古泉「ただいまー」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 18:36:34.98 ID:Ws5gAXQk0

みくる「あ、おかえりなさぁい」

古泉「」

古泉「な、ななななんで朝比奈さんがここに!?」

みくる「えへへ」

古泉「誤魔化さないでくださいよ! 鍵は? 鍵無しでどうやって・・・」

みくる「禁則事項ですぅ」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 18:37:51.15 ID:Ws5gAXQk0

古泉「と、とりあえず落ち着きましょう」

みくる「わたしは落ち着いてますよ?」

みくる「あ、お茶淹れますね」コポポ

古泉「ありがとうございます」

古泉「ってそれどころじゃないですよ!」

みくる「何でそんなに焦ってるんですか?」

古泉「そりゃ焦りますよ!鍵は僕しか持ってないはずなのに」

みくる「え? みんな持ってますよ?」

古泉「・・・・・・えっ、何て?みんな!?」

みくる「はい、SOS団の皆さんですぅ」

古泉「!?」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 18:41:42.45 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「おっじゃましまーす!」バーン

キョン「よぉーす」

長門「・・・・・・」

古泉「」

みくる「あ、いらっしゃーい」パタパタ

ハルヒ「みくるちゃん早かったわね」

みくる「ふふ、全力疾走で来ましたから」

古泉「あの、え? 何でですか?」

古泉「何でナチュラルに部屋入って来てるんですか? 何で鍵持ってるんですか?」

ハルヒ「鍵は有希が持ってたのよ」

古泉「長門さんが?」

長門「・・・・・・」コクリ

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 18:45:30.86 ID:Ws5gAXQk0

長門「丁度4つ手元にあったので彼女達に配った」

古泉「4つも!? 丁度手元にあったってそれありえないですよ!」

古泉「それって長門さんの情・・・・・・はぁ、鍵変えよう」

キョン「変えても無駄だろ」

古泉「・・・・・・でしょうね」

ハルヒ「みくるちゃん!お茶ちょうだい!」

みくる「はぁい」パタパタ

古泉「・・・・・・僕の家なんですけどね」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 18:48:20.89 ID:Ws5gAXQk0

ゴクゴク

ハルヒ「ぷっはぁー! 温いお茶だわ!」

キョン「もっと味わって飲め」

古泉「あの、何故皆さんはここに居るのでしょう」

ハルヒ「だから有希に鍵貰ったからって言ったじゃない」

キョン「しつこいと嫌われるぞ」

長門「私はしつこい古泉一樹でも愛せる」

ハルヒ「ちょっと有希! 抜け駆けは許さないわよ!」

みくる「わ、わたしだってどんな古泉くんでも好きですぅ!」

古泉「あの! そういう事ではなくてですね、何故僕の家に集まったのかと!」

古泉「それと、皆さん僕の家知ってましたっけ?教えた記憶がないのですが」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 18:51:58.94 ID:Ws5gAXQk0

長門「古泉一樹の家なら私が把握済み」

古泉「・・・・・・ですよねー」

ハルヒ「古泉君の家に集まった理由は簡単よ!」

ハルヒ「只単に行ってみたかったから!」

古泉「それならそうと言って下されば部屋も綺麗にしておきましたのに」

ハルヒ「それじゃあ意味無いじゃない!」

ハルヒ「ありのままの古泉君の部屋が見たかったのよあたしは!」

みくる「でも古泉くんの部屋って綺麗ですよねぇ」

キョン「見かけ通りでつまらんな」

古泉「ふふ、お褒め頂き光栄です」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 18:56:01.68 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「では早速、捜索を始めたいと思います!」

古泉「捜索、ですか?何をでしょう?」

ハルヒ「そんなのエロ本に決まってるじゃない!」

ハルヒ「まずはベットの下を捜索よ!みくるちゃん!」

みくる「アイアイサー!」

ハルヒ「有希は本棚よ!奥の方とか健全な本のカバーを捲ったりしっかり探すのよ!」

長門「アイアイサー!」

ハルヒ「キョンは自分が隠してるところを探しなさい!」

キョン「アイアイサー!」

ハルヒ「あたしは古泉君を観察して、隠してる場所を特定してみせるわ!」

ハルヒ「では、開始!」カーン

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 19:01:00.72 ID:Ws5gAXQk0

古泉「うわああ! や、やめてください!」

ハルヒ「そんなこと言われたら余計見つけ出したくなるわね」

ハルヒ「絶対に見つけるわよー!」

長門「おー!」

みくる「おー!」

キョン「おー!」

古泉「何でそんな団結力が良いんですか!」

ハルヒ「あたし達はいつでも最高の団結力じゃない!」

古泉「そうじゃなくてですね! 今回皆さんのテンションが違うと思いませんか?」

ハルヒ「いつもこんな感じじゃない」

古泉「こんな意欲的な感じでしたっけ?」

ハルヒ「古泉君に関しては皆意欲的よ」

古泉「・・・・・・」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 19:23:32.97 ID:Ws5gAXQk0

みくる「涼宮さーん!」

ハルヒ「どうしたのみくるちゃん! 見つかった?」

みくる「エロ本は無かったんですけどぉ、こんなものが」

ハルヒ「なにこれ? メイド服?」

古泉「ぎゃああ! 何でそんなものが! 誤解です! それ僕のじゃないです!」

みくる「わぁ可愛い! わたしも着てみたいなぁ」

ハルヒ「もしかして古泉君って女装癖があるの?」

古泉「いやだから僕のじゃないんですって!」

ハルヒ「古泉君のじゃなきゃ誰のなの? はっ! もしかして古泉君、同棲してる彼女がいるとか!」

長門「それは許すまじき存在、古泉一樹は皆のものと定められている」

みくる「古泉くんを一人占めだなんて・・・」

キョン「シメる必要があるな」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 19:26:02.31 ID:Ws5gAXQk0

古泉「ち、違います! それは森さんのです!」

キョン「森さん? 森さんが彼女なのか!」

長門「彼女を倒すには少々骨がいる」

みくる「でもわたしたちが力を合わせれば!」

ハルヒ「どんな敵でも必ず倒せるわ!」

古泉「だから違いますって! 森さんは彼女じゃないです!」

ハルヒ「それじゃあ彼女一歩手前な仲なの?」

ハルヒ「部屋に彼女じゃない女の人の服があるなんて絶対おかしいじゃない!」

古泉「森さんはただのバイト先の上司です!」

古泉「この前バイト仲間とこの部屋で飲み会した時にでも忘れていったのでしょう」

みくる「でも何でベットの下なんですか?」

キョン「ベットでチョメチョメするため服を脱ぎ捨てた時にベットの下に入ったのか?」

長門「酔った勢い」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 19:31:08.34 ID:Ws5gAXQk0

古泉「違います違います!」

ハルヒ「一樹が大人の階段を上りました」

みくる「そんな・・・・・・古泉くんが汚されちゃった・・・・・・」

キョン「母さんはそんな子に育てた覚えはないぞ」

長門「父さんより早く大人の階段を上るなんて、寂しい」

古泉「僕はまだ大人の階段上ってません!」

ハルヒ「・・・・・・」

キョン「・・・・・・」

長門「・・・・・・」

みくる「・・・・・・」

古泉「え、え?なんですか?」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 19:35:43.72 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「そっかー、古泉君って童貞なんだ」

みくる「うふふ」

古泉「え、何ですかその反応は」

長門「童貞」

古泉「やめてください! 恥ずかしくなってきました」

キョン「へー、童貞なんだ。ふーん」

古泉「何でだろう今イラッときた」

古泉「あの、まさかとは思いますが皆さんは・・・?」

ハルヒ「・・・・・・」

キョン「・・・・・・」

長門「・・・・・・」

みくる「・・・・・・」

古泉「あれ?」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 19:39:35.45 ID:Ws5gAXQk0

古泉「何で黙るんですか、何で黙るんですか!」

ハルヒ「さぁ、捜索再開よ!」

古泉「何で話逸らすんですか!」

古泉「えっと・・・もしかして? え、嘘ですよね? 嘘だと言って下さいよ!」

長門「涼宮ハルヒ、ここの本棚にはエロ本は隠されていない」

ハルヒ「あら、そうなの? じゃあ次はどこを探しましょうか」

古泉「」

キョン「古泉」ポンッ

古泉「哀れみの目を向けないで下さい、肩に手を置かないで下さい」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 19:42:36.62 ID:Ws5gAXQk0

みくる「古泉くん、大丈夫ですよ?」

古泉「何がですか、僕はいつでも大丈夫ですよ? HP満タンですよ?」

みくる「そんなにショック受けないでください、さっきのはノリだから・・・」

古泉「あぁ、そうですよね! 皆さん空気読んだだけですよね!」

みくる「私と長門さんは処女ですよ、挿入出来ないから・・・」

古泉「・・・・・・ん?」

みくる「ねっ長門さん?」ニコッ

長門「・・・・・・」コクリ

みくる「うふふ」

長門「・・・・・・」

古泉「何ですかこの空気」

古泉「私たち禁則事項な関係なんですってアレじゃないですよね」

みくる「禁則事項ですっ」

長門「禁則事項」

古泉「!?」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 19:46:16.41 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「こらぁ! そこ! ヒソヒソ話してんじゃないわよ!」

みくる「すみませぇん!」

長門「謝罪する」

ハルヒ「みくるちゃんと有希はキョンが探してないところ探してみて!」

みくる「はぁい」トテトテ

長門「分かった」テクテク


ハルヒ「あら?古泉君どうしたの?」

古泉「いえ、少しショックを受けただけですので」

ハルヒ「ショック?」

古泉「ええ、でも大丈夫です。突然の事で驚いただけですので」

ハルヒ「ふーん?よく分からないわ」

古泉「涼宮さんもいずれ分かりますよ、きっと報告があるでしょう」

ハルヒ「そう?」

古泉「はい」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 19:50:40.09 ID:Ws5gAXQk0

キョン「あっ見つけたぞ!」

ハルヒ「良くやったわキョン! って何も見つけてないじゃない」

キョン「いやいやこれを見ろ」

みくる「ただの引き出しですよ?」

古泉「うわっ! そ、それだけはやめてください!」

キョン「長門! 古泉を抑えててくれ!」

長門「了解した」

古泉「な、長門さん! 離してください!」

ハルヒ「で、なんなのよ」

キョン「これ気付かないか? 引き出しの底が浅いだろ?」

みくる「もしかして?」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 19:56:00.95 ID:Ws5gAXQk0

キョン「そうです、この引き出しは2枚重ねなんです」

古泉「やめてください! それ手順を間違えると燃えますよ!」

キョン「どこの月だお前は」

ハルヒ「ほら、早くしなさいよ!」

キョン「じゃあ開けるぞ」

みくる「・・・・・・」ゴクリ

長門「・・・・・・」ワクワク

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 20:00:05.48 ID:Ws5gAXQk0

パカッ

キョン「・・・・・・あれ、ノート? まじで?」

ハルヒ「なんだ、エロ本じゃないじゃないの」パラパラ

古泉「め、捲らないでください!」

みくる「これって、日記帳じゃないですか?」

長門「古泉一樹の日記、興味がある」

ハルヒ「ほら、有希もこっちに来て一緒に見ましょ、古泉くん抑えるのはもう良いから」

長門「・・・・・・」コクリ

古泉「はぁ、もう・・・・・・」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 20:06:04.90 ID:Ws5gAXQk0

キョン「どれどれ」

ハルヒ「最後に書いた日記は・・・3日前ね」

ハルヒ「駅周辺にあるクレープが美味しかった。また食べたい」

みくる「え、それだけですか?」

ハルヒ「それだけよ」

キョン「お前もっと長々と書けよ、見てる側としてつまらん」

古泉「見せる為に書いてるわけじゃないですので」

長門「5日前の日記、放課後肉まんを食べながら帰った」

ハルヒ「それだけ?」

長門「それだけ」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 20:09:29.21 ID:Ws5gAXQk0

みくる「7日前は・・・今日は珍しくオセロで彼に勝った。嬉しい」

キョン「8日前は・・・新作のコーヒーが美味しかった。でももう少し甘い方が好き」

長門「それだけ?」

キョン「それだけだ」

ハルヒ「うーん、もっと恥ずかしいこと書いてあると思ったのに」

みくる「古泉くんが恥ずかしくて顔を真っ赤にしてるところが見たかったですぅ」

古泉「そんな顔絶対に見せません、今決意しました」

古泉「皆さんは僕の弱味を握って何をしたいんですか?」

キョン「別に何をするってわけじゃないさ」

長門「ただのコレクター精神」

古泉「コレクター精神?」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 20:13:16.20 ID:Ws5gAXQk0

長門「そう、古泉一樹の様々な姿をこの目に焼き付けたい」

長門「欲を言うと古泉一樹の全ての物を手に入れたい」

長門「これがコレクター精神」キラーン

ハルヒ「良い事言ったわ有希!」

古泉「ちょ、ちょっと待って下さい!」

みくる「その焦った表情も素敵ですよ」ピロリーン

古泉「ま、また写真!」

古泉「もう怒る気力もないですよ、写真集でも作る気ですかあなた達は」

キョン「お、それ良いな」

ハルヒ「古泉君から写真集を作りたいだなんて・・・・・・良いじゃない!」

古泉「言ってません! 言ってませんよ!」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 20:18:53.56 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「はぁい路線変更します! 今から古泉君の撮影会をするわよ!」

古泉「だから言ってませんってば!」

キョン「イエスマン古泉はどこいった?」

古泉「う、しかし・・・・・・」

みくる「わたしのメイド服貸しますよぉ」

長門「私の猫衣装を着るべき」

ハルヒ「あたしのバニーガールでも良いわよ」

キョン「俺の・・・・・・あれ、俺なんか着てたっけ?」

古泉「着ません、絶対着ません」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 20:23:44.32 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「うーん、古泉君も頑固ねぇ。さっさと諦めちゃいなさいよ」

ハルヒ「でもまぁいいわ。明日部室で無理矢理着せるから」

古泉「明日休んでも良いですか?」

ハルヒ「休んだら死刑だからね!」

古泉「・・・・・・はぁ」

長門「明日が楽しみ」ワクワク

古泉「長門さんが感情豊かになって喜ばしいですが、少し複雑な気分です」

みくる「無理矢理着替えさせるのって良いですよね」キラキラ

キョン「同意します」キラキラ

ハルヒ「アンタ達分かってきたじゃない!」

古泉「朝比奈さんは自分がやられて嫌な事は人にやらないと確信していたんですけどね」

みくる「え? 何ですか?」

古泉「あ、いえ」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 20:26:45.34 ID:Ws5gAXQk0

キョン「で、どうすんだ?」

ハルヒ「何が?」

キョン「またエロ本探し再開するか?」

ハルヒ「あぁ、もう探すの面倒だからいいわ」

ハルヒ「他のことで遊びましょ!」

古泉「はぁ、良かった」

みくる「何するんですかぁ?」

ハルヒ「うーん、そうねぇ・・・・・・」

長門「・・・・・・」ギューグルルルル

キョン「長門?」

長門「・・・・・・お腹空いた」

ハルヒ「あ、そういえば食べてなかったわね」

古泉「何か作りましょうか、何が食べたいですか?」

キョン「お前料理出来るのか?」

古泉「一人暮らしですからね、それなりには」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 20:30:56.24 ID:Ws5gAXQk0

長門「カレー」

古泉「おや、カレーですか、皆さんはどうです?」

ハルヒ「良いわよ!」

みくる「良いですよー」

キョン「おう」

古泉「では、決まりですね」

ハルヒ「材料はあるの?」

古泉「えーと・・・・・・足りないのがいくつかありますね」

古泉「ちょっと買ってきますので皆さんは寛いでいて下さい」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 20:34:25.06 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「一緒に行くわ! あたし達が勝手に乗り込んだのに悪いもの」

古泉「いえいえ、お気になさらなくて結構ですよ?」

キョン「ハルヒ、もしかして古泉を独り占めしようとしてるんじゃないだろうな」

長門「ずるい、古泉一樹は皆の物と決めたはず」

古泉(え、なにそれ)

みくる「そうですよぉ、抜け駆けは駄目だって約束したじゃないですかぁ!」

ハルヒ「むー、悪かったわね! じゃあ皆で行きましょ皆で!」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 20:39:14.36 ID:Ws5gAXQk0

スーパー

ハルヒ「キョン! アンタ荷物持ちなんだからカート引っ張って来なさい!」

ハルヒ「あたし達は先に良さそうなもの見て回ってくるからね!」

キョン「へいへい」

ハルヒ「良いのあったら大声で呼ぶから。それを頼りに来なさい! 2秒で!」タッタッタッ

みくる「あ、待ってくださぁい」パタパタ

長門「・・・・・・」スタスタ

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 20:42:08.32 ID:Ws5gAXQk0

キョン「はぁ・・・・・・で、何が足りないんだ?」ガラガラ

古泉「えーと、人参と玉葱とじゃがいもとカレー粉と」

キョン「まてまて、ほとんど足りないじゃねぇか! お前いくつか足りないって言ってたよな?」ガラガラ

古泉「ああ、考えてみればほとんど足りませんね」

古泉「あ、お肉も無かった気がします」

キョン「あるのは米だけか?」ガラガラ

古泉「かもしれません、というか冷蔵庫にほとんど食材が入ってませんね」

キョン「お前普段何食ってんだ」ガラガラ

古泉「10秒飯?」

キョン「」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 20:47:56.97 ID:Ws5gAXQk0

キョン「料理出来るって言ってたじゃねぇか」ガラガラ

古泉「出来ますよ、森さんに仕込まれましたから」

キョン「あぁ、それなら安心だな」ガラガラ

古泉「ええ、森さんは全ての食べ物を黒い塊にしてしまう天才ですからね」

古泉「僕はその一番弟子なのです」

キョン「駄目だ! お前は駄目だ! 二度と台所に近づくんじゃありません!」ガラガラ

古泉「あは、冗談です」

キョン「信じられません」ガラガラ

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 20:55:35.03 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「キョーン!! 古泉くーん!!」

キョン「あ、あんな大声で! こっちが恥ずかしいっつの!」ガラガラ

ハルヒ「ほら、これなんて隠し味に良さそうじゃない?」

キョン「どれどれ・・・・・・おっ、食べるラー油か」

古泉「今流行ってますよね」

ハルヒ「そうそう! 何にでも合うっていうし、これ全部入れちゃっても良いんじゃない?」

古泉「カレーですし辛くしても問題ないでしょうしね」

ハルヒ「うんうん! じゃ決まりね!」カゴポーイ

ハルヒ「5人分だから5つ買いましょう」

キョン「1人1つ分は多すぎないか?」

ハルヒ「カレーなんだし、このくらいが丁度良いのよ」

キョン「そういうもんか?」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 20:58:46.76 ID:Ws5gAXQk0

みくる「涼宮さーん!」パタパタ

長門「・・・・・・」

ハルヒ「みくるちゃん! 有希! 良いのあった?」

みくる「これはどうですかぁ?」

ハルヒ「蜂蜜と林檎とチョコレートね。うん、王道だわ」

古泉「味がまろやかになるとよく聞きますね、良いんじゃないでしょうか」

みくる「本当ですか? 良かったぁ」ホッ

キョン「長門は?」

長門「これ」

キョン「おでん!?」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 21:03:56.02 ID:Ws5gAXQk0

長門「そう、私はおでんも好んで食べる」

長門「好きな味同士を併せれば、もっと好きな味になると思った」

キョン「いやでもこれは・・・・・・」

ハルヒ「案外いけるんじゃない?」

古泉「そうですねぇ。汁は兎も角、具だけなら問題ないと思いますよ」

キョン「あぁ、具だけなら」

みくる「ふぇぇ」

長門「そう」ワクワク

ハルヒ「うん、挑戦してみましょ!」カゴポーイ

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 21:10:18.91 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「あとは何かしら、色々挑戦してみたいわね!」

ハルヒ「皆の好物って何? 折角だから全部入れちゃいましょ!」

みくる「あたしショートケーキが好きですぅ」

ハルヒ「おっけー! ショートケーキね!」

キョン「ちょ、ちょっと待てええええええ!!」

ハルヒ「わ! 急にでかい声出さないでよ、びっくりするわね」

キョン「いやいや、ケーキはおかしいだろ! カレーにケーキはない、絶対ない」

ハルヒ「ちょっとアンタ! みくるちゃんを全否定する気?」

キョン「そ、そういう意味じゃなくてだな!」

みくる「ふぇぇえ」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 21:14:20.75 ID:Ws5gAXQk0

みくる「キョンくーん」ウルウル

キョン「うっ・・・・・・わ、分かりました。入れましょうケーキ」

古泉「・・・・・・マジですか」

長門「・・・・・・」

キョン「すまん、負けた」

ハルヒ「よし、決まりね! みくるちゃんの好物だけ入れないのは不公平だもの!」

ハルヒ「はい次! 古泉君は何が好きなの?」

古泉「そうですねぇー、これといって思いつかないですね」

ハルヒ「じゃあ食べる頻度が高い料理って何?」

古泉「10秒飯ですね」

ハルヒ「」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 21:17:57.08 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「・・・・・・決めたわ」

ハルヒ「あたし、今度から古泉君の夕飯作ってあげる」

古泉「えっ!?」

ハルヒ「ほら皆、古泉君が一人寂しくテレビを見ながら10秒飯吸ってるところを想像してみなさい?」

キョン「・・・・・・」

みくる「・・・・・・」

長門「・・・・・・」

ハルヒ「可哀相すぎて涙が出てくるくらいだわ」

古泉「や、やめてください!」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 21:22:52.02 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「はい! 気をとりなおして! 古泉君は10秒飯ね」カゴポーイ

ハルヒ「次! キョン!」

キョン「俺の好物かー」

ハルヒ「アンタは麦茶でいいわよね」

キョン「麦茶!?」

ハルヒ「いつも飲んでるじゃない」

キョン「飲んでるが・・・・・・そう、飲んでるんだ! 食べ物じゃねぇぞ!」

ハルヒ「まぁ良いわよ、じゃ次あたしね!」

キョン「えぇー」

ハルヒ「どうしよっかなー」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 21:26:19.45 ID:Ws5gAXQk0

長門「古泉一樹」クイクイ

古泉「はい、何でしょう?」

長門「私の要求するようなカレーになる?」

古泉「・・・・・・すみません、約束は出来ませんね」

長門「そう・・・・・・」

古泉「あ、あの、もしよろしければ今度普通のカレーをご馳走しましょうか」

長門「いいの?」

古泉「はい」

長門「2人で?」

古泉「どちらでも」

長門「2人を希望する」キラキラ

古泉「はい、分かりました」ニコッ

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 21:30:35.20 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「ゆーきー!」

長門「・・・・・・」ビクッ

ハルヒ「有希だって抜け駆けしてるじゃない!」

長門「私から誘ったのではない、協定に反していないはず」フフンッ

ハルヒ「むぅ」

キョン「そういうことか!」

ハルヒ「えっ、何?」

みくる「こ、古泉くぅん!!」

キョン「あっ先越され」

みくる「あたし、欲しいお洋服があるんですぅ!」

古泉「?、はい」

みくる「あと行ってみたいカフェとかもあって! 今週の日曜そこでケーキが半額だったり!」

みくる「でも1人じゃ行けないなぁって!」

みくる「えっと、えっと・・・・・・古泉くーん・・・・・・」チラッ

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 21:35:26.84 ID:Ws5gAXQk0

古泉「あぁ、僕でよろしければお供致しましょうか」

みくる「良いんですか!?」

古泉「ええ、勿論」

みくる「じゃあ日曜日よろしくお願いしますね」ニコニコ

古泉「こちらこそ」ニコニコ


ハルヒ「ってぇ! これ誘導尋問みたいなもんよ!こんなの反則!」

ハルヒ「ねっ? 古泉君! さっきのはみくるちゃんの反則負けで日曜の約束取り消しよね?」

古泉「反則負けとは?」

ハルヒ「日曜は皆で! 5人で行くのよね!」

みくる「そんなぁ、酷いですよ涼宮さぁん」

キョン「長門も古泉と2人きりでカレー食べるんだし、朝比奈さんも良いんじゃないか?」

ハルヒ「はぁ? アンタ良いの? 皆で協定したのに2人は抜け駆けしようとしてんのよ?」

キョン「じゃあ対等に俺達もそうするべきだ」

ハルヒ「・・・・・・そうね、有希だけ2人きりは許さないわ」

ハルヒ「ここは、皆それぞれ古泉君と2人きりになる権利を与えられなければならないわね」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 21:39:16.63 ID:Ws5gAXQk0

キョン「おい古泉!!」

古泉「は、はい?」ビクッ

キョン「・・・・・・どこ行こうか」

古泉「はい?」

キョン「今度2人でどこ行こうかって話だ、俺達の会話聞いてたか?」

古泉「聞いてましたけど、反則とか協定とかちょっとよく意味が・・・・・・」

キョン「まぁその辺は気にするな。で、どっか行きたいところあるか?」

古泉「うーん、ゲームセンターはどうですか?」

キョン「この前も行ったじゃないか、他他!」

古泉「では・・・・・・」

ハルヒ「ちょっと待ちなさい!」

長門「聞き捨てならない言葉があった」

みくる「ふぇ?」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 21:45:45.53 ID:Ws5gAXQk0

キョン「何だ何dいてててててて!! 耳! 耳引っ張るな!!」

ハルヒ「この前も行ったぁ? ゲーセンに?」グイグイ

ハルヒ「あたし達に何の説明も無かった罰として今回キョンは古泉君と遊ぶのなし!」

キョン「はぁ? お前は俺の母親か!」

ハルヒ「監視役ではあるわね」

キョン「マジですか」

ハルヒ「じゃあ古泉君! あたしとは動物園に行くからね!」ビシッ

古泉「あ、はい(普通すぎてびっくりした)」ニコッ

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 21:50:51.34 ID:Ws5gAXQk0

みくる「あ、あのぉ」

古泉「どうしました?」

みくる「さっきから周りの人の視線が・・・・・・」

ハルヒ「少し騒ぎすぎたわね、もう会計済ませて行きましょ」

ハルヒ「えーと、あたしのは・・・・・・もうこれで良いわ」カゴポーイ

キョン「なし・・・だと・・・?」

長門「・・・・・・空腹」ギュルルルル

ハルヒ「キョン、早く会計」

キョン「まさかの俺の奢り!?」

ハルヒ「ほら早く!」

キョン「小遣いが・・・・・・」ガラガラ

古泉(何か忘れてるような)

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 21:55:51.74 ID:Ws5gAXQk0

古泉家

ハルヒ「たっだいまー!」バーン

キョン「お前ん家かよ」

ハルヒ「さてさて早速始めましょ! 有希がもう限界っぽいし!」

古泉「そうですね」

長門「・・・・・・」ギューグルルルル

みくる「わたし手伝いますよ」

ハルヒ「あたしもやるわ!」

長門「待ってる」

キョン「あ、俺も」

ハルヒ「有希は限界で力が出ないから仕方ないとして、キョンは食器の用意したり料理運んだりはしてよね!」

キョン「へいへい」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 22:00:16.35 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「さて、買ってきたものを出してちょうだい!」

古泉「よいしょ」ゴロゴロゴロ

古泉「結構買いましたね、隠し味がいっぱいです」

みくる「寧ろ隠し味しかないですね」

ハルヒ「良いじゃない! 闇鍋ならぬ闇カレーね! 面白そうだわ!」

みくる「じゃあまずは基本的な具を切っていきますか?」

ハルヒ「そうね、じゃあみくるちゃんは包丁使ったら手切っちゃいそうだから皮剥き機で皮剥いてちょうだい!」

みくる「はいぃ」

ハルヒ「古泉君は玉葱よろしくね! あたしは肉切ってるから!」

古泉「畏まりました」

古泉「・・・・・・ってあれ?」

ハルヒ「どうしたの?」

古泉「僕達、本当に隠し味しか買ってないですね・・・・・・」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 22:05:00.83 ID:Ws5gAXQk0

みくる「え? どういうことですかぁ?」

古泉「そのままの意味です。僕達隠し味しか買っていません」

古泉「カレーとなり得る材料が皆無です」

ハルヒ「」

みくる「」

古泉「・・・・・・またスーパー行きますか」

ハルヒ「はぁ、でも面倒だわ。それにまた余計なもの買っちゃいそうだし」

みくる「でもでも、スーパー行かないとカレーになりませんよ?」

ハルヒ「・・・・・・キョンー! 今からスーパー行ってくれない?」

キョン「はぁ? 何でまた!」

ハルヒ「カレー粉も野菜も肉も買い忘れたのよ」

キョン「そんなバカな」

長門「」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 22:08:09.82 ID:Ws5gAXQk0

長門「私はもう限界、現在ある物で作って欲しい」

キョン「おいおいカレー粉が無いんだ、カレーにならんぞ」

長門「いい、涼宮ハルヒと朝比奈みくるの料理は絶品」

長門「カレー粉が無くても美味な料理が出来上がるはず」

ハルヒ「有希、嬉しいこと言ってくれるじゃない!」

ハルヒ「ハードル上がっちゃった気がするけど、良いわ。頑張りましょ! みくるちゃん、古泉君!」

みくる「はいっ!」

古泉「・・・・・・はい(この材料で美味しい物が出来るんだろうか)」

ハルヒ「有希とキョンは大船に乗ったつもりで待ってなさい!」

長門「期待してる」

キョン(期待出来ないな)

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 22:13:12.63 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「ふんふーんっ・・・・・・まず何から始めようかしら」

古泉「とりあえず買ってきた食材を確認しましょうか」

古泉「えぇっと、食べるラー油、蜂蜜、林檎、チョコレート」

古泉「おでん、ショートケーキ、10秒飯、麦茶、梨・・・・・・以上ですね」

みくる「こ、これ・・・・・・ちゃんとお料理になるんでしょうかぁ」

ハルヒ「古泉君、冷蔵庫には何かある?」

古泉「えっとですねぇ」ガチャ

古泉「サバの水煮缶詰とサバの味噌煮缶詰があります」

みくる「サバが好きなんですか?」

古泉「いえ、別に」

ハルヒ「古泉君の食生活が心配だわ」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 22:17:38.10 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「うーん、缶詰だけかぁ。料理にするには難しいわね」

みくる「あ、あのぅ」

ハルヒ「どうしたの?」

みくる「あくまでカレーを作るって趣旨でいきませんか?」

古泉「あるもので疑似カレールーを作るということでしょうか」

みくる「そうです!」

ハルヒ「そうね、この材料で新しい料理を作るのって難しいし」

ハルヒ「新種のカレーを、SOS団特製カレーを作りましょう!」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 22:20:56.52 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「まず具となる物から切るわよ! おでんと梨とサバくらいしかないわね」

みくる「梨も具として入れるんですかぁ?」

ハルヒ「すり潰した方が美味しそうだけどしょうがないじゃない、固体が少ないんだもの」

古泉「ショートケーキの苺も具にしますか?」

ハルヒ「そうね、固体は全部具にしちゃいましょう! みくるちゃん、古泉君! 一口サイズに切ってちょうだい!」

みくる「は、はぁい」

古泉「畏まりました」

ハルヒ「あたしはカレーの辛い要素を作るわ! まぁラー油入れとけば何とかなりそうね」ドポドポ

ハルヒ「うん、これでよし! 嵩増しに麦茶を加えて・・・・・・うわー脂分が浮いてる」

みくる「ま、不味そ」

古泉「しーっ」

ハルヒ「しーっ」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 22:24:09.83 ID:Ws5gAXQk0

長門「空腹」

キョン「もうちょい我慢しろ、な?」

長門「本でも読んで紛らわせることにする」

キョン「おう、それがいい」

長門「・・・・・・」

長門「・・・・・・」ペラ

長門「駄目、耐えられない、本に集中できない」

キョン「そんなにか?」

長門「うん」

キョン(これはまずいな、長門の人格崩壊してやがる)

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 22:29:39.60 ID:Ws5gAXQk0

キョン「あ、良い事思いついたぞ!」

長門「なに? 空腹を紛らわせることが出来る?」

キョン「あぁ出来るとも、それはだな・・・・・・」

長門「それは?」

キョン「古泉の卒業アルバムを探し出す!!」

長門「中学時代の古泉一樹」キラキラ

長門「賛成、早速探索に取り掛かる」

キョン「ありそうな所は本棚と押入れと机の引き出し、くらいか?」

長門「:@/;p.l,k7it]-r」

キョン「ん?」

長門「卒業アルバムは机の一番下の引き出しに入っている」

キョン「ってお前!」

長門「・・・・・・」グッ

キョン「でかした!」グッ

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 22:34:30.17 ID:Ws5gAXQk0

長門「あった、ついでに小学校の卒業アルバムも発見」

キョン「まずは中学時代のから見るか、どれどれ」

長門「これ」

キョン「お、いたいた・・・・・・あんま変わんねぇな」

長門「この個人写真は中学3年次に撮ったもの、今と大差ないのは不思議ではない」

キョン「いや、まぁな」

キョン「あ、でも少し今よりも幼いか?」

長門「この古泉一樹は仮面を被る前、大人っぽく見せようとしていない為であると考えられる」

キョン「ほーう、それで今よりも笑顔が柔和でないのか、これはこれは良い物を見せてもらった」

長門「今の古泉一樹から仮面を剥がすことが出来たら、もっと良い物が見られるかもしれない」

キョン「ちょっとやってみたいな」

長門「とてもやりたい」ワクワク

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 22:44:00.76 ID:Ws5gAXQk0

長門「次はこれ」

キョン「どれどれ・・・・・・これは中1の時のクラス写真か?」

長門「ここ」

キョン「お、幼い!!」

キョン「今の大人びた容姿からは考えられないな」

長門「美少年」

キョン「背も小さめだな、きっと中2辺りからにょきにょきと・・・・・・」

長門「けしからん美少年とはけしからん」

キョン「な、長門さん?」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 22:48:34.26 ID:Ws5gAXQk0

長門「小学生一樹は破滅的」

キョン「なにが?」

長門「私が」

キョン「・・・・・・」

長門「これを見て」

長門「あなたも古泉一樹親衛隊員ならば黙って見ていられないはず」

キョン「こ、これは・・・・・・!!」

長門「そう、古泉一樹小学3年生次の運動会組体操の写真」

キョン「ふおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」

長門「ショタばんざーい!!!!!11」


ドンガラガッシャーン

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 22:53:14.48 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「ちょ、ちょっとキョン!! いきなり大きい声出さないでよ!」

みくる「ふぇぇええ」

ハルヒ「みくるちゃんがお皿割っちゃったじゃない!」

キョン「あ、すまん」

古泉「片付けは僕がやりましょう、危ないので涼宮さんと朝比奈さんは下がっていてください」

みくる「ごめんなさぁい」

ハルヒ「みくるちゃんが謝ることないわ、驚かせたキョンが悪いんだから」

キョン「すみません、朝比奈さん」

みくる「い、いえ」

ハルヒ「で、キョン! あんた何で叫んだわけ?」

キョン「いやー、それがだな」

長門「これ」

みくる「アルバム、ですかぁ?」

ハルヒ「卒業アルバム・・・・・・!!」

古泉「!?」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 22:59:53.88 ID:Ws5gAXQk0

古泉「え、ちょ! それ僕のですよね?」

キョン「お前以外に誰のがあるんだよ」

古泉「ああああ恥ずかしい・・・・・・!!」

長門「これ、古泉一樹が小学3年生次の運動会組体操の写真」

ハルヒ「か、かわあああああああああ」

みくる「きゅううううん」

古泉「よ、よりにもよってそれですか!!」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:04:17.65 ID:Ws5gAXQk0

みくる「古泉くんって小学生の時は女の子みたいだったんですねぇ」

ハルヒ「背も低かったみたいね、どこでこんな大きくなったのかしら」

長門「大きくても古泉一樹はかわいい」

古泉「やめてください、あんまり嬉しくないです」

キョン「少しは嬉しいのか?」

古泉「・・・・・・褒められてると思えば、少しは」

古泉「あ、今のなしで! 嬉しくないので言わないで下さい」

ハルヒ「古泉君」

古泉「はい、何でしょう?」

ハルヒ「お皿の破片片付けてもらえる? このままじゃ料理の続き出来ないから」

古泉「え? あ、はい。ただいま!」タッタッタ

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:08:55.67 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「よし、これで存分にアルバムを見れるわね」

みくる「他の写真はどんなのなんですかぁ?」

長門「私のツボを突いた写真はこれ」

長門「小学5年次の遠足、木登りをしている古泉一樹」

みくる「腹ちらああああああああああああ」

ハルヒ「ショタばんざーい!!!!!!」

みくる「ばんざーい!!」

長門「ばんざーい!!」

キョン「ばんざーい!!」

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:12:34.45 ID:Ws5gAXQk0

長門「あとはこれ」

長門「なんといってもランドセル姿」

キョン「微笑ましいな」

ハルヒ「和むわねーこの無邪気な笑顔」

みくる「可愛いですぅ」

ハルヒ「これなんかも良いんじゃない? ほら、このお弁当食べてる写真」

みくる「演奏の練習写真もいいですね、必死になっていて」

キョン「プール開きの写真なんかもうこれやばい」

長門「この小学生特有の調子の乗り加減もまた良い」


古泉「片付け終わりましたよー!」

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:17:10.81 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「ふぅ、じゃあ一通り見終えたし、あたし達は料理に戻りましょう」

みくる「そうですね、そのアルバムまたゆっくり見たいですぅ」

キョン「取っておきますよ、また4人で語り合いましょう」

古泉「ちょっと、何をですか」

キョン「うわっ! 聞いてたのか!」

古泉「取っておくってそれ僕のですからね、盗まないで下さいよ」

キョン「俺は犯罪はしないぞ」

古泉「見るなら僕も入れてください」

みくる「じゃあ5人で見ましょうね」ニコニコ

古泉「はい」ニコニコ

キョン(・・・・・・なにこれツンデレ?)

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:21:02.57 ID:Ws5gAXQk0

キッチン

ハルヒ「えーっと、どこまでやったっけ?」

古泉「具と成り得るものは全て一口サイズに切りましたね」

古泉「辛さは食べるラー油とわさびを入れてカバーしました」

みくる「それに麦茶と缶詰の残り汁を加えて嵩増しして、蜂蜜と林檎とチョコレートを入れてまろやかにしましたぁ」

ハルヒ「ふんふん、ってことはあとはショートケーキと10秒飯をどう加えるかね」

みくる「もうカレールーの代わりのものはほどんど出来てるわけですから」

みくる「それに全部加えちゃっても良いんじゃないですかぁ?」

ハルヒ「うーん、それもそうよね。他に工夫しようがないし」

古泉「ではルーに溶け込ませちゃいますか」

ハルヒ「そうね! ではまず、10秒飯投入ー!」グヂュー

みくる「混ぜますねー」ドロドロ

ハルヒ「次にショートケーキ投入ー!」ドポン

みくる「混ぜますぅ」ドロドロ

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:24:18.36 ID:Ws5gAXQk0

古泉「あの、今更ですけどショートケーキって混ざらないと思うのですが」

みくる「え? 確かにクリームは浮いてますけど、ちゃんと細かく分解されてるようですよ?」

古泉「いえ、スポンジの部分がですね」

ハルヒ「鍋の中で細かく磨り潰しちゃえば良いのよ! みくるちゃんそれ貸して!」

みくる「はい、どうぞ」

ハルヒ「スポンジスポンジー」グチャグチャ

ハルヒ「うん、これでよし!」

みくる「ま、不味そ」

古泉「しーっ」

ハルヒ「しーっ」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:28:47.46 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「よし、具を鍋に加えて煮込む!」グツグツ

ハルヒ「見た目はそれっぽいわね」

古泉「ベースの麦茶が効いてますね、カレーの茶色に似ています」

みくる「どろどろ具合も良いですよね、本物よりちょっと水っぽいですけど」

古泉「それは仕方ありませんね」

ハルヒ「そうね、材料がカレーの要素0からこれだけ巻き返したんだもの、上出来よ!」

みくる「美味しく出来てるでしょうか」

ハルヒ「あたし達が作ったんだもの! 美味しくないわけがないわ!」

みくる「キョンくんと長門さん、喜んでくれると良いなぁ」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:31:51.86 ID:Ws5gAXQk0

古泉「ではそろそろご飯の準備をしましょうか」

ハルヒ「そうね! キョーン! 出番!」

キョン「おーっす」

みくる「ご飯の分量はこのくらいで良いですかぁ?」モフモフ

キョン「味がどうか分からないのでもう少し少なめでお願い出来ますか?」

みくる「あ、はぁい」

ハルヒ「ちょっとキョン! あたし達が作った料理が不味いかもしれないって言いたいの!?」

キョン「お前はあの材料で美味いもんが作れるとでも思ってんのか?」

ハルヒ「思ってるわけないじゃない」

キョン「だよな」

古泉「え、涼宮さん!?」

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:34:53.82 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「なに? もしかして古泉君、この料理本気で美味しそうとか思ってたの?」

古泉「いえ、それは無いです。しかし先程美味しいと断言していたので」

ハルヒ「ノリよノリ! あの場の空気があたしをああさせたの」

古泉「・・・・・・そう、ですか」

みくる「キョンくん、このくらいで良いですかぁ?」

キョン「じゃあそのくらいで。持って行きますね」

みくる「はい、お願いします」

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:37:48.19 ID:Ws5gAXQk0

キョン「ほら長門、お待ちかねのカレーだぞ」

長門「早く頂戴」キラキラ

キョン「まぁそんな期待すんな、夢が崩れるからな。ほれ」

長門「・・・・・・これは、カレー?」

キョン「だそうだ。正確には疑似カレー、かな?」

長門「似ているのは色だけ、成分がまるで違う」

キョン「味じゃなくて見た目重視なんだろ」

長門「・・・・・・美味しいの?」

キョン「残念ながら、それは無いだろうな」

長門「そう」

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:41:11.58 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「有希、待たせちゃってごめんね! お腹減ったでしょ!」

長門「いい。それより、これはカレーなの?」

ハルヒ「カレーだと思えばカレーなのよ、味は保障しないけどね」

みくる「でもわたし達頑張ったんですよぉ」

長門「それは理解している、感謝する」

みくる「ふふっ」

古泉「辛さは再現したつもりです、どうぞ食べてみてください」

キョン「その発言は誰に向けてのものだ?」

古泉「あなたと長門さんにでしょうね、僕達3人はカレーを作った者ですから反応を先に見たいのです」

長門「そう」

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:44:23.99 ID:Ws5gAXQk0

キョン「食べるのか? 長門」

長門「・・・・・・あなたが食べるのなら」

キョン「お、俺が先にか?」

ハルヒ「キョン、早く食べなさい! 冷めちゃうわよ!」

キョン「うー・・・・・・」

ハルヒ「そんな露骨に嫌な顔しないでよ! 頑張って作ったんだから!」

古泉「見た目はただの水っぽいカレーですよ」

みくる「キョンくぅーん」ウルウル

キョン「うっ・・・・・た、食べます。食べればいいんだろこんちくしょう!」

キョン「うおりゃっ」ガツガツガツ

ハルヒ「おおう、一口で良かったのに」

古泉「無茶しますねぇ」

みくる「キョンくん、死なないでくださいぃ!」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:47:03.44 ID:Ws5gAXQk0

キョン「ふぅ・・・・・・うぷっ」ゲフ

長門「どう?」

ハルヒ「キョン、大丈夫? 死んでない? 記憶飛んでたりしない?」

キョン「あー、なんか甘い?すげぇ甘・・・・・・か、辛ぇええええええ!!!!」

キョン「なにいれた! なにいれたかれえええええええ!!!」

キョン「きもちわるい! あああああああからああああああああああ」

古泉「み、水! はい水です!」

キョン「・・・・・・ごくっごくっ」

キョン「ぷはーっ!・・・・・・はぁ、まだ辛い、まだ辛い」

みくる「10秒飯です! 冷蔵庫でギンギンに冷えてましたよ!」

キョン「あ、ありがたや!」ヂューヂュー

キョン「・・・・・・はぁっ、な、なんとかいきてるよおれ」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:49:34.13 ID:Ws5gAXQk0

ハルヒ「この食べ物は危険ね、有希が食べなくて良かったわ」

キョン「そうだな(長門なら情報操作で何とかなりそうだけどな)」

みくる「もう大丈夫なんですかぁ?」

キョン「ええ、さっきよりは大分楽になりましたよ」

みくる「よかったぁ」

長門「そう」

古泉「お口直しに飴でもいかがですか?」

キョン「貰うわ」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:52:25.00 ID:Ws5gAXQk0

キョン「いやぁ、まいったまいった」コロコロ

長門「結局夕飯なし?」

古泉「そうなっちゃいましたね、あのカレーは捨てましょう」

ハルヒ「食材を無駄にしちゃった気がするわね。あれ、何かに使えないかしら?」

キョン「罰ゲーム以外の何者でもないな。いや、罰ゲームでもあれは酷い」

ハルヒ「そんなに?」

キョン「ああ、最初は蜂蜜やらチョコやらですげぇ甘かった。甘くて気持ち悪いくらいだった」

キョン「だが後々から込み上げてくる辛さが尋常じゃない。てかあの辛さは何だ? 何入れたんだ?」

ハルヒ「食べるラー油とわさびよ」

キョン「・・・・・・聞くが、わさびはどのくらい入れた?」

ハルヒ「あったもの全部。5人分だから足りないと思って7本入れたわ」

キョン「7ほ・・・・・・入れすぎだろどう考えても!」

キョン「古泉も何でそんなにわさびがあるんだよ! 食材全然入ってないくせに!」

古泉「さぁ」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:55:29.81 ID:Ws5gAXQk0

長門「・・・・・・」

みくる「長門さん、どうかしましたか?」

長門「夕飯なし?」

ハルヒ「そうよね、夕飯なしになっちゃったわね」

古泉「コンビニでお弁当でも買ってきましょうか?」

ハルヒ「んー、出前にしましょ出前! もう外に出るのが億劫だわ!」

キョン「カレーの出前するか。 古泉、チラシあるか?」

古泉「あ、あるにはありますが・・・・・・あなたの根性に驚きです」

キョン「ん?」

ハルヒ「見た目カレーの異物食べたあとに、よく食べようと思うわね」

キョン「まぁ、なんだろうな」

長門「私のことは気にしなくていい。先程のあなたの様子を見て、今カレーを食べる気にはならない」

キョン「そうか? 長門こそ俺のことは気にしなくていいんだぞ」

長門「いい。食べる気にならないのはわたしの本心」

みくる「わたしもカレーはちょっと・・・・・・」

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/17(日) 23:58:39.96 ID:Ws5gAXQk0

古泉「では何を頼みましょうか、オーソドックスにピザとか。あ、ラーメンもありますよ」

ハルヒ「ピザはどう? 色んな味を皆でつっつきましょうよ」

古泉「いいですね」

みくる「わたしも賛成ですぅ」

長門「いい」

キョン「じゃあそれで」

ハルヒ「うん、決まりね!」

古泉「では頼んできますね」タッタッタ prrr

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 00:01:54.60 ID:W5huYoST0

長門「・・・・・・古泉一樹がいなくなった今、やりたい放題」

みくる「ふぇ?」

長門「えいっ」ボフッ

ハルヒ「ちょっ、有希!」

キョン「な、何をぅ!?」

長門「古泉一樹のベットを占領した」ボフボフ

長門「とても気持ちが良い」

ハルヒ「ず、ずるいわよ有希! 独り占めなんて!」

みくる「わ、わたしも!」ボフッ

長門「狭い」

ハルヒ「みくるちゃんまで! あ、あたしだって・・・・・・!」ボフッ

みくる「ふぇぇ、涼宮さんあたし落ちちゃいますよぉ」

キョン(俺も飛び込みたいがそれをしたら何かが終わる気がする!)

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 00:03:22.71 ID:W5huYoST0

長門「あなたも来たい?」

キョン「い、いいのか!? ・・・・・・いや駄目だ、俺はいい」

ハルヒ「何よキョン、アンタも一緒に寝たいの?」ニヤニヤ

キョン「いい、俺は見てる」

ハルヒ「何紳士気取ってんのよ、古泉君のベットに女の子3人よ? 来たくないはずがないわ」

キョン「まぁそうだけれども」

ハルヒ「そうでしょう! さぁアンタも来なさい!」グイッ

キョン「ぐえぇっ」

みくる「ふぇえええ」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 00:05:12.27 ID:W5huYoST0

ボフッ

ハルヒ「やっぱ4人入るにはキツイわね」

キョン「元々1人用ベットだしな」

長門「狭い」

みくる「落ちちゃいますよぉ」

みくる「はぅあ!」トスン

みくる「落ちちゃいました」

キョン「すみません」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 00:07:30.93 ID:W5huYoST0

ハルヒ「謝ってもみくるちゃんに場所を譲ろうとはしないのね」

キョン「朝比奈さんには悪いが、折角確保した場所だしな」

みくる「そんなぁ」

キョン「すみません」

みくる「こうなったらキョン君をベットから落として、わたしの場所を確保します!」

みくる「えいっ」グイッ

キョン「俺は落ちるわけには・・・・・・!!」

長門「・・・・・・」グイグイ

キョン「長門! お前も朝比奈さんの仲間か! 止めろ押すな!!」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 00:09:02.87 ID:W5huYoST0

ハルヒ「キョンも有希もまとめて落ちちゃいなさい! それっ!」ドスッ

キョン「力強い!」ドミノタオシー

長門「あ」トスン

長門「落ちた。これは涼宮ハルヒの所為? 彼の所為?」

ハルヒ「キョンの所為よ」

キョン「あ、こら。元々はお前だろう」

みくる「長門さん、ここはわたしと組んで2人共落としちゃいましょうよ」

長門「了解した」

ハルヒ「こら! みくるちゃん!」

長門「覚悟すべき」

キョン「まじかよ」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 00:10:43.46 ID:W5huYoST0

みくる「おーえす、おーえす」グイグイ

長門「おーえす、おーえす」グイグイ

ハルヒ「ぬぐぐぐ・・・・・・2人共意外と力あるわね・・・・・・!」

ハルヒ「ひ、引っ張られる! えいっ」ドン

キョン「こらハルヒ押すな! 落ちるだろうが!」

ハルヒ「1人がベットに残るには犠牲が必要なのよ! キョン、落ちなさい!」

キョン「拒否権を発動する!」

長門「2人共々落ちれば万事解決」

みくる「そうですよぉ、諦めてくださぁい」

ハルヒ「諦めないわ! ほらキョン、落ちなさい! おーちーろー!」グググ

キョン「背中で押すな! 全体重かかってる! おちるおちるおちる!」

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 00:12:16.35 ID:W5huYoST0

キョン「こうなったら・・・・・・とりゃ!」グルン

ハルヒ「へ?」トスン

ハルヒ「あれ、何であたし落ちてるの?」

長門「彼が涼宮ハルヒの逆隣に移動した」

長門「全力で彼を押していた涼宮ハルヒは勢い余って自らベットから落ちた」

ハルヒ「何か悔しいわね、ピンチをチャンスに変えたってわけ?」

キョン「そうなるな」

ハルヒ「むっ、みくるちゃん! 有希! キョンを引き摺り落とすわよ!」

長門「よしきた」

みくる「がんばります!」

キョン「そんなことに頑張らなくていいです!」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 00:13:28.90 ID:W5huYoST0

ハルヒ「キョン、覚悟しなさい! 一番痛い落とし方にしてあげるから」

キョン「痛いのはやめて!」

みくる「えいっ」グイグイ

キョン「うわっ、朝比奈さん! 靴下脱げます! そこ引っ張るの止めてください!」

長門「シーツを掴むのは止めるべき、皺が出来る。古泉一樹に申し訳ない」グイグイ

キョン「ならお前が引っ張るのを止めろ! そうしたらシーツにも皺が出来ない!」

ハルヒ「足を引っ張って腕を拘束すれば、最後頭が落ちたとき、床に顎をぶつけることになるわよね」

キョン「何言ってんだそれだけは止めろ! いや止めてくださいお願いします、痛いのは無理です」

ハルヒ「よし、やるわ!」

キョン「それ無理!」

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 00:14:42.93 ID:W5huYoST0

ワーワー

古泉「あと30分程で着くみたいですよ」ヒョコッ

古泉「おや、羨ましいことになってますね」

キョン「何が羨ましいんだこの状況!」

古泉「3人の女性に迫られてるようにしか見えないのですが」

キョン「ある意味な! だか俺の顎が砕ける5秒前だ!」

古泉「はぁ、よく分かりませんが」

ハルヒ「古泉君、キョンのことは助けなくていいわ! というかあたし達を手伝ってちょうだい!」

古泉「何をすればよろしいのですか?」

ハルヒ「キョンを引っ張って!」

古泉「畏まりました」

キョン「何で今更イエスマンに戻るんだお前えええ!!」

143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 19:05:30.61 ID:W5huYoST0

ドテン
ガツン

キョン「うがっ!・・・・・・い、いってぇ」ヒリヒリ

古泉「あぁ、顎が砕けるってこういう意味だったんですね」

キョン「事が終わってから理解するなよ!」

古泉「すみません」ニコニコ

キョン「反省の色がまったく見えん」

古泉「そういえば、どうしてこんなことに?」

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 19:08:07.04 ID:W5huYoST0

長門「それは彼が古泉一樹のベットを占領したことが原因」

長門「彼が古泉一樹の匂いに包まれたいと言い、突然ベットにしがみつき変態的行動を取った」

長門「私達は流石にそれは止めた方がいいと判断し、彼をベットから引き剥がそうとした」

キョン「ちょ、ちょっと待て。俺はそんな発言してないし、変態的行動を取った覚えがない」

ハルヒ「本物の変態は、自分のことを変態だと自覚してないのよ」

みくる「ふぇぇ」

古泉「・・・・・・本当ですか?」チラッ

キョン「俺は無実だ」

長門「犯人は皆そう言う」

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 19:12:19.27 ID:W5huYoST0

古泉「あなたは暫くこの部屋に出入り禁止ですね」

キョン「いやちょっと待て! 俺は古泉の匂いに包まれたいって言ってないし、変態的行動も取っていない。
    確かにその願望は無いわけじゃないが、皆の前でそれを発言するにはリスクが高すぎる。発言した
    として特に長門が黙っちゃいない。長門は古泉に対して結構な執着があるからな。いやハルヒも朝
    比奈さんも勿論俺もだが。もし俺が本当にベットにしがみつき匂いを嗅ぐ、もしくはナニとは言わ
    ないが変態的行動をとるとしたら、絶対影でやる。誰にも見つからないようにこっそり浸る。そし
    てその夜古泉がそこで寝ることを想像しながら一日を過ごす。翌日どういう顔をして会おうか、そ」

長門「ごめんなさい古泉一樹、私は嘘を付いた」

ハルヒ「ごめんね古泉君、キョンを出し抜けると思って有希に話を合わせちゃったわ」

みくる「キョン君が本当の変態だったなんて・・・・・・」

古泉「い、いえ・・・・・・彼は本当に出入り禁止ですね、怖いです」

キョン「怖い? 何故怖いんだ?」

ハルヒ「アンタの存在が怖いわ、古泉君だけでなくあたし達まで引かせるなんて」

キョン「引く? 何をだ?」

ハルヒ「・・・・・・」

146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 19:17:08.79 ID:W5huYoST0

キョン「何だこの空気」

長門「あなた自身が作り出した空気」

キョン「ん? 何だって?」

みくる「な、なんでもないですよぉ!」

古泉「・・・・・・」

ハルヒ「し、仕切りなおしましょう!」

ハルヒ「古泉君も戻って来たことだし、出前が来るまで・・・・・・そうね、トランプしましょ!」

ハルヒ「古泉君トランプ持ってる?」

古泉「ええ、持ってますよ。何をしましょうか」

ハルヒ「そうね、何かやりたいのない?」

長門「大富豪」

ハルヒ「じゃあそれにしましょう、3人共良い?」

古泉「ええ」

みくる「はぁい」

キョン「おう」

148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 19:21:50.30 ID:W5huYoST0

数分後

ハルヒ「そういえば、大富豪って大貧民とも言うわよね」

ハルヒ「どっちが正しいのかしら?」

キョン「さぁ、地域によって違うんじゃないか?」

長門「主に関東では大貧民、関西では大富豪と呼ばれる」

ハルヒ「へぇ、有希は何でも知ってるわね」

長門「・・・・・・」キラン

ハルヒ「はい! 八切ってあがり!」

みくる「わぁ、涼宮さん強いですぅ」

古泉「また1抜けですか、その強さの秘訣を教えて頂きたいものです」

ハルヒ「今回はジョーカーとスペ3持ってたからね」

長門「あがり」

キョン「また長門が2位か」

古泉「パターンが決まってきましたね」

キョン「やれやれ」

149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 19:24:50.31 ID:W5huYoST0

キョン「よし、俺もあがりだ」

みくる「あ、わたしもですぅ」

古泉「また僕が大貧民ですか」

ハルヒ「逆にずっと大貧民になれるってすごいわよね」


ピンポーン

古泉「あ、ピザ来ましたね。ちょっと行ってきます」タッタッタ

ハルヒ「うんよろしく! キョン、次配りなさい!」

キョン「ピザ来たのにまだやるのか?」

ハルヒ「だって食べてる間暇じゃないの」

ハルヒ「じゃあ次は七並べしましょ!」

150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 19:29:12.86 ID:W5huYoST0

古泉「おや、また大富豪するのですか?」タッタッタッ

ハルヒ「今度は七並べよ!」

キョン「食べながらだとトランプ油だらけになるから終わったらにしろ」

ハルヒ「うーん、それもそうね」

長門「七並べの次はスピードやりたい」

ハルヒ「良いわね! トーナメント戦といきましょう! 有希は強そうね、楽しみだわ!」

みくる「スピードはわたし怖いので見てていいですかぁ?」

ハルヒ「だめよ、SOS団トーナメント戦なんだもの!」

ハルヒ「あ、古泉君食べて良い?」

古泉「どうぞ」

長門「頂く」モグモグ

キョン「長門よっぽど腹減ってたんだな」

みくる「スーパーに行く前から言ってましたもんね」

ハルヒ「すごい勢いね、有希見てるだけで満腹になりそうよ」

長門「美味」ガツガツガツガツ

151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 19:33:20.04 ID:W5huYoST0

長門「それはともかく、食事中の話題と言えば」

ハルヒ「あぁ、いつものね」

みくる「いつものって何ですかぁ?」

キョン「俺も初耳だぞハルヒ」

古泉「?」

ハルヒ「最近あたし、昼休みは部室に行って弁当食べてるのよ」

ハルヒ「昼休みは有希も居てね、いつも2人で食事中に話す話題があるの」

キョン「ほう、それは何なんだ?」

ハルヒ「古泉君の可愛さについて」

古泉「ぶーっ!」

キョン「チーズかけるな汚い!」

152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 19:48:36.75 ID:W5huYoST0

古泉「す、すみません、つい」

キョン「ったく」フキフキ

古泉「あの、ちょっとよろしいでしょうか」

ハルヒ「何?」

古泉「時々思い出したかのように僕を愛でようとしないで下さい、吃驚します」

長門「思い出したかのように、ではない。私達は常に古泉一樹を想っている」

みくる「あのっ、その、昼休みにわたしも行っても良いですか?」

みくる「あ、でも、鶴屋さんとお弁当・・・・・・うーん」

ハルヒ「みくるちゃんは時々参加って事で良いわ! 寧ろ鶴屋さんも連れて来て一緒に語りましょう!」

みくる「それ良いですね! 鶴屋さんにも言ってみますね」ニコニコ

キョン「鶴屋さんも古泉信者でしたっけ?」

みくる「えっと、どうだったかなぁ? でもわたしが完全洗脳させてみせます!」

ハルヒ「それは良い心意気よみくるちゃん! 古泉君の良さを北高生に伝え歩きましょう!」

古泉「良さを伝達して頂けるのは嬉しいのですが、その良さの意味に僕と齟齬が発生している気がするのですが」

153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 19:52:50.12 ID:W5huYoST0

ハルヒ「そんなことないわ! 古泉君は古泉君だからね!」

古泉「すみません、意味が分からないです」

ハルヒ「じゃあトークを始めるわよ! ではいつも通り有希からね」

長門「まず今日は初参加者が3人も居るということで、初期段階から話す」

古泉「僕も含まれているのですか?」

長門「・・・・・・」コクリ

長門「昼休みの講義は是非あなたにも参加してほしい」

長門「自分が他者からどう見られているか、自分を見つめ直すきっかけになる」

古泉「とても良い事を言われている気がしますが、何となくそれは違うんじゃないかと」

長門「問題ない」

長門「では始める」

155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 20:01:14.51 ID:W5huYoST0

長門「まず普段の古泉一樹」

長門「いつも笑顔が絶えない古泉一樹だが、ふとしたときに見せるいつもとは違う表情。
   例えば真冬に体操着を着用し寒がって眉間に皺を寄せたりしている表情は格別だっ
   た。私はあの表情でカレー大盛り7杯は軽く平らげることが出来る。他には、文化
   祭で古泉一樹が出演した演劇。役になりきって様々な表情を見せていた。あの時は
   良かった。私は古泉一樹が出演した時間帯全ての演劇を見に行った。最前列をキー
   プしていた。あなたは気付いていた? それといつもの笑顔にも種類があることが
  分かった。中でも夏休みに行った孤島。ビーチバレーをやる少し前、古泉一樹がビ
ーチバレーボルを持って楽しくて仕方が無いといった笑みを溢した。私は隣で本を
読みながら古泉一樹の観察もしていたが、あの笑顔はぐっとくるものがあった。今
度は私にもっと至近距離でその笑顔を見せて欲しい。」

長門「私がまず始めに言いたかったことは言った」

長門「このような語りを順番にしていき、全員が喋り終わったところで意見交換をする」

長門「これが昼休みの古泉一樹会議」

長門「次は涼宮ハルヒの番」

ハルヒ「まっかせなさい! あたしは古泉君の可愛さについて重点的に徹底的に語りつくすわ!」

ハルヒ「まず古泉君は――」

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 20:04:37.57 ID:W5huYoST0

――2時間後

ハルヒ「はぁー! 語った語った! 1年分喋った気がするわ! やっぱり人数が多いと良いわね!」

長門「朝比奈みくるの貴重な意見も聞けて、とても為になった」

みくる「そんな、貴重だなんてっ。わたしも、皆さんとたくさん古泉くんについてお喋り出来て良かったですぅ」

みくる「こんなに楽しいんなら、この会議の事もっと早くに知っておくべきでした」

長門「これから昼休みは部室に集まるべき」

みくる「はいっ、そうしますね」ニコッ

ハルヒ「あ、今思いついたけど、昼休みに古泉君の観察とかしてみたいわね」

みくる「良いですねそれ!」

長門「古泉一樹の休息、気になる」

ハルヒ「じゃあ明日の昼休みに――」ペラペラ


古泉「10段トランプタワー完成しました」

キョン「俺は13段だ」

158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 20:08:34.47 ID:W5huYoST0

――1時間後

みくる「古泉くんの靴下ってそそるものがありますよね」

ハルヒ「体育祭の時の靴下姿が一番印象に残ってるわね」

長門「部活対抗リレーのあの姿は良かった」

ハルヒ「あれね! しかも古泉君足長いもんだから素肌の面積が広くてね!」

長門「そう、靴下が余計短く見える」

みくる「あとリレーで着たはっぴの所為で、短パンが見えるか見えないかギリギリでしたよね」

みくる「わたしちょっとドキドキしちゃいましたぁ」

159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 20:11:19.44 ID:W5huYoST0

ハルヒ「みくるちゃんって案外おっさんみたいな思考してるわよね」

ハルヒ「パンツが見えそうで見えない! そんな感覚だったでしょ」

みくる「ま、まぁそうですけど・・・・・・わたし、おじさんですかぁ?」

ハルヒ「おじさんね、あたしもだけど」

長門「私も」

ハルヒ「古泉君、短パン履いてるの? 履いてないの?」

ハルヒ「あの時の感覚は最高だったわ、今年の体育祭も去年の興奮を上回る衣装にしましょ!」


キョン「ちょ、お前なんでそんなとこで死ぬんだよ!?」

古泉「いや、絶妙なところに居るクリボーが悪いんです」

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 20:16:38.69 ID:W5huYoST0

――1時間後

古泉「おや、もう11時ですか。皆さん大丈夫ですか?」

キョン「え、まじかよ」

ハルヒ「もうそんな時間? 未来人が時間操作してるんじゃないかってくらい時間経つのが早かったわ」

みくる「そろそろ帰りましょうか、明日学校ありますし・・・・・・」

ハルヒ「そうね、話足りない気がするけど、明日も明後日もまだまだ時間はたっぷりあるからね!」

古泉「では送っていきますよ」

161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 20:18:51.69 ID:W5huYoST0

ハルヒ「玄関までで良いわよ。あたし達はキョンに送って貰うから、古泉君は明日に備えて寝なさい!」

古泉「・・・・・・そうですか?」

キョン「俺が送ってくから大丈夫だ」

古泉「そうですか」

ハルヒ「それじゃあね! 明日楽しみにしてなさいよ、古泉君!」

古泉「ええ、また明日。お気をつけてください」

みくる「ありがとう、おやすみなさい」

キョン「おう」

長門「おやすみ」


ガチャ、パタン

古泉(・・・・・・明日、楽しみにしてなさい?)

163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 20:24:15.26 ID:W5huYoST0

翌日、放課後

キョン「おーす」ガチャ

キョン「ってうわ!」

ハルヒ「ちょっと大人しく着なさいってば!」

みくる「ふえぇぇ」カァァア

長門「カメラの準備は万端」


ハルヒ「メイド服着なさーい!」

古泉「わっわっ! む、無理です!」

キョン「やれやれ」

164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 20:25:13.18 ID:W5huYoST0

ハルヒ「キョン! ちょっと古泉君抑えなさい!」

キョン「おし、任せろ!」ガシッ

古泉「ちょ、ちょっと!」

キョン「すまん古泉、団長命令だからな」キラーン

古泉「う、うわああああ!」



おわり

166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/18(月) 20:30:27.10 ID:W5huYoST0

支援保守ありがとうございました。
ほのぼのエンドです。雪山とかカビ部屋エンドは考えたら落ち込みました。
あと、前作のSSも読んでくださった方が居たようで嬉しいです。
(前作:古泉「上履きがない・・・」)

また数ヵ月後に。



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