キョン「ハルヒ、ちょっと抱きしめてもいいか?


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:キョン「誰がシスコンだ、誰が」

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 03:09:26.73 ID:zjEKQhVO0

ハルヒ「……はっ?」

キョン「頼む。変な意味じゃないんだ」

ハルヒ「いっ……えっ!?はぁぁ!?」

キョン「いや、あのだな……」

ハルヒ「へ、へへへ、変態!!痴漢!!セクハラよ!近寄んなエロキョン!!」

キョン「ち、違う違う!!人の話を聞け!!」

ハルヒ「じゃあなんだってのよ!!あたしが納得できる理由があるのなら言ってみなさい!!」

キョン「いや……やっぱりやめとくよ、どうかしてた。変なことを言ってすまなかったな」

ハルヒ「なっ!?……何よそれ」

キョン「やっぱり朝比奈さんに頼むか……」

ハルヒ「待ちなさい」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 03:17:07.54 ID:zjEKQhVO0

キョン「なんだ」

ハルヒ「り、理由くらい話しなさいよ!!ほら……なんか気持ち悪いじゃない!!」

キョン「なっ……まあ、そうだな。このままだと訳がわからんだろう」

ハルヒ「そうよ!」

キョン「実は最近あることに悩んでいてな」

ハルヒ「なによあんた。一丁前に悩みなんて抱えてたのね、意外だわ」

キョン「随分な言われようだな……。俺も悩みくらい抱えるさ」

ハルヒ「で、何よ」

キョン「実はな、眠れんのだ」

ハルヒ「……不眠症かなにか?」

キョン「いや、それほどのものでもないんだが……そうだな。何かを抱かないと眠れなくなってしまったんだ」

ハルヒ「……うわぁ」

キョン「おいコラ引くな。こちとら大真面目なんだ」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 03:23:58.78 ID:zjEKQhVO0

ハルヒ「で、なんでそれで……あ、あたしを抱くって話になんのよ」

キョン「おい、言い方には気をつけろ。有らぬ誤解を生む」

ハルヒ「は、はぁ!?あ、ああんた!!変なこと考えたらぶっ殺すわよ!!」

キョン「お前のせいだ。……お前を抱きしめたかった理由だがな、実は抱き枕を買おうと思っていて」

ハルヒ「抱き枕?また随分平凡な発想ね」

キョン「奇妙奇天烈な思考はお前一人で充分だ」

ハルヒ「ふーん……抱き枕ねぇ」

キョン「ああ、それで一言で抱き枕と言っても色々あってな。サイズとか。
    ちょうどハルヒくらいの抱き枕もあるもんだから、いかようなもんかと、な」

ハルヒ「へ、へぇー……」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 03:32:57.21 ID:zjEKQhVO0

ハルヒ「抱き枕ねぇ……。何かを抱かないと眠れないから抱き枕を買う。
    ……はぁ、あんたってば本当にキョンね」

キョン「どういう意味だ」

ハルヒ「単直すぎるのよ。もっと何かこう、他にないの?」

キョン「そうは言ってもだな……実際に誰かと寝てみるとかか?」

ハルヒ「……」

キョン「待て、違うんだ」

ハルヒ「何が違うのよ。あんたがただのエロキョンだってこと?それなら違わないと思うけど」

キョン「違う、違うんだよ。別にお前と」

ハルヒ「ばっ!?なっ、なんであたしと寝ることになってんのよ!!ああもう!ほんっと最低っ!!」

キョン「ち、違う!!だから!!」

ハルヒ「もういいわよ!あんた下心しかないじゃない!!」

キョン「くそっ……なんてやつだ俺は。こうなったら長門に」

ハルヒ「待ちなさい」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 03:40:10.47 ID:zjEKQhVO0

キョン「なんだ?許してくれるのか……?」

ハルヒ「べ、別に怒ってないわよ。気持ち悪いだけで」

キョン「そうか……そうだよな……気持ち悪いよな、ははっ」

ハルヒ「とにかく!有希やみくるちゃんに抱きつくのは禁止よ!!
    二人にキョンの不純なものが乗り移ったら最低だもの!」

キョン「うぐっ……わかったよ。今回ばかりは俺が全面的に悪い」

ハルヒ「ふふんっ、分かればいいのよ分かれば」

キョン「くそっ、こうなったら佐々木に」

ハルヒ「待ちなさい」

キョン「じゃあ朝倉に」

ハルヒ「待ちなさい」

キョン「鶴y」

ハルヒ「待ちなさい」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 03:46:53.62 ID:zjEKQhVO0

キョン「どうすりゃいいんだよ、残るは古泉だけじゃねぇかよ」

ハルヒ「……」

キョン「いやいや、止めろよ」

ハルヒ「あっ、冗談ね、びっくりしたわ……。真剣にあんたの除名を考えたのはこれが初めて」

キョン「あり得ないだろ……」

ハルヒ「うーん……キョンに不眠症で弱られると雑用を頼む人がいなくなっちゃうし、対策は練るべきよねぇ……」

キョン「なんかしらんが不快だ」

ハルヒ「うんっ!明日までにあたしがなんか考えておくから安心しなさい!」

キョン「なんと」

ハルヒ「キョンの不眠症なんて、一撃で吹き飛ばしてやるわ!それじゃ、また明日ね!
    あっ、あたしが考えるからと言って、あんたも考えるのをやめないように!いいわね!?」

キョン「へいへい」

ハルヒ「それじゃっ!」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 03:53:11.99 ID:zjEKQhVO0

キョン「ということがあってだな」

古泉「何かを抱かないと眠れないんですね」
みくる「……」
長門「……」

キョン「おいやめろ、俺の心に閉鎖空間が広がるだろうが」

古泉「冗談ですよ。何せそれも涼宮さんの影響でしょうから」

キョン「なんだと!?」

古泉「まあ、十中八九あなたは涼宮さんと眠ることになるでしょうね。覚悟しておいてください」

キョン「なっ……!?」

古泉「僕から言えることはそれくらいですね。長門さんからは?」

長門「特にない」

古泉「だそうです。朝比奈さんは?」

みくる「今はちょっと……」

古泉「口を聞きたくないそうです」

キョン「ダメだ、神人が暴れてる。おい古泉」

古泉「無理です」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 03:59:27.19 ID:zjEKQhVO0

ハルヒ「あれ?皆は?」

キョン「なんか用事があるとかって帰っちまったぞ」

ハルヒ「ふーん……ま、普段なら許しがたいけど、今日に限っては好都合ね。運がいいわ」

キョン「好都合?」

ハルヒ「あんたまさか自分の悩みを忘れたってんじゃないでしょうねぇ……?
    何かを抱かないと眠れないなんて、3人に知られたらあんたの評判は地に落ちるわよ」

キョン「……手後れだよ」

ハルヒ「ん?なんか言った?」

キョン「いや、なんでもない。ところで、何かいい案は見つかったのか?」

ハルヒ「……そ、それが」

キョン「ん?」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 04:04:58.25 ID:zjEKQhVO0

ハルヒ「色々考えたのよ?本当にたくさん。でもね、なんかどれもしっくりこないのよ。なんでだと思う?」

キョン「さあ?」

ハルヒ「ちょっとは考えなさいよ、もう。今回の課題はあんたの不眠症をふき飛ばすことなのよ!
    つまりそれって、あんたがよく眠るってことじゃない?」

キョン「ああ、そうだが……何が言いたいんだ?」

ハルヒ「あんまりインパクトのあることはできないってことよ。あんたの眠り妨げちゃうし、無意味だわ」

キョン「確かにそうだが、なんだお前らしくないな」

ハルヒ「うっ……うっさいわね」

キョン「そうか……どうすりゃいいんだかな。参ったよ」

ハルヒ「だ、だから……!!」

キョン「ん?」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 04:11:24.74 ID:zjEKQhVO0

ハルヒ「た、単純にすればいいのよ単純に!!」

キョン「単純に?」

ハルヒ「何か抱かないと眠れないんでしょ!?悔しいけど何も案がないのよ!抱いて寝るしかないじゃない!」

キョン「その通りだが、抱くと言ったってだな……こんな文芸部室にそんなぐっすり眠れるほど抱き心地のいいものなんて」

ハルヒ「あ……たしっ!」

キョン「……はっ?」

ハルヒ「あ、あたしっ!!しょ、しょうがないんだから!!もう仕方ないのよ!!あたしが抱かれてやるわよ!!」

キョン「な、なに言ってんだ!?正気か!?それにお前、昨日散々反対してただろうが!」

ハルヒ「しょうがないのよ!他にないんだから!!それに団員の悩みをそのままにしとくってのも納得がいかないし!!」

キョン「なっ……」

ハルヒ「……な、なによっ、あたしだったらダメってわけ?」

キョン「い、いやっ……逆に、本当にいいのか?」

ハルヒ「っ……」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 04:21:08.43 ID:zjEKQhVO0


ハルヒ「あ、あああんた!!あんまりひっつかないでよね!!」

キョン「無茶言うな、こんな布団に二人ってお前……というかどこから持ってきたんだよこんな布団」

ハルヒ「し、知らないわよ!!なんか都合よく置いてあったから借りてきたの!」

キョン「文芸部室で何してんだ俺は……」

ハルヒ「何よ!?団長の気遣いにケチつけるってわけ!?」

キョン「いや、しかしだな……バレたら退学だぞこりゃ。不純異性交ゆゔっ!?いててててっ!!」

ハルヒ「へ、変なこと言ってんじゃないわよバカキョン!!あ、あんたもしなんかしたらただじゃおかないわよ!!」

キョン「わ、わかった!!わかったからつねるな!!皮がもげちまう!!」

ハルヒ「うぅぅっ……あーもうっ!!」

キョン「叫びたいのはこっちもだ。こりゃ我慢ならん。むず痒くて死にそうだ」

ハルヒ「うっさいわね!!さ、さっさと寝なさいよ!!」

キョン「だから何かを抱かないと眠れないと何度も……ゔっ」

ハルヒ「……なっ、何よ……」

キョン「おわああ!!なんなんだこの空気は!!くそっ!!」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 04:26:49.83 ID:zjEKQhVO0

ハルヒ「……い、……いわよ、別に」

キョン「な、何がだ」

ハルヒ「ば、ばか!言わなくても分かるでしょうが普通!!」

キョン「ぐっ……くそっ、なんなんだよこれは……」

ハルヒ「あ、あんたが睡眠不足で体調崩すとあたしが雑用までしないといけなくなるのよ!!
    だ、だから、はやくしなさいよ!!もう!!」

キョン「……」ゴクリ

キョン「……い、いくぞ……。知らんぞ、後で何言っても俺は知らんからな」

ハルヒ「い、いいから早くしろって言ってんのよ!」

キョン「……は、ハルヒ」ギュッ

ハルヒ「……なっ、ふぁっ」


41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 04:34:50.89 ID:zjEKQhVO0

ハルヒ「……あ、あああんた、なんか熱いわよ」

キョン「うるさい、触れるな」ギュッ

ハルヒ「んっ……」
ハルヒ「でも……なんか、いいかも……」

キョン「うっ……」

ハルヒ「あんた、意外といい匂いね」

キョン「し、知らん!」

ハルヒ「落ち着くというか……って、何言わせんのよ!!」

キョン「し、知らん知らん!もうどうにでもなれだ!!」

ハルヒ「なんか……あたしの方が眠くなってきたかも……」

キョン「お、おい、俺は眠るどころじゃないんだが」

ハルヒ「どうしてよ」
キョン「聞いてくれるな」

ハルヒ「何よそれ……わけわかんない」

キョン「お、男はだな!」

ハルヒ「んっ……」モゾッ
キョン(くぉぉっ……!!)

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 04:40:26.56 ID:zjEKQhVO0

キョン「あ、あんまり動くな!!色々と
まずい!!」

ハルヒ「なによそれ……」

キョン「と、とにかくだ!動くな!!いいか!?」

ハルヒ「わ、わかったわよ……」

キョン(ぐぅぅ……!!)

ハルヒ「……」

キョン(くぉぉ……!!)

ハルヒ「……」ニヤニヤ

ハルヒ「んっしょ」モゾッ

キョン「ぐあああっ!!」

ハルヒ「ひっ!な、なによ!?」

キョン「動くなと言っただろうが!!」

ハルヒ「わかったわよ……わかんないやつね」

キョン「こんな状況で眠れるかよ……」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/07(木) 04:51:05.76 ID:zjEKQhVO0

あかん



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