1 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:29:17.40 ID:dlU68wwL0
-放課後・通学路-
ハルヒ「じゃ、ここまでね。明日の不思議探索忘れるんじゃないわよ!」
キョン「分かってるさ。じゃあなハルヒ」
キョン「ふう、今日は親がいないんだったな。荷物だけ置いて晩飯の買い出しに行くか」
2 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:29:47.29 ID:dlU68wwL0
キョン「ただいまー…」ガチャ
シーン…
キョン「……」
キョン「ありゃ?」
3 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:30:32.55 ID:dlU68wwL0
キョン「何だ、妹のやつまだ帰ってきてないのか…」
キョン「…ん。置き手紙がある」ペラッ
『キョンくんへ!きょうはミヨちゃんのおうちにおとまりしてくるね!』
キョン「おいおい……」
キョン「てことは何だ、今日は俺一人で夜を明かせってことか?」
キョン「……」
キョン「久方ぶりに自家発電の刻か……」
4 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:30:51.60 ID:dlU68wwL0
キョン「まあ冗談は置いておくとして、参ったな。流石に一人は少し淋しいぞ」
シャミセン「にゃー」
キョン「ああ悪い、シャミセンもいたよな」
キョン「ま、とりあえず買い出しに行くか。せっかくだ、思いきり手のかかる料理をとことんやってやろう」
6 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:32:00.15 ID:dlU68wwL0
-某デパート-
キョン「大体こんなもんか。あとはシャミセンの餌でも買っておけば良いだろ」
キョン(まあ手のかかる料理とは言っても、俺のレパートリーじゃ所詮カレーが限界なんだよな)
キョン(ルーにスパイス、人参、じゃがいも……あ、しまった。タマネギ忘れた)
キョン「えー、タマネギタマネギ…っと」タタタ
キョン「…ん?あれは……」
7 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:32:25.69 ID:dlU68wwL0
佐々木「まるまる もりもり みんなたっべ〜るよ〜〜♪」フンフン
キョン「!?」
8 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:33:15.50 ID:dlU68wwL0
佐々木「つるつるてかてか あしたもはれるかな〜〜♪」
キョン「……!!」ズキューン
佐々木「だばでゅあ、じゃばだば♪」
佐々木「だばでゅあ、じゃばだば♪でゅあっ」
キョン(……とんでもないものを見てしまった)
佐々木「おおきくなったらおそ〜らに〜〜…」フンフーン
9 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:34:03.57 ID:dlU68wwL0
キョン(なんてこった。夕飯の買い物に来たら佐々木が鼻歌でマルマルモリモリを…)
キョン(神様ありがとう、ハルヒ様ありがとう)
佐々木「あれ?おそ〜らに……えーと…」
キョン(む。どうやら歌詞を忘れてしまったようだ。よし、佐々木は俺に気付いていないようだし…)
――――――――――――――
To: 佐々木
件名: 無題
本文: 声 が 届 く か な
――――――――――――――
キョン(…送信っと)ピッ
10 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:38:25.68 ID:dlU68wwL0
キョン(……)ドキドキ
佐々木「おや、メールだ」カチカチ
佐々木「―――え。キョンから…?」
佐々木「な、なんだろう……突然メールなんか寄越して」ドキドキ
キョン(……)
佐々木(お、落ち着くんだ僕。たかがメールじゃないか)ドキドキ
佐々木「すー、はー……」
佐々木「えいっ、開封」ピッ
キョン「!」
12 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:38:56.53 ID:dlU68wwL0
佐々木「」
13 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:41:25.22 ID:dlU68wwL0
佐々木「―――――ッッ!!!!????////////」
キョン「っし」グッ
佐々木「」キョロ
佐々木「」キョロキョロ
佐々木(どっ、どういうことだ…!?近くには見当たらないけど……!)
佐々木「もしかしてキョンに見られていたのか?僕の醜態を―――…」
キョン(バッチリ見てました!)
佐々木「――――――うぁぁぁああ…///」
14 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:44:02.48 ID:dlU68wwL0
佐々木「うぅ、とにかく確認しないと……!」カチカチ
ヴーヴー
キョン「…む。メールか」ピッ
――――――――――――――――
From: 佐々木
件名: どういうことだい
本文: 早急に簡潔に正直に説明したまえキュン
まさか見ていたのかい?
――――――――――――――――
キョン「焦って打ち間違える佐々木かわいい」
15 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:45:04.56 ID:dlU68wwL0
キョン「よし、返信」ピッ
―――――――――――――――――
To: 佐々木
件名: まあ落ち着け
本文: いつまででもいっしょだよ
―――――――――――――――――
佐々木「……!?」
16 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:46:32.21 ID:dlU68wwL0
――――――――――――――――
From: 佐々木
件名: 君が落ち着くんだ
本文: 全く以って意味がわからないよ
一体何のつもりだいキョン、僕をからかっているのか
――――――――――――――――
キョン「……」
キョン「」ピッ
―――――――――――――――――
To: 佐々木
件名: 明日も晴れるかなぁ
本文: なし
―――――――――――――――――
佐々木「キョンがおかしくなった…」
17 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:48:21.50 ID:dlU68wwL0
佐々木「ええい、こうなったらもう電話だ」ピッ
キョン「む、佐々木のやつ直接電話をかけてきたか……」prrr…
キョン「もしもし、どちら様ですか?」
佐々木『分かってるだろう。どこから見ているんだい』
キョン「その声は佐々木か。何の話だ?」
佐々木『…ほう、あくまでシラを切るのかい。どうやら君はとことん僕をからかうつもりらしいね』
キョン「何の話だ?まるもり」
佐々木『待ちたまえ』
20 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:50:32.73 ID:dlU68wwL0
佐々木『キョン、そういうのは君のキャラじゃない。もうやめにしよう』
キョン「……」
キョン「そうだな。悪い佐々木、少し悪ふざけが過ぎた」
佐々木『分かってくれたなら良いんだよ。とりあえず、出てきてくれないか?近くにいるんだろう』
キョン「ああ、分かった。でゅあっ」
佐々木『全然分かってないじゃないか』
21 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:51:55.48 ID:dlU68wwL0
キョン「よう佐々木、久しぶりだな」
佐々木「キョン……君は高校に入って少し変わってしまったね」
キョン「そんなことはないぞ?中学時代のままだ。もりもり♪」
佐々木「もしもし橘さん?突然なんだけど、涼宮さんの力を移す計画、今すぐ実行してくれないか。キョンを改変したい」
キョン「待て待て待て待て俺が悪かった!」
22 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:54:28.01 ID:dlU68wwL0
佐々木「まったく……。もう一度やったら君との付き合いを考え直すからね」
キョン「いや、本当に悪かった。なかなか見られるものじゃなかったから興奮しちまった」
佐々木「くっ、やはりあれを見られていたのか……数日は立ち直れそうにないよ」
キョン「すまん。声をかけようとも思ったんだが、あれを止めるのはかなり惜しくてな」
佐々木「…まあいいさ。僕に注意力が足りなかったのも一因だ。このことは水に流そうじゃないか、親友」
23 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:57:10.10 ID:dlU68wwL0
佐々木「ところでキョン、今日は夕飯の買い出しかい?」
キョン「ああ。タマネギも見つけたし、あとは会計を済ますだけだがな」
佐々木「ふむふむ。その具材からすると、今日の献立はカレーかな?」
キョン「当たりだ。今日は家に俺一人なんでな、時間かけてとことん料理してやろうってわけだ」
佐々木「それはいいね。僕もカレーはよく作るんだが、やはりじっくり作った方が断然美味しくなる」
24 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 20:59:13.76 ID:dlU68wwL0
佐々木「だけどキョン、流石に一人でカレー一鍋は多くないかい?」
キョン「そうなんだよな。まあ明日は土曜だし、不思議探索の後に長門でも呼べば――――…」
キョン「……」
キョン「そうだ佐々木、お前今夜空いてるか?」
キョン「さっきの詫びと言ったら何なんだが、よかったら一緒に晩飯でも食べないか?」
佐々木「え」
25 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 21:01:37.21 ID:dlU68wwL0
-キョン宅-
『今日は二人とも出張なので、このお金で夕食を食べていて下さい。明日の夜には帰ります』
『キョンくんへ!きょうはミヨちゃんのおうちにおとまりしてくるね!』
キョン「まあこういうわけだ。流石に少し寂しかったが、佐々木が来てくれたしな」
佐々木「ふむ、なるほどね」
シャミセン「にゃー」
キョン「ようシャミセン。新しいカリカリを買ってきたぞ」
27 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 21:05:18.55 ID:dlU68wwL0
-キッチン-
キョン「さーて、材料は広げた。久しぶりに腕を揮うとするか」
佐々木「キョン、僕も手伝うよ」
キョン「そりゃ助かる。エプロンは母親のがあるから、それを使ってくれ」
佐々木「了解だ」
佐々木「しかし意外だな。キョンが料理をするとは……てっきり――――」
キョン「……」
佐々木「…どうしたんだいキョン?おや、携帯なんか見て何を…」
29 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 21:07:02.77 ID:dlU68wwL0
キョン「……」
佐々木『まるまるもりもり みんなたべるよ〜♪』
佐々木「」バキッ
キョン「ああっ!?なんてことを!」
佐々木「なんてことをじゃないよ!それはこっちの台詞だ!!いつの間に動画なんか……っ」
キョン「いや、つい条件反射的に……」
佐々木「もしもし橘さん?」
キョン「ごめんなさい」
32 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 21:14:04.66 ID:dlU68wwL0
佐々木「君との付き合い方を改めるべきか真剣に悩んだよ、まったく……」
キョン「…せっかく可愛かったんだがな」ボソッ
佐々木「―――な、なんだって?」
キョン「なあ佐々木、もう一度マルマルモリモリ歌ってくれないか。フリ付きで」
佐々木「何を言っているんだ君は!?さっきから段々開き直ってないか!?」
佐々木「……悪いがお断りするよ。僕はもう子供ではないのでね、いくら親友とはいえ人前でそれは流石に恥ずかしい」
キョン「そうか……」
33 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 21:18:18.90 ID:dlU68wwL0
佐々木「さあキョン、今度こそ料理だ。美味しいカレーを作って二人で舌鼓を打とうじゃないか」
キョン「そうだな……」
キョン(ククク、墓穴を掘ったな佐々木。歳が問題だというなら…)コソコソ
キョン「…あ、もしもし。長門か?」ヒソヒソ
長門『…なに』
キョン「>>20」
1. 佐々木がかわいすぎる
2. 頼みがあるんだが
安価>>36
36 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)[] 投稿日:2012/02/15(水) 21:21:48.10 ID:HcvuUQSe0
1
37 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 21:23:07.59 ID:dlU68wwL0
キョン「佐々木がかわいすぎるんだが」
長門『あなたの言語中枢に異常がみられる。早急に治療すべき』
佐々木「キョン!?何を言っているんだい!ちょっと!相手は誰!?」
キョン「なあ、どうしたらいいと思う?」
長門『さようなら』プツッ
キョン「あっ、切りやがった」
38 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 21:24:58.25 ID:dlU68wwL0
キョン「…もしもし、長門か」
長門『……なに』
キョン「治療はしてきた。だから話を聞いてくれ」
長門『…わかった』
キョン「頼みがあるんだ。お前にしか頼めない」
キョン「少しの間だけ佐々木を5歳児にしてくれないか」
長門『……やはり異常が「俺は至って正常だ」
39 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 21:25:51.77 ID:dlU68wwL0
長門『…了承した。だが一つ条件がある』
キョン「流石長門だ。いいぞ、何だ?」
長門『また、図書館に…』
キョン「おう任せろ!何ならアメリカの議会図書館でも連れてっちゃうぞ!」
長門『……そう』
佐々木「うわぁ!?キョ、キョンこれは一体!?体がだんだん縮んで―――…」
40 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 21:26:39.44 ID:dlU68wwL0
長門『完了した』
キョン「グッジョブだ長門」
佐々木「――――うーん………、はっ!?」
佐々木(幼)「」チマーン
佐々木(幼)「なんだこれは…」
キョン「すばらしい」
41 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[] 投稿日:2012/02/15(水) 21:27:24.54 ID:dlU68wwL0
キョン「さあ佐々木!マルモリダンスだ!」ハイ
佐々木(幼)「何が『さあ』だ!僕に何をしたんだい!?」
キョン「え?衣装が欲しいって?」
佐々木(幼)「君の思考回路は一体どうなっているのだろうね」