1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 11:03:45.34 ID:T91mxgAQ0
※この作品にはオリジナルキャラクターが登場します
AM 7:50
キョン「ぐ、今日も心臓破りの坂を登りきったぜ…」
古泉「おはようございます」
キョン「…古泉か(今日もエセスマイル全開だなお前は)」
キョン「お前はこの坂が辛くないのか」
古泉「最初は辟易しましたが、もう慣れてしまいましたよ」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 11:08:39.78 ID:T91mxgAQ0
キョン「そうかい…俺はいつまで経っても慣れん、卒業するまでこのままかもな」
谷口「ようキョン、お、古泉も一緒か」
国木田「2人ともおはよう」
キョン「おう」
古泉「おはようございます」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 11:14:23.25 ID:T91mxgAQ0
キョン「坂がキツくてかなわん、という話だ」
谷口「お、それは俺も常々思っていたところだ」
谷口「いっそ学校側がエスカレーターでも設置してくれねえかな」
キョン「またアホな事…と言いたい所だが悪くないなその案」
国木田「どれだけ学校に費用があったら造れるのさ、それ」
古泉「ははは…」カパ(下駄箱を開ける)
カサ…
キョン「?何か落ちたぞ古泉」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 11:16:03.86 ID:T91mxgAQ0
キョン「て、コレは…」
国木田「もしかして…」
谷口「ま、まさかの…」
古泉「ラブレター、ですね」
谷口「ちくしょおおおおおおおおおおお!!」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 11:22:29.72 ID:T91mxgAQ0
谷口「なん…だと…下駄箱にラブレター、だと…!!」
国木田「へえ、やっぱり古泉君はモテるんだね」
古泉「…いえ、そんな事は」
キョン「…たいして動じない所を見ると、お前、初めてじゃないだろ」
古泉「!…ま、まあ」
谷口「何!?前にも貰った事あんのか!?」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 11:27:30.06 ID:T91mxgAQ0
キョン「1度や2度でもない、どうだ?」
古泉「…はい」
谷口「吐け!吐いちまえ!!今までにどれ位貰ったんだ古泉!!!」
国木田「谷口興奮しすぎだよ」
古泉「…その、まあ、なんというか…」
キョン谷口国木田「…」ゴクリ
古泉「…少なくとも週に1枚は…」
キョン国木田「!!!」
谷口「やめろ…俺のライフはもう0だ…」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 11:34:04.34 ID:T91mxgAQ0
キョン「驚いたな…(そういやコイツは超絶イケメンの部類だったな)」
国木田「身近にここまでモテる人がいるなんて…」
谷口「…お前は今誰とも付き合ってない…つまり全て断ったって事だな…」
古泉「…はい」
谷口「…何故だ!何故そんな世の男どもを全て敵に回すような真似を!?」
キョン「うるせえぞ谷口」
古泉「それは…今、僕としては特定の女性とお付き合いするつもりがない事と、」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 11:39:09.78 ID:T91mxgAQ0
古泉「バイトが忙しい、という事ですかね」
キョン「…!」
谷口「な…バイトなんて辞めて、可愛い女の子とスクールライフをenjoyすればいいじゃねえか!!」
古泉「諸事情で、そうもいかないのです」
国木田「古泉君ってなんのバイトやってるの?」
古泉「…まあ、たいした仕事ではありませんが…」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 11:46:33.41 ID:T91mxgAQ0
キョン「…それより、それは誰からなんだ?」
ガサガサ
古泉「…名前は書いて無いようですね」
谷口「見せろ!」バッ
キョン「おい谷口…」
谷口「…『前から貴方の事を見ていて、凄く素敵な人だと思ってました
貴方の事を考えると夜も眠れなくて、勉強も手につきません
よかったら、今日の放課後、体育館裏に来て下さい』…」
キョン「…なんかベタだな」
国木田「でもゾッコンみたいだね」
谷口「」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 11:50:04.16 ID:T91mxgAQ0
キョン「で、どうすんだお前は」
古泉「仮にも女性との約束をすっぽかすわけにはいきませんから、
会いにはいきますよ」
キョン「そうか(ムカつくぐらいに紳士的だな…)」
古泉「やはりお付き合いするわけにはいきませんが」
キョン「…」
谷口「」
国木田「涙を流したまま気絶している…」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 11:57:10.02 ID:T91mxgAQ0
PM12:34 教室 昼休み
キョン「漫画やラノベじゃあるまいし、あんなモテ男がいるとは」
国木田「キョンはいままでそんな話聞かなかったの?」
キョン「あいつはそんな事自慢したりしないし、聞いたことねーよ」
谷口「古泉は『北高女子が選ぶ、付き合いたい男子ランキング』ぶっちぎりの1位なんだよな…」
キョン「…なんでそんな事知ってんだお前」
谷口「女子の情報集めてるとな、好むと好まざると耳に入ってくるんだよ…あいつが
バレンタインに貰ったチョコの数知ってるか?」
キョン「喋るな、聞きたくない」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 12:03:16.45 ID:T91mxgAQ0
悪いけど特定の2次キャラ当てられても性格は反映できそうもない
キョン「学祭の劇であいつ主役やってたが、観客の女子は熱のこもった視線で見てたっけか」
国木田「本当にモテモテなんだね…」
谷口「くそ…モテる男皆死ね…」
ハルヒ「あんたたち何の話してんの?」
キョン「…ハルヒか」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 12:06:38.25 ID:T91mxgAQ0
キョン「(こいつに教えたら面倒な事になりそうだな)…いや、」
谷口「古泉がラブレター貰った、て話だ」
キョン「(ちょ、谷口てめえ!)」
ハルヒ「何それ!古泉君が?」
キョン「(あ〜あ…)」
谷口「今朝、あいつが…」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 12:11:31.79 ID:T91mxgAQ0
谷口「…だとよ」
ハルヒ「ふ〜ん、古泉君が…」
キョン「…あいつが誰かと付き合うのはどうなんだ?」
ハルヒ「ダメよ!恋愛にうつつをぬかしてSOS団の活動が滞るなんてあってはならないわ!!」
キョン「…だろうな」
ハルヒ「でも、放課後か…」
ハルヒ「面白そうだし、その様子を見に行く事にするわ!!」
キョン「何!?」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 12:15:05.94 ID:T91mxgAQ0
PM4:37 放課後 体育館裏
キョン「全く…人の恋路を弄ぶとはな」
ハルヒ「そんなつもりないわよ…それに」
ハルヒ「あんただって人の事言えないじゃない」
キョン「…まあな(正直、全く興味ないといえば嘘だからな)」
キョン「ていうか…」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 12:18:37.68 ID:T91mxgAQ0
谷口「あ、朝比奈さん!お久しぶりです!!」
みくる「あ、はい…」
長門「…」
キョン「なんで朝比奈さんと長門も連れてきたんだよ」
ハルヒ「副団長の一大事なのよ?団員全員で見守るのは当然でしょ!」
キョン「何が一大事だか…」
国木田「シッ、来たみたいだよ」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 12:42:12.62 ID:T91mxgAQ0
谷口「あ…あれは高良みゆき!」ボソボソ
キョン「知ってんのか?」ボソボソ
谷口「知ってるも何も俺ランクA+の美少女だ!くう、古泉め」ボソボソ
ハルヒ「静かにしなさい!」ボソボソ
みゆき「あの、お手紙読んで下さいましたか…?」
古泉「…はい」
みゆき「あの…私、前から古泉君の事見てて、かっこいいな、って思って…」
古泉「…それは、ありがとうございます」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 12:48:07.31 ID:T91mxgAQ0
みゆき「それで、その…あの…よ、良かったら、付き合って下さい!」
覗いてる一同「!!」
古泉「…大変嬉しいのですが、今、僕は女性とお付き合いするつもりはありません」
みゆき「!」
古泉「そういうわけで、貴方の気持ちに応える事はできません…」
みゆき「…そう、ですか…」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 12:50:55.34 ID:T91mxgAQ0
みくる「振っちゃいました…」ボソボソ
谷口「や、野郎…何て勿体無い真似を!」
ハルヒ「だからうるさいわよあんた」ボソボソ
長門「…」
みゆき「あ、あの!」
古泉「はい?」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 12:55:43.64 ID:T91mxgAQ0
みゆき「だったら、というわけじゃないんですけど…」
みゆき「…今度の日曜日に、お買い物に行くので、付き合って貰えませんか?」
古泉「はあ…」
みゆき「!あ、あの、付き合うって、そういう事ではなくて…その、お友達で、というか…」
国木田「意外な展開だね」ボソボソ
ハルヒ「あの子やるじゃない」ボソボソ
キョン「…でも古泉は付き合う気ないっぽいからな…」ボソボソ
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 13:00:46.78 ID:T91mxgAQ0
古泉「…分かりました、それならお付き合いしましょう」
みゆき「ほ、本当ですか?ありがとうございます!」
ハルヒ「古泉君が戻る前にあたし達は部室へ戻るわよ!」
キョン「お、おう…じゃあな、お前ら」
国木田「うん、また明日…ほら行くよ谷口、起きて」
谷口「…♪俺の忘れ物〜…」ブツブツ
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 13:04:17.85 ID:T91mxgAQ0
PM5:02 文芸部室
キョン「猛アタックだったな…」
みくる「なんだかロマンチックでした…」
長門「…」
ハルヒ「…決めたわ!」
キョン「おい…まさか…」
ハルヒ「日曜日は、2人の行動を監視するわよ!」
キョン「(やっぱり!)…待て待て」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 13:08:49.08 ID:T91mxgAQ0
キョン「当人同士の話なんだから、俺たちはもう良くないか?」
ハルヒ「でも、もし古泉君が心変わりしちゃったら困るでしょ」
キョン「SOS団の活動には…差し障るかもしれんが…」
キョン「(あいつは心変わりなんてしないと思うけどな)」
ハルヒ「そうならない為にも、私たちで監視するのよ!!」
みくる「ええ〜」
ハルヒ「当然古泉君には内緒だから!!いいわね!!」
キョン「やれやれ…」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 13:12:24.00 ID:T91mxgAQ0
PM7:12 キョン宅 自室
キョン「(まあ教えるけどな)…つーわけだ、古泉」
古泉『…了解しました』
キョン「…なんか、面倒になっちまったな」
古泉『高良さんには悪いですが…これで涼宮さんが楽しめるのなら安泰ですよ』
キョン「おいおい……なあ、1つ訊いていいか?」
古泉『なんでしょう?』
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 13:16:19.96 ID:T91mxgAQ0
キョン「お前が普通の人間だったらどうする?」
古泉『…』
キョン「ハルヒがヘンテコパワーを持つこと無く、お前も『機関』に属する事の無い、
普通の奴だったら……誰かと付き合ったりはしたのか?」
古泉『…さあ、どうでしょう』
キョン「さあ、ってお前…」
古泉『失礼、ではまた明日』
キョン「おい、こいず」
ブッ ツー、ツ、ーツー、…
キョン「…」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 13:20:16.72 ID:T91mxgAQ0
日曜日 PM1:15 駅前
キョン「…で、集まったわけだが」
キョン「なんだこりゃ」
ハルヒ「帽子とグラサンだけど?」
キョン「なんでこんなもんが必要なんだ!?」
ハルヒ「尾行といったら変装でしょ、今日はお互い移動するんだから、
こっちも準備しないと」
キョン「あのなあ…」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 13:23:59.78 ID:T91mxgAQ0
ハルヒ「はい、コレは有希とみくるちゃんの!」サッ
長門「…装着完了」スチャ
みくる「ふええ、前が良く見えません…」
キョン「…おい、コレはなんだ」
ハルヒ「付け髭がどうかしたの?」
キョン「俺はこんなの付けないといかんのか!?」
ハルヒ「そうよ、男は付け髭でしょ、さっさと付けなさい!」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 13:27:22.70 ID:T91mxgAQ0
ハルヒ「あははははは!!」
キョン「お前が付けろって言ったんだろ!!」
長門「…ユニーク」
みくる「キョンくん、熊さんみたいです…」
キョン「(せめて口髭なら良かった…顎鬚かよ!!しかももみ上げまであるボッサボサの!!)」
ハルヒ「あははははは…あ、来たみたいね」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 13:30:10.29 ID:T91mxgAQ0
みゆき「お待たせしました、済みません私から誘ったのに…」
古泉「いえ、僕も今来た所ですよ」
みゆき「そうですか?」
古泉「ええ、では行きましょうか」
みくる「古泉君、30分前から来てたのに…」
長門「ジェントルマン」
ハルヒ「あんたとは大違いね」
キョン「うるさい!」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 13:40:01.11 ID:T91mxgAQ0
PM 1:38 デパート内 本屋
みゆき「古泉君はどんな本を読むんですか?」
古泉「そうですね…普通の小説も読みますが、歴史物とか、エッセイも読みますね」
古泉「高良さんはどうですか?」
高良「れ、恋愛小説とか…あ、あと、少女漫画とかも…」
古泉「へえ、よろしいじゃないですか」
ハルヒ「…なんか普通にいい雰囲気ね」
みくる「楽しそうですね…」
キョン「アレ?長門がいない…あ、普通に本読んでる!」
長門「……」パラパラ
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 13:49:57.26 ID:T91mxgAQ0
PM 2:12 デパート内 CD&DVDショップ
〜♪シャカシャカ
みゆき「コレが最新の曲ですか…」
古泉「音楽はお聴きにならないので?」
みゆき「あ、J−POPとかはあんまり聴かないんですけど、他は…」
ハルヒ「会話も普通に成立してるわ…」
キョン「とはいえ、只の買い物してるんだろ?」
みくる「…長門さん、そのCD気になるんですか?」
長門「…」
「生ーまーれーまーたー育ーつー♪」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 13:59:56.45 ID:T91mxgAQ0
PM 2:46 デパート内食品売り場
古泉「高良さんは、和菓子が好きなんですか?」
みゆき「はい…お恥ずかしながら…」
古泉「僕も和菓子は好きですよ」
みゆき「え、本当ですか?」
古泉「はい、特に…」
みくる「お菓子見てますね…」
ハルヒ「みたいね」モグモグ
キョン「何平然と試食してんだ」
店員「あ、あのお嬢ちゃん?確かに試食なんだけど…」
長門「…」モグモグモグモグ
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 14:03:56.14 ID:T91mxgAQ0
PM 3:10 デパート内 ファッションショップ
みゆき「コレ、可愛い…」
古泉「着てみたらどうですか?」
みゆき「いいんですか?」
古泉「ええ、お待ちしてますよ」
キョン「もう、普通のデートじゃねえか…なあハル」
ハルヒ「みくるちゃん、コレなんてどう!?」
みくる「あたしはコレがいいですー」
キョン「お前ら…」
長門「…」
キョン「あとお前服には無関心なのな」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 14:10:18.24 ID:T91mxgAQ0
PM 4:31 喫茶店
みゆき「今日はありがとうございました」
古泉「いえ、こちらこそ」
みゆき「済みません、私の行きたいところばっかりで…」
古泉「とんでもない、今日は貴女の買い物だったのですから…」
ハルヒ「…普通に終わったわね」
みくる「普通に終わりましたね」
キョン「見事なまでに普通だったな」
長門「…」ヂュルルル
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 14:13:57.33 ID:T91mxgAQ0
ハルヒ「キスの1つも無かったわね」
キョン「そりゃ友人どうしの買い物だからな…だいたいあの2人が恋仲になったら
困るんじゃなかったのか?」
ハルヒ「それはそれ、これはこれよ…見せ場の1つも無かったし」
キョン「何が見せ場だ(恐ろしく勝手な奴…)」
ハルヒ「でも…」
ハルヒ「いいなあ…」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 14:18:52.73 ID:T91mxgAQ0
キョン「いいなあ…ってあの2人がか?」
ハルヒ「!!ち、違うわよ!そういうつもりじゃ…」
キョン「そうか…そいつは知らなかったぜ…」
ハルヒ「違うわよ!だいたい恋愛なんて精神病みたいな…」
キョン「お前が古泉を好きだったとはな」
ハルヒ「…は?」
みくる「…」
長門「…」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 14:25:52.22 ID:T91mxgAQ0
キョン「古泉はあの顔だからな、それにしてもお前まであいつに惚れてたとは」
ハルヒ「…」
キョン「ま、なんだかんだお前も女だからな、気持ちはわからんでもないぞ」
みくる「きょ、キョンくん…」
キョン「お前は告白しないのか?あ、団内恋愛は禁止とか言った手前何も言えないのか」
長門「…」
キョン「心配するな、別にお前が規則破ったって今更…」
ハルヒ「…の…」
キョン「?」
ハルヒ「こんの…バカキョオオオオオオン!!!」
バコーン!!
キョン「痛え!」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 14:29:56.22 ID:T91mxgAQ0
キョン「何しやがる!!」
ハルヒ「うるさい!!あんたなんか死んじゃえこのアホキョン!!」
スタスタスタ
キョン「お前金払ってから…」
ハルヒ「あんたが払え!!」
バタン カランカラーン
みゆき「ビックリしました…何でしょうか?」
古泉「さあ…大方痴話喧嘩といったところでしょう(貴方達は僕を尾行してたんじゃないのですか?)」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 14:35:52.36 ID:T91mxgAQ0
キョン「てて…何だあいつ…」
みくる「あの…キョンくん…」
キョン「はい?」
みくる「涼宮さんは…古泉くんが好きという意味で言ったんじゃ…」
キョン「…そうなんですか?」
みくる「はい…」
キョン「だからってあんなに怒る事ないだろ…」
みくる「いえ…その…好きな人は多分いると思うんですけど…」
キョン「そうなんですか?一体誰なんですか?」
みくる「…」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 14:40:16.24 ID:T91mxgAQ0
みゆき「あの…今日はありがとうございました」
古泉「はい」
みゆき「それで…その…言わないでおこうと思ったんですが…」
古泉「…?」
みゆき「私、…やっぱり古泉君の事…!」
ピリリリリリ
みゆき「・・・え?」
古泉「…!」
みくる「あ…!」
長門「…」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 14:46:15.31 ID:T91mxgAQ0
古泉「済みません、急用が出来ました」
みゆき「あ、あの…?」
古泉「お代はここに…では、失礼します」
タタタタタ…
みゆき「古泉君!?あ、御馳走様でした!」
カランカラーン
キョン「何だ?」
長門「局地的非侵食性融合異時空間の単独発生を確認」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 14:50:45.31 ID:T91mxgAQ0
キョン「それって…古泉の言う『閉鎖空間』の事か?」
長門「そう」
キョン「もしかして…」
長門「原因は貴方の不用意な発言」
長門「それにより涼宮ハルヒは精神的な不調和をきたした」
キョン「(古泉ィィィィィィ!!済まん!!!)」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 14:55:14.86 ID:T91mxgAQ0
キョン「でも…いくらなんでもあそこまで怒る事…」
みくる「あの…キョンくんは本当に分かってないんですか…?」
キョン「何がです?」
みくる「…もういいです、知りません」プイ
キョン「朝比奈さん!?(俺何かまずい事言ったか!?)」
キョン「…で長門、問題は無いのか?」
長門「現時点では特に問題は無い、古泉一樹達に任せれば…」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 14:59:06.57 ID:T91mxgAQ0
長門「…訂正、問題が発生した」
キョン「え?」
長門「高良みゆきの消失を確認した」
キョン「!?」
長門「恐らく局地的非侵食性融合異時空間に送られたと思われる」
キョン「何でだ!?」
長門「理由は不明」
みくる「ど、どうしましょう…」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 15:05:33.66 ID:T91mxgAQ0
長門「イレギュラーな事態、恐らく古泉一樹達も把握していないと思われる」
キョン「マジかよ…」
長門「…今から局地的非侵食性融合異時空間に向かう」
キョン「長門!?」
長門「高良みゆきを救うべきだと判断 違う?」
キョン「…いや、違わない!!頼む長門!!」
長門「了解」
長門「@9mpawotgrjg83j4kpw[a041pq]3-.b5@-4k2」
ブワッ
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 15:12:45.29 ID:T91mxgAQ0
閉鎖空間内
みくる「なんかコワイです…」
キョン「…それより、長門」
長門「高良みゆきはこちらの方角」
キョン「行くぞ!」
神人「オオオオオオ」
ドゴーン…
古泉「(たいした事は無いようですね…)」
古泉「それ!!」グワッ
ズパッ(神人の腕を斬る)
神人「ギャオオオオ」
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 15:16:51.63 ID:T91mxgAQ0
古泉「(仲間の皆も頑張っている様ですし…すぐに終わらせて…)」
みゆき「…古泉君!?」
古泉「た…高良さん!?(何故閉鎖空間内に!?)」
みゆき「ここはどこですか!?なんで古泉君は飛んでいるんですか!?」
古泉「それは…!」
神人「ギャオオオオ」
ドコーン!!!!
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 15:22:11.51 ID:T91mxgAQ0
みゆき「きゃあああああああ!!」
古泉「高良さ…!」
ガラガラガラ
古泉「(しまった、ビルの瓦礫が!!)」
古泉「間に会わ…!!」
長門「mlvq3-0:pi2:-sfvawhjyjrsb41mfabdh」
ドドドドドーン…
古泉「…!長門さん!?」
長門「防御壁の構成をした」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 15:25:12.65 ID:T91mxgAQ0
キョン「しっかり…大丈夫か!?」
みくる「どこかぶつけたんじゃ…」
長門「意識を失っているだけ、問題ない」
古泉「良かった……後は神人を!!」
グオオオオオオ…
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 15:33:47.25 ID:T91mxgAQ0
PM 4:57 近くの公園
長門「…高良みゆきが空間内に送られた原因は、貴方が彼女の事を考えていたため」
古泉「…」
長門「貴方はあの空間内に入る時は、自身の精神と空間との波長をシンクロさせる」
長門「今回は、突入の際に彼女の事を強く考えてしまったため、近くにいた
彼女自身の精神ごとリンクしてしまい、結果、彼女も取り込んでしまった」
古泉「そうですか…」
キョン「済まん古泉!!俺がハルヒを怒らせなければ…」
キョン「余計な人も巻き込ませてしまった…」
古泉「いえ…高良さんの事自体は、僕が至らなかったせいです…」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 15:37:30.04 ID:T91mxgAQ0
古泉「…長門さん、1つお願いがあります」
長門「何?」
古泉「…彼女の、この数十分の記憶…それと、僕に対する特別な感情を消すことはできますか?」
みくる「!?」
キョン「古泉!!それは…」
古泉「僕が何をしようとしてるのか、分かっていないわけではありません」
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 15:42:39.78 ID:T91mxgAQ0
長門「…」
古泉「いずれ彼女には諦めて貰うつもりでしたから…」
キョン「古泉…」
古泉「やはり、僕は女性とお付き合いをするわけにはいきません」
古泉「実際、機関の仕事はいつ入るか分かりませんし、デートだって満足には出来ませんよ」
古泉「何より、滅多に起こってほしくはありませんが、今回の様な事に巻き込みたくは無い…」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 15:48:34.06 ID:T91mxgAQ0
長門「・・・了解した」
古泉「最後にいいですか…?」
スッ
みゆき「スー…スー…」
古泉「…高良さん、申し訳ありません、やはり貴女とお付き合いするわけにはいきません」
キョン「…」
古泉「…しかし、今日の貴女との時間は、とても楽しかったですよ…」
みくる「古泉くん…」
古泉「今に、貴女の前に、素敵な男性が現れる事を祈っています…」
古泉「…長門さん」
長門「l;gf0ojrmegn@9:q:-klfnhjqga/lo」
シュワアアアアア
みゆき「古泉、く…」
99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 15:52:31.19 ID:T91mxgAQ0
数日後 AM 8:15 北高 教室
キョン「な、なあハルヒ、ここに映画館のチケットが2枚あるんだが…」
ハルヒ「…はあ?」
キョン「今度の休み、一緒に行かないか!?」
ハルヒ「…何それ、デートの誘い?」
キョン「まあ、デートというか…その…」
キョン「(くそう…)」
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 15:55:44.77 ID:T91mxgAQ0
古泉『確かに、楽しい時間を邪魔されたのはいささか怒りを感じます…』
キョン『う…』
長門『私に余計な仕事をさせた』
キョン『長門…』
みくる『キョンくんは、あたしを怒らせました…』
キョン『(それはいまだに分からないんですが…)』
古泉『罰として…』
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 15:59:38.84 ID:T91mxgAQ0
古泉『涼宮さんを、デートに誘って下さい』
キョン「(なんちゅう罰ゲームだ…)」
ハルヒ「あんたが、あたしを…?」
キョン「ま、なんだ、その…」
ハルヒ「…あたしを口説くなんて、1000年早いのよ!!」
キョン「いや、あのな…?」
ハルヒ「でも…あんたがどうしてもって言うなら、行ってもいいわよ…」
109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 16:09:55.25 ID:T91mxgAQ0
キョン「ほ、本当か!?」
ハルヒ「か、勘違いしないで!あんたが誰かとデートに行くなんて、未来永劫ありえないから、
仕方なく団長のあたしが機会を与えただけなんだからね!!」
キョン「何だよそりゃ…じゃあ映画観にいこうな(ま、よしとするか)」
ハルヒ「ふん!(キョンとデート…嬉しい…って何考えてるの私!)」
谷口「お前ら…やっぱりそういう仲だったんだな…」
国木田「お似合いだもんね」
キョンハルヒ「違う!!」
111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 16:15:35.97 ID:T91mxgAQ0
ギャーギャー…
みくる「上手くいったみたいですね」
古泉「どうでしょうか?あのお2人ですから、簡単には行かないと思いますが」
長門「同意する」
みくる「そうですね、キョンくん、涼宮さんの気持ちは全く分かってないみたいですから」
長門「彼の鈍感さは異常」
古泉「まあ、これで涼宮さんの機嫌も直るでしょうし、罰ゲームも兼ねられますから一石二鳥ですよ」
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 16:31:59.52 ID:T91mxgAQ0
みくる「でも、本当に良かったんですか古泉くん?」
古泉「はい?」
みくる「高良さんとお付き合いすれば、きっと楽しい思いができたと思うんですけど…」
古泉「…まあ、確かにそれもそうでしょう」
古泉「でも、皆さんと、SOS団で活動する事の方が、僕にとっては貴重に思えてならないんです」
みくる「古泉くん…」
長門「…」
だって、こんな素晴らしいメンバーと一緒にいられるんですよ?
これ以上、望むものなどありはしませんよ
完
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/21(水) 17:01:37.55 ID:T91mxgAQ0
昨夜ラジオでアッー!ネタ聴いたからかな…朝起きたらケツがメチャ痛かった
…汚くてすいません>>1です
元は「古泉ってモテるっぽいけどそういう描写あんまりないよな」
「じゃあ自分で書けばいいんだ!!」という思考からきてます
でも思ったより短くなっちゃった…
SSの案はいくつかあるし書きたいけど時間が無いのでそうもいかず
誰か1ヶ月位変わってくれないかな…
というわけでこんな駄文見ていただいてありがとうございました
消失映画化オメ!