1 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:04:37.17 ID:Af50C/Fz0
古泉「・・・・本気ですか?」
キョン「ああ、もうたくさんだ、文句があるのなら俺を止めてみろ、
それとな、お前の「機関」の親玉に伝えろ、俺はもう一人の我侭な神に振り回される世界は御免だと、
最悪、この世界と共に俺も朽ちると、止められるものなら止めてみろ、お前ら全員を敵に回してでも、俺はこの世界を壊す」
みくる「そんな、キョン君・・・・」
キョン「すいませんね、朝比奈さん、どうやらこの世界は消滅するようです、未来のあなたに、謝っておいてください。」
7 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:13:37.52 ID:Af50C/Fz0
俺は古泉と朝比奈さんにそう伝えると、本棚に置いてあるもう読む主のいない本を見つめる。
夕日に照らされた本棚が、唯一の遺品だった。
あの本の主であり俺の恋人「だった」長門有希はもういない。
どこかの勝手で我侭な神が、あいつをこの世界から消し去ったのだ。くだらない私怨で。
9 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:14:41.62 ID:Af50C/Fz0
そう、俺のかけがえのない恋人を、あいつ、涼宮ハルヒは「勝手な個人的な感情」で殺したのだ。
・・・長門、お前の仇は必ず取る、お前のいない世界など滅びてしまえばいい。
俺は部室のドアの方向に足を向ける。
10 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:16:12.55 ID:Af50C/Fz0
古泉「機関としては、止めるべきでしょう、最悪、あなたを殺してでも。
___しかし、親友としてあなたを追跡するのを、あと10分遅らせます、
それ以降は・・・・分かってますね?」
みくる「私は・・・・何もできませんでした。未来を守ることもできなかったです・・・
結局、未来を守れず、長門さんは・・・・・・だから、私もキョン君を追いません。
これは私達未来人の許されない罪です。それを見届けるのも、私の役目です」
11 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:17:42.97 ID:Af50C/Fz0
キョン「二人とも、ありがとう。古泉、お前とのゲームは結構面白かったぜ?もし、
もしも次の世界で、俺らに何の隔たりもなければ、そのときは、宜しく頼むぜ?
朝比奈さん、いつも美味いお茶をありがとうございました。次の世界で会うことができたなら、宜しくお願いします」
13 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:18:50.63 ID:Af50C/Fz0
古泉「光栄ですね」
古泉が見たこともない笑顔で言う。ああ、それがお前の本当の笑顔なんだな。
みくる「キョン君・・・・また会えるといいです。」
朝比奈さんがいつになく真剣な表情で言う。
今度は・・・今度は、あなたと別の形で会いたいです、朝比奈さん・・・
14 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:20:06.82 ID:Af50C/Fz0
古泉「もう、10分もありません、もし、その時刻を過ぎたら、世界を守る者として、あなたを追わない訳にはいきません」
キョン「ああ、また会おうぜ、古泉!」
俺はそう答えると、夕日に包まれている部室を飛び出した
15 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:21:28.18 ID:Af50C/Fz0
行き先は決まっている、俺の恋人を殺した張本人、長門有希を消した、涼宮ハルヒの家だ。
俺は絶対にあいつを許さない、死への報いはその命をもって行えばいい
いや、死ぬだけでも足りない。ありったけの罵倒の言葉を浴びさせて、絶望に落とした後に殺しても、お釣りが返ってくるくらいだ。
16 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:22:28.39 ID:Af50C/Fz0
だが、事を手短に済まさなければ、俺は志半ばで、
恐らく古泉の組織に捕まり、最悪、殺されるだろう、それも、そう遠くない未来に。
機関が動き出すまであと五分もない。
17 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:23:48.36 ID:Af50C/Fz0
俺は部室棟を駆け抜け、
廊下を走り抜け
昇降口を飛び出し、
校門を乗り越えた。
19 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:24:54.84 ID:Af50C/Fz0
その時、
「ピピピピピピッ!!」
携帯のアラームが鳴った、・・・ついに、機関が動き出した。
グズグズしていたら、すぐに捕まるだろう。
21 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:26:25.46 ID:Af50C/Fz0
俺はGPSで場所を悟られないよう、携帯を走っていたトラックの荷台に投げた。
そして、裏路地へと走ると、
キョン「悪いな、追われてるんだ!」
バイクに乗ろうとしていた男の首に、あらかじめ用意しておいたスタンガンをくらわせ、バイクを奪った。
22 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:27:21.84 ID:Af50C/Fz0
一刻を争う時だ、犯罪だろうがなんだろうが、目的を達成するためにはやってやる。
ヘルメットを被ると、エンジンを入れる。
バイクなら、昔親戚の叔父さんに教えてもらった、乗りこなす自信ならある。
23 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:28:43.54 ID:Af50C/Fz0
そして、バイクを大通りの方向に向けると、
__________アクセルを踏んだ
ブウウウウウンンンンンン!!!!!
思ったより、スピードが出た、
いきなりスピードメーターがレッドゾーンで踊る。
25 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:30:16.70 ID:Af50C/Fz0
だが、これなら何とか乗りこなせる!
俺は大通りに出ると、ハルヒの家の方向へと向かう
「待ってろよハルヒ・・・!」
「あぶねえだろ!」と罵声を浴びながら道路を最高速度で走り抜ける。背後で衝突事故が起こったようだが、知ったことか。
何の問題もありはしない。
26 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:31:45.22 ID:Af50C/Fz0
そして、そんな調子で十字路を走り抜け、交差点に躍り出た時、
「出やがったな・・・・・!」
ミラーを覗くと、黒塗りの国産車、運転席にいるのは・・・・新川さんだった。
「クソッ!もう追っ手がきやがったか!」
28 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:33:03.31 ID:Af50C/Fz0
俺はアクセルを全開にする。
「止まれ!止まらなければ強硬手段にでるぞ!」
背後で新川さんが怒鳴る、だが俺に道路で勝負を挑むとは、
「甘いよ!!」
俺は最大のスピードを出し、地面スレスレの状態で後ろにいきなり方向を変え、新川さんの追跡を振り切る、
30 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:34:42.92 ID:Af50C/Fz0
「何!?」
そして新川さんが自分の状況に気づいた時はもう遅かった。
「!!!!!」
新川さんが声にならない悲鳴を上げたかとおもうと、前方の車に派手に衝突した。
耳をつんざくような物と物が衝突する音が響く
31 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:37:30.70 ID:Af50C/Fz0
「きゃああああああああああああ!!!!」
近くにいた女性が悲鳴をあげ、周りの野次馬どもがなんだどーしたと騒ぎだした。
俺はこの混乱に乗じて、バイクを乗り捨てると、この場から走って離れた。
ここからは、徒歩のほうが安全だ。
32 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:38:36.69 ID:Af50C/Fz0
ここまでくれば、あいつ、涼宮ハルヒの家はもうすぐだ。
「待ってろよ・・・・涼宮ハルヒ、俺はお前を消す!」
俺はそう、自分を鼓舞するように叫んだ
33 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:40:17.88 ID:Af50C/Fz0
☆←※これは、場面が変わったことを示す便利なマークです、皆も場面を変える時に使ってみよう。
「ついに・・・・着いた・・・・・」
俺は、ハルヒの家の前につくと、息切れしながら、呟いた。
ポケットの中に入っているペーパーナイフを握り締める。
簡単だ、こいつをハルヒの喉元に突きつければ、全ては終わる。
たぶん、この世界も。
35 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:42:48.05 ID:Af50C/Fz0
俺は意を決し、インターフォンを押す。
思ったよりすぐにドアは開いた。
「どちら様でしょうか・・・・?」
どうやら、ハルヒの母親のようだ。
「俺は、この家にいる女、涼宮ハルヒに用があってきました。」
「一体、何の用件で・・・?」
36 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:44:31.26 ID:Af50C/Fz0
俺は、ポケットからペーパーナイフを取り出して、言った
「ハルヒに、いや、この世界の神に、死の罰を与えにきました。」
その言葉でハルヒの母親は、驚愕の表情を浮かべ、逃げようと思った時にはもう遅かった。
37 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:46:09.39 ID:Af50C/Fz0
>34気にしたら負けだ、なんとなく思いついたのがペーパーナイフだったんだ、情熱的に考えて。
「あいつを産んだ、あなたも同罪です。」
俺は、恐怖の表情に歪んだハルヒの母親の喉元に、ペーパーナイフを突き立てる。
そして、まるで人形のように、あっさりと床に崩れ落ちた。
40 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:47:43.82 ID:Af50C/Fz0
そして、足を俺の目的の女の部屋のある二階へと向かわせる。
部屋の前に立ち、俺はペーパーナイフを後ろ手に隠し持つと、
ドアノブを回し、押した。
42 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:48:50.79 ID:Af50C/Fz0
「あら・・・・キョンじゃない。」
そしてそこには、全く悪びれていない、ちっとも有希の事を思ってなさそうな表情の、
涼宮ハルヒがいた。俺は迷わず言う
43 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:50:00.61 ID:Af50C/Fz0
「最後に言いたい事は何かあるか?」
「え・・・・?何を言ってるの?」
俺はハルヒの首を締め上げ、ありったけの声で怒鳴る
44 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:52:04.21 ID:Af50C/Fz0
「ふざけるのもいい加減にしやがれ!!!!!!!!」
「や、やめて!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいキョンごめんなさい!!!!!」
瞬間、頭の中が真っ赤に染まった。
45 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:52:58.55 ID:Af50C/Fz0
「[キョンごめんなさい]だ・・・・・・?」
俺はありったけの怒りを乗せて叫ぶ。
「何でその中には長門がいないんだよ!!!!!!!!」
「ヒイッ!!!!!!!!!!」
「もういい・・・・お前は最後まで自分の事しか考えてないんだな・・・」
「い、いや・・・・・助けて・・・・・・」
47 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:54:01.54 ID:Af50C/Fz0
その言葉は、有希が一番言いたかったはずだ、何で、何でこんな奴が神様なんだ。
普通の女の子になれたはずだったのに、ようやく観測者なんてくだらない役割から開放されたというのに。
49 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:55:32.46 ID:Af50C/Fz0
もう、感情が抑えきれなかった
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああ!!!!!」
狂ったように叫ぶと、それに呼応してハルヒの首を絞める力が強くなる。
______そして、俺の意識はそこで途切れた。
51 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:56:37.73 ID:Af50C/Fz0
☆
「______ッ、ここは?」
目を覚ますと、そこは、見覚えのある、灰色空間、「閉鎖空間」だった。
「どういうことなんだ・・・・・・・?俺はハルヒの部屋にいたはずじゃ・・・・・?」
「あなたは、涼宮さんの命を断つ寸前に、彼女にこの閉鎖空間にひきずり込まれたんですよ」
振り向くと、そこには
53 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:58:15.43 ID:Af50C/Fz0
「古泉!?」
姿が消えかかっている、古泉がいた。
「お前、何でここに!?」
「機関の仲間の力を借りて、ようやく入り込んだんですよ」
「それで、何の用なんだ!?」
55 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 01:59:16.71 ID:Af50C/Fz0
「いいですか、一回しか言いませんから落ち着いて聞いてください。
目の前に、北高が見えますね?あそこの屋上に、涼宮さんはいます。
____いえ、涼宮さんであって涼宮さんでない、と言った方が正しいでしょう」
56 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:00:31.03 ID:Af50C/Fz0
「どういう事だ・・・・・・?」
「そもそも、あの日、長門さんが消えたのも、これから話すことが原因です。
ここにいる涼宮さんは、今言ったように、涼宮さんであり涼宮さんではない存在です。
その正体は、彼女の持つどす黒い感情の集合体。
長門さんが消えたのも、その感情が積もり積もって、あの日、爆発したからです。
あなたが好きという感情がいつしかそれはどす黒い憎しみへと姿を変え、
それにより長門さんは、消えた。そして今回、あなたに嫌われ、殺されるという現実を目の当たりにして、
また爆発し、この空間にあなたを引きずりこんだんです」
58 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:03:38.99 ID:Af50C/Fz0
「つまり、長門が消えたのは俺のせいでもあるっていうのか!?」
「・・・・・・・・・ええ。」
そんな、そんな、俺のせいでもあるって・・・・・?
「ふざけんな!!!!!俺が何をした!?そんなに俺のした事は悪かったのかよ!
そんな、そんな事が・・・・・
俺の言葉は、最後まで続かなかった。
突然、頬に衝撃が走る。古泉に殴られたようだ。
「落ち着きなさい!!!!!」
59 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:05:18.78 ID:Af50C/Fz0
「俺は、どうしたら・・・・・・!?」
「いいですか?落ち着いて聞いて下さい。涼宮さんの、どす黒い感情の集合体と、会って、向き合うんです、
そうすれば・・・・」
「そうすれば・・・・・?」
「・・・・分かりません」
「そんな!?」
60 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:06:11.79 ID:Af50C/Fz0
「ですが、このまま何もせずにいても、結果は最悪になるでしょう。
どうなると分からなくても、やるしかないんです。」
「・・・・・・嫌だと言ったら?」
62 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:07:30.67 ID:Af50C/Fz0
「僕は、あなたがそう言わない人だと、知っていますよ」
「・・・・・古泉」
「何でしょう?」
「もし・・・・・もしもだぞ・・・?ハルヒがやり直したいとおもって、何もかも最初からやり直せたら、その時は、二人で酒でも飲もう」
「僕らは未成年ですよ?」
今日、部室で見た、素の笑顔で言った。
「古泉」
「何ですか?」
「お前、やっぱりそっちの笑顔のがいいぜ?」
63 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:09:14.03 ID:Af50C/Fz0
「光栄ですね」
「じゃあ、また会えるといいな」
「ええ、僕もそう思います、・・・おっと、そろそろ、力の限界のようです」
「ああ、またな」
そして、古泉は俺の目の前から消えた。
もう、俺に迷いはない。
やり直そう、全てを。
あの入学式の日に戻って、何もかもをやり直そう。
今なら、俺はやり直せる。
64 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:12:04.51 ID:Af50C/Fz0
「待ってろよ・・・・?我らが団長さんよ!」
俺は北高の校門を乗り越える。そうだ、俺はここで死ぬ訳にはいかない。
まだ、まだこの世界は捨てたもんじゃない。絶対にあの日に戻って、全てをやり直す。
65 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:14:42.95 ID:Af50C/Fz0
☆
俺は、屋上への扉のノブをつかむ。
窓からは、真っ暗で何も見えない。
俺は古泉の言葉を思い出す。「屋上には、涼宮さんの悪意の集合体がいます」
・・・会ってやろうじゃねえか。悪意の集合体とやらに。
66 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:16:52.35 ID:Af50C/Fz0
扉を開けると、腕を組んで、フェンスの向こうの夜空を見つめている、
我らが団長こと、涼宮ハルヒがいた。
俺はゆっくりと、だが力強くハルヒに向かって歩く。
67 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:18:36.13 ID:Af50C/Fz0
「おい、ハルヒ」
「・・・・・キョンじゃない」
振り向いて、俺を見つめる顔は、いつものあいつとは違っていた。
70 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:21:11.31 ID:Af50C/Fz0
「ねえ、前にもこんな事があったわよね、あの時は、キョンはあたしの傍で間抜けな面で気絶してた」
そういうと、うふふ、とおかしそうに笑う。
・・・こいつが、悪意の集合体?
「ねえキョン、このままずっと二人で、ここにいたら楽しいと思わない?」
71 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:24:14.43 ID:Af50C/Fz0
「何いってんだよ、ここにはどうやら食料も何もないみたいだ、生きてくことはできないぜ?」
「そうなんだけど、あたし、この場所でキョンと二人なら何か大丈夫な気がするの」
楽しそうに笑いながら言い、俺に近づいて、潜めた声でいった。
「ねえキョン、ここでずっと一緒にいない・・・・・・?」
72 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:27:38.55 ID:Af50C/Fz0
「お断りだな」
俺はキッパリと言い、ハルヒの手を払いのけた。
「そんな・・・・なんでよ・・・あんたは、あたしといたくないの!?」
「勿論いたいさ、だが、こんな所で死んで、もう二度元の世界に戻れないなんて御免だ」
「もういいじゃない!あたしはキョンと一緒ならどうなろうといい!それなら何でもいいの!」
俺は、ありったけの感情を乗せて叫ぶ
「目を覚ませ!!!!!!!!!!」
74 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:35:37.62 ID:Af50C/Fz0
「!!!」
ハルヒは、驚愕の表情を浮かべる
「いいかハルヒ、良く聞け。俺はこれからもお前と一緒にいたい、それは
嘘じゃない。」
「だったら・・・・
「だがな、俺は元の世界に戻って、みんなとも一緒にいたいんだ、古泉と、朝比奈さんと、
馬鹿な谷口と、国木田と、両親と、妹と、そして・・・・・・・・長門と」
「キョン・・・・・・」
「お前のした事は、許されることじゃない、だがな、たとえ神様が許さなくても、
俺が許す、長門も、きっと許してくれる、あいつはそういう奴だ、だから・・・・」
俺はハルヒを抱きよせると、閉鎖空間全体に響き渡るように、叫ぶ
「俺は、もう一度みんなと会いたいんだああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
心からの言葉だった。そうだ、俺はもう一度やり直す。
絶対に皆とまた再会して、また平和で幸福な日常を皆と過ごしたいんだ。
「・・・・キョン」
「・・・・何だ?」
75 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:40:33.63 ID:Af50C/Fz0
「もし、元の世界に戻ったら、またあたしと、団活してくれる・・・?」
そんなこと、聞くまでもなかった。
「ああ、勿論だ、この際何だろうが付き合ってやる」
「本当・・・・?」
「ああ」
もう言葉はいらない
俺は、いつかの朝比奈さん(大)の言葉と、長門のメッセージを思い出す
「白雪姫って知ってます?」
「sleeping beauty」
俺は、意を決し、ハルヒの唇に________
☆
「のわあ!!」
いきなり、体に衝撃が走る。周りを見ると、どうやら俺の自室のようだ。
「いってててて・・・・戻って、これたのか・・・?」
76 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:44:49.15 ID:Af50C/Fz0
そうだ、今は何月何日だ?
俺は飛び起きると、携帯を開く。
「4月11日」
確かに、携帯にはそう表示されていた。
「やった・・・・・・・・」
俺は戻って来れたんだ、あの入学式の日に。
「やった!!やったぞ!!!!俺はやった!!!!!!!」
俺は心から喜んだ、これで、古泉と祝杯を挙げることができる、また皆と会うことができる!
「そうだ!長門は・・・・!?」
77 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:46:42.90 ID:Af50C/Fz0
その時、ベッドの上においてある、使われていない目覚ましが鳴る
「ピピピピピピピピピピピピピ!!!!!」
どうやら、起きる時間のようだ。
「キョン君朝だよーって、何で床で寝てるのー?」
妹が、俺を起こしに入ってきた。
78 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:48:44.79 ID:Af50C/Fz0
「いや、何でもない、それよりお前は早く着替えて下に降りてなさい」
「うん、分かったー」
俺は妹を部屋から出すと、急いで真新しい制服に着替える。
一刻も早く、確認したいことが山ほどあった。
古泉は?ハルヒは?谷口は?国木田は?
全ては、学校に行けば分かる。
79 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:51:32.75 ID:Af50C/Fz0
☆
俺は、入学式を終えると、息も切れ切れで教室に飛び込んだ。
そして、あの自己紹介が始まった。
後ろを見ないでも、あいつ、あのまだ髪が長い団長さんがいることは分かる。
そして、俺の自己紹介が終わると、あいつが立って、あのセリフを言った
81 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 02:56:14.25 ID:Af50C/Fz0
「東中出身、涼宮ハルヒ、ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、
未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしの所に来なさい!以上!」
そのときの俺の気持ちが分かるだろうか、改めてこのセリフを聞くと、
懐かしいやらおかしいやらで、俺は我慢できなくなった。
「ぶわっはっはっは!!!!!お前馬鹿だ!やっぱり馬鹿だ!あっはっはっは!!!」
「わ、笑うなあ!!!!!!!」
と、怒りのハルヒパンチをもらったが、俺は心底嬉しかったんだぜ?
そして自己紹介が終わった後、俺は前と同じようにハルヒと話しかけ、数日が過ぎ、
俺はまたこの文芸部の扉を開けようとしている。
____ここに、あいつはいるんだろうか?
俺は、意を決してドアを開けた。
82 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 03:01:00.76 ID:Af50C/Fz0
そこには、いつものように、窓側の席に座り、本を読む、あの宇宙人
そして俺の恋人の、長門有希がいた。
俺は楽しそうにしているハルヒを尻目に、長門に近づく。
「君、名前は?」
すると、顔を上げて答える
「長門有希」
俺が一番聞きたかった声で、そしてもう一度会いたかった名前を言った。
俺は、最高の笑顔で返す
「そうか、俺の事はキョンって呼んでくれ、宜しくな?長門」
fin
88 名前: [] 投稿日:2009/12/06(日) 03:03:44.25 ID:Af50C/Fz0
よっしゃあ!後半ほとんど即興だったけど上手くまとまって良かった。
んじゃまあ、終わりです。
支援してくれた人たち、どうも。
最初はバッドエンドにしようかとも思ったんだが、流れ的に考えてやっぱハッピーエンドにした。
最後に、これぷん太に載ると俺は嬉しい、かなり。
んじゃ、付き合ってくれた人たち、乙!