1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:16:37.03 ID:k9lQMg9z0
のびた「ドラえもぉぉおん!」
ドラえもん「どうしたんだい、のびたくん」
のびた「ジャイアンがいじめるんだよ!」
ドラえもん「具体的に言いなよ」
のびた「丸腰の僕をシグで撃ってくるんだ!」
ドラえもん「なんだそんなことか」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:18:15.59 ID:k9lQMg9z0
ドラえもん「だったら君も撃ち返せばいいじゃないか」
のびた「無理だよ、あの時僕は丸腰だったんだ」
ドラえもん「だからって逃げてきたのかい?」
のびた「ぅぅ・・・」
ドラえもん「しょうがないなぁ〜」
ドラえもん「ベレッタ〜!」
ドラえもん「これでジャイアンとも対等だろう?」
のびた「ありがとうドラえもん!」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:20:59.66 ID:k9lQMg9z0
〜空地〜
ジャイアン「なんだのびた、また撃たれに来たのか?」
スネオ「懲りないヤツww」
のびた「も、もう逃げないぞ!」
のびた「僕だって戦える!」
ベレッタを抜いたのびたの雰囲気が一変する
のびた「てめぇらは今、俺のレンジにいる」
のびた「逃がしはしねぇぞ」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:21:56.05 ID:k9lQMg9z0
ジャイアン「へっ、いくら強がったってのびたはのびただぜ!」
ジャイアン「スネオ!手だすなよ!」
スネオ「ジャイアンやっちゃえ!」
シグを構えるジャイアンは、まるで人が変わったように
ジャイアン「動かない事だな・・・頭が飛ぶぞ・・・」
冷静になっていた
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:22:57.92 ID:k9lQMg9z0
ジャイアン「少しでも、動いたところを撃つ・・・」
のびた「・・・・・・」
ジリッとつま先を動かすのびた
ダンッ!
そのスニーカーのつま先を撃ち抜くジャイアン
ジャイアン「次は、朱い華を咲かせるぞ・・・」
その瞳は落ち着いていながらも恍惚としている
トリガーハッピーの症状だ
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:23:58.83 ID:k9lQMg9z0
のびた「趣味がワリイな」
ジャイアン「褒めるなよ・・・」
バッと構えるのびたの左肩、右肘を弾丸が射抜く
射抜かれざま、のびたの放つ弾丸は
のびた「・・・・・・」
無情にも、ジャイアンの脇腹を掠め飛び去る
ジャイアン「あぁ・・・」
恍惚とした表情を向けるジャイアン
のびた「ハハッ」
それを見返すのびたもまた、恍惚とした表情
トリガーハッピーな変態は、ジャイアンだけじゃない
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:25:21.47 ID:k9lQMg9z0
ジャイアン「お前、撃たれておかしくなった訳じゃ・・・無いのか・・・」
何故かガクリと膝を落とすジャイアン
ジャイアン「そうか、わざと外したのか・・・」
その後頭部からは、出血
のびた「あぁ、土管の丸みを利用させてもらったぜ」
ジャイアン「跳弾の軌道を読んで・・・くくっ、まさかのびたにな・・・」
ジャイアンは地面に倒れ伏した
笑顔で・・・
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:26:48.34 ID:k9lQMg9z0
スネオ「ジャ、ジャイアン!」
のびた「今のでわかったろう、スネオ、てめぇは俺にかなわねぇ」
たとえ、のびたが腕を自由に使えなくても
少しの被弾と引き換えに容易に倒せる
だが
スネオ「・・・アヒャヒャヒャヒャ!」
スネオ「調子づくなよ、のびた風情がぁ!」
引き抜かれたのはデザートイーグル
のびた「・・・・・・!!」
喰らえばのびたに、未来はない
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:27:48.30 ID:k9lQMg9z0
のびた「くっ!」
ガァン!ガァン!
横に転がりながらスネオの銃撃をかわす
ガァン!ガァン!ガァン!
弾切れの一瞬をつけば・・・
のびた「・・・なぜだ!」
しかしその時は来ない
スネオのデザートイーグルは既に
30発近い弾を吐き出しているというのに
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:29:47.48 ID:k9lQMg9z0
スネオ「驚いたかぁ、のびた!」
スネオ「こいつぁパパに頼んで魔改造してもらってなぁ・・・」
スネオ「装弾数は200!」
のびた「!!」
のびたの顔が驚愕に歪む
拳銃で200発の装弾数、異常だ
のびた「・・・ふふ」
だが、のびたは知っている
スネオ「何がおかしい!」
スネオ以上の異常を
のびた「おせぇよ・・・」
ドラえもん「来てやっただけ有り難く思え」
ドラえもんの存在を!
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:31:03.12 ID:k9lQMg9z0
ドラえもん「動くなスネオ」
ドラえもん「たかだか200で吠えるなよ、雑魚」
ドラえもんがスネオに突き付けるそれは
スネオ「AK47・・・!」
アサルトライフル、拳銃ではない
しかもそのシルエットは、芸術性のかけらもなくゴテゴテしている
ドラえもん「・・・こっちは1500だ」
ドラえもん「フルオートでバラ撒いてやろうか?」
増設されたマガジンが、キラリと光った
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:32:10.51 ID:k9lQMg9z0
スネオ「そ、そんなものをぶっ放してみろ!」
スネオ「犯罪だぞ!」
そう、この国では拳銃ならば発砲も許可されている
しかしアサルトライフルとなると話は別
ドラえもん「だからなんだ?」
スネオ「!!」
でも、止まらない
止められない
ドラえもん「撃ちてえから撃ちてえように・・・撃つんだよ!」
彼もまた、未来からきたトリガーハッピー
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:35:42.52 ID:k9lQMg9z0
スネオ「あぐぅ・・・」
倒れ臥すスネオ
ドラえもんの持つAKは銃身が赤熱し、少し融解している
ドラえもん「コイツもお役ゴメンか」
のびた「やっぱり、ドラえもんはすごいなぁ」
ドラえもん「うぅ〜ふ〜ふ〜、おだてても何もでないよ〜」
二人はもう、いつもの二人
だが
「あたしのシマでなにドンパチやってんだい!」
土管の上に、新たな人影
のびた「し、しずちゃん!!」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:39:11.97 ID:k9lQMg9z0
しずか「まったくアンタらは、男の癖にしょっぼい喧嘩してるねぇ」
ドラえもん「・・・いうじゃねえか」
スネオのDEを拾い上げるドラえもん
のびた「どういうことだ?」
ベレッタを構えるのびた
しずか「喧嘩ってのはド派手にやるもんさ」
しずかが構えるのは
のびた「RPG、7!?」
ドラえもん「しかも通常の3倍近いサイズだ!」
巨大な榴弾砲
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:42:39.96 ID:k9lQMg9z0
ドラえもん「くっ!」
ドラえもんがかける
しずかの持つRPG7は強力だが、白兵戦ではただの邪魔物
のびた「いける!」
ドラえもんが肉薄したとき
ビスッ!
ドラえもん「ぐっ!」
その足を、銃弾が貫く
ッタァン!
遅れて聞こえる銃声
のびた「狙撃ッ!」
気づいたときには、もう遅い
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:46:47.14 ID:k9lQMg9z0
ビスッ!
のびた「あぐっ」
ジャイアンにやられたのと同じ、左肩を撃たれ、のびたは地面に転がった
しずか「あらあら、大丈夫?のびたさん」
クスクスと笑いながら榴弾砲をのびたに向けるしずか
のびた「出来杉をつれてくるとは、な」
こんな正確な狙撃をできるのは、アイツしかいない
しずか「あたしが何の用意もしないとでも思ってた?」
しずかはゆっくりと、そのトリガーにゆびをかける
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:50:06.13 ID:k9lQMg9z0
のびた「いいのかい?」
そう、こんな近距離から撃とうものならしずかの命もない
しずか「ん?何が?」
のびた「お前も、巻き込まれるんじゃないのか」
しずか「ああ・・・」
しずかは、そんなこと、と言わんばかりの表情で言う
しずか「バカみたいの肥大化したRPG7で死ぬ」
しずか「ロマンを感じない?」
その目は軽くイっている
まさしく彼女も、トリガーハッピー
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:55:36.11 ID:k9lQMg9z0
出来杉「しずかくん、やるなら早急にやりたまえ」
見るといつの間にか出来杉が土管の横にいた
着弾から銃声のラグを考えると2000mは離れていたはず
しずか「あせらないの」
しずか「こういうのはゆっくり、噛み締めるように・・・」
のびた「・・・っ!!」
しずかの指がトリガーを引きかけるのを見て、のびたが咄嗟にベレッタをのばす
ズガァン!
のびた「ぐぅあ!」
出来杉による、ドラグノフでのゼロ距離射撃
それはのびたのわき腹を的確に射抜く
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/20(日) 23:57:47.48 ID:k9lQMg9z0
完全に動けなくなったのびたを見て、しずかが告げる
しずか「さあ、みんなでイきましょう」
トリガーを、プル
そして・・・
市内を震わす
大 爆 発
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/21(月) 00:03:19.13 ID:7LhLNCZk0
すべてが瓦礫となるはずだった空地
そこになぜか無傷でのこったモノ
土管
出来杉「やれやれ、やっと終わったか」
核シェルターとして改造された土管から這い出す出来杉
そう、ベレッタの弾丸をのびたの理想通りに跳ね返した土管は
ただのコンクリートではなかった
出来杉「たまに湧く、こういったトリガーハッピー達」
出来杉「それを根絶することが、エリートとしての役目」
歩き出す
出来杉「ですよね、先生」
傍らに現れた男は、笑顔で出来杉に告げる
先生「よくやったぞ出来杉、また100点だ」
-END-