1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 00:15:25.43 ID:dynao33g0
東方不敗「小娘、その髪型は宇宙人対策のつもりか?」
ハルヒ「……何、気付いてたの?」
東方不敗「この東方不敗、マスターアジアを侮るでないわ!」
ハルヒ「……そう。なら、もうこれはやめるわ」
東方不敗「何?」
ハルヒ「だって、特に効果は無さそうだもの」
東方不敗「そうか。だが、その見切りの良さは褒めてやろう」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 00:18:21.11 ID:dynao33g0
・ ・ ・
谷口「おいマスター」
東方不敗「何だ小僧」
谷口「悪いことは言わん。アイツはやめとけ」
東方不敗「ほう? アイツとは、誰のことかな?」
谷口「とぼけるな。涼宮ハルヒだよ」
東方不敗「ふむ……貴様、何か知っておるな」
谷口「まあな」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 00:22:00.47 ID:dynao33g0
谷口「アイツは色々とヤバい」
谷口「付き合った男を5分で振ったり、
校庭にドデカイ訳のわからん模様を書いたり」
東方不敗「ほう、中々面白い奴ではないか」
谷口「面白くないっての!」
国木田「あはは! マスターは、昔から変わった女子が好きだよね」
東方不敗「ええい国木田よ! 誤解を招く言い方をするでないわ!」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 00:26:20.06 ID:dynao33g0
谷口「……とにかく、アイツには関わらない方が身のためだ」
東方不敗「谷口、お主……さては、あの小娘に振られたな?」
谷口「ば、馬鹿違うっての! 聞いた話だ!」
東方不敗「くくく、そういう事にしておこう」
谷口「とにかく、わかったな?」
東方不敗「ふん! わざわざ言われんでも、
この東方不敗、虎児の居ない虎穴に入るという愚行はせぬわ」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 00:30:21.68 ID:dynao33g0
・ ・ ・
谷口「俺のおすすめはアイツだな。
朝倉涼子、評価はAAランクプラスだ」
東方不敗「……ほう。あ奴め、中々やりおるわ」
谷口「だろう!?」
東方不敗「あの隙の無い身のこなし、捨て置くには惜しい。
修行を積めば良いファイターになるのも夢ではない」
谷口「何言ってんだ」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 00:35:22.61 ID:dynao33g0
・ ・ ・
ハルヒ「……」
東方不敗「涼宮よ、何を不機嫌そうにしておる」
ハルヒ「この学校のクラブに不満があるのよ」
東方不敗「噂では、全ての部に入り即座に辞めたと聞いているぞ」
ハルヒ「まあね。でも、どれも全部パッとしなかったわ。
あたしが満足する部なんか一つも無かった」
東方不敗「それはワシとて同じことよ。
武を極めるために役立つ部など、一つもありはせなんだわ」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 00:41:20.13 ID:dynao33g0
ハルヒ「……高校生になったら、何かが変わると思ってた」
東方不敗「――このたわけが!」
ハルヒ「っ!? な、何よ、いきなり……!?」
東方不敗「自らが変わる努力もせず、他にそれを求めるとは愚の骨頂!
修行もせずに何かがかわるなど、片腹痛いわ!」
ハルヒ「……じゃあどうすれば良いってのよ」
東方不敗「答えは単純にして明快ぞ。
だが、それに自分で気付けなければ意味が無い」
ハルヒ「……」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 00:44:34.23 ID:dynao33g0
・ ・ ・
ハルヒ「……」
東方不敗「この問題……中々やりおるわ……!」
ハルヒ「――そうよ!」
ガタンッ!
東方不敗「ぬうっ!?」
ハルヒ「ちょっと来なさい!」
グイッ!
東方不敗「なんだ、涼宮のこの気迫は……!?
こ奴に一体、何が起こっているというのだ……!?」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 00:48:01.28 ID:dynao33g0
・ ・ ・
ハルヒ「どうして気付かなかったのかしら……!」
東方不敗「――ええい、つけあがるでないわ!」
バッ!
東方不敗「……涼宮よ、このワシを教室から連れ出した理由。
まさか、言わぬつもりではあるまいな?」
ハルヒ「勿論言うわよ。そのために連れ出したんだから」
東方不敗「……ならば、とくと聞かせて貰おうか」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 00:53:46.78 ID:dynao33g0
ハルヒ「アンタに言われてわかったの。
――無いなら、作れば良いって事に」
東方不敗「さて……何のことやら」
ハルヒ「とぼけるんじゃなわよ! 部活よ、部活!」
東方不敗「……ようやく気付いたか、このたわけが」
ハルヒ「無いなら、自分達で作っちゃえば良いのよね。
ホント、どうして今までそうしなかったのかしら!」
東方不敗「待て。まさか、その"自分達"とやらには、
ワシも含まれているのではあるまいな?」
ハルヒ「そんなの当たり前でしょ!」
東方不敗「ぬうぅ……っ!?」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 00:58:51.13 ID:dynao33g0
ハルヒ「アンタも協力しなさい!」
東方不敗「こ奴のパワーの源は何だ……!?」
ハルヒ「「でないと死刑なんだから!」
東方不敗「……仕方あるまい。
今は勝利の美酒に酔いしれるが良い」
ハルヒ「早速行動開始よ!」
東方不敗「待てぃ涼宮! 今は授業中、つまり雌伏の時!
機を誤れば、望みを叶えるなど夢のまた夢ぞ!」
ハルヒ「……それもそうね。それじゃ、放課後から行動開始よ」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 01:03:22.35 ID:dynao33g0
・ ・ ・
ハルヒ「ジャーン!」
東方不敗「急に連れてこられたと思えば、何が目的だ」
ハルヒ「見てわからない? 部室よ、部室!」
東方不敗「……だが、ワシの目には先客が写っておるが」
ハルヒ「紹介するわ。快くこの部室を提供してくれた――」
長門「長門有希」
東方不敗「……ほう、中々良い目をしておる」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 01:09:50.74 ID:dynao33g0
ハルヒ「元々は文芸部の部室だったんだけど、
唯一の部員だったこの子が部室を提供してくれたってわけ」
東方不敗「待てぃ!」
ハルヒ「なっ、何よ……?」
東方不敗「各コロニー間の覇権は、
四年に一度のガンダムファイトによって得られるもの」
東方不敗「それを無視すれば、また果ての無い争いが起こり、
地球の自然が奪われていくのは自明の理!」
東方不敗「そんな真似、この東方不敗マスターアジアの目が黒い内は、
断じて許しはせぬわぁ!」
ハルヒ「……別に、学校の部室だから良いじゃない」
東方不敗「ふむ……確かにお主の言う通りかもしれんな」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 01:17:22.43 ID:dynao33g0
ハルヒ「――とにかく! 今日からここが我がSOS団の活動拠点になるわ」
東方不敗「SOS団?……ほう、
世界に王者の風を巻き起こすスーパーアジアの団、か」
ハルヒ「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団。
略して、SOS団よ」
東方不敗「……ふん、まあ良かろう」
ハルヒ「団員も三人に増えたことだし、野望に一歩近づいたわね」
東方不敗「三人という事は、やはりワシはおろか……
この娘も含まれておるという事か」
長門「……」
ハルヒ「当たり前でしょ?」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 01:22:50.55 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗「……」
長門「……」
東方不敗「――長門よ、お主の読んでいる本は何だ?」
長門「……」
『がんばれ! ドモンくん ガンダムパーティ』
東方不敗「ほう! 中々良い判断をしておるではないか!」
長門「ユニーク」
東方不敗「ワッハハハ! 中々見所のある娘よ!」
長門「……」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 01:27:37.89 ID:dynao33g0
東方不敗「……」
長門「……」
東方不敗(ぬぅ……しかし、会話が続かん)
東方不敗(修行をするにしても、この部屋では狭すぎるわ)
バタンッ!
ハルヒ「――待たせたわね!」
東方不敗「……遅かったではないか。
むっ? 誰だ、そこの娘は」
みくる「ふえぇ、私、どうしてここに連れてこられたんですか〜!?」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 01:33:22.85 ID:dynao33g0
ハルヒ「部員も部室も手に入ったんだから、
次に必要なのはマスコットキャラだと思ったの」
東方不敗「では……そこの娘が?」
みくる「あ、あの〜……」
ハルヒ「この子は朝比奈みくるちゃん、二年生よ」
東方不敗「二年生ということは、上級生であろうが!」
ハルヒ「そんな事は置いときなさい。
ねえ、この子ってすっごく可愛いと思わない?」
みくる「え、えっと……」
東方不敗「確かに、器量は良いだろう。
だが、ファイターにはその資質は必要無い」
みくる「え、えっと……?」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 01:39:09.94 ID:dynao33g0
ハルヒ「とにかく、この子がSOS団のマスコットキャラに決定ね」
東方不敗「ワシはそれで構わんが、朝比奈さんにも事情があろう。
本当によろしいのですかな?」
みくる「でも、私はもう書道部に……」
東方不敗「ほう! 書を嗜むとは!
書の精神は、武にも通ずるものがあると言いますからな」
みくる「だから、遠慮したいんですけど……」
ハルヒ「はぁ!? 何言ってるのよ、みくるちゃん!」
みくる「ひょえぇ!?」
東方不敗「貴様こそ抜かすでないわ、涼宮!」
ハルヒ「っ!?」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 01:43:33.72 ID:dynao33g0
東方不敗「己のことばかり考える人間ばかりのおかげで、
この星がどんな目にあっているのかしその目で確かめてみよ!」
東方不敗「海が、山が、緑が……地球が泣いておるわ!」
ハルヒ「そんなの、あたしのせいじゃないわよ!」
東方不敗「この馬鹿者めが! 誰かのせいではなく、
これは人類全体の罪に他ならん!」
みくる「あ、あの……私のせいで喧嘩はやめて――」
長門「……」
みくる「! 貴方がここに居るという事は……」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 01:47:36.40 ID:dynao33g0
みくる「……そういう事なんですね」
東方不敗「? 何を言って……」
みくる「私、入部します」
東方不敗「何と!?」
ハルヒ「良く言ったわ、みくるちゃん!」
みくる「書道部と兼部、という事でも良いですか?」
東方不敗「ワシは勿論構いませんが……
本当にそれでよろしいのですかな?」
みくる「はい。……そういう訳で、よろしくお願いします」
みくる「……ところで、これは何をする部活なんですか?」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 01:53:48.33 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗「……さて、今日もあ奴の戯れに付き合うとするか」
ガチャッ!
みくる「えっ……?」
東方不敗「おっと、着替え中でしたか。
これは失礼」
みくる「あっ、はい……」
バタンッ!
東方不敗「……特に鍛えている様子も無い。
ファイターではない、普通の人生を選ぶのが良かろう」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 01:57:39.74 ID:dynao33g0
東方不敗「……」
東方不敗「……――さて」
コンコン
東方不敗「そろそろ入ってもよろしいですかな?」
『あっ、はい。どうぞ〜』
ガチャッ
東方不敗「! その姿は……ファイティングスーツ!?
まさかとは思いますが、朝比奈さんはガンダムファイターとでも……!?」
ハルヒ「バニーガールよ。見ればわかるでしょ」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 02:02:53.60 ID:dynao33g0
東方不敗「バニーガール、か。
涼宮よ、一体何をたくらんでおる」
ハルヒ「校門で勧誘するのよ。みくるちゃんが居れば、
とりあえず人は寄って来るでしょ」
みくる「勧誘って、この格好でですかぁ!?」
ハルヒ「決まってるじゃない」
みくる「でも、それはちょっと恥ずかしいです……」
ハルヒ「あたしは別に恥ずかしくないわよ。
減るもんじゃないし、みくるちゃんは胸も大きいから良いじゃない」
みくる「で、でも……!」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 02:07:46.42 ID:dynao33g0
ハルヒ「ねえマスター、アンタも似合ってると思うでしょ?」
東方不敗「ふむ……」
みくる「そ、そんなに見ないでください……」
東方不敗「確かに、似合ってはいるな。
そして、それはお主にも言えるだろう」
ハルヒ「当然でしょ」
みくる「ま、マスター君〜!」
東方不敗「だが、校門前で勧誘をすれば教師が黙っていまい?」
ハルヒ「そんなのどうとでもなるわよ。さっ、行きましょみくるちゃん!」
みくる「ひょえぇ〜!」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 02:12:33.80 ID:dynao33g0
東方不敗「……何の策も無しに突っ込むとは、愚かな事よ」
長門「……」
東方不敗「長門、お主もああいった格好に興味があるのか?」
長門「無い」
東方不敗「そうか。……まあ、朝比奈さんを餌に団員をおびき寄せたなら、
使えぬ輩はワシが一網打尽にしてくれよう」
東方不敗「――名付けて、ハメルンの笛吹き!」
『別にバニーガールだって良いじゃない!』
東方不敗「……どうやら、あ奴の作戦は失敗に終わったようだな」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 02:19:17.87 ID:dynao33g0
・ ・ ・
ハルヒ「ねえ、知ってるマスター?」
東方不敗「次にお前が言う言葉なぞ、簡単に想像がつくわ」
ハルヒ「それなら話が早いわね。
ねえ、こんな時期に転校生だなんて変だと思わない?」
東方不敗「ファイターならば、次の対戦相手を求めて移動する。
別段おかしな事など無い」
ハルヒ「いいえ、絶対に変よ! これは、きっと何かあるわね」
東方不敗「……つくづく人の話を聞かん奴よ」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 02:23:23.10 ID:dynao33g0
・ ・ ・
みくる「マスター君、お茶が入りましたよ」
東方不敗「ほほう、これはかたじけない」
みくる「長門さんの分も」
長門「……」
東方不敗「長門。礼を言うのが筋というものぞ」
長門「……感謝する」
みくる「はい、どういたしまして」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 02:29:21.90 ID:dynao33g0
東方不敗「それにしても……奴め、どこで油を売っているのやら」
みくる「……やっぱり、マスター君ってお茶が凄く似合いますね」
東方不敗「おっと、年寄り扱いは遠慮願いたい。
まだまだヒヨッコ共には引けをとりませんぞ」
みくる「うふふ、冗談です」
東方不敗「おや、これは一本取られましたな!
ワッハハハハ!」
長門「……」
ガチャッ!
ハルヒ「――待たせたわね!」
東方不敗「やれやれ、騒々しい奴よ」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 02:34:46.60 ID:dynao33g0
ハルヒ「新しい団員を紹介するわ」
古泉「どうも、古泉一樹です」
ハルヒ「噂の、謎のイケメン転校生。
古泉君も、SOS団の一員になったわ」
古泉「僕には、特に謎な部分は無いと思いますがね」
東方不敗「ワシの名は、東方不敗マスターアジア。
よろしく頼むぞ、古泉よ」
古泉「ご期待に添えるかわかりませんが、頑張らせていただきます」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 02:41:36.80 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗「……やれやれ。それにしても、
何故長門はワシに本を貸そうとするのか」
東方不敗「好意のつもりかもしれんが、ワシは
『がんばれ! ドモンくん ガンダムパーティ』は持っているというに」
コンコン
東方不敗「むっ?」
『マスター、入るね〜』
東方不敗「良かろう、妹よ」
ガチャッ
妹「えへへー、お邪魔しま〜す」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 02:46:38.82 ID:dynao33g0
東方不敗「用は何だ? また宿題を見て貰いたいのか?」
妹「それもあるけど……」
東方不敗「……ほう、ようやくワシの修行を受ける気になったか!
良いだろう! 流派東方不敗の真髄を叩き込んでくれようぞ!」
妹「ううん、そうじゃなくて、電話だよ〜」
東方不敗「ワシに電話だと? 何奴だ」
妹「わかんないけど、女の子だった〜。
……もしかして、マスター彼女出来たの?」
東方不敗「馬鹿を言うでない」
妹「な〜んだ」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 02:51:30.66 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗「――さて、まずは名を名乗って貰おうか」
長門『長門有希』
東方不敗「長門? お主が、こんな時間にワシに何の用がある?」
長門『今から言う場所に来て欲しい』
東方不敗「それは構わんが……電話では話せない事か」
長門『そう』
東方不敗「……良いだろう。すぐに着く」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 02:56:05.46 ID:dynao33g0
・ ・ ・
長門「……」
ヒュバッ!
東方不敗「――待たせたな」
長門「電話をしてから215秒しか経っていない。
貴方の自宅からの距離を考えれば、待った内には入らない」
東方不敗「この程度の距離、走った内には入らん」
長門「そう」
長門「……ついてきて」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 03:01:40.89 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗(何故、ワシが長門の家に招かれたのか)
東方不敗(……それにしても、豪奢な家だが寂しい家よ)
長門「本当は、本に伝言を挟んでおくつもりだった。
しかし、貴方に本を受け取ってもらえなかった」
東方不敗「ふむ……あれは、本自体にではなく、
別の目的があったということか」
長門「そう」
東方不敗「それで、その目的とは?」
長門「貴方に、話しておきたいことがあった。
……落ち着いて聞いて欲しい」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 03:07:41.91 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗「……――つまり、お主は人間ではない、と?」
長門「そう。対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。
一般的な言葉でいう所の、宇宙人に該当する」
東方不敗「ワシにその話を信じろと?」
長門「信じてもらえなくても良い、ただ、知って欲しかった」
東方不敗「……悪いが、そんな荒唐無稽な事を急に告げられても、
ワシとてどうすれば良いかわからんと言うものよ」
長門「貴方の言う事も理解出来る」
東方不敗「すまんが、今日は帰らせてもらう」
長門「わかった」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 03:11:51.37 ID:dynao33g0
・ ・ ・
ハルヒ「――マスターの奴、不思議探索に遅れるなんて良い度胸じゃない!」
古泉「まあまあ、何かあったのかもしれませんよ」
みくる「そうですね……心配です」
長門「……」
ハルヒ「どうせ寝坊したとかに決まってるわ!」
……パカラッ…パカラッ…!
ハルヒ「ん? 何よ、この音は――」
風雲再起「ヒヒィ〜ン!」
一同「!?」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 03:17:27.94 ID:dynao33g0
東方不敗「――すまんな、少々遅れた」
ハルヒ「ちょっと、驚かさないでよね!」
東方不敗「ワッハハハ! この程度で驚いていては、
SOS団の団長の名が廃るぞ!」
ハルヒ「で? なんで遅れたわけ?」
東方不敗「久々に風雲再起が走りたがっていたものでな。
こ奴の思うままに走らせていたらこの様よ」
風雲再起「ヒヒィ〜ン……」
ハルヒ「……それなら仕方ないわね。
でも、罰として喫茶店はアンタのオゴリよ!」
東方不敗「やれやれ、仕方あるまい」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 03:21:57.18 ID:dynao33g0
・ ・ ・
ハルヒ「――今日の不思議探索は、二手に分かれて行動しましょ」
古泉「確かに、その方が効率が良いですね」
みくる「でも、どうやって分けるんですか?」
ハルヒ「これ! クジで決めるわ!」
東方不敗「天に任せるか。それもまた一興」
長門「……」
ハルヒ「それじゃ、順番に引いていきましょ」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 03:26:47.62 ID:dynao33g0
・ ・ ・
ハルヒ「……むぅ」
古泉「それでは、こちらが涼宮さんに長門さんに僕。
そちらが――」
東方不敗「――ワシに、朝比奈さんという訳か」
みくる「よろしくお願いしますね、マスター君」
東方不敗「こちらこそ」
ハルヒ「二人っきりだからってみくるちゃんに変な事したらダメよ!
これはデートじゃないんだからね!」
東方不敗「見損なうでない。この東方不敗、
そのような考えは微塵もありはせなんだわ」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 03:31:35.63 ID:dynao33g0
ハルヒ「それじゃ、後でまたここに集合ね」
東方不敗「わかっておる。
朝比奈さん、準備はよろしいか?」
みくる「はっ、はいっ」
ぎゅっ!
ハルヒ「ちょっとマスター! そんなにみくるちゃんとくっつかない!」
東方不敗「こうしなければ、朝比奈さんが振り落とされる。
こ奴は、少々荒っぽいのでな」
東方不敗「――行けぃ、風雲再起よ!」
風雲再起「ヒヒィ〜ン!」
みくる「ひょ、ひょえぇ〜っ!?」
パカラッ! パカラッ! パカラッ! パカラッ!
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 20:05:53.00 ID:dynao33g0
・ ・ ・
みくる「……マスター君、ちょっと良いですか?」
東方不敗「む? 止まれぃ、風雲再起よ」
風雲再起「ヒヒィ〜ン!」
パカラッ…
みくる「……」
東方不敗「そのただならぬ様子……何事ですかな」
みくる「実は――」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 20:09:43.92 ID:dynao33g0
・ ・ ・
みくる「――という訳なんです」
東方不敗「ふむ……朝比奈さんは未来から来た人間で、
涼宮めを観察するためにこの時代に来た、と」
みくる「はい」
東方不敗「……申し訳ありませんが、
はいそうですかと納得するにはあまりにも荒唐無稽」
みくる「それはわかっています。
でも、マスター君には知っておいて貰いたかったから」
東方不敗「……」
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 20:12:50.01 ID:dynao33g0
東方不敗「……そうですな。
では、貴方が未来の人間だとして質問が一つ」
みくる「わたしに答えられる事でしたら、何でも」
東方不敗「未来では……そう遠くない先の話でも良いのです」
東方不敗「この地球の緑は再生しているでしょうか。
自然の破壊が進んではいないでしょうか」
みくる「……すみません。禁則事項です」
東方不敗「……」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 20:18:17.92 ID:dynao33g0
みくる「――でも、これだけは言えます」
東方不敗「……?」
みくる「私が来た未来は、良いところですよ」
東方不敗「! それは……!」
みくる「ごめんなさい。これ以上は……」
東方不敗「おっと、これ以上は言わなくても結構です」
東方不敗「……そうですか、未来は良いところですか。
この時代と比べて、どちらが良いですかな?」
みくる「――禁則事項です♪」
東方不敗「ワッハハハ! それなら仕方がありませんな!」
141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 20:23:28.42 ID:dynao33g0
・ ・ ・
ハルヒ「――遅いっ!」
東方不敗「ははは、すまんすまん。
風雲再起だけでなく、ワシも風を切りたくなったのでな」
風雲再起「ヒヒィ〜ン!」
みくる「風雲再起ちゃん、すっごく足が速いんですよ」
ハルヒ「……むぅ」
東方不敗「そうむくれるでない。
機会があり、風雲再起が背を許せばお前も乗せると約束しよう」
ハルヒ「……そういう意味じゃないわよ、このバカマスター」
東方不敗「では、ワシはここで失礼させて貰おうか。
行けぃ、風雲再起よ!」
風雲再起「ヒヒィ〜ン!」
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 20:29:03.98 ID:dynao33g0
・ ・ ・
朝倉「――最近、うまくやってるみたいじゃない」
東方不敗「ワシは何もしておらん。
"こう"なったのは、あ奴自身の力によるものよ」
朝倉「SOS団、だっけ? なんだか楽しそうよね」
東方不敗「……しかし、あ奴はまだまだヒヨッコ。
己の力を見極めるには、あまりにも未熟」
朝倉「それじゃあさ、これからも涼宮さんの事頼むわね。
朝倉「――お願い♪」
東方不敗「乗りかかった船だ。引き受けようぞ」
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 20:33:03.48 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗「――さて、ワシを呼び出したのは何故だ」
古泉「まあまあ、ちょっとした世間話ですよ」
東方不敗「顔が近いわ、この馬鹿者があっ!」
古泉「おっと、すみません」
東方不敗「……まさかとは思うが、古泉よ。
お主は超能力者だ、という話ではあるまいな?」
古泉「おや、これは話が早くて助かりますね」
古泉「お察しの通り超能力者です――」
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 20:40:54.21 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗「……話にならんな」
古泉「長門有希や、朝比奈みくるにも話を聞いている。
……そうですよね?」
東方不敗「ふん、隠し事をしても無駄というわけか」
古泉「……」
東方不敗「だが、あ奴自身が神だというのは有り得ん。
あ奴自身は、ただの小娘よ」
古泉「その根拠は?」
東方不敗「己の力を制御出来ぬ者は真の武道家とは言えん。
真の武道家でない者が神などとは片腹痛いわ」
古泉「……あまり無いようですね」
148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 20:49:10.13 ID:dynao33g0
東方不敗「しかし……お主らの話を信じるならば、
涼宮の周りには宇宙人、未来人、超能力者が揃った事になる」
古泉「それに関しては、驚かざるを得ませんでしたね」
東方不敗「という事は、ワシも何か特別な存在なのか?」
古泉「調査してみた結果――」
古泉「――東方不敗、マスターアジア。
流派東方不敗を完成させた武道家」
古泉「――シャッフル同盟の一員でもあった、
先代キング・オブ・ハート」
古泉「――第12回ガンダムファイトの優勝者であり、
第13回大会にもネオ・ホンコン代表として出場している」
古泉「……――と、正真正銘一般人でした」
東方不敗「ふむ……期待してはおらなんだが、
少々残念だな」
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 20:55:12.89 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗(宇宙人、未来人、超能力者、か)
東方不敗(あ奴らの話を総合するならば、
涼宮は世界の中心とも言える)
東方不敗「……ふん、馬鹿馬鹿しい」
東方不敗「――せやあっ!」
シュバッ!
東方不敗「このような考えを続けるよりは、
修行を積んだ方が遥かに良いわ」
『マスター、ごはんだよ〜』
東方不敗「おう、すぐに行くから待っておれ」
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 21:00:39.93 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗「……――む? なんだ、この紙は」
『放課後、教室で』
東方不敗「……ほう、これは面白い。
まさか、この様な学舎で――」
東方不敗「――ワシにファイトを挑んでくる者が居ようとは!」
東方不敗「くくく……これは久々に胸が躍る!」
谷口「おっす、マスター!
……どうした? なんだか機嫌が良さそうじゃねえか」
東方不敗「谷口か。何、気にするな」
154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 21:04:08.24 ID:dynao33g0
・ ・ ・
長門「……」
東方不敗「――さて、そろそろ頃合か」
長門「?」
東方不敗「長門よ、ワシは先に失礼させて貰おう」
長門「……」コクリ
ガチャッ…バタンッ!
156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 21:12:15.48 ID:dynao33g0
・ ・ ・
ガラッ…
東方不敗「――ほう、ワシを呼び出したのはお前だったか」
朝倉「意外?」
東方不敗「いいや、いつかお主とは拳を交える予感がしておった。
武道家としての勘が、ワシにそうお告げておったわ」
朝倉「……」
東方不敗「しかし……お主の放つ殺気の理由が知りたいものよ」
朝倉「あはっ、やっぱりバレちゃってたか」
東方不敗「無論」
159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 21:19:38.94 ID:dynao33g0
朝倉「人間はさ、やらないで後悔するより、
やって後悔した方が良いって言うじゃない?」
東方不敗「……」
朝倉「上は何も分かってないのよ。
私達現場は、現状の観察を続ける事に飽き飽きしちゃったの」
東方不敗「……お前も涼宮絡み、という訳か」
朝倉「そういう事。貴方が死ねば、大きな情報爆発が観測出来る。
またとない機会だと思うのよね」
東方不敗「……ほう」
朝倉「だからお願い、死んで――」
ヒュッ――!
162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 21:25:22.20 ID:dynao33g0
東方不敗「せやあっ!」
パシイッ!
朝倉「っ!? ただの布で受け止めた……!?」
東方不敗「ぬうんっ!」
朝倉「くっ、接近戦は不利か……!」
東方不敗「笑止! その程度の攻撃でこのワシを殺そうなど、
つけあがるでないわあっ!」
ドガアッ!
朝倉「くあっ!?」
168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 21:30:30.66 ID:dynao33g0
東方不敗「貴様の攻撃には魂が篭っておらん!
魂の篭らぬ力に膝を屈する道理はない!」
朝倉「……でも、貴方はここからは逃げられない」
ザアア――ッ!
東方不敗「むうっ!? ここは一体……!?」
朝倉「貴方がここに来る前から、この空間は私の制御下におかれていたの。
だから、貴方に勝ち目は無い……」
東方不敗「小癪な真似を……!
だが、この程度でワシをどうこうしようなど――」
東方不敗「っ!? ゴホッゴホッ!」
170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 21:36:09.59 ID:dynao33g0
朝倉「どうしたの?」
東方不敗「……ふん、気にするでない。
ファイトの続きを――ゴホッゴホッ!」
朝倉「……へえ、貴方って――」
東方不敗「ゴホッゴホッ!」
朝倉「――身体的には、もうあまり長くないのね」
東方不敗「ゴホッゴホッ!……ぐむう、この体さえまともならば、
貴様なんぞに遅れは取らぬものを……!」
朝倉「これは都合が良いわね。
貴方が死ぬのを待つのも面倒だし――」
朝倉「――死んで♪」
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 21:41:03.05 ID:dynao33g0
東方不敗「このワシが、こんな所で……!」
ヒュッ――!
東方不敗「っ――!」
ゴガァンッ!
東方不敗「むうっ!?」
朝倉「!?」
長門「……貴方は私のバックアップ。
独断先行は許可されていない」
東方不敗「長門か……!」
173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 21:46:03.73 ID:dynao33g0
長門「一つ一つのプログラムが甘い。
側面の情報操作も甘い」
長門「だから私に気付かれる。侵入を許す」
朝倉「邪魔する気? この人間が死ねば、
間違いなく涼宮ハルヒは行動を起こす」
朝倉「これ以上の情報を得るには――」
東方不敗「――余計な真似をするでないわあっ!」
長門・朝倉「!?」
175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 21:51:25.25 ID:dynao33g0
東方不敗「……命を救って貰った事には感謝しよう。
だが、ワシはそれを望んではおらなんだわ」
長門「……」
朝倉「死ぬのが怖くないの?」
東方不敗「武道家としての誇りを失うよりも、
命を失ったほうがまだマシというもの」
長門「しかし」
朝倉「私にはさ、人間のそういった感情は理解出来ないんだけど」
東方不敗「一度は水が差されたが……たっぷりと教えてやろう!」
東方不敗「武道家の拳に宿る、魂というものを!」
179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 21:59:01.91 ID:dynao33g0
http://www.youtube.com/watch?v=2JjyJ7HP8MA
朝倉「出来ると思う?
この距離で、貴方に出来る事なんて――」
東方不敗「東方不敗、マスターアジアをみくびるでないわ!」
東方不敗「十二王方牌大車併〜っ!」
朝倉「これは何……!? 小さな分身が……くうあっ!?」
東方不敗「帰山笑紅塵!」
朝倉「くっ……!」
185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 22:03:49.89 ID:dynao33g0
朝倉「それなら接近戦で……!」
東方不敗「ほう、向かってくるか……」
東方不敗「――ならばっ!」
朝倉「っ!」
ヒュンッ――
東方不敗「ダークネスフィンガー!」
ガシイッ!
朝倉「ぐっ!?」
東方不敗「ガンダムに乗っておらぬとはいえ、
己の掌に気を集めれば原理としては同じことよ……!」
ギリギリギリギリッ!
189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 22:10:50.65 ID:dynao33g0
東方不敗「ガンダムファイト国際条約第一条、
頭部を破壊された者は失格となる……」
ギリギリギリギリッ!
朝倉「くああっ!?」
東方不敗「……だが」
スッ……
朝倉「……!? どうして手を……」
東方不敗「貴様には、先ほどの借りがあったのでな。
それを返さずして討てば、東方不敗の異名が廃る」
朝倉「……」
191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 22:15:33.82 ID:dynao33g0
東方不敗「これで条件は五分と五分。
心置きなく戦えるというものよ」
朝倉「……」
東方不敗「さあ、どうした!? 何をボサッとしておる!
貴様の殺したい相手は目と鼻の先ぞ!」
朝倉「……」
東方不敗「さっさとかかって来んかあっ!」
朝倉「……そうしたいのは山々だけど、
私にはもう手が残されてないのよね」
東方不敗「何……?」
194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 22:21:19.53 ID:dynao33g0
朝倉「接近戦では貴方に勝ち目がなさそうだし、
情報操作に関しても長門さんに制限をかけられた」
東方不敗「長門、貴様……!」
長門「パーソナルネーム、朝倉涼子は情報を操作し、
貴方の情報結合を解除しようとしていた」
長門「貴方の言う"ファイト"の定義を推測した所、
その行為は適当でないと思われたため制限を行った」
長門「余計な真似かもしれなかった。
謝罪が必要ならする」
東方不敗「……宇宙人の奇怪な力でワシを倒そうとしていた、
というわけか」
朝倉「そういう事。だから、長門さんを怒らないであげてね」
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 22:27:04.50 ID:dynao33g0
朝倉「……そろそろ時間切れみたいね」
東方不敗「むうっ!? 姿が消えて……!?」
朝倉「この教室に侵入したのと同時に、
崩壊因子を仕込んでいたんでしょう?」
長門「……」
朝倉「だから、私の負け。
……あ〜あ、上手くいくと思ったのにな」
東方不敗「……ふん! ワシを倒したいのなら、
もっと修行をして腕を磨いてから出直せい」
朝倉「あはっ♪ その機会があれば、そうさせて貰うわ」
朝倉「それじゃ――涼宮さんとお幸せに」
198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 22:35:21.70 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗「……これで教室も元通り、か」
長門「朝倉涼子は転校した事にする」
東方不敗「のう、長門よ。
お前達宇宙人には、魂があると思うか?」
長門「魂というものの定義が不明瞭」
東方不敗「ならば、ワシがそれを教えてやろう。
奴との戦いで、それをせねばならんと悟ったわ」
長門「そう」
199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 22:41:22.00 ID:dynao33g0
東方不敗「今からワシとお前は同級生や同じSOS団の団員ではなく、
師弟の関係となるがそれで良いな?」
長門「わかった」
東方不敗「ワシの事は"師匠"と呼べ。
お前に流派東方不敗の真髄を叩き込んでくれようぞ!」
長門「師匠」
東方不敗「まずは、その不要な眼鏡をはずせ。
お前は今、色々と見なければならないものがある」
長門「……」コクリ
東方不敗「そうだ、それで良い」
204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 22:47:36.82 ID:dynao33g0
東方不敗「長門よ。今、夕日が沈んでいくのが見えるが、
流派東方不敗は天高く上る朝日」
長門「……」
東方不敗「――流派東方不敗は! 王者の風よ!」
東方不敗「全新! 系列! 天破侠乱!」
東方不敗「見よ! 東方は、赤く燃えているぅ!」
長門「……」
ガラッ!
谷口「WAWAWA忘れも……えっ? えっ、何?」
谷口「えっと……すまん、ごゆっくり……」
212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 23:19:01.50 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗「――さて、まだ誰も来てはおらんだろうな」
ガチャッ…
東方不敗「!? むうっ、何奴!」
みくる(大)「マスター君っ……!」
タタタッ…!
東方不敗「ふんっ! 腰が入っておらんわ!」
ヒョイッ
みくる(大)「へっ――? ひゃわああっ!?」
ビターンッ!
214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 23:24:22.76 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗「なんと……! 長門が宇宙人なだけでなく、
朝比奈さんが未来人という事まで真実だったとは……!」
みくる(大)「信じて貰えてうれしいわ」
東方不敗「実際にこの目で見た以上、信じる他ありませんからな」
みくる(大)「ふふっ、私が本当は朝比奈みくるの姉で、
貴方を騙そうとしているとは考えないの?」
東方不敗「体から放たれる気が、貴方が朝比奈さん自身だと物語っている。
こればかりは、誤魔化しようが無いというもの」
みくる(大)「えっ、あ、はい……」
219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 23:31:35.74 ID:dynao33g0
みくる(大)「それで、えっと……これから先、
ちょっと大変なことが怒るんです」
東方不敗「ほう、それは面白い」
みくる(大)「それでね、その解決のためには、
あそこにあるパソコンが重要になってくるの」
東方不敗「ああ、あのコンピ研とやらから借りている」
みくる(大)「何かあったら、あの画面を見てくださいね」
東方不敗「わりかました。それで、一つ聞きたいのですが」
みくる(大)「はい?」
東方不敗「未来とこの時代を比べて、どちらが良いですかな?」
みくる(大)「――禁則事項です♪」
225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 23:36:48.55 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗「――それで古泉よ。
ワシをどこへ連れて行くつもりだ?」
古泉「機会あればお見せすると言ったでしょう?」
東方不敗「お前の超能力者としての力、か」
古泉「その通りです」
東方不敗「ふむ……では、とくと見せて貰うとしよう」
古泉「ええ。さあ、目的の場所に着きましたよ――」
226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 23:41:30.65 ID:dynao33g0
・ ・ ・
古泉「閉鎖空間へようこそ」
東方不敗「……――なんと。
何も無い場所から、こんな所へ移動するとは……」
東方不敗「しかし、何の気配が感じられん場所だな」
古泉「何かが生きていたら大変ですよ。
――ほら、現れましたよ」
神人「……」
東方不敗「! なんだ、あの巨大な化け物は……!?」
古泉「あれが神人です」
228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 23:46:41.06 ID:dynao33g0
東方不敗「なんと……!」
古泉「神人は、涼宮さんがストレスを感じた時に現れます。
そして、大抵は街を破壊してストレスを発散していますね」
古泉「彼女は非常に理性の強い方です。
神人が閉鎖空間内にしか現れないので安心していますよ」
東方不敗「あの圧倒的なパワー……。
あれさえあれば……!」
古泉「マスター? 何か言いましたか?」
東方不敗「! いや……何でもない」
古泉「そうですか。では、僕はあの神人を仲間達と共に片付けてきます」
232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 23:54:16.12 ID:dynao33g0
・ ・ ・
東方不敗(あの、神人の圧倒的なパワーがあれば、
地球人類を全て抹殺する事もたやすい)
東方不敗(鍵を握るのは全て――)
東方不敗「――涼宮か」
東方不敗(だが……奴は普通の娘)
東方不敗「……"それ"を行わせるのは、あまりに酷というもの。
それに、涼宮自身がそう望まなければ神人は動かんか」
東方不敗(何とかして、神人の力だけを得る策を編み出さねば――)
233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/13(火) 23:58:21.53 ID:dynao33g0
・ ・ ・
「……ター……起きな……マス……」
東方不敗「――っ!?」
ガバッ!
ハルヒ「うわっ! きゅ、急に起き上がらないでよ!
驚くじゃないの」
東方不敗「涼宮? しかし、ここは……」
東方不敗(閉鎖空間だと? 何故、ワシと涼宮がここに居る?)
ハルヒ「あたしにも何が何だかわかんないわよ。
気付いたら、こうやって学校に居たってわけ」
236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 00:02:07.72 ID:N74oKRGv0
・ ・ ・
ハルヒ「学校の敷地の外に出ようとしても……」
東方不敗「この様に、見えない壁に遮られて出られん、か」
ハルヒ「携帯の電波も通じないのよね」
東方不敗「――少し下がっておれ」
ハルヒ「えっ? 今何て――」
東方不敗「せやあああっ!」
ドムンッ!
ハルヒ「っ!?」
東方不敗「確かに殴ってはいるが、手ごたえがまるで無い。
物理的にここから出るのは不可能という事か……」
240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 00:07:12.37 ID:N74oKRGv0
・ ・ ・
東方不敗(やはりここは閉鎖空間。
その証拠に――)
ハルヒ「やっぱり校舎には誰も居ないし、
電話もどこにも通じないわ」
東方不敗「そうか。ならば、ひとまずは部室に行くとしよう」
ハルヒ「どうしてよ」
東方不敗「あそこは、ワシらSOS団にとっての拠点。
まずはそこに腰を据え、策を練る事が今出来る最善よ」
ハルヒ「成る程、それもそうね。
アンタにも、ようやくSOS団の団員としての自覚が出来てきたみたいね!」
東方不敗(まずは……例のパソコンを見るとするか)
241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 00:11:29.83 ID:N74oKRGv0
・ ・ ・
ハルヒ「それで、これからどうすれば良いのかしらね……」
東方不敗「焦るでない。将たる者は後方でドンと構え、
策が上手くいけば胸を張り、失敗すればワハハと笑うものよ」
ハルヒ「……そういうものかしら」
東方不敗「そういうものよ」
東方不敗(さて……このパソコンには一体何が……?)
東方不敗「む?」
東方不敗(電源が点いている……)
243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 00:18:17.34 ID:N74oKRGv0
東方不敗「!」
YUKI.N>みえてる?
東方不敗「くっ……まさか、ワシがタイピングをする事になろうとは……!」
うむ
YUKI.N>そっちの時空間とは
まだ完全には連結を絶たれていない。
でも時間の問題。
そうなれば最後。
どうすればいい
YUKI.N>どうにもならない。
情報統合思念体は失望している。
これで進化の可能性は失われた。
東方不敗「何だと……!?」
245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 00:24:39.00 ID:N74oKRGv0
YUKI.N>涼宮ハルヒは
何もない所から
情報を生み出す力を持っていた。
東方不敗(それが神人でもある、か)
YUKI.N>それは情報統合思念体にもない力。
この情報創造能力を解析すれば
自律進化への糸口がつかめるかもしれないと考えた。
東方不敗「ふん……宇宙人の親玉とやらも、
人類と同じで随分と身勝手なことを言いおるわ」
YUKI.N>師匠に賭ける。
247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 00:28:23.64 ID:N74oKRGv0
東方不敗「……」
何をだ
YUKI.N>もう一度こちらへ回帰することを
我々は望んでいる。
涼宮ハルヒは重要な観察対象。
わたしという個体も
師匠に戻ってきて欲しいと感じている。
東方不敗「長門め……一丁前の口を利きおってからに」
YUKI.N>またギアナ高地に_
東方不敗「むっ!? 急に画面の写りが悪く……!?」
253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 00:34:37.14 ID:N74oKRGv0
東方不敗「ええい、まだ肝心な話が済んでおらんぞ!」
東方不敗「このような世界に閉じ込められてはどうにもならん!」
東方不敗「足を踏ん張って腰を入れてタイピングせんか!」
東方不敗「何か策があるのならそれを伝えぃ、この馬鹿弟子があっ!」
東方不敗「むうっ――!?」
YUKI.N>Gundam Fight_
東方不敗「!」
259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 00:40:48.14 ID:N74oKRGv0
ハルヒ「! ちょっとマスター、あれを見なさい!」
東方不敗「一体何だ、こんな時に……っ!?」
東方不敗(あれは――)
神人「オオオオォォォ……」
東方不敗(神人だと!? しかし、何故こ奴を狙うような行動を!?)
ハルヒ「すっごい大発見よ! ノーベル賞間違いなしね!」
262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 00:43:12.98 ID:N74oKRGv0
東方不敗「ええい、そんな事を言っている場合ではない!」
ヒョイッ!
ハルヒ「きゃっ!? ちょっ、ちょっと!
おろしなさいよバカマスター!」
東方不敗「だからお前はアホなのだあっ!」
ハルヒ「っ!?」
東方不敗「状況というものを考えよ!
ここで命を落としては全て終わりぞ!」
ハルヒ「そ、そうね……」
東方不敗「まずは、奴の目に付かない所にお前を避難させる。
良いな、しっかりつかまっておれよ」
ハルヒ「うん、わかったわ」
265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 00:47:53.75 ID:N74oKRGv0
・ ・ ・
東方不敗「――ひとまず、ここに居れば安全であろう」
ハルヒ「えっ、ちょっと! アンタどこへ行く気なの?」
東方不敗「決まっておる」
神人「オオオオォォォ……」
東方不敗「あの巨大な化け物を倒しによ」
ハルヒ「はぁっ!? そんなの無理に決まってるじゃない!」
神人「オオオオォォォ……」
ハルヒ「! まずい、こっちに気付かれたわ!」
270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 00:51:07.21 ID:N74oKRGv0
神人「オオオォォォ……!」
ハルヒ「マスター、早く逃げるわよ!」
東方不敗「ふん。敵に後ろを見せるなど、
この東方不敗マスターアジアには有り得んわ」
東方不敗「気付かれたなら仕方あるまい。
ワシが注意を引き付けている間に避難しておれ」
神人「オオオォォォォ……!」
ハルヒ「来たっ――!?」
東方不敗「せやあああっ!」
ビュウオオォ――ッ!
マスターガンダム『!』
276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 00:57:20.49 ID:N74oKRGv0
東方不敗「神人よ……いずれその力は利用させて貰うが、
今のワシにとっては障害にすぎん」
東方不敗『――故に、倒させて貰うぞ!』
神人「オオオォォォ……!」
ハルヒ「何よ……あれ……?」
東方不敗「ガンダムファイト!」
神人「オオオォォォ……!」
東方不敗「レディー〜〜……」
東方不敗「……ゴ――ッ!!」
281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 01:03:17.07 ID:N74oKRGv0
神人「オオオォォォォ……!」
ブゥンッ! ブオンッ!
東方不敗「そらそらどうしたあっ!」
東方不敗『その様な単調で遅い攻撃、
そこらの子供でも簡単に避けられるわあっ!』
ハルヒ「凄い……大きさは全然負けてるのに……」
東方不敗『酔舞・再現江湖デッドリーウェイブ!』
ヒュンッ――
東方不敗『爆発!』
ドゴォオオンッ!
神人「オオ……オォォ……」
ハルヒ「あのでっかいのを完全に圧倒してるじゃない……!」
282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 01:08:18.61 ID:N74oKRGv0
ハルヒ「良いわよマスター! そのままやっつけちゃいなさい!」
東方不敗「言われずともそうするつもりよ」
東方不敗『覚悟は良いな、神人よ』
神人「……」
東方不敗「む? なにやら様子が――」
神人「オオオォォォォッ!」
ゴガァンッ!
東方不敗『ぐおおおあああっ!?』
ハルヒ「そんなっ!? いきなり強くなった!?」
286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 01:15:35.38 ID:N74oKRGv0
東方不敗「ぐううっ、再生が追い付かん……!」
神人「オオオオォォォ!」
東方不敗(やはり……あ奴めは心の奥底では、
元の世界に戻りたくないと思っておるのか)
東方不敗(古泉めが言うには、この閉鎖空間はあ奴の心の世界。
すぐに戻りたいのなら、ここで神人が力を増すはずがない)
東方不敗(――ならば!)
東方不敗「聞けぃ、涼宮ハルヒ!」
東方不敗「――いや、SOS団の団長よ!」
ハルヒ「!」
288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 01:22:22.12 ID:N74oKRGv0
ハルヒ「なっ、何よこんな時に!?」
東方不敗『確かに、お主の思う通り元の世界は退屈かもしれん。
故に、このような世界を望んでしまうのもわかる』
ハルヒ「何言ってるのよ!? 意味わかんないわよ!」
東方不敗『だが、世界を退屈なままで捨て置いて良いのか?
世界を大いに盛り上げるのではなかったのか?』
ハルヒ「それは……」
東方不敗『ワシ自身とて、元の世界に戻りやらねばならんことがある!
お主にも、それがあるのを忘れたとは言わせんぞ!』
ハルヒ「……――ふん、アンタに言われなくても忘れるわけないじゃない!
とっととソイツを倒して、元の世界に戻る方法を探すわよ!」
東方不敗「応よ!」
ハルヒ「マスター、勿論アンタもアタシに協力するのよ!
でないと……死刑なんだから!」
296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 01:30:13.80 ID:N74oKRGv0
http://www.youtube.com/watch?v=2JjyJ7HP8MA&feature=related
東方不敗「さて……団長の許可も降りた。
故に、ここからは全力でいかせて貰おう」
神人「オオオォォォォ!」
東方不敗『つけあがるでないわあっ!』
ビュウオオォ――ッ!
神人「オオォ……オォ……!?」
東方不敗「――はあああぁぁぁ……!」
パアアアアッ……!
ハルヒ「金色に……光ってる……」
298 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 01:35:24.78 ID:N74oKRGv0
東方不敗『はあっ!』
神人「オオオォォォ!」
東方不敗「流派! 東方不敗が最終奥義!」
東方不敗『石破っ! 天驚拳――〜〜っ!』
神人「オォォ……オォ……」
……ドオオォォンッ!
ハルヒ「〜〜〜っ! やったじゃない、マスター!」
299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 01:39:16.94 ID:N74oKRGv0
・ ・ ・
東方不敗「――むうっ!?」
ガバッ!
東方不敗「……夢、だったのか……?」
東方不敗「……」
東方不敗「――くくっ、ウォン・ユンファに知れたら笑われるだけでは済まんな!」
『マスター、朝ごはんだよ〜』
東方不敗「すぐに行く。待っておれ」
300 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 01:44:39.52 ID:N74oKRGv0
・ ・ ・
ハルヒ「……」
東方不敗「どうした、不機嫌そうな面をしおってからに」
ハルヒ「……ちょっと変な夢を見たのよ」
東方不敗「ほう、それは一体どんな夢だったのやら」
ハルヒ「ねえ、アンタが13回大会に出てるガンダムって、
クーロンガンダムよね?」
東方不敗「何を今更」
ハルヒ「そうよね……黒いガンダムじゃないわよね」
305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/14(水) 01:51:39.48 ID:N74oKRGv0
東方不敗「……やれやれ」
ハルヒ「……」
東方不敗「しかし、それにしても今日はいつもと格好が違うな。
いつもは黄色いソレが、今日は太陽のように紅い」
ハルヒ「……悪い?」
東方不敗「いや、似合っておるぞ」
ハルヒ「……ふん」
東方不敗「その、真紅のハチマキは」
ハルヒ「これはカチューシャって言うのよ! バカマスター!」
おわり
307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/14(水) 01:52:51.61 ID:N74oKRGv0
こんなくだらないもん最後まで読んでくれてありがとう
おやすみ