94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 18:50:42.75 ID:PIxvTuLy0
橘「………」
キョン「おい」
橘「………」
キョン「もうバレてるぞ」
橘「………」
キョン「…出てこい」
橘「よく見破りましたね…」
キョン「玄関に靴が揃えて置いてあったからな…」
橘「………抜かったのです…」
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 18:56:54.71 ID:PIxvTuLy0
橘「でもベッドの下にいるとよく解ったのですね…褒めてあげるのです…」
キョン「お前、たまに思ってること声に出しちまうことあるだろ…」
橘「…………たまに……出てました?」
キョン「思いっきりな…正直ビビった」
橘「そうでしたか…まあそれは置いといて…」
キョン「出ようか」
橘「……ややっ…水着のお姉さんの本発見なのです…」
キョン「………」
橘「キョンさんも男の子ですねえ…」
キョン「………」
橘「中身見ちゃうのです…ん…?」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 19:01:27.88 ID:PIxvTuLy0
橘「キョンさん…」
キョン「なんだ」
橘「懐中電灯とか無いのですか?暗くてよく見えないのです…」
キョン「何様だ…」
橘「あれ?いいんですか?キョンさんの弱み、握ってるのですよ?」
キョン「仕方ねえ…ここ置くぞ」コト
橘「お手数かけるのです…よっ」
キョン「かかったな」ガシ
ズルズルズルズル…
橘「ひゃあ!」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 19:05:16.08 ID:PIxvTuLy0
橘「離すのです!離すのです!」ピチピチ
キョン「暴れるな…鰹かお前は…」
橘「キョンさん秘蔵の一冊がどうなってもいいのですか!」
キョン「ヤンジャンだぞ…それ…」
橘「あ…」
キョン「探してたんだ」
橘「……」
キョン「じゃ、帰ろっか…」
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 19:13:12.21 ID:PIxvTuLy0
橘「帰るのです…でもその前に…」
キョン「まだ何かあるのか?」
橘「引っ張られた時、何かに引っ掛けて怪我しちゃったのです…」
キョン「なに!?悪かった、そんなつもりじゃ無かったんだが…」
橘「ずうずうしいお願いなのですが…絆創膏とかあったら分けて欲しいのです…」
キョン「ちょっと怪我の具合を見せてくれ」
橘「あう…場所が場所なので…自分で貼るのです…」
キョン「すまない…ええっと…確かこの辺に…」ガサガサ…
キョン「あった…橘、コレで…」
橘「………隙だらけなのです…」
キョン「…………」
キョン「………出てこい…」
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 19:19:36.58 ID:PIxvTuLy0
橘「……キョンさん…」
キョン「なんだ」
橘「今日のキョンさん、テンション低いのですね」
キョン「疲れてるから早く寝たいんだ…」
橘「私は気にしないでください」
キョン「そうもいくか」
橘「………」
キョン「………」ピッピッピ…
橘「どこにかけたですか?」
キョン「佐々木んとこだ…引き取ってもらう」
橘「佐々木さんなら家族で旅行に行ってるのです」
キョン「…」プツ
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 19:25:13.78 ID:PIxvTuLy0
キョン「要求は何だ…」
橘「流石キョンさん、話が早いのです」
キョン「佐々木側に付け…か?…そういう後が面倒なのは御断りだ」
橘「どんなならいいんですか?」
キョン「すぐ片付く要求だ」
橘「…………」
橘(今日一緒のおふとんで寝てもいいですか…)
橘「えと…」
キョン「言うだけ言ってみろ」
橘「あの…」
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 19:33:13.77 ID:PIxvTuLy0
キョン「早くしてくれないか」
橘「いっ……おふ………こっち側に付けってことなのです!これが要求なのです!」
キョン「はぁ…」
橘「………?」
キョン「いい加減にしろよ橘…」
橘「………ぅ…」
キョン「出てこい」
橘「……いやです…」
キョン「出てきなさい」
橘「……叱る?」
キョン「怒らないから出てこい」
橘「……絶対怒るのです、だから出ないのです…」
キョン「橘ぁッ!!!」
橘「!!!!!」ビクーン!!
111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 19:42:54.99 ID:PIxvTuLy0
キョン「何しにきたんだ?俺を怒らせに来たのか?そうなんだな?」
橘「あ…ちが…」ブルブル
キョン「もう知らん、勝手にしろッ!」
橘「ぁぅ…そんな…つもりは…ごめ…ごめ…なさい」ビクビク
キョン「何だって!?ハッキリ言えッ!言えよッ!」バンッ
橘「!!!…………ぁぅぅ〜…」ガタガタ
キョン「解った…好きなだけそこにいろよ…俺は漫喫に行くからな…じゃあな」
橘「…ま…って…まっ……て…出……ます……行か……な…い」カクカク…
バタンッ!!
橘「……………」
橘「…………」
橘「ふぇ…ひっ…ぇひぇ…う゛え゛えええ〜…」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 20:33:00.44 ID:PIxvTuLy0
橘「うっうっう…うっく…うっう…」フルフル
何しにきたんだ?俺を怒らせに来たのか?そうなんだな?
もう知らん、勝手にしろッ!
何だって!?ハッキリ言えッ!言えよッ!
解った…好きなだけそこにいろよ…俺は漫喫に行くからな…じゃあな
橘「あっううぅうう〜……ぶわぁあああ〜…はう…はうぁあ〜…」ブワー
キィ…
妹「あのぅ……」
橘「ふえ?」
妹「けんか?」
橘「ぐすっ…いいえ…私が悪いのです…私が…私…なんであんなこと…しちゃ…うえぇ〜…」
妹「あのね、えとね、きっとキョン君、じきに帰ってくると思うの」
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 20:35:44.98 ID:PIxvTuLy0
橘「えぐっ…ひぐ…なんでそう思うのですか?」
妹「昔あたしが悪戯してキョン君の工作壊しちゃったときもね、ああやって出てっちゃったの…」
橘「………ひっく…」
妹「でもね、あたしが泣きながら壊した工作をね、できるだけ元通りにしようとしてたらね」
妹「キョン君たら、いつの間にか帰ってきててね、あたしの頭をね、優しくぽこってやって、もうするなよ…って…」
妹「それで、あたしがもうしないよって言ったらね、買ってきたシュークリームくれるの。そういうひとなの」
橘「だって…それは…あなたが身内だからなのです…私は違うのです…きっと…嫌われ…ぐひっ…ひぃぃ〜ん」
妹「みうちだからわかるのです!安心無用なのです!」
橘「不安なのです…不安なのです…」
モノカゲ
キョン(ぬうぅ…奴め…余計なマネを…)
127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 20:42:12.53 ID:PIxvTuLy0
妹「ここでゆっくりしてるといいよ!じゃあね」
橘「…でもぉ……」
ガチャ
妹「!!」
キョン「…」
妹(遅いよー!キョン君のカノジョ?)ジェスチャー
キョン(違う)
妹(来てくれると思ってたよ〜)
キョン(ほっとけ…)
妹(シュークリーム買った?あたしのぶんもある?)
キョン(それなんだが…)
妹(鮭おにぎり!?何考えてるのキョン君!)
キョン(これしかなかったんだよ…)
橘「きっと私がいる限り帰ってこないのです…もう帰ろう…」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 20:47:44.22 ID:PIxvTuLy0
ガチャ…
橘「!!」
妹「!!」
キョン「…」
妹「ごゆっくりっ」ピュー
橘「……あっ…」
キョン「……」
橘「………あ…う…」
キョン「…………」
橘「さよならなのですっ」
キョン「まてい」ガシ
橘「…………」
キョン「何か言うことあるんじゃないか?」
橘「ごめんなさい…なのです…」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 20:50:07.51 ID:PIxvTuLy0
キョン「はぁ…まあ入れよ…」
橘「でも〜…うぅ〜…」
キョン「飯食ってないんだろ?食ってけよ…」
橘「はい…」
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 20:59:56.95 ID:PIxvTuLy0
キョン「ほら、あいつから聞いただろ…そういうことだ」
橘「シュークリームだと聞きました…」
キョン「文句つけるな…食わんのか?」
橘「頂くのです…」
キョン「……橘…」
橘「あい…」モクモク
キョン「さっきは大声あげて悪かった…疲れててな…」
橘「悪いのは私なのです…調子こきすぎたのです…」モクモク
キョン「何せハルヒが『キョンの脳内麻薬を出す』とか言い出してな…バキを貸したのが間違いだった…」
橘「………」モクモク
橘「…………」
橘「ふぇえええ〜…」ブワ
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 21:04:32.76 ID:PIxvTuLy0
キョン「突発的に泣き出すなよ…」
橘「だっで…いつものキョンさんだから…安心したら……ごめんなさい〜」
キョン「あ〜あ〜、悪かった…ほれ鼻水拭け」
橘「あんなに怒鳴るなんて酷いのです!酷いのです!」
キョン「眠くてイラついてたんだよ…悪かったって…」
橘「嫌われたかと思っちゃいました…」
キョン「嫌われるようなことすんなよな…」
橘「あい…」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 21:09:50.67 ID:PIxvTuLy0
橘「ご馳走様でした…今日はもう帰りますね…」
キョン「送ってくぞ」
橘「すぐそこの駅なので大丈夫なのです」
キョン「駅?電車あるのか?」
橘「はうっ…終電逃したのです…」
キョン「仕方ないな…泊まってくか?」
橘「…………」
キョン「どうすんだ?」
橘「……断ったら私のこと、嫌いになりますか?」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 21:20:11.11 ID:PIxvTuLy0
キョン「あん?…いや…別にそんなことは無いが…」
橘「じゃあ…お言葉に甘えさせてもらうのです…」
キョン「そうしとけ…じゃあ客室に布団を…」
橘「キョンさんの部屋がいいって言ったら…嫌いになりますか…?」モジモジ
キョン「何?」
橘「………」
キョン「…そんなことも…無い…」
橘「一緒の…おふとんで…寝たら……」
キョン「おいおい…」
橘「嫌いになりますかぁ…!?」
キョン「汚いぞ橘………解ったよ…そんな泣きそうな顔すんの止めてくれ…」
橘「キョンさんの弱点を発見なのです!ざまあみろなのです!これからちょくちょく使わせてもらうのです!あははっ」
キョン「コイツ…やっぱり放り出しておけば良かったかな…」
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 21:30:29.56 ID:PIxvTuLy0
橘「キョンさん…」ドキドキドキ
キョン「んー…」
橘「なんでそんなに平然としてるのですか…?」ドキドキドキ
キョン「なにがー…」
橘「何がって……女の子と同じお布団なのですよ……?」ドキドキドキ
キョン「しょっちゅう妹が潜り込んでくるからかな……もう寝ろよ…」
橘「歳を考慮するのです!あの子は小学生なのです!」ドキドキドキ
キョン「言動を見る限り大差ないね……俺もう寝るぞ…」
橘「………」ドキドキドキ
橘「………キョンさん…もっとそっち行ってもいいですか…」バクンバクンバクン…
キョン「んー…」
橘「ゴクリ…では…」モゾモゾ
橘(ひゃあああああ!!)
橘(ひゃああああああああああああ!!)
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 21:43:38.22 ID:PIxvTuLy0
橘(ひゃあ……ひゃあ……)
橘(だいぶ落ち着いてきたのです…)
橘(キョンさんに嫌われずに済みました…安心なのです…)
橘(キョンさんは厄介な男性なのです…不安にさせたり安心させたり…)
橘(今だって…こうして服の端をつまんでいるだけで…それだけで凄く安心するのです…)
橘(眠くなってきたのです…眠る前に…今後の課題は…)
橘(嫌われないだけじゃなくて…好きにさせるどりょくを…むにゃ…)
橘(いつか…いつの日か…)
キョン「うーん…」ゴロリ…ギュ…
橘(ひゃあ!!)
おし まい
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/19(月) 21:59:48.87 ID:PIxvTuLy0
森さん佐々木朝倉橘は虐げて輝く
長門をいじめるな