律「キョンは・・・私が嫌いなのかな・・・」


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1 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:08:02.83 ID:sDjTXNpe0

??「おーい! 起っきろー!」


・・・?

いつもの聞き覚えのある声に俺は目が覚めた


キョン「うん・・・?」

律「おっせえよキョン! 早く起きないと遅刻するぞー! にししっ」


キョン「何だよ・・・お前また家あがったのかよ・・・」

律「な、なんだよっ! その言い方! ちぇ・・・人がせっかく起こしに
来てやったのに・・・少しは喜べよ・・・」

キョン「はぁ・・・やれやれ・・・」


俺は体を起こして制服に着替えることにした

2 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:09:19.63 ID:sDjTXNpe0

キョン「着替えるからお前は部屋をとりあえずでとけ・・・」

律「なんなら私が手伝いましょうか、旦那さんっ」

キョン「アホか。早くしないと遅刻するから、さあいったいった」

律「・・・なんだよー・・・高校入ってからなんか冷たいぞー」

キョン「そんなことねえよ・・・」

律は昔から近所に住んでる女の子だ。 いわゆる幼馴染って奴。

元気で明るいからいつも振り回されてる。 まぁ優しいし良いやつだから、

俺はついつい甘えてるのかもしれない。

だが俺は高校に入ってからは少し自重するように、と自分に命じたのだ。

律にだって好きな奴はできるだろうしな。 俺が邪魔になっちまう。

4 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:10:10.24 ID:sDjTXNpe0

律「早くぅ〜・・・遅いよーキョンー!」

律は朝からかなり元気だ・・・俺にもその元気を分けて欲しいぐらいだ

キョン「はぁ・・・疲れ気味なんだから少しは労われよ・・・」

俺は半強制気味に入ったSOS団とやらに所属している。

律は昔から音楽が好きなのでけいおん部に入った。

俺は部活なんぞ入りたくはなかったが、涼宮ハルヒって奴に入れ知恵したおかげで入ることに
なっちまった。 まぁ、律がなんか入ったら?と言ったからってのもあるがな


6 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:11:41.02 ID:sDjTXNpe0

〜学校〜

律「なんだかんだでもう五月だねぇ・・・」

キョン「何をしみじみしてるんだよ、お前は」

律「んー・・・キョンと同じクラスになれてよかったなー」

キョン「ん? ああ、心細いしな。俺は助かる」

そんな会話をしつつ、教室へ俺らは入った

澪「あ、キョンと律だ。 おはよう」

地味ーな挨拶をしたのは秋山澪。

律とは小学生からの馴染みで、俺も知ってる。因みに律に誘われて軽音部に所属している。

律「おはよっ! 澪!」

キョン「よぉ、眠いな」

澪「・・・朝から何いってるんだか・・・」

律「全くもって、倦怠期だなぁ」

8 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:16:19.22 ID:sDjTXNpe0

キョン「鞄おかねえとな・・・」

ハルヒ「あ、キョンじゃない。今日もギリギリだったわね」

キョン「ああ・・・寝坊だ寝坊・・・」

ハルヒ「あんたねぇ・・・。あんな可愛い子が起こしに来てんだから少しは
喜んで、迷惑かけないようにしなさいよ・・・」

キョン「はぁ・・・あいつとは幼馴染だからな。別にそういうのはない」

ハルヒ「・・・ふーん。なんだかそのうち痛い目に遭いそうだわ・・・」

俺はハルヒが何言ってるのかよく分からなかった


9 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:20:50.75 ID:sDjTXNpe0

キーンコーンカーンコーン

キョン「やべ・・・もうチャイム鳴った。座らねえと・・・」

谷口「お前は危なっかしいなぁ・・・りっちゃんいねえと何もできねえん
じゃねえの?w なんてな」

国木田「本当に仲がいいよねー。二人とも」

こいつらは俺の友達の国木田と谷口。 国木田とは中学から仲がいい。

谷口は高校で知り合った友達だ。こいつらは悪友だがなんだかんだで楽しい。

11 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:21:48.77 ID:sDjTXNpe0

岡部「では、ホームルームを始めよう。秋山、今日はお前が日直だぞ」

澪「は、はい。き、起立!」

ガタンッ!!

澪「き、き、気をつけっ! 礼っ!」

皆「おはよーございまーす」

澪「ちゃ、着席っ」

ガタンッ

キョン(あいかわらずあいつは恥ずかしがり屋なんだなぁ・・・)

12 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:24:11.02 ID:sDjTXNpe0

〜ホームルーム終了後〜

キョン「ふぁ〜あ・・・眠いなぁ・・・」

律「ん〜・・・いつにもまして眠そうだな、キョン」

キョン「あぁ・・・飯も食ってないしなぁ・・・寝坊はロクなことがねえ」

澪「いつも何時に寝てるんだよ。ちゃんとご飯食わないと勉強頭に入らないぞ」

キョン「昨日はちょっと夜更かししてゲームでモンハンやってたんだよ・・・
素材集めてたら時間忘れてて・・・」

澪「・・・もしかして宿題忘れてやってたんじゃ・・・」

キョン「・・・え!? あったの!?」

澪「あーあ・・・さわこ先生に怒られちゃうぞー・・・」

キョン「・・・どうしよう・・・」

律「ん〜・・・私の貸してあげたいけどあんまり出来が良くないしなぁ・・・」

澪「あっ・・・あの・・・よかったら・・・」

キョン「ん?」

澪「わ、私ので良ければ貸すよ・・・」

14 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:30:09.47 ID:sDjTXNpe0

キョン「ま、マジか!・・・ありがたい!」

澪「そ、そのかわり・・・」

キョン「ん? なんだ?」

澪「に・・・日曜日・・・買い物に付き合って・・・くれるかな・・・」

律「!」

キョン「? そんなんでよければ付き合うぞ」

澪「ほ、本当!?」

キョン「ん? ああ・・・(どうしたんだ?目を輝かせて。そんな買うつもりなのかな・・・)」

律「じゃ、じゃあ私も行くっ!」

澪「!? な、なんでだよっ! 律はいいよ・・・その・・・大変だし」

律「な、何がだよ・・・」

キョン「まぁまぁ。別によかろう、澪」

19 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:33:32.39 ID:sDjTXNpe0

澪「キョ、キョンがそういうなら・・・仕方ないな・・・」

律「やったー!!」

ハルヒ(この男はデリカシーなさすぎね・・・)

谷口(爆ぜろ)

国木田(うーん・・・女心が分かってないんだなぁ・・・キョンらしいけど)

23 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:38:19.31 ID:sDjTXNpe0

〜昼食〜

キョン「あ・・・弁当忘れた・・・仕方ねえな・・・買いに行かなければ・・・」

律「ばーか。そういうと思って弁当持ってきてやったぞ」

キョン「マジか! 今日は皆から世話になりっぱなしだなぁ・・・」

澪「わ、私のも足りなかったら食べていいぞ・・・」

キョン「お、本当か! いやぁ・・・朝飯抜きだと辛いな・・・助かる」

谷口「おい、キョン」

キョン「ん?なんだ?」

谷口「・・・なんでもないいいいいいいいごゆっくりぃぃぃ!ひぃぃぃぃん!」

奇声を発し、泣きながら谷口はどこかへ行った。

相変わらず、よく分からない。

25 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:44:00.17 ID:sDjTXNpe0

〜昼休み〜

キョン「あぁ・・・よく食った・・・もう寝よう」

ハルヒ「典型的な駄目人間ね・・・」

キョン「いやぁ・・・どうも眠くて。五月入ったし五月病かもな」

ハルヒ「そんなことじゃ困るわっ! 我がSOS団は五月から本格的な活動をするんだからねっ!
あんまりだらけてると死刑だから!」

キョン「はいよ・・・。あぁ・・・お前の元気を俺にも少し分けてくれよ・・・」

律「キョーンー。明日放課後部活ないでしょー?楽器買いに行きたいから付き合ってよー」

キョン「え? そうだっけか? うちの部活はありそうだが・・・」

ハルヒ「仕方ないわねぇ・・・明日だけよ」

キョン「すまんな。後、日曜も約束あるから駄目だ。埋め合わせは必ずするから」

ハルヒ「いいわ・・・その代わりこの五月の間はアンタが活動資金をだすようにねっ!
団長命令だからっ!」

キョン「」

27 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:47:44.87 ID:sDjTXNpe0

〜放課後、部室〜

古泉「で、そのお二人と日曜日デート。しかも明日は片方の田井中さんとデートですか。
全く、羨ましい限りですよ」

キョン「デートなんかじゃないさ。どっちも幼馴染だし別に普通のことさ」

古泉「はぁ・・・僕には理解できませんよ。そんな可愛らしいお二人とデートできるのに
その解釈は・・・」

キョン「・・・そうか? まぁ居たら分かったかもな」

古泉「チェックメイトです」

キョン「ありゃ・・・珍しく負けちまった・・・」

古泉「ふふっ 久しぶりに勝てました」

長門「・・・・」ペラッ

朝比奈「みなさーんお茶くみましたよぅ〜」

ハルヒ「あ、みくるちゃんありがとっ!」

32 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:53:12.14 ID:sDjTXNpe0

〜放課後〜


律「キョン! 帰ろっ!」

キョン「おぉ、律か。俺もちょうど今終わった所だ」

澪「私も帰っていいかな・・・」

キョン「もちろんだ。じゃ、行くか」

唯「あぁっ! キョン君モテモテだねぇ」

紬「羨ましいわぁ・・・」

この二人は平沢唯、それとコトブキ紬。

軽音部に入っている。 俺とはたまーにしか話さないがいい奴らだ。

36 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 00:58:31.08 ID:sDjTXNpe0

澪「あ、朝比奈先輩とゆきちゃんだ」

長門「・・・・久しぶり」

朝比奈「あ、澪ちゃん。キョン君から聞いたけど今週は来ないんですか?」

澪「あ、はい。今週は・・・その・・・買い物に行くから・・・ごめんなさいっ」

朝比奈「いえいえ。別に構いませんよぉ。楽しんできてね」

キョン「澪は朝比奈さんと何かしてるのか?」

澪「う、うん。裁縫とか色々教えて貰ってるんだ・・・」

鶴屋さん「あ、みっくる〜! いたいた、そろそろ帰るっさ!」

朝比奈「あ・・・鶴屋さん。それじゃあ私は帰りますねぇ〜。皆、さようなら〜」

キョン「あ、お疲れ様です。」

澪「さようなら〜」

40 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 01:05:14.00 ID:sDjTXNpe0

唯「ゆきちゃんゆきちゃんっ!桜の花びらが散ってるよぉ・・・。もう四月も終わったんだねぇ・・・」

長門「・・・・寂しい」

紬「そうねぇ・・・なんだか寂しくなるわぁ・・・」

律「ここら辺の桜は毎年綺麗だからなぁ・・・」

俺はそんな会話を聞いて、ちょっぴり切なかった。


来年もまたこんな風にのんびり見れるのだろうか・・・
そう思うと少しだけ胸の奥が疼いた


44 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 01:09:10.71 ID:sDjTXNpe0

坂を下りつつ、俺と律と澪は歩いていた

キョン「ぐあっ」

澪・律「ど、どうしたんだ!?」

キョン「あいてて・・・ちょっと木の枝に引っかかっただけだ」

ビックリしつつ俺は木の枝をどけたが、ブレザーの裾が少し破けてしまった。

澪「・・・破けてるな。ちょっと脱いでくれ」

キョン「ん。ああ、ほい」

律「痛くないか?」

キョン「大丈夫だ。ブレザーが少し破けたぐらいで済んだよ」

澪「縫えばすぐ直りそうだな・・・」

キョン「本当か。んーどうすっかな・・・」

澪「さ、裁縫道具があれば縫えるよ・・・」

キョン「マジか!・・・でも澪の家はちっと遠いいしな・・・。そうだ、
俺の家にあるから縫ってくんないか? 今日は親出かけてて遅くなるから、多分平気だ」

46 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 01:14:01.01 ID:sDjTXNpe0

律「なんだ、今日お母さん居ないのかよ。ご飯どうするつもりだったんだよ」

キョン「は? あぁ・・・いや、適当にコンビ二でいいだろ」

律「全くなぁ・・・。栄養偏るぞ・・・仕方ないから私が作るか・・・」

キョン「なんか本当悪いな、二人とも・・・。久々にこんな迷惑かけるぜ・・・」

澪「べ、別に迷惑なんかじゃないよ・・・」

律「あぁ、今に始まったことじゃないしなっ!」


俺らは笑いつつ、俺の家に向かった。

48 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 01:18:24.30 ID:sDjTXNpe0

〜キョン自宅〜

キョン「ただいまーって、誰もいないか」

親が帰ってないのはいいが妹がいないことに気づいた。

キョン「あれ・・・あいつもいないのか・・・」

律「うちの聡と遊んでるのかもなぁ。最近よく来てるし」

キョン「!・・・ったく・・・あんまり迷惑かけたら困るんだがなぁ・・・」

律「あははっ。別に迷惑じゃねえよっ! うちの聡も喜んでるみたいだしさ」

澪「いいなぁ。私も弟とか妹が欲しいよ・・・」

キョン・律「面倒だから居ないほうが楽だぜ」

50 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 01:23:17.44 ID:sDjTXNpe0

キョン「これ、裁縫道具だ。悪いな」

澪「ううん。大丈夫。ちょうど朝比奈先輩から教わった奴やってみたかったし」

キョン「そうか、お前はなんでも挑戦するんだなぁ・・・。いい嫁さんになるぜ」

澪「へ!? あ・・・ありがとぅ・・・」

律「お、冷蔵庫そこそこ材料あるぞ。ハンバーグが作れそうだ」

キョン「おいおいマジかよ。ハンバーグとか大好物だわ。楽しみだぜ」

律「おぅ!任しとけっ! 私もハンバーグは大得意だっ!」

キョン「こりゃあどっちも将来、結婚する奴は幸せだなぁ・・・」


律・澪「・・・・・」

53 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 01:29:01.32 ID:sDjTXNpe0

〜40分後〜


律・澪「できたぞっ!」

キョン「!? 同時かよw 二人ともご苦労様、本当に助かる」

澪「ちょっと着てみてくれ」

キョン「分かった」ガサガサ

キョン「こ・・・これはっ!」

澪「ど・・・どうかな・・・」

キョン「完璧だ・・・前より俺は着心地が良く感じるぜ、サンキュー、澪」

澪「よかったぁ・・・」


多少、言い過ぎているように見えるかもしれないが俺にとってはそれぐらい
嬉しいことだった。


55 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 01:34:37.02 ID:sDjTXNpe0

律「私のハンバーグも食べてくれっ! 澪の分もあるから食べてって!」

澪「ありがとう、律! 私も食べさせて貰うよ!」

キョン「じゃあ、皆でリビング行くか」


〜食卓(リビング)〜

全員「いただきまーすっ!」

キョン「まず味噌汁から・・・」ズズッ

律「アンタは姑かってーのw」

澪「じゃあ私はハンバーグから食べようかな!」パクッ

キョン・澪「!!!」

キョン(この・・・安心感を漂わせるいつもの味・・・っ)

澪(そしてこの肉汁が溢れ、ソースが絡まるハンバーグ・・・っ)

澪・キョン「まさに、お袋の味っ!」

律「お、おぅ・・・なんか照れるな・・・へへっ」

57 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 01:39:53.58 ID:sDjTXNpe0

澪「このソースはどうやって作ってるんだ?」

キョン「大豆かな」

律「アホ、そんなこと聞いてないだろっ。ウスターソースとケチャップを少し混ぜて
レンジで温めるだけだよん。 炒めて作ってもおいしいぜ」

澪「へぇ〜・・・律はやっぱり料理うまいんだなぁ・・・前も私達に
サンドウィッチ作ってくれたしなぁ」

キョン「あの日はピクニックに行って遭難しかけたなぁ・・・。サンドウィッチが
なければ生きてなかったぜ・・・」

律「それは言いすぎだろっ! うへへ・・・好評で何よりだぜ」


キョン「ふぅ・・・食い終わったし風呂でも入ろうかな・・・」

澪「もうこんな時間なのか・・・」

時計を見ると7時半だった

律「丁度いいし、ここではいっちゃおうかな」

キョン「お、おい! それはまずいだろっ」

律「え? なんで?」

59 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 01:45:21.91 ID:sDjTXNpe0

キョン「なんでって・・・あーもぅ・・・仕方ねぇな・・・」

律「ふふーん・・・(ニヤッ いいんだなっ! 決まりだ!」

澪「わ、私は恥ずかしいし帰ろうかな・・・」ガタッ

律「おっと・・・み・お・ちゃーん! 逃がさないぜっ!」ガシッ

澪「へ!? ちょ、ちょっと」

律「さぁ、風呂場へレッツ・ゴー!」ダッ

澪「え、あ、えええええええ」

律「カムっ ウィズ ミー!♪」

澪「や、や、やめろおおおおお」


バタンッ


キョン(・・・・・・・・・)

キョン(どうしてこうなった)

60 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 01:50:10.08 ID:sDjTXNpe0

〜30分後〜

キョン(あれから30分・・・二人は風呂場で楽しそうに入っている・・・)


キョン「ブバッ(い・・・いかん・・・軽く鼻血が・・・)」


〜風呂場〜

律「ふぃー・・・澪は髪綺麗だなぁー・・・」

澪「そ、そうか? まぁ、毎日手入れしてるしな」

律「私は髪短いからなぁ〜あんま気にしてないや・・・」

澪「・・・ね、ねぇ・・・律・・・」

律「なんだー? 澪ー?」


澪「律って・・・キョンのこと・・・好きなの?)

律「・・・・・・・へ?」

62 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 01:55:36.33 ID:sDjTXNpe0

律「な、なんでそう思ったんだ?」

澪「だって・・・家近いからいつもキョンを起こしに行ってあげてるしさ・・・
それにご飯とかも作ってあげるなんて・・・幼馴染でも普通はしないよ・・・
きょ、今日も朝・・・私が日曜日買い物に誘ったときも律が行きたいって言ったし・・・
本当のとこ・・・どうなんだ?」

律「・・・・・・わ、私は・・・別に・・・」

澪「嘘だよ! 絶対好きなんでしょっ!? だから私のこと邪魔したり・・・」

律「!・・・な、なんだよ、それ・・・私は・・・」

澪「私はキョンが好きなんだ!・・・だ、だから・・・その・・・
好きじゃないなら、やめてくれよ!」

律「!!・・・・・・」

澪「・・・・ご、ごめん・・・言い過ぎた・・・。もう、あがろうか・・・」

律「・・・・・うん・・・」

63 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:02:13.89 ID:sDjTXNpe0

〜その頃〜

キョン(ま・・・まだかな・・・)

キョン(さっきから二人の声が大きく聞こえるが・・・正直、何言ってるか分からん・・・)


キョン(!・・・・まさか・・・エロい話か・・・?)

キョン(正直、たまりません・・・)


キョン(性欲を、持て余す・・・)

キョン「って、、、何考えてんだ俺はっっっ」


65 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:04:53.18 ID:sDjTXNpe0

バタンッ

キョン「お、おう・・・あがったか・・・」

律・澪「・・・・・・」

キョン「ど、どうした?(何か暗いな・・・)」

澪「私達、もう帰るな・・・。キョン、また明日」

律「・・・・じゃあね・・・キョン」

キョン「・・・? どうしたんだよ二人とも・・・」


結局、分からぬまま二人は帰ってしまった・・・

段々、俺まで暗くなってきた。


メールで聞こう、とも思ったが俺は少し自重してやめておいた・・・

66 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:08:57.04 ID:sDjTXNpe0

〜次の日〜

律はいつもみたいに起こしに来なかった。

だけど、俺は自然と目が覚めていた・・・習慣になっていたのだろう。

・・・何があったんだろうか・・・俺は・・・何も理解できぬまま、

学校へ向かった。

キョン「行ってきます・・・」

キョン妹「いってらっしゃーい! キョン君何かあったのかなあ??
そういえば律お姉ちゃんが今日は来てないや」


律がいない登校は少し寂しかった・・・。

なんというか、いつもだるそうにしている俺を励ます声がないというのはとても
辛い・・・

足は段々重く感じていた・・・。

キョン(・・・休みたいぐらいだが・・・そういうわけにもいかん・・・)

俺は上履きに履き替えて教室へ向かった

67 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:14:19.04 ID:sDjTXNpe0

〜教室〜

教室へ入った瞬間、俺はとんでもない光景を見た。

律「だからっ・・・私は別にそんなんじゃないって!」

澪「やめろよっ・・・そういうのっ! 昔からそうやって本音を隠して・・・
ずるいだろ、そんなの!」

ハルヒ「ちょ、ちょっと、二人とも落ち着いて!」

国木田「そ、そうだよ・・・喧嘩は良くないって・・・話合おうよ・・・」

谷口「なんか・・・やばそうだな・・・」

律と澪は向かい合って涙を流しながらお互いを罵りあっていた・・・

ハルヒは律を抑えて、国木田は澪を抑えていた・・・

離した瞬間、下手したら殴り合いが起こりそうな雰囲気・・・

キョン(なんだよ・・・なんなんだよこれは・・・)

しばらく蛇に睨まれたように動けなかった俺に、二人は気づいた。

69 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:19:49.15 ID:sDjTXNpe0

気づいたと思ったら、二人は急に大人しくなった・・・

そして教室を出て行った・・・

教室に居た皆は唖然とした表情だった・・・

硬直していた俺に最初に話しかけたのはハルヒだった。


ハルヒ「ちょっとアンタ、昼休み部室に来なさい」

キョン「・・・え、あ・・・俺か・・・」

なんというか、一番驚いて唖然としていたのは俺だった。

あいつらに俺はなんかしてしまったのかもしれない・・・

そんな罪悪感も残しつつ、授業はあっという間に過ぎて昼休みになった

70 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:22:53.98 ID:sDjTXNpe0

〜昼休み、部室〜

ハルヒ「馬鹿ね」

古泉「これは少々口汚いですが、馬鹿と言っておきますね」

朝比奈「キョン君・・・」

長門「・・・・馬鹿」

大体あんな風になった状況から俺は話していった。

どうやらハルヒはSOS団全員で相談する予定だったらしい。

そして、事情を話終わった頃に皆から馬鹿だと言われた。

キョン「どういうこと・・・なんだ?」

分からなかった俺は皆の意見を聞くことにした。


73 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:26:40.21 ID:sDjTXNpe0

古泉「皆さんに代わって、一つ仮説を立てましょう」

キョン「・・・分かった、聞こう」

古泉「おそらく、風呂場の中での会話はあなたに関してですね」

キョン「おいおい・・・どうしてそうなるんだ? 何かしら揉め事があったかもしれな」

ハルヒ「黙りなさい」

キョン「・・・」

古泉「・・・はぁ。そろそろ気づいてください、あのお二人はあなたが好きなんですよ」

キョン「・・・・真面目か?」

古泉「偉く、マジです」

75 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:32:41.87 ID:sDjTXNpe0

キョン「分かった、それを視野に入れて話を聞こう・・・」

古泉「ありがとうございます、では続きを」

古泉「恐らく、二人はあなたに関して話をした。どういう内容かは大体分かります」

古泉「秋山さんはこう言ったのでしょう、田井中さんに。
『律は、キョンが好きなんでしょう?』とね」

キョン「・・・続けてくれ」

古泉「それを聞いた田井中さんは否定した、というのは建前です。本当はあなたが
好きだと思われます」

キョン「・・・っ」

古泉「今のはざっくりですがもう少しいざこざがあったはずです」

古泉「そして帰った二人は色々と考えふけった。考えた結果、お互いを
傷つけてしまった。これが今回の顛末でしょう」

キョン(・・・俺は・・・二人を傷つけたのか・・・)

77 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:37:05.90 ID:sDjTXNpe0

長門「・・・それは違う」

キョン「・・・長門?」

長門「あなたは今、自分が傷つけたと思っているはず。確かに、あなたの鈍さのせいで
こうなってしまったことは否めない。だけど、彼女らは彼女らなりの決着を
つけようと思った。それだけのこと」

朝比奈「だけど・・・解決しなくちゃいけませんよぉ・・・」

ハルヒ「そう、アンタがね」

キョン「・・・どうすれば、できる?」

古泉「あなたにとっても、彼女らにとっても酷なことになりますが・・・
選択するしかありませんよ・・・」

俺は何を選択するかは聞きたくなかった・・・だけど・・・

キョン「選択・・・しなくちゃいけないんだな・・・」

ハルヒ「そう・・・どちらを選ぶかをね・・・」

78 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:42:16.49 ID:sDjTXNpe0

放課後、俺は約束どおり律のところへ行き、楽器屋へ誘った。

律は断ってきたが俺は大事な話があるから、と言って無理矢理連れて行くことにした。

〜楽器屋〜

律「・・・話って・・・なんだ?」

キョン「今日、澪と喧嘩してたよな・・・理由を聞きたい」

律「・・・言いたくない」

キョン「俺の・・・話なんだよな?・・・皆に相談して・・・分かった」

律「!・・・結構・・・ばれてるんだな・・・軽蔑したよな、私のこと」

キョン「いや・・・軽蔑はしない・・・だけど聞かせてくれ・・・」

律「・・・」

キョン「お前は・・・俺のことが本当に好きなのか?」


79 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:47:02.22 ID:sDjTXNpe0

律「・・・っ!」

律は下に俯いてしまった・・・

と思っているうちに突然顔をあげた

走り出そうとしたのがすぐ分かったので俺は腕を握った・・・

キョン「駄目だっ・・・逃げないでちゃんと答えてくれ・・・
お前がどう思ってるかで・・・全部変わるんだ・・・」


律「・・・・言いたく・・・ない・・・」

キョン「どうしてだ・・・」

律「言うわけ・・・ないだろ・・・だって・・・私は言えない・・・言ったら・・・
全部、全部、全部失うっ・・・・私は・・・それを大事にしたいから・・・
言わないっ・・・」

キョン「ふざけんな・・・ふざけるなっ!」

律「っ!」ビクッ

俺は思わず怒鳴っていた

80 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:54:16.55 ID:sDjTXNpe0

キョン「お前が・・・お前が言いたくなかった事は・・・澪は言ったはずだ!
違うのかよっ! あいつだって・・・失いたくないに決まってるっ!
だからっ・・・だからっお前に聞いたんだろ!? お前が・・・俺が
好きかどうかをっ・・・! なのにお前は目を背けるのか! 言えよっ・・・!

失うのが怖いなら・・・最初から目を背けんなよっ!!」

馬鹿みたいに怒鳴っていた・・・正直、最低だ。

律「うっ・・・うっ・・・ぐすっ・・・嫌だ・・・嫌だ・・・
もう・・・二人の顔見たくないよっ・・・うっ・・・」

律「私は・・・キョンが・・・キョンのことが好き・・・」

一拍あけて一つ律は言った

律「キョンは・・・私が嫌いなのかな・・・」

泣きながらそんなことを言った律を・・・俺は何も言葉をかけられなかった。

キョン「俺は・・・選択する・・・」

律「・・・」

キョン「全部、決着をつける・・・」


82 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 02:57:56.55 ID:sDjTXNpe0

その後、律を家まで送り、俺は自宅へ帰った。

次は澪と話す。 それはもう決まっていた。

今日は土曜日、明日は約束の日曜だった・・・。


結論からするとこの時点で、俺は何も選択などできていなかった。

キョン(大口たたいといて・・・この様か・・・)

とりあえず俺はメールで半ば強引に澪を誘った・・・

喫茶店の前の広場の待ち合わせだ・・・


キョン(・・・明日の会話で・・・全部決まる・・・)

86 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:02:12.85 ID:sDjTXNpe0

〜翌日、広場〜

早めに来た俺は澪を待っていた。

正直、来てくれる保障はどこにもなかったがそれでも俺は澪を信じて待っていた。


約束の時間から10分後、澪は俯いたまま俺の前に来た。


キョン「・・・来てくれて・・・ありがとう・・・強引にすまなかった」

澪「・・・・」

だんまりを決め込んでいた澪に直球勝負を俺は仕掛けた


キョン「澪、よく聞いてくれ」

澪「・・・・何・・・・」

そう呟いた澪の声はとても弱弱しく、今にも消えてしまいそうな声で・・・

震えていた


88 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:06:08.78 ID:sDjTXNpe0

キョン「俺はな、正直言うと選びたくないんだ」

澪「!・・・」

キョン「だけど、ここまで来た以上、選ばないなんて選択肢は絶対にない」

澪「・・・・・うん」

澪は落ち着いて話してくれた。

俺も段々落ち着いて、目を見て話すことができた。

キョン「澪、しっかり受け止めて聞いてくれ」

澪「・・・・・っ!」


キョン「俺は・・・俺は・・・」

言うのが急に怖くなった。 しかしもう止められず、すべてをぶちまけた


キョン「律が・・・好きなんだ・・・」

90 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:08:48.90 ID:sDjTXNpe0

ついに言った。 選択を俺はした。

胸が痛かった。 もう何もしたくなかった。

逃げたくなった。 でもできなかった。


なぜなら澪はそれ以上に辛いはずだから

今度は俺が澪を受け止める番であり、受け止める義務があった


そしてゆっくりと澪は唇を動かし始めた

91 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:16:22.20 ID:sDjTXNpe0

澪「あははっ・・・。馬鹿だな・・・キョンは・・・」

そう言いつつ、澪はとても震えている。

澪「私は・・・わたじは最初がら・・・二人が似合ってるのは・・・知っでだよ・・・
えへへ・・・うっ・・・ぐすっ・・・」


堪えきれなくなったのか、澪は泣きながら笑っていた。


キョン「一つ、言わせてくれ」

澪「・・・何? キョン・・・」

キョン「俺は選択なんて必要ないと思うんだ」

92 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:17:26.72 ID:sDjTXNpe0

澪「・・・・どういう・・・こと?」

キョン「俺は、確かに律に告白した、そして両想いだった。だけど、それで俺らは・・・そんなことで
俺らの今までの付き合いはなくなんのか?」

澪「そ・・・それは・・・」

キョン「・・・皆勘違いしてるけどな、俺はお前ら二人が大好きなんだぜ。それは異性的な意味もあれば、
当然友達的な意味でもな」

澪「・・・・」

キョン「だから、深く考えないでくれ。 俺は今まで通り三人で行きたい」

澪「・・・・・」

キョン「聞いてくれて、ありがとう。 これからもよろしく」

澪「・・・・・うん」

94 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:20:19.93 ID:sDjTXNpe0

なんだかんだでうやむやな選択だ。


確かに、そう思うだろう。 だけど俺はこれでいい・・・そう思った。


結論は律と付き合うことになった。

だけど、そんなことじゃ崩壊はさせない。


俺は三人で昔から一緒に居たからこそ、今があると思える。




〜そして、月曜日〜

95 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:22:36.31 ID:sDjTXNpe0

ハルヒ「はぁ・・・優柔不断なんか選択したんだか、わけがわからないわ」

キョン「・・・すまん」

ハルヒ「私に謝ってどーすんのよ」

キョン「すまん・・・」

ハルヒ「馬鹿みたい・・・」


ハルヒ(・・・・)

ハルヒ「ちょっとトイレ・・・」

キョン「・・・すまん」

ハルヒ「はぁ・・・」

97 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:26:25.51 ID:sDjTXNpe0

〜校庭の広場〜

ハルヒ「あー・・・いたいた」

澪「あ・・・ハルヒちゃん・・・」

ハルヒ「一つ聞きたいんだけど、いい?」

澪「え?・・・何?」

ハルヒ「アンタはキョンとどう付き合っていくわけ?」

澪「・・・・決めてるよ」

ハルヒ「教えて・・・くれないかしら」

澪「・・・うん・・・・区切り・・・つけさせて貰うね」

98 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:32:33.86 ID:sDjTXNpe0

澪「私は、今まで通りにはしないよ」

ハルヒ「!」

澪「キョンも・・・律も・・・選択を・・・したから。

私も選択することにしたの・・・」

ハルヒ「つまり・・・どんなことを?」

澪「私は、二人を応援する。 それで・・・自分の道を・・・
幸せを探すことにする」


ハルヒ「あはは・・・意外に強いね、アンタ・・・」

澪「ハルヒちゃん・・・泣いてるの?」

ハルヒ「ごめんね・・・急に・・・。なんとなく我慢できなくて・・・」

澪「・・・ハルヒちゃん・・・もしかして・・・」

ハルヒ「うん・・・私も好きだったよ、キョンが」

105 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:43:46.12 ID:sDjTXNpe0

ハルヒ「だけどさ・・・いっつもあんた達一緒だから、入りづらくてさ・・・」

澪「・・・・」

ハルヒ「そんな時、部活の話をしてきたのよ。 アイツ」

ハルヒ「いっつも仏頂面して、そんなにおもしろい部活なかったのか?
なんてね。 お前が作っちゃえば?って」

ハルヒ「だから・・・チャンスかなーなんて思ったけど・・・応援しちゃったよ」

澪「・・・クスッ」

ハルヒ「な、何で笑うのよっ」

澪「いや、私と似てるなって、ね」

澪「幼馴染だけど・・・律みたいに本当に小さい頃からじゃなくて・・・途中からだからさ・・・」



なんか部屋で若干心霊現象が起きてて遅れた、ごめんなさい


106 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:45:11.87 ID:sDjTXNpe0

ハルヒ「そっか・・・まぁ、似たもの同士、仲良く・・・とは言わないけど・・・」

澪「お互い区切りがつけれたね・・・」



二人「教室に、戻ろうか」


107 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:49:46.57 ID:sDjTXNpe0

〜その頃、教室〜

キョン(律・・・まだ来てないんだな・・・)

キョン(俺は・・・アイツがいないとなんもできないんだな・・・)


ガラッ!!

キョン「!」


谷口「いよっ! キョンっ! 元気出せよっ! 女は数え切れないほど、
いるんだぜぇー!」


キョン「・・・なんだ・・・お前か」

谷口「おいおい・・・振られたお前を慰めてやってるのになんだよそれ〜」

キョン「振られた?」

谷口「そうそう、残念だなぁ〜、お前も」

キョン「いや・・・一応・・・律と付き合うことになったんだが・・・」

谷口「」

109 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 03:57:18.05 ID:sDjTXNpe0

キョン「・・・・あっ!」

律「きょ、キョン!・・・先に学校行ってたのか・・・心配したよ・・・
今日も遅刻する時間に行ったらもう居なかったから・・・」


キョン「わ、悪ぃ・・・」

律「ううん・・・大丈夫・・・」


キョン「そ、そっか。 ならよかった・・・」

律「キョン・・・本当に私でよかったのか?」

キョン「何馬鹿なこと言ってんだよ。俺は選んだよ・・・お前と行く道を。
友達では、三人としていく道を」

律「・・・うん・・・ありがとう・・・本当に・・・ありがとう・・・」

キョン「ああ、お前もこれからはよろしく頼むぜ」


キョン「お前を俺は人生のパートナーとして選んだんだからな」

律「へ!? えっ・・・あぅ・・・」

110 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 04:03:01.14 ID:sDjTXNpe0

ガラッ!

ハルヒ「はぁーあ、朝からイチャついちゃってやんの。うぜーうぜー」

澪「全く、お前ら二人は・・・クスッ」


谷口「俺は何も見てない、聞いていない、そうだ・・・お坊さんになろう・・・無になろう・・・
切り開け・・・俺の未来を・・・」

谷口はそう言うと岡部に早退届けをだし、お寺へ行ったそうだ




俺らは今日も、楽しい日々を過ごし、

皆とまた・・・桜を密かに見ることを楽しみに・・・


  毎日をかみしめて生きていくのであった


〜終〜

114 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 04:06:51.53 ID:sDjTXNpe0

後半、かなりグダってすいませんでした・・・


なんか色々とありましてちょっと放心状態のまま書いちゃったんでおもしろくなくなって
しまった部分もあると思います


見てくれた方、保守の協力してくれた方々、本当にありがとうございました。


もうちょっと書きたいんですけど眠気と部屋の環境があまりよろしくないので
終わりたいと思います・・・

起きて、あったら再開しようかな・・・とも考えてますが未定です

乙でした!

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/18(木) 04:09:34.91 ID:O7zCWJjX0

澪+みくる希望

117 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 04:12:54.78 ID:sDjTXNpe0

書きたい・・・w

起きてスレ落ちてたらスレ立てます 残ったらここで続行します

とりあえず睡眠はとりたいんで寝ます

書いて欲しいのは適当に書いてください・・・うまくいくかわかりませんがw

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/18(木) 04:17:08.29 ID:4BH9Gd0u0

スレタイは?

122 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 04:18:41.57 ID:sDjTXNpe0

>>121律「キョンは・・・私が嫌いなのかな・・・」完結編 にします


163 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 09:03:13.84 ID:Q6f0TBYY0

一番皆さんの要望が多かった、修羅場系の話で行きます

残念ながら俺は律が大好きなので律エンドは確定ですがね

じゃ、ちょっと書き溜めてくるでござる



164 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 09:04:42.83 ID:Q6f0TBYY0

一応、大分さかのぼって>>8から改善していきたいと思います

167 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 09:09:56.52 ID:Q6f0TBYY0

キョン「鞄おかねえとな・・・」

ハルヒ「あ、キョンじゃない。今日もギリギリだったわね」

キョン「ああ・・・寝坊だ寝坊・・・」

ハルヒ「あんたねぇ・・・。あんな可愛い子が起こしに来てんだから少しは
喜んで、迷惑かけないようにしなさいよ・・・」

キョン「はぁ・・・あいつとは幼馴染だからな。別にそういうのはない」

ハルヒ「・・・へ、へぇ〜・・・キョンは・・・そのあれ・・・好きな人とかいるわけ?」

キョン「はぁ・・・いねぇなぁ・・・。彼女なら大歓迎だぜ」


俺はなんだかんだで律と一緒に過ごしている。

だから周りにはどうしても律が俺と付き合ってるように見えるそうだ。

実は俺としては『律』にとってそれは良くないんじゃないだろうか。

そんなことを思っていた。 何故かって?

決まってるだろ。 律にだって、好きな人はいつかできる。

俺はそんな律を邪魔したくない、そんな風に思っているからだ。



170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/18(木) 09:17:29.21 ID:Q6f0TBYY0

ハルヒ「だ、大歓迎ねぇ・・・どんな子が好みのタイプなのよ」

キョン「ん〜・・・そうだな、元気で明るくてなんだかんだで俺に付き合ってくれる子がいいな」

ハルヒ「ドストライクじゃないっ! はぁ・・・なんでアンタは付き合わないのかしら・・・」


ハルヒ「そうすれば少しは気楽で居られるのにね・・・」

キョン「ん? なんだ?」

ハルヒ「なんでもないわ・・・」


そう言ったハルヒは少し寂しげな表情で窓の外を見ていた。


キョン(彼女ねぇ・・・)

俺はもう少し考えてみることにした。

律との付き合い方や、その・・・あれだ。彼女って奴のことを。

171 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 09:25:46.47 ID:Q6f0TBYY0

しばらくして、律と澪が俺の席の近くに来た。


俺はついでに律に聞いてみた。

キョン「律って、好きな人とかいるのか?」

律「は、はぁ!? そんなもん・・・考えたことも・・・ないなぁ・・・」

澪「・・・・・どうして、キョンはそんなことを聞いたの?」

キョン「あ、いや・・・別に。なんかそろそろ彼女とか作ったほうがいいのかな・・・
とか考えててさ」

澪「何で?何で、彼女が欲しいの?」


正直、この時の澪は凄く怖かった。

冷たい声でどんどん俺に質問をしてきた」

キョン「ふ、深い理由は特にないが・・・律とはよく付き合ってるって勘違いされるし・・・
律も迷惑じゃないかなーなんて思った・・・だけだぜ」

律「!べ、別にそんなこと思ってないぜ? 朝とかだって自分からやってることだし・・・」

キョン「それはそうだが。俺の世話焼いてたら彼氏なんかできないぞ?」

律「わ・・・私は構わないよ・・・」

172 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 09:33:35.68 ID:Q6f0TBYY0

キョン「いやいや、構うよ。俺が困る。 今まで世話になってる分お前は幸せになってほしいんだよ」

律「へ!?あぁ・・・うん・・・」

澪「・・・キョン、」

キョン「ん? なんだ澪」

澪「だったら、律とあんまり近づかなきゃいいんじゃないかな」

律・キョン「!?」

キョン「た・・・確かにそうすればいいかもしれんが・・・俺はそこまでは・・・」

澪「そんなんじゃ、いつまでたっても意味がないじゃないか。
キョンが律に執着してたら律が困っちゃうよ。だから離れたほうがいい」

律「ちょ、ちょっと澪・・・私だって別にキョンとわざわざ」

澪「律は少し黙っててよ」

キョン「・・・なんだよ。どうしたんだ澪? 今日はなんか・・・その・・・
おかしいぞ」

澪「おかしくなんかないよ。私は二人のことを思って言ってるんだもん」

キョン(・・・・)

177 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 09:44:06.52 ID:Q6f0TBYY0

俺は少し考えた。澪の言ってることはほとんど正しい。

正直、いつもと違って雰囲気の違う澪には驚いたが、全く持ってその通りだった。

あまり言いたくなかったが、俺はとうとう口にしてしまった。

キョン「・・・それじゃあ・・・少し律と距離、とるか・・・」

律「!そ、そんなの嫌だよ! キョンまでそんなこと言われたら私・・・」

キョン「だ、だけど・・・やっぱりそうでもしないと直んないと思うぞ・・・。
今までがむしろおかしかったんだよ。戻ろうぜ・・・その・・・普通に」

律「ふ、普通ってなんだよ!・・・私は・・・そんなことしてまで普通なんか
いらないよ・・・」


178 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 09:44:41.17 ID:Q6f0TBYY0

澪「そのうち馴れるよ・・・律・・・。キョンも少しは律のこと考えてるんだから、
助長してあげようよ」

律「っ・・・。分かった・・・二人がそこまでいうなら・・・私・・・やめるよ・・・」

・・・なんだかとても見ていて辛かった。

別にこんなことする必要はないんじゃないか・・・なんて少し思ってしまった。

だけど俺はやっぱり律はちゃんとした、彼氏をつくるべきだと思った。


キョン「律・・・ごめん。だけどこれで・・・いいと思う」

律「・・・・。うん・・・キョンがそれでいいなら・・・我慢・・・するよ・・・」

・・・・・・・本当にこんなんでいいのだろうか・・・。

俺はそんなことを思った。



179 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 09:50:03.31 ID:Q6f0TBYY0

そんなやりとりが終わって授業が始まった。

俺はなんだかぼんやりしていた。

体が浮き足立って地につかない。

それは喜んでいるわけでもなく、むしろ真逆で悲しんでいた。


当然律のことだ。 結果的に悪いことはないと思ったが、やはり俺はなんだか駄目な気がした・・・

キョン(これでいいんだよ・・・考えるな・・・俺・・・)

キョン(俺だってはやく律が苦しまないように彼女つくんねえとな・・・)


なんだかんだと考え、合間の休み時間はハルヒや谷口、国木田と喋って
時間を潰した。

いつもなら律がきて、もっと盛り上がるはずだが、律は他の友達と喋っている。

視線があうとすぐに違う方向を見て、背けられてしまう。

俺は視界がぐにゃっと曲がるように、悲しみが押し寄せていた。

183 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 09:56:46.63 ID:Q6f0TBYY0

〜昼休み〜

弁当を忘れた。

いつもなら律がくれたりするのだが、今日はそうはいかなかった。

鞄から財布をとりだし、買いに行こうとしたがあいにくお金がなかった。


ハルヒ「どうしたの? キョン。早く食べなさいよ」

ハルヒが後ろの席から声をかけてきた

キョン「ああ・・・ちょっと弁当忘れてな・・・しかもお金もないからなんも食えないんだ・・・」

自嘲気味に笑いながら俺は言った。

ハルヒ「馬鹿ねぇ・・・やっぱりアンタ頼りすぎてたのかもね、律に」

キョン「!・・・あぁ・・・そうだな・・・」

キョン(やっぱり相当重症だったのかもな・・・俺は)

ハルヒ「はい。これ」

キョン「ん? なんだ?」

187 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 10:02:25.60 ID:Q6f0TBYY0

そう言ったハルヒは弁当箱の蓋におかずとご飯がのっかったものを俺に渡してきた。

キョン「・・・?」

ハルヒ「ちょ・・・せっかくあげたのに何よその顔・・・早くしないと食べちゃうわよ?」

キョン「え?あ、あぁ・・・ありゃ・・・箸がねえや・・・どうしよう」

ハルヒ「・・・はい」

とうとう箸まで渡された

キョン「なんか・・・本当すまんな。ありがとよ、ハルヒ」

ハルヒ「えっ!あ・・・あぅ・・・べ、別にアンタの為じゃないんだからね!」

キョン(全く・・・コイツはどうしたら俺以外の為になると思うんだ?)


俺はそう笑いつつも食べさせて貰った。 ハルヒの料理はとてつもなくうまかった。

少し元気がでてきた俺は午後の授業を張り切って受けてみた。

190 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 10:08:43.42 ID:Q6f0TBYY0

〜放課後(部活開始時間)〜

キョン「よし、そろそろ行くかな」

帰りの支度ができた俺はSOS団の部活へ向かおうとした。

そしたら律が俺のとこに来た。

律「キョン・・・今日は・・・一緒に帰るの・・・?」

キョン(どうしようか・・・俺はやめたほうがいいのだろうか・・・)

律「・・・・」

流石にここまで落ち込んでいる律を俺は見過ごせなかった。

キョン「ああ、今日は帰ろう。正門で待っててくれ」

律「・・・! よかった・・・」

ほっとしたのか軽く涙がでていた律をみて、俺は罪悪感で一杯になった。

キョン「それじゃ、部活行って来るぜ」

律「う、うんっ! また後で」




澪(・・・・・・・・・・)

191 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 10:14:15.12 ID:Q6f0TBYY0

〜部室棟、廊下〜


ハルヒ「あっ! 居た!!」

俺の少し先にはハルヒが居た。

キョン「よぉ、ハルヒ。今掃除当番が終わった所だ」

ハルヒ「そう!じゃあ早くいきましょっ!」


一気に廊下を走った。 と、いうのは俺が走りたかったわけでもなく、

ハルヒが俺を掴んで全力疾走したというのが妥当だろう。


キョン「おわっ!ちょ、ちょっと!こ、転ぶ!」

ハルヒ「あははっ!なさけないわねっ!キョン!」

そんな風に笑いながら引っ張るハルヒを見て俺は嬉しくなった。

キョン(ハルヒだったら・・・)

俺はそんなどうしようもないことを考えていた。

192 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 10:20:31.36 ID:Q6f0TBYY0

どうしようもない、というと語弊があるかもしれないが決してハルヒじゃ不満足という意味ではない。


むしろ、俺が釣り合わない気がするのだ。

これ程美人で料理もうまく、元気でいい奴だったらすぐモテそうだしな。

古泉とか、そういうレベルのイケメンにならないと駄目な気がする。


部室棟の廊下で、俺は今朝彼女にした質問をハルヒにもした。

キョン「なぁ、ハルヒよ」

ハルヒ「何よ」

キョン「朝、お前は俺に好きな人が居るかどうか聞いてただろ」

ハルヒ「あ・・・うん・・・」

急にテンションが下がってしまった様子だった。

キョン「逆に、お前はどうなんだ?」

ハルヒ「!・・・わ、私は・・・いないわ・・・」

キョン「たとえば、タイプはないのか?」

194 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 10:25:07.33 ID:Q6f0TBYY0

ハルヒ「え・・・えっと・・・」

ハルヒは少し迷っているようだった。

ハルヒ「私は・・・好きになった人がタイプ・・・かな」


ありがちな回答ではあったがそれはハルヒらしい、とも思えた。

キョン「そうか・・・好きになった人ねぇ・・・いつになったら
そいつは現れるんだろうな」

少し俺は笑っていた。

ハルヒ「・・・・もう、居ると思うよ・・・すぐ近くに・・・」

また小さな声でハルヒは何かを呟いていた。

俺はまた聞き逃してしまった。

キョン「すまん、何ていった?」

ハルヒ「・・・・馬鹿キョン」

そうこうしてるうちに部室へたどり着いた。



196 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 10:29:18.75 ID:Q6f0TBYY0

〜部室〜

バタンッ!!

ハルヒが勢いよくドアを開けると、中に居た三人は鳩が豆鉄砲を食らったような顔つきで
一斉に俺らを見ていた。

ハルヒ「皆!!! 待たせたわ!」


古泉「今日は少し遅かったんですね、二人とも」

朝比奈「お茶、冷めちゃったんで入れなおしますぅ〜」

長門「・・・・」ペラッ


キョン(う〜ん・・・やはりいつみても奇妙だな、このメンツ)

197 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 10:33:43.32 ID:Q6f0TBYY0

朝比奈「はい、お茶です」コト


朝比奈さんは俺の目の前にお茶を置いてくれた。

キョン「ありがとうございます、朝比奈さんの淹れたダークネスせんぶり茶は、
やっぱりおいしいなぁ・・・」

朝比奈「えっ? ダーツデスせんぶり茶・・・?」

朝比奈さん、違います。 そしてそこにつっ込まないでください・・・。

ま、言った俺が言うのもおかしな話だった。

少し経つと古泉が

古泉「オセロ、しませんか?」

と、誘ってきたのでやりながら少し雑談をすることにした。

199 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 10:40:03.27 ID:Q6f0TBYY0

恋愛絡みのことで頭が一杯だった俺は古泉に彼女は居るのかと聞いてみた。

古泉「居ませんよ。今は」

キョン「今は、という辺りに余裕を感じるな」

イケメンの余裕か。 畜生。

古泉「いや、これは失礼しました クスッ」

キョン「お前はモテそうだが、何故彼女が居ないんだ?」

古泉「こういうと、嫌な気分になると思いますが、実際告白とかは来ますよ」

キョン「やっぱな。あーあ・・・お前だったら苦労しなさそうだなぁ・・・」

古泉「む、それは失敬ですね。あなたの方こそ恵まれていらっしゃりますよ。」


キョン「ん? 何故だ」

古泉「はぁ・・・」

古泉は深くため息をついた


202 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 10:49:00.30 ID:Q6f0TBYY0

〜下校時間〜

ハルヒ「今日の活動はおわりっ! 解散よっ!」

正直、お茶飲みながらオセロくらいしかしてない。

キョン(もうこんな時間か・・・律待ってるだろうな・・・)

俺は正門まで急いだ。

と、ハルヒが突然呼び止めた。

キョン「なんだ? 俺、今日は早く帰りたいんだが」

ハルヒ「あ・・・ごめん・・・」

キョン「あぁ・・・いや、怒ってるわけじゃないから別に」

ハルヒ「そ、そう・・・じゃあ・・・その・・・」

キョン「なんだ」

ハルヒ「・・・・やっぱなんでもない」

キョン「? そうか、なんかあったら言えよ。明日でもいいからさ」

204 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 10:56:03.42 ID:Q6f0TBYY0

ハルヒ「う、うん・・・それじゃ・・・」

妙にしおらしいハルヒはこれはこれで可愛い、とか思ってしまった。

しかし俺は正門に急がなければならないので感傷に浸ってる暇もなく、俺は
正門へ向かった。


キョン(・・・あっ! 居た!)

俺は律を見つけるとさらに駆け足になった。


キョン「遅くなって悪い! 部活が少し長引いた!」

律「・・・・」


207 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 11:01:01.49 ID:Q6f0TBYY0

キョン「・・・? 律?」

律「・・・キョン・・・私はなんだか勘違いしてたみたいだな・・・」

キョン「・・・え? どういうことだ?」

律「キョンは・・・私がうざかったんだよな・・・私・・・馬鹿みたいだな・・・」

キョン「お、おい!い、いきなり何言ってやがるっ!」

律「もう無理しなくていいよ・・・それじゃ・・・」

一体何が起きたのか全く分からなかった・・・

ただ、俺は一つだけ分かったことがある。

キョン「俺は・・・律に嫌われてるの・・・か・・・?」

209 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 11:05:05.51 ID:Q6f0TBYY0

律はあの後走って帰ってしまった。

俺はどうしたらいいのか分からず立ち尽くしていた。

そこに澪がやってきた。


澪「どうした? キョン」

落ち込んでた俺は澪に相談することにした。

211 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 11:08:28.81 ID:Q6f0TBYY0

〜喫茶店〜

キョン「・・・というわけだ・・・」

俺は澪に今起きたことをありのまま話した。

澪「・・・そうか・・・そんなことが・・・」

キョン「部活とかでなんかあったのか?」

澪「なんか落ち込んでたみたいだよ・・・私はキョンにとって邪魔だ。って・・・
ずっと呟いてた」

・・・おかしい・・・。

俺はそう思った・・・。 確かに今日一日、あまり付き合わなかったが

あまりにも不自然だった。

キョン「・・・ひょっとして・・・だがな・・・」

澪「ん? 何だ?」

キョン「お前・・・律に何か言ったんじゃないか?」

212 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 11:14:25.65 ID:Q6f0TBYY0

澪「な・・・何言ってんだよ・・・いきなりっ!」

キョン「わ、悪い・・・だけど・・・」

俺にはそうとして考えられなかった。

朝からの態度・・・、そこからの律の豹変ぶり。

これが関係ないと思えない。

キョン「お前は・・・俺と律を引き離そうとしてないか・・・?」

ついに言ってしまった。




澪「・・・・・・・・気がついちゃった、か」


213 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 11:22:57.89 ID:Q6f0TBYY0

俺は口を尖らせ、問いただした。


キョン「何で、そんなことをしようと思ったんだよ!」

こんなことで澪を怒っても仕方がないと、俺は思っていた。

何故なら俺は自分が腹ただしかった。

迂闊に話を鵜呑みにしていた自分が。

澪「それはね、キョン。簡単だよ」

キョン「・・・っ。何が・・・だ」

澪「私は、キョンを独り占めにしたいんだ」

何を言ってるんだ・・・と聞こうとした瞬間

視界が薄暗くなり俺は、気絶した。

214 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 11:28:35.44 ID:Q6f0TBYY0

澪「キョン、起きてよ」

目が覚めると俺は女の子が使うようなものばかり置いてあった部屋に居た。

手足が拘束道具で縛られていた。

キョン「お、い・・・これは一体どういうことだ・・・」

澪「だから言ったでしょ、私はキョンが欲しいんだ。体も、性格も、どれも、全て。

独り占めしたいんだ」


キョン「・・・これからどうする気だ」

澪「まずは律を殺そうかな、なんて思ってるよ。次はあのハルヒとかいう子かな。
キョンに変なものを食わせて、全く・・・胃が汚れちゃうよね。
キョンは私が作ったもの以外食べちゃ駄目だよ。だって、私のものだもん。
私以外の言うことは聞いちゃ駄目だよ。本当に目を離すとすぐ私以外の子をみちゃうんだから。
でも仕方ないよね、キョンも年頃だしね。でもいいよ、最終的には私のところへきてくれれば。
でもね、浮気は駄目だよ、キョン。私以外もう見ちゃ駄目。もう堪えられないよ。
こんなこと突然言ってもわからないよね。でも、キョンが絶対に浮気しないようにするの。
あ、殺すとかじゃないから安心してね。


あいつらを殺せば、キョンは殺さなくても大丈夫だから ふふっ」


219 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 11:34:21.80 ID:Q6f0TBYY0

何を言ってるんだ、コイツは。

俺は吐き気すらした。 動けない。

律とハルヒが殺されてしまう。


恐怖以外、何も感じることができなかった。

どうすればいいんだ。どうしたら律達を守れる・・・。

一切身動きが取れない・・・。


それにしたって澪はどうして・・・こんな・・・。

畜生・・・。

221 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 11:40:27.25 ID:Q6f0TBYY0

俺は一つ聞いた。

キョン「どうしたら、あいつらを殺さない?」

澪「駄目。殺すの。絶対に」

キョン「だけど俺は・・・そんな澪好きじゃない・・・かな」

澪「そうなの? まぁ私に服従してくれれば関係ないからいいよっ あはは」

っ・・・何があははだこのやろう・・・


俺は提案をしてみた。

キョン「なぁ、どうせだったら。二人にみせつけてやらないか」

澪「何を?」

キョン「俺らの・・・その・・・ラブラブっぷりを・・・」

正直、言ってて馬鹿らしくなった、だがこれは結果的に成功だった。

澪「・・・キョン?本当に私のことが好きなの・・・?
仕方ないなぁ・・・じゃあ明日学校で・・・見せつけよっか」

223 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 11:44:58.55 ID:Q6f0TBYY0

〜翌日〜

澪は俺に片方の手に手錠をはめた。

もう片方は澪のほうにつないである。




逃げないようにはめられた。

だが外にでられるだけマシだと思った。


そこから待っていたのは地獄だった。


この一日がただの悪夢であってほしかった。


しかしどれも現実でおきていることだった


225 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 11:47:37.47 ID:Q6f0TBYY0

〜教室〜

ざわ・・・ざわ・・・


 ざわ・・・ざわ・・・


俺たちの手錠をはめている姿を見て、教室は騒ぎになっていた。

ちゃかすものも居れば心配するもの、おびえる物。

様々居た。


俺は仕方ないと割り切りつつも気分は最悪だった・・・。


そこに律が来てしまった。

226 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 12:00:34.48 ID:Q6f0TBYY0

キョン「・・・・・」

俺は何も声をかけれなかった。

というより何て言ったらいいか分からなかった。



澪「見てよ・・・律・・・私達ラブラブでしょ? へへっ
24時間ずっと一緒なんだ・・・」


律「そ、そう・・・なんだ・・・」


澪「羨ましい? 律。 もうキョンは私を愛してくれてるから別に言ったって構わないけどさ。
昨日、部室で言ったこと、全部嘘なんだ。 あははっ」


キョン(何が愛してるからだ・・・んなわけねえだろっ・・・!)

律「嘘・・・だろ・・・。だって・・・澪、あんな真剣に話してくれたのに・・・」

澪「馬鹿だなあ律は。私は律が邪魔だったからキョンから引き離そうとしただけだよっ!
あははははははははっ!」


狂気じみた笑い声が教室に響いた。

228 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 12:09:03.60 ID:Q6f0TBYY0


律「うっ・・・酷すぎるよ・・・ぐすっ・・・二人で私を・・・騙して・・・
言ってくれれば・・・私だって・・・」


違う・・・違うんだ律・・・

俺がお前を突き放すわけがない・・・


今の状況ではそんなこと・・・律は分かるはずがない・・・




俺は覚悟を決めた。


律、ハルヒを殺させはしないため


そして自分が死なないように・・・


今の自分のプライドを捨てた

229 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 12:14:36.48 ID:Q6f0TBYY0

まず、一時間目の話だ。

手錠をつけていた為、席は強制的に澪の隣となった。


俺はまず律達に指示をだしたかった。


脅威が迫ってることを。


キョン「なぁ・・・澪」

澪「なぁに? キョン」

キョン「文具・・・ルーズリーフと、ペン貸してくれないか?」

澪「え〜? なんで?」

キョン「いや・・・授業のメモとりたいからさ・・・」

澪「いいよ、そのかわり」

キョン「そのかわり・・・?」

澪「キスしてくれたらねっ! あはは」


231 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 12:19:09.73 ID:Q6f0TBYY0

ョン(っ・・・。マジかよ・・・!クソが・・・)


俺は絶対にコイツとだけはしたくなかった。


それは昨日の時点で決めていた。

何か肉体的にあればそれは必ず拒否する、と。


だが・・・今回は命までかかっている。

さっきプライドを捨てたように、俺はすることに決めた。

キョン「・・・分かった、だから早くくれないか?」

澪「は? 何言ってるのキョン? 今ここで、すぐするんだよ」

キョン「・・・っ! ふざけるな! ここは教室だぞ・・・しかも授業中だ」

澪「じゃあ、貸さないから」

キョン(・・・ふざけやがって・・・畜生っ・・・!)

236 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 12:23:59.31 ID:Q6f0TBYY0

澪「まだー?」


まさに外道っ・・・! したくない選択っ・・・!

だが、やるしかないっ・・・!


キョン、覚悟を決めるっ・・・!



キョン「俺から・・・するのか?」

澪「当たり前だよキョン・・・恥ずかしいこと言わせないでよもうっ!」


キョン(くっ・・・はしゃぎ方がうざすぎる・・・っ!)


237 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 12:28:25.91 ID:Q6f0TBYY0

キョン「んっ・・・(これで十分なはずだ・・・)」

澪「・・・・・・・」グイッ


キョン「!!!(舌を・・・いれてきやがった・・・!)」


澪「どほ? 私のおいひい?」


キョン「・・・あぐっ・・・」


律「!!!!」


キョン(!!!・・・しまった・・・律に見られた・・・)


キョンっ・・・! それでも堪えるっ・・・!

生き残るためっ・・・!

238 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 12:32:35.21 ID:Q6f0TBYY0

悪夢のような一時間目が終了し、5分間の休憩がでた。


俺はこれにすべてを賭ける。


キョン「なんかトイレ行きたいな・・・」

澪「トイレ?」

キョン「あぁ、そうだ。流石に駄目だ。 一応、言っとくが逃げはしないから大丈夫だ」


澪「尿なら飲んであげるよ?」

キョン(・・・狂ってやがる)

キョン「あいにく大の方だ。一旦外してくれ」

澪「・・・逃げたら即座に殺すからね。覚悟してよキョン」

キョン(繋いだ・・・なんとか・・・このギリギリのラインを・・・)


俺はトイレへ行くとさっきのペンと紙を出した。

242 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 12:36:07.97 ID:Q6f0TBYY0

キョン(さて・・・どういう文面にするべきか)

俺はとりあえず今回の件についてをつらつらと書いた。


そしてハルヒ、それとSOS団の皆で相談して貰うことにした。

突然やるとばれそうだから俺は部活の終了した後、やってもらうことを指示するような、
文にした。


キョン(頼んだ・・・律)


俺はポッケに紙をくしゃくしゃにまるめてつっこんだ。

トイレからでるとまた手錠をはめられた。

243 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 12:41:59.12 ID:Q6f0TBYY0

教室の入った瞬間、俺は律を目掛けて紙をぶん投げた


律「あいたっ・・・!」

律がこっちを睨んでる・・・正直苦痛だが、普通に渡すことはできない・・・。

キョン(ごめん・・・手紙に気づいてくれっ・・・! 律・・・)


澪「今、何投げたの?」

キョン「ああ、なんか顔見てたらむしゃくしゃしたからさっきのメモをぶん投げただけだ」

澪「あははっ おもしろいことするんだね。キョンは」


キョン「ああ・・・そうだな・・・」


キョン(あの手紙に律達が気づけば俺の勝ち・・・気づかなければ死だけだ・・・)


俺はこれ以上ないというくらい心の中で拝んでいた・・・

キョン(頼むっ・・・!)

247 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 12:47:20.61 ID:Q6f0TBYY0

〜律視点〜

私はキョンに嫌われている・・・。

そう澪に教えられた・・・。


聞いたところによるとキョンはよく澪に相談しに来ていたらしい・・・。


私は今までなんて迷惑だったんだろうか・・・。


そう考えていたら涙が出そうで机でうつ伏せになっていた。


その時、教室の扉が開いた。

私はその光景に絶望をした。


キョンと澪が手錠をつないで二人で入ってきたのだ。

わけがわからない、とも思ったけれどもう一つは

やっぱりあの二人は・・・

その部分が一番私にとってショックだった

249 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 12:53:30.24 ID:Q6f0TBYY0

私はいつのまにか彼らの前に立っていた。

キョン「・・・」

キョンは私に何も言ってはくれなかった。


ああ、私は拒絶されているんだ。

だからキョンは私に何も言ってくれないんだ。

そう思った。


澪「見てよ・・・律・・・私達ラブラブでしょ? へへっ
24時間ずっと一緒なんだ・・・」


とまどった私は思わず言った。

律「そ、そう・・・なんだ・・・」

250 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 12:56:00.94 ID:Q6f0TBYY0

私が相槌をうつと彼女は衝撃的な言葉を放った

澪「羨ましい? 律。 もうキョンは私を愛してくれてるから別に言ったって構わないけどさ。
昨日、部室で言ったこと、全部嘘なんだ。 あははっ」

律「嘘・・・だろ・・・。だって・・・澪、あんな真剣に話してくれたのに・・・」


絶望をした。 その中で救いはあった、嘘だと言うことだ。

彼女なんかじゃなくてもいい。

私はキョンに嫌われていない。 それだけが救いだった。

澪は高らかに私をあざ笑った。

252 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 13:04:16.14 ID:Q6f0TBYY0

〜一時間目〜

私はただただ呆然と授業を受けていた

時々、二人の様子を見るが特に変わったことはなかった。

すると、キョンが澪に何かを頼んでいるのが聞こえた


澪はキョンにペンと紙を手渡したと思ったら

おもむろにキスをし始めた。

私は目のやり場に困った。


キョンと目が合ってしまった。


この時間、ただ座っているのが苦痛だった。

254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/18(木) 13:10:08.56 ID:Q6f0TBYY0

五分間の休憩、二人は廊下にでていった。

ちょっと揉めていたみたいだった。

そこにハルヒが私のとこに来た。

ハルヒ「ねぇ・・・律・・・? あれってどういうことなのかしら・・・。
アンタなら何か知ってるよね?」

私は何も知らない。

知りたくもなかった。


律「どーでもいいよ、もう」

冷めた声で私は答えた。

ハルヒ「っ!・・・アンタこのままでいいわけっ!? 絶対何かあるはずよ!
たった一日でここまで変わるはずない!」

律「・・・だから・・・もうどーでもいいって・・・」

何があろうと授業中にキスまでする仲なのだから。

私にはもう・・・関係がない。

255 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 13:15:18.22 ID:Q6f0TBYY0

ハルヒ「・・・そう。私は自分で少し探ってみるわ・・・。確実におかしいもの。
・・・もう休憩終わるから戻るわね・・・」

ハルヒはそう言って自分の席へ戻った。

私はまた机に突っ伏していた。


ハルヒの言うとおり何かがあったのだろうか。

でもあったとしても多分それは、良い事じゃないのだろうか。

澪がついに告白した、とか。


そんなことを思っていると彼らが教室に戻ってきた。

彼は急にポッケから紙を出した。

律「!あいたっ・・・!」

私に紙を投げつけてきた。

なんだかんだいって救いなどないことに気づいた。

クシャクシャになった紙を拾い上げると何かが一杯書かれている。

私は特に何も思わなかったが、中身を開いた。

257 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 13:20:13.57 ID:Q6f0TBYY0

律(・・・これって・・・!)


最初は特に何も思わず読んでいたが読み進めているうちに何が起きているかを
段々理解し始めた。

読んでいることを澪に勘付かれたら確実に不味いと思った私は机に掛けていた鞄に
つっこんだ。


律(・・・どうするべきか・・・)

途中まで読んで解釈した内容はハルヒに相談をすべき事だった。

正直、殺されるだなんて嘘くさいとも思ったけど私はもう一度だけキョンを
信じる事にした。


律(・・・)

必死に救う方法を模索しているうちに時間はあっという間に過ぎていった。

260 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 13:26:15.51 ID:Q6f0TBYY0

〜放課後・キョン視点〜


俺は律が手紙を読んでる様子はあまり見れなかった。

直視してしまうと澪にばれるからだ。


段々俺は死にたくなってきた。


好きでもない女とどうしてこんなことまでしなきゃいけないのかと。

段々と前の俺は何をしたかったのかを感じてきた。


キョン(俺は・・・なんだかんだで律が好きだったんじゃないだろうか・・・)

どうして素直な気持ちでこれが浮かばなかったのだろうか。

だが、そう思ったときには自体はもう取り返しがつかなくなってきていた。

262 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 13:32:45.29 ID:Q6f0TBYY0

〜放課後・律視点〜

澪は軽音部にはこなかった。

唯「もう下校の時間だよぉ・・・澪ちゃん来なかったねぇ・・・」

紬「そうねぇ・・・どうしてかしら・・・」


律「ごめんっ、むぎ、唯! 今日はちょっと急ぎの用があるから早めに帰るね!」

唯「うん、分かった〜! 頑張ってねぇ、りっちゃん!」ふんすっ

紬「じゃあね、りっちゃん」


律「また明日っ!」


私は急いでSOS団のいる部室へ向かった。

263 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 13:38:30.04 ID:Q6f0TBYY0

〜SOS団、部室・ハルヒ視点〜



私は結局、何が起きてるのかを完全に把握できてない。

だけれど、何かが起こる。 そんな予感はしている。



ハルヒ「今日はキョン・・・こなかったわね・・・」

古泉「ええ、それに今日はあの二人の話題で持ちきりでしたよね」

朝比奈「二年生まで噂が来てましたよぉ・・・」

長門「・・・危険」


古泉「何がですか? 長門さん」

長門「・・・・後で残って」

古泉「・・・! 分かりました」

なんだか有希達が話していたようだけれど、私は良く分からなかった。

そんなことを話していると部室のドアが開いた


266 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 13:44:54.54 ID:Q6f0TBYY0

〜律視点〜

律「ハルヒ!!」

部室のドアを思いっきり開け、私は叫んだ


ハルヒ「!・・・り、律?」


この時を待っていた・・・この瞬間、

全員が揃って相談できる、この場を・・・



律「ここに居る皆に聞いて欲しい事があるんだ・・・」


私はやっと、話すことができた。

268 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 13:48:31.75 ID:Q6f0TBYY0

〜その頃、キョン〜


俺は部屋へ監禁されている。


もう何もかもおしまいだ。


精神が段々やられてきている。

閉塞感、したくないことをやらされている奴隷のような義務。


舌を噛み切って死んでやろうかとも思ったが勇気がでなかった。

澪は俺を閉じ込めるなり律達を殺しに行った。


早く気づいてくれれば警察にでも捕まるだろう。


俺は生きる力を失いつつあった。

272 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 14:00:20.07 ID:Q6f0TBYY0

〜SOS団、部室〜


ハルヒ「・・・大体理解する事はできたわ・・・だけど・・・」

古泉「彼は今どこにいるんでしょうか・・・。しかしどうするべきなのでしょうか・・・」

朝比奈「と、とりあえず澪ちゃんの家に行ってみるとか・・・?」

長門「・・・乗り込むのは危険・・・二手に分かれる」


律「二手・・・? どういう風に?」


長門「あなた達二人は狙われている、だから迂闊には動けない」

長門「だから、残った三人で行く」

ハルヒ「!・・・で、でも危険すぎるわっ!行かす事はできない!」

長門「・・・大丈夫。 私達には策があるから・・・」

ハルヒ「・・・・」

古泉「涼宮さん、ここは我々に任せてください」

ハルヒ「・・・・確認したら、すぐ戻ってくるのよ・・・」

長門「・・・・分かっている」

278 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 14:07:57.20 ID:Q6f0TBYY0

〜正門前〜

古泉「分かれる事に成功しましたね。長門さん、説明を」

長門「・・・思念体の観測からの情報によると秋山澪は一般の有機生命体の概念から
外れている」

古泉「・・・つまりどのようなタイプなのでしょうか。涼宮さんのような願望が現実になると
いったものですか?」


長門「・・・ほぼ同じく。状態も同じ。自分の力に気づいていない。・・・恐らく
監禁されている彼が目覚めさせてしまった」

朝比奈「私はこんな事態初めてです・・・」

長門「・・・起こっている事態を解決するのが先。今秋山澪が思っている事はすべて実現されていく」

古泉「・・・それは・・・つまり・・・」

長門「・・・もし彼が秋山澪の家に監禁されている場合、その家を開ける事は限りなく
不可能に近い」

古泉「・・・! 急ぎましょうか・・・」


282 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 14:12:47.93 ID:Q6f0TBYY0

〜秋山家前〜

長門「・・・情報の連結を解除する作業に入る・・・。今のところ、まだ完全な要塞化は
していない・・・」

古泉「・・・ここが異空間であれば僕の超能力も多少は使えるはずです」

朝比奈「・・・やっぱり私は見てるだけしかできませんよね・・・」

長門「・・・あなたにはやらなければいけないことが一つある」

朝比奈「・・・! 本当ですか・・・!」

長門「・・・確実にやることになり、彼は全てを受け入れなければならない・・・」

古泉「・・・・どういうことでしょう?」

長門「・・・今は情報の連結を解除するのが先決・・・緩んだところであなたは
あの赤い玉を打つ・・・」


284 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 14:16:23.35 ID:Q6f0TBYY0

古泉「ふんっもっふ!!」 バシッ


バリバリ・・・


朝比奈「あ・・・あぁ・・・家の前にこんな強力な異次元空間ができてたなんて・・・」

古泉「行きましょう、彼の元へ」

長門「・・・一つだけ・・・」

古泉「・・・なんでしょうか?」

長門「・・・さっき言った、彼が受け止めなくてはいけないことの話・・・」


古泉「・・・聞かせてください」

朝比奈「・・・・」

長門「・・・私達も、受け止める・・・」

285 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 14:20:44.11 ID:Q6f0TBYY0

〜秋山家、内部〜

・・・・段々意識が薄れてきた・・・。

俺は・・・なんだってこんな事になっちまったんだろうか・・・

今まで俺はハルヒ達とSOS団の活動を続けていた・・・

終わらない夏休み、謎の孤島にでかける・・・

神人に襲われてハルヒにキスをする・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・?


俺は訳が分からない思い出を思い出していた。

・・・・・どういうことだ?


俺はハルヒなんかに、キスなんかしたことはないはずだった

287 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 14:27:27.87 ID:Q6f0TBYY0

古泉「・・・・まさか・・・。流石に規模がでかすぎますね・・・」

朝比奈「・・・報告がなかったのは・・・そういうことだったんですね・・・」


長門「・・・秋山澪が力に目覚めたのはつい最近・・・と説明したがこれは
正しい解釈ではない」

長門「・・・何故ならそれを証明することは私達にはできない」


長門「・・・情報統合思念体から情報を引き出した・・・」

長門「・・・観測の為、思念体は報告をしなかったが今回、この世界において
神となる秋山澪の暴走により、観測の価値はなくなった」

長門「元々、私達はこの世界の住人ではない」



289 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 14:33:26.05 ID:Q6f0TBYY0

古泉「・・・それを知ったら彼はどうするんでしょうか・・・」

長門「・・・分からない。ただ、秋山澪を暴走する前に戻し、私達の世界の
時間軸に戻らなければならない。その為には朝比奈みくる、あなたの力が
必要。あなたのTPDDを使う必要がある」


朝比奈「・・・! 凄い・・・使用許可が降りてます」

長門「・・・彼を見つけたらそれを使って秋山澪が暴走し始める前の朝に戻る。
そこで彼に田井中律に告白をさせる。最初から付き合っていれば引き離すなどの概念
自体なくなる。 暴走していなければ時間軸を元に戻せる」


朝比奈「分かりました・・・」

古泉「ではいきましょう」


291 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 14:37:32.11 ID:Q6f0TBYY0

〜秋山家、内部〜

・・・・なんでだ・・・思い返せば俺に律なんていう幼馴染はいない・・・?

いや・・・でもちゃんと小さい頃の思い出もあるぞ・・・

俺はとても気持ち悪い感覚に陥っていた


一つの世界で俺は同時に同じ記憶がある。


ドゴンッ!

俺の居た部屋からでかい穴が空いた


古泉「助けに来ましたよ、あなたを」


292 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 14:40:21.99 ID:Q6f0TBYY0

キョン「古泉・・・長門・・・それに朝比奈さんまで!」

安心して腰が抜けていた。


キョン「これは・・・どういうことなんだ? 二つの記憶があるんだ・・・
幼馴染の律と過ごしてきた記憶・・・それとお前達と過ごしてきた記憶・・・」


古泉「説明します、そしてあなたにはやって貰わなければなりません」


長門「・・・この世界から抜け出す・・・本来の場所へ戻るために・・・」

293 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 14:43:01.56 ID:Q6f0TBYY0

は古泉達に説明された。


ここが俺らのいた世界ではないことを。


澪がハルヒと同じ能力をもっていることを。


暴走してしまったため世界を元通りにする事を。


そして元の時間に帰る事を。


そして・・・律に告白しなければならないことを


294 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 14:46:14.45 ID:Q6f0TBYY0

朝比奈「行きましょう、キョン君っ!」

キョン「はい・・・朝比奈さん・・・」


古泉「平和な時間軸で遭いましょう・・・ではまた」

長門「・・・・頼んだ」


キョン「・・・っ! ああ・・・」


この感覚で俺ははっきりと理解した。

俺は確実にこの世界にいたやつではないと。


また、世界を救うとかいうトンデモナイ使命がそう告げていた


297 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:01:29.92 ID:Q6f0TBYY0

・・っ!

この感覚は間違いなく朝比奈さんのタイムマシンの感覚・・・



頭が痛いのやら吐き気やら・・・

最悪な気分だった。


俺は律の家に窓から侵入した。


朝早くだったから人は見てない・・・はずだ


完全に怪しい奴だがまぁいいだろう・・

298 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:04:51.05 ID:Q6f0TBYY0

キョン「起きろ、律」

小声で名前を呼んだ


律「んにゃ・・・むぅ・・・キョン・・・起きろ・・・」


寝ぼけながら起こしてやがる・・・

キョン「おい、律」ペチン

俺は軽く律の頬を叩いた


律「いて・・・誰だよ・・・? きょ、きょ、キョン!?」


キョン「ああ、そうだ」

律「どうやってはいったんだよ・・・」

キョン「窓からだ」

律「・・・不審者」

キョン「」

299 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:08:07.34 ID:Q6f0TBYY0

キョン「実はな、律。俺はお前に言わなきゃならんことがある」

律「・・・何だよ、こんな朝から。不審者」

キョン「おい」

律「分かったよ〜・・・聞く聞く。で、何だ?」


俺はこの世界の人間じゃない、そのことを話した


どうやってここに辿り着いたとか、そういうことを全部。


律「嘘だよ・・・そんなの・・・ぐすっ・・・」

キョン「本当なんだ・・・俺はそういういかれとんちきな世界に住んでたんだ・・・」


300 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:12:57.15 ID:Q6f0TBYY0

キョン「だからお前と逢うのはこれで最後なんだ・・・多分俺がこの世界から消えたら
お前も俺を忘れる」


律「そんな・・・」

キョン「じゃあな・・・律・・・。好きだったぜ」


律「・・・・うう・・・」


キョン「泣くなよ、完全にこの世からいなくなるわけじゃないしな。きっとどこかで
あえるさ」


無責任な事を俺はほざいた


律「あったら・・・声、かけろよな。へへっ・・・」


泣きながら笑ってそんなことを言ってきた。

キョン「じゃあな・・・律・・・」


301 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:15:13.55 ID:Q6f0TBYY0

外に出ると長門たちがいた。


朝比奈さんが事情を説明しに行ってくれたようだ。


長門「・・・改変を行う・・・」


朝比奈「・・・はい」

古泉「・・・・」


キョン「あぁ・・・頼んだぜ、長門」

302 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:19:50.19 ID:Q6f0TBYY0

ドスンッ


いつものように俺はベッドから転げ落ちた。

キョン「いつつ・・・」


目が覚めるともう学校へ行く時間だった・・・


俺は制服に着替え、家を出た。


いつもとかわらぬ坂、俺は空しさが残っていた。


律がいない。


それだけでこんなにもとの世界が変に感じている



303 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:25:29.38 ID:Q6f0TBYY0

ドスッ

俺は誰かとぶつかった


?「きゃあっ! いって・・・あ、すいません・・・」



キョン「あぁ・・・ぼーっとしてた俺が悪いんで・・・って・・・え・・・」


俺はぶつかった人が驚くべき人物だった・・・


キョン「また・・・逢えたんだな・・・」

律「え?あ・・・はぁ・・・」


キョン「また・・・逢えますよ、それじゃあ」

律「・・・? なんだったんだろ・・・」


        また逢えるさ、きっと・・・

                          〜終〜

304 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:28:40.56 ID:Q6f0TBYY0

もう本当にだるい・・・

なんでこんなks作品になったんだろ・・・今まで見てくれた方は本当にありがとう


もう澪とかださなきゃよかった。 今まで書いてきたSSの中で一番糞でした



309 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 15:43:03.96 ID:Q6f0TBYY0

損切りとかは別として、クロス作品がどれだけ難しいか分かったわ

まぁうまい人はちょいちょい書いちゃうんだろうけどな。

俺は一つに絞った方が書けるわ・・・。

338 名前: ◆sFsOgT1IJg [] 投稿日:2011/08/18(木) 16:27:29.93 ID:Q6f0TBYY0

皆ありがとう このスレはもうこれで終わりだ

また次立てるときあ、アイツだって思ったらよかったら見てってやってくれ

それじゃ乙でした



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