1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 19:57:00.03 ID:bkKZS8St0
エド「大佐の話だと、この家の誰かが賢者の石を持ってるみたいなんだが…」
アル「そんな風に見えないよね」
エド「ああ、俺もそう思う」
タラヲ「ぶーーーん!!」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 20:03:41.53 ID:bkKZS8St0
エド「この家の子供か?」
アル「兄さん!あの子が右手に持ってるのって…」
エド「はっ…賢者の石!?」
アル「ど、どうするの兄さん?」
エド「追いかけるぞ…」
アル「あんな小さな子を!?」
エド「うるせーっ!!先手必勝だ!!」
アル(いい表情だね)
タッタッタ
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 20:12:05.82 ID:bkKZS8St0
エド「おい、待て…!」
ガシッ
タラオ「ふぎゃっ」
アル「兄さん、ダメだよ!」
ドスッ!
アルはエドの顔面にハイキックを入れ込んだ
エド「ぐはっ……」
アル「小さい子にはもっと優しくしなきゃ」
タラオ「誰ですかぁ?」
アル「僕はアルフォンス。このちっちゃい人の弟さ」
エド「ちっちゃい言うなァッ!!!!」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 20:21:34.53 ID:bkKZS8St0
タラ「違うですぅ。」
アル「あれ?」
エド「って、ただのいちごじゃねーか!!」
タラ「お兄ちゃん達が勘違いしたですぅ」
エド「ったく…アルの勘違いにも困るぜ」
アル「あはは、ごめんね?赤い物見ると敏感に反応しちゃって」
エド「この間は赤信号を石と間違えてたよな?」
アル「うん」
タラ「賢者の石なんて、僕知らないですぅ」
エド(そりゃそうだよな…)
タラ「でもノリスケおじさんなら知ってるかもしれないですぅ!」
アル「ノリスケおじさん?」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 20:24:28.29 ID:bkKZS8St0
―ノリスケ第5研究所―
コンコン
ノリスケ「はい?」
タラ「ノリスケおじさーん」
ノリスケ「タラちゃん!!どうしたんだい1人で来るなんて」
タラ「1人じゃないですぅ」
ノリスケ「ん?」
エド「あ…お邪魔します」
アル「僕達、賢者の石について調べてて…」
ノリスケ「賢者の石…」
エド「何か知ってるのか!?」
ノリスケ「ダメだ……あれは、悪魔の石だ……ッ!」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 20:27:38.28 ID:bkKZS8St0
エド「悪魔の石って何だよ…」
ノリスケ「作り方は知ってるのか?」
アル「ええ、材料は人間だってことも…」
ノリスケ「だったら尚更ダメだ…!!」
エド「知ってるって、地獄ならとうに見てるよ」
ノリスケ「なぜそこまで石を求めるんだい?」
アル「兄さん…」
エド「ああ、分かってる。全部話すよ。」
それから5時間後
エドはこれまで起きたことを全て話した
人体練成の話ももちろん…
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 20:32:00.70 ID:bkKZS8St0
ノリスケ「そうか…それで石を」
エド「それで今、世界中旅して石を探してるって訳なんだ」
ノリスケ「石か。」
アル「場所さえ分かれば早いんですけど…」
ノリスケ「そういえば、マスオさんが通販で買ったって言ってたな…」
エド「マスオさん?」
ノリスケ「タラちゃんのお父さんさ。」
アル「その人なら、何か知ってるかもしれないですね」
ノリスケ「ああ…石について何か知ってるのは間違いないよ」
タイコ「あら、お客様かしら」
エド「こ…こんにちは」
アル「お邪魔させてもらってます…」
タイコ「ごめんなさいね、この人役に立たなくって」
ノリスケ「タイコひどいじゃないかぁ〜」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 20:35:46.14 ID:bkKZS8St0
ノリスケ「そうだ、今日は君たちに夕食をご馳走しようじゃないか!」
エド「え?」
アル「でも…子供さんもいるんですよね?迷惑じゃないですか?」
ノリスケ「ハハハッ!そんなの気にしなくていいさ、食事はみんなで食べるほうが美味しいに決まってるよ!」
タイコ「それじゃあ…今日はお寿司にしましょうか」
エド「なんか…石のこと聞きにきただけなのにすいません…」
タイコ「いいのよ…何だか、イクラと貴方が似ていて…」
エド「イクラ?」
ノリスケ「実はね…僕の息子のイクラは、先月亡くなったんだ」
アル「!!」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 20:41:57.91 ID:bkKZS8St0
アル「す…すいません、僕何も知らなくて…!」
ノリスケ「いいんだ気にしないでくれ」
タイコ「タラちゃんと同じ年だったわ…ホントに、優しい子で明るくて自己中な子だったわ」
ノリスケ「エド君。君をどうしてもイクラと重ねて見てしまうんだ」
エド「は、はぁ…」
タイコ「まだ信じられないの…イクラがいなくなっちゃうなんて…」
アル(師匠が死を説明するのは難しいって言ってたっけ……)
ノリスケ「さぁ、暗い話はここまでにしよう!」
タラ「夕食が出来る前に、僕の家に行くですぅ!」
エド「そ…そうだな!今の内に、マスオさんとやらに話を聞いてみっか!」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 20:46:56.84 ID:bkKZS8St0
タラ「こっちですぅ」
アル「兄さん」
エド「どうしたんだ?」
アル「あの人達も…僕達みたいに人体練成しようなんて思ってないよね…?」
エド「大丈夫だろ、そこまで精神的にきてるようには見えなかったしな」
アル「僕の考えすぎかな」
タッタッタ
カツオ「あれ?タラちゃん?」
ワカメ「タラちゃん探してたのよ〜」
タラ「お兄ちゃん達と遊んでたですぅ」
エド(また子供かよ…)
カツオ「ハハッ!!ミニチュアみたいな人だね!」
エド「ぶちっ……」
ドスッドスッ!!
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 20:51:55.20 ID:bkKZS8St0
―磯野家―
カツオ「ただいまー」
タッタッタ
サザエ「あら、遅かったじゃない〜」
ワカメ「タラちゃんを探してたのよ」
フネ「後の方はお客さんかい?」
エド「どうも」
アル「お邪魔します」
フネ「いいオートメイルしてるじゃないか」
エド「!?」
アル「ど、どうして兄さんがオートメイルって…?」
フネ「僅かなズレで分かるもんだよ」
サザエ「それで、何か用かしら?」
エド「マスオさんって人に用があって…」
ワカメ「マスオさんならさっき出かけたわ」
タラ「とんだ無駄足ですぅ」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 21:01:53.96 ID:bkKZS8St0
エド「そんじゃ、ノリスケさんの所に戻ってみるか」
サザエ「マスオさんが帰ってきたら電話するわね」
エド達は再びノリスケ家へ
警察官A「これで2人目ですよ」
警察官B「またアイツの仕業か?」
アル「兄さん、事件みたいだね」
エド「そうみたいだけど…アイツって誰だよ?」
警察官A「ややっ!!これは鋼の錬金術師殿!」
エド「何かあったんですか?」
警察官A「殺人事件ですよ、これで2人目ですがね」
アル「物騒な時代ですね」
警察官A「犯人の目撃情報は聞いています。お二方もどうか気をつけてくだされ。」
エド「なんか犯人の特徴的な部分を言ってくれねーと…」
警察官A「我々の間では、メガネの男と呼んでいます」
アル「メガネの男?」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 21:06:41.06 ID:bkKZS8St0
警察官A「特徴的な部分がメガネをかけているとしか分かっていません」
警察官B「奴もただの犯罪者とは違います、お気をつけてください」
アル「わざわざありがとうございます。」
警官2人は再び現場にへと戻った
エド「メガネの男って、ただのスカー気取りなんじゃねーの?」
アル「どうだろうね…目撃情報なんて曖昧でアテにならないしね」
エド「でも、この街にいるのは確かだろうな…」
アル「あ!もうこんな時間だよ!」
エド「やっべ…夕食の準備してくれてるんだった…!」
タッタッタ
イササカ「き、君は…」
???「…!!」
ゴシャッ!!
イササカ「グァッ……」
???「…」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 21:11:18.52 ID:bkKZS8St0
―ノリスケ家―
コンコン
エド「ノリスケさーん?」
アル「……」
エド「おっかしーな、誰もいないのか?」
アル「そんなハズないよ。僕達が戻ってくるの知ってたんだから」
コンコン
エド「ノリスケさーん?エドワードです!!」
マスオ「ああ、すまないね。」
佐川急便「4280円です」
マスオ「いつもご苦労様」
佐川急便「毎度ありがとうございました!」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 21:15:01.93 ID:bkKZS8St0
ガチャッ
アル「ん」
エド「って、開きっ放しかよ…」
アル「電気もついてないけど、ホントに誰もいないのかな?」
エド「中に入ってみるか」
アル「土足でいいよ。」
花沢「マスオさん」
マスオ「やぁ、花沢さん」
花沢「今月分の賢者の石…」
マスオ「分かってるよ。1つ500円だよ。」
花沢「早くッ……!!!石をッ…!!!!!」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 21:20:48.82 ID:bkKZS8St0
花沢「バリバリッ」
花沢「美味しいわ賢者の石ッ!!」
マスオ「食べ続ければ、世界一の美貌が手に入るさ」
花沢「磯野ぐんにっ!!振り向いてもらう!!!!!」
マスオ「そうそう…その調子だよ」
エド「おいおい、誰もいないどころか…」
アル「部屋がめちゃくちゃに荒らされてるよね」
エド「強盗にでも入られたのか?」
アル「可能性としては無くはないね」
エド「これじゃ、今度はノリスケさん達を探さないとな…」
アル「兄さん…このノート」
エド「ん?」
アルに手渡されたのは机の上に置いてあった古いノート
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 21:25:52.24 ID:bkKZS8St0
エド「ノリスケわくわくノート?」
アル「すごくボロボロだね。」
エド「どれ、中を見てみるか」
パラッ
7月2日…
今日はイクラとタラちゃんが遊んでいた
毎回思うのだが、なぜイクラは「バブー」と「ハァイ」しか喋らないんだろう
エド「これって…」
アル「ノリスケさんの日記だよね」
エド「何か分かるかもしれねーな」
7月19日…
タラちゃんとの差を感じる
イクラの方が顔もかっこいいし、髪色もかっこいいのに
どうしてタラちゃんなんだろう?
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 21:32:57.44 ID:bkKZS8St0
エド「ノリスケさん色々と悩んでたんだな」
アル「ツイッター気取りじゃない?」
エド「それなのに、あんなに明るく俺達に話してくれたなんて…」
8月13日…
イクラが死んだ
エド「!?」
アル「この日がイクラちゃんの…」
エド「まだノートは続いてるな……」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 21:33:16.03 ID:bkKZS8St0
パラッ
8月19日
どうして、イクラなんだろう
何か僕達は悪いことでもしただろうか?
ああ・・・神よ
アル「段々と鬱になってきてるね」
エド「手がかりはないか…」
ペラッ
8月25日…
ある方から(僕からすれば神)と話をした
もしかすると…イクラは戻ってくるかもしれない
アル「兄さん……戻ってくるって」
エド「まさか、あの2人…人体練成をするつもりなのか!?」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 21:40:00.05 ID:bkKZS8St0
アル「次で最後のページかな?」
エド「ああ、ノートは次で終わってるな」
ペラッ
9月28日…
見 た な
エド「!?」
最後のページの字は血で書かれていた
アル「ノリスケさん…何をするつもりで…」
エド「見たなって、どういうことだよ…」
アル「9月28日で終わってるんだね?」
エド「ああ、日記はな」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 21:47:50.75 ID:bkKZS8St0
アル「あ、電話かかってきたよ」
エド「きっとサザエさんからだろ。」
アル「はい、もしもし。こちらアルフォンス」
ザーーーーーッ
アル「はい?どちら様ですか?」
エド「繋がってないのか?」
アル「そうじゃなくて…ノイズがひどいんだよ」
コンコン
エド「こんな時に誰だよ…」
アル「もしもーし?いたずらなら殴りますよ〜?」
アル「…28日………?」
ふと、アルは玄関のカレンダーに視線を走らせた
エド「今、ノリスケさんは…」
エドがドアノブに手をかけた
アル「兄さん!!!!!開けちゃダメだっ!!!!」
ドスーーーーーンッ!!!!!
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 21:52:26.46 ID:bkKZS8St0
エド「げほっ…ぐっ……」
アル「兄さん、大丈夫!?」
エド「心配いらねーよ…それより、いきなりドアがぶち破られた…」
ノリスコ「ゴァァァァァ!!!」
アル「キメラ!?」
エド「しかもキメラかよ…」
ノリスコ「ギョァァァァ!!!」
エド「ちっ、どうやら俺達を駆除するつもりだな」
パンッ
バチバチッ
エド「やるしかねーな…」
アル(うわっ、またセンスの無い武器を…)
エド「つーか何でキメラが…」
アル「僕の推測なんだけど…あのキメラは……タイコさんとノリスケさんだよ」
エド「!?」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 21:57:06.02 ID:bkKZS8St0
アル「日記見たでしょ?28日って今日のことなんだ」
エド「今日って…じゃあ、あの最後の血も…」
アル「どちらかのだろうね…」
エド「どうして、キメラなんかに!!そんなことしてもイクラちゃんは…!」
ノリスコ「ダマレ小僧」
エド「の・・・ノリスケさん?」
ノリスコ「あの方が、教えてくれたんだ!!!!こうすればイクラが戻ってくるって!!」
アル「そんな…有り得ない話を…」
ノリスコ「可能さ!!あの方の言うことならば!!!」
エド「クッ……こんなこと、イクラちゃんが望んでる訳ないだろっ……!」
ノリスコ「イ…ク………ラ…」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 22:02:04.36 ID:bkKZS8St0
アル「死を受け入れてください…」
エド「俺達だって、あんた達と同じ気持ちを味わってるんだ…!」
ノリスコ「…す、まない」
エド「…」
アル「貴方達の身体も…石があれば戻る可能性は…」
ノリスコ「いや…いい」
エド「え?」
ノリスコ「なぜなら、イクラを殺したのは…僕達2人だからね……」
アル「!?」
ノリスコ「だから…これ以上、長く生きる資格はない………」
エド「どういうことだよ……自分の息子を親のあんた達が殺したって言うのかよ!!?」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 22:07:53.08 ID:bkKZS8St0
ノリスコ「フふふふふふふふフ!!!!!」
アル「…!」
ノリスコ「親が子供に何をしても構わないだろ?えぇ!?」
エド「っ…テメェ!!!」
ガシッ
エドはノリスケの首元を掴んだ
ノリスコ「うぐっ……ハハハハハ!!!いい表情だねエドくん!!!」
エド「黙れ!!!!」
アル「どうしてイクラちゃんを……」
ノリスコ「タラちゃんに劣っていたからさ…人体実験をして超人的なイクラを作ろうとしたまでさ」
アル「失敗の代償が…イクラちゃんの命なんですね…」
ノリスコ「ああ、安いモンだよ。あんなの。」
エド「……それなのによくも不幸ぶってやがってな…クソ野郎が!!」
ノリスコ「ふふふふふふふ!!!!親なら許されるんだよ!!」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 22:13:49.86 ID:bkKZS8St0
エド「うあああああ!!!!」
エドの怒りが頂点に達し
顔面をボコボコにしようとした時
アルが先に、ノリスコに蹴りを入れた
アル「バカバカ!!!」
ドスドスッ
ノリスコ「グッォッア!!!」
エド「…アルやめろ!!それ以上やったらノリスコが…!!」
ノリスコ「貴様ッ…何を…!!」
アル「子も守れない親に、親を語る資格なんてないよ」
ドスドスッ!!!!
ノリスコ「うああああぁああああああ!!!!」
エド「アルやめろ!!!!マジでやめろって!!!!」
その後、1時間ほどアルのラッシュを食らったノリスコは気絶
処理は警察官達に任せることに
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 22:19:13.74 ID:bkKZS8St0
アル「兄さん…人間って怖いね」
エド「何を今更言ってるんだよ。それでも決めたんだろ?俺達は進むって」
アル「うん…」
エド「俺達は先に進まなきゃいけないんだ」
アル「もう1度、サザエさんの家に行こう」
2人は決意を固めて、再び磯野家へ
―駅前―
???「腹減っタ…」
ウキエ「行き倒れとかいつの時代だよ」
???「うぅっ……」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 22:25:01.82 ID:bkKZS8St0
サブ「いらっしゃーい、賢者の石だよ〜」
子供A「おじさん僕にちょうだい!!」
子供B「僕は8個ちょうだい!!」
サブ「はいはい、押さないでね」
エド「賢者の石屋?」
アル「すごい便利な時代になったね兄さん」
サブちゃん「はーい、今日は売り切れ!また明日来てね」
子供A「ちぇ〜」
子供達は諦めて帰宅
サブ「おや?お兄さんたちも石が欲しいのかな?」
エド「いや俺達は…って、何であんたが賢者の石を!?」
サブ「ははっ、ただの石に赤い絵の具で塗っただけさ」
アル「それで1つ20円なんですね」
サブ「ちょっと駄菓子屋気分で売ってみたくてね」
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 22:29:43.80 ID:bkKZS8St0
アル「でも、賢者の石知ってるんですね」
サブ「いやぁ…僕も石を知ったのはつい最近だからね」
エド「どうやって調べたんだ?」
サブ「ウィキペディアでたまたま見つけてね…興味を持ったんだ」
アル「1つ20円じゃ儲からないですよ」
サブ「賢者の石の掴み取りとかあるから問題ないよ」
エド「あんたは、本物の石が欲しいと思うか?」
サブ「いい質問だね…そりゃ、欲しいさ。」
エド「理由があるんだな」
サブ「ああ、石が必要になってしまったんだ」
アル「どうして?」
サブ「ふふっ…話し過ぎたね。もう話すことはないよ」
エド「お、おい!待てよ!!」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 22:43:03.65 ID:bkKZS8St0
アル「怪しいね」
エド「ああ、一応…な」
―磯野家―
エド「遅くなりましたーエドワードです」
サザエ「あら、待ってたわ」
マスオ「えぇ!?もしかして君みたいな豆粒が国家錬金術師だって言うのかい!?」
エド「うるせーーーーっ!!」
ドスッ!!
マスオ「ぐはっ」
アル「マスオさん、ちょっとお話があって」
マスオ「それじゃあ…近くの公園で話そうか」
エド「あ、はい…」
アル(妙に落ち着いた人だね)
エド(怪しいっつーか、何か知ってるって顔だな)
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 22:48:27.32 ID:bkKZS8St0
―公園―
マスオ「それで、話ってのは…石のことかい?」
エド「!!」
アル(やっぱり…この人は知ってる…!!)
エド「だったら話が早いぜ」
マスオ「だが断る」
エド「いや、まだ何も言ってねーけど…」
アル「僕達…元の身体に戻りたくて」
マスオ「石以外でも戻る可能性はあるかもしれないだろ…」
エド「それはそうだけど…」
マスオ「つまり、君たちは見たんだろ。扉を。」
アル「!」
エド「あ…あんた、どうしてそれを?」
マスオ「若い頃は僕もサークル仲間を集めてやっていたからね」
エド「人体練成をか!?」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 22:55:06.07 ID:bkKZS8St0
アル「どこか持っていかれましたよね…」
マスオ「僕は人体練成には参加していない。仲間が勝手にやっただけさ。」
エド「何だよそのサークル…」
マスオ「僕はね、ただ真理というのが本当にあるのか見てみたかっただけなんだ」
アル「真理…」
マスオ「真理は容赦なく、僕の仲間に罰を与えたよ。」
エド「当然だ…それが等価交換の原則だ…」
マスオ「さて、僕が話せるのはこのぐらいだ」
アル「え…まだ何にも教えてくれないじゃないですか」
マスオ「気をつけた方がいい。」
エド「は?」
マスオ「この街は、何かがおかしい」
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 23:00:25.10 ID:bkKZS8St0
マスオ「この街に踏み入った瞬間、違和感を感じなかったかい?」
エド「いや…」
アル「汚い街だなーとしか思いませんでした…」
マスオ「そうか、その方がいいかもしれない」
エド「待ってくれ…話が見えてこねぇ」
マスオ「真理を見た君たちなら分かるだろう?知らなくて良いこともあるんだ」
スタスタ
マスオ「それじゃあ僕はこれで」
そのままマスオは帰宅
アル「大して情報は掴めなかったね…」
エド「この街がおかしい…ってどういうことなんだよ…」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 23:11:03.50 ID:bkKZS8St0
アル「これからどうするの?」
エド「あんなこと言われたからには探ってみねーとな」
アル「大佐も調べれるだけ調べてこいって言ってたしね」
エド「あ、メガネの男だ。」
アル「もしかして捕まえる気?」
エド「この街にそんな危ない奴放置しておくのもな…」
アル「やっと国家錬金術師らしくなってきたね!」
エド「へへっ、俺も大人に成長してるってことだな」
アル(兄さんその身長でよく言えるね)
中島「ヒャッホー」
カツオ「中島、何してんだよ?」
中島「人体練成ごっこだよ!!」
かおり「痛いわ中島くん…」
中島「こうやって練成陣を書いてね…」
カツオ「お、おい僕達はやらないよ!?」
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 23:15:58.45 ID:bkKZS8St0
花沢「いぞのぐん」
カツオ「は…花沢さん?」
かおり「顔色がすごく悪いわ…」
花沢「ちょっと気合入れすぎちゃったかしら」
中島「化け物はいつでも化け物だよ!」
花沢「よくも言ったわねこのダメガネ!!」
ドスッドスッ
カツオ「2人共喧嘩はやめなよ!!」
花沢「あがっ…グッオ…」
かおり「きゃっ…花沢さんの腕がボロボロに…」
花沢「な、なんじゃこりゃぁ…」
中島「ヒィィッ…!!」
カツオ「花沢さん…」
花沢「いや…そんな目で見ないで…化け物を見るような目で見ないでッ!!!!!!」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 23:22:52.27 ID:bkKZS8St0
中島「磯野ー!撤退しようぜー!」
花沢「まっ…でっ…!!」
スッ
メガネの男「醜いものは、消えろ」
グシャッ!!
花沢「うっ…ぁ…」
甚六「やれやれ、ブスを見ると僕の右腕が疼いちゃうよ」
カツオ「じ…んろくさん?」
甚六「やぁカツオ君」
中島「まさかあのメガネが最近の殺人事件の!?」
甚六「そうさ、僕がメガネの男(メガネ)さ」
カツオ「メガネ…呼び方そのまんま……」
甚六「僕の右腕はちょっと特殊でね…物質を破壊することができるんだ」
甚六「だから醜い君たちの顔を綺麗に整形してあげるよ^^」
カツオ「う、嘘だ!!甚六さんが犯人だなんて!!!」
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 23:32:45.52 ID:bkKZS8St0
甚六「さぁ、僕がタダで整形してあげるよ」
中島「僕はもうイケメンだから必要ないさ!」
カツオ「バカ言うなよ、クリーチャーみたいな顔しやがって!」
甚六「ブスッ!!」
グシャッ!
かおり「がはっ…」
カツオ「かおりちゃん!!かおりちゃんが…!!」
甚六「安心しなよ、君たちもすぐに彼女の元へ行けるんだから」
中島「うっ…嫌だ死にたくないよおおお!!!」
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 23:35:15.54 ID:bkKZS8St0
キィンッ!
???「ハーイ、間に合ったネ」
カツオ「だ…誰?」
リン「ン?オレはリン・ヤオだヨ^^」
中島「とにかくあのメガネをやっつけてよ!」
リン「それじゃ、助けたお礼に一飯頼むヨ…っ!」
甚六「クッ…こいつ!!!」
リン「メガネさん、隙だらけサ!」
グサッ!!
リンの剣が、甚六の右肩を突き刺す
甚六「グっァ…!!いてぇえっぇぇええ!!!!」
リン「こわっ」
カツオ「豹変し過ぎだよ甚六さん」
甚六「うるっせぇぇぇぇ!!!ブサイク以外この世にいらねーーんだよ!!!」
109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 23:42:15.83 ID:bkKZS8St0
リン「あんたは…ホムンクルス達に比べると楽勝だヨ」
甚六「ダッマッレ!!」
リン「えー…まだ闘うの…?」
中島「へいへい甚六ビビってるーー!!」
甚六「てめぇ…メガネのくせに!!」
リン「おっと、手出しはしないでくれヨ?」
甚六の腹部を鋭い剣が突き刺さった
バタッ
リン「ふぅ、これで一件落着だネ」
カツオ「甚六さん生きてるかな?」
リン「かる〜く刺したから大丈夫だヨ」
警察官A「いたぞ!!あいつが不法入国した男だ!」
リン「げっ…もう追ってきた…」
タッタッタ
警察官B「おい、逃がすな追え!!」
111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 23:46:36.66 ID:bkKZS8St0
エド「あ、お前たちまだ遊んでたのかよ?」
カツオ「違うよ。僕達襲われてたんだ」
アル「誰に?」
中島「メガネの男だよ!!」
アル「え、2人共大丈夫!?」
カツオ「えーっと…糸目のお兄さんが倒してくれたんだ」
エド「糸目?」
アル「誰だろ…」
中島「それにしてもこの街は最近こんなのばっかりだよ!」
エド「ん、何がだ?」
カツオ「突然身体の一部が変貌して暴れ出したりするんだ」
アル「怖いね…」
中島「そーいう奴は決まって石を食べた奴なんだけどね」
エド「賢者の石か……?」
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 23:51:06.97 ID:bkKZS8St0
中島「まぁね」
カツオ「この街では賢者の石が普通にスーパーとかで売ってたりするんだ」
アル「あ、そういえばさっきの店でも…」
エド「誰がこの街に石を?」
中島「それが分かれば苦労しないさ!」
カツオ「デパートでは賢者の石のバーゲンとかもやってるぐらいなんだ」
エド「石のバーゲンって…何だよそれ…」
中島「正月には福袋に大量に入った賢者の石袋とかも売られるのさ」
アル「変わった街だね」
カツオ「街を繁盛させようとしてるのか分からないや…」
中島「おい磯野ォ、あの話してやれよ」
エド「なんだ?」
カツオ「あれは都市伝説だろ?有り得ないよ」
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/28(水) 23:55:25.05 ID:bkKZS8St0
中島「いいから、話してやれよ」
アル「どんな話でも僕達、聞くよ?」
カツオ「それじゃあ…」
数週間前
メガネの男と同じ時期に
「死なない人間」がこの街にいると噂されている
エド「死なない人間って…」
アル「ホムンクルス…?」
中島「なぁんだ!お兄さん達知ってるんじゃないか!」
カツオ「ホムンクルスがこの街にいるんだよ」
エド「死なない人間ねぇ…」
アル「エンヴィー達かな?」
エド「どうだろうな…あいつは化ける能力持ってるしよ」
アル「他のホムンクルスって可能性もあるよね」
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/29(木) 00:01:13.03 ID:WHW0Sq1O0
マスオ「時間が…時間が無い……」
タラ「クスクス…」
フネ「食べてイイ?」
波平「ダメよフネ、食べちゃダメ」
フネ「ぶーっ…」
キング・中島「お父様、準備が出来ました」
???「そうか…我々の計画もいよいよ最終段階へ移る」
マスオ(すまん…エドワードくん)
アナゴ「ハハハハハハッ!!!このアナゴ様がグチャグチャにしてやるよ!!」
サザエ「めん…ど…くせー……」
堂々の完結!!!
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/29(木) 00:01:30.23 ID:WHW0Sq1O0
支援ありがとう。終わりです。