1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 01:48:45.94 ID:YSAD+B6x0
〜文芸部屋〜
長門「あなたのことを『キョン君』と呼ばせて欲しい」
古泉・みくる「!」
キョン「なんでだ?どうしてイキナリそんなことを…」
長門「『あなた』という二人称代名詞だけでは限界があるから」
キョン「…なるほどな。しかし」
長門「…そして、わたしの事は『有希』と呼んで欲しい」
みくる「ふぇええ…」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 01:54:31.31 ID:YSAD+B6x0
キョン「…それは、情報統合思念体の意志なのか?」
長門「違う」
キョン「じゃあなんでだ?なにか意味があるのか?」
長門「…」
古泉「…ちょっと、よろしいですか?」
キョン「なんだ」
古泉「あなた方がそのように呼び合っていたら、涼宮さんの精神状態がどのように変化するのか
わからない長門さんではないでしょう?」
長門「…」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 02:15:53.44 ID:YSAD+B6x0
古泉「我々の立場としては、それを看過するわけには行かないのです。納得の良く説明をしていただけるのでしょうか?」
キョン「おい古泉。それぐらい別にいいじゃねえか。長門がそういうからには、なにか意味があるんだろう。そもそもハルヒが気にするような事だとは思わん。」
古泉「本気で言っているのですか?」
キョン「やれやれ…」チラ
長門「…」
キョン(長門はさっきから何も言わずにうつむいたままだ。どうなってやがるんだ?)
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 02:17:18.65 ID:YSAD+B6x0
ガチャ!バッターン!
ハルヒ「おっ待たせー!まったく岡部のヤツがうるさくてさぁ…ん?何やってんのあんたら」
キョン「別に何でもねえよ」
ハルヒ「ふぅん。まぁどうでもいいわ!それより!コレを見なさい!」
古泉「それは…」
みくる「眼鏡…ですか?」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 02:21:23.79 ID:YSAD+B6x0
ハルヒ「そうよ!やっぱりメガネキャラってのは欠かせないと思うのよねえ♪」
キョン「あいにくだが、俺は掛ける気はないからな」
ハルヒ「当たり前じゃない。あんたが掛けたって増々冴えなくなるだけだわ」
キョン(…)
ハルヒ「これはね!有希にかけてもらおうかと思って」
長門「…」
ハルヒ「あたし、やっぱり有希は眼鏡あったほうが可愛いと思うのよねえ。ホラ有希!かけなさい!」
長門「…」プイ
ハルヒ「あ、もしかしてコンタクトにしちゃった?」
19 名前:短めにまとめます[] 投稿日:2009/12/09(水) 02:26:56.08 ID:YSAD+B6x0
長門「ちがう」
ハルヒ「ならかけなさいよ!」
長門「嫌」
ハルヒ「なんでよ」
長門「彼が…キョンくんが、眼鏡はないほうが可愛いと言ったから。」
20 名前:短めにまとめます[] 投稿日:2009/12/09(水) 02:29:24.67 ID:YSAD+B6x0
みくる「ふぇええ…」
古泉(…)
キョン(そんなこと言ったっけ)
ハルヒ「…ふぅん。あ、そう。ふーん。」
みくる「あ、あ、」
ハルヒ「今日は解散。鍵よろしくね」
キョン「お?もう帰るのか?今日はミーティン…
ハルヒ「ッうるさい!このバカキョン!」バシン
キョン「ぐ」
ガチャ バタン!
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 02:36:05.80 ID:YSAD+B6x0
キョン(あれ…?なんだこの感覚は?あいつ…もしかして)
長門「…たった今まで、あなたは涼宮ハルヒによってプロテクトがかけられていた。」
キョン「なんだと?」
みくる「…?」
古泉「…」
長門「そのプロテクトは、涼宮ハルヒがあなたに抱いている『ある感情』の認識をされることを妨げるものであった。」
キョン「話が見えてこないな」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 02:40:06.74 ID:YSAD+B6x0
長門「涼宮ハルヒは、『ある感情』にあなたが気づかないよう、あなたの思考プロセスに制限をかけた。」
長門「それだけではない。誰かがあなたに対して抱いている『ある感情』を、第三者があなたに認識させることができないよう、プロテクトがかけられていた。」
古泉「その、ある感情とは…」
長門「…恋愛的な、好意。」
キョン「…」
古泉「わかりやすい例えをするならば、僕があなたを好きだとします。それにあなたはどうしても気付くことができなかったわけです」
キョン(ぅわ…)
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 02:43:05.07 ID:YSAD+B6x0
古泉「さらに、僕のあなたへの好意を、長門さんは知っていた。しかし、それをあなたに伝えることができなかった。…涼宮さんの力によって」
長門「そう」
キョン「なるほどな。それでさっきは何を聞いても答えられなかったということか」
長門「そう。そして、プロテクトを解除するためには、涼宮ハルヒに『誰かがあなたに好意を抱いていること』を認識させる必要があった。」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 02:49:36.42 ID:YSAD+B6x0
古泉「ライバルが居ることを涼宮さんに認識させ、焦りを誘う必要があったですね。
その為に、親しく名前で呼び合う関係を築こうとしたと」
長門「そう。本来ならその関係を涼宮ハルヒに見せつけることでプロテクトを解除するつもりでいた。」
古泉「しかし、先程の眼鏡の件を利用して、解除に成功した…という訳ですね」
キョン「…だが解せないことがある。なぜハルヒはその、なんだ。俺に好意を抱いていることを知られたくなかったんだ?」
みくる「キョン君。涼宮さんには、気づいて欲しいという思いもあったと思いますよ。
でも恥ずかしい。そういう複雑な思いがあったんです。多分。」
キョン(いたのか。朝比奈さん…。)
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 02:56:43.57 ID:YSAD+B6x0
長門「そして、今のあなたには以前とは逆に、あなたに対する好意を認識できるよう涼宮ハルヒの力が作用している。
この『好意』とは、涼宮ハルヒが抱いているものだけではなく、あらゆる有機生命体のあなたへの『好意』が該当する」
古泉「今度は自分の思いに気づいて欲しいという思いが勝った訳ですね。」
キョン「ああ…。よくわかる。」
みくる「キョン君。今、あなたにできることは、涼宮さんを追いかけることですよ。」
キョン「…」
古泉「ぼくの方からも、お願いします。」
長門「…」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 03:01:15.98 ID:YSAD+B6x0
キョン「…いや。さっきから気になってることがあったんだ。俺に、人の好意に気付けないプロテクトがかかっていたとして、
長門がそれを解除した理由がわからなかった。情報統合思念体の意志ではないと長門は言ったしな」
古泉「…」
長門「…」
キョン「だってそうだろ?俺がそれに気付く必要なんてあるのかと。」
長門「…それは」
38 名前:もうすぐ終わらせます[] 投稿日:2009/12/09(水) 03:07:43.88 ID:YSAD+B6x0
キョン「だがもう、わかったよ。」
みくる「…?」
キョン「…お前も、気づいて欲しかったんだろ?長門」ギュ
長門「////」
………
長門「シミュレーションは完璧。あとは実行に移すだけ。」
43 名前:終わらせられない…[] 投稿日:2009/12/09(水) 03:32:16.43 ID:YSAD+B6x0
長門「うかつ。眼鏡の事をわすれていた」
ガチャ
キョン「よお。長門だけか?」
長門「そう」
キョン「今日の団活は中止だと。」
長門「…」
キョン「そうだ長門。ウチに来ないか?」
長門(…!)
キョン「っていうのも、通販サイトで価格設定ミスがあってな、親が大量に注文した食い物が余ってんだ。」
長門「行く」テカテカ
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 03:43:06.43 ID:YSAD+B6x0
途中で展開を変えたこともあり、力不足で上手くまとめ切れませんでした。すみません。
10時間後には戻りますが、落としてしまってかまいません。
代理の作者様がいらっしゃいましたら、どうぞ乗っ取って下さい。
みなさまの睡眠時間を奪ってしまったことを深く反省しております。
代わりといってはなんですが、以前自分が書き終えたものがまとめにありましたので、
見ていただければ大変嬉しく思います。
ttp://www.vipss.net/haruhi/1247586309.html