1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 21:28:32.45 ID:kfrOrVcr0
みくる「え?」
ハルヒ「抱き枕」
みくる「私がですか?」
ハルヒ「そう言ってるじゃない」
みくる「涼宮さんの?」
ハルヒ「当たり前田のクラッカー」
みくる「え?」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 21:29:38.80 ID:kfrOrVcr0
ハルヒ「今夜から泊まりに行ったり来たりだから、よろしくね」
みくる「ちょ、ちょっと待って下さい。どういう事ですか?」
ハルヒ「今日はどっちの家にしようかしら」
みくる「あのっ、涼宮さんっ」
ハルヒ「みくるちゃんの家の方が良いかしら、最初なんだし」
みくる「す、涼宮さーん?」
ハルヒ「うん! そういう事で、今夜、お邪魔するわ!」
みくる(決まっちゃった!?)
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 21:31:38.23 ID:kfrOrVcr0
よるー
ハルヒ「お邪魔しまーす」
みくる「ど、どうぞ(本当に来た……)」
ハルヒ「流石にかわいい部屋ねー」
みくる「ありがとうございます」ふわっ
ハルヒ「あれ?」ずいっ
みくる「ひゃっ?」
ハルヒ「……みくるちゃんお風呂入っちゃったの?」スンスン
みくる「はい、さっき」
ハルヒ「い、一緒にお風呂……」ズーン
みくる(何でか私が申し訳無くなってくる……)
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 21:35:15.07 ID:kfrOrVcr0
ハルヒ「というわけで一人で入ってきました」ホカホカ
みくる「お湯加減はどうでした?」
ハルヒ「バッチリよ」
みくる「それは良かったです」
みくる「って、涼宮さん、髪濡れたままじゃないですかぁ」
ハルヒ「そっか、まだ乾かしてなかった」しっとり
みくる「ほら、座って下さい」ぽむぽむ
ハルヒ「?」ちょこん
みくる「じゃあ乾かしますねー」ブオォォォ
ハルヒ「はーい」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 21:38:55.35 ID:kfrOrVcr0
ハルヒ「何だかんだで就寝時間です」
みくる「えっと、うち、お客様用のお布団が無いんですけど……」
ハルヒ「何を言ってるのよみくるちゃん」
みくる「ふぇ?」
ハルヒ「みくるちゃんは抱き枕、つまり、一緒の布団に決まってるじゃない」
みくる(そうだった)
みくる「えーと、じゃあ……一緒に寝ます?」
ハルヒ「うん!」
みくる(かわいい)
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 21:42:11.94 ID:kfrOrVcr0
ハルヒ「むぎゅー」
みくる「す、涼宮さん、近いですぅ」
ハルヒ「抱き枕と密着しなくてどうするのよ」ぎゅう
みくる「そ、そうですけど」
みくる(流石にちょっと恥ずかしい……)
ハルヒ「みくるちゃんのおっぱいー」むに
みくる「ひゃいっ!?」ビクッ
ハルヒ「いいわねー。やっぱりおっぱいの半分は優しさで出来てるわよねー」むにむに
みくる「そ、ひゃっ、それは某お薬の、あうっ、事じゃあ」カアァ
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 21:46:57.07 ID:kfrOrVcr0
ハルヒ「気持ち良い……」むにゅむにゅ
みくる「ひぅ、お、おお、おっぱいは禁止ですぅ!」ドーン
ハルヒ「やだ」ぶー
みくる「そそそれなら一緒に寝るのは無しですっ!」
ハルヒ「どうしでも駄目?」
みくる「だーめーですっ」
ハルヒ「……顔をうずめるのは?」
みくる「……」
ハルヒ「……」じーっ
みくる「ま、まあそれくらいなら(かわいい……)」
ハルヒ「やった」むぎゅう
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 21:50:58.77 ID:kfrOrVcr0
あさー
みくる「……んぅ」
みくる「ふあぁ」
みくる「……う?」
ハルヒ「……」スースー
みくる「……?」
みくる(あっ、そっか、涼宮さんが泊まりに来てて……)
ハルヒ「……」しっか
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 21:56:13.50 ID:kfrOrVcr0
みくる(うふふ、本当に一晩中、抱き着いたままだったんだ)
みくる「涼宮さん、朝ですよぉ」ユサ
ハルヒ「……んー」
みくる「涼宮さーん」
ハルヒ「……あふ」もぞ
みくる「あ、起きた」
ハルヒ「……」ぽけーっ
みくる「おはようございます」
ハルヒ「……おはよ……」ぽけーっ
みくる「はぁい。朝ご飯、用意しますねー」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 22:00:28.41 ID:kfrOrVcr0
とうこうちゅー
ハルヒ「新しい朝だー!」ペカー
みくる(ラジオ体操?)
ハルヒ「流石はみくるちゃん、抱き心地抜群よ」
みくる「そ、そうですかぁ(何が流石なんだろう)」
ハルヒ「久々に熟睡出来たわ、ありがと」
みくる「いえいえ、どういたしまして」
ハルヒ「じゃあ今夜はウチに来てね」
みくる「あ、まだやるんですね」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 22:05:52.57 ID:kfrOrVcr0
あっというまによるー
みくる(そしてしっかり来てしまう私)
ピンポーン
ハルヒ「はーい、いらっしゃい」ガチャ
みくる「お邪魔します」
ハルヒ「上がって上がって! 親には話を通してるから」
みくる「は、はい」
ハルヒ「ご飯にしましょ。お母さーん! みくるちゃん来たわー!」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 22:09:50.85 ID:kfrOrVcr0
みくる「涼宮さんのお母さん、お料理が上手ですね」
ハルヒ「そうなのよ、もういつも食べすぎちゃって」
みくる「涼宮さんはその分ちゃんと動いてますから」
みくる(対して私は……体重計乗るの怖いなあ)
ハルヒ「さっ、私の部屋に行きましょう」
みくる「はい」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 22:12:57.19 ID:kfrOrVcr0
ハルヒ「それで有希がねー」
みくる「へぇ、長門さんがー」
長門「へくちっ」
ハルヒ「ところでみくるちゃん、お腹は落ち着いた?」
みくる「そうですね、満腹感もそこそこに」
ハルヒ「うふふ、それじゃあ」ギラリ
みくる(えっ何が起きるの?)
ハルヒ「お風呂入りましょう! 一緒に!」ぺかー
みくる「な、なーんだ」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 22:17:05.47 ID:kfrOrVcr0
カコーン
みくる「みっくるんるん」ごしごし
ハルヒ「……むぅ」じーっ
みくる「しゅっせのおそいー」
みくる「……ん?」はた
ハルヒ「……」じーっ
みくる「ふぇ? な、何ですか?」
ハルヒ「やっぱり大きいわよねー」じーっ
みくる「お、おっぱいは禁止ですからねっ!?」
ハルヒ「分かってまーす」ぷー
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 22:21:53.20 ID:kfrOrVcr0
みくる「涼宮さんのお家のお風呂、広いですねえ」ちゃぷん
ハルヒ「女の子二人くらいなら一緒に入れるわ」ちゃぷん
みくる「……涼宮さん、肌すべすべ」なでり
ハルヒ「んっ。……くすぐったい」
みくる「!……えい」なでり
ハルヒ「ぅん、ちょっとぉ……」しなっ
みくる(い、色っぽい……!)
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 22:26:11.97 ID:kfrOrVcr0
ハルヒ「お風呂上りは牛乳っ」ごくごく
みくる(みくるがミルクを……お、面白くない)ごくごく
ハルヒ「ぷはーっ!」
みくる「ぷはー」
ハルヒ「ほらみくるちゃん、そこ座って」
みくる「え? はい」ちょこん
ハルヒ「はい、髪、乾かすわよー」ブオォォォ
みくる「あ……。うふふ、お願いしまぁす」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 22:30:53.74 ID:kfrOrVcr0
ハルヒ「そして夜が更けて参りました」
みくる「眠いです」うと
ハルヒ「そろそろ寝ましょうか」
みくる「はぁい」
ハルヒ「おやすみー」カチ
みくる「おやすみなさ……ふぁ」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 22:36:32.32 ID:kfrOrVcr0
ハルヒ「むぎゅー」
みくる「……」
ハルヒ「あれ?」
みくる「……」スースー
ハルヒ「あ、もう寝ちゃった」
みくる「……」スースー
ハルヒ「……」
みくる「……」スースー
ハルヒ「……おやすみなさい」ぎゅっ
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 22:41:59.01 ID:kfrOrVcr0
みくる「そんな感じで数日経っちゃいました」
長門「バカップル乙」
みくる「だ、誰がカップルですか」カアァ
キョン「いや正直うらやまけしからんですよ」
みくる「ん? うら、けし……え?」
古泉「なるほど、そういうわけでしたか」
みくる「古泉君、何がですか?」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 22:46:08.35 ID:kfrOrVcr0
古泉「実は最近、涼宮さんは夜間に閉鎖空間を発生させていたのです」
みくる「えっ?」
キョン「何だと?」
長門「それはこちらでも観測していた」
キョン「長門も知っていたのか」
長門「ごく小規模なものが短い間隔で数度に渡り発生していた」
古泉「はい。一つ一つの手間は掛からないのですが、いかんせん頻度が高くてですね」
古泉「結局、一晩中あっちにこっちに奔走する事になってしまいました」
みくる「そうだったんですか……」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 22:50:29.28 ID:kfrOrVcr0
古泉「それが数日前からピタリとやみまして」
古泉「確かに、朝比奈さん宅との往来が始まった日と一致していたので、何かあるとは思っていたのです」
みくる「あの……今回の私の事で閉鎖空間が出なくなったのは何故なんですか?」
古泉「それは分かりかねますが……」
長門「私が把握している」
キョン「流石だな。どういうわけだったんだ」
長門「涼宮ハルヒは数日前まで、正常な睡眠が取れていなかった」
みくる「え?」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 22:56:47.63 ID:kfrOrVcr0
長門「規則正しい時間に布団に入っていたが、眠るまでには到らず、そのまま朝を迎える夜が続いていた」
古泉「それは……肉体的にも精神的にも、かなりのストレスになり得ます」
長門「そう。閉鎖空間の発生理由はこれ」
みくる「……そんな……」
キョン「眠れなくなった原因ってのは何なんだ?」
長門「不明」
古泉「不眠症の要因は様々ですが……精神的、心因的なものではないでしょうか」
キョン「ふむ?……何か悩みでもあったんだろうか」
古泉「調査の必要がありそうですね」
みくる「……」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 23:00:49.98 ID:kfrOrVcr0
みくる(そんな。全然、分からなかった)
みくる(夕ご飯を食べて、お風呂に入って、お互いの髪を乾かして)
みくる(お喋りして、一緒に寝て……そう、くっついて寝て)
みくる(起きたら朝ご飯。それから、一緒に登校して……)
みくる(ずっとニコニコしてたし、楽しそうだった)
みくる(悩んでるような素振りなんて、ちっとも無かったのに)
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 23:05:31.49 ID:kfrOrVcr0
みくる(――無理、してたのかなぁ……)
みくる(私の前では元気に振舞おうって)
みくる(弱いところなんか見せられないって)
みくる(……私、また一人で何も知らずに、呑気に……)じわ
みくる「……うぅ」ぐすっ
キョン「あ、朝比奈さん?」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 23:11:01.60 ID:kfrOrVcr0
みくる「わ、私、全然気付かなくて……涼宮さん、そんなつらい思いをしてたのに……」
キョン「朝比奈さん……」
みくる「私、涼宮さんに申し訳無くって……!」ぐすっ
キョン「そんな! 俺も……俺も気付けなかったんです」
古泉「僕もです。あまり自分をお責めにならないで下さい」
みくる「でも、私っ、最近はみなさんよりずっと近いところにいたのに……」
長門「朝比奈みくる。泣かないで」
みくる「長門さん……」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 23:15:17.26 ID:kfrOrVcr0
長門「貴女が気に病む要因は無い」
長門「涼宮ハルヒは貴女と過ごす事で、一連のストレスから解放されていた」
長門「貴女と共にいる時、涼宮ハルヒには一切のストレスが無かった」
長門「貴女が気付けないのは当然の事」
キョン「そうですよ! ハルヒがちゃんと眠れるようになったのは、朝比奈さんのお陰なんです」
古泉「もし気付けなかった事が罪だとしても、朝比奈さんはそれに贖うだけの事をしています」
長門「だから……泣かないで」
みくる「みなさん……」ぐすっ
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 23:19:21.31 ID:kfrOrVcr0
古泉「とりあえず、朝比奈さんは今まで通りに涼宮さんと過ごして下さい」
みくる「は、はいっ」
キョン「やれやれ。神様だの進化の可能性だの言う前に、やっぱりハルヒも人の子ってわけか」
古泉「ええ。つい彼女の持つ能力に注目しがちですが」
長門「涼宮ハルヒという一人の女子高校生」
キョン「それにしても、悩み、ね。一体全体、何なんだろうか」
古泉「我々が調査を進めます。監視記録を遡れば、何か手掛かりがあるかもしれません」
みくる「……あのっ」
古泉「はい?」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 23:23:17.48 ID:kfrOrVcr0
みくる「私が……私が、聞き出しますっ。今夜、涼宮さんから」
古泉「直接、ですか……。そう簡単に聞き出せるでしょうか」
長門「関連する質問により涼宮ハルヒの精神がゆらぐ可能性もある。推奨されない」
みくる「う……」
キョン「いや……良いんじゃないか」
古泉「……と、仰いますと?」
キョン「長門。ハルヒは、朝比奈さんと一緒の時は、一切のストレスが無いんだったな?」
長門「……」コクッ
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 23:28:01.83 ID:kfrOrVcr0
キョン「つまりハルヒは、それだけ朝比奈さんに心を許してリラックスしてる、ってわけだ」
古泉「それならば、あるいは……という事ですか?」
キョン「俺は、いけると思うぜ」
キョン「朝比奈さんを抱き枕にするだなんて突拍子も無い行動も……」
キョン「朝比奈さんに甘えたい、頼りたい、っていう事なのかもな」
古泉「……」
長門「……」
みくる「キョン君……」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 23:32:28.00 ID:kfrOrVcr0
というわけでよるー
ハルヒ「今夜はみくるちゃんの家にお邪魔しています」
みくる「そろそろ寝ます?」
ハルヒ「そうね、もういい時間だし」
みくる「じゃあベッド入っちゃいましょう」
ハルヒ「はーい」もぞもぞ
みくる「電気、消しますね」パチッ
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 23:36:49.24 ID:kfrOrVcr0
ハルヒ「むぎゅー」
みくる「……」ぎゅっ
ハルヒ「あったかーい……」
みくる「……ねえ、涼宮さん」
ハルヒ「ん?」
みくる「私の抱き枕としての性能ってどうです?」
ハルヒ「もうトップクラスね。これ以上の抱き枕を私は知らないわ」
みくる「うふふ、ありがとうございます」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 23:40:33.15 ID:kfrOrVcr0
みくる「よく眠れます?」
ハルヒ「ええ、朝までぐっすり」
みくる「良かったです」
みくる「涼宮さんに安心して眠って貰えて……私も嬉しいですよ」
みくる「もう私がいないと眠れなくなってたりして? うふふ」なでなで
ハルヒ「……」
ハルヒ「……そうかも」ぎゅっ
みくる「……」なでなで
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 23:44:29.17 ID:kfrOrVcr0
ハルヒ「私、ちょっと前まで本当に眠れなかったの」
みくる「……どうして?」
ハルヒ「……」
みくる「……」
ハルヒ「……特別、きっかけがあったわけじゃないんだけど」
ハルヒ「みくるちゃん、私達より先に卒業しちゃうんだなぁって、何か突然、思っちゃって」
みくる「……」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 23:50:05.46 ID:kfrOrVcr0
ハルヒ「今までみたいに五人で部室に集まる事も無くなって」
ハルヒ「今までみたいに五人で不思議探索をする事も無くなって」
ハルヒ「今までみたいに五人で一緒にいる事も無くなって」
ハルヒ「……あんなに楽しい時間が、いつか無くなっちゃうんだ、って」
ハルヒ「布団に入ってから、そんな事ばっかり考えちゃうから」
ハルヒ「全然、眠くなんかならなくって……」ウル
みくる「……」なでなで
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 23:54:39.64 ID:kfrOrVcr0
ハルヒ「ねぇ、みくるちゃん。……どうしても先に行っちゃうの?」
ハルヒ「もう私、みくるちゃんがいないと、ちゃんと眠る事だって出来ないのに」
ハルヒ「いなくなっちゃわないといけないの……?」ぎゅっ
みくる「……時間は待ってくれませんから」
ハルヒ「……!」
みくる「……」なでなで
ハルヒ「……」ぐすっ
みくる「……涼宮さん」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/12(土) 23:59:59.78 ID:kfrOrVcr0
みくる「時間って、とても残酷で、とても優しいんです」
みくる「沢山、私達を傷つけるくせに、それを癒してくれるのも時間なんです」
ハルヒ「……」
みくる「時が経てば……綺麗な思い出に昇華させてくれるんです」
ハルヒ「そんな簡単に……割り切れないもん……」
みくる「そうですね。私達って結構、面倒くさい生き物ですから」
みくる「でも。……でもね」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/13(日) 00:04:08.57 ID:BS6T1axX0
みくる「人と人との繋がりは簡単に切れません」
みくる「どんなに時が流れても、風化しないし、色褪せないんです」
ハルヒ「……」
みくる「思い出に変わる前……傷ついて、つらい時は」
みくる「信じて下さい」
ハルヒ「……信じる?」
みくる「傍にいなくても。すぐそこにいなくても」
みくる「心はいつでも繋がってるんだって」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/13(日) 00:08:50.11 ID:BS6T1axX0
みくる「私は大好きですよ。SOS団のみんなが……。涼宮さんが」
ハルヒ「……」
みくる「涼宮さんは、どうですか?」
ハルヒ「……好きよ。大好きに、決まってるじゃない……」
みくる「なら、信じましょう?」
みくる「この繋がりは絶対に消えません。時間にだって負けません」
みくる「私達は……天下無敵の、SOS団なんですから」
ハルヒ「……うん……」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/13(日) 00:13:00.16 ID:BS6T1axX0
みくる「それに」
ハルヒ「?」
みくる「今この時が、未来に向かって絶え間無く流れるから」
みくる「私は、涼宮さんに出会えたんですよ」
ハルヒ「……それって、どういう意味?」
みくる「うふふっ。それは禁則事項ですっ」
ハルヒ「んー?」
みくる「さて、すっかりお喋りしちゃいましたね。寝ましょうか」
みくる「……おやすみなさい、涼宮さん」ぎゅっ
ハルヒ「……うん。おやすみなさい、みくるちゃん」ぎゅっ
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/13(日) 00:17:25.66 ID:BS6T1axX0
つぎのひー
キョン「抱き枕期間、終わるんですか?」
みくる「はい。隔日でお邪魔し合うのもやっぱりお互い迷惑かなって」
長門「……解決した?」
みくる「そうですね。大丈夫だと思いますよ」
古泉「何をされたんです?」
みくる「特別な事は何も。ただ……」
キョン「ただ?」
みくる「私達が何なのか、思い出して貰っただけです。うふふっ」
キョン/古泉/長門「?」
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/13(日) 00:21:15.51 ID:BS6T1axX0
ハルヒ「お待たせー」ガチャ
古泉「こんにちは、涼宮さん」
キョン「よう、遅かったな」
ハルヒ「ちょっとね」
長門「……」
みくる「はい涼宮さん、お茶をどうぞ」
ハルヒ「ありがと。……ねえ、みくるちゃん」
みくる「何ですか?」
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/13(日) 00:25:07.07 ID:BS6T1axX0
ハルヒ「毎日行ったり来たりはもうしないけど」
ハルヒ「たまには……お願いしてもいいかしら、抱き枕」
みくる「はい、勿論、良いですよ。」
ハルヒ「ん、ありがと」
みくる「……でも一つだけ条件が」
ハルヒ「えっ、条件?」
みくる「はい」
ハルヒ「な、何……?」
みくる「涼宮さんも、私の抱き枕になって下さいねっ」
おわり
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/05/13(日) 00:27:19.19 ID:BS6T1axX0
ハルヒとみくるが終始いちゃいちゃするだけだったはずなのに、
シリアスもどきが入っちゃったね。どうしてだろうね。
酒飲んで眠いから寝る。
じゃあね。