ドラえもん「美奈子ちゃんの未来を変えにきたよ!」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 20:20:54.78 ID:c6Mzy0prO

時は西暦2000年…
小向美奈子、当時15歳

小向「誰?あんた」

ドラえもん「僕はドラえもん!美奈子ちゃんの未来を変えにきたんだ!」

小向「ドラえもんって…、あなた全然ドラえもんじゃないって。青くないし、身長高いし」

ドラえもん「フフフ、現実はマンガみたいにはならないんだよ」

小向「もういいや。早くどっか行って。警察呼ぶよ?」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 20:27:29.28 ID:c6Mzy0prO

ドラえもん「そんなこと言わないでよ!僕を信じて!」

小向「はぁ…。なんか信じてもらえる証拠でもあるの?」

ドラえもん「うーん、どうしようかなぁ…。そうだ!美奈子ちゃんを過去に連れていってあげるよ!」

美奈子「本当に?どうやって?」

ドラえもん「正確には体ごと過去に遡るんだけなんだけどね!じゃあ、いくよ!」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 20:33:37.88 ID:c6Mzy0prO

ヒュンッ

小向「……ん」

小向「あれ?なんで私家にいるの?」

小向(じゃあさっきの変な奴は夢か…)

ドラえもん「目が覚めた?」

小向「わっ!なんであんたがいるの!?」

ドラえもん「フフフ。それより過去に戻れたか確認してごらん」

小向「あーその話ね。はいはい…。ちょっと待ってすぐ確認するから」




小向「嘘…。過去に戻れてる……」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 20:38:27.93 ID:c6Mzy0prO

ドラえもん「信じてもらえたかな?」

小向「わかったわかった。信じる。あんたは未来から来たんだね」

ドラえもん「フフフ」

小向「じゃあなんでわざわざ私の所に来たの?」

ドラえもん「フフフ、よく聞いてくれたね美奈子ちゃん。いいかい?今からとても大切なことを話すよ」

小向「何?もったいぶらないで早く話なさいよ」

ドラえもん「美奈子ちゃん、君はね。将来ロクな目にあわない!」

小向「……は?」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 20:45:52.01 ID:c6Mzy0prO

ドラえもん「まずはこの写真を見てよ!」

小向「……何これ?ハメ撮りかなんか?」

ドラえもん「これは11年後の君だよ。君は2011年にAV女優としてデビューするんだ」

小向「……」

ドラえもん「そしてこの写真は、2009年に浅草ロック座でストリッパーとしてデビューした時の写真。これは…」

小向「冗談はやめてよ。私がこんなになる訳ないじゃない…」

ドラえもん「それがなっちゃうんだよ。君は2008年にね…」

小向「うるさい!絶対違う!こんな未来信じない!」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 20:51:43.40 ID:c6Mzy0prO

ドラえもん「大丈夫。僕は君の未来を変えにきたんだ」

小向「は?」

ドラえもん「こういう未来にならないために、僕は美奈子ちゃんを助けにきたんだ」

ドラえもん「芸能人として明るいステップが踏めるように僕がアドバイスするから!」

小向「……本当に?」

ドラえもん「うん。本当だよ!」

小向「わかった。あんたのこと、信じてみるわ。……よろしくね。……ドラえもん」

ドラえもん「フフフ」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 20:57:25.33 ID:c6Mzy0prO

翌日

小向「……とは言っても、あんたどうやって暮らしてるの?それにアドバイスって…」

ドラえもん「フフフ、僕は未来から来たんだ。住む場所くらい自分で確保できてるよ。そしてアドバイスはね…」


事務所職員「あ、美奈子ちゃーん!彼、新しいマネの猫山くん」

小向「え?」

ドラえもん「美奈子さんの新しいマネージャーの猫山です。よろしくお願いします!」

小向「なるほどね…」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 21:02:55.85 ID:c6Mzy0prO

ドラえもん「僕が美奈子ちゃんの新しいマネになんだ。これで君にたくさんアドバイスできるよ」

小向「あんたよくマネになれたね…。どうやったの?」

ドラえもん「公文書の改竄や経歴の詐称なんて、未来の技術を以てすればお手のものさ!」

小向「あんた…、中々黒いね」

ドラえもん「未来の美奈子ちゃんほどでもないさ!それよりも、ほら!」

小向「あーはいはい。撮影いってきまーす」タッタッ

ドラえもん「フフフ…」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 21:09:16.88 ID:c6Mzy0prO

パシャッパシャッ

カメラマン「はいオッケー!いいねー美奈子ちゃん!今日も良く撮れてたよー!」

小向「えー本当ですかー!?照れちゃいますよー!」

小向(うるせぇカメラマンだな…)

カメラマン「ハッハッハッ!本当だってー!あ、そうだ!美奈子ちゃん、今からお昼食べに行かない?」


小向「えーどうしようかなー?」

ドラえもん「すみません、美奈子はこれから打ち合わせがあるので…」

カメラマン「何?あんた?マネージャーは下がってろって…」

ドラえもん「さ、行こう美奈子ちゃん」サッ

小向「えっ?ちょっ」タタタッ

カメラマン「ッチ…」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 21:14:46.79 ID:c6Mzy0prO

ドラえもん「ふう…」

小向「いやー助かったわ。ありがと。あいつめんどくさくて嫌いなんだよねぇ」

ドラえもん「君を黒く染めるわけにはいかないからね!さ、打ち合わせの時間だ」

小向「えっ…。本当に打ち合わせするの…?」

ドラえもん「うん。これからのことをね!」

小向「ふーん…」

ドラえもん「じゃあ、聞くよ。美奈子ちゃん!今君はどういう売り文句で売り出されてると思う?」

小向「え?えーと確か…」

ドラえもん(それすらあまり知らされていないのか…。酷いな…)

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 21:19:46.18 ID:c6Mzy0prO

ドラえもん「君は今『15歳のグラビアアイドル』として売り出されてるんだ!」

小向「はあ…」

ドラえもん「この意味がわかるかい?」

小向「うーん…、若いからいいってこと?」

ドラえもん「その通り!今の君の武器はその胸だけでなく若さなんだ!」

小向「あっそう。……それで?それが何か問題あるの?」

ドラえもん「あのね、君がこれからもグラビアを続けるとして、いつまで若さが売りにできると思う?」

小向「えー……?」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 21:24:07.35 ID:c6Mzy0prO

小向「んー…、だいたい二十歳くらいじゃない?だからあと五年くらいかなー?」

ドラえもん「そうだね。だいたいそれくらいが限界だよ。じゃあ、六年目以降は何を売り文句にして宣伝するの?」

小向「それは…普通に胸じゃないの?」

ドラえもん「胸だけで売れると思う?」

小向「デビューした時、プロデューサーさんが『胸だけで売れる』って…」

ドラえもん「あのね、それじゃダメなんだよ」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 21:29:26.84 ID:c6Mzy0prO

小向「は?」

ドラえもん「グラビアはね、胸が売りの人なんていくらでもいるんだ。だから、みんなそれ以外にも個性を求めるようになる」

小向「ふうん…」

ドラえもん「美奈子ちゃんの場合は若さだ。実際未来には色々な個性を主張したグラビアアイドルが出現しているんだ!」

小向「……例えば?」

ドラえもん「そうだなあ…。眼鏡をかけていたり、オタクだったり…とにかくたくさん種類はあるよ!」

小向「そうなんだ。それはそれで終わってると思うけど」

ドラえもん「そうだね。確かに未来では個性を求めすぎて、逆に空回りしている人が多いのが現実だよ」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 21:33:47.81 ID:c6Mzy0prO

ドラえもん「話を戻すよ。美奈子ちゃん、君はそれでも六年目以降、売れ続ける自信があると言うのかい?」

小向「それは…わかんない…」

ドラえもん「そうだよね。わからないよね」

ドラえもん「でもね美奈子ちゃん、君はこのままだと確実に売れなくなる。後発の人たちに確実に遅れをとるよ」

小向「じゃあどうすればいいのよ…!」

ドラえもん「……それを今から一緒に考えるんだよ、美奈子ちゃん。わかった?」

小向「……わかった」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 21:40:08.27 ID:c6Mzy0prO

小向「それで…、あんたここまで言っておいて何か策でもある訳?」

ドラえもん「一応あるよ。でも、やるかやらないかは美奈子ちゃん次第さ」

小向「何?言ってみてよ」

ドラえもん「女優への転向さ!」

小向「えっ…女優…?」

ドラえもん「女優は嫌なの?」

小向「嫌…じゃない、けど…」

ドラえもん「?」

小向「演技するんでしょ?正直めんどくさいんだけど…。写真撮られるだけなら楽だったし…」

ドラえもん「フフフ」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 21:45:35.79 ID:c6Mzy0prO

ドラえもん「それじゃあこのまま楽な仕事を続けて、10年後にAVの女優になるかい?」

小向「それは……」

ドラえもん「……」

ドラえもん「美奈子ちゃん、もうこれしか方法はないんだ」

ドラえもん「社会はそんなに楽じゃない」

小向「……」

ドラえもん「君がどう言われてこの世界に入ったのかは知らない。楽してお金を稼げると言われたのかもしれないよ。でもね、実際そんな甘くないんだ」

小向「それは……」

ドラえもん「じゃあ、選んでよ。目先の楽か、十年後の楽を…ね」



小向美奈子、女優としても活動を開始する

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 21:52:37.35 ID:c6Mzy0prO

小向「私が女優…ねぇ」

ドラえもん「よく決心したよ。じゃあ、今日の撮影の予定だけど…」

小向「結局グラビアがメインなの?」

ドラえもん「当然、売れるまではグラビアもやってもらうさ。……長所は活かさないとね!」

小向「……あっそ。まぁ好きにすれば?」


撮影後

ドラえもん「お疲れさま、美奈子ちゃん」

小向「どうも。で、次の予定は?」

ドラえもん「えーと、この次はお芝居の練習だね」

ドラえもん「本格的なデビューはもっと先になるけど、僕がたくさんコネ作るからさ!」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 21:58:10.51 ID:c6Mzy0prO

小向「お芝居か…!あたし演技とか下手だからなー!」

ドラえもん「そうなんだ。僕はてっきり芝居は上手いと思ったよ」

小向「うるさい」

ドラえもん「フフフ、ほら、そろそろ連習の時間だよ!」

小向「おっと…そうだった。それじゃあまた…」


練習後

ドラえもん「美奈子ちゃんお疲れ!早速だけどテレビの出演が決まったよ!」



こうして女優・小向美奈子は、着々とそのキャリアを歩み始めた
そして五年後……

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 22:04:37.48 ID:c6Mzy0prO

五年後、小向は女優として何本かのドラマに出演するまでに成長していた
一方でグラビアの仕事が徐々に減り始める

ドラえもん「美奈子ちゃん!美奈子ちゃん!聞いてよ!大ニュースだよ!」

小向「何?いきなりそんな大声で…」

ドラえもん「主役だよ主役!今度のドラマ『着信アリ』で、美奈子ちゃんが主役になったんだよ!!」

小向「ほ、本当!?」

ドラえもん「深夜帯のドラマだからゴールデンじゃないけど…、それでも大ニュースだよ!」

小向「私が主演…ねぇ」

ドラえもん「これも美奈子ちゃんの積極的な営業のお陰だね!おめでとう!」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 22:10:34.73 ID:c6Mzy0prO

結果的にこの「着信アリ」は、そこそこのヒットを飛ばし、女優としての小向の実力を世に広めることになった

ドラえもん「撮影お疲れ様!どうだった?初めての主演ドラマは?」

小向「流石に緊張したわ…。グラビアの時とはやっぱり違う」

ドラえもん「フフフ。次のドラマも主演で出れるといいね!」

小向「はいはい」



そして一年後の2006年

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 22:18:01.46 ID:c6Mzy0prO

小向「私が『大奥』の主演ですか!?」

監督「正確には四人の中心人物の一人だけどね。お願いできるかな?」

小向「是非お願いします!」

こうして、主演女優・小向美奈子がゴールデンタイムに実現した

小向「やったよドラえもん!私遂にゴールデンの主役だよ!」

ドラえもん「おめでとう美奈子。僕はきっとこうなるって信じてたよ」

ドラえもん「ほら、みてごらん。このアンケート結果。女優の人気投票でも第七位だ。美奈子は今や日本を代表する女優だよ」

小向「本当に!?なんか…夢みたいね」

ドラえもん「そうだね…。僕も信じられないよ」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 22:25:36.66 ID:c6Mzy0prO

そして時は2009年
本来なら、小向が一度逮捕される年である
しかし、現在小向は日本の芸能界のトップレベルに君臨し、麻薬とは無縁の世界にいた

小向「お疲れ様でしたー」

ドラえもん「お疲れ。美奈子」

小向「ありがと。ドラえもん、次の仕事の予定は?」

ドラえもん「美奈子、今日は君に言わなければいけないことがあるんだ」

小向「…何?」

ドラえもん「実はね、今日は本来なら君が逮捕される日なんだ」

小向「……そうなんだ」

ドラえもん「でも、君はこうして女優として活動している。だから、これは一つの区切りさ…」

小向「……」

小向「そうだ、そういえば私はどうして逮捕されたの?まだ聞いてなかったよ、それ」

ドラえもん「フフフ、えーとね、君はね…」

ドラえもん「違法薬物の所持で逮捕されたんだよ」

小向「薬か……。わかった。気を付けるね」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 22:31:22.31 ID:c6Mzy0prO

小向はその後も女優としてして活動し続けた
そして転機が訪れたのは2010年…

事務所長「美奈子、ちょっと…」


小向「……マネージャーの変更、ですか…」

所長「本人たっての希望でね。突然だがマネージャーを変更することになった」

小向「そうですか…」

小向(ドラえもん…)

所長「それと、彼からは伝言を預かっている」

所長「『もう君は立派な女優だ。一人でもがんばれるハズだよ』…だそうだ」

小向「……そうですか」

小向(……バカ)

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 22:37:39.41 ID:c6Mzy0prO

マネ「新しいマネージャーの田中です。それでは今後の予定は…」

小向「……」

小向の心にできた穴は大きかった
15歳の時から的確なアドバイスをしてくれたマネージャーの離脱は、彼女が調子を落とす十分な理由だった

マネ「仕事…なかなか増えませんね」

小向「……」

新マネージャーの不甲斐なさも重なり、小向の仕事は激減する
かつて芸能界のトップに君臨した大女優は窮地に立たされていた

小向「……なんでいなくなったのよ…あいつ…!」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 22:42:25.61 ID:c6Mzy0prO

マネ「美奈子さん、仕事入りました!ドラマの撮影です!」

小向「……わかったわ」

小向(どれだけ探しても見つからない……。今何してるのあいつは……!)



監督「あっ、美奈子ちゃん撮影よろしくー!」

小向「よろしくお願いしまーす!」

マネ「こちらは監督の山田さんです。そしてこちらは…」

渡辺「プロデューサーの渡辺です。よろしく」

小向「よろしくお願いしまーす!」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 22:46:59.73 ID:c6Mzy0prO

撮影後

小向「お疲れ様でしたー!」

渡辺「美奈子ちゃーん!ちょっとお話しいいかなー?」

小向「はーい!なんですかー?」

渡辺「うん…ちょっと聞きたいんだけどねぇ」

渡辺「君が前のマネージャーのことを探していると聞いたが、本当かね?」

小向「えっ……」

渡辺「いや、事実でなければいいんだ。彼のことを知りたければ、あとで僕に連絡ちょうだいよ。じゃあね」

小向「……」


マネ「美奈子さーん、次の仕事なんですがー」

小向「……」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 22:52:04.52 ID:c6Mzy0prO

その日の夜

小向「……あのプロデューサー、連絡してみたらこんなところに呼び出して…なんなの?」

渡辺「おっ、美奈子ちゃん来てくれたんだー」

小向「それで、マネージャーについて聞きたいんですが……」

渡辺「まぁまぁ、まずはお茶でも飲みなって」

小向「……」ズズッ



渡辺「……それで、彼のことなんだがね…」

小向「はい…」

渡辺「あれ、美奈子ちゃん大丈夫?」

小向「……あれ?…ちょっと…、意識が……」

小向「……zzz」

渡辺「……」

渡辺「…やっと眠ったか」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 22:57:29.86 ID:c6Mzy0prO

渡辺「デビュー当時から良い体だと思ったんだがね…」モミモミ

渡辺「落ち目になったらこうしてやろうと思ったんだが……」モミモミ

渡辺「……女優で成功だと?そのままグラビアで燻っていれば良かったものを……」モミモミ

渡辺「あのマネージャーなんだろうな…!どうせ!美奈子を変にそそのかしやがって」クチュクチュ

渡辺「お陰で9年…!9年だぞ!あいつが美奈子から離れるまで待つハメになった…!」クチュクチュ

渡辺「デビュー当時は股が緩かったらしいが…、あいつのお陰で中々開かなくなったんだよな…こいつ…!」クチュクチュ

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 23:01:42.74 ID:c6Mzy0prO

渡辺「さぁ…本番だ…!」カチャカチャ

渡辺「お前はもう女優でも何でもない……!」スッ

渡辺「オレのペットだ!」パンパンッ

小向「……え?」

小向「ちょっ…何…して」パンパンッ

渡辺「ハハハ、今ごろ目覚めても遅いぞ!」パンパンッ

小向「何…これ……頭がクラクラしてて…気持ち……いい…」ガクガク

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 23:05:56.36 ID:c6Mzy0prO

渡辺「そうさ!ま、ちょっとした薬を打たせてもらったよ…」パンパンッ

小向「くしゅ……り…?」

渡辺「ああ!とっても肌が敏感になる薬だ!もっとも…日本では違法な薬物だが…」パンパンッ

小向「なん…で…ぁ……そんな…あ、ああ…」ガクガク

渡辺「だから何度も言ってるだろう?」パンパンッ


渡辺「君はオレのペットだ、って…くっ!」ドピュッ

小向「い…あ…ああああああ」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 23:11:03.71 ID:c6Mzy0prO

その日以来、小向はテレビから姿を消した
事務所も、小向の異変に気付かなかった
数ヵ月後、小向が渡辺の家に居ることを事務所が突き止めるも、最早手遅れだった
薬漬けにされた小向は、事務所の説得にも応じることはなく、実質的な解雇という形になる
それに伴い、女優としての活動も終止符を打つことになった


小向「……」

小向「ドラえ…もん……」



小向「どこ……?」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 23:14:31.15 ID:c6Mzy0prO

ドラえもん「久しぶり、美奈子」

小向「……ドラえ…もん?」

ドラえもん「君はどうやら未来を変えることができなかったみたいだね」

小向「それは……!」

小向「ドラえもんが勝手にマネージャーを降りるから……!」

ドラえもん「確かに、僕は美奈子のマネージャーを降りた。でもね、それは必要なことだったんだ」

小向「……は?」

ドラえもん「いつまでも僕に頼ってちゃいけないだよ。自分の未来は自分で切り開かないと」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 23:18:39.32 ID:c6Mzy0prO

ドラえもん「僕は君が、僕無しでも活動できると判断したから降りたんだ」

小向「……」

ドラえもん「確かにあの時は君はトップ女優だった。道さえ外れなければきっと更に上を目指せていたハズだ」

小向「……」

ドラえもん「……」

ドラえもん「君はまもなく逮捕される」

小向「……え?」

ドラえもん「ここから逃げるなら今の内だよ」

小向「……」

ドラえもん「これが僕のできる最後のアドバイスだ」

ドラえもん「それじゃあね」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 23:23:23.09 ID:c6Mzy0prO

翌日、小向はフィリピンに向かった
使った薬の陽性反応がなくなるまで、海外に滞在するためである

小向「……」

このことは日本で大きく報道され、小向は再度日本で注目を受けることになった



ドラえもん「未来は自分で切り開くもの……」

ドラえもん「未来は変えられないんだね、美奈子」


小向美奈子逮捕。2011年の二月のことである


おわり

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/27(木) 23:25:19.54 ID:c6Mzy0prO

最後らへん投げやりでしたが、支援ありがとうございました
彼女のAVとデビュー当時のインタビューを二窓で見てたら切なくなってきたので書きました



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