1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 09:46:12.67 ID:Ex6tTsM20
某所
「いいのですか?」
振り返るとそこには、黒ずくめの服装をした若い男が立っていた。
「あなたまだすべきことが残って居るのでは?」
死に行こうと屋上から飛び降りようとした私に声をかけてきたその男はまるでー。
「あ、悪魔…」
「私は地獄の傀儡師。あなたの力になりましょう。」
その時私は、悪魔と契約し、人間ではなくなったー。
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 09:52:36.35 ID:Ex6tTsM20
金田一「ぐぁあぁああ…」
美雪「みっともないから、大きな欠伸しないで!はじめちゃん!」
金田一「しょうがねーだろー!昨日は徹夜で新作のゲームをだな…」
美雪「またゲーム…テスト近いのに…」
金田一「!」
通学路を歩いていると、いかもーな高級車が俺達の側へやってきた。
意味のない、キラキラした背景を背負いながら、その車から出てきたそいつは、俺が普段なら全く会いたくない人間であり、すぐこの場から立ち去りたい、イヤミなやろーだ。
金田一「明智さん…」
明智「久しぶりですね、金田一君」フッ
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 10:01:01.29 ID:Ex6tTsM20
いつもなら、イライラするこの行動も、同時に出てきたもう一人の顔馴染みのお陰で打ち消される。
剣持「よっ!金田一!」
金田一「おっさん!」
明智「これから、学校でしょうから、放課後が良かったんですがね…話は早い方が良いと思いまして。」キラキラ
金田一「話し?」
剣持「あぁ…実はな…」
俺は、この2人の話しに血相を変えた。
そして、その話の裏に、やつが関わって居る。
金田一「地獄の傀儡師…」
この時俺は気付かなかった。
俺は大切な人を、傷つけることになるなんて…。
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 10:09:56.13 ID:Ex6tTsM20
元太「コナン!おせーぞ!」
コナン「わりーわりー」
灰原「あなたが寝坊なんて、珍しいじゃない?」
コナン「探偵左門字を読んでたら、寝るの遅れちまったんだよ!」
灰原「なるほど…昨日出た新作ね。」
コナン「そう!あのトリックは最高だったぜ!」
灰原「はいはい。朝から推理オタクさんの講釈はこりごrー。」
灰原は、突然話すのを辞めると、すぐさま俺の後ろに隠れた。
その恐怖の形相と体の震えで、聞かなくても、やつらの存在を確信する。
コナン「黒ずくめのやつらか?!」
灰原「」コクン
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 10:13:45.01 ID:Ex6tTsM20
どこだ、どこに…?
俺は灰原を庇いながら、辺りを見回す。
俺達の不思議な挙動に気付いた前を歩く三人組が、振り返る。
歩「コナン君、どうしたの?」
その声にはっとする。
俺は、何もないことを取り繕いながら、
コナン「灰原が、調子悪いっていうから、博士のとこまで送ってくる!」
と、言いながら、その場から走り出した。
光彦「コナン君!学校はどうするんですか!」
光彦の声が聞こえたが、それも無視して、三人組を巻くために、その場から離れた。
三人組が、追いかけて来ないことを確認すると、灰原に問いかけた。
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 10:19:19.65 ID:Ex6tTsM20
コナン「灰原!大丈夫か?」
灰原「す…少しは気を遣いなさいよ…突然走り出すんだもの…」
コナン「わ、わりぃ…」(そんな余裕なかったくせに…)
灰原「今考えたら、何か別の物だったわ」
コナン「あん?」
灰原「別の…恐怖…恐ろしくて、やつらと勘違いしたのかも…」
灰原は、元黒ずくめの組織の人間だ。
その場に、蠢く何か邪悪な気配を感じ取ることに敏感になっている。
黒ずくめの組織の人間を感じ取る、特殊な体質の持ち主でもある。
コナン「お前が感じ取るくらいあぶねえやつがいたってことかよ!」
灰原「…かもしれないわ」
コナン「かもしれねぇっt…」
ドン!!!!!
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 10:24:24.81 ID:Ex6tTsM20
突然鳴り響いた爆発音は、それ一つで、周りの人々を恐怖のどん底へ陥れた。
周囲は大パニックとなった。
コナン「爆発…だと…?!」
灰原「組織…じゃあないわね。」
そう。組織の人間ならば、こんな大注目されるような事件は起こさない。
俺はこの時、思いもしなかった。
金田一耕助の孫と呼ばれる素人探偵と、出会う運命にあるとは…。
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 10:29:14.92 ID:Ex6tTsM20
高木「周りの方への被害者は、特にありませんでした。」
目暮「ご苦労。恐らく犯人は、人通りの少ない瞬間を狙って、この車を爆発させたんだろう」
佐藤「目暮警部!」
目暮「佐藤君!何かわかったかね?」
佐藤「実は、この車が、盗難車であることが、プレートからわかりました。」
目暮「盗難車?」
佐藤「えぇ。先月の終わりに被害届けが出されていたようです。」
目暮「なるほど…爆弾を仕掛けた犯人は、車から足が付くのを避けたわけか…」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 10:32:51.09 ID:Ex6tTsM20
「目暮警部!」
目暮「ん?こ、コナン君?!」
コナン「えへへー。たまたま側に居たんだ。」
目暮「学校は…?」
コナン(やべっ…)「は、灰原さんが、体調が悪いって言うから、付き添いで…」
目暮「そうか…事件が気になるのも良いが、早く、その子を送ってあげなさい」
コナン「は、はーい」(ちぇ…そりゃそうだよな)
灰原(残念ね)
コナン「しょうがねぇ、とりあえずは、目暮警部達に任せるしかねーさ」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 10:39:57.48 ID:Ex6tTsM20
「杯戸町の大通りで爆発がありー。」
寝坊して、遅い朝食を摂りながらテレビを見ていた俺は、その爆発が、あの連続殺人鬼であり、数多の殺人事件を誘発させている地獄の傀儡師が関わっていることに気付いた。
金田一「地獄の傀儡師…」
俺は何度もこいつと相対している。
今回も、この爆発が凶悪な事件の引き金であることは間違いはない。
朝食を平らげると、寝癖を治すのも忘れて、家を飛び出した。
すると、そこには高級車が路駐している。
金田一「準備いいな!明智さん!」
明智「君なら、寝坊して、ニュースを見ているだろうと思いましてね。」
金田一「寝坊して、は余計だっての!」
明智「まぁ、早く乗って下さい。」フッ
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 10:52:48.58 ID:Ex6tTsM20
俺は現場へ向かう間、以前明智さんとおっさんが、現れた時のことを思い出していた。
金田一「脅迫状?!」
剣持「あぁ。」
明智「それも、警視庁宛に…ね」
金田一「それで?なんで俺に…」
明智「この脅迫状をみてください」
手渡された脅迫状は、見たことのある様な新聞の切り抜きで出来ている。
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 10:53:34.85 ID:Ex6tTsM20
「恐怖の花火が死への幕開け
私は誘う、苦しみを、死を
さあさあ 私を止めてみろ
恐怖の花火は一つじゃない」
金田一「復讐の爆弾魔(ボマー)…」
文面を読み終え、最後に記された犯人の名前の後のマークに驚愕した。
金田一「ば、薔薇?!」
高遠『薔薇を差し上げましょう。血の様に赤い、真っ赤な薔薇を…』
明智「この薔薇のマークは間違いなく、やつ…地獄の傀儡師、でしょう?」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 10:58:28.55 ID:Ex6tTsM20
現場へ辿り着くと、そこではすでに現場検証が行われていた。
目暮「あ、あなたは!」
明智「警視庁の明智です。そして。こちらは金田一くん。」
俺は少しは太めのヒゲを蓄えた刑事に頭を下げた。
目暮「こちらの、少年は?」
明智「彼は数ある事件を解決してきた、所謂探偵、というやつでして」
金田一(そんな紹介されんのかよ…)
明智「実は、この事件は以前警視庁に送られて来た、脅迫状と関係があるとにらんでいましてね。」
目暮「あ、あの脅迫状と…?」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 11:05:02.28 ID:Ex6tTsM20
金田一「何か現場に残されてませんでした?例えば…深紅の薔薇、とか」
目暮「な、なぜそれを…?」
金田一(やっぱり…な)
明智「この脅迫状の犯人の裏に、脱獄犯、高遠遙一がいると思われます。」
目暮「あの高遠が?!」
高木「警部!」
金田一(あ、警部なのか…じゃあ、剣持のおっさんと同じだな)
高木「も、燃え残った車のトランクに、人の手首から上が発見されました…」
目暮「なにぃ?!」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 11:11:46.96 ID:Ex6tTsM20
発見された手首から上は、何か助けを求める様な手の形をしている。
裏に殺人が絡んでいる。俺の嫌な予感はますます増える一方だ。
明智「金田一君…これは一筋縄ではいかなくなりましたね」
金田一「あぁ…でも、今回こそ、俺は地獄の傀儡師、高遠遙一を捕まえるぜ…じっちゃんの名にかけて!」
<ジッチャンノナニカケテ!
コナン「…」(なんか、妙なやつが出て来たな…)
灰原「どう?盗聴器で話は聞けた?」
コナン「あぁ、なんとかな…にしても、高遠ねぇ…」
灰原「高遠?」
コナン「あぁ。連続殺人鬼であり、脱獄犯高遠遙一だよ。」
灰原「その脱獄犯が、殺人に関わってるの?」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/25(木) 11:16:46.40 ID:Ex6tTsM20
コナン「あぁ…噂だと、今は自分で手を下さず、殺人の手助けをしてるって話しだ。」
灰原「殺人の手助け…あなたみたいに、変なことを考える人も居るのね。」
コナン「あなたみたいな変なって…あのなぁ!」
灰原「冗談よ」クス
コナン「ったく…にしても、面白くなって来たなぁ…」
灰原(やっぱり、あなたは変人ね、工藤くん)
序章おわり
続きは話の続きを考えたらまた立てて書きます。
思い立った即興なんで…すいません。
細かいことは無視して下さい。