1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:08:46.02 ID:vWYsVcFF0
ハルヒ「……今なんて?」
みくる「だから、涼宮さんって友達いるんですかぁ?」
ハルヒ「なに、みくるちゃん。何が言いたいの?」
みくる「そのまんまですよ。友達いるのかなあって」
ハルヒ「い、いるわよ……友達ぐらい。キョンでしょ、有希でしょ、古泉くんでしょ。
鶴屋さんに阪中に谷口に国木田に森さんに新川さんに……えっと」
みくる「後半の方は本当に友達なんですか? というかオジサン混じってますよぉ」
ハルヒ「う、うるさいわね! オジサンだろうが友達は友達なの!」
みくるちゃんはいったいどうしたの?
いつものみくるちゃんらしくない、おかしい。
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:11:35.25 ID:vWYsVcFF0
みくる「SOS団関係以外で友達いないんですね」
ハルヒ「だってそれは……SOS団が一番大事だし……他はどうでもいいもの」
みくる「高校卒業したらどうするんですか? いつまでも部活ごっこできませんよ」
ハルヒ「え、SOS団は永久に不滅なのよ! 大学にいこうが社会人になろうが……」
みくる「それ、本気でいってるんですか? 現実を見れないんですか?」
ハルヒ「う……みくるちゃん、いいかげんに……」
ああ、もう腹が立ってきた!
今日のみくるちゃんは変よ!
きっと悪魔がとりついてるんだわ……
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:14:38.49 ID:vWYsVcFF0
あーもう切れた。
ハルヒ「あんたねえ! いい加減にしないとぶん殴るわよ!」
みくる「ひ、ひぃやあああぁああ!」
ZAPPING ハルヒ⇒キョン
何やらハルヒが怒ってる。
ハルヒに当たられてるのは……朝比奈さんじゃないか。
キョン「おい、ハルヒやめろ! 何怒ってんだお前」
みくる「涼宮さんが急に……ふぇ……ふぇええええぇん」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:16:21.26 ID:vWYsVcFF0
ハルヒ「みくるちゃんがウザいのよ! あー! ムカつく!」
みくる「あたし……あたし何も……ぐすっ……ふぇええぇん」
キョン「朝比奈さんを泣かすなよ! ハルヒ、何を怒ってるんだ?」
まったく、ハルヒが怒って朝比奈さんが泣いているならば、
これはもう100%ハルヒが悪いんだろう。
恐らく朝比奈さんに無理難題を突きつけて、言う事聞かなかったから
怒ったんだろうな、そういう奴だからさ、ハルヒは。
ハルヒ「みくるちゃんがウザい事言うのよ! ね、言ったわよね」
みくる「言ってません……何も……でも涼宮さんの気に障ったなら、
きっとあたしが悪いんです。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」
朝比奈さんが可哀想すぎる。あなたは悪くないですよ、泣かないでください。
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:19:12.93 ID:vWYsVcFF0
ZAPPING キョン⇒ハルヒ
キョン「で、何を言ったと思い込んでるんだ? お前は」
ハルヒ「そ、それは……ええと……ああ! もういいわよ!」
友達が居ないだなんて知られたくないし、
哀れみを感じて欲しくないもの。特にキョンには……。
それにしてもみくるちゃん……どういうつもりなのよ……。
キョン「じゃ、もう暴れるなよ。ハルヒ」
ハルヒ「わ、わかったわよ……」
あたしは悪くないのに! キョンのアホ!
みくる「涼宮さん、本当にごめんなさい……
あたしが変な事言っちゃったみたいで」
ハルヒ「まあ……気をつけてくれたらいいのよ」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:21:48.00 ID:vWYsVcFF0
みくる「ほんとあたしって……空気とかよめなくて。
馬鹿ですね……ごめんなさい。ううぅ……」
ハルヒ「もういいわよ。あたしも怒鳴っちゃってごめんね」
みくるちゃんの事だから、相手が不快になるって
気づかなかったのかもしれないわ。ううんきっとそうよ。
よく考えたらみくるちゃんはあんな事言う子じゃないもの。
みくる「あのう、涼宮さん」
ハルヒ「ん、なあに」
みくる「涼宮さんって、中学時代に何十人もの男の人と
お付き合いしてたんですよね」
ハルヒ「まあ……ね。単に告られて全部OKしただけだけど。
それがどうかした?」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:24:06.31 ID:vWYsVcFF0
みくる「まるで、ヤリマンですね。くすっ」
ハルヒ「は……はぁ?」
みくる「中学で何十人としたなんて、引いちゃいます〜」
なに……なにを言ってるの……
みくるちゃん、やっぱあんたわざと……
ハルヒ「し、してないわよ! するわけないじゃない!!」
みくる「本当ですかぁ〜? だって涼宮さんって見た目は
美人だけど……ね? だから告白してきた男の子の目的なんて、
一つしかないじゃないですかぁ」
ハルヒ「た、たしかに大半はヤリたい盛りの飢えた男共だったわよ!
でも……してないわよ! させるわけないじゃない!」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:28:48.57 ID:vWYsVcFF0
みくる「怪しいなあ……こーんなに仲よさそうなのに。
ただのヤリマンにしか見えません〜。ほらこの写真」
ちょ……これって
みくる「涼宮さんが大勢の彼氏さんと学校で仲良くしたり、
デートしてる写真とかプリクラとか……
ほら、いっぱいありますよぉ?」
な、なんでみくるちゃんがそれを持ってんのよ……!
ハルヒ「そ、そんなの別に……普通じゃない!
男と遊ぶぐらい……別に」
みくる「じゃあこれはどうですか〜?
ラブホテルですよね〜これ。男の子と一緒に映ってますよ〜?」
ハルヒ「え…………」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:31:20.62 ID:vWYsVcFF0
ハルヒ「え…………」
なに? なによこの写真? あたしこんなこと……
みくる「まさか覚えが無いとでもおっしゃるんですかぁ?」
ハルヒ「お……覚えてるわよ! ただホテルに入っただけで……
何もしてないわよ! ただの興味よ……」
みくる「どうみてもこれからエッチなことするって感じですよぉ。
してないって誰が信じます?」
ハルヒ「あ……あんたね……あああ!」
もうわかった、みくるちゃんは……こいつは、
あたしにケンカ売ってるのよ!
みくる「ひゃ、ひゃあああ!!」
ハルヒ「寄越しなさい! その写真……ほらっ! 寄越せっ!」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:33:55.82 ID:vWYsVcFF0
ZAPPING ハルヒ⇒キョン
……まぁた暴れてやがる。
って、朝比奈さんに掴みかかってるぞ、おい!
キョン「おいてめえ、ハルヒ! よせっ、やめんか!」
ハルヒ「放して! みくるちゃんが……!」
みくる「ふぁあえええん! 怖いですぅ……」
キョン「一体なんなんだ、暴力はやめろ!」
ハルヒ「暴力じゃないわよ! みくるちゃんが写真を……」
キョン「写真? 写真がどうした?」
みくる「ううぅ……うぐっ……あたしのお友達の写真なんですけど……
いきなり涼宮さんが怒り出して……ううぅ……」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:38:52.83 ID:vWYsVcFF0
キョン「なんだそりゃ……どんな写真なんですか?」
みくる「ええと……お見せしてもいいですよね? 涼宮さん」
ハルヒ「え……だ、ダメよ! 絶対ダメ!」
キョン「なんだよ、見てもいいだろう?」
ハルヒ「ほんとにダメなのよ!! もう、大人しくするから!!」
なんなんだ、今日のハルヒは……
騒ぐだけならまだしも、朝比奈さんをこれ以上泣かせたり
ましてや手を上げたりしたら、ローリングソバット食らわすからな。おい。
キョン「本当だな? 朝比奈さんに謝っておけよ」
みくる「ふぇ〜ん。ううぅ……」
ハルヒ「わかったわよ……みくるちゃんごめん」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:46:28.63 ID:vWYsVcFF0
ZAPPING キョン⇒ハルヒ
なんであたしが謝らなくちゃいけないのよ……
ああっ! ムカつくったらありゃしない!!
みくる「涼宮さん、すみません。もう『お友達の写真』は
仕舞っておきますね」
ハルヒ「……そうしてちょうだい。 次は無いからね」
みくる「ところで涼宮さん……」
ハルヒ「なによ」
みくる「こんなの見つけたんですけど。どう思います?」
ハルヒ「は……?」
9月23日(晴)
今日は近くの山に不思議探しに行きたいわ!
あたしお弁当作っていくから、楽しみにしてなさい!
アホの谷口へ。
ハルヒ「…………」
みくる「中学の時の交換日記です。涼宮さんの。
交換日記だなんて……くすくすくす」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:50:36.42 ID:vWYsVcFF0
なんなのこれ!? あたしが……谷口と?
でも……あったよね、やっぱり。
あああっ! もう!
ハルヒ「こんなもの……こんなもの……!」
みくる「破いてもそれコピーですから。
ほら、本物はこっちですよぅ?」
ハルヒ「寄越しなさい……」
みくる「寄越さなかったらどうすんですかぁ?」
ハルヒ「こうするのよ!!」
みくる「きゃあ(あぁあああぁあああぁあああ!!」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:55:25.58 ID:vWYsVcFF0
ZAPPING ハルヒ⇒キョン
……。
いい加減俺も堪忍袋の緒が切れた。
てゆーか、朝比奈さんにさんに平手打ちしてる
奴に対して、殺意が沸かない男なんているだろうか。
キョン「おい、ハルヒ」
バチッ!
ハルヒ「な……なにするのよ!! 痛いじゃない!!」
キョン「朝比奈さんの方が痛い」
みくる「あうううぅうっ……ううっ……ふええあああ……」
ハルヒ「みくるちゃんが……みくるちゃんが!」
キョン「朝比奈さんが、なんだ?」
ハルヒ「それ……は……」
もう今日のハルヒは完全におかしい。
発作か何か起こしたのか? とにかくこれ以上ここにいさせたら危険だ。
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 18:59:22.87 ID:vWYsVcFF0
キョン「もう、今日は帰れ」
ハルヒ「へ……」
キョン「帰れと言ってるんだ。今日のお前はおかしい。
ビョーキを治してからこい。ほら、帰れ!」
ハルヒ「うっ……うっ……ううっ……
キョンのバカーーーー!!」
走り去って出ていきやがった。
他の生徒を襲うなよな、ハルヒ。
ZAPPING ハルヒ⇒キョン
キョンに……キョンに殴られた……
キョンに殴られたよぉ……ぐすっ……
あたし……どうしたらいいの……
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 19:05:30.90 ID:vWYsVcFF0
↑のはミス ZAPPING キョン⇒ハルヒ の間違い。
みくるちゃんにハメられた……
写真とか、日記とか、どこで手に入れたのよ!?
そもそも覚えがないし……ううん、でも証拠があるってことは
あたしがやったことなんだ……
中学の時のことなんて……あたしは……
ZAPPING ハルヒ⇒キョン
ああ、可哀想な朝比奈さん。
こんなに泣いていらっしゃる……
おおよしよし、俺が慰めてあげますよ。
キョン「朝比奈さん、もうハルヒは帰りましたよ。
ほら、泣かないでください」
みくる「ふえええええん。ふええええええん……
怖かったぁ……涼宮さん怖いです……」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 19:10:48.88 ID:vWYsVcFF0
キョン「いったい何でハルヒはあんなことを?」
みくる「ぐすっ……わかりません……とにかく
いきなり怒り出して……ううぅ……」
キョン「まったく、あいつはわけのわからんことで
いきなり怒り出しますからね……
大丈夫です、俺がお守りしますよ」
みくる「うう……ありがとうございます。
キョンくんって、優しいんですね……」
キョン「いやあ、ははは。朝比奈さんのためなら」
潤んだ目で俺を見上げる朝比奈さん。
おお、なんと可愛らしいことか。
このまま抱きしめて差し上げたいぜ。
みくる「……キョンくんに、ご相談したいことがあります」
キョン「ほう……どんなです?」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 19:14:48.98 ID:vWYsVcFF0
みくる「実は……以前から涼宮さんには……
こんな感じの、いじめを……うぅ……」
キョン「な、なんですって?」
みくる「キョンくんの居ないところで、怒鳴られたり、
ぶたれたり……あたし、我慢してきたけど……
もう……ふぇえええええん!」
おいハルヒ……お前そんなことしてやがったのか!
表向きは意地悪でも、腹ん中までは腐ってないと思ってたのに。
お前には失望したぜ!
キョン「そうだったんですが……気づいてあげられなくて、すいません」
みくる「ううん、いいの。あたしがキョンくんと仲良くしてるから……
だから涼宮さんは……」
キョン「ええ? どういうことです?」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 19:21:40.86 ID:vWYsVcFF0
みくる「以前からキョンくんと仲良くしてたら、凄く不機嫌になるなーって、
思ってたんです……それが最近になって……キョンのいない時や、
涼宮さんに呼び出されたりしたときに、キョンくんに近寄りすぎだ、って……」
キョン「なんであいつはそんなことを……」
みくる「多分……涼宮さんはキョンくんのこと……だから……
あたしがキョンくんと仲良くしなかったら、近寄らなかったら
それで済む話なんです! ……ぐすっ……」
キョン「そ、そんな……俺は納得できません! 朝比奈さんとは仲良くしたいですよ……」
みくる「あたしも……キョンくんと……もっと一緒に……」
おわっ! 朝比奈さんが抱きついて……
なんだこの天国は! 乳がっ! 乳がっ!
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 19:27:42.47 ID:vWYsVcFF0
みくる「キョンくんと一緒にいられないなら……
もう、SOS団を抜けようかなって……」
キョン「な、何を馬鹿な! 絶対に抜けさせません!」
朝比奈さんをここまで追い詰めて……ハルヒの野郎!!
みくる「だって、だって、涼宮さんがあ……うううぅ……
キョンくんは、涼宮さんのこと好きなんですよね?」
キョン「え、いや……」
好きか嫌いか、と聞かれたらまあ好きである。
だが朝比奈さんの方が良いに決まってる。
それに今の話を聞いてハルヒには愛想がつきそうだぜ。
みくる「やっぱり……好きなんですか?」
キョン「いえ別に。全く。 俺は朝比奈さんが好きです」
みくる「本当に? あたしもキョンくんが好き……」
おい、おい、これって告白か? いいのか? こんな事があって!
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 19:34:39.20 ID:vWYsVcFF0
キョン「朝比奈さんは、優しいし、可愛いし、俺の天使ですよ」
なんて恥ずかしいセリフを口にしてやがんだ俺は。
みくる「ありがとう、キョンくん……でも涼宮さんって、
経験豊富だし、男の子を口説くのも慣れてるから……
あたしじゃあつまんないかなって……」
キョン「そ、そんなこと無いですよ! それにハルヒに男の扱いなんて」
みくる「涼宮さんて、凄くモテるんですよ……これ、見てください」
……ハルヒが色んな男と一緒に映ってる写真じゃないか。
これは一体……?
みくる「涼宮さんの中学時代の彼氏です……何百人の男の子と……
その……あれを……なさったとか……ほら」
なんだ……ホテル? 回転ベッド?
ハルヒと男が映ってるが……おいこれって。
みくる「ラブホテル……だそうです。涼宮さんが自慢しておられました」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 19:40:25.10 ID:vWYsVcFF0
キョン「あいつ……告白されまくったとは言ってたけど……」
みくる「涼宮さんは……何千人もの男の子と、経験していらっしゃるから……
あたしなんて、付き合ったこともなくて。つまらない、女なんです……」
ああ、ハルヒってヤリマンだったのか。
道理で男の目の前で平気で着替えられるわけだぜ……
ま、手当たり次第に付き合ってたら、不思議じゃないよな。
キョン「俺はそういうふしだらな女性は嫌いです。
朝比奈さんみたいに清楚な方がタイプですよ」
朝比奈「本当? ありがとう、キョンくん」
キョン「もう、ハルヒには幻滅しました。
俺は堂々と朝比奈さんと仲良くしますよ
ハルヒが何か言ってきたら叩き出します」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 19:45:53.24 ID:vWYsVcFF0
ZAPPING キョン⇒ハルヒ
ああ……昨日は最悪だったわ……
みくるちゃんはケンカ売ってくるし、
キョンは味方してくれないし……
ああもう! またイライラしてきた!
ハルヒ「…………」
キョン「…………」
ハルヒ「……キョン、あんただけ?」
キョン「ああ」
ハルヒ「昨日は……」
キョン「ちょっと話がある、そこに座れ」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 19:50:34.68 ID:vWYsVcFF0
ハルヒ「……なによ」
キョン「お前さ、朝比奈さんをいじめてたらしいな」
ハルヒ「へ……?」
キョン「俺と朝比奈さんが仲良くするからとかどうとか……
仲良くしちゃいかんのか?」
ハルヒ「あたし……してない! そんなことしてない!
そりゃあ……イラっとして、態度に出たことは
何度もあるだろうけど、でも!」
キョン「お前さ、悪い事してるって自覚がないだろう?
お前の態度に出たっていうのは、相手にとったら
イジメになるんだよ」
なに、なにを言いだすの? キョン、みくるちゃんに騙されてるの?
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 19:56:00.82 ID:vWYsVcFF0
ハルヒ「あたし、ほんとに……違うわよ! 全部みくるちゃんが!
みくるちゃんは……あの女は……なんで……キョン……
キョン「そうやってすぐ人のせいにするな、あほう。
もう、これからは朝比奈さんと仲良くさせてもらうぞ」
ハルヒ「え……嫌よ! 嫌! あたしと仲良くしてよ!
あたし、あたし! キョンが好きなの! 好きなのに!」
キョン「気持ちは光栄だがな、もう俺朝比奈さんと付き合ってんだ。
昨日な、付き合った」
は? 意味わかんない。 誰と誰が付き合ったって!?
ねえ、冗談でしょ? ねえ?
キョン「それに……お前みたいに、男遊びの激しい女はお断りだ。
どうして隠してたんだ?」
男遊び? なにが? なにがよ!?
94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 20:02:10.89 ID:vWYsVcFF0
ZAPPING ハルヒ⇒キョン
キョン「そういうことだ。まあ、二度と朝比奈さんに危害を加えないでくれ
そんときは俺も黙ってないからな」
ハルヒ「そんな……キョン! あんた騙されてる! みくるちゃんに!」
朝比奈さんに騙されてる? あの人がそんな人に思えるか?
実際に俺を騙していたお前がそれを言うのか?
ハルヒ「そう……そうよ! みくるちゃんは……あの女は……
朝比奈みくるじゃないわ! 別人よ!」
キョン「はぁ? なにを言い出すんだ? お前」
苦し紛れにわけのわからん事を言い出すハルヒ。
もう疲れてきた。相手するのにな。
ハルヒ「朝比奈みくるは…あいつは……」
キョン「もういい、ちょっと頭冷やせ。じゃあな」
ハルヒ「き、キョン! 待って!」
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 20:06:34.84 ID:vWYsVcFF0
ZAPPING キョン⇒ハルヒ
みくる「涼宮さん、何かご用ですかぁ?」
ハルヒ「あんた……あんたの正体がわかったわ……」
みくる「正体? なんのことですか?」
ハルヒ「そう……あたしが……こうなったんだから、
あなたもそうなんだって、気がつくべきだった」
みくる「涼宮さん、何が言いたいのかわかりませんよぅ」
ハルヒ「もう、お芝居はお互いやめましょう……
涼宮さん……」
みくる「…………」
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 20:13:10.60 ID:vWYsVcFF0
ZAPPING ハルヒ⇒キョン
キョン「ハルヒが朝比奈さんを屋上に連れ出しただって?」
古泉「ええ、見た生徒がいるらしいです。
尋常な様子ではなかったとか」
くそっ……はやまるなよ……ハルヒ……!
ZAPPING キョン⇒ハルヒ
ハルヒ「あたしは、朝目覚めたら……涼宮さんになっていました。
びっくりして……何がなんだかわからなかったけど……
これはチャンスだって……。
だって、涼宮さんに成りきれたら、彼と……」
みくる「…………」
ハルヒ「あなたも、あたしになった、そうなんでしょう?」
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 20:16:40.75 ID:vWYsVcFF0
みくる「涼宮さん……あなたが何を言ってるのか、あたし……」
ハルヒ「涼宮さん! あなたは涼宮さんでしょう!?」
みくる「…………涼宮さん……」
ハルヒ「本当のことを言ってください! あたし、もうキョンくんたちに全部言いますから!」
みくる「…………」
ハルヒ「涼宮さん! もうやめにしましょう!」
みくる「ねえ……」
ハルヒ「お願い……」
みくる「涼宮ハルヒは、ここで死になさい」
ハルヒ「――!」
111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 20:21:20.91 ID:vWYsVcFF0
みくる「もう、いいじゃない。 そんなことどうだって……」
ハルヒ「す、涼宮さん……やめて……!」
みくる「あたしは朝比奈みくる、あなたは涼宮ハルヒ、それでいいでしょう?
もうずっと、そのままでいいのよ」
ハルヒ「あ、危ないです……いやっ……助けて……」
罰があたったんだ……きっと罰が……
あたしは、キョンくんと結ばれる事が決まっている
涼宮さんがずっと羨ましかった……
だから、涼宮さんを演じて……あたし……
みくる「この高さなら、即死できるわよ。
苦しまなくて済むんだからいいじゃない」
ハルヒ「ああ……ああ……いや……いやです……」
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 20:26:53.44 ID:vWYsVcFF0
ZAPPING ハルヒ⇒キョン
屋上に辿りつくと、ハルヒと朝比奈さんが
防護フェンスの向こうで、もみ合っていた。
ハルヒ……お前なんてことしてやがる!!
キョン「ハルヒ! やめろ!!」
みくる「た、助けて! 助けてぇーーー!!」
クソっ! 間に合ってくれ!
ハルヒ「ち、違う! 違うの!」
みくる「助けてえええええっ!!」
ハルヒ「ち、ちが……あ―――」
ハルヒが……足を滑らせて落ちた……
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/30(水) 20:34:00.04 ID:vWYsVcFF0
ZAPPING キョン⇒みくる
キョン「ハルヒーっ! おいっ! あああああああっ!」
みくる「うっ……涼宮さん……あたしを突き落とそうとして……」
これでよし、と。
あんたの『涼宮ハルヒ』っぷりも結構サマになってたわよ。
あたしがみくるちゃんになってたときは驚いた。
でも、これは神様がくれたチャンスなんだって思ったわ。
だってキョンったらみくるちゃんみくるちゃんって、どう見ても
あんたの事が好きなんだもん。
あんたになりたいって、何度も思った事か。
でもやっぱりみくるちゃんね、合成写真やら作り物の日記に騙されて。
あんたみたいな子はキョンにふさわしくないのよ。
みくる「キョンくん……あたし……」
キョン「いいんです、無事でよかった……朝比奈さん」
これからよろしくね、キョン。
糸冬