1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/24(木) 23:02:12.82 ID:0UptHLTh0
思えば、小学生の頃。
ぼくは運動も勉強もできなくて、ジャイアンやスネ夫にからかわれたり、泣かされてばかりだった。
でも、しずかちゃんだけはそんなぼくにいつもやさしくしてくれた。
そんなしずかちゃんの言葉や行動がぼくにはとてもうれしかった。
きみは、頃から出来杉と仲がよかったね。
だけど、出来杉と一緒にいるのを見たときは、なんだか辛かった。
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/24(木) 23:03:02.65 ID:0UptHLTh0
中学校に入学した。
中学校に入ってからはジャイアンとスネ夫は部活に入って、遊ぶときも、ぼくとか小学校のころの友だちとじゃなくて部活の友だちと遊ぶようになった。
相変わらずぼくは運動も勉強も出来なくて、とくに勉強はますますみんなから落ちこぼれていった。
ママもパパも先生もぼくのことを叱ってばかりいて、とても辛かった。
それでも、きみはぼくのことを応援してくれた。
それなのに、それなのにぼくは努力なんて全然しなかった。
高校受験は、なんとか合格できたけど、やっぱりその程度のの学校だった。
この頃からきみと出来杉は付き合っていたんだと思う。
それもあって、出来杉と同じ高校へ進学したんだね。
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/24(木) 23:05:35.27 ID:0UptHLTh0
高校へ入学した。
高校へ入ってから、いじめを受けるようになった。
きみはそのころからまったく連絡をよこさなくなった。
きっと、高校生活が忙しいからしてこないんだなあ。
と、深く考えなかった。
高校でのいじめは、本当に辛いものだった。
相談する友だちもいないし、先生は見て見ぬふりをした。
それでもぼくは、きみが出来杉と愛し合っているのも知らずに、きみとの再会というあてのない期待を胸に必死にたえた。
高校3年生になって、ぼくのママとパパは大学進学を勧めてきた。
このまま卒業しても就職できないかもしれないというから、なにも考えずに大学を受けた。
結果は、もちろん不合格。
ここでも軽い考えだったから、勉強なんてしなかった。
結局、次の年だけはぼくなりに必死に勉強して大学を受験、なんとか合格した。
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/24(木) 23:06:21.46 ID:0UptHLTh0
大学生になった。
大学では、なんとジャイアンに再会できた。
友だちなんていなかったから、泣くほどうれしかった。
ジャイアンは、やっぱり少しらんぼうだったけど、頼もしさとやさしさを昔とかわらず持っていた。
おかげで、ジャイアンを通じてある程度友だちはできた。
とりあえず大学生活は楽しめた。
この頃、ジャイ子に出会った。
ジャイ子は小学校の頃からぼくのことを思ってくれていたみたいだ。
ぼくにはそれがなんともうれしくて、すぐに付き合うようになった。
大学はなんとか留年せずに4年生になることができた。
だけど、就職活動が遅かったこともあって就職できなかったから、ぼくは安易な発想で会社をはじめた。
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/24(木) 23:07:56.78 ID:0UptHLTh0
でも、所詮はぼく。
5年でつぶれた。
この5年の間に、ぼくはジャイ子と結婚し、子どももできた。
借金取りが家に押しかけてきた。
そんなときに、またぼくはきみの力を借りてしまった。
出来杉と結婚し、財を成していたきみと出来杉に借金を全て返してもらった。
ぼくは、きみが出来杉と結婚していたことが少しショックだったけど、当然の選択だよね。
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/24(木) 23:08:48.18 ID:0UptHLTh0
それからぼくは、出来杉の会社の下請けの会社になんとか入れてもらって、安い給料だったけど、それでもがんばった。
我が家の借金はまだまだたくさんあって、もしかしたら孫の孫くらいにまで残ってしまうかもしれない。
本当に申し訳なかった。
きみや、出来杉のやさしさに野比家一同、本当に感謝している。
ぼくの息子たちや、孫たちもぼくの感謝の気持ちを同じように受け継いでいる。
最後になるが、本当にありがとう。
きみがいてくれてよかった。
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/24(木) 23:18:29.77 ID:0UptHLTh0
セワシ「・・・・なんていうのが、おじいちゃんの最後の手紙なんだけどさ。」
のび太「ぼ、ぼくは・・・・・、ぼくはもう生きてるのがいやになっちゃった。」
ドラえもん「そんなに気を落とすなよ。」
セワシ「運命は変えることだってできるんだから。」
・・・・・・・・・・・・
End