スネ夫「たまにはゲームしにこいよ、のび太」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:ハルヒ「キョン! ……頭撫でなさいよ……」

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1 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/22(木) 23:48:04.66 ID:jJeXb3ZX0

のび太「え?…うん、今から行くよ」

スネ夫「待ってるぜ」

僕は違和感を覚えた。いつものスネ夫なら、あのガキ大将ジャイアンと結託して
明らかに4人対戦のゲームを「悪いな、これ二人用のゲームなんだ」と言う所である。
ここまで素直に誘われ、なおかつ用事が無いとなれば行かない理由は無いが、
僕は何か裏がありそうで怖かった。

のび太「お邪魔します。」

スネ夫「散らかってるけど、適当に座ってくれよ」

8 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/22(木) 23:51:53.61 ID:jJeXb3ZX0

ごく普通にスマッシュブラザーズが始まってしまった。

スネ夫「やっぱり俺はプリンが好きだなあ」

のび太「…」

他愛のない会話が続く。
僕は緊張のあまり勝てる試合を二つ落としてしまった。

スネ夫「…なあのび太」

そら来た、何かおかしいと思ったんだ。

スネ夫「俺、来月アメリカに行く」

のび太「…は?」

16 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/22(木) 23:54:25.83 ID:jJeXb3ZX0

スネ夫「親父がアメリカに支社作るんだと。

お雇い社長じゃ不安だからって、直接視察に行くらしい」

のび太「はは…すぐ帰ってくるんだろ?」

スネ夫「…わからない、親父は納得行くまで突き詰めるタイプだ。

中学校もあっちで通うかもしれない。」

のび太「…お、おいおい」

18 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/22(木) 23:57:20.73 ID:jJeXb3ZX0

スネ夫「隠してて悪かったな」

のび太「突然すぎるよ、何でもっと早く言ってくれなかったんだ」

スネ夫「…振り切りたかった。俺もできれば早く打ち明けたかった。

そのほうが楽になるからな、でも… 打ち明けた後日常をどう過ごせばいいのか分からなかった。

…怖かった。」

のび太「…スネ夫…」

20 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 00:01:09.59 ID:Dr30y71w0

結局その日は家に帰った。

のび太「ドラえもん…」

ドラえもん「どうしたんだい?のび太くん、

またジャイアンとスネ夫に泣かされたのかい?」

のび太「僕そんな泣いたように見える?」

ドラえもん「目が腫れてるよ」

のび太「…スネ夫に泣かされたよ。

まさかあんな形で泣かされるなんて、僕も驚いたよ。」

23 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 00:04:11.09 ID:Dr30y71w0

ドラえもん「転校?あのスネ夫が?」

のび太「不思議だよね、昨日まであんなに嫌な奴だと思ってたのにさ。

やっぱり、心のどっかで繋がってたのかなあ。」

ドラえもん「珍しいね、のび太くん」

のび太「うん?」

ドラえもん「君の事だから、『スネ夫の転校を止める道具』出してよ〜とでも言うのかと思ったよ。」

のび太「ははは…確かに言おうと思ってたよ」

24 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 00:07:17.42 ID:Dr30y71w0

のび太「でもやめたよ。道具でスネ夫の一生を左右するのはなんか卑怯な気がしてさ。

決めるのは、スネ夫だ」

ドラえもん「のびた君…」

のび太「笑って見送るよ、それに今の時代、会おうと思えば会えるさ。」

ドラえもん「…」

28 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 00:10:20.97 ID:Dr30y71w0

のび太「どこでもドアもあるだろ?」

ドラえもん「本当にそう思ってる?」

のび太「…え?」

ドラえもん「アメリカに行っちゃう…それは確かに問題じゃない。

会おうと思えばいつだって会える。

けど…君は怖がってるんだ。

スネ夫がのび太くんと同じ日常を共有しなくなるのが辛いんだ」

のび太「…」

32 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 00:13:09.12 ID:Dr30y71w0

ドラえもん「スネ夫がアメリカで友達を作って…

自分より大切なものができてしまうかもしれない」

のび太「やめろ…やめろ!」

ドラえもん「強がらないでさ…思いっきり泣きなよ。」

のび太「うっ…うわああああ!!」

ドラえもん「よしよし」

のび太「ズネ夫がッ!!い゙な゙ぐなるなんでっ!

考えたごどながったんだ!」

33 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 00:15:09.30 ID:Dr30y71w0

夜はうまく眠れなかった。
スネ夫も同じだろうか。
僕は同じでいてほしかった。
アメリカに行くまでは、僕やジャイアン…ドラえもんやしずかちゃんの事を考えて
眠れないでいてほしかった。

なぜか僕は早起きした。結局僕は眠れなかった。

38 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 00:18:43.99 ID:Dr30y71w0

登校する道はいつにも増して足取りが重く感じる。
早起きしたからゆっくり歩ける、それだけが救いだ。

ジャイアン「お…のび太。」

のび太「ジャイアン…」

39 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 00:21:05.21 ID:Dr30y71w0

ジャイアン「聞いたかよ、スネ夫が転校だと」

のび太「聞いた…昨日わざわざスネ夫の家まで行ってさ。

白々しくスマブラなんてやっちゃったよ」

ジャイアン「…お前泣いただろ」

のび太「どーだかね…」

ジャイアン「まー、どー思ってるか知らねーけどよ。

今の時代、いつだって会えるさ!どこでもドアもあるしよ!」

そう言ってジャイアンは笑った。目は腫れていた。

のび太「…そうだよね!」

40 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 00:25:33.65 ID:Dr30y71w0

スネ夫「俺、転校します」

朝の会でスネ夫はクラスのみんなに転校することを伝えた。
スネ夫の中で覚悟はもう決まっているようだ。
クラスはざわついている。

女子A「そんな…スネ夫さん!」
女子B「私を置いていくの!?」

スネ夫は出来杉と並んでモテた。女子がこう言うのも仕方無いだろう。

スネ夫「今まで隠しててごめん。

…でも、出発まで時間はあるんで、その時間を大切に使いたいです」

先生「んぅほぅねかわあがいなくなるのはすぁみしい」

54 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 00:39:13.43 ID:Dr30y71w0

放課後になってもスネ夫転校の衝撃は消えることがなかった。

有象無象「あっちに行っても私の事忘れないでね!」

ここまでモテるスネ夫に彼女がいないのはこの子が原因だ。

しずか「相変わらずスネ夫さんはモテるわねえ〜」

しずかちゃんだ。

56 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 00:46:15.42 ID:Dr30y71w0

スネ夫「あ・・・しずかちゃん」

しずか「ちぃ〜っす」

何者にも囚われない性格がスネ夫の心をガッチリキャッチ。

しずか「いやあ〜すごいわね。

バレンタインデーみたいだわ。」

スネ夫「照れるよ、しずかちゃん」

のび太「僕もスネ夫ぐらいモテたいよ」

スネ夫「おめーには無理だよ!」

のび太「言ったなギザギザ頭!」

僕は無理して馬鹿を言い合った。
不思議とスネ夫も同じだという事は心でわかった。
会話が白々しい。

65 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 00:53:40.42 ID:Dr30y71w0

出来杉「おいおいおい骨川よォ…!

俺のファンもいつの間にかお前のファンだよ…!

こりゃァまいッたねッ!」

出来杉は下の名前が独歩だ。

スネ夫「今日だけだよ。いなくなったら元に戻る」

出来杉「…寂しくなるな。」

しずか「そうね…」

のび太「…」

66 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 00:57:58.96 ID:Dr30y71w0

その日は、ジャイアンとスネ夫と僕で帰った。

スネ夫「こうやって帰るのもあと何日だろうなあ」

ジャイアン「おい…スネ夫。」

スネ夫「何?」

ジャイアン「いいのか?しずかちゃんに気持ち伝えなくて」

スネ夫「え…」

のび太「お、おいジャイアン、今言う事じゃあないだろ。」

71 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 01:06:23.43 ID:Dr30y71w0

ジャイアン「俺はここで帰るぜ…」

スネ夫「…バイバイ」

のび太「おい!ジャイアン!」

沈黙が僕たち二人を襲った。
多分スネ夫は気づいている。
僕もしずかちゃんを好きだという事に。

75 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 01:09:13.36 ID:Dr30y71w0

スネ夫「なあ…のび太。」

沈黙を破ったのはスネ夫だった。

スネ夫「俺はしずかちゃんが好きだ…」

のび太「…ああ。」

スネ夫「お前もだろ?」

のび太「……ああ。」

スネ夫「だろうなあ、可愛いっていうか、カッコいいんだよなしずかちゃんは。」

のび太「群れてなくてな」

78 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 01:12:24.45 ID:Dr30y71w0

スネ夫「アメリカ行くまでに告白するつもりだ…これは譲れねえ」

のび太「…いいんじゃないか」

スネ夫「お前もだ」

のび太「!?」

スネ夫「俺は全てスッキリさせてアメリカに行きたい」

のび太「…」

スネ夫「卑怯なマネはすんなよ、じゃあな!」

のび太「うん…」

80 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/09/23(金) 01:15:42.16 ID:Dr30y71w0

眠いから落ちます!
明日まで残ってたら続き書くぜ!



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