26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:22:54.87 ID:b7f4oipl0
古泉「はじめては好きな人とって決めてたのに……」
長門「古泉一樹は、私のことを好きではない」
古泉「え、いや……」
長門「そう」しょんぼり
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:24:03.60 ID:b7f4oipl0
みくる「なんだか長門さんしょんぼりしてますねえ」
長門「しょんぼり」
みくる「どうしたんですか?」
長門「……」じー
古泉(すごく見られている……)
みくる「古泉くんが長門さんに何かしたんですかあ?」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:25:19.54 ID:b7f4oipl0
古泉「いえ、僕がしたというよりは寧ろ僕がされたとでもいいましょうか……」
みくる「何をされたんですかあ?」
古泉「……」
長門「……」
みくる(私、何か聞いちゃいけないこと聞いちゃったかなぁ……)
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:26:53.68 ID:b7f4oipl0
ハルヒ「こんにちは! って何か暗いわね、この部室」
みくる「あ、こんにちわぁ」
古泉「こんにちは」
ハルヒ「暗いと思ったら、電気もつけないで何やってるのよ」パチ
古泉「あ……」
ハルヒ「ん? 何か、床に白いのがベタベタついてるわね、何かしら……」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:28:34.97 ID:b7f4oipl0
古泉「……グス……うっ……」
ハルヒ「え、ちょっと何泣いてるのよ。どうしたの?」
長門「それは愛の残骸」
古泉「僕、はじめては好きな人とがいいって言ったのに……グス」
ハルヒ「え、じゃあ、これ古泉くんの精え……」
長門「ミルクシェーキ」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:30:00.77 ID:b7f4oipl0
ハルヒ「ちょっと、精液をそういう例え方するのはやめなさい!
もうミルクシェーキ飲めなくなるでしょ!」
古泉「せーえき?」
長門「?」
みくる「?」
ハルヒ「え、何よその反応……」
古泉「ミルクシェーキってせーえきとも言うんですか?」
長門「初耳」
みくる「私もですぅ」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:33:43.08 ID:b7f4oipl0
ハルヒ「え? 古泉くんと有希はさっきまで何をしてたの?」
古泉「ヒック……思い出させないでください……うっ」
長門「思い出したくないほどの思い出」
みくる「長門さんが、かなりショックをうけてますねぇ」よしよし
ハルヒ「この物体が本当にミルクシェーキなのかどうなのかによって
片付け方が変わってくるのよ。古泉くんも男の子なんだから、いつまでも泣かないの!」
古泉「……はい……話します……」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:35:38.31 ID:b7f4oipl0
古泉「あれは、三十分前のことでした……」
古泉「お、今日は一番乗りですね」
古泉「……練習しちゃおうかな」
古泉「えへへ、じゃーんミルクシェーキ」ばん
古泉「僕、このジュースを同じコップから一つの先われスプーンで好きな人と飲むのが
ずーっと夢だったんですよ」ぽわわ
古泉「粗相のないようにしなければいけませんからね! 練習です」じょぼぼぼ
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:37:22.37 ID:b7f4oipl0
古泉「おおっ、それらしくなってきましたね」ほわー
古泉「では、ストローをさしてっと……いただきまーす」じゅる
古泉「あんまり早く飲むと楽しみが少なくなってしまいますからね、徐々に徐々に」
バタン
長門「……」
古泉「あ、長門はん、こんにち……」
長門「飲む」ごくごく
古泉「え、ぎゃあああああああああ」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:38:45.66 ID:b7f4oipl0
古泉「な、なっ……」じょぼじょぼ
長門「古泉一樹、口からジュースが垂れている」
古泉「僕、初めては好きな人とって……」
長門「?」
古泉「好きな人とって決めてたのにぃいいいグスグス……ヒック……」
長門「ごめん」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:40:01.46 ID:b7f4oipl0
古泉「ヒッ……という、そういうことですグス」
ハルヒ「……」
みくる「……」
長門「申し訳なかった」
ハルヒ「とりあえず、古泉くんは有希に謝りなさい」
古泉「どうしてですか!」
ハルヒ「いや、なんとなく有希が可哀想だからよ……」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:42:07.86 ID:b7f4oipl0
ハルヒ「というかね! そんな重大な練習をこんな部室でする古泉くんも悪いのよ!」
古泉「そ、それは……」
ハルヒ「家でしなさい、家で」
古泉「……」
ハルヒ「古泉くん? 分かった?」
古泉「……家で家でってなあ、テメェの神人倒しに狩り出されてそんな暇ねェんだよォ!!!」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:44:23.36 ID:b7f4oipl0
ハルヒ「ど、どうしたの? 古泉くん……」
古泉「僕がどこでミルクシェーキを飲もうが僕の勝手だろうがあああ!!!」わああ
みくる「古泉くん……」
長門「ぼそぼそ」
古泉「ううっ……」ぼて
ハルヒ「こ、古泉くん? 大丈夫!?」
みくる「あわわ、古泉くん泡吹いてますぅ、救急車を!」
長門「いい、大丈夫。私が保健室へ連れて行く」よいしょ
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:45:55.81 ID:b7f4oipl0
ハルヒ「でも、有希。あなたそんな小さな身体で古泉くん抱えるなんて……」
長門「大丈夫」
ハルヒ(片手で!?)
ハルヒ「ほ、本当に大丈夫みたいね……」
みくる「救急車は……」
長門「大丈夫。古泉一樹は疲れているだけ。さっきの発言は忘れてあげて」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:47:04.44 ID:b7f4oipl0
ハルヒ「……」
長門「行ってくる」
みくる「気をつけてくださいねぇ」
みくる「はわわ、古泉くん大丈夫でしょうか……涼宮さん?」
ハルヒ「古泉くん、すごい顔してた……」
みくる「……」
ハルヒ「私、古泉くんに何かしちゃったのかしら……」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:47:52.83 ID:b7f4oipl0
長門「……」てとてと
古泉「……」
長門「この年齢の男子高生にしては軽い」
古泉「……」
長門「栄養が足りていない」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:48:49.73 ID:b7f4oipl0
古泉「ん……ここは……?」
長門「目が覚めた」
古泉「長門さん……僕は……って何ですか、これ」
長門「寿司」
古泉「いや、それは分かりますけど……」
長門「食べて」
古泉「え」
長門「食べて」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:50:32.72 ID:b7f4oipl0
古泉「では、いただきます……」もぐもぐ
長門「ここは保健室」
古泉「えっ、保健室になぜこんな寿司が……」
長門「私が構成した保健室」
古泉「長門さんの力はすごいですね」
長門「私の力で先程のことを無かったことにも出来る」
古泉「……」
長門「傷つけてしまって申し訳なかった」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:51:52.36 ID:b7f4oipl0
古泉「……では、無かったことにしてもらいましょうかね」
長門「……」
古泉「神人のことを涼宮さんにバラしてしまったことを」
長門「それだけ」
古泉「ええ、それだけです」
長門「ジュースの件は」
古泉「それはいいんです」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:53:31.33 ID:b7f4oipl0
古泉「少し苛々していたんです。毎日、僕は何をやっているんだろうって。
クラスメイトには交際をしている男女だって居るのに、僕は毎日毎日……」
長門「……」
古泉「ただの八つ当たりです。僕の方こそ、すみません」
長門「そう」
古泉「ええ……。このお寿司美味しいですね」
長門「……」ムラ
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:54:36.10 ID:b7f4oipl0
長門「古泉一樹」
古泉「はい?」
長門「私という個体はあなたに欲情している」
古泉「え」
長門「あなたと合体したい」
古泉「アッー!」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/04(金) 10:55:19.54 ID:b7f4oipl0
古泉「う……う……グスッ……初めてだったのに……」
長門「メンゴ」
完