1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:11:42.46 ID:GQl0yFQk0
長門「…………」
みくる「ちゃんとお風呂入ってます?」
長門「月に一度は体を洗浄している」
みくる「えっ、月に一回しかお風呂入らないんですか?
ありえませぇん。それは不潔ですよ〜」
長門「私が雑菌や不衛生による病気に掛かる事はない」
みくる「そういう問題じゃないですよ〜? だって臭いますもん
臭いなあ〜臭い」
長門「…………」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:14:31.67 ID:GQl0yFQk0
翌日
キョン「なあ、長門。お前肌赤くないか? 肌荒れか?」
長門「秒速200回の速度で体をスポンジで擦ったらこうなった」
キョン「……なんでまた、そんな事」
長門「特に意味はない」
キョン「そ、そうか。長門もたまには無意味な行動するんだな」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:18:33.10 ID:GQl0yFQk0
みくる「長門さん、がんばって体洗ってきたんですね。くすくす」
長門「…………」
みくる「長門さんって臭いですね」
長門「…………」
みくる「まだ臭いますよぉ?」
長門「体表面の洗浄は行った」
みくる「制服が臭うんじゃないですか? なんかシワシワで黒ずんでるし……
お醤油の染みとかご飯粒とかついてますよぉ?」
長門「…………」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:20:25.04 ID:GQl0yFQk0
みくる「最後に制服洗ったのいつですかぁ?」
長門「…………制服の洗浄は行ったことがない」
みくる「ええ? ほんとうですか? かなり引いちゃいました。
そんな汚い制服で学校に来て恥ずかしくありません?」
長門「別に」
みくる「不潔だと男の子に嫌われちゃいますよ? くすくす」
長門「…………」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:23:45.87 ID:GQl0yFQk0
翌日
キョン「長門、なんで今日は……ジャージなんだ?」
長門「新しい制服を注文している」
キョン「今まで着てたのはどうした?」
長門「廃棄した」
キョン「なんでまた……」
長門「特に意味は無い」
キョン「そ、そうか」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:29:29.15 ID:GQl0yFQk0
みくる「制服捨てちゃったんですか? 洗えばいいのに。
長門さんらしいですね。くすくす」
長門「…………」
みくる「ね、長門さんの靴ってマジックテープで止める奴なんですね」
長門「履き易い」
みくる「この時間平面上の女の子は普通そんなの履きませんよ?
そういうのって、新聞配達のおじさんがよく履いてますよね。くすくす」
長門「…………」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:31:57.85 ID:GQl0yFQk0
みくる「ねぇねぇ、それってどこで買ったんですか? 教えてください」
長門「4丁目の安売り靴店にて680円で購入した」
みくる「あの有名メーカーの偽者ばかり売ってる変な靴屋さんですか?
あんなところ、女の子はいきませんよぉ」
長門「…………」
みくる「私がよく行くお店に連れていってあげましょうか?」
長門「いい」
みくる「いつでもお付き合いしますから言ってくださいね。くすくす」
長門「…………」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:35:42.63 ID:GQl0yFQk0
翌日
キョン「お、おい長門。それ体育の上履きじゃないのか」
長門「そう」
キョン「なんでそんなの履いてるんだ?」
長門「特に意味はない」
キョン「そ、そうか(最近の長門は意味のない事に凝ってるのか?)」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:39:36.72 ID:GQl0yFQk0
みくる「長門さん、もしかしてあの靴捨てちゃったんですか? くすくす」
長門「…………」
みくる「ところで長門さんのお弁当って、どうしていつも
ご飯と茶色いオカズ一種類しか入ってないんですか」
長門「楽だから」
みくる「栄養とか偏りません?」
長門「別に」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:41:08.39 ID:GQl0yFQk0
みくる「あんなお弁当だからいつも部室で食べてるんですか?
人に見られると恥ずかしいですもんね。くすくす」
長門「…………」
みくる「お弁当作りって大変ですもんね。あたしも勉強してますからぁ。
お弁当の本、お貸ししましょうか?」
長門「いらない」
みくる「読みたかったらいってくださいね。くすくす」
長門「…………」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:45:36.19 ID:GQl0yFQk0
翌日
キョン「あれ? ゴミ箱にコンビニ弁当の空箱が捨ててあるけど、
こんなの誰が食ったんだ?」
長門「私」
キョン「お前いつも自分の弁当もってきてなかったか?」
長門「これからはコンビニエンスストアで購入する」
キョン「そ、そうか。まあコンビニ弁当も結構美味しいからな」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:51:00.57 ID:GQl0yFQk0
みくる「長門さん、コンビニのお弁当はあんまり体によくないですよぉ?」
長門「今日はなに。何が言いたいの」
みくる「え? 何もないですよ」
長門「そう」
みくる「ね、長門さん。長門さんのお家に遊びに行ってもいいですか?」
長門「あなたは私が苦手だったはず。私の家に来る理由などない」
みくる「長門さんと遊びたいだけですよぉ。行っちゃいけませんか?」
長門「…………」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:56:42.52 ID:GQl0yFQk0
みくる「お邪魔しまぁす」
長門「…………」
みくる「長門さん、なんだか床がベタベタするんですけど、ちゃんとお掃除してますう?」
長門「たまに」
みくる「そうですか? カピカピのご飯やら虫さんやらいっぱい落ちてますけど」
長門「…………」
みくる「相変わらず何も無いお部屋ですね。え、ちょっと、パンツをこんなところに
脱ぎ捨てたらだめですよぉ」
長門「問題ない」
みくる「お友達とか遊びにきたら恥ずかしいですよ? あ、お友達いないんでしたっけ」
長門「必要ない」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:04:28.36 ID:GQl0yFQk0
みくる「友達、欲しくないんですかぁ?」
長門「別に」
みくる「それは寂しいですよぉ。……ひやぁ……台所ベタベタじゃあないですか。
これじゃあゴキブリさんがいっぱい出ますよ?」
長門「特に昆虫に不快感を感じない」
みくる「そういう問題じゃあ……うわぁ……生ゴミの臭いが……
ちゃんとこまめに捨てないとダメですよ?
こんなんじゃあ彼氏さんが出来ても振られちゃいますよぉ?」
長門「必要ない」
みくる「必要ありますよぅ。長門さんだって女の子なんですから。
ね、冷蔵庫開けていいですか?」
長門「構わない」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:12:17.35 ID:GQl0yFQk0
みくる「あのぅ長門さん……どうしてキャベツしか入ってないんですか?
それに何か臭いですよ……」
長門「カレーとキャベツがあれば充分。普段はコンビニエンスストアで弁当を購入している」
みくる「だめですよそんな食生活はぁ……わ、奥の方のキャベツ腐ってますって。
捨てますよぉ?」
長門「まだ食べられる。問題ない」
みくる「なんだか台所にいたら吐き気がしてきました……うっ……
ね、徹底的にお掃除しませんか?」
長門「必要ない。もう出て。お客さんはこんなところに入るべきではない。出て」
みくる「わ、わわ、わかりました出ます」
長門「お茶を出すから居間で大人しくしていて」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:15:45.03 ID:GQl0yFQk0
長門「……(イライラ)……(イライラ)……」
コポコポ……
長門「お茶………………どこ?」
みくる「ひ、ひやぁあぁぁぁああ!」
長門「何をしているの?」
みくる「長門さん……このペットボトルに入った黄色い液体、もしかして……」
長門「…………」
みくる「だめですよぉ……こんなところにしたら」
長門「私の自由」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:22:46.06 ID:GQl0yFQk0
みくる「長門さん、いつもこんなお布団で寝てるんですか?
なんだか黒ずんでジメジメしてますよう……」
長門「寝るだけだから問題ない」
みくる「不潔ですよこんなのぉ……あれ? なんだろう、このノート」
長門「!!」
みくる「自作小説……? これ、長門さんが書いたんですか?」
長門「それは見ないで」
みくる「ええと……『私の恋慕う彼にまとわりつくみるくという女狐。彼女は胸ばかり大きくて知能が低い
典型的な阿婆擦れであり……』」
長門「帰って」
みくる「わわ、なんでですかぁ」
長門「帰って」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:26:57.44 ID:GQl0yFQk0
翌日
キョン「あれ? 長門が来てないなんて珍しいな」
古泉「学校を休んでおられるようですが」
ハルヒ「有希、病気でもしたのかしら……。
みんなでお見舞いにいきましょう!」
ピンポーン
ハルヒ「有希、風邪でもひいたの?」
長門「部屋の掃除をしていた」
ハルヒ「掃除? そんなことで休んだの? じゃああたしたちも手伝うわ」
長門「いい。一人でやりたい」 ガチャ
ハルヒ「どうしたのかしら、変ね、有希」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:32:43.40 ID:GQl0yFQk0
翌日
みくる「長門さん、お部屋は綺麗になりましたぁ?」
長門「…………」
みくる「ちゃんと綺麗になってるか見てあげますよぉ?」
長門「いらない」
みくる「綺麗になってるならいいんですけど……
ねえ長門さん、今度みんなで遊園地にいくことになったの
知ってます?」
長門「昨晩涼宮ハルヒから電話があった」
みくる「長門さん、どんなお洋服でくるんですか?」
長門「制服」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:35:38.00 ID:GQl0yFQk0
みくる「そんなのダメですよぉ。私服でこないと」
長門「どうして」
みくる「浮いちゃうじゃないですかぁ。恥をかいてもいいんですか?」
長門「…………」
みくる「可愛いお洋服できてくださいね? お醤油の染みとかつけてきちゃだめですよ」
長門「…………」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:40:25.94 ID:GQl0yFQk0
翌日
キョン「さあて、コンビニ寄ってジャンプでも買って帰るか」
キョン「ジュースもついでに、と」
キョン「すいません、肉マンください」
長門「490円」
キョン「小銭あったかな……はい」
長門「…………」
キョン「…………」
長門「…………」
キョン「お前、何してるんだ……」
長門「アルバイト」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:45:30.50 ID:GQl0yFQk0
キョン「アルバイトってお前……いやその、何の意味が……
お前、お金とか稼ぐ必要あるのか?」
長門「宇宙基本条約が改正されて、知的レベルの低い文明における通貨やそれに類する物品の作成は
条約違反となった」
キョン「よくわからんが、お金が欲しいんだな?」
長門「そう」
キョン「5000円ぐらいなら貸せるが」
長門「大丈夫」
キョン「そ、そうか。まあ困ったら言ってくれ」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:49:17.96 ID:GQl0yFQk0
店長「ちょっと長門くん、君お客さんからクレームきてるよ!
愛想悪いって!」
長門「…………」
店長「前に働いていた喜緑くんの紹介だから雇ってあげたけど、
そんなんじゃ困るんだよ!」
長門「申し訳ない」
店長「ちょっと、笑顔でいらっしゃいませって言ってみてよ」
長門「いらっしゃいませ」
店長「無表情じゃダメだっていってるだろう!ほら、こんな感じで!
いらっしゃいませ!」
長門「いらっしゃいませ」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:51:12.11 ID:GQl0yFQk0
翌日
キョン「どうだ、バイトの調子は?」
長門「解雇された」
キョン「え、クビになったのか?」
長門「そう」
キョン「なんでまた……」
長門「…………」
キョン「(まあ、大体理由はわかるが)」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:58:42.43 ID:GQl0yFQk0
翌日
警備員「君、新人のバイトの子やね? 研修ついでにいきなり棒振りさせて悪いけど、
向こうで合図したら車止めるんやで」
長門「わかった」
長門「…………」
長門「…………」
DQN「おいこらてめー!! なんで俺を止めるんだよ! 後ろの止めろや!!」
長門「…………」
DQN「なんかいえやこらぁ! おい! 責任者呼べこらあ!」
長門「申し訳ない」
DQN「あ? 何いってんのかきこえねーよ!」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 04:04:32.30 ID:GQl0yFQk0
警備員「あーすんません! この子が失礼しまして。
叱っときますさかい堪忍してください」
DQN「ちゃんと教育しとけや! ヴォケが!」
警備員「ああいう輩、よくおるから文句言われたら
ちゃんと頭下げなあかんで?」
長門「わかった」
長門「…………」
長門「…………」
ドキュソ「おい、行っていいのか止まるのかどっちなんだよ!」
長門「(ペコリ)」
ドキュソ「ちゃんと合図しろよバカ!」
長門「(ペコリ ペコリ)」
警備員「もっと大きく合図せんとあかんでぇ……」
長門「申し訳ない」
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 04:10:49.27 ID:GQl0yFQk0
警備員「お疲れさん。お昼にしてええで。
君なあ、苦情多すぎるで。ちゃんと仕事してや」
長門「申し訳ない」
長門「(パクパク)」
長門「(パクパク)」
みくる「長門さん、頑張ってますね」
長門「…………」
みくる「制服着てヘルメットと反射ベストつけて、道路でコンビニのお弁当食べてる
長門さん見たら、なんだか笑えちゃいました。くすくす」
長門「…………」
みくる「すっごくハマってますよぅ? いっそのこと就職したらどうですか? くすくす」
長門「…………」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 04:16:48.92 ID:GQl0yFQk0
みくる「ずいぶん怒鳴られてましたね。長門さん何でもできる人だと思ってたけど、意外です」
長門「…………」
みくる「ねえ、もしかしてお洋服を買うためにバイトしてるんですかぁ?」
長門「別に」
みくる「お洋服なら私のを貸しますよう? お醤油の染みはつけないでほしいけど。くすくす」
長門「いらない」
みくる「遠慮しなくていいんですよ? じゃあ、お仕事頑張ってくださいね」
長門「…………」
長門「(パクパク)」
長門「(パクパク)」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 04:23:01.30 ID:GQl0yFQk0
長門「…………」
アホ「なんでこんなとこで工事してんだよ!! ふざけんな!!」
長門「(ペコリ)」
長門「…………」
バカ「俺は急いでんだよクルァ!! てめー殴るぞ!!」
長門「(ペコリ ペコリ)」
警備員「お疲れさん。もうあがってええで。
初めてやし疲れたやろ。明日も来てや」
長門「(コクッ)」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 04:33:26.89 ID:GQl0yFQk0
数日後
警備員「長門さんお疲れ。あがりや。
君、今日で最後やったな。だいぶ仕事に慣れてきたのに残念やで」
長門「お世話になった」
警備員「ほなこれ今までの給料や。頑張ったしちょっと色付けるように
部長にいうておいたで」
長門「感謝する」
警備員「それとワシから、長門さんにせんべつや」
長門「……髪留め?」
警備員「ワシの娘が使ってたやつやねん。もう嫁に行ってもうたけどな、
外国の高いやつやで。女の子はこういうの好きやろ」
長門「大切なものではないの」
警備員「持って帰り。頑張ってくれたしお礼や」
長門「……ありがとう(ペコリ)」
警備員「ほな、頑張りやー」
長門「(ペコリ)」
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 04:38:20.27 ID:GQl0yFQk0
翌日
みくる「長門さん、街で会うなんて奇遇ですね。お買い物ですか?」
長門「…………」
みくる「お洋服を買いにきたんですか?」
長門「…………」
みくる「私が一緒に選んであげますよぅ?」
長門「いい」
みくる「お目当てのお店とかあるんですか?」
長門「放っておいて」
みくる「つれないなぁ、長門さん……」
長門「…………」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 04:41:54.76 ID:GQl0yFQk0
翌日 遊園地。
キョン「珍しいな。長門が遅れてくるなんて」
みくる「きっとおめかしに時間がかかってるんですよ。くすくす」
ハルヒ「あ、あれ有希じゃない? きたきた」
長門「待たせた」
ハルヒ「罰金……っていいたい所だけど、有希はいつも早いし許してあげるわ」
キョン「なんだそれ、不公平だな」
みくる「ぷっ……くすくす……」
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 04:46:54.00 ID:GQl0yFQk0
みくる「長門さん、オシャレしてきたんですね」
長門「…………」
みくる「すっごく可愛いですよ。頑張ったんですね」
長門「そ……そう?」
みくる「ええ、可愛いオバサンって感じですよう。……ぷっ。くすくすくす」
長門「…………」
みくる「その服どこで買ったんですか? なんでラメ入ってるんですかぁ?
美輪明宏ですね、うふふふふ……ぷぷぷ」
長門「…………」
みくる「お化粧、上手ですね。どんな絵の具使ったんですか? それ。 くすくす」
長門「…………」
109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 04:51:02.79 ID:GQl0yFQk0
みくる「ねえ、その頭に付いてるうんちみたいなのなんですか? ぷぷっ……」
長門「……髪留め…………」
みくる「あたしてっきり、トイレに頭を突っ込んじゃったのかと。ふ……あは……あはははは!」
長門「…………」
キョン「ん? どうした、長門」
長門「用事ができた。帰る」
ハルヒ「へ? なんでよ? せっかく遊園地にきたのに」
長門「用事ができた」
古泉「何かお困りですか?」
長門「別に。…………帰る」
タタタタタタタ……
ハルヒ「ちょ、有希!」
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 04:54:53.92 ID:GQl0yFQk0
長門「…………」
タタタタタタ……
長門「…………」
タタタ……テクテク
長門「…………」
トボトボ……
長門「(こんな服……)」
ビリビリビリビリ
長門「…………」
(頭に付いてるうんちみたいなのなんですか?)
長門「(うう……)」
長門「(これは……捨ててはいけない)」
長門「…………」
トボトボ……
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 05:01:17.93 ID:GQl0yFQk0
翌日 みくるの家
みくる「あれ? 長門さん……どうして家に?
昨日急に帰ったから心配してたんですよぅ?」
長門「遊びにきた」
みくる「そうなんですかぁ? じゃあどうぞ、上がってください」
長門「失礼する」
みくる「あ、長門さん靴下とか綺麗ですか?
床が汚れると掃除が大変で……」
長門「…………」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 05:05:43.97 ID:GQl0yFQk0
みくる「お茶をどうぞ。クッキーも焼いてみたんでよかったら。
食べかす零さないでくださいね? 長門さん食べ方汚いから」
長門「…………」
みくる「長門さん、恋話でもします?」
長門「いい」
みくる「そんなの長門さんには無理ですよね。うふふ」
長門「……お手洗いは」
みくる「そこの奥の扉です。あのぅ、外に零したら怒りますよぅ?
ここは長門さんの不潔な家じゃあないんですから」
長門「…………」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 05:11:49.10 ID:GQl0yFQk0
みくる「本当にこぼしてませんよね? あとでチェックしますよぅ?」
長門「大丈夫」
みくる「長門さん、お夕飯まだですよね? 私作りますよ。
あ、長門さんは手伝ってくれなくていいですよ?
お台所が汚れちゃいますもん。私雑菌に弱いんです。くすくす」
長門「…………」
みくる「もう、お手伝いはいいですって、立ってないで座ってください。
それ長門さん用のお座布団だから汚れてもいいんですよ?」
長門「…………」
みくる「長門さん……?」
長門「パーソナルネーム朝比奈みくるを敵性と判定。当該対象の有機情報連結を解除する」
みくる「……ふぇ?」
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 05:14:43.48 ID:GQl0yFQk0
みくる「ちょ、ちょっと……ひやああああぁあ!
手、手が消えて……な、何を……」
長門「…………」
みくる「やめて……長門さん……やめてください……」
長門「…………」
みくる「うっ……長門さん……どう……して……」
長門「…………」
長門「さようなら」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 05:18:23.77 ID:GQl0yFQk0
長門「…………(おや)」
長門「(これは朝比奈みくるの日記)」
長門「(どうせ私の悪口が……)」
○月×日
1年6組の生徒が長門さんを悪く言ってるのを聞いた。
ひどい内容だった。長門さんはちょっと苦手だけど、とっても良い人なのに……
そりゃあ長門さんは、臭うけど……そうだ、私が注意してあげよう。
ちょっと怖いけど、仲間のあたしが言えば長門さんも聞いてくれる。
148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 05:22:54.21 ID:GQl0yFQk0
長門「…………」
ペラ
○月△日
長門さんは私の言ったとおりお風呂に入ってきてくれた。
素直に聞いてくれる長門さんに、なんだか親近感を感じた。
これをきっかけに長門さんと仲良くなれたらいいな。
○月□日
長門さんの履いてる靴が笑いものになってるらしい。
私は変だと思わないけど、長門さんがイジメられないようにさりげなく指摘しておこう。
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 05:27:19.52 ID:GQl0yFQk0
長門「…………」
ペラ
○月☆日
長門さんはいつも栄養が偏ったお弁当を食べている。
お料理が苦手だから恥ずかしくて部室で食べてるのかな?
なんとかしてあげなくちゃ。
○月$日
長門さんの生活が心配だったから、勇気を出して長門さんの家に行った。
ひどい有様で、なんだか胸が苦しくなった。
これから定期的に通って見守らないと……
159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 05:34:24.82 ID:GQl0yFQk0
○月#日
長門さんが学校を休んだ。
家でお掃除をしていたみたい。
あたしが言い過ぎちゃったのが悪かったのかな。
手伝いますってお電話したけど長門さんは出なかった。
○月日
1年6組の悪い女の子たちが、私達の遊園地に行く日と
同じ日に遊園地にいくらしい。どうやら長門さんが可愛いから妬んでるみたい。
長門さんの恥ずかしい格好を写真に撮るって聞いた。
長門さんに可愛い服装で来てって注意しなくちゃ。
166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 05:40:32.03 ID:GQl0yFQk0
長門「…………」
ペラ
○月@日
長門さんがバイトを始めたみたい。心配して様子を見にいってみた。
警備員さんの格好をした長門さんは、可愛くてとっても似合ってた。
お洋服なら私が貸してあげようと思ったけど、バイトが楽しいみたいなので
そっと見守っておこう。
○月£日
長門さんがお洋服を買いにいくみたいなので
行きそうな所をうろうろ探し回ってやっと見つけた。
できたら一緒に選びたかったけど、断られた。
もうちょっと素直になってほしいな。長門さん……
172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 05:47:01.86 ID:GQl0yFQk0
○月Ю日
遊園地に行った日、長門さんは凄い格好でやってきた。
私の心配は的中した。これじゃあ長門さんが恥をかいてしまう。
長門さんに注意して、私の持ってきた着替えを着てもらおうと思ったら
用事があるって言って帰ってしまった。長門さんは嘘なんて付く人じゃない、
きっと大事な任務があったのかなあ。一緒に遊びたかったのにな……
それにしても、みんなで遊びにいくのにうんちみたいな
ゴミを頭に載せてくるなんて、いくらなんでもダメだと思う。
今度からはキツめに注意しよう。怖いけど長門さんのためだ。
それに私は長門さんに庇護欲を感じてしまうようになった。
長門さんが可愛くてしかたない。うふ♪
178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/10(土) 05:50:04.03 ID:GQl0yFQk0
長門「…………」
長門「(まあ……)」
長門「(空気が読めない、思った事なんでも言う人が悪い)」
長門「(みんなもこんな経験あるはず)」
長門「(そう思わない?)」
長門「(さて、情報操作開始と……)」
おわり。