1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 12:50:10.06 ID:pLiSnjKUO
葛城「君が乗らなければ傷ついたその子がまた乗ることになるんだ」
葛城「自分を情けないとは思わないのか!?」
ゲンミ「もういいわ…、放っておいて。葛城一尉」
葛城「………」
ゲンミ「シンコ、返るのならぐずぐずしてないでさっさと帰って!」
シンコ「うっ…」
シンコ「……分かったわ、母さん。乗ればいいんでしょ?」
シンコ「私が乗る」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 12:53:02.18 ID:pLiSnjKUO
葛城「シンコちゃん!」
シンコ「はいっ」
葛城「取り敢えず歩くんだ!」
シンコ「あ…歩くってどうすれば」
葛城「意識を集中して歩くことだけ考えろ!」
葛城「考えるだけでいいんだ!」
シンコ(歩く…?)
シンコ(歩く…)
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 12:58:41.93 ID:pLiSnjKUO
シンコ「うわっ」
葛城「やった!歩いた!」
シンコ(と…止まって)
シンコ「と…止ま…」
シンコ「もうっ!!そのまま行っちゃえ!」
葛城「あっ、駄目だ!!
シンコちゃん待つんだ!!」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 13:03:20.75 ID:pLiSnjKUO
シンコ「おりゃあああああああああ!」
シンコ「きゃっ!!……あっ!?」
葛城「シンコちゃんっ!!」
シンコ「あああ…ん……」
葛城「なんとかしろよっリツオ! こんなんじゃまともに戦えないじゃないか!」
リツオ(こんなのありえない)
リツオ(まさか、シンクロ度数が変動しているとでもいうのか!!)
葛城「いけないっ!シンコちゃん!よけろ!!」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 13:07:32.57 ID:pLiSnjKUO
シンコ(…あれは夢だったのかな)
シンコ(私がエヴァに乗ったことも)
シンコ(使徒と戦ったことも…)
葛城「酷いねえ、傷心の娘に声もかけないなんて」
シンコ「ミサトさん…」
葛城「迎えに来たよ」
葛城「怪我は大したことないんだって? よかったね」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 13:12:49.48 ID:pLiSnjKUO
シンコ「ええ…まあ…」
葛城「君の家まで送るよ、本部が君専用の個室を用意したそうだ」
シンコ「はい」
葛城「いいのかい?ひとりで」
葛城「申請すればお母さんと住むことだってできるのよ」
シンコ「いいんです、ひとりのほうが気が楽だし」
シンコ「母さんだって私なんかいないほうが…」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 13:17:43.33 ID:pLiSnjKUO
葛城「あーあ、ムリしちゃってぇ」
葛城「親子なんだから一緒に住む方が自然じゃないか」
葛城「我慢しないで言いたいことがあったら…」
シンコ「もう放っといて下さい!」
シンコ「ミサトさんには関係ないでしょ!」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 13:19:47.49 ID:pLiSnjKUO
葛城「暗い…暗すぎる…!」
葛城「その性格、わいが直したる」
シンコ「え…?」
葛城「あ もしもしリツオ?うん俺」
葛城「シンコちゃんねぇ、俺のマンションで一緒に住むことになったから。大丈夫だってぇ、ガキに手ぇ出すほど飢えてねえよ」
シンコ「えっ!?」
シンコ「ちょっ……ミサトさんっ」
シンコ「なんで私とミサトさんが一緒に住まなきゃなんないんですかあ!?」
葛城「シンコちゃん、……上司の言うことが聞けないのかな?」
シンコ(…め…目がすわってる……)
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 13:28:19.57 ID:pLiSnjKUO
葛城「さーはいってえ、ちょっと散らかってるけどな」
葛城「待ってろよ、今食事の仕度するから」
シンコ(……これがちょっとって、男の人ってすごいな)
葛城「悪いけどそれ冷蔵庫の中に入れといてくれないか」
シンコ「はぁーいっと…」
シンコ(冷蔵庫の中身ビールばっか、この人大丈夫かな…)
シンコ(これからの私の生活大丈夫かなぁ……)
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 13:33:40.83 ID:pLiSnjKUO
トウミ「ちゃんと聞いてな転校生」
トウミ「うちの弟、今怪我して入院しとるねん。
トウミ「オトンもおじさんもあんたのおる研究所勤めで、看病するんはうちしか居らへん!」
トウミ「かわいそうやろ?誰のせいやと思う…?」
シンコ「…ごめん」
トウミ「あんたなぁ!ごめんですまへんこともあるやろ!」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 13:39:26.21 ID:pLiSnjKUO
ケンコ「ねえトウミ、そのへんでやめときなさいよ」
シンコ「じゃどうしてほしいの?土下座してほしいならしてあげるけど」
パチンッ
ケンコ「止めてトウミ!大事なパイロットなのよ!」
トウミ「やる気なんやな? 来るんやったらやってみぃや」
ケンコ「トウミ!もうやめて!」
委員長「こらぁ!女の子同士で喧嘩するんじゃねえよ!」
トウミ「邪魔が入ってもうたな、これだけは言うといたる!」
トウミ「今度戦うときは足元よくみて戦って!ええな!」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 13:44:54.01 ID:pLiSnjKUO
葛城「やっぱ1日のラストは風呂だなぁ」
シンコ「ただいま、ミサトさん。夕食買ってきましたけど」
シンコ「ミサトさん?」
シンコ(お、お風呂か。女の子がいるんだから、もう少し意識してほしいなぁ……)
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 13:50:44.33 ID:pLiSnjKUO
シンコ「私はいつ死んだって構わないんです…」
葛城「何寝ぼけたこと言ってるんだ! シンコちゃんはそれでいいかもしれないけどな」
葛城「そんなに簡単に死んでもらっちゃ困るんだ!シンコちゃんは大切なパイロットなんだ、もう自分ひとりの体じゃない!」
シンコ「わかりました、要は敵に勝てばいいんでしょ?」
葛城「シンコちゃん!?」
シンコ「私もう寝ます」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 13:57:01.39 ID:pLiSnjKUO
綾波「碇……、非常召集……、先に行くから」
綾波「じゃ」
シンコ「あ…、待って綾波くん!私も行く!!」
シンコ「綾波くんっ」
ケンコ「なんか…トウミ全然相手にされてないみたいね」
トウミ「じゃかあしい!」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 14:04:01.33 ID:pLiSnjKUO
葛城「シンコちゃん!用意はいい!?」
葛城「……シンコちゃん!? 聞こえてる?シンコちゃん!」
シンコ「…ちゃんと聞こえてますから大声出さないでください」
葛城(お姫様はまだご機嫌斜めか)
葛城「それにしても第4の使徒襲来か……、思ったより早かったな」
メガネ「前は15年のブランク、今回はたったの三週間ですからね」
葛城「こっちの都合はお構いなしってことか、男に捨てられるタイプだな」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 14:10:47.84 ID:pLiSnjKUO
シンコ(目標をセンターに入れてスイッチ!)ドピュドピュドピュ
シンコ「あっ!」
葛城「馬鹿!弾着の煙で敵が見えない!」
葛城「落ち着け!いったん止めるんだシンコちゃん!」
シンコ「はぁ…はぁ…」
シンコ「!?」
葛城「予備のライフルを出す、受け取れ!」
シンコ「あ…あうぅ…」
葛城「………シンコちゃん?」
シンコ「ああああん!あう!」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/29(月) 14:18:38.24 ID:pLiSnjKUO
すまん、ちょっと急用が出来たから行ってくる。