シンジ「マリ姉さん」 マリ「なんだい弟よ」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:17:51.50 ID:kQXfzaHt0

・朝

シンジ「お弁当はこれでよし、と」

シンジ「あ、もうこんな時間だ……まだ起きてこないや」

トントン

シンジ「姉さん?」

マリ「……ん〜?」

シンジ「そろそろ起きないと。7時半だよ」

マリ「んー……」

シンジ「……こりゃダメだな」

シンジ(さて、僕も準備しないと)

マリ「ん…………やばっ!」ガバッ

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:19:10.33 ID:kQXfzaHt0

マリ「やっばー!」ドタバタ

シンジ「あ、やっと起きた。はいお弁当」ヒョイ

マリ「ん、ありがとっ」

シンジ「じゃあ僕先に行くけど……」

マリ「待ってアタシもすぐ行くから!」

シンジ「ん」

ガチャ

シンジ「行ってきます」

マリ「行ってきまーす」

バタン

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:20:03.75 ID:kQXfzaHt0

テクテク

シンジ「そうだ姉さん、今日は夕方から……」

マリ「シンクロテストね。大丈夫、覚えてる」

シンジ「ならいいけど」

マリ「あ、アタシ電車やばいかも。ちょっと走るわ」

シンジ「ん。じゃあ行ってらっしゃい」

マリ「行ってきますっ」

タタタタ……

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:20:38.19 ID:kQXfzaHt0

トウジ「お、センセやないか」

ケンスケ「おはよう、碇」

シンジ「おはよう」

トウジ「さっきお前のねーちゃんが走ってったで」

シンジ「あ、うん。今日も寝坊してたから……」

ケンスケ「でも羨ましいよなぁ。あんな美人のお姉さまと二人暮らしだなんて」

シンジ「いや、そんな……」

ケンスケ「さっきだって通りかかりに『おはよっ!』って言ってくれたし……あの笑顔を毎日見られる碇は恵

まれてるよ」

シンジ(寝起きはものすごい無表情だけど……)

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:21:30.07 ID:kQXfzaHt0

トウジ「……ん? センセ、あれ、ねーちゃんと違うか?」

シンジ「えっ」

マリ「…………」テクテク

シンジ「……ほんとだ」

マリ「お、君達また会ったね」ヒラヒラ

ケンスケ「お、おはようございますっ!」

マリ「おはよっ……二回目だけどねw」

トウジ「マリさん何してはるんですか」

マリ「うん。定期忘れた」

シンジ「ああ……」

マリ「もう間に合わないからのんびり行くわ。それじゃね〜」ヒラヒラ

ケンスケ「は、はいっ!」

トウジ「……自由な人やな」

シンジ「……うん」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:22:17.00 ID:kQXfzaHt0

・学校

ケンスケ「朝から二度もマリさんと話せるなんて……今日はツイてるなぁ♪」

アスカ「なによ、朝っぱらから鼻の下伸ばしちゃって。だらしないわね」

ケンスケ「だらしないとは失礼な。男なら誰でも年上のお姉さまには憧れるものさ。なぁ碇?」

シンジ「いや僕に言われても……自分の姉だし、別に」

ケンスケ「なぜだ!あんなに美人なお姉さまなのに!」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:22:47.16 ID:kQXfzaHt0

シンジ「んー……女兄弟のいないケンスケには、多分わからないと思う」

ケンスケ「そんなぁ。トウジはわかるだろ?」

アスカ「バカね。コイツの方が重度のシスコンじゃない。いもうとイモウトって」

トウジ「シスコンとはなんじゃ!兄妹愛じゃ!」

アスカ「うわシスコンキモッ!」

トウジ「なんやとぉ!」

シンジ「ちょ、やめなよ二人とも……」

ギャーギャーワーワー

ヒカリ「ほらホームルーム始まるわよ」

トウジ「お、委員長。おはようさん」

ヒカリ「あ、お、おはようっ」

アスカ「……ふふん」ニヤリ

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:23:09.80 ID:kQXfzaHt0

・高校

マリ「そろそろ1限終わるな……うん。ちょうどいいや」

マリ「む。正門が閉まってやがる」

マリ「めんどくさいな……よっと」ヒョイ

ガシャッ ガシャッ

女教師「ま、真希波さん……」

マリ「あ、おはようございます」

マリ「よっと」スタッ

女教師「あなた女の子なんですから、短いスカートでそんなことするもんじゃありません」

マリ「はーい」

女教師「まったくもう……あなたって人は」

マリ「へへっ♪」


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:23:29.93 ID:kQXfzaHt0

・昼休み 中学

シンジ「綾波、これ」スッ

レイ「?」

シンジ「お昼、いつも食べてないみたいだったから」

レイ「ありが……とう」

シンジ「良かったら、向こうでみんなで食べようよ」

レイ「……ここで、いい」

シンジ「そう?」

レイ「……いい」

シンジ「……そっか。んじゃ、気が向いたら来てよ」

レイ「……ええ」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:23:55.00 ID:kQXfzaHt0

トウジ「さぁーてメシやメシ!」ガサガサ

アスカ「まーた購買で買い込んできたわね」

トウジ「別にええやろ」

アスカ「ま、そうだけど」チラッ

ヒカリ(お弁当……三人分作るのも四人分作るのも、一緒よね……?)

アスカ「…………」ニヤニヤ

ヒカリ(……っ! アスカってば、私の考えてること気づいた……?)

シンジ「よいしょ」ガタッ

ケンスケ「お、どこ行ってたんだ碇」

シンジ「うん、ちょっとね」

ヒカリ「そ、そういえば碇君、毎日お弁当よね」

シンジ「え、うん」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:24:20.17 ID:kQXfzaHt0

ケンスケ「ま、まさかマリさんの手作りなのか?」

トウジ「お前はそればっかりやな……」

シンジ「違うよ。自分で作ってる」

ヒカリ「へぇー」

アスカ「バカシンジにしてはキレイに作ってるじゃない」

シンジ「まぁ毎日やってるからね」

ヒカリ「お姉さんは料理とかしないの?」

シンジ「うーん、しなくはないんだけど」

ヒカリ「?」

シンジ「朝が弱い人だからアテにならないんだよね……」

ヒカリ「そう……」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:25:19.67 ID:kQXfzaHt0

・高校

マリ「いただきますっ」

パカッ

女「マリ、そのお弁当……シンジ君の手作り?」

マリ「ん?うん」

女2「へぇー、男の子なのに料理上手いんだー」

マリ「あいつはこういうの得意なんだよねー」

女「あんた自分でやろうとか思わないの?」

マリ「起きれたらやろうとは思うんだけどね……」

女2「ああ……」

女「はぁー、シンジ君がかわいそう……」

マリ「そこまで言わなくてもいいじゃんよー」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:25:56.19 ID:kQXfzaHt0

女「あんたあんなにかわいい子が弟で、しかもお弁当まで作ってもらえて……どんだけ恵まれた環境にいるの

よ」

女2「シンジ君うちに欲しいわー。うちの弟も中学生だけど、可愛げのカケラもないわよ」

マリ「弟、何部?」

女2「野球部」

マリ「おー、たくましい」

女2「どうせならかわいい弟の方がいいわ」

女「シンジ君みたいな子に『お姉ちゃん』とか言われてみたいわー」

マリ「家事やってくれるのはありがたいけど、別にかわいいとかは思わないけどなぁ……」

女2「なんて贅沢な発言……」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:26:23.06 ID:kQXfzaHt0

・中学 放課後

キーンコーンカーンコーン……

アスカ「さっ、行くわよシンジ」

シンジ「うん。あと綾波も……」

アスカ「あいつは先に行ったわ」

ケンスケ「あれ、どっか行くのかい」

シンジ「うん。ネルフに」

ケンスケ「そっか……いいなぁ。昼間は中学生、夜はパイロットとして訓練の日々か……」

シンジ「そ、そうかな……」

アスカ「アタシはパイロットの日々だけでいいのに」


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:27:04.11 ID:kQXfzaHt0

ケンスケ「ん? なぁ碇、マリさんもパイロットなんだよな?」

シンジ「うん。姉さんもパイロットだけど……前から知ってたよね?」

ケンスケ「じゃあマリさんもあのプラグスーツを着るんだよな!?」ギラギラ

アスカ「っ!何考えてるのよ!変態!」

ケンスケ「なんだよ、ただ確認しただけじゃないか」

アスカ「思いっきりやらしい目してたくせに……」

ケンスケ「なぁ碇、写メとか持ってないのか?」

シンジ「も、持ってないよ……」

ケンスケ「撮ってきてくれよ!お礼は弾むからs」ゲシッ

アスカ「やっぱりそうじゃない!」

シンジ「それに嫌だよ。自分の兄弟をわざわざ携帯で撮るなんて」

ケンスケ「兄弟だからこそ、そういうのが……」

シンジ「ないない」

ケンスケ「そうか……」

トウジ(妹の画像を待ち受けにしとることは言わんでおこう)

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:28:04.30 ID:kQXfzaHt0

・ネルフ

シンジ「こんにちは」

ミサト「お、来たわね」

シンジ「綾波、もう来てたんだ」

レイ「……ええ」

アスカ「今日もテストでしょ?ちゃっちゃと終わらせましょ」

リツコ「まだマリが来ていないわ」

シンジ「そうですか……すいません」

リツコ「シンジ君、あなたが謝ることじゃないわ。あくまでマリの問題だし……そのマリも、ただ学校に通っ

ているだけのこと」

マヤ「誰が悪いわけでもないわよ」


19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:28:57.71 ID:kQXfzaHt0

ミサト「ま、使徒も全然来ないし、気楽にやりましょ」

アスカ「さっさと終わらせたいわ」ブー

ミサト「そんなこと言ってー。それだけシンちゃんと一緒にいられるのよ?」

アスカ「っ!何言ってんのよ!誰がこんなバカシンジと!」

シンジ「でもこの後買い物行くし、早く終わらせたいよね」

アスカ「ばっ、何で今……」

ミサト「ほぉ〜、そういうこと」ニヤニヤ

アスカ「な、なによ……」

ガチャ

マリ「お待たせー。ただいま到着っ」

アスカ「遅いわよ!」

マリ「ゴメンゴメン」

ミサト「そんじゃ早速だけど、着替えてきてもらいましょーか」

マリ「おー」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:30:19.89 ID:kQXfzaHt0

・更衣室

スルッ パサッ

マリ「♪フンフフンフフーン フーフフッフフーンフフン」

アスカ「…………」ジーッ

アスカ(「マリさんもプラグスーツ着るのか?」ね……確かに、このスタイルなら見てみたくなるのも……)

マリ「……ん?どしたの?」

アスカ「別に。なんでもない」

アスカ(……バカシンジはあたしのプラグスーツ姿見て何も思わないのかな?)

スルッ パサッ

レイ「…………」

アスカ(それとも、エコヒイキのプラグスーツ姿に興味あったり……)

マリ「ふーん?」

バッ
ムニュッ

アスカ「ひゃっ!?」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:30:39.59 ID:kQXfzaHt0

マリ「フム……」

アスカ「な、なにすんのよ!」

マリ「いや、胸のサイズを」

アスカ「やめなさいよ!どうせアンタが一番大きいんだから!」

マリ「ですよねー」

アスカ「ムカつくわね……」

マリ「でもあんたよりも二歳年上だからね。それだけ成長もするさ」

レイ「…………」ジーッ

マリ「レイもそうだよ。私より大きくなるかもしんない」

レイ「……そう」

マリ「ま、がんばってくださいな♪」

カシュッ プシューッ

アスカ(バカシンジはあれを見慣れてるわけよね……絶対にマリだけは越えてやる……)

レイ(……碇君は、大きい方が喜ぶ……?)


25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:32:56.40 ID:kQXfzaHt0

・シンクロテスト

リツコ「問題ないわね」

マヤ「はい。全員安定してます」

ミサト「毎度のことだけど……さすがにシンジ君もマリも、初号機といい感じにシンクロするわね」

リツコ「初号機に乗れるのは、あの二人だけですもの。血というのは、何よりも強いつながりね」

マヤ「マリもシンジ君も、甲乙つけがたいですよ」

ミサト「でも出撃する時はシンジ君優先ね……」

マリ『え、なんでぇ!?』

ミサト「あんたエヴァの操縦荒いのよ」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:33:26.90 ID:kQXfzaHt0

リツコ「確かに。相手にもよるけど、シンジ君より修理の手間が増えるわね」

マリ『シンジが大人しすぎるんだよー』

シンジ『姉さんはエヴァに乗ると人が変わるんだよ』

マリ『えー、そう?』

アスカ『変わるわよ』

マリ『そうかなー……』

マヤ「チェック終了です」

リツコ「お疲れ様。上がっていいわよ」

ミサト「アスカー、お待ちかねのデートよー」

アスカ『うっさい!』

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:34:32.89 ID:kQXfzaHt0

・帰路

マリ「シンジはアスカとお買い物、か……」

レイ「」テクテク

マリ「あ、レイ。一緒に帰ろ」

レイ「……ええ」

テクテク

レイ「……碇君は」

マリ「ん?」

レイ「碇君は、二番目の子と……」

マリ「……仲がいい、って?」

レイ「……ええ」

マリ「気になる?」

レイ「……よく、わからない」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:35:37.76 ID:kQXfzaHt0

マリ「レイはシンジのこと、どう思ってるの?」

レイ「……一緒にいると、ぽかぽかする」

マリ「ふんふん」

レイ「……碇君にもぽかぽかしてほしい、と思う」

マリ「そっかー」

レイ「そう」

マリ「我が弟ながらモテるねぇー」ニヤニヤ

レイ「…………」モヤモヤ

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:36:22.59 ID:kQXfzaHt0

マリ(…………)

マリ「夕飯、うちで食べてく?」

レイ「えっ」

マリ「どうせシンジはアスカと食べてくるだろうし。あたし一人で作って食べるのもつまんないし」

レイ「……じゃあ」

マリ「よし、けってーい♪」

レイ「……」コクッ

マリ「んじゃ、買い物してから帰ろっ」

レイ「ええ」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:37:36.28 ID:kQXfzaHt0

・帰宅

マリ「ただいまー」

レイ「おじゃまします」

マリ「さーてと……ん?どうしたの?」

レイ「……料理、したことないの」

マリ「だったらこれから覚えればいいさ」

レイ「…………」

マリ「シンジにお弁当のお返ししたいでしょ?」

レイ「! ……知ってたの?」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:39:08.15 ID:kQXfzaHt0

マリ「んっふっふ。シンジが毎朝、どこでお弁当作ってると思ってる?」

レイ「……ここ」

マリ「そ。一つ多く作ってたから『誰の?』って聞いたら『綾波に渡すんだ』って」

レイ「…………」

マリ「確かにあいつはアスカと仲いいけど……ちゃんとレイのことも気にしてるよ」

レイ「……そう」

レイ「…………」ポカポカ

マリ「さっ、そんじゃ始よっか」

レイ「ええ」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:48:13.75 ID:kQXfzaHt0

マリ「それでは……いただきまーす」

レイ「いただきます」

マリ「」モグモグ

レイ「」モグモグ

マリ「……うん。美味しい。料理全然できるじゃん」

レイ「そう?」

マリ「余裕余裕。あたしが教える、なんて偉そうなこといえないよ」

レイ「……そう」

マリ「今度ご馳走してあげれば、シンジ喜ぶと思うよ」

レイ「……そう」テレッ

マリ「…………」ナデナデ

レイ「っ……」

マリ「がんばれっ」

レイ「……はい」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:49:38.11 ID:kQXfzaHt0

・レイ帰宅

レイ「私そろそろ……」

マリ「ん。ごめんね遅くまで」

レイ「いえ……あの」

マリ「?」

レイ「……ありがとう」

マリ「ふふっ。いーのいーの」

レイ「…………」

マリ「しかし残念だなー。シンジがいたら家まで送らせるのに」

レイ「……碇君、と……」

マリ「」ニヤニヤ

レイ「っ……それじゃあ、おじゃましました」

マリ「ん、おやすみ〜」

レイ「おやすみなさい」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:50:30.44 ID:kQXfzaHt0

・夜

シンジ「ただいまー」

マリ「おっかえりー」

シンジ「ごめんね。今日の夕飯の当番僕だったのに代わってもらって」

マリ「別にいいよ。それより……アスカと買い物、してきた?」

シンジ「うん」

マリ「ほぉー。青春だねぇ」

シンジ「うーん、これってそうなのかな……?」

マリ「ま、中学時代のことなんて後になってから『青春だったなぁ』って思うのさ」

シンジ「姉さんだってまだ高校生じゃないか」

マリ「気にしない気にしない」ヒラヒラ

シンジ「そんなもんかなぁ」

マリ「さて、と。そんじゃアタシお風呂入ってくるわ」

シンジ「あ、うん」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:52:24.34 ID:kQXfzaHt0

シンジ「さて……夕飯は食べてきたけど、やっぱり帰ったらお腹すくんだよな……なんかないかなぁ」

バフッ

シンジ「ん?冷蔵庫の中に……ハンバーグか」

シンジ(姉さん、一応僕の分も作ってくれたのかな……ちょうどいいや。温めて食べよう)

チーン

シンジ「いただきます」モグモグ




ガチャ

マリ「ふーサッパr……ん?」

シンジ「スー……スー……」

マリ「まったく。やっと帰ってきたと思ったらリビングで寝ちゃって……ほら、シンジ。こんなとこで寝たら風邪ひくよ」

シンジ「え……あ、寝てたのか……」

マリ「お風呂入っちゃいなよ」

シンジ「う……ん……」モソモソ

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:53:53.19 ID:kQXfzaHt0

マリ(……あいつ、部屋に戻ったきり出てこないな)

マリ(着替え取りに行ってそのまま寝ちゃうパターン?)

マリ「シンジ、開けるよー」

ガラッ

シンジ「スー……スー……」

マリ「ああ、やっぱり寝てら」

マリ「…………」ジーッ

マリ(『可愛い弟』ねぇ……)

シンジ「スー……スー……」

マリ(……疲れて寝てるとこなんかは、確かにちょっとかわいいかな……?)

マリ「ま、寝かしといてやるか」

マリ「おやすみ」

パタン

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:55:45.34 ID:kQXfzaHt0

・翌日 朝

シンジ「ん……あ、あれ?」

シンジ「そうか……昨日服のまま寝ちゃったんだ……」

ガラッ

シンジ「おはよ……」

マリ「あ、おはよー」

シンジ「……姉さん休みの日は早起きだよね」

マリ「色々やりたいことがあるからね」

シンジ「平日もちゃんと起きればいいのに……あ、そういえば冷蔵庫のハンバーグ食べたけど」

マリ「! うんうん。どうだった?」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:56:37.15 ID:kQXfzaHt0

シンジ「? うん、美味しかったよ。なんで?」

マリ「いや、別にィ?」ニヤニヤ

シンジ「?」

マリ「そっかー。美味しかったかー」

シンジ「うん……何笑ってるの?」

マリ「なんでもなーい♪」

シンジ「?」

マリ「いやー……いやぁー♪」ニヤニヤ

シンジ「?」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:57:23.21 ID:kQXfzaHt0

・夕方

シンジ「僕夕飯の買い物行ってくるね」

マリ「あー、あたしも行こうかな。今日家から出てないし」

シンジ「じゃあ行こうか」

マリ「うい」




テクテク

シンジ「あ、猫だ」

マリ「どこっ」

シンジ「ほら、あそこ」

猫「ニャー」

マリ「おー」ススススッ

シンジ「あ、ちょ……どこ行……」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 22:59:46.85 ID:kQXfzaHt0

マリ「にゃー」

猫「ニャー」スリスリ

マリ「よーしよしよしよし」ナデナデ

猫「ニャー」ゴロゴロ

マリ「ほれほれ」ウニウニ

猫「ニャンニャン」スリスリ

シンジ(……こういう無邪気なとこは、ケンスケの言う通りかもしれない)

マリ「じゃ、バイバイ」ヒラヒラ

猫「ニャー」

マリ「はい。お待たせ」

シンジ「うん。行こうか」

マリ「行きましょう行きましょう」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 23:03:49.06 ID:kQXfzaHt0

・スーパー

マリ「えーっとあれとこれと……お、炭酸炭酸♪」

シンジ「そうだ、牛乳がなかったよ」

マリ「あー、そうだった」

シンジ「こんなもんかな?」

マリ「ん」


ピッ ピッ ○○円ニナリマース アリガトウゴザイマシター

ガサガサ……ガサガサ……

マリ「ちょっと多いね」

シンジ「姉さんそっちの袋持ってよ。僕これ持ってくから」ガサッ

マリ「あ、うん」ヒョイ

マリ(あ、軽い……重いものは全部あっちか……)

マリ(……レイはこういうとこにぽかぽかするのかね)

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 23:05:26.27 ID:kQXfzaHt0

・学校 昼

ケンスケ「はぁー、俺にも美人の姉がいたらなぁ……」

アスカ「まーた始まったわ……」

ケンスケ「またとはなんだよぉ」

アスカ「こないだシンジも言ってたでしょ。自分の姉には何も思わないって」

レイ(私から見たら、お義姉さん……)

シンジ「まぁそうだけど……でも」

アスカ「……でも?」
レイ(……でも?)

シンジ「ケンスケの言ってる意味も、なんとなくわかるような気がする」

ケンスケ「おおっ!やっぱりそうだろ?」

シンジ「うーん、なんて言うか……」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 23:06:25.22 ID:kQXfzaHt0

・高校 昼

女「出たわね、シンジ君特製弁当」

女2「相変わらずキレイねー。家事もできて性格もいい弟、ほんとに羨ましいわ」

女「それを『別に普通』と言い切るなんて……」

マリ「んー、それがね」

女「……それが?」
女2「……それが?」

マリ「確かにちょっとかわいいところはあるかなー……とか、思った」

女「そうでしょ?思うでしょ?」

マリ「うん。言うなれば……」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/24(日) 23:07:20.61 ID:kQXfzaHt0

シンジ「自慢の姉だよ」ニコッ
マリ「自慢の弟だよ」ニコッ





このへんで終わり、と。



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