キョン「今週は不思議探索パスな」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 08:31:37.73 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「え?なんで?」

キョン「悪い。ちょっと用事ができちまってな」

ハルヒ「やだ!」

キョン「はあ?」

ハルヒ「やだったらやだ!用事はキャンセル!不思議探索行くわよ!」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 08:33:52.70 ID:YMY05vXo0

キョン「おいおい、毎週やってんだからたまには良いだろ」

キョン「頼むよ、どうしても外せない用事なんだ」

ハルヒ「SOS団の活動より優先する用事ってなによ!?」

キョン「…………」

ハルヒ「答えなさい!」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 08:35:59.32 ID:YMY05vXo0

キョン「言っても怒らないか?」

ハルヒ「内容によりけりね!」

キョン「じゃあ言わない」

ハルヒ「なんでよ!」

キョン「だって、言ったらお前怒りそうだもん」

ハルヒ「たかが用事の内容言うだけでしょ!?それともあたしには言いたくないの?」

キョン「ああ、言いたくないな」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 08:37:51.42 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「むむむむむむむむ!!!」

キョン「じゃ、そういうわけだから今週は不思議探索パスだから、よろしく」タッ

ハルヒ「あっ、ちょっとキョン!待ちなさい!」


みくる「ふぇぇぇ」

古泉「んっふ」

長門「……」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 08:39:52.39 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「古泉くん!!!」

古泉「はい」

ハルヒ「あなたは知ってる?キョンの用事!」

古泉「いえ、まったく」

ハルヒ「みくるちゃんは!」

みくる「ふぇぇぇぇぇ、知りません〜」

ハルヒ「っち、有希は?」

長門「……さあ」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 08:42:32.11 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「なによ!誰も知らないの?」

古泉「そのようですね」

ハルヒ「キョンのヤツ、いったい何の用事なのよ!!!」

古泉「……」

ハルヒ「こうなったらこっちも考えがあるわ!みんな今週末はキョンを
    尾行するわよ!」

みくる「えぇぇぇぇぇぇ」

ハルヒ「なに?文句あんの?」

みくる「な、ないでしゅう」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 08:45:06.68 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「有希も古泉くんも良いわね!?」

古泉「仰せのままに」

長門「…………問題ない」

ハルヒ「よ〜〜〜〜し、みてなさいよキョン!!!」グヌヌヌヌヌヌ

ハルヒ「あんたの用事、しかとこの目に焼きつけてあげるんだから!!!」



古泉(これは、いろいろと不味いかもしれませんね)  Prrrrrr

古泉(おっと早速バイトですか。やれやれ)

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 08:47:23.65 ID:YMY05vXo0

てなわけで週末。



ハルヒ「みんな、準備は良い?」

古泉「ええ」

みくる「ほ、本当に後をつけるんですかぁ?なんかキョン君に悪い気が…」

ハルヒ「用事を言わないあいつが悪いのよ!」

有希「……」

ハルヒ「っと、出てきたわよ!」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 08:52:06.55 ID:YMY05vXo0

キョン「…………」ガチャ



ハルヒ「家を出たわ。どうやら一人みたいだけど、こんなに朝早くから
    活動するなんてあいつらしくないわね」

古泉「……」

ハルヒ「それにちょっとおしゃれしました♪的な恰好もムカつく!」

ハルヒ「不思議探索のときはいつも普段着なのに!」

みくる「……」

ハルヒ「あれじゃあ、まるで誰かとデートするみたいじゃない!」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 08:55:55.71 ID:YMY05vXo0

みくる「というより、ふつうにデートなんじゃあ…」

ハルヒ「そんなワケないでしょ!」クアッ

みくる「ひぃっ!?」

ハルヒ「あいつがデートなんてするはずないわ!」

ハルヒ「あいつとデートして喜ぶような女がこの世界にいるもんですか!」

ハルヒ「そうに決まってる!」

古泉「……」

長門「……」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 08:57:57.61 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「なによ!」ギロッ

古泉「いえ、なにも…」

ハルヒ「ふん!追うわよ、みんな」タッ

古泉「はい、仰せのままに」

みくる「ふえぇぇぇぇ」

長門「……」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 09:02:34.87 ID:YMY05vXo0

駅前。



キョン「え〜〜〜と」キョロキョロ



ハルヒ「どうやら人を待ってるみたいね」

古泉「そのようで」

ハルヒ「いつもはあいつが一番最後なのにムカつく!」

ハルヒ「なんであたし達はいつも待たせてるのに、今日にかぎって早く
    到着してんのよ、あいつは!!!」

みくる「だからデートなんじゃ…」

ハルヒ「そんなワケないでしょ!」クアッ

みくる「ひぃっ!?」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 09:06:14.55 ID:YMY05vXo0

キョン「ん?」

鶴屋「ごめーん!待ったかな?」

キョン「いえ、俺もいま来たとこですから」

鶴屋「そっかそっか♪」



ハルヒ「む!どうやら来たみたいね」

古泉「相手は……鶴屋さんのようですが」

みくる「ふえぇぇぇぇ」

長門「…………あのデコ介が」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 09:08:38.65 ID:YMY05vXo0

キョン「じゃ、行きましょうか」

鶴屋「だね♪エスコートよろしくぅ!」

キョン「はいはい」



ハルヒ「遠くて何いってるのか分かんないわ」

みくる「でも良い雰囲気っぽいですぅ、やっぱりデート…」

ハルヒ「みくるちゃん!」

みくる「は、はいぃぃ!」

ハルヒ「お願いだから黙ってて、ね?」

みくる「は、はいぃぃぃ」ブルブルブル

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 09:13:41.27 ID:YMY05vXo0

電車。



ハルヒ「どこまで行く気かしら、あの二人」

古泉「僕には皆目見当つきませんね…」

古泉(というより、涼宮さんがお二人のデート見てて世界が破滅したら
   洒落になりません)

古泉(なにか策を講じる必要が…)

長門「……」クイクイ

古泉「長門さん?」

長門「任せて」

古泉「何をです?」

長門「大丈夫。わたしが殺るから。うまく殺るから」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 09:17:30.43 ID:YMY05vXo0

古泉「なんかとっても不安なんですが……」

長門「世界はわたしが守る」

古泉「…………」

みくる「……」



ハルヒ「あっ、二人が降りたわ!乗り換えるみたいよ!」ダッ

古泉「まあ、今はまだ様子を見ますか…」

長門「シュッシュ」ブンブン

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 09:23:45.63 ID:YMY05vXo0

キョン「えっと……」

鶴屋「あっ、アッチじゃないかなキョン君。新幹線乗り場って書いてる」

キョン「あっ、あれですね。すみません、新幹線とか乗り慣れてなくて」

鶴屋「良いって良いって♪お姉さんも頼ってくれていいにょろよ?」

キョン「ははは」



ハルヒ「どうやら新幹線に乗り換えるみたいね!」

ハルヒ「古泉くん!財布!」

古泉「はいっ!ってえぇぇぇ!?僕ですか?」

ハルヒ「当り前でしょ!女の子にお金つかわす気?」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 09:27:05.78 ID:YMY05vXo0

古泉「そ、そういうわけでは…」

ハルヒ「だったら財布!早くしなさい!」

古泉「くぅっ!領収書ください!」バン

係員「お客さん、どこまで?」

古泉「あ……」

みくる「どこまでって……二人はどこまで行くつもりなんでしょう」

ハルヒ「こういうときは一番高い切符買うのよ!そうすればどこまででも
    行けるわ!」

古泉「ちょ、おま!?」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 09:30:03.78 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「いいから買う!」

古泉「の、乗り過ごした分はあとで追加で…」

ハルヒ「ぐずぐずやってたらキョンを見失っちゃうでしょ!良いから買いなさい!」

係員「……お連れ様はああ言っておられますが」

古泉「一番高いの下さい……4枚分」シクシクシク

係員「かしこまりました」

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 09:33:56.44 ID:YMY05vXo0

新幹線内


古泉「け、経費で落ちなかったら僕はどうすれば……」

みくる「それよりなんで古泉くんそんなに現金持ってるんですか?
    ソッチの方が不思議ですぅ」

古泉「なにかあった時にすぐに使えるよう、組織のお金持ち歩いてるんですよ」

古泉「もう使いきってポケットマネーに手が出てますが…」シクシクシク

長門「完全に裏目」

古泉「う、うわぁぁぁぁん!!!」

ハルヒ「ちょっとソコ!うるさいわよ。キョンに気付かれちゃうじゃない!」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 09:37:19.41 ID:YMY05vXo0

みくる「そ、そう言えばキョン君と鶴屋さんはどんな感じですか?」

ハルヒ「相変わらず遠くてなに喋ってるかは分かんないわ」

ハルヒ「ただ、あのバカ。鶴屋さん相手に鼻の下伸ばしまくってる
    みたいだけどね!!!」


     アハハハハハ   ニョローン ニョローン


みくる(き、機嫌わるいですぅ涼宮さん)ブルブル

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 09:41:39.78 ID:YMY05vXo0

みくる「古泉くん、古泉くん」ササッ

古泉「なんですか、慰めてくれるんですか朝比奈さん?」

みくる「いえ、そうじゃなくて機関の方は今回の件、なにか情報
    掴んでたりとかはしないんですか?」ボソボソ

みくる「このままだと世界が壊れそうなんですけどぉ…」

古泉「鶴屋家に関しては、機関といえど監視は行っていません。大切な
   パトロンですから」

みくる「あ、そうでしたね」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 09:44:19.11 ID:YMY05vXo0

古泉「ですから本当に知らないんですよ、僕も。二人の行き先に関しては」

みくる「長門さんは?」

長門「知っていたら今頃、デコ介の席とあたしの席は入れ替わっていたはず」

みくる「で、ですよねぇ…」

長門「でも安心してほしい」

長門「どんな事になろうと、わたしはデコ介をこの世から消す」

みくる「……」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 09:50:11.14 ID:YMY05vXo0

キョン「にしても今日は久し振りに羽を伸ばせて嬉しいです」

キョン「いつもは不思議探索ばっかりですから」

鶴屋「おんや〜〜〜、そんな事言っていいのかなっ?」

鶴屋「ハルにゃんが聞いてたら怒るよ〜〜〜?」

キョン「あははははは、いくらなんでも新幹線まで乗って尾行してたりは
    しませんよ」

キョン「もし乗ってたら国宝級のバカですよ」

鶴屋「あっはっは!確かに!」



ハルヒ「くしゅん!なによ、あの二人盛り上がっちゃって!」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 09:58:40.83 ID:YMY05vXo0

キョン「それよりお腹すきません?目的地までまだありますし車内販売
    の駅弁でも」

鶴屋「ふふ〜〜〜ん、そう言うだろうと思って!」ジャジャーン

キョン「あ、それは…」

鶴屋「鶴屋さんの手作り弁当!今日のはとくに気合入れて作ってるよ!」

キョン「おぉ!」



ハルヒ「あ、鶴屋さんがお弁当とりだしたわ!キョンに餌づけする
    つもりね!ムカつく!」

古泉「こっちもお腹すいて来ましたけど…」グー

みくる「朝早くから尾行してたせいでお腹ぺこぺこですぅ」

長門「カレーが食べたい」

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 10:12:13.78 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「そういえば、あたしもお腹すいたわ」グー

古泉「僕らもたべませんか?ちょうど車内販売来たみたいですし」

販売「お弁当はいかがですかあ?」ガラガラ

ハルヒ「そうね!すみませーん、一番高いお弁当4つください」

ハルヒ「あとお茶4本とおかし……これとこれとこれと……
    面倒だから全部ください」

古泉「なんで一番高いのばっかり選ぶんです?」

ハルヒ「え、せっかく新幹線乗ったし。少しいい旅夢気分で気持ちを
    立て直そうかと…」

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 10:14:51.80 ID:YMY05vXo0

古泉「だからってこんな量食べ切れるわけ……」

長門「けふぅ」

古泉「……」

ハルヒ「あっ、有希ってばあたし達の分まで食べちゃったの?」

みくる「ふえぇぇぇ、酷いですぅ長門さん!」

古泉「ま、まだ支払いも済んでないのに…」

長門「おかわり」

古泉「え?」

長門「おかわり」

古泉「……」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 10:19:55.15 ID:YMY05vXo0

古泉「お金置いときますのでこれで食べてください…」スッ

ハルヒ「あら、悪いわね」

古泉「僕は少しトイレに行きますので…」


Prrrrrrr  ガチャ


古泉「ああ、森さんですか?至急僕の口座にお金を振り込んで
   頂きたいのですが……えっ、それどころじゃない?」

古泉「そこをなんとか……はい、はい。ええ、そうです涼宮さん
   も一緒です」

古泉「ですから経理の方から涼宮さんがらみの経費としてですね……え?
   目的?知りませんよ、そんなの」

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 10:23:04.09 ID:YMY05vXo0

古泉「でももう活動資金に限界がですね……え、自腹?うそですよね」

古泉「鶴屋家からお金がまだ振りこまれてない?そんな…」

古泉「当面は自腹で建て替えですか……分かりました」

古泉「では私的な用件ですが、森さん僕にお金……」


プツッ ツーツーツー


古泉「切れた……チクショウ」

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 10:27:56.74 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「あっ、やっと戻って来た」

みくる「なんで目が赤いんですか?」

古泉「なんでもありません。それより僕の弁当はどこです?
   お金渡したんですから僕の分も買っててくれましたよね?」キョロキョロ

ハルヒ「あっ、それなら有希が…」

長門「けふぅ」

古泉「あ、あれだけ食べたのにまだ食べたんですか?」

長門「ごちそうさま」

古泉「チクショウ」

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 10:32:36.52 ID:YMY05vXo0

古泉「もういいです……それで何か進展はありましたか?」

ハルヒ「相変わらずキョンは鶴屋さんに鼻の下伸ばしてるわ。ムカつく!」

古泉「はあ、そうですか…」

ハルヒ「なによキョンのヤツ、デレデレしちゃって!」プンプン


Pipipipipipipipipipi


古泉(ん、メール?森さんから?)パカッ

古泉(遊んでないで現場に向かえ、か……ははは、機関って
   僕が立ちあげたんじゃなかったっけ?)

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 10:51:39.07 ID:YMY05vXo0

2時間後!


キョン「ついたぁ!」

鶴屋「にょろ!」

キョン「思ったよりは遠くなかったですけど、それでも肩こりますね、
    新幹線は」

鶴屋「まあね♪」

キョン「けど、空気が良いですよね、ここ」

キョン「なんかザ、自然って感じで」

鶴屋「田舎だからねぇ」

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 10:56:15.71 ID:YMY05vXo0

キョン「それで、まずはドコ行くんです?」

鶴屋「そうだねぇ、まずは適当に本屋でも探してるるぶでも買う?」

キョン「もしかして事前に調べたりとかしなかったんですか?」

鶴屋「いやあ、行き当たりばったりの方が面白い気がしてさ〜」

キョン「ははは、確かにそうかも」

鶴屋「でしょ?」



ハルヒ「ついた〜」

古泉「まさか新幹線を降りてまた乗り換えるとは……おかげで
   さらに費用が…」ブツブツ

みくる「わ〜〜〜、あたし死国ってはじめてですぅ!」

古泉「朝比奈さん、死国じゃなくて四国ですよ」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 10:58:57.14 ID:YMY05vXo0

古泉「でもまたなんで四国なんかに……ここって観光になる場所なかった
   気がするんですが……阿波踊りはもう終わってますし」

ハルヒ「あれじゃない?うどんでも食べに来たんじゃ」

みくる「わざわざこんな遠いとこまで来てうどんですか?」

みくる「そんなに頑張るほどのもんじゃない気が…」

ハルヒ「でも他に何があんのよ、ここ」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 11:00:57.64 ID:YMY05vXo0

長門「みかん」

ハルヒ「え?」

長門「四国と言えばみかん」

古泉「ああ、確かに!」

みくる「ちょっと待って下さい!それこそわざわざ来る程のものじゃ」

ハルヒ「分からないわよ?鶴屋さんまで来るという事はすごいミカンが
    あるのかも!」

みくる「そうなんですか?」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 11:04:18.21 ID:YMY05vXo0

古泉「そんな噂は聞いた事が…」

ハルヒ「ま、なんいしても追うわよ、二人を!」

古泉「は、はいっ!」



キョン「う〜〜〜ん」

鶴屋「ちょっと見てみたけどやっぱり何にもないね、四国は」

キョン「というより何で四国来たかったんですか?」

鶴屋「いやあ、うどん食べようかなと思ったんだけど…」

キョン「でも弁当食べちゃいましたよ、俺達」

鶴屋「そうなんだよねぇ……うっかりうっかり」

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 11:07:36.38 ID:YMY05vXo0

キョン「どうします?」

鶴屋「う〜〜〜ん、八十八か所参りでも良いんだけど……」

キョン「地味ですね」

鶴屋「だね」

キョン「他は……」

鶴屋「あっ、キョン君キョン君これみて!」

キョン「え、なになに……岡山で遊ぼう!鷲羽山ハイランド?」

キョン「遊園地ですかね」

鶴屋「キョン君ココ行こう!」

キョン「え?四国は?」

鶴屋「いいからいいから!」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 11:08:51.58 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「あっ、また電車に乗るみたいよ!古泉くん財布!」

古泉「わ、分かりました」シクシクシク

みくる「可哀想ですぅ…」

長門「がんば」

古泉「同情するならお金ください…」

みくる「それは…」

長門「やだ」

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 11:12:27.39 ID:YMY05vXo0

児島駅!


キョン「ふう、到着〜」

鶴屋「うんうん♪ついたね」

キョン「あの遠くに見える観覧車があるとこが鷲羽山ハイランドか…」

鶴屋「遠いねぇ、歩きは無理かな」

キョン「バス出てるんじゃないですか?」

鶴屋「う〜〜〜ん、アレかな?」ビッ

キョン「あっ、それっぽいですね」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 11:17:58.91 ID:YMY05vXo0

鶴屋「ふんふん次に出るバスはと……うわ…」

キョン「どうしたんです……げ」



ハルヒ「あ、二人は次はバスに乗るみたいよ!」

古泉「まだ金を使うのか、彼らは」

長門「留まるところを知らない出費」

みくる「古泉くん、お金残ってますかあ?」

古泉「はは……さっきATMで今月分の生活費も降ろしましたから…」

長門「だったら安心」

古泉「……」

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 11:22:59.75 ID:YMY05vXo0

キョン「1時間に一本…」

鶴屋「キョン君、いま何時だっけ…」

キョン「2時過ぎです」

鶴屋「1時間待ってたらほとんど遊べる時間ないよね」

キョン「ええ、まあ」

鶴屋「どうする?」

キョン「俺に聞かれても……鶴屋さんはどうしたいんです?」

キョン「鷲羽山ハイランドで遊びたいんですか?」

鶴屋「なんかテンションめっさ下がったさ…」

キョン「……」

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 11:25:21.98 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「なんか二人とも落ち込んでるわ!」

古泉「ええ、どうしたんでしょう」

ハルヒ「なんにせよ、楽しそうじゃないからあたしは別に構わないわ!」

みくる「涼宮さん、性格わるいですぅ」ボソッ

ハルヒ「なんか言った、みくるちゃん?」

みくる「な、なんにも言ってないですぅ!」

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 11:32:28.60 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「あっそう」クルッ

ハルヒ「って、二人とも駅に向かったわよ!?」バッ

古泉「なっ、バスに乗るんじゃなかったんですか?ここに何しに
   来たんですか、あの二人は!」

ハルヒ「あたしが知るはずないでしょ!」ダダダダ

ハルヒ「とりあえず古泉くん、財布!」ダダダ

古泉「ふえぇぇぇぇぇ…」ダダダ

ハルヒ「幼児退行してんじゃないわよ!キョン達見失っちゃうでしょ!」ダダダ

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 11:38:10.30 ID:YMY05vXo0

で。



ハルヒ「ハア、ハア、ハア」

ハルヒ「なんとかキョン達と同じ電車に乗れたわね」

みくる「二人ともどこに向かうんでしょうか?」

古泉「できればもう動きまわらずにこのまま大人しく帰って
   頂きたいのですが……財布的に」

長門「……お腹すいた」

古泉「え?」

長門「動き回ってお腹すいた。食べる許可を」

古泉「た、食べる許可ってなんですか?また僕にたかる気ですか?」

長門「そう」

古泉「そうって、あんた……」

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 11:43:45.99 ID:YMY05vXo0

長門「許可を」

古泉「で、でもここは電車の中ですし」

長門「なら外に出てからでいい。食べる許可を」

古泉「うっ…」

ハルヒ「古泉くん、あたしもお腹すいたわ!駅に降りたらきび団子でも
    買いましょう!」

古泉「涼宮さん…」

長門「団長もああ言っている。許可を」

古泉「分かりましたよ!買えばいいんでしょ、買えば!」

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 11:47:10.39 ID:YMY05vXo0

岡山駅。


キョン「ふう、今日は移動の連続だ」

鶴屋「ごめんよ〜、こんな筈じゃなかったんだけどね」

キョン「いや、たまには良いですよこんなのも」

キョン「それにハルヒで慣れてますし、なんといっても今回の旅行は
    鶴屋さん持ちですから」

鶴屋「誘ったのはあたしだからね♪これくらいは当り前さ♪」

キョン「あははははは」

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 11:50:43.38 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「なによなによ、さっきまで沈んでたかと思えばまた楽しそう
    にしちゃって!」モグモグモグ

古泉「ええ、こんなに遠出しているのに観光らしい観光もせず無駄に
   電車に乗ってぐるぐる回ってるだけなのに、なんであんなに楽しそう
   なんでしょう」モグモグモグ

古泉「正直狂ってますよ」モグモグモグ

みくる「ふえぇぇぇ、古泉くんの喋り方にトゲが出てきてますぅ」モクモク

長門「……」ガツガツガツガツガツガツガツガツ

ハルヒ「あっ、ちょっと有希!食べ過ぎよ!」

長門「問題ない」ケフウ

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 11:53:27.37 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「古泉くん!もう一箱買ってきなさい!大急ぎで!」

古泉「っち!」タタタ

みくる「……長門さん」

長門「……」プイ

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 12:55:41.34 ID:YMY05vXo0

キョン「で、次はドコ行きます?」

キョン「四国も岡山も正直観光するような場所無かったですけど」

鶴屋「う〜〜〜ん、せっかく岡山まで来たし広島でも寄ってく?」

キョン「広島は見るとこあるんですか?」

鶴屋「原爆ドーム?」

キョン「……」

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 12:59:07.35 ID:YMY05vXo0

キョン「なんかこう、もっと若者向けの観光場所は…」

鶴屋「う〜〜〜ん…」



ハルヒ「なんか悩んでるみたいね」

みくる「次の行き先でもめてるんでしょうか」

ハルヒ「そうかも!古泉くんまだかしら、キョン達見失ったら
    どうするのよ!」

長門「けふう」



古泉「あ、それとこれとこれもお願いできますか。はい領収書も
   おねがいします。はい。はい。どうも」

134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 13:02:27.20 ID:YMY05vXo0

古泉「お待たせしました。買ってきましたよ」タタタタタ

ハルヒ「おそい!どこまで買いに行ってんのよ!」

古泉「す、すみません…」

ハルヒ「いいからさっさと財布出しなさい!新幹線乗るわよ!」

古泉「ま、また一番高いのですか?」

ハルヒ「当り前でしょ!GO!!!」

古泉「くぅ…」

136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 13:05:58.56 ID:YMY05vXo0

再び新幹線


古泉「それで、次はドコに向かうんです?」

ハルヒ「あたしが知る筈ないでしょ!」イライラ

古泉「そうですか…」

ハルヒ「それよりその大きな荷物はなに?」

古泉「これですか?これはせっかく岡山まで来たので自分への
   お土産を……長門さん?」

長門「なに?」

古泉「なんで僕のバッグからきび団子出してるんです?あなたにはさっき
   新幹線乗る前に渡しましたよね」

長門「もう食べた」

古泉「……」

137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 13:09:23.23 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「良いじゃない、別に。減るもんでもなし」

古泉「いや、減ってますよ?凄い勢いで減ってますよ?」

長門「ガフガフガフガフ」ムシャムシャ

ハルヒ「男がそんな些細なこと一々気にしてんじゃないわよ!」

ハルヒ「それよりあたし達の目的はキョンでしょ?」

ハルヒ「キョンを見失ったらこの旅は無駄なモノになるの!」

ハルヒ「古泉くん、あなたはもっと自覚を持ちなさい!それでも副団長なの!?」

古泉「……」

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 13:23:56.89 ID:YMY05vXo0

キョン「なんか後ろの方が騒がしいな…」

鶴屋「きっといい旅夢気分で浮かれてるんだよ」

キョン「そうなんですかね」

鶴屋「それより京都ついたら何しよっか?」

キョン「う〜〜〜ん、とりあえず宿でも探しときます?」

キョン「もう日帰りするのもしんどいですし」

鶴屋「おぉっ!高校生の身分で異性と外泊なんてキョン君やるねぇ!」

キョン「こうなったのは鶴屋さんのせいですよ?もっと計画性持って下さい」

鶴屋「あっはっは!たしかに」

147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 13:30:10.79 ID:YMY05vXo0

というわけで京都。


キョン「ふう……やっと着いた」

鶴屋「お〜〜〜、京都だ〜」

キョン「あ、あそこ旅行案内所っぽいですね。宿があるかどうか聞いて
    みましょうか」

鶴屋「キョン君、頼りになる〜」

キョン「すみませ〜ん」

受付「なんでしょう」

キョン「あの、宿を探しているんですが……当日予約可能なトコ
    ってあります?」

受付「旅館かホテルかお決まりでしょうか?」

鶴屋「どっちでも良いよ!あたしは」

キョン「じゃ、そういう方向で…」

148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 13:33:07.14 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「ついた〜」グテー

古泉「まさか四国まで行ってから京都に来るとは……何考えてんですか、
   あの人たちは」

みくる「案外なにも考えてなかったりして…」

古泉「もしそうなら、僕はこのやるせなさをドコにぶつければ
   いいんですか」ワナワナ

みくる「え〜〜〜〜っと…」

長門「あのデコ介にぶつければいい。私が許す」

古泉「こいつ……」プルプル

150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 13:36:06.15 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「ちょっとちょっと!揉めてる場合じゃないでしょ!」

ハルヒ「どうやらキョン達、今日はここで宿をとるつもりよ!」

古泉「なっ、マジですか?」

みくる「古泉くん、口調が…」

ハルヒ「高校生の分際で異性と無断外泊なんて風紀が乱れるわ!
    断固阻止すべきよね!」

長門「賛成」

ハルヒ「でしょ?」

152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 13:39:43.36 ID:YMY05vXo0

ハルヒ「でも、あたし達の存在がばれるのもどうかと思うの」

みくる「なんでですかぁ?」

ハルヒ「だってバレたら、あたしがストーカーやってる変な女だとキョンが
    誤解しちゃうかもしれないじゃない!」

古泉「それって……」

みくる「誤解というより本t…」

ハルヒ「うるさいうるさいうるさ〜〜〜い!!!」

ハルヒ「いいからキョンにあたし達の存在がばれないように二人を外泊から
    阻止するのよ!」

みくる「ふえぇぇぇぇ…」

155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 13:52:18.61 ID:YMY05vXo0

キョン「宿も取れたし、これで落ち着いて観光できますね」

鶴屋「だねぇ♪せっかく来たし八つ橋でも食べに行く?」

キョン「それだったらさっきの案内所の人に教えてもらった大原女屋でも
    行きます?茶屋みたいですけど」

鶴屋「八つ橋あるかなっ」

キョン「行ってみたら分かるんじゃないですか?」

キョン「なかったら無かったでお土産屋で買えばいいですし」

鶴屋「それもそっか♪」

154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 13:51:16.19 ID:QjZtJ59j0

つまんね

157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 13:53:43.04 ID:YMY05vXo0

>>154

奇遇だな 俺もつまんないと思ってたんだ

朝倉ときゃっきゃうふふするSSだったはずなのになんで鶴屋さんになったし

162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 14:00:48.52 ID:YMY05vXo0

本当は>>23あたりから朝倉とキョンがらぶらぶして、ハルヒが
ひたすらやきもち焼いて古泉がおろおろするSS、そんなSSが
書きたかったんだ

鶴屋さんなんていらねーよ、くそったれ

164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 14:04:02.96 ID:YMY05vXo0

よし、落とそう



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