1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:19:48.37 ID:+cd0LKU/0
みくる「ひゃ、ひゃい! そうなんです!」
キョン「そ、そんな、う、嘘ですよね? 朝比奈さん?」
みくる「い、いえ。確かに本部の方から連絡がありました」
みくる「キョン君の体には爆弾が埋め込まれています!」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:21:22.96 ID:+cd0LKU/0
キョン「い、いつからなんですか!?」
みくる「わかりません」
みくる「昨日連絡があったので、昨日からかもしれないし……」
みくる「もしかしたら生まれたときからそうなのかも」
キョン「う、生まれたときから……?」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:23:02.91 ID:+cd0LKU/0
長門「そう」
キョン「長門!! そ、そうだ! お前の力で……」
長門「無理」
長門「貴方に関する情報へのアクセスが全て遮断されている」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:24:41.76 ID:+cd0LKU/0
キョン「……じゃあどうしたら」
長門「できればここから立ち去って欲しい」
みくる「はい……」
長門「死ぬのは貴方一人で十分」
長門「一人淋しく、静かに死ぬべき」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:26:41.78 ID:+cd0LKU/0
キョン「マジで俺……死ぬのか……」
みくる「そうと決まったわけじゃないけど……」
長門「これは飽くまで提案に過ぎない」
長門「これから一生一人で暮らすべき」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:28:08.44 ID:+cd0LKU/0
キョン「……」
みくる「妹ちゃんや親御さんは巻き込みたくないですよね? キョン君」
古泉「機関の方で既に無人島を手配済みですよ」ニコ
長門「早く行くべき。もう帰ってこないで」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:29:18.92 ID:+cd0LKU/0
キョン「……」ガクッ
みくる「あ、うなずいてくれました」
古泉「では、機関の職員が彼をお連れします」
長門「さよなら。手紙くらいは送る」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:30:51.88 ID:+cd0LKU/0
〜無人島〜
機関職員「ほれ、降りろ」ゲシッ
キョン「い、いてぇ!」
職員「ぼさっとすんな! この屑が」
キョン「うぅ……」
職員「食料とかは用意して無いから。そこらに生えてる草でも食べたらいいと思うよwww」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:32:49.79 ID:+cd0LKU/0
キョン「くうぅ……なんだよこの扱いは……」
キョン「あぁ……俺を連れてきた船がどんどん離れてく」
キョン「もう……本当に帰れないんだな」
キョン「みんな……酷すぎる」グスッ
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:35:12.34 ID:+cd0LKU/0
〜学校〜
長門「大変。彼がいなくなった」
みくる「へ? キョン君が?」
古泉「はい。機関の方でも彼の消息がわからなくなったと……」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:36:43.29 ID:+cd0LKU/0
長門「昨日の放課後から彼の行方がわからなくなった」
みくる「き、昨日?」
古泉「そういえば彼は一人で部室の掃除をしていましたね……」
みくる「そういえば」
長門「恐らくその時。彼に何かが起こった」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:38:52.20 ID:+cd0LKU/0
〜無人島〜
キョン「……」
キョン「もう何日経ったんだろうな」
キョン「時間の感覚が薄れてく……」
キョン「ここに来て、まだ5分しか経ってないような気もすれば」
キョン「もう1ヶ月くらい経った気もする」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:40:17.10 ID:+cd0LKU/0
キョン「寝てないような、起きてないような」
キョン「今自分が眠ってるんじゃないかとも思える」
キョン「なんだよこの感じ……」
ぐぅ〜〜
キョン「腹減った……」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:41:29.41 ID:+cd0LKU/0
キョン「草……食ってみようかな」
キョン「もぐもぐ」
キョン「うぇっ」
キョン「……ひもじ過ぎる」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:42:57.15 ID:+cd0LKU/0
キョン「はぁ……」
キョン「腕、随分細くなっちまったな」
キョン「足も……」
キョン「きっと鏡でもみたらガイコツが映るんだろうな」
キョン「はは……はぁ」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:44:00.47 ID:+cd0LKU/0
キョン「なんで俺、こんなとこに居るんだっけ……」
キョン「はぁ……」
キョン「ん」
キョン「ふ、船! 船がこっちに!! 来た!!」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:44:56.21 ID:+cd0LKU/0
キョン「お、おーーい!! 船ーーー!!」
キョン「こっちに人いるぞーー! 助けてくれーー!! おーーい!!」
キョン「おお! よっしゃ! 来た! こっち来たーーー!!」
キョン「おおーーーーい!!」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:46:18.09 ID:+cd0LKU/0
長門「黙れ。ゴミ屑が」
キョン「へ……な、なんでお前らが船に……」
みくる「キョン君の様子を見に来たんです〜」
みくる「どんな無様な姿になったのかな? ってね♪」
キョン「……」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:48:04.29 ID:+cd0LKU/0
ハルヒ「あはは! あんた、ほんっとに変わったわねぇ」
キョン「ハ、ハルヒ……?」
ハルヒ「きったないボサボサ髪でボロ切れなんか着ちゃってさ」
古泉「まるで餓鬼ですね。お腹もぽっこりしてますし」ニコ
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:48:54.95 ID:+cd0LKU/0
みくる「あ、古泉くん上手いこと言いましゅね〜」
長門「逸品」
古泉「どうもありがとうございます」
キョン「」プルプル
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:51:22.40 ID:+cd0LKU/0
キョン「て、てめぇら! 降りて来い! 船から降りてきやがれ!!」
キョン「てめぇら全員ぶっころしてやる!! このくそがぁーーっ!!」
ハルヒ「はっ!? なんであんたの命令なんか聞かなきゃいけないのよ」
古泉「蛆虫の戯言に付き合う気はありません!」
長門「古泉一樹! 蛆に失礼」
古泉「おっと、これは失礼しました」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:52:26.57 ID:+cd0LKU/0
みくる「みなさん、お茶が入りましたよ〜」
ハルヒ「ありがと、みくるちゃん」
古泉「どうも」
長門「感謝する」
キョン「くぅ〜〜〜!!」
みくる「キョン君の分もありますよ」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:53:55.14 ID:+cd0LKU/0
キョン「え!? や、やっぱり朝比奈さん、貴女は……」
みくる「今行きますから、待ってて下さいね!」
キョン「はい!」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:55:12.39 ID:+cd0LKU/0
ハルヒ「このクッキー、この紅茶によく合うわね」
みくる「そうですか〜。よかったです〜」
長門「もぐもぐ」
ハルヒ「ちょっと古泉君、もっとお菓子持ってきて」
古泉「はい」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:56:11.85 ID:+cd0LKU/0
みくる「お茶少なくなりましたね。入れてきます」
ハルヒ「いってらっしゃーい」
長門「もぐもぐ」
キョン「……」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:57:35.47 ID:+cd0LKU/0
キョン「あ、あのー!! 朝比奈さーーん!!」
ハルヒ「うっさいわね! 船の下で騒ぐんじゃないわよ!!」(キョンは船乗り場に立ってる)
キョン「あのーー!! お、俺のお茶はーーー!?」
ハルヒ「たく、うるさいわねぇ」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 11:58:26.70 ID:+cd0LKU/0
みくる「え? なんのことですか」
キョン「な、何って……」
みくる「涼宮さん、お茶のおかわりどうぞ」
ハルヒ「どうも」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:00:22.09 ID:+cd0LKU/0
キョン「ちょっと! おい! 朝比奈!! おい!!」
みくる「耳が腐るから声出さないでください!」
長門「朝比奈みくるの言うとおり」
ハルヒ「っていうかキョン、なんであんたさっきからずっとそこにいんのよ」
古泉「早く巣穴にでも帰ったらどうですか?www」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:01:49.47 ID:+cd0LKU/0
キョン「……」プルプル
ハルヒ「あー、なんか気分悪い。もう帰りましょ」
みくる「そうでしゅね」
キョン「あ!! 待って……俺も」
長門「出航する」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:03:05.35 ID:+cd0LKU/0
キョン「待って! 待ってくれーー!! 待ってくれよぉぉ!!」
キョン「俺も連れてってくれ!! 俺も!」
キョン「俺のこともおぉぉ……」
キョン「俺も……一緒に」
キョン「帰りたい、のに」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:04:25.94 ID:+cd0LKU/0
キョン「船が見えなくなった……」
キョン「帰りたい」
キョン「う、家に帰りてぇんだよおぉお!! お、俺は!!」
キョン「ううぅぅぅぅぅぅ」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:05:26.78 ID:+cd0LKU/0
キョン「うぅ……う。ん!?」
キョン「ふ、船! 別の船が!!」
キョン「おーーい!! 来て、来てくれーーー!!」
キョン「こっちだーーー!!」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:07:27.80 ID:+cd0LKU/0
船乗り「君一人かい?」
キョン「は、はい! 俺一人です!」
船乗り「でもなんでこんな島に一人で?」
キョン「ゆ、誘拐です! 俺、ここに無理やり連れてこられて! それで!!」
船乗り「まぁいいや。とにかく乗ってよ」
キョン「ありがとうございます!!」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:09:35.08 ID:+cd0LKU/0
・
・
・
キョン「信じてもらえないかもしれないですけど……」
船乗り「そうか、それで君は一人で」
キョン「はい」
船乗り「でも体に爆弾なんて……ちょっとありえないよ」
キョン「わかってます」
船乗り「だけど、君が酷い目に会わされたのは事実みたいだね」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:11:17.81 ID:+cd0LKU/0
キョン「……はい」
船乗り「君はこれからどうするんだい?」
キョン「それは……」
船乗り「もし本当に君の体に爆弾があるなら……家族の下には帰れないよね」
キョン「はい」
船乗り「島を出て、どこで暮らすの?」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:12:39.38 ID:+cd0LKU/0
キョン「わかりません」
船乗り「そうか〜。困ったね」
キョン「……」
船乗り「じゃあどうだい? 僕の家に住んでみないかい?」
キョン「え? い、いいんですか!?」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:14:31.60 ID:+cd0LKU/0
船乗り「もちろんさ。僕は困った人を見捨てられない人間だからね」
キョン「ありがとうございます……」
船乗り「学校にもちゃんと行かせてあげるからね。安心してね」
キョン「え!?」
キョン(正直行きたくないけど……そう言われちゃうと)
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:16:11.36 ID:+cd0LKU/0
〜次の日〜
キョン「よぅ、谷口」
谷口「おお、キョン」
キョン「なんだよ、驚かないのか? 俺が久々に学校に来たんだぞ」
谷口(久々って、こいつ一日休んだだけじゃねぇかよ)
谷口「まあな」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:17:50.40 ID:+cd0LKU/0
ハルヒ「あ!! キョン! ちょっとあんた!!」
キョン(や、やべぇ!! 今度は何を……)ビクッ
ハルヒ「あんた! 昨日はよくも無断で部活を欠勤してくれたわね!」
ハルヒ「罰として今週はあんたのおごりだからね!」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:19:35.71 ID:+cd0LKU/0
キョン(何言ってんだこいつ……)
ハルヒ「ちょっとキョン! 聞いてんの!?」
キョン(俺を散々酷い目に合わせておきながら……ぬけぬけと)
ハルヒ「キョーン」ペチペチ
キョン「俺に……触んじゃねぇ!!」バキッ
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:20:44.77 ID:+cd0LKU/0
ハルヒ「げふっ……」
谷口「お、おい……お前……」
ハルヒ「い、いったいわねぇ! キョン……」ドカッ
ハルヒ「ぎゃふ!」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:22:15.29 ID:+cd0LKU/0
谷口「WAWA!?」
生徒「キョ、キョンが涼宮殴ったぞーー!!」
女生徒「やだ……涼宮さん目から血が出てる……」
生徒「誰か先生呼んで来いー! おーい!」
わーわーわー わーわーわー
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:23:37.25 ID:+cd0LKU/0
・
・
・
岡部「それがお前が涼宮を殴った理由か」
キョン「ええ。そうですよ」ケッ
岡部「……」
キョン「俺は何一つ悪いことしたなんて思っちゃいませんよ」
岡部「お前……」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:25:47.31 ID:+cd0LKU/0
教師「岡部先生。ちょっと」
岡部「あ、はい」
・
・
・
岡部「涼宮、右目が……」
キョン「あれっすか? 見えなくなったとか」
岡部「ああ」
キョン「へぇ〜〜〜」ニヤニヤ
岡部「今晩お前と涼宮の親御さんも呼んで……」
キョン「そうっすか。じゃあ今はもう帰っていいですね? じゃ、帰ります」テクテク
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:27:16.45 ID:+cd0LKU/0
車乗り「待ってたよ」
キョン「あ、学校まで迎えに来てくれてたんですか! ありがとうございます」
車乗り「遠慮しなくていいよ〜。それじゃあ家に帰ろうね」
キョン「はい」
・
・
・
古泉「誰でしょう? あの人……」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:31:46.94 ID:+cd0LKU/0
長門「……!?」
みくる「長門さん?」
長門「急いで!! あの車をつける!」
古泉「え!?」
長門「車を用意した。早く乗って!」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:34:01.06 ID:+cd0LKU/0
ブロロロロ
古泉「長門さん。こんなに急いで一体何を……?」
みくる「そ、そうです。私も気になります」
長門「彼と一緒に居た男」
みくる「キョン君と? ああ、さっき一緒に居た……」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:36:27.54 ID:+cd0LKU/0
長門「彼をあの男と一緒にさせてはいけない」
みくる「ど、どうして……?」
長門「あの男は涼宮ハルヒを狙う男」
長門「きっと今は鍵である彼を狙っている」
古泉「それはまずいですね」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:41:23.07 ID:+cd0LKU/0
ブロロロロ
車乗り「後ろ見てごらん」
キョン「え?」
車乗り「後ろの白い車」
車乗り「君の友達が乗ってるよ」
キョン「ともだちって……あ! な、長門! それに朝比奈に古泉!」
車乗り「なんで僕達つけられてるんだろうね」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:43:48.84 ID:+cd0LKU/0
キョン「さ、さてはあいつら……俺が貴方に助けていただいたことを知って……」
車乗り「そうか〜。それで僕の命を狙いに来たのか」
キョン「え!? わ、わくわくさんの命を!?」
わくわく「うん。だってそうでしょ。君のこと助けちゃったんだから」
わくわく「あの子達にとって、僕は相当邪魔なんじゃないかな〜〜」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:46:22.14 ID:+cd0LKU/0
キョン「そんな……俺、そんなことは絶対させません!」
キョン「俺を殺そうとするんならまだしも、関係の無いわくわくさんに危害加えようなんて、絶対許しません!」
キョン「わくわくさん! 必ず、俺があいつらから貴方を守ってみせます!」
わくわく「ありがと〜、キョン君」
キョン「いえ、いいんですよ。お礼を言うのはむしろこっちなんですから」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:48:35.61 ID:+cd0LKU/0
〜その頃、病院〜
長門「大丈夫?」
みくる「涼宮さん、私、心配したんですよ」
古泉「ええ。まさか彼があんなことをするなんて」
ハルヒ「うん……」
長門、みくる、古泉の三人がハルヒの見舞いに来ていた
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:50:11.89 ID:+cd0LKU/0
〜車〜
ブロロロロ
みくる「あ、あのワゴン車、曲がりましたよ!」
古泉「あちらには廃工場しかないはずですが……」
長門「とにかく行くしかない」
長門「必ず彼を救い出す」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:51:58.13 ID:+cd0LKU/0
パンパン!
長門「タイヤを撃ち抜かれた!」
キキーッ
みくる「きゃ〜〜〜!!」
長門「急ブレーキ」
ッガー キキー
古泉「……な、なんとか止まりました」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:54:29.87 ID:+cd0LKU/0
キョン「動くな!」
みくる「え……」
古泉「ちょっとww何してるんですか貴方は……」
キョン「動くんじゃねぇ!」パンッ!
古泉「うぎ!!?」バタッ
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:56:34.05 ID:+cd0LKU/0
みくる「う、嘘……輪ゴムの銃で古泉君が……」
キョン「動くな!」
みくる「ひゃ、ひゃい!」
長門「……」
キョン「よし、そのままだ。そのまま動くんじゃねぇぞ」ニヤニヤ
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 12:58:17.41 ID:+cd0LKU/0
キョン(今だ!)
ピ タ ゴ ラ ス イ ッ チ
ガタンゴトン ガランガラン
ガ ガ ガ ガ ガ ガ ガ
みくる「え? え? な、何なんですか……この音?」
長門(情報操作でシールドを張る。間に合って……)
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 13:00:38.15 ID:+cd0LKU/0
ピュ〜〜〜〜
長門「来た! 上から!」
みくる「ひっ、ひゃあああ!! う、上から大きなパチンコ玉が……」
キョン「そのままっつっただろうがあああ!!」パンパン
長門「無駄。もうシールドを展開済み」ガキンガキン
長門「このままパチンコ玉も跳ね返す」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 13:03:41.74 ID:+cd0LKU/0
わくわく「情報連結を解除っと」
長門「あ……!」
ヒュルルルルルル
みくる「いやあああああああ!! パ、パチンコ玉がああああああ!!」
長門(もう間に合わない! これまで……)
長門(助けてあげられなくて……ごめんなさ)
グチャ
キョン「ふっはっはっはは! どうだ! 返り討ちにしてやったぞ! この糞宇宙人が!」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 13:05:42.87 ID:+cd0LKU/0
わくわく「やったね、キョン君」
キョン「はい! わくわくさんのおかげです!」
わくわく「いやいや、僕の力じゃないさ。ぜ〜んぶ君の力だよ」
キョン「いいんですよ。そんな……」
みくる「すいませ〜ん遅れちゃいました〜」
わくわく「ああ、どうも。ご苦労様〜、ダンボールロボット3号君」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 13:08:35.49 ID:+cd0LKU/0
古泉「まったく彼女を病院から連れ出すのには苦労しました」
長門「途中で機関の職員にやられそうになった」
わくわく「ごめんね〜、危ない思いをさせちゃって」
みくる「いいんですよ〜。だった私達はわくわくさんのお人形さんなんですから……」
わくわく「ははははははは。3号君は可愛いことを言うな〜」
キョン「え……?」
長門「感動のご対面。屑同士、最後はまぐわいでもするべき」ドンッ
ハルヒ「きゃっ!」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 13:11:28.48 ID:+cd0LKU/0
キョン「ハルヒ!? なんでお前がここに……」
わくわく「僕が連れてこさせたんだ」
キョン「え!? っていうか、なんで長門達が……え!?」アタフタ
わくわく「いや、"え!?"って言われてもね〜」
わくわく「これ、初めっから僕の仕込んだことなんだよ?」
キョン「え……え……嘘だ……そんな」
みくる「ほんとに頭悪いんですね〜キョン君って」
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 13:17:11.35 ID:+cd0LKU/0
古泉「まあ無理もありませんよ」
古泉「僕達を見て彼が偽者だと気づく確立は0に等しいんですから」
長門「そう」
長門「きっとこうしても、あの屑は気づかない」バッ
キョン「あわわ……」
ハルヒ「有希、あんた……」
わくわく「驚いたかい?」
わくわく「顔と手以外はダンボールそのままなんだ」
わくわく「服で隠れてたからわからなかったと思うけど」
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 13:19:16.45 ID:+cd0LKU/0
??「ま、そういうわけなのよ」
キョン「ハ、ハルヒがもう一人!?」
わくわく「その子は4号だよ」
4号「ふふふ、もっとも今日からは私が本物の涼宮ハルヒなんだけどね」
ハルヒ「今日から本物って……ど、どういうことよ!!」
わくわく「とりかえっこだよ」
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 13:22:56.00 ID:+cd0LKU/0
わくわく「ほら、おいで〜5号君」
5号「うぃ〜っす」
キョン「え!? お、俺!?」
わくわく「そだよ〜。昨日一日でね」
わくわく「君を観察した後で作ったんだ。よくできてるでしょ」
5号「ま、俺の方が顔も頭もできが良いけどな」
4号「あんま調子こくんじゃないわよ! ま、ほんとのことだけど」
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 13:27:01.03 ID:+cd0LKU/0
長門「あとは涼宮ハルヒの能力を4号に移すだけ」
みくる「それでSOS団は元通りになります」
古泉「またいつものように活動しましょうね、みなさん」
4号「古泉君の言うとおり、これからも気合入れて不思議探索するわよ!」
5号「あんまり気乗りはしないけどな」
4号「一言多い!」
わくわく「はは、完璧完璧」
キョン「……」
ハルヒ「……」
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 13:30:50.28 ID:+cd0LKU/0
わくわく「じゃ、そろそろ古い方の処分しよっか」
みくる「そうですね」
長門「待って。棒で叩いて遊びたい」
古泉「やんちゃですね、長門さん。以外です」
長門「てへ」
キョン「に、逃げるぞ! ハルヒ!」
ハルヒ「う、うん!」
わくわく「それいけ〜みんな〜。逃がしちゃダメだぞ〜」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 13:36:29.88 ID:+cd0LKU/0
〜終わり〜
〜その後〜
SOS団の活動は末永く続いたという
また、それ以来、SOS団のメンバーは誰も風呂に入っていないという
妹「キョン君今日もお風呂はいらないの〜」
キョン「ああ、濡れるとふやけちゃうからな」
妹「も〜、いつもそれなんだからー! 明日はちゃんと入ってよね」
キョン「ああ、考えとく」
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 13:57:46.60 ID:+cd0LKU/0
鶴屋「みくる……」
みくる「びゃい? なんでじゅか、じゅるヤ゙ざン」
鶴屋(やっぱりおかしい……なんていうか)
みくる「あノ〜、ジュルヤざん」
鶴屋(腐ってる? まるで人間じゃないような)
みくる「あ゙〜〜〜〜のぉ〜〜〜〜〜」
鶴屋(確かめてみよう)
鶴屋「たぁーーーっ!」バキッ
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 13:59:21.27 ID:+cd0LKU/0
みくる「ぐえっ……あばばばばばばば」
鶴屋「ひっ、首が取れた……」
鶴屋「これは……ダンボール?」
みくる「うぐぅぅぅぅぅぅぅ」
鶴屋(ど、どうしよう……)
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:01:10.67 ID:+cd0LKU/0
みくる「きぃぃぃぃぃぃぃぃ!! ギュエピィィィィィ!!」
鶴屋「な、何!?」
みくる「キョエエエエエエえええええええええええええええええ!!」
鶴屋「あわわ……」
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:02:57.62 ID:+cd0LKU/0
長門「来た」
鶴屋「え!?」
古泉「朝比奈さんが信号を発していると思ったら……こういうことですか」
鶴屋「信号!?」
キョン「ま、そういうことですよ。鶴屋さん」
鶴屋「キョン君まで……まさか」
ハルヒ「あら、さずが鶴屋さん。察しが早いわね」
119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:04:47.05 ID:+cd0LKU/0
長門「気づかなければ長生きできたものを。残念」
鶴屋「こ、来ないで……」
キョン「はは、これで鶴屋さんもSOS団の真の一員ですよ」
古泉「もっともそうなるのは6号さんの方ですが」ニコ
鶴屋「あぅあぅ……」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:07:52.80 ID:+cd0LKU/0
旧キョン「待て!」
鶴屋「え、キョン君がもう一人……」
キョン「何ぃ!? なんでお前が……」
長門「迂闊! 生命活動の停止を確認せずに放置していた」
古泉「これは厄介ですね……彼が生きているということは」
旧ハルヒ「もちろん私も生きてるわよ!」
122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:10:32.86 ID:+cd0LKU/0
ハルヒ「ふん。何も慌てることなんかないわ」
ハルヒ「二人とも返り討ちにしてやればいいのよ」
長門「妙案」
古泉「それもそうですね」ニヤ〜
鶴屋「ど、どういうことなの……」
旧ハルヒ「とにかく、逃げるわよ! 鶴屋さん!」バッ
キョン「追うぞ!」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:12:35.40 ID:+cd0LKU/0
??「行かせないよ」ドンッ
キョン「ぐえっ!」グチャ
古泉「ああ!?」
ハルヒ「キョ、キョン!?」
??「壁に当たっただけで壊れちゃうなんて、作りがなってないんだね」
長門「お、お前は……」
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:15:14.60 ID:+cd0LKU/0
長門「ノッポさん……」
ハルヒ「え!!? あの、わくわくさんと同格の……!?」
ノッポ「そうだよ〜」ノソ〜
古泉「何故彼が奴らの味方に……」グチャ
ハルヒ「古泉君!!」
ノッポ「それ、踏んじゃうよ〜」
ハルヒ「」グチャ
長門「」グチャ
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:17:31.27 ID:+cd0LKU/0
ハルヒ「外に車が用意してあるわ!」
キョン「ああ、急ごう!」
鶴屋(な、なんなのこれは……)
ゴロリ「そうはいかないよ〜だ!」シュバッ
ハルヒ「な、何!? コイツ!」
130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:19:53.82 ID:+cd0LKU/0
ゴロリ「お前なんかに話す必要ないよ〜だ!」
ゴロリ「それ、ストローロケット……」
ゴン太「ムゴー!」ドカッ
ゴロリ「うわ! びっくりした!」
キョン「ありがとう!」
ハルヒ「今のうちに行くわよ!」
ゴロリ「あ、待て〜!」
132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:21:56.24 ID:+cd0LKU/0
ゴン太「ムゴムゴ」
ゴロリ「何すんだこいつ! この! この!」ドカッ バキッ
ゴン太「ムゴ……」
ゴロリ「お前なんかが僕に勝てるわけないもんね〜だ。それ!」グキッ
ゴロリ「まったく……」
ゴロリ「よ〜し、それじゃあキョン君達を追うぞ〜」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:24:22.53 ID:+cd0LKU/0
ブロロロロ
鶴屋「ちょ、ちょっと、この車どこに行くの!?」
キョン「あ……そういえば」
ハルヒ「大丈夫よ、キョン。鶴屋さんは途中で降ろすから」
キョン「そうか」
キョン「あ、鶴屋さん。この車はわくわくさんの本拠地に向かってて……」
鶴屋「なんか後ろから来たよ!!」
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:26:35.30 ID:+cd0LKU/0
ギュオオオオオオオオオオン
ゴロリ「待て〜」
キョン「な、なんだありゃ!?」
鶴屋「え、鉛筆……おっきな鉛筆に乗って飛んできてるっさ!!?」
ゴロリ「打ち落としてやる〜」パシュンパシュン
ハルヒ「だりゃあああああ!!」ブロロロロ キキー
ゴロリ「む〜? けっこう運転うまいな〜」
ゴロリ「むひひ、僕も頑張って狙いま〜す」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:29:55.63 ID:+cd0LKU/0
ゴロリ「ストローロケット、発射!!」グオオオオオオン
キョン「ミサイル来たぞーー!!」
ハルヒ「スイッチON!!」キュピーーン
ハルヒ「変形よ!!」
ゴロリ「な、何〜〜!!」
ハルヒ「SOSガンダムよ!」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:31:57.27 ID:+cd0LKU/0
ゴロリ「むむ〜、これはきっとノッポさんの玩具だな〜」
ハルヒ「このまま踏み潰してやる! それー!」
ゴロリ「僕だって変形くらいできるんですからね。とりゃあーーー!!」
ゴロリ「ふはははは、悪の鉄人・ゴロリラの力、見せてやるぅ〜〜」バキッ
キョン「う、うわああ」
鶴屋「揺れるっさー!」
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:36:23.19 ID:+cd0LKU/0
ノッポ「はさみで切っていくよ」チョキチョキ
ゴロリ「あ……」バタッ
ハルヒ「ノッポさん!」
キョン「助けに来てくれたんですね!」
ノッポ「……」
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:39:03.12 ID:+cd0LKU/0
わくわく「騒がしいと思って来てみたら……」
わくわく「ノッポさんだったんですね」
ノッポ「……」
キョン「う、うわぁ! いつの間にコックピットに!?」
鶴屋「ひぃー! なんかこの人ヤバいオーラが出てるっさ!」
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:41:10.79 ID:+cd0LKU/0
ノッポ「君の工作はみんなを楽しませていない」
わくわく「なにを言ってるんですか。よ〜く見ててください」
わくわく「そのうち"あ〜僕も作りたい"って思いますから」
ハルヒ「……こいつ! よくも抜け抜けと!」ダッ
キョン「やめろハルヒ! 不用意に手を出すな!」
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:43:44.81 ID:+cd0LKU/0
わくわく「それ」トスパッ
ハルヒ「きゃっ!」
わくわく「次は肌を切るよ。もう服無いから」
ハルヒ「あぅ……」ヘナヘナ
キョン「け、怪我は無いか!?」
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:49:09.36 ID:+cd0LKU/0
ノッポ「そろそろ私の作品も並べさせてくれ」
わくわく「ふ〜む……」
わくわく「しょうがないですね。わかりましたよ」
ノッポ「ありがとう」
146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:50:31.96 ID:+cd0LKU/0
ノッポ「おいで、みんな」
みくる「ひゃ〜い」
古泉「ようやく僕達の番なんですね」
長門「そう」
鶴屋?「長かったっさ〜」
・
・
・
キョン「え?」
148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:53:21.20 ID:+cd0LKU/0
鶴屋「な、なんで私が……もう一人」
わくわく「ああ、君はね。もっと出来のいいのができたから取り替えるんだって」
わくわく「まだ十分現役やってけるとは思うんだけどなぁ、僕は」
鶴屋「ちょっと何言ってるのか……わからな」
わくわく「ほら」バサッ ピー
わくわく「こうやって、魔法の粉を掛けますと」
わくわく「胸に製造番号が浮かんできます」
鶴屋「あ……」
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:55:28.20 ID:+cd0LKU/0
ハルヒ「つ、鶴屋さんが偽者!?」
わくわく「いや、元からだよ」
わくわく「君達もね」パッパッ
キョン「あ!!」
キョン「ハ、ハルヒ! お前の胸のとこ!」
ハルヒ「え……きゃっ! やだ! 何これ!」
キョン「も、もしかして! あ!! お、俺の胸にも!!」
150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:57:10.96 ID:+cd0LKU/0
ノッポ「ダンボールはさすがにないだろう」
わくわく「はは、ちょっと試しに作ってみただけだよ〜」
ノッポ「そのせいで私の作品がダメになってしまった」
わくわく「ごめんね〜」
152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 14:59:13.38 ID:+cd0LKU/0
キョン「ノ、ノッポさん!! これ! 一体!?」
ノッポ「知らねば、そのまま置いておいたものを」
ハルヒ「あ……私……あぅ」グスン
ノッポ「自分が人形だと気づいた人形に」
ノッポ「人形でいる資格は無い」
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 15:01:08.45 ID:+cd0LKU/0
わくわく「あらら。君達きっとゴミ箱行きだね」
ゴロリ「……あれ? わくわくさんだ」
わくわく「やぁゴロリ。起きたんだね」
ゴロリ「うん。さっきゴン太君と遊んでたんだ!」
ゴン太「ムギー」
ノッポ「ゴロリ君とプロレスごっこをしたかったそうだ」
155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 15:04:23.77 ID:+cd0LKU/0
キョン「俺は……俺は……」
その時、キョンは気づいた。
自分に思い出というものが無いことを。
あるのは僅かばかりの取って付けたような過去の記憶と、
ハルヒと知り合ってからの記憶だけ。
まるで、荒っぽい適当な設定のキャラのように、
キョンには自分というものが無かった。
キョン「俺……」
新キョン「おお〜〜、俺は今日からこっちで暮らすんですね」
ノッポ「そうだよ」
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 15:06:48.47 ID:+cd0LKU/0
わくわく「それじゃ帰ろっか、ゴロリ」
ゴロリ「そだね〜」
ゴン太「フゴフゴ」
ノッポ「私達も」
四人は扉の向こうに消えていった。
そして、四人が扉を出ると、そこは工作部屋だった。
床には大きな町のミニチュアがあり、そこで小さな人形達が蠢いていた。
159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/20(土) 15:08:23.74 ID:+cd0LKU/0
ノッポ「ゴミ箱、ゴミ箱〜」
ノッポ「あった」ポイッ
その時、三体の人形がゴミ箱に捨てられていた。