1 名前: 忍法帖【Lv=16,xxxPT】 [] 投稿日:2012/02/07(火) 21:28:36.54 ID:Vtke0mRr0
部室棟
鶴屋「国木田君じゃないかいっ?」
国木田「鶴屋さん!こんにちは」
鶴屋「あはは!こんちわっ!あっ、でも時間的には今晩はの方がいいねっ」
国木田「最近日が短くなりましたからね。ところで、鶴屋さん、こんな時間にこんなところでなにしてるんですか?」
国木田「部活中なら書道室はあっちだったと思うんですけど」
鶴屋「はるにゃんさっ!今年の冬休みのSOS団の活動について相談してたにょろ」
国木田「あれ?鶴屋さん、受験は大丈夫なんですか?」
鶴屋「あたしかいっ?大丈夫も何も進学しないからカンケーないよっ」
国木田「えっ…鶴屋さんなら良いとこにいけるのに…もったいないですね…」
鶴屋「それは価値観の問題だよ!少年!受験に縛られるよりは気楽でいいにょろ」
国木田「それもそうですね」ニコ
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 21:37:12.04 ID:Vtke0mRr0
鶴屋「キミはどうなんだい?国木田くん!帰宅部の君がいる方がおかしいよっ」
国木田「いやあ、キョンの教科書の内の一冊が僕の鞄に紛れ込んでいたのにさっき気付いて…届けに行く最中です」
国木田「キョンはまだ部室に居ますか?」
鶴屋「あ〜微妙だねっ。なんか今日は冬休みについての会議で活動終わりみたいだし…」
鶴屋「すれ違わなかったなら今日は無理っぽいにょろよ?」
国木田「あーそうですか…無駄足だったなあ…」
鶴屋「明日もそれ、使うのかい?それとも課題とかで使うのかな?」
国木田「いえ、そういう訳じゃないんですけども…」
鶴屋「だったら明日でだいじょぶだとおもうなっ!キョンくんは結構ズボラだから、もしかしたら気付いてないかもしれないさっ」
国木田「…そうですね。キョンの家にわざわざ届けるのも気だるいし…そうしますか」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 21:47:29.57 ID:Vtke0mRr0
鶴屋「そうしなっ!…国木田君の用事はそれだけかい?」
国木田「ええ。本来ならこの今日はもう家で勉強してる時間ですから…鶴屋さんは?」
鶴屋「絶賛暇を持て余し中にょろ。クラスのみんなは必死になって勉強してるから遊びに誘えないのさっ」
鶴屋「あたしみたいな奴はもうクラスから浮きまくってるよっ」
国木田「…へえ。じゃあ、今日はもうお帰りに?」
鶴屋「まあ、そんな感じだよ〜っ。…あ!よかったら一緒に帰らないかい?!君も帰るんだろっ?」
国木田「もちろん。僕でいいなら、喜んで」
鶴屋「よぅっし決まりっ!じゃあ、あたしは教室に荷物とって来るから昇降口で待っててくれるかいっ?」
国木田「分かりました。先に言ってますね。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
廊下
国木田(…ごく自然な流れで一緒に下校する約束取り付けちゃった。今日はいい日になりそうだな)
国木田(…もう夕方だけど)
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 21:55:05.68 ID:Vtke0mRr0
昇降口
鶴屋「やっほー!国木田くん!おまたー!」
国木田「あ、鶴屋さん。それじゃあ行きましょうか」
鶴屋「おっけ〜い!!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
国木田「今回はSOS団でどこに行くことになったんですか?」
鶴屋「去年と同じところがいいかなって思ったんだけど…ハルにゃんは違うとこに行きたかったみたいでねっ」
鶴屋「他県にあるあたしんちの別荘に決まったっさ!」
国木田「へえ…どんなところなんです?」
鶴屋「まさに秘境っさ!まるでお伽の国にでも行ったかのような錯覚を覚えるところにょろ!」
国木田「お、お伽の国…ですか」
鶴屋「そう!もうピーターパンもびっくりなきれいで不思議なところにょろ〜」
鶴屋「あたしもしばらく言ってなかったからねっ!そのついでにってことで!」
国木田「…楽しそうですね」ニコッ
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 22:05:10.58 ID:Vtke0mRr0
鶴屋「おお!キミも興味ビンッビンかいっ?良かったら一緒にどうにょろ?」
国木田「ええっ?!…いや、流石にそれは申し訳ないですよ…」
鶴屋「だいじょぶだよっ。国木田君ひとり増えたところで何も問題ないさっ。それに、大勢の方が楽しいにょろ!」
国木田「で、でもっ…ほら、僕はSOS団の団員じゃないですし…」
鶴屋「何言ってるんだい?キミだって準団員だろっ?名誉顧問のあたしが紹介すればハルにゃんも快諾すること間違いなしっ!」
鶴屋「もしかして…行きたくなかったかな?」
国木田「いえいえ!むしろ行きたいです!」
鶴屋「うんうん!正直になるのはいいことにょろ!じゃ、ちょろっとハルにゃんに交渉してみるっさ!」pi
国木田(…なんか今日は色んな事が起こるなあ…)
鶴屋「やっほー!ハルにゃん!ちょっといいかな!うん!冬休みの事なんだけど…」
国木田(昨日までほとんど接点がなかったのに…よもやこんなことになるなんて)
鶴屋「そう、国木田くん!いいかな?…うん!分かった!じゃあ、ごきげんようっさ!」pi
鶴屋「少年!喜ぶにょろ!今、涼宮さんからの了解がとれたよっ」
国木田「本当ですか?ありがとうございます」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 22:11:04.84 ID:Vtke0mRr0
鶴屋「詳しい日時はまた後程連絡するっさ!…おっと、国木田くん、道はどっちだい?」
国木田「僕は左です」
鶴屋「あーやっぱりか〜。キョンくんと同じ中学だもんねっ。下校ルートも一緒か〜」
鶴屋「あたしは右なんだっ。じゃあ、今日はここでお別れだね!」
国木田「良かったら送っていきましょうか?」
鶴屋「なかなかハンサムなこと言ってくれるねい、少年!紳士にょろね」
鶴屋「だけどだいじょぶだよっ!帰り慣れてる道だし、何より不審者が出たら返り討ちにしてやるっさ!」ビシュ
国木田「うわっと!…もう、鶴屋さんったら…では、ここで」
鶴屋「ばいば〜い!」フリフリ
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 22:19:32.16 ID:Vtke0mRr0
翌日の朝・通学路
国木田(はあ、昨日は慣れないことがあったからなかなか寝付けなかったな。…興奮してたのかな?)
国木田(今日も、もしかしたらこの通学路で…なーんてね。何を考えてるんだか、僕は)
国木田(昨日ちょっといいことがあったくらいで浮かれすぎ…)
鶴屋「ややっ?国木田くんじゃないかいっ?」
国木田(Oh…まさか本当に逢ってしまうとは)
国木田「鶴屋さん。お早うございます」
鶴屋「おう!おはよー!国木田くんはいつもこの時間に登校してるのかいっ?」
国木田「そうですね…大体この時間に5分程度の誤差がつくくらいですかね」
鶴屋「そうか〜。あたしも大抵この時間なんだけどねぇ。なんで今まで鉢合わせなかったんだろうねぇ?」
国木田「う〜ん。偶然…でしょうね。」
鶴屋「神様の気まぐれって奴かいっ?それだったら今日会ったことの方が偶然だと思うけどねっ」
国木田「確かに、そうかもしれませんね」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 22:28:30.99 ID:Vtke0mRr0
鶴屋「おおっと!そう言えば…国木田くん!今携帯出せるかな?」
国木田「ええ、大丈夫ですけど…」
鶴屋「昨日話に夢中で忘れてたっさ!メアド交換してくれい!今後の連絡とか、いろいろあるからね!」
国木田「ああ…そ、そうですね。じゃあ、お願いします」
鶴屋「じゃあ、まずはあたしから送るにょろ〜」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
鶴屋「うん!これでオッケーイ!ありがとね、国木田くん!」
国木田「此方こそ。大事にしますよ」
鶴屋「ははっ、よろしくぅ!…それにしても、国木田くんは随分早い登校だねぇ!普通はこんな時間、誰もいないっさ!」
国木田「鶴屋さんこそ…僕は学校で昨日やり残した予習をするっていう習慣がついてますから」
鶴屋「まだ2年なのにえらいにょろ!キョンくんに君の爪の垢を煎じて飲ませてあげたらどうだいっ?」
国木田「ははっ。飲まそうにもキョンは遅刻ギリギリに来ますから飲ませる暇ないですよ。今だって寝てるでしょうし…」
鶴屋「あっははははっ。それもそうだねっ」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 22:35:38.59 ID:Vtke0mRr0
昇降口
鶴屋「おおっと、もう着いちゃったね。いや〜誰かと話してると時間が短く感じちゃうよ!」
国木田「楽しい時間は早く過ぎるって言いますからね。むしろ遅くならなくて良かったって思ってますよ」
国木田「鶴屋さんを退屈させてないか、不安でしたから」
鶴屋「自信をもちなよ少年!キミはとっても話がうまい人だよ!」バン!
国木田「おっと!…ははは、ありがとうございます」
鶴屋「じゃあ、また今日の放課後にね!」
国木田「ええ、それでは」
スタスタスタ
国木田「うん?」
国木田(放課後?…鶴屋さんはなんで放課後に、なんて…)
国木田(まさか放課後に会いに来るとか…いや、妄想しすぎだ、僕)
国木田「…教室に行こうかな」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 22:46:56.38 ID:Vtke0mRr0
30分後
国木田「ふう〜〜〜〜っ」
国木田(予習はこんなもんかな…今日はまだ時間があるから演習でもしてみようかな)
ガラッ
ハルヒ「おはよーっと、お!国木田!いいとこに!」
国木田「どうしたの?涼宮さん?」
ハルヒ「昨日。鶴屋さんから電話があったのよ。それで、あんたを参加させてくれないかって」
国木田「ああ、その時鶴屋さんと一緒に居たから、大まかなことは知ってるよ」
ハルヒ「そ。じゃあ、用件だけ言うわね。今日の放課後、あんた部室に来なさい」
国木田「僕が?」
ハルヒ「うん。今日も冬休みの予定について話すつもりだから、活動に参加する以上は来てもらわなきゃ困るわ」
国木田(…成る程、鶴屋さんもこの事知ってたから…)
国木田「分かった。放課後、すぐ行けばいいのかな?」
ハルヒ「ええ、そうして頂戴。遅れたら罰金だからね!!…じゃ、用件は終わりだから」スタスタ
国木田(…まるでSOS団の団員になったみたいだな)
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 22:54:07.94 ID:Vtke0mRr0
昼休み
キョン「国木田、谷口。飯食おうぜ」
国木田「ん」
谷口「おうよ!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
谷口「そういえば…国木田!このやろ〜!」
国木田「?!!痛い!痛いって!!」
キョン「谷口。急にどうした?国木田にヘッドロックなんかかましたら首折れちまうぞ?そうでなくても埃立つから暴れるな」
谷口「うるせー!この裏切り者め!…お前、昨日鶴屋さんと一緒に帰ってただろ!」
キョン「何?!」
国木田「ちょ!なんで知ってるのさ?!」
谷口「へっ!!一緒に下校してるとこを見たって匿名の情報が俺のとこに入ってきたんだよ!」
キョン「なんでお前にそんな情報筋があるのかはひとまず置いといて…国木田、なんで鶴屋さんと一緒に居たんだ?」
国木田「…あ!そうそう。キョンにこれ返さなきゃ。はい」
キョン「ん?これ…俺の教科書じゃねえか。なんでお前が持ってんだよ?」
国木田「それはね…」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 23:01:54.68 ID:Vtke0mRr0
キョン「成程…それでついでだから一緒に帰ろうと…」
国木田「まあ、家まで送り届けるのは遠慮されちゃったけどね…」
谷口「くそーーーー!!!なんでキョンや国木田にはそういうイベントが降ってくんだよーーー!!」
キョン「にしても、ここで出されるまで教科書無いの気付かなかったぜ」
国木田「ああ、やっぱり…鶴屋さんもどうせそうだから明日でいいんじゃないかっていってたよ」
谷口「俺はこんなに努力してるのに…ハラショ――――!!」
キョン「ははは…あの方の洞察力は平服もんだな」
国木田「やっぱりそう思うかい?あんなに聡明な人だから、大学行かないのはちょっともったいないなって…」
谷口「うがああああああ!!」
キョン・国木田「だまれ(ってよ)、谷口」
谷口「…すまん」
キョン「まあ、あの人もでっかい財閥のお嬢様だからな…色々とあるんだろう」
国木田「そう、なのかな」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 23:08:09.31 ID:Vtke0mRr0
キョン「ってことは…お前、今日の団活来るのか?」
国木田「ああ、お邪魔させてもらうよ」
谷口「なんだと?!だったら俺も」
キョン「お前はお呼びじゃねーと思うぞ」
谷口「俺だって準団員なのに…」
キョン「何時もは避難してばっかりなのに何言ってやがる…しかもハルヒに言ってもお前は参加させてもらえんだろうよ」
谷口「なんでだよ?」
国木田「下心丸見えだからだよ。ま、包み隠そうとしてもできるもんじゃないけどね。谷口のは」
谷口「…くそぅ」
キョン「じゃ、朝比奈さんに今日はいつもより多めにお茶が要りますよって言っておくか」
国木田「朝比奈さんのお茶ってすごくおいしいんだっけ?」
キョン「おう。話に聞くのと実際に飲むのは大違いだぜ。楽しみにしてな」
谷口「なんか俺、損な役回りじゃね?」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 23:13:22.39 ID:Vtke0mRr0
放課後・文芸部室前
国木田「さてと…入ろうか、キョン」スッ
キョン「っと、待った」ガシ
国木田「どうしたんだよ?キョン?」
キョン「SOS団では入る前にノックをするのが暗黙の了解なんだよ」コンコン
みくる『はわわ!…すみませーんもう少し待ってくださぁい…』
キョン「な?」
国木田「…いったい中で何をやってるんだい?」
キョン「まあ、その…なんだ?…ストリップ」
国木田「…止めてくれてありがとう」
キョン「どういたしまして」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 23:20:31.50 ID:Vtke0mRr0
みくる『終わりましたぁ』
キョン「では、失礼しますよ…」ガチャ
国木田「お邪魔しまーす」
みくる「あ、いらっしゃい。貴方は国木田くんでしたよね?」
国木田「ええ、名前を覚えて頂き、光栄です」
みくる「ふふふ、古泉くんみたいね」
キョン「こいつは生真面目ですからね」
みくる「それにしても…良かったぁ…キョンくんが団員以外の子を連れてくるって言ったから、少し心配だったんです…」
キョン「…心配、というと?」
みくる「ほら、もう一人の…オールバックの人…あの人とも仲良かったから、その人連れてくるんじゃないかって…」
みくる「あの人…ちょっと苦手だから…」
キョン・国木田(哀れだな(ね)。谷口)
みくる「あ、ごめんなさい。今、お茶入れますね」パタパタ
国木田「…そう言えば、僕は何処に座ればいいんだい?」
キョン「ああ…そこに予備のパイプ椅子あるから使ってくれ」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 23:27:18.49 ID:Vtke0mRr0
古泉「こんにちは」
みくる「あ、古泉くん。こんにちは。今お茶入れます」
キョン「よう、古泉」
国木田「こんにちは、古泉くん」
古泉「貴方が国木田君…ですね?彼から話を聞いています。2年9組の古泉一樹です。どうぞ、お見知りおきを」ペコ
国木田「うん。よろしくね」
国木田(キョン?前から思ってたけど、随分畏まった人だよね?)ヒソヒソ
キョン(ああ、絶対あいつの前世は執事だぜ)ヒソヒソ
ガチャ
長門「…遅くなった」
国木田「長門さん。こんにちは」
キョン「おっす。長門」
古泉「どうも。長門さん」
長門「…」コク
キョン「後は…ハルヒと鶴屋さんだけか」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 23:35:09.16 ID:Vtke0mRr0
ハルヒ「やーっほーい!みんな!集まってる?!」
鶴屋「鶴屋さんもお邪魔するっさ!」
国木田「あ…」ドキ
国木田(…っと。意識し過ぎだって…)
国木田「こんにちは。涼宮さん、鶴屋さん」
鶴屋「よう!少年!また会ったね!」
ハルヒ「みんなそろってるようね!じゃあ、さっそく会議を始めるわよー!みくるちゃん、お茶!」
みくる「は、はいい!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ハルヒ「…さてさて!一応こんな感じで行こうと思うんだけど…みんな他に行きたい場所とかやりたいことある?」
キョン「おい、ハルヒ。ここにいる全員は鶴屋さん以外、その土地に明るくないんだ。何があるか分からなきゃ発言仕様がないだろう」
ハルヒ「それもそうね…鶴屋さん。見取り図とかないのかしら?」
鶴屋「もちろん!持ってきてるっさ!」バサ
みくる「わあー。いろんなとこがありますねぇ」
キョン「こりゃ3日かけても回り切れねえな」
ハルヒ「じゃあ各自、行きたい場所があったら挙手しなさい!その場所を加えるか審議するわ!」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 23:42:13.72 ID:Vtke0mRr0
鶴屋「…おお!ハルにゃん!此処なんかどうだいっ?!」
ハルヒ「うん?…何此処?」
鶴屋「ちょっとした名所なのさ!しかもね…」ヒソヒソ
ハルヒ「……!!」
鶴屋「どうだい?ハルにゃん?」
ハルヒ「ど、どうって…そんなの…」
古泉「これはこれは…」
キョン「なんだ?なんで赤くなってんだ?お前?」
ハルヒ「う、うっさいわね!…鶴屋さん、残念だけどここは却下よ!却下!」
鶴屋「うう〜残念にょろ…」
ハルヒ「さ、さあ!ほかのみんなもじゃんじゃん言ってきなさい!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ハルヒ「…結局、鶴屋さんの提案以外でなかったわね…ま、こんなもんかしら」
古泉「そうですね。あとは時間が余れば、その時その時で追加していっては?」
ハルヒ「そうね、そうしましょ!じゃあ、鶴屋さん。手配お願いね!」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 23:48:20.67 ID:Vtke0mRr0
鶴屋「任せるっさ!」
ハルヒ「うんうん!じゃ、今日はもう終わりでいいわ。解散!みくるちゃん!鍵お願いね!」
みくる「はぁ〜い」
キョン「じゃあ古泉、国木田、出るぞ」
古泉「ええ」
国木田「…ああ、なるほどね」
バタン
国木田「…そう言えばさ、朝比奈さんは勉強大丈夫なのかい?」
キョン「もう推薦で大学決まったらしいぞ?」
国木田「ふぅん?結構早いんだね…」
古泉「もしかしたら、来年は他のSOS団もろとも同じ大学に行くかもしれませんね」
国木田「ホントに仲いいねえ、君たちって」
鶴屋『みくるの着替え、終わったよー!』
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/07(火) 23:55:05.49 ID:Vtke0mRr0
キョン「それじゃ、行きましょうかね…ハルヒだけ先に帰っちゃったみたいですが」
鶴屋「そうだねえ…ひひひっ」
みくる「?…どうしたんですか?鶴屋さん?」
鶴屋「いんや?なーんでも?じゃ、いこっか!」
古泉「ええ」
国木田「はい」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
みくる「〜〜〜〜」ペラペラ
鶴屋「ーーー!」ペラペラ
国木田(はあ…今日は朝比奈さんがいるから会話するのは難しそうだね…)
キョン「国木田?」
国木田「うわっ!…なんだ、キョンか…どうしたの?」
キョン「いや…ボーっとしてたから体調悪いのかと思って…」
国木田「あ、ああ…大丈夫だよ。うん」
古泉「んっふっふ…」ニコニコ
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 00:01:36.16 ID:WlP+j89c0
分かれ道
みくる「じゃあ、私たちはここで」
鶴屋「まったねー!」
古泉「さようなら」ペコ
キョン「おつかれさんした〜」
国木田「また明日…」
長門「…」
キョン「あ、今日俺、買い物してかなきゃなんねーんだわ。悪いが国木田、先返っててくれ」タッタッタ
国木田「あ、キョン…たく、そそっかしいな…」
古泉「彼らしいとも言えるでしょう…まあ、貴方も大概ですけどね」
国木田「む、それどういう意味?」
古泉「はやる気持ちも分かりますが…鶴屋さんとはついこの間までほぼ他人同士だったんです。じっくりゆっくり愛情を深めてください」
国木田「なっ!!」
長門「…急がば回れ」
国木田「…うー」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 00:10:20.93 ID:WlP+j89c0
国木田宅
国木田「ただいまー」
国木田母「お帰りなさい。今日は遅かったのね」
国木田「ああ。キョンの部活にお呼ばれしてたから」
国木田母「あら、珍しい。…ご飯出来てるから食べちゃいなさい」
国木田「分かった」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
自室
国木田「はあっ。…今日もいろいろあったなー」
国木田(でも、今日は放課後、鶴屋さんとしゃべってないや…でも、一昨日から比べたら天と地の差、だよなあ)
国木田(うーん…キョンが分かってるならともかく…なんで古泉くんたちも僕の気持ち知ってるんだ?)
国木田(…もしかして、キョン…ばらした?……まさか、ね)
国木田(あー…なんか、物足りない…?やっぱり放課後話してないから?…メールでもしようかな?)
国木田(でも…なんか鬱陶しく思われるのも嫌だし、でもこのままじゃ悶々としたままだし…でも、しかし…いや、しかし…)
国木田「ああ〜もーーー!!」バタバタ
国木田父「やかましい」ガチャ
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 00:16:53.22 ID:WlP+j89c0
チュン チュン
国木田「…ぁ゛ー」
国木田(ね、寝付けなかった…取り敢えず着替えなきゃ)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
国木田母「あら、お早う…って!なに?!その隈!!」
国木田「ぁぁ…大丈夫だから…行ってきます」
国木田母「ちょっと!!ご飯はーー?!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
国木田「あ、ふわぁ〜っ」
国木田(ね、眠い…だるい、坂、きつい…)ゼエ・・・ゼエ
国木田「今日は…予習しないで寝ようかな…」
鶴屋「やあやあ国木田くん!おっはよーさーん!!」バシーン
国木田「うわああああっ?!!」ポーン
ズシャアアアアアアアアアアアアアアアアア
国木田「ぐ、へええ…」
鶴屋「わあああ!!国木田くん!だ、大丈夫かいっ?!」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 00:24:48.70 ID:WlP+j89c0
国木田「へへ…鶴屋さん。お早うございます…」
鶴屋「国木田くん…死相が出てるっさ…ていうか、目の下の隈!どうしたんだい?!何か悩みでもあって寝付けなかったのかい?!」
国木田「ははは、こんな日もありますよ。偶には…」(図星ですよ…鶴屋さん。でも、その悩みの種が貴方だとは口が裂けても言えないけど)
鶴屋「あっ…膝…血ぃ出てるっさ!!」
国木田「え?…ああ、この位、平気ですって。かすり傷ですよ…っつ!」
鶴屋「ほらほら、強がっちゃダメっさ!あそこに公園があるから、取り敢えず傷口洗おっか?」
国木田「…すみません」
鶴屋「吹っ飛ばしたあたしが悪いんだから…むしろ、謝るならあたしの方だよっ」
国木田(背中叩かれて吹っ飛ぶ僕も僕だけどね…)
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 00:34:07.89 ID:WlP+j89c0
誰 も い な い 公園・水飲み場
鶴屋「…ほら、膝をだすっさ!」
国木田「ん…」スッ
鶴屋「あちゃーこりゃあ…随分痛かったんじゃないかい?国木田くん?」
国木田「…大丈夫ですよ」
鶴屋「だーかーら、強がんなくてもいいって…こんなに赤くなってるっさ…沁みるけど我慢するにょろ」シャー
国木田「くっ」ピク
鶴屋「おっと!ごめんごめん…うん。これくらいでいいかなっ。絆創膏は持ってるから…後は消毒薬とかあればいいんだけど…」
国木田「すみません。流石に持ってないです…」
鶴屋「はははっ。持ってたら持ってたで漫画の読み過ぎでイタイけどねっ…じゃあ、仕方ないから…」スッ
国木田「え?鶴屋さん?」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 00:45:59.53 ID:WlP+j89c0
鶴屋「ん…」ペロ
国木田「ひゃあああああああ!!」ビクゥ!!
鶴屋「わわっ!急に暴れないで欲しいっさ!」
国木田「いっ…今、何を…」
鶴屋「え?…ほら、よく聞くだろっ?唾液って消毒薬にもなるっさ!」
鶴屋「この位置だと君も舐めるのつらいだろっ?だから…」
国木田「だ、大丈夫ですから、そこまでしなくても!!第一、自分の唾液じゃないとそこまで効果でないものなんですよ?!」
鶴屋「にょろ〜ん。そうなのかいっ?でも、悪化はしないんだったら気休め程度にも…」
国木田「いい!いいです!!遠慮します!!」バッ
鶴屋「そう?でも、何かお詫びがしたいっさ…」
国木田「絆創膏だけで十分です!!気持ちが大事なんですから!!こういうのは!!…ていうか鶴屋さん?」
鶴屋「なんだいっ?」ガサゴソ
国木田「他の人にもこんなことを?」
鶴屋「男の子には、君が始めてっさ!!みくるになら、一回したことあるけどねっ…あった!」バッ
国木田「そ、そうですか…」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 00:54:07.35 ID:WlP+j89c0
鶴屋「ん〜これでよしっ」
国木田「すみません。迷惑かけました…」
鶴屋「此方こそ、だよっ…それにしても、顔色悪いね〜朝ご飯は食べてきたにょろ?」
国木田「あ…そういえば…」グー
鶴屋「あはっはっは!でっかい腹の虫にょろ―!!だめだよ。育ち盛りなんだからしっかり食べなくちゃ!!はい!これ!」
国木田「菓子パン…ですか?」
鶴屋「足りないかもだけど、食わないよりはましだろっ?」
国木田「ふ、ふみまふぇん…」ムグムグ
鶴屋「食べかけだけど、昨日のだから大丈夫っさ!」
国木田「?!!」グッ
鶴屋「おわっ!!今度は喉に詰まったかい?!!」
国木田「〜〜〜〜!!〜〜〜!!」バタバタ
鶴屋「これで飲み込むっさ!!」ハイ
国木田「んぐっ…はぁ…これは?」
鶴屋「ああ、家から持ってきたお茶だよっ。もう一口飲んじゃったけどね」 国木田「」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 01:01:53.62 ID:WlP+j89c0
教室
国木田(…疲れた。ああ、疲れましたよ…もう)
国木田(…今日は指名されないはずだから…寝よう…)グテー
ハルヒ「…」ガラガラガラ
ハルヒ「あれ?国木田寝てる…珍しーぃ」
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昼休み
国木田「あ、弁当…忘れた。…学食行こう」ガタ
谷口「おお?どうした国木田?飯は?」
国木田「…忘れたから学食いくよ」ガラ
キョン「大丈夫か?あいつ?珍しく授業中うとうとしてたし…」
谷口「ほう…これは…臭うな」
キョン「臭うのはお前の制服だ。ファブリーズくらいしてこい」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 01:11:59.32 ID:WlP+j89c0
学食
国木田「うわー混んでるなあ…席とるの大変そう…」
鶴屋「おお?あれは…おーい!国木田くーん!!」
国木田「」ドキッ
国木田「つ、鶴屋さん?!」
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鶴屋「全く…君も案外オッチョコチョイにょろねー。弁当忘れるなんて…」
国木田(つ、鶴屋さんの隣…)「鶴屋さんは毎日ここに?」
鶴屋「うーん…今日は特別!お手伝いが急に熱出してね!弁当を作ってくれなかったのさっ」
国木田「は、はは…お手伝いさん…ですか…」
鶴屋「ま、あたしが作ってもいいんだけどねっ…ところで…なんで今日はそんなに様子がおかしいんだいっ?」
国木田「へ?…いや、その…」
鶴屋「何か悩みがあることくらい、お姉さんにはお見通しっさ!…それとも、言いたくないような事かい?」
国木田「…すみません」
鶴屋「…ありゃーそうか。ま、相談したいことがあったら、いつでも言ってきなっメールでも電話でも受け付けるにょろ!」
国木田「…ありがとうございます」ニコ
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 01:19:48.29 ID:WlP+j89c0
放課後
国木田(…今日はSOS団に呼ばれなかったな)
国木田「…帰ろう」
―――――――――――――――――――――――――――――――――
昇降口
鶴屋「よっす!」
国木田「…最近よく会いますね。鶴屋さん。」
鶴屋「ホントだねっ。これも神様の気まぐれかなっ。…せっかくだから一緒に帰ろっか!」
国木田「…はい」ニコ
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昇降口・物陰
ハルヒ「なるほど…国木田の今日の不調の原因はさしずめ恋煩い…ね」
キョン「覗き見とは…趣味の悪い…」
古泉「その割には乗り気だったじゃありませんか…それに、彼の想い人を教えてくれたのも貴方でしょう?」
みくる「ふぇえええ…いい雰囲気ですねぇ…」
長門「甘々」
ハルヒ「本当に…恋愛は精神病ね…」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 01:28:50.40 ID:WlP+j89c0
夜・国木田の部屋
国木田「ふぅ…今日はこれくらいでいいかな…」
ブー ブー
国木田「メール……!!鶴屋さん!」パカ
鶴屋『今日はめがっさごめん!!そのお詫びも兼ねてなんだけど、明日はあたしが国木田くんの分のお弁当を作ってくるっさ!!
だから明日は、弁当持ってきちゃダメにょろよ?』
国木田「」プシュー
国木田「…明日弁当いらないって言いに行こうか…」
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翌朝
国木田「おはよー」
国木田母「お早う。さ、ご飯食べちゃいなさい」
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国木田母「で?なんで今日はお弁当いらないのよ?」
国木田「昨日も言ったでしょ?キョン達と新メニューを食べに行くって」
国木田母「ふ―――――――――――――――――――ん……」
国木田(…なんなのさ、いったい…)
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 01:38:44.83 ID:WlP+j89c0
教室
国木田(…今日の朝は鶴屋さんに会わなかったな…あ、メール)パカ
鶴屋『今日の12時10分に部室棟脇のテーブルに来るにょろ。遅刻したら弁当お預けだよっ!!』
国木田(ははは…なんか涼宮さんみたいだな)
谷口「くーにーーきーだーーー…」デンデロデロデロ
国木田「…背後から人の携帯覗くなんて、人としてどうかと思うよ」
谷口「うるへー…このっ、裏切リア充が…中性的な顔しやがって…くそっ…くそっ…」ガン!!ガン!!
国木田「やめなよ見苦しい…」
国木田(…やっぱり、こんなことしてると…そういう風に見えちゃうのかな…?)
国木田(僕はいいけど、鶴屋さんは…)
国木田「むぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…」ズーン
ハルヒ(やっぱり恋は精神病ね…)ジー
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 01:49:39.04 ID:WlP+j89c0
昼休み
鶴屋「おお!10分丁度!!すごいっさ!」
国木田「もう少し早く来たかったんですけどね…どこに座りましょうか?」
鶴屋「あそこがいいっさ!」
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国木田「…凄い。これってもう…お弁当と言っていいのか…」
鶴屋「一流のコックに教わってるからねっ!味は保障するっさ!」
国木田「むぐっ…はぐっ…凄く、おいしいです」
鶴屋「どうもっ!さて、あたしも食べるっさ!」
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国木田「…そう言えば、鶴屋さんはいいんですか?」
鶴屋「おお?何がだいっ?」
国木田「僕とこうして弁当を食べてて、ですよ。谷口あたりなんか、情報の回りが早いみたいで…噂になってますよ?」
鶴屋「なんだ、そんなことかい?人の噂も75日!ほっときゃ収まるって!!」
国木田「75日経ったら卒業してますって・・・」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 01:58:15.24 ID:WlP+j89c0
鶴屋「それにさっ君となら別に噂になったっていいっさ!」
国木田「えっ?」ドキ
国木田「…それって、どういう?」ドキンドキン
鶴屋「国木田君はいい人だからねっ。あたしは気にしないよっ!」
国木田「ああ……ありがとうございます」
鶴屋「そんなことよりも、冬休みの合宿の具体的な日程が決まったっさ!」
国木田(そんなこと…)「もうそのことはみんなに?」
鶴屋「いんや、ハルにゃんにだけしか教えてないよっ。だから、今日みんなに集合がかかるかもねっ」
国木田「詳細は部活でのお楽しみ…という訳ですか…」
鶴屋「うん!期待に打ち震えるがいいっさ!」
国木田「ふふふ・・・楽しみにしておきます」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 02:05:44.61 ID:WlP+j89c0
放課後!
国木田「…へ?」
ハルヒ「だーかーら!くじ引きで部屋を決めるっつってんのよ!」
鶴屋「いやーごめんねっ!寝室が5つしかないから、2つを管理者とお手伝いが使うとしてあたしたちが使える寝室は3つしかないのさっ」
国木田「じゃ、じゃあ僕はリビングにでも…」
鶴屋「この時期の別荘のある地域は寒いから風邪ひいちゃうよ?」
キョン「…」
国木田「…」
ハルヒ「さあ!とっとと引いちゃいなさい!」
古泉「…まあ、引かずとも結果は分かるような物ですが…」
長門「…そう」
国木田「…?」
結果 A:3人部屋→みくる、古泉、長門 B:二人部屋→キョン、ハルヒ C二人部屋→鶴屋、国木田
古泉「…ほらね?」
国木田「」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 02:19:28.63 ID:WlP+j89c0
キョン「待ったハルヒ!!」
ハルヒ「なによー」
キョン「男女で別れれば3人2人2人で問題ないだろうが!!」
ハルヒ「別にこのままでも問題ないでしょうが!!」
キョン「大ありです!!健全な高校生男女が同じ部屋なんて不潔です!!」
ハルヒ「はっ!!なに言ってんの?!あんた、そんな事考えてたわけ?!あーいやらしいわ!このエロキョン!!」
キョン「んだと?!俺はなぁ…!」
古泉「ストップ」ビッ
キョン「古泉…!」
古泉「大丈夫ですよ。ここにいる人たちが、倫理観念に反するような行動を起こす人たちに見えますか?」ヒソヒソ
キョン「おまえなぁ…」ヒソヒソ
古泉「それに、涼宮さんをあまり不機嫌にさせないでください。この位、かわいいものじゃありませんか」ヒソヒソ
キョン「はぁ…分かったよ」
ハルヒ「ふん!!分かればいいのよ!みんなもこれでいいわね!?じゃあけってーい!」
国木田(Oh...なんてこった)
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 02:28:59.67 ID:WlP+j89c0
鶴屋「はっはっは!じゃあよろしくねい!国木田くん!」
国木田「は、はい…不束者ですが…どうぞよろしく…」
鶴屋「固くならなくても大丈夫っさ!!…そうだ!ルームメイトになった好でさ!ちょっと今週末、買い物に付き合ってくれないかな?」
国木田(…デート?)「あ、はい。喜んで」
鶴屋「よおし!じゃあ、詳細はメールで送るっさ!じゃあ今日は家の用事があるから先帰るねい!まった明日ー!」バタン
ハルヒ「鶴屋さん…随分とグイグイ行くわね…」
古泉「涼宮さんも、そのくらいアプローチをかけてみてはどうですか?」ヒソ
ハルヒ「〜〜〜〜〜///キョン!」
キョン「うん?」
ハルヒ「あ、あんた、日曜日にちょっと付き合いなさい!!」
キョン「おいおい…せっかくの休日が…」
ハルヒ「いいから来なさいよ!!どうせ1日中寝てるだけなんでしょ!!?」
キョン「…まあ、な。…分かったよ。団長様」
ハルヒ「…ふんっ」
古泉「…いい仕事しました」ツヤッ
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 02:34:13.80 ID:WlP+j89c0
そんなこんなで合宿の日!!
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 02:58:47.93 ID:WlP+j89c0
ハルヒ「ほえーすごーい」
キョン「すげえ…日本にまだこんな場所があったなんて…」
古泉「これは…ちょっとしたスペクタクルですよ…!」
国木田「…!」
鶴屋「いやー懐かしいね!ほら!みんな行くよ!宿はすぐそこさ!」
長門「…」テクテク
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ハルヒ「じゃあ、みんなが荷物おいたら出発しましょ!最初は…そうね、天気がいいから山に行きましょう!!」
ここからは怒涛の予定の消化が続く。ここからのナレーションはこの俺キョンが務めよう。
山登りがてらのピクニックに続き、凧揚げ(正月でもないのに)、クリスマスパーティー(部室ではやんなかったんだな、これが)
その他もろもろの秘境めぐりをして(長門が異空間の狭間があったとか言ってたな)ついに最終日を迎えることとなった。
ちなみに、部屋分けによる間違いは一切起きなかったことを追記しておこう…枯れてるとかいうな。へたれとかいうな
(ナレーション終わり、である)
ハルヒ「今日は調整日としてあててあったんだけど、順調に計画が運んだから…今日は自由行動にしましょ?」
キョン「おお、そうか…じゃあ、俺は惰眠を貪るとしよう…」ゴソゴソ
ハルヒ「コラー!キョン!!」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 03:09:15.89 ID:WlP+j89c0
駆け足でいいなら…行くか
キョン「ええい!昨日無理やりスマブラに付き合わせたのはどこのどいつだ!!」
ハルヒ「それとこれとは話が別でしょうが!!」
キョン「…頼む、マジで…昼になったらどこにでも行くから…」
ハルヒ「…もう、仕方ないわね」
鶴屋(おっ!チャンスっさ!!)
鶴屋「国木田くん!!ちょろっとお姉さんについて来てもらえるかいっ?」
国木田「何処か、行きたい場所でも?」
鶴屋「うん。とっておきの秘境さっ!」
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海岸沿い
国木田「山があるのにすぐそばに海まであるとは…」
鶴屋「ここら辺は地元の人でも知ってる人は少ないのさ!道順知らないと迷子になっちゃうからね!」
鶴屋「ほら!あそこ!ちょっと海に突き出してる所があるだろ?あそこがここ一番の名所なのさ!」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 03:22:07.29 ID:WlP+j89c0
名もなき名所
国木田「…確かに、回りよりも高い所なので眺めがいいですね…それで、ここに何か?」
鶴屋「うん。ちょっとしたジンクスっぽいのがあってね…その前に、国木田くん!」
国木田「はい?」
鶴屋「キミ、最近はましになってきたけど、悩みを抱えてたよね?あたしが怪我させたあの日から…」
国木田「…」
鶴屋「ズバリ!恋の悩みっさ!それも、かなり深みにはまってる…」
国木田「!」
鶴屋「ここはね、そういう君のためにあるような場所さ!…ここで自分の想い人の名と告白を叫ぶと…結果はどうなるにせよ、想いは届くんだって」
鶴屋「…偉大なる人生の先輩からアドバイスっさ!うじうじ悩んでるなら、もうここで全部吐き出しちゃいな!!」
国木田「…鶴屋さん」
鶴屋「なんだい?恥ずかしいのかい?だったらあたしも一緒に叫んであげるよ!こんなあたしでも、好きな人がいるからねっ」
国木田
鶴屋「想いは2倍の恥ずかしさは半分こ!お得なバーゲンセールっさ!」
国木田「…分かりました。せーの、で行きますよ?」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 03:22:28.71 ID:WlP+j89c0
「せーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーのっ」
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 03:31:23.23 ID:WlP+j89c0
「鶴屋さん!好きだ――――――――――――――――――――――――――――――――――!」
「えっ…?」
国木田「…鶴屋さん、卑怯ですよ…僕だけに言わせるなんて…」
鶴屋「いや、あの…その…」
国木田「…はぁ。もういいですよ。代わりに鶴屋さんの分は僕の告白への解答でいいですから」
鶴屋「…国木田くん」
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昼過ぎ
キョン「ん?…国木田と…鶴屋さん?うわ、手つないでやがる…もしかして…!!」
国木田「やあ、キョン。お目覚めかい?」
キョン「お前、それ…」
国木田「ああ、鶴屋さんと付き合うことになった」
鶴屋「お先に失礼にょろ〜」
キョン「…良かったな。国木田」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 03:35:03.74 ID:WlP+j89c0
鶴屋「まあまあ、キョンくんもきっとこの後…ね?」
キョン「?」
鶴屋「まあいいさっ!あたしたちは残りの時間、ここら辺でデートしてくるから!ばーいばーい!」
キョン「…なんだかなあ」
ハルヒ「…ねえ、キョン」
キョン「おうハルヒ。どうした?行く先、決まったのか?」
ハルヒ「ええ。この先にね、ここら辺の人でも知らない名所があるのよ…」
キョン「知られてないのに名所って…なんだそりゃ?」
ハルヒ「でしょ?!これって不思議よね?だからさ…一緒に行かない?」
終われうちきりEND
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/08(水) 03:40:31.40 ID:WlP+j89c0
国木田と鶴屋さんを両方扱うのは難しい事が分かった