6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/15(水) 00:28:56.58 ID:SEbzG3150
キョン「……」
長門「早く」
キョン「……マジで?」
長門「そう。もうこれ以上の歩行は困難。おんぶを要請する」
キョン「その…別にいいが、そのかわりしっかり捕まっとけよ?」
長門「わかった」
※ ※ ※ ※ ※
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/15(水) 00:33:01.37 ID:SEbzG3150
あの完全無欠の宇宙人である長門が足を痛める?
うーーーーん……どう考えてもあり得ん。
いや、百歩譲って本当に足を痛めたとしても、お得意の情報操作でどうとでもできる
と思うんだが…………
毎度毎度のことながら、長門の真意がよく掴めん…
というか、長門よ、お前、ちょっと、
キョン「なぁ長門、あ、あんまり、む、胸を背中にくっつけないでくれると
助かるんだが……」
長門「当てている」
キョン「 」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/15(水) 00:38:00.04 ID:SEbzG3150
キョン「 」
長門「――と、先日読んだ小説に、今の私たちと酷似していた場面があった
ので、使用してみた」
キョン「え?あ、なんだ、そういうことか……」
長門「……違った?」
キョン「いや、そういう訳でもないんだが、あんまり好意を持ってない奴には
あんまり使わない方がいいっていうか…(それならおんぶする状況にも
なってないかもしれないが…)」
長門「……了解した」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/15(水) 00:41:34.62 ID:SEbzG3150
長門「そういえば貴方に聞いてみたいことがあった」
なんと。これは珍しい。長門が俺に質問とは。
キョン「おう、俺が答えられる範囲の質問ならなんでもいいぞ」
長門「では質問する」
キョン「さぁ来い!」
長門「……あなたは部活動中によく朝比奈みくるの胸部に目線を集中させる
ことが多いが、あなたの性的嗜好から判断すると、一般的な男性は
胸部の発達した女性に好意を抱くものなの?」
キョン「 」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/15(水) 00:44:18.75 ID:SEbzG3150
キョン「えっと…それは…」
長門「回答を要求する」
やばい、こ、こんなストレートな質問が来るとは思ってなかった……
いや、それよりこいつ今日はどうしちまったんだ!?またエラーが蓄積
しているのか!?
キョン「えっと、だな……そりゃ、大きい方が嬉しいかもしれないが、そんなに
重要なポイントでも無いと思うぞ?胸が大きかったらその人を必ず好き
になるってわけでもないと思うし…」
部室で朝比奈さんをいつも見てる俺が言っても全然説得力は無いが…
長門「……」
キョン「うぅ……」
長門の表情が見えないから、沈黙が余計に怖い…
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/15(水) 00:47:26.94 ID:SEbzG3150
長門「ありがとう。参考になった」
キョン「そ、そうか。なら良かった」
まさかハルヒならいざ知らず、長門にここまでぶっ飛んだ質問をされるとは
思ってもいなかったな…。
ホントに今日の長門はどうしてしまったんだろうね。
母親が子供をおんぶしているところでも見て、感化されちまったのか?
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/15(水) 00:49:50.91 ID:SEbzG3150
キョン「そういや、お前とこんな話をするのって初めてじゃないか?」
もしかして、好きな男でも出来たのか?
……相変わらず長門の顔が見えないから、判断できないが……
長門「……」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/15(水) 00:53:39.08 ID:SEbzG3150
それにしても、長門も初めて会った時と比べたら、ものすごく人間らしくなった気がする。
………こうしたアプローチの仕方は相変わらずだが。
キョン「なぁ長門、おれからも質問なんだが……」
長門「なに」
キョン「カレーとケーキだったら、どっちが好きだ?」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/15(水) 00:56:56.94 ID:SEbzG3150
―1時間後―
キョン「本当にケーキ一切れだけで良かったのか?」
長門「いい。とても美味しかった。礼を言う」
キョン「いいって、いつもお前には世話になっているんだ」
長門「ただ…」
キョン「?」
長門「出来るなら、またあなたと食べに行きたい」
キョン「ああ、また行こうな。ただ、またこうしておんぶしてから行くのは嫌だぞ?」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/15(水) 01:00:50.02 ID:SEbzG3150
ぎゅーーーーー
キョン「っ……おい、長門!」
長門「……」
キョン「あんまり抱きつかないでくれ!む、胸を当てるな!さっきも言っただろう?
好意を持ってる奴以外には使わない方がいいって…」
長門「……」
キョン「なぁ長門、こういう誤解を招きそうな行動は……」
長門「……」
キョン「……長門、……誤解、してもいいのか?」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/15(水) 01:05:42.45 ID:SEbzG3150
それから俺たちはマンションに着くまで一言も喋らなかった
ただ、首筋に密着している長門のほっぺたがとても熱く感じた
もしかしたら長門は、赤面してしまう顔を見られたくなくて、こんな
方法を考えたんだろうかとか、そんな取りとめのないことずっと考えていた
多分それは俺の勘違い…だと思うけど
おしまい
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/15(水) 01:07:21.16 ID:SEbzG3150
あー終わった終わったー