シンジ「今日も平和だなぁ」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:『――力が欲しいか』 藤木「…え?」

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 15:06:39.43 ID:r7AhNrQU0

アスカ「ねえシンジ、何か面白いこと無い?」

シンジ「え? いや、特になにもないけど」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 15:08:56.78 ID:r7AhNrQU0

アスカ「・・・・・・」

シンジ「・・・・・・」

アスカ「あーもー。退屈〜。退屈〜」

シンジ「そう言われても・・・・・・今、晩ご飯作ってるから後にしてよ」

アスカ「あ、私ヒヤ・・・、ヒヤッコが食べたい!」

シンジ「冷奴?」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 15:13:40.03 ID:r7AhNrQU0

アスカ「まだ〜」

シンジ「・・・・・・」

アスカ「まったく、とろいんだから」

シンジ「・・・・・・」

アスカ「そんなだからバカシンジって呼ばれるのよ」

シンジ「はぁ」

アスカ「ばーかーしーんーじー」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 15:16:44.67 ID:r7AhNrQU0

シンジ「アスカ、ちょっと静かにしててよ。飴あげるからさ」

アスカ「飴って。あんたねえ、私をいくつだと思ってんのよ」

シンジ「はい、これ」

アスカ「もう・・・・・・。ン」

シンジ「・・・・・・」

アスカ「・・・・・・(コロコロ)」

シンジ(よし、大人しくなった)

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 15:22:07.01 ID:r7AhNrQU0

アスカ「シンジぃ。飴なくなっちゃった」

シンジ「ご飯の前だからそれ以上はダメだよ」

アスカ「なによケチ」

シンジ「ほら、もうすぐ出来上がるから」

アスカ「・・・・・・あと何分?」

シンジ「・・・・・・」

アスカ「ひま〜。ひま〜」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 15:28:27.55 ID:r7AhNrQU0

シンジ「・・・・・・ちゃんと待ってたら、後でいい子いい子してあげるから。ね?」

アスカ「あっ、あんたバカぁ? ガキじゃないんだから」

シンジ「はい、椅子に座って」

アスカ「もう・・・・・・」

シンジ「・・・・・・」

アスカ「・・・・・・」チョコン

シンジ(よし。これでしばらく大丈夫)

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 15:31:25.97 ID:r7AhNrQU0

シンジ「はい、お箸」

アスカ「ん」

シンジ「じゃ、食べよっか」

アスカ「え?」

シンジ「ん?」

アスカ「・・・・・・え?・・・・・・だって・・・・・・あれ?」

シンジ「??」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 15:36:45.94 ID:r7AhNrQU0

シンジ「ごめん、アスカ。ねぇ、機嫌直してよ」

アスカ「ふんっ」

シンジ「ちょっと忘れてたんだって」

アスカ「別にぃ・・・・・この歳にもなって、いい子いい子なんてして欲しかったわけじゃないしさー」

シンジ「アスカぁ」

アスカ「けど、約束は約束でしょ?! 自分で言い出しといて、うっかりで忘れるなんてサイテー!」

シンジ「ごめん。ほら、今からするから」

アスカ「いいわよっ、もう」

シンジ「・・・・・・」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 15:37:13.19 ID:r7AhNrQU0

アスカ「あ〜あ、こんな風にして、女はいつも男のウソに泣かされるんだわ・・・・・・」

シンジ「そんな大げさな」

アスカ「・・・・・・ぷぃっ」

シンジ「・・・・・・」

アスカ「・・・・・・」

シンジ「いい子いい子」ナデナデ

アスカ「ニャー」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 15:40:59.33 ID:r7AhNrQU0

アスカ「ごちそーさま」

シンジ「お粗末さま。お茶淹れてくるね」

アスカ「うむ、苦しゅうない」

シンジ「あ。マヤさんに貰ったブドウあるけど、いる?」

アスカ「?! なんでマヤがそんなのくれるのよっ」

シンジ「え、なんでって言われても・・・・・・知り合いの大人、だから?」

アスカ「ブドウだなんて、いやらしい」

シンジ「いやワケわかんないよそれ。いらないの? ブドウ」

アスカ「え?」

シンジ「だから、ブドウ」

アスカ「食べるけど」

シンジ「食べるんじゃないか」

アスカ「・・・・・・あっ、やっぱ待って」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 15:42:33.55 ID:r7AhNrQU0

アスカ「今日はアイス食べたい」

シンジ「アイスは無いよ」

アスカ「じゃあ買ってきなさいよ」

シンジ「ええ!? 今から?」

アスカ「いいじゃないそれくらい。私も一緒に行ってあげるから」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 15:52:39.26 ID:r7AhNrQU0

>>19の後抜けてた)

シンジ「アスカ一人で行ってきなよ」

アスカ「あんたバカァ!? 夜道をこーんな美しい少女一人で歩かせる気?」

シンジ「すぐそこだし、外に出ればガードが付くんだから大丈夫だって」

アスカ「むぅぅ〜」

シンジ「黒服の人達だって、人生で一度くらいは役に立ちたいだろうし」

アスカ「…・・・シンジのカイショナシー」

シンジ「ね?」

アスカ「ちんどんやー」

シンジ「・・・・・・」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 15:48:57.09 ID:r7AhNrQU0

コンビニ店員「1575円ちょうどいただきます。ありがとうございました」


シンジ「買い込みすぎだよ、アスカ」

アスカ「どうせミサトのお金じゃない」

シンジ「そうだけど、やりくりしてるのは僕だから・・・・・・」

アスカ「もうっ、男が小さい事言ってるとモテないわよ。あんたにも一本くらいはあげるから」

シンジ「・・・・・・どうも」

アスカ「―――さっきの店員にさ」

シンジ「?」

アスカ「私たちみたいなのって、どう見えるのかな」

シンジ「どうって・・・・・・ああぁ、夜だし、不良とか家出とかに間違われるかも」

アスカ「そーいうんじゃないわよバカシンジ」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 16:03:32.74 ID:r7AhNrQU0

アスカ「ただいまぁ」

シンジ「ただいま。さてっと。アスカ、洗濯機回すから、洗うモノあったら出しといて」

アスカ「んー、別にない。シンジ、それ終わったらゲームしよ」

シンジ「ダメだよ」

アスカ「なんでよ」

シンジ「スイッチ入れて、その間にお弁当の下準備したり食器洗ったりしなきゃ」

アスカ「じゃあそれも終わったら」

シンジ「終わったら、洗濯物を干さなきゃ」

アスカ「えー・・・・・・。また私がヒマになるじゃない。どうすんのよ」

シンジ「そんな事言われても・・・・・・」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 16:10:21.27 ID:r7AhNrQU0

ペンペン「クエェ」

シンジ「あ、ペンペン・・・・・・そうだ。しばらくペンペンに遊んでもらいなよ」

アスカ「私が遊んであげるのよ!」

シンジ「それはどっちでもいいけど」

アスカ「で、ペンギンとなにしろってーのよ」

シンジ「なにって―――あの。実はその、ペンペンって凄い芸があるんだよ」

ペンペン「クェ!?」

アスカ「芸? ホント?」

シンジ「ホントだよ、うん。多分きっと」

アスカ「へー(キラキラ)」

シンジ「というわけで、ペンペン、後よろしく」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 16:11:30.94 ID:r7AhNrQU0

ペンペン「クェェ・・・・・・」

アスカ「(ワクワク)」

ペンペン「・・・・・・」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 16:22:00.67 ID:r7AhNrQU0

シンジ「・・・・・・」カチャカチャ

アスカ「シンジ〜?」

シンジ「うっ」

アスカ「・・・・・・温泉ペンギンって凄いのね!」

シンジ「え」

アスカ「私、6個お手玉する鳥なんて初めて見た!!」

シンジ「え? お手玉・・・・・6個? え?」

ペンペン「クエ!」

アスカ「びっくりしちゃった」

シンジ「うん。え。うん」

ペンペン「クエエエ!」

アスカ「ね。ところでまたヒマなんだけど」

シンジ「あの・・・・・・・・・・・・宿題するとか?」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 16:27:27.27 ID:r7AhNrQU0

―――

シンジ(よし、これで最後の一枚っと)

アスカ「シンジ、宿題も終わったわよ。さあゲームしましょ」

シンジ「僕はこれから宿題だから」

アスカ「え、なにそれ。時間差攻撃?」

シンジ「攻撃ではないと思うけど」

アスカ「・・・・・・騙したわね」

シンジ「騙してもないって」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 16:34:26.96 ID:r7AhNrQU0

シンジ「それじゃ、また後でね」

ガラガラ
ガラガラ、パタン

シンジ「・・・・・・」

アスカ「・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・なんでアスカも入ってくるの?」

アスカ「べっつにー」

シンジ「もう、何言ったって僕は宿題するからね」

アスカ「はいはい」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 16:38:12.86 ID:r7AhNrQU0

シンジ「・・・・・・」

アスカ「・・・・・・」

シンジ「うーん・・・・・・」

アスカ「32」

シンジ「ぅわ?! アスカ、先に答え言わないでよ」

アスカ「いいじゃないその方が早く終わるし。あ、次5よ」

シンジ「ダメだって。ただでさえ第三に来てから成績落ちてるんだからさ」

アスカ「そんでその次が44〜」

シンジ「ちょ・・・っ、ああ、ほら、くっつくから胸が当たってるって!」

アスカ「シンジのすけべー。すけべー。ほれほれ」

シンジ「ああああぁ」

アスカ「51〜」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 17:00:13.98 ID:r7AhNrQU0

アスカ「よし! 宿題終了っ!」

シンジ「うぅぅ・・・・・・汚されちゃった・・・・・・汚されちゃったよぅ・・・・・・」

アスカ「なにイジけてんのよ。さ、リビングに戻るわよ」

シンジ「ひどいや、アスカぁ」

アスカ「ふふーんだ、ちょっと喜んでたくせに。やっぱ対戦ゲーは人と戦わないとねー」

シンジ「・・・・・・この前録画してたドラマ、まだ続き見てないんじゃない? ゲームよりあれ見たら?」

アスカ「あれはもういいわ。俳優がカッコイイから途中まで見てみたけど、お話つまんなかったし」

シンジ「俳優?」

アスカ「そ。少し粗野で、若い頃の加持さんってこんな感じかも♥って雰囲気の」

シンジ「へぇ・・・・・・そういえばいたような・・・・・・。共演の女の子も可愛かったよね」

アスカ「むっ」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 17:12:32.38 ID:r7AhNrQU0

アスカ「シンジあんた、あんなのが趣味なの?」

シンジ「趣味ってほどじゃないけど。ただ可愛いなって」

アスカ「フン・・・・・・あんたと一緒に住んでる女の子のほうが可愛いわよ」

シンジ「え」

アスカ「なによー。文句あんの?」

シンジ「いや、別に。・・・・・・うん、まぁ、そうかもね」

アスカ「え」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 17:24:12.55 ID:r7AhNrQU0

シンジ「? なに?」

アスカ「な、なんでもないわよっ。ほら、今度こそゲームするわよ!」

―――

ミサト「ただいま〜っと」

シンジ「おかえりなさい」

アスカ「おかえり」

ミサト「それ、こないだ買ったゲーム? あんたたち、ちゃんと宿題は終わってるの?」

シンジ「ええ」

アスカ「ばっちりよ。シンジの宿題も私が教えてあげたんだから! ね、シンジ」

シンジ「あ、うん」

ミサト「へえ。でもシンちゃん、宿題はちゃんと自分でしないとダメよ」

シンジ「ごめんなさい、今日は忙しくて。―――ビール呑みます?」

ミサト「そうね。おつまみある?」

シンジ「はい」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 17:29:57.62 ID:r7AhNrQU0

ミサト「あ〜。仕事帰りの一杯はキクわ〜」

シンジ「それじゃ僕、お風呂の用意してきますね」

アスカ「えー、ちょっとシンジ、負け逃げする気?」

シンジ「・・・・・・負けて逃げるなら普通じゃないの? ちょっとの間だし、ペンペンと対戦しててよ」

ペンペン「クェ!?」

シンジ「ペンペンならできると思う。僕より強いよ。なんとなくきっと」

アスカ「そうなの? おーし、じゃあ行くわよっペンペン!!」

ペンペン「・・・・・・」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 17:36:17.75 ID:r7AhNrQU0

―――

ガラガラッ パタン

アスカ「―――シンジ。まだ起きてる?」

シンジ「ン・・・・・・なに?」

アスカ「私も一緒に寝る」

シンジ「? まぁ・・・・・・いいけど」

アスカ「こっち見たらコロすわよ」

シンジ「うん」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 17:43:18.35 ID:r7AhNrQU0

アスカ「・・・・・・」

シンジ「・・・・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・シンジ」

シンジ「・・・・・・」

アスカ「私ってさ、あんたの邪魔? 迷惑?」

シンジ「――――――うん・・・・・・まあ。おおむね迷惑だけど」

アスカ「ガ━━(゚Д゚;)━━ン!」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/16(水) 17:52:08.40 ID:r7AhNrQU0

シンジ「でも、いいんだ。独りじゃないって思えるから」

アスカ「・・・・・・いいの?」

シンジ「少しくらい、迷惑かけてくれる相手がいたほうがいい」

アスカ「イヤじゃない?」

シンジ「イヤじゃないよ」

アスカ「・・・・・・」

シンジ「・・・・・・」

アスカ「・・・・・・料理教えてくれたら、私もちょっとくらい手伝うから」

シンジ「うん。ありがと」

アスカ「・・・・・・」

シンジ「・・・・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・眠くなくて、退屈ね」

シンジ「え?」

アスカ「退屈だから―――キスしよっか?」


おわる



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