1 名前:世界一のインポ[] 投稿日:2011/09/25(日) 20:16:46 ID:OSS3ueX60
俺はキョン。この町のタクシードライバーだ。
先週から降り続いている雨はいっこうに止まない……
店員「いらっしゃいませー」
キョン「知事の式典はどこだったかなぁ?」
若者「あぁ、羽白ジオセクションですよ」
キョン「羽白ジオセクションか……」
キョン「そろそろ仕事するか……」
俺は立ち読みしていたHな本を閉じて店を出た。
ブロロロ……「おっ!第一村人発見…いや、乗客発見!」
乗客「羽白ジオセクションまで頼む。急いでくれ!」
ブロロロ……キィー
乗客「あぁ、もうここでいいよ。」
キョン「580円です」
乗客「君は運転が上手いねぇ。ありがとう」
そう言うと、乗客は急いで走っていった。
乗客B「おや、久しぶりですね」
キョン「その声は!」
乗客B「えぇ。あの古泉一樹ですよ」
古泉「僕はジャーナリストになりました」
キョン「そうかい。で、どこに行きたいんだ?」
古泉「これは失礼。それでは羽白マンションまでお願いします」
2 名前:世界一のインポ[] 投稿日:2011/09/25(日) 20:57:43 ID:OSS3ueX60
ブロロロ……キィ
古泉「おや、もう到着しましたか。意外と早かったですね」
キョン「ここで何かあったのか?」
古泉「ええ。殺人事件がありました」
キョン「いったい誰が殺されたんだ?」
古泉「朝倉さんですよ。しかも、長門さんが殺しました」
キョン「おい!嘘だろ!」
古泉「残念ながら真実です。彼女はもう一般人ですので能力もありません」
俺は絶句した。 あの長門が人殺しだつて?そんなわけない。絶対何かあるはずだ。
キョン「おい古泉。俺もその事件の調査に協力させてくれ」
古泉「いいでしょう。しかし、仕事はどうするのですか?」
キョン「その事は気にするな。このタクシー会社は水に流されたからな!」
古泉「サラリと凄い事を言いますね……」
3 名前:世界一のインポ[] 投稿日:2011/09/25(日) 21:19:47 ID:OSS3ueX60
とりあえず人物の説明をしておく。
キョン(25才) 高校卒業後、羽白タクシーに就職する。
古泉(25) 大学卒業後、「週刊現在」の記者となる。今は羽白マンション殺人事件について取材している。
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このSSは、絶体絶命都市2 凍てついた記憶達 が元ネタです。
4 名前:世界一のインポ[] 投稿日:2011/09/26(月) 17:39:09 ID:7/Lfz3EY0
古泉「それでは僕が下見に行ってきます。警察の方がいますから」
キョン「そうか。じゃあ頼んだぞ」
キョン「…………遅いな……」
古泉「すいません。部屋には入れませんでした。ちょっと会社に連絡します」
古泉「はい。富田研究所ですね。了解しました」
ピッ
キョン「終わったか?」
古泉「ええ。お待たせしました」
キョン「次は富田研究所だな」
ブロロロ……
5 名前:世界一のインポ[] 投稿日:2011/09/26(月) 18:07:32 ID:7/Lfz3EY0
ラジオ「先週から降り続いている大雨の影響で、羽白川が決壊しました」
キョン「だってよ。どうする古泉」
古泉「研究所は大丈夫ですよ」
ブロロロ……キィ
--17:15 研究所駐車場--
古泉「誰もいませんね。まぁ偽の避難命令を出したからですけどね」
キョン「古泉、これからどこに行くんだ?」
古泉「僕についてくればわかります」
ーーー研究所一階ーーー
キョン「ハルヒの能力はどうなった?」
古泉「彼女の能力は自然消滅しました。それと同時に機関も解散しました」
キョン「だから最近ハルヒに会わなくなったのか」
古泉「到着しました。ここが最後の砦です」
キョン「扉が開いているな。ラッキー!」
古泉「ではこの書類を車に運んでください」
キョン「やれやれ。どんだけ持っていくんだ?」
古泉「これが最後ですから頑張ってください」
キョン「へいへい」
古泉「この資料は!」
6 名前:世界一のインポ[] 投稿日:2011/09/26(月) 18:29:44 ID:7/Lfz3EY0
プシュ-バタン!
キョン「どうした古泉!」
古泉「僕としたことが…何たる失態」
キョン「クソッ!開かない……」
古泉「パスワードを入力しないと開きません。この研究所の方を呼ばないと…」
キョン「誰を呼べばいい?」
古泉「鶴屋さんです。彼女なら分かってくれます」
キョン「どこに居るんだ?」
古泉「羽白ショッピング街だと思います」
キョン「わかった!待ってろ!」
ブロロロ……
7 名前:世界一のインポ[] 投稿日:2011/09/26(月) 18:43:59 ID:7/Lfz3EY0
ブロロロ……
キョン「あっ!鶴屋さん発見」
キョン「おーい!鶴屋さーん!」
鶴屋「おや?キョン君じゃないか!」
キョン「実は…カクカクシカジカ」
鶴屋「そっか!それは大変だね!でもね、キョン君に連れて行ってくれたい所があるんだ♪」
キョン「こっちの用事が先だ!」
カチャ
キョン「なっ!つ、鶴屋さん?」
鶴屋「悪いけど私の用事が先だよ」
キョン「ど、どこに行きますか?」
鶴屋「羽白ダムだよ♪なるべく急いでね」
キョン「は、はい!」
ブロロロ…… 「鶴屋さんがあんな事を…恐ろしいな…」
キョン「あのー。鶴屋さんって“〜にょろ”って言ったましたね」
鶴屋「今はその口癖を直したんだ。だから不思議でしょ?」
キョン「そうだったんですか……」
ブロロロ……
8 名前:世界一のインポ[] 投稿日:2011/09/26(月) 19:38:39 ID:7/Lfz3EY0
18:00 羽白ダム
鶴屋「ふぅ〜やっと到着」
キョン「俺は待ってますから!」
鶴屋「わかったよ〜♪」
キョン「古泉は大丈夫だろうか……」
ドドドド……
キョン「な、何が起きているんだ!」
鶴屋「お待たせ〜キョン君♪」
キョン「用事は済みましたか?」
鶴屋「うん♪恨みも晴らしたから」
キョン「う、恨み?」
鶴屋「朝倉さんが殺されたのは知っているよね」
キョン「ええ。もちろん」
鶴屋「あの犯人は長門有希とされていたけど、本当は違う。犯人は谷口なの」
キョン「谷口が?何でアイツが?」
鶴屋「詳しい事は言えないけど犯人は谷口だよ。だから…」
キョン「もう止めてください!」
鶴屋「!……ごめんねキョン君」
キョン「……じゃあ研究所に行きますよ」
ブロロロ……
9 名前:世界一のインポ[] 投稿日:2011/09/26(月) 20:00:53 ID:7/Lfz3EY0
19:00 富田研究所
キョン「この部屋です」
鶴屋「待ってて。すぐ開けるから」
プシュ-
古泉「ハァ、ハァ…お、遅いですよ」
キョン「スマン古泉。ちょっとヤボ用が出来てな」
古泉「そ…うですか。では僕達もこの町から逃げましょう。水がここまで来ました」
キョン「あぁ。そうだな」
ラジオ「羽白市の南部が水没しました。住民の方は一刻も早く避難してください」
キ•鶴•古「…………………」
キョン「じゃあ出発します」
ブロロロ……
10 名前:世界一のインポ[] 投稿日:2011/09/26(月) 21:13:11 ID:7/Lfz3EY0
ドガシャ-ンドドドドドドドドド
キョン「濁流が来た!」
ブロロロロロロロロ………
20:00 羽白中央ロータリー
古泉「そこの駐車場に止めてください」
ブロロロ キィ-
古泉「ここが僕の働いていた会社です。今は誰もいません」
鶴屋「私もここでお別れだね。キョン君、古泉君。ありがとう」
古泉「それではまたどこかで会いましょう」
古泉「では中に入りましょう」
古泉「おや?明かりがついていますね」
古泉「あ、須藤先輩!」
須藤「古泉君!まだこの町にいたのか!」
古泉「先輩、ちょっと見てもらいたい物が…」
須藤「………なるほど。そうだったのか…」
古泉「ええ。これもあなたのお陰ですよ」
キョン「顔を近づけるな。気持ち悪いぞ」
古泉「これは失礼」
須藤「これからどうするつもりだ?」
キョン「これから古泉と脱出しようと思っています」
須藤「そうか。それなら僕も連れて行ってくれないか?」
キョン「はい。いいですよ」
……こうして俺、古泉、須藤さん3人で水没する羽白市を脱出した……
鶴屋さんはあれから音沙汰がない。恐らく亡くなったのだろう…
涼宮ハルヒの絶体絶命都市 キョンver終了