1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 12:38:18.12 ID:r4mtKBo60
横浜オーナー「ぜひ、あんたにお願いしたい」
両津「悪いが他を当たってくれ」
オーナー「えっ」
両津「どうせなら金のある球団じゃないとな」
両津「それに、ワシは派出所の仕事で忙しいからパスだ」
オーナー「優勝すればそれ相応の報酬を渡す…!だから頼む…!」
両津「もう1度詳しくその話を聞こうか」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 12:47:15.95 ID:r4mtKBo60
オーナー「申し遅れたが、私は春田というものだ」
両津「春田か」
春田「早速だが君にベイスターズを立て直してもらいたい」
両津「うーむ…やはり割に合わん仕事だな…」
春田「選手として活躍しても無論報酬は出す」
両津(選手としてか…監督の仕事もしなきゃならんし面倒だな…)
春田「投手として1勝するごとに100万を出そう」
両津「なんだと!?」
春田「打者としてホームラン1本ごとに10万、安打1本で3万、打点1ごとに5万だ」
春田「更に監督として優勝してくれれば億単位の報酬を出す」
両津(ワシが選手として活躍してチームを優勝まで持っていけば相当な金が入ってくるぞ…)
春田「しかし…どうやら君は引き受けてくれないようだから他を当たろうと思う」
両津「ちょっと待った!!」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 12:52:24.27 ID:r4mtKBo60
春田「なんだね?」
両津「ぜ、ぜひその仕事を引き受けさせてください!」
春田「さっきまで割りに合わん仕事だと言っていたはずじゃ…」
両津「ワシだってプロ野球を夢見る子供達に希望を与えたいんだ!」
両津「感動と喜びを子供達に…!!」
春田「わ、分かった!分かったからしがみ付くのはやめてくれ!」
中川「先輩、奥で何を話しているんだろ…」
麗子「きっとロクでもない話よ」
寺井「そういえば、あの人ベイスターズのオーナーさんなんだってね」
中川「プロ野球球団の社長が先輩に一体何の用が?」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 12:56:57.47 ID:r4mtKBo60
両津「おら、お前等どいたどいた」
中川「先輩…」
春田「では、明日から早速チームに合流してくれ」
両津「分かった」
スタスタ
麗子「両ちゃん、さっきから何を話してたのよ?」
両津「ワシにチームの選手兼監督を任された」
中川「先輩が!?」
両津「今シーズンは何が何でも優勝、いや日本一を目指す」
両津「大体、最下位が多い横浜とはいえ多村やローズや内川、村田がいるんだし優勝なんて確実だろ!」
両津「あとはワシが連投すれば優勝は…」
中川「…」
両津「な、なんだよ…」
寺井「両さん…内川や村田とかほとんどの選手はもう横浜から出て行ったよ…」
両津「なんだと!?」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 13:02:36.61 ID:r4mtKBo60
両津「し…知らなかった…」
寺井「スポーツニュースなんかで普通に報道されてたよ…」
両津「ええい!それでも何人か良い選手はいるんだろうな!?」
中川「筒香選手や期待する若手選手は多いですからね」
寺井「でも、やっぱり勝てなくてズルズル最下位に落ちることが多いんだ」
両津「中川!今すぐどこかのメジャー球団を買収してこい!」
中川「む、無茶ですよ先輩…!」
両津「ドーピングしてる奴でもいい!とにかく強力な助っ人選手を連れて来るんだ!」
寺井「ドーピングなんて余計にダメじゃないか両さん!」
両津「うるせぇ!勝てばいいんだよ勝てば!」ガシガシッ
寺井「い、痛いよ両さん…!」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 13:09:18.51 ID:r4mtKBo60
中川「ドーピングなんて検査で一発で分かりますよ…」
両津「だったら検査に引っかからないようなドーピングを作ればいいだろ」
両津「ワシの革靴とそこら辺の雑草なんかをミキサーで粉々にして…」
中川「…」
寺井「そもそも、日本のプロ野球には外国人枠ってのがあるからメジャー球団の選手全員を連れて来るなんて無理な話だよ」
両津「外国人の名前を日本語に変えればいいだろ」
両津「ボブなら簿武とかトムなら十夢とか色々できるだろ」
両津「容姿だってチョンマゲとか付ければ日本人にしか見えんぞ」
中川「……」
両津「あとはファンを増やす事も大切だな」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 13:17:50.50 ID:r4mtKBo60
両津「チケットになにか特典をつけて客を捕まえるか」
中川「例えばどんな特典をつけるつもりなんですか?」
両津「アプリゲームの景品かなにかだ」
寺井「そのことで前にニュースで流れてたよね…」
両津「何回も試合を見に来ないとコンプリート出来ないようにしておけばいいな」
部長「おはよう」
中川「おはようございます」
両津「…さ、さーて私はパトロールに行ってきます…」
部長「両津」ズイッ
両津「…」ビクッ
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 13:21:41.82 ID:r4mtKBo60
部長「さっき、春田という人に会ったんだが…」
両津「ああ!あいつはワシの小学生の時の友人ですよ!」
部長「本当なのか?」ズイッ
両津「ほ、ホントです!いやぁ!懐かしいなぁ春田!」
寺井「報酬もらえるから選手兼監督を引き受けたんだよね…」
両津「て…寺井!!テメェ!!」
部長「…」ぷるぷるっ
部長「このぶわっかもーーーーーーん!!!!!!」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 13:25:49.08 ID:r4mtKBo60
部長「やっぱりお前という奴の脳内には金のことしかないんだな!」
両津「誤解です部長!ワシはお金のことなんて一切考えてません!」
麗子「だったら無償ですればいいじゃない」
中川「先輩も最初は引き受けるつもりはなかったようですし…」
両津「…」ピクピクッ
部長「なぜ引き受けようと思ったのか言ってみろ」
両津「プロ野球です!プロ野球で選手達の活躍を子供達に見せ夢を与えたいんです!」
両津「ワシも子供の頃はプロ野球選手のプレーを見て夢を与えられたものです…!」
両津「今度はワシが子供達に夢を見せる番なのです!!」
麗子「ホントに都合の良い事言うわね…」
両津「やい!うるせぇぞこのアマァ!!」グイッ
麗子「きゃっ…!」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 13:29:58.39 ID:r4mtKBo60
麗子「髪は引っ張らないで!!」
ボカンッ!
両津「うげぇっ…!!!」
麗子「もう知らないんだから!」スタスタ
両津「あ…あの野郎、人の顔をグーパンチで殴りやがったぞ…」
部長「お前には派出所の仕事があるんだ!今すぐそのオファーを断ってこい!」
両津「分かりましたよ!今から断ってきます!」
両津は自転車に乗り派出所を後にした
中川「本当に断ってくるんでしょうか…」
部長「どのみち、あの男がいても大して困らん」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 13:34:11.67 ID:r4mtKBo60
両津「むぅ…パワプロで一応試合をしてみたがやっぱり中日とかは強いな…」
両津「ペナントみたいに外人枠を消せたら良いんだが」
両津「観戦モードだからワシは一切手出しすることはできん」
カキーンッ
両津「げっ!!ブランコに打たれたぞ!?」
両津「モタモタボール追いかけるんじゃねぇ!!さっさとしろ!」
ワーワー
両津「クソ!!あっさりと逆転されたじゃねぇか!このクソコンピューターめ!」
ドスッボコッ
両津「ふぅ…とりあえず明日に備えて寝るか…」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 13:37:51.87 ID:r4mtKBo60
―次の日―
中畑「という訳で今日で監督を一時的に辞める」
ラミレス「カントク…」
荒波「他に監督になってくれる人がいるんですか?」
ズイッ
両津「うおっす」
ラミレス「なんだこのオッサン?」
中畑「今日から選手兼監督として助っ人にきてくれた両さんだ」
両津「おう、お前が中畑か」
中畑「後の事はよろしくお願いします」ペコッ
両津「ワシが今日からこのチームを請け負う両津勘吉だ」
国吉「…」
両津「今シーズンこそは優勝…いや日本一を狙うぞ」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 13:42:23.59 ID:r4mtKBo60
石川「日本一…」
吉村「そうですね、夢は大きい方が良いですから」
両津「バカもん!!夢ではなく実現するんだ!」
黒羽根「万年最下位ってことを知ってますか?」
荒波「僕達だって必死にプレーしてますけど勝てないんですよ」
両津(ダメだ…コイツ等完全に自信を失くしてやがる…)
森本「じゃあ、練習始めるか」
ラミレス「ハイ」
カァーンッ、キィーンッ
両津「こ、コラ!ワシの話はまだ終わってないぞ!!」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 13:46:39.97 ID:r4mtKBo60
両津「うーむ…このままでは相手にされんままで終わってしまうな」
両津「実力の世界だ、ワシの実力を見せて信頼させるか」
両津「おい、黒羽根!」
黒羽根「はい?」(どうして俺の名前を…)
両津「今からワシの球を受けてくれ」
……
森本「よーし、どんどん打ってこーい」
ズバンッ!
荒波「ん?」
ベンチ前では黒羽根捕手に投げ込みをしている両津の姿があった
両津「うおおおおおお!!」
ズバンッ!!
石川「け、結構良い球投げますね…」
ラミレス「…」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 13:48:40.98 ID:r4mtKBo60
黒羽根(速すぎる…)
両津「いててっ、さすがにウォームアップ無しで投げると肩が痛いな」
ラミレス「両さん」
両津「なんだ?」
ラミレス「私と1打席勝負シテクダサイ」
両津「ワシは構わんぞ」
森本「ラミレスと勝負か…」
荒波「これを見て実力がどうか決めましょうよ」
両津「よーし、行くぞ!」
ラミレス「ドウゾ」
両津「うおらっ!!」
ビシュッ
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 13:50:32.79 ID:r4mtKBo60
ラミレス「ど真ん中…!やっぱり素人ですね!」
バキィッ!!
ラミレス「!?」
ボールはバットを折りそのままミットへ収まった
黒羽根「す、すごい…!」
両津「悪い、今の球ちょっと力抜いて投げちまった」
森本「今の球でも本気じゃないのか!?」
黒羽根はふと自分のミットを覗き込んだ
黒羽根「ぐ、グローブが焦げてる!?」
黒羽根(どんな球を投げているんだ…あの人は…)
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 13:54:12.64 ID:r4mtKBo60
国吉「ピッチングだけじゃ信用できない!俺が投げます!」
両津「よし、今度はワシがバッターだな」
国吉「食らえ!!」
ビシュッ
両津「ふんっ!!」
カキーーンッ
森本「!?」
両津の打った打球はポールを直撃
その衝撃でポールが少し崩れかける
黒羽根「ぽ、ポールが倒れそうだ!」
両津「ちょっと力を入れすぎたな…急いでポールの修復作業をするぞ!」
荒波(すごい…この人がチームを引っ張ってくれれば本当に…)
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 13:59:21.14 ID:r4mtKBo60
―練習後―
両津「まだオーダーとかは詳しく決めてはいない」
両津「だが、必ず勝てるようにオーダーを編成する!」
両津「君達が辛い時はワシの背中を見ろ!そうすれば気が楽になるはずだ!」
荒波「…ゴクリ」
両津「ファン(金)のためにやるぞーーーー!!」
一同「オォォォーーーーーッ!!!」
両津「おはようございます!」
中川「せ、先輩!」
両津「今週に開幕戦が始まるからチケットを渡しにきたんだ」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 14:04:55.69 ID:r4mtKBo60
両津「これがチケットだ」
中川「ありがとうございます…」
両津「部長には紙で作ったチケットを渡しておけ、入場する際に恥をかかせてやる」
麗子「本当に両ちゃんが試合に出るのね」
両津「プレーのことについては楽しみしておいてくれ!ワハハハッ!」
スタスタ
中川「本当にあの人はお金が絡んでくるとすごい…」
寺井「両さんらしいや・・・」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 14:08:12.43 ID:r4mtKBo60
―横浜球場―
ワーワー
中川「ここですね…」
麗子「球場前なのにすごい人の数ね!」
寺井「開幕戦ってこともあるけどこんなに横浜ファン多かったかなぁ?」
両津「はい、応援よろしく!」
ファン「頑張って下さい!」
子供「…」
両津「おっと、子供にはサービスでこのサイン入りカードをプレゼント!」
子供「ありがとう!」
中川「先輩…」
両津「おう、中川達か!」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 14:10:24.12 ID:r4mtKBo60
麗子「こんな所で何してるのよ?」
両津「入場してくれるファンに挨拶しておこうと思ってな」
中川「全員に挨拶していたんですか!?」
両津「ファンにワシのことを知ってもらうためにな」
両津「チケットの入場券特典に選手のサイン入りカードとかボールを子供達に渡したりしてるんだ」
中川「サインって…」
麗子「これ全部両ちゃんの字じゃない」
両津「サインぐらいワシの字でもバレんだろ」
寺井「子供に夢を与える立場の人が…」
両津「ええい!うるさいぞ寺井!!」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 14:14:14.68 ID:r4mtKBo60
中川「今日の相手は巨人ですか…」
寺井「ここ最近も優勝したりしてるから強豪チームだね」
アナウンサー「1番…ピッチャー両津勘吉…」
麗子「見て!両ちゃんよ!」
中川「やはり先輩がピッチャー…」
寺井「1番多く打席が回ってくるようにもしてあるね」
中川「ですが、相手投手はエースの内海選手ですからいくら先輩でも…」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 14:19:12.86 ID:r4mtKBo60
アナウンサー「1回の表、ジャイアンツの攻撃は…長野」
両津「よーーーし!お前等しまっていくぞーーー!!」
一同「オォォーーーッ」
原「ふふっ、あんな素人が選手兼監督なんて横浜も落ちたもんだね」
審判「プレイボール!」
中川「いよいよ始まりましたね…」
両津「おい、長野!ど真ん中にストレート投げるから打てよ!」
長野「なんだと?」
寺井「予告投球!?」
原「予告投球してくれるなんてアンパイ投手じゃないか」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 14:21:39.21 ID:r4mtKBo60
両津「どりゃぁっ!!」
ビシュッ
長野「ホントに投げやがった!」
バキィッ!
長野「うぎゃああああああ!!」
長野のバットは粉砕された
審判「ストライクー」
長野「うっひゃっ!!ほぎゃあああああ!!」
原「長野!」
両津「ワシの投げる球は鉛より重いぞ」
中川「1球目でいきなり165kmですか…」
寺井「しかも、投球練習無しであのスピードだからね」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 14:25:21.89 ID:r4mtKBo60
原「代打、谷」
中川「今の衝撃で長野選手は怪我で交代ですね」
麗子「とんでもない球を投げるのね両ちゃんは」
両津「へへっ、1人目早速退場したか」
原「…両津の奴め〜〜!!」
原「いいか!あのクソ両津を何としてもマウンドから引きずり降ろせ!」
ボウカー「ハイ!」
谷(恐ろしい投手だな…なるべく打ちたくない…)
スパンッ
審判「ストライクー!バッターアウト!」
谷「しまった…いつの間にか三振に…」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 14:27:59.20 ID:r4mtKBo60
―1回の裏―
中川「1回の表は先輩が完璧に抑えましたね」
寺井「さすがというか…プロ相手にここまで出来るなんてすごいや」
麗子「お金が絡むとホントに変わるわね!」
アナウンサー「1回の裏、ベイスターズの攻撃は…1番ピッチャー両津」
両津(ここでホームラン打てば金が入るし狙っていくか)
原「…」
原監督から投手の内海へデッドボールのサインが送られる
内海「コクリ」
内海は満面の笑みを浮かべサインを確認した
両津「よっしゃーーー!!行くぜ!!!」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 14:31:21.91 ID:r4mtKBo60
内海「…ふっ!!」
ピシュッ
両津「むっ」
中川「危ない!!」
原(さようなら両津…)
両津「でぇいっ!!!!」
カキーンッ
原「エッ」
顔面付近に投げられた球を打ち返した
打球はマウンドの内海を襲う
内海「うっ…うあああああああああああああ!!!」
バキィッ!!!
打球が内海の右足を直撃
バキッボキッ!
内海「うぎゃあッッ!!!!!ほぎゃああああああ!!!」
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 14:35:14.28 ID:r4mtKBo60
寺井「内海さんが倒れたよ!」
中川「きっと銃弾を食らったのと同じ痛みでしょうね…」
原「内海!」
内海「か、監督…もう怖くて無理です…交代させてください」
原「このぶわっかもーーーーーん!!!」
内海「!!」
原「右足が折れたぐらいで弱音を吐くな!3回までは投げろ!」
内海「うっ…うぅぅ……」
両津(盗塁は1回につき1万円だったな)
ジリジリッ
阿部(盗塁はないだろ…いくらなんでも…)
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 14:42:52.53 ID:r4mtKBo60
荒波「ふんっ」
カキーンッ
寺井「あぁ!打ち上げちゃったね!」
中川「ライトフライですか…」
両津「…」
ライトがボールを取った瞬間両津はタッチアップを試みた
寺井「タッチアップだ!」
両津「うおおおおおおおおおお!!!」
ライトが中継に返球する頃には両津は3塁に到達しようとしていた
中川「は、速い…!」
寺井「1塁からのタッチアップでホームを狙うつもりだよ!」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 14:46:33.88 ID:r4mtKBo60
原「阿部!ブロックだ!」
阿部「はい!」
両津「どけどけどけどけ〜〜〜っ!!!!」
中川「クロスプレーだ!」
ドシィッ!!
両津の体当たりで阿部はベンチ前まで吹き飛ぶ
審判「セーフ!!」
両津のタッチアップで1点を先制する
観客は大盛り上がりだ
両津「よし!!まずは1点先制だぜ!」
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 14:53:38.67 ID:r4mtKBo60
回は進み7回の表
これまで、両津を筆頭に点を取り続け5対0としている
両津は5打数5安打うち3ホーマーである
中川「順調に進んでますけど…先輩は一向に疲れを見せませんね…」
麗子「両ちゃん明日も投げるとか言ってたわよ?」
寺井「両さんなら中1日でも大丈夫かもしれないからね…」
中川「敵に回すとここまで恐ろしいとは」
両津「後半だ!気合入れていくぞ!」
黒羽根(左手が痛い…)ズキズキッ
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 14:58:02.10 ID:r4mtKBo60
中川「巨人はもう控えの選手がいませんからね」
寺井「両さんの球をバットに当てて怪我した選手がほとんどだよ」
中川「けど、先輩の剛速球を受け続けている黒羽根選手も気になりますね」
両津「この回も直球だけでいくぞ」
黒羽根「…」
両津「おい、どうしたんだ?」
黒羽根「あ、はい!分かりました!」
両津「…黒羽根、左手見せてみろ」グイッ
黒羽根「アッ」
黒羽根の左手の皮膚がずる剥けになっていた
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 15:01:11.54 ID:r4mtKBo60
両津「…」
スッ
黒羽根「うぎゃっ!」
両津「折れてるな…」
黒羽根「ぼ、僕は大丈夫です…だから交代は止めてください…」
両津「ダメだ、交代だ」
黒羽根「お願いします!両さんの球を受けるぐらいしか出来る事がないんです!」
黒羽根「今日だってノーヒットですから…」
両津「お前は悪くない、お前の怪我に気付かなかったワシのミスだ」
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 15:05:24.94 ID:r4mtKBo60
黒羽根「いいんです…僕なんて怪我しても…!」
グイッ(胸倉を掴む)
黒羽根「うっ」
両津「いい加減にしろ!このチームに不要なんて選手なんていないんだ!」
両津「お前達の仕事はファンに全力プレーを見せることだ!!」
黒羽根「うぅっ…」
両津「しかし、ワシの球を受けれるのはお前ぐらいだからな…」
石川「どうするんですか?」
両津「審判!タイム!」
審判「?」
両津「キャッチャー、ワシ!」
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 15:11:06.24 ID:r4mtKBo60
寺井「あれ?両さんがマウンドを降りるよ!」
中川「まかさ、先輩がキャッチャー?」
アナウンサー「守備の交代をお知らせします」
アナウンサー「ピッチャー両津がキャッチャーに」
ドワァァァァ!!
寺井「やっぱり両さんしかいないよね…」
両津「ピッチャーは国吉だ」
国吉「はい」
両津「サインはお前に任せる」
国吉「分かりました」
原「りょ、両津がキャッチャーだと!?」
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 15:14:58.71 ID:r4mtKBo60
審判「プレイ!」
原「村田!大きいのはいらん、つないでいけ!」
村田「はい」
スッ
国吉「でぇいっ!」
ビシュッ
村田「ふっ、両津に比べると弱々しい球だな!」
両津「危ない!!蜂だ!!」
バキィッ(村田を座ったまま蹴飛ばす)
村田「ふぎゃぁっ!!!!」
スパンッ
審判「ストライクー」
村田「ちょ、ちょっと!今のコイツ蹴ってきたよ!!」
両津「蜂がお前を刺しそうだったからな…」
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 15:19:30.87 ID:r4mtKBo60
寺井「あ!原監督が思わずベンチから飛び出してきたよ!」
原「今のは妨害だ妨害!」
審判「う〜ん」
両津「国吉ーナイスボールだ」
原「おい、両津!いい加減にしろ!」
両津「なんのことですか?」
原「とぼけるな!!さっきの村田に対する妨害だ!」
両津「ワシは村田選手の危機を救ったまでですよ」
両津「何ならビデオ判定をしてもらっても構いません」
原「誰がどう見てもお前の反則だろ!!!!」
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 15:22:52.65 ID:r4mtKBo60
原「村田」
村田「はい」
原「打席の一番後ろに立って両津の頭をぶっ叩け」ボソッ
村田「ふふふ…やられたら倍にして返さないとね…」
審判「プレイ!」
両津「むっ」
両津(やけに後に下がってきやがったな…)
村田「ニヤニヤ」
国吉「でぇいっ!」ビシュッ
両津「ナイスボールだ!」
村田「あらよっと」
バキィッ!!
村田の振ったバットが両津の頭を直撃した
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 15:26:16.09 ID:r4mtKBo60
審判「ストライク!」
ポキッ
村田「げっ!?」
両津「あん?なんかしたか?」
両津の頭部をぶっ放したバットは真っ二つに割れた
原「ど、どんだけ頑丈な身体で出来ているんだあの男は…!」ワナワナッ
両津「狙うんならもっと強めに振れよ…!」ズイッ
村田「ヒッ…ヒィィッ!」
両津の超人ぶりに怖気ついた村田は見逃し三振を喫した
両津「よし、次は4番の小笠原だな」
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 15:30:11.50 ID:r4mtKBo60
寺井「小笠原だ!」
中川「今シーズンは開幕1軍ですか」
寺井「昨年はずっとオフの間、極秘練習をしていたみたいだからね」
小笠原「…また俺はこのグラウンドで野球が出来る」
原「小笠原、頼んだぞ」
小笠原「はい」
両津「国吉!来い!」
国吉「えいっ」ビシュッ
カァーーーンッ
原「きたか…!」ガタッ
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 15:34:50.18 ID:r4mtKBo60
打球はキャッチャーフライ
小笠原「クッ」
両津「…よーーし!ワシに任せろ!」
巨人ベンチ前にフラフラと上がった打球を両津が追いかける
石川「両さん!危ない!!」
両津「うおおおおお!!ゴールデングラブ賞も欲しいんだよーーー!!!」
パスッ
寺井「捕った!」
しかし、飛びついて捕球した後巨人軍ベンチの中に突っ込んだ
ズシャァッ!!
ガシャンッ!
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 15:38:34.02 ID:r4mtKBo60
審判「…!」
両津「あいててっ…ボールは捕ってるよ!」
審判「アウトーーーーーー!!!」
原「クソッ!」
寺井「ファインプレーだね」
中川「このままシーズンを終えたらメジャーからオファーがきそうですね…」
両津「よし、ツーアウトだ!気ィ抜くんじゃねーぞ!」
一同「オォォーーッ!」
しかし、その後のバッターに対して連続フォアボール与え
ツーアウト1、2塁となった
迎えるバッターは今日ノーヒットのボウカーだ
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 15:42:12.86 ID:r4mtKBo60
一旦、選手がマウンドに集まる
両津「おい、どうしたんだ」
国吉「すいません…俺の力じゃ…」
両津「しっかりしろ!」
ドスッ
国吉「うっ」
両津「打たれた後の事は考えるな!今はワシのミット目掛けて投げてこい!」
国吉「両さん…」
審判「ハリーアップ」
両津「はいはい、今戻りますよっと」
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 15:45:25.74 ID:r4mtKBo60
国吉「うあああああ!!」
ビシュッ
ボウカー「ヒャッ」
カキーーンッ
両津「げっ!!」
ボウカーの打った打球は1、2塁間を抜けライトへ
原「ハハハハハ!!回れ回れ!!」
2塁にいた脇谷はホームを狙う
両津「バックホームだ!急げ!!!」
ライトの吉村がホームに返球する
吉村「レーザービーム…!」
ビュィィィンッ!!!!
156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 15:49:56.86 ID:r4mtKBo60
両津「よーし!ナイス返球だ!」
しかし、脇谷はそのままホームに突っ込もうとする
脇谷「食らえ〜〜〜両津!」
原「殺人野球の開幕だ!!」
両津「ふてぇ奴だ!ワシが直々に相手をしてやる!」
体当たりしてきた脇谷に対して体当たり仕返す両津
ドスッッ!!
脇谷「ほぎゃあああああああ!!!」
吹っ飛ばされた脇谷はホーム手前からレフト付近まで吹き飛ばされた
159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 15:56:13.84 ID:r4mtKBo60
原「…クソッ!!!」
両津「ワシを吹っ飛ばそうなんて100世紀早い」
寺井「残すところ、あと2回だね」
中川「開幕戦勝利は間違い無さそうですけど…」
麗子「なんだか嫌な予感がするわね」
両津「この回はワシからだな」
澤村「ふぅ…」
原「澤村」
澤村「はい?」
原「分かっているな?」
澤村「もちろんですよ」
164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 16:02:26.44 ID:r4mtKBo60
両津(もう1本ぐらホームラン狙っていきてーな)
スッ
キャッチャーの阿部が立ち上がった
両津「なにっ!?」
寺井「敬遠だね…」
中川「相手チームも先輩を抑える事は出来ないと判断したみたいですね」
両津「おい阿部!敬遠なんてやめろ!」
ドスボコッ
阿部「いたたっ…!仕方ないだろ!敬遠も立派な作戦の1つなんだから!」
両津「むぅ…このままでは稼げんな…」
166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 16:08:28.44 ID:r4mtKBo60
審判「フォアボール」
両津「チッ、まぁいいか」
寺井「良かった…また敬遠されて怒るんじゃないかと思ったよ」
中川「怒りっぽい人ですからね」
荒波「両さんをホームに帰すぞ」
澤村「ニヤッ」
原「我々はある作戦を思いついた」
澤村は大きく振りかぶり
原「両津を潰せないなら他の選手を潰せばいいということにな」
ビシュッ
両津「…あ、危ねぇ!!!」
ゴスッ!!
167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 16:13:22.42 ID:r4mtKBo60
荒波「ぐぁっ…」
審判「デットボール!」
澤村「へへっ」
原「グッジョブ」
寺井「デットボールなんて危ないね…」
両津「…おい、澤村」
スタスタ
澤村「な、なんだよ?」
両津「今の球わざとだろ」ズイッ
澤村「すっぽ抜けただけだ」
両津「テメェ…」
バキィッ!
澤村を殴り飛ばす
原「よし、行くぞお前等!両津のみ袋叩きにしろ!大勢で行けば勝てるはずだ!!」
巨人ベンチから選手が大量に駆け出してきた
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/26(土) 16:19:23.88 ID:r4mtKBo60
両津「お前達はベンチに戻ってろ!」
荒波「で、でも…!」
石川「監督1人じゃ危険です!!」
両津「ワシの心配はいらん!選手を守るのも監督の役目だ!!」
村田「さっきの妨害の借り返させてもらうぜ」ポキッパキッ
脇谷「よくも吹っ飛ばしてくれたな」
両津「ワシの選手達を潰す事は許さねぇぞ!!」
両津「うおおおおおおおお!!!!!!」
ドスッボコッ
ドコッボスッ
バキィッ!