
頬は陥没し
鼻は潰れ
歯は折れ
服は血が付き乱れ
今の月の姿はイケメンとはほど遠い
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/10(金) 17:40:09.16 ID:DhLDpSuA0
数日後
ICPO
L「大統領。キラ事件を解決しました」
大統領『そうか!よくやってくれた!組織のみんなも喜んでくれるだろう』
L「いえ。これで私も組織の一員に?」
大統領『ああ。私が進言しておくよ』
L「ありがとうございます」
大統領『お疲れさまだったね。変わった事件の捜査で疲れただろう?しばし休暇をとるといい』
L「ではお言葉に甘えさせていただきます」
大統領『うむ。君はずっと働いているしな。休暇も必要だろう。思う存分休むといい』
大統領『永遠の休暇をな』
完