橘「さ、さ、さ、キョンさん!」


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224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 01:09:25.25 ID:p558+X+Q0

橘「さ、さ、さ…さむらい!」

キョン「藺草(いぐさ)」

橘「また さ なのですか!」

キョン「降参か?」

橘「んむむ…さこつ!」

キョン「翼」

橘「ひいいっ!さ、さ、さ…さくらんぼ!」

キョン「防砂」

橘「うう…さ、さ、さ…あうう…」

キョン「そろそろ腹減ったな…」

橘「しりとり勝負はお預けなのです!」

キョン「大体何だってピクニックでしりとりなんだよ…」

橘「意外とすることないんですよね…」

225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 01:14:00.94 ID:p558+X+Q0

橘「さ、キョンさん!私の手作り特製お弁当ですよ?」

キョン「……あ、ああ…」

橘「いっぱい食べてくださいね!」

キョン「うう…」


新・橘スペシャルメニュー

おにぎり(梅)
おにぎり(鮭)
おにぎり(昆布)
卵焼き
目玉焼き
ウインナー


キョン「オーゥ…」

橘「召し上がれ♪」

226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 01:16:38.75 ID:p558+X+Q0

キョン「またこのラインナップか…」

橘「早起きして作りました!」

キョン「そうか…」

橘「はい♪」

キョン「またあのおにぎりか…」

橘「おにぎりですね?どーぞ!」

キョン「どーも…」

227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 01:19:01.40 ID:p558+X+Q0

キョン「ん…おお、普通の梅を入れたのか…うん、美味い」

橘「キャッ☆」

キョン「丁寧に種も取ってあるし…こりゃいける」

橘「うふふ♪」

228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 01:22:58.73 ID:p558+X+Q0

キョン「弁当に目玉焼きって初めて見たな…」

橘「変なのですか…?」

キョン「いや、そんなことはないが…」

橘「お塩はかけてあります」

キョン「気が利くな」もぐ…

橘「…」

キョン「おっ…橘、ちゃんと言ったとおり作ってあるな。見事に半熟だ」

橘「出来てますか!?よかったです!」

231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 01:28:46.74 ID:p558+X+Q0

キョン「こりゃ他のも期待できそうだ」

橘「なんですか今更…次は何にしますか?」

キョン「じゃ、そっちのおにぎり貰おうか」

橘「こっちですね?はい♪」

キョン「…」

橘「どうかしましたですか?」

キョン「もしかしてコレ、鮭おにぎり?」

橘「はい!」

キョン「…先にソーセージ貰おうかな…」

橘「まあまあ、食べて見てください」

キョン「お、おう…」
キョン(正直アレが一番キツかったなあ…)

234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 01:34:38.27 ID:p558+X+Q0

キョン(覚悟完了…)
キョン「……」もぐもぐ

橘「♪」

キョン「ん? んん!?」

橘「…!?」

キョン「う、美味い…」

橘「ほっ…やめてくださいよ〜もう!」

キョン「いや…中身はちゃんとした鮭にしたんだな…」

橘「あの鮭は佐々木さんとマリネにして食べちゃいました」

キョン「そうかあ〜」
キョン(ナイス佐々木)

キョン「お、海苔と米の間にごま塩が…やるじゃないか橘」

橘「えへへ」

235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 01:40:39.73 ID:p558+X+Q0

キョン「卵焼きくれるか?」

橘「はい♪…あーんしますか?」

キョン「やめい」

橘「ちぇー…はい、どうぞ」

キョン「ん…この香りは…酒を入れたな?」

橘「お酒なんて初めて買いました…売ってくれるんですね」

キョン「調理用酒だろ?そりゃ売るさ」

橘「でもお酒なんですよね?」

キョン「まあ、そうだな…そこんとこどうなってんだろ」

橘「まあ食べてみてくださいよ」

キョン「いただこう」

236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 01:46:20.43 ID:p558+X+Q0

キョン「結論から言ってうまい」

橘「ふふん」

キョン「ほのかな香りが鼻孔を擽る…味付けもいい」

橘「自信作なのですよ」

キョン「うん…こりゃ傑作だわ…もう一つ貰おう」

橘「たくさん作りましたから遠慮しないでくださいね」

キョン「…むっこっちのは甘い…焦がしちまった訳ではないのか」

橘「お砂糖入りです!私はこっちのが好みなのですよ」

キョン「そんな感じはするな」

238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 01:51:36.96 ID:p558+X+Q0

橘「お茶いりますか?はい」

キョン「ん…」ズズ…

橘「めっきり涼しくなりましたねえ」

キョン「ほうぅ……そうだな」

橘「もうすぐ寒くなりますねえ…ヤダなー」

キョン「ときに橘よ」ズズ…

橘「はい?」

キョン「水筒かわいいな…」

橘「ラリっくまなのです!」

266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 12:16:14.64 ID:p558+X+Q0

キョン「ソーセージ貰えるか」
キョン(信じていいんだな橘)

橘「はい、どうぞ」

キョン「おお…切れ目が入ってない」

橘「危ないからって佐々木さんが持ってっちゃったのです…」

キョン「そうなのか」
キョン(GJ)

キョン「うん、うまい…まあ当たり前か」

橘「あのう…キョンさん…」

269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 12:22:48.74 ID:p558+X+Q0

キョン「ん?」

橘「先日、キョンさんが帰ったあと、佐々木さんにも食べて貰ったのです…」

キョン「う…あー…いや…」

橘「思いっきり駄目出しされちゃったのです…」

キョン「いや…あー…うー…えー…」

橘「ごめんなさい…私ったら、一人で舞い上がって…変なもの食べさせちゃって…」

キョン「……」

橘「それなのにキョンさん、嫌な顔しないで食べてくれたのですね…」

キョン「まあ嬉しかったからな」

271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 12:30:02.30 ID:p558+X+Q0

橘「嘘ですっ!あんな珍妙なモノ…」

キョン「男ってのは女の子が料理作ってくれたりすれば嬉しいもんだ」

橘「でも、でもぉ〜…」

キョン「それが可愛い子が怪我までしながら作ってくれたってんなら残せないさ」

橘「あうう〜キョンさん…」

キョン「今日の弁当、佐々木が手伝ったのか?」

橘「いえ…私が作りましたです…佐々木さんには…練習に…」

キョン「そうか。お前の作った弁当、美味かったぞ?橘」ナデリナデリ

橘「えへへ…えへへへ…」グリングリン

274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 12:36:59.32 ID:p558+X+Q0

キョン「そういやおにぎりがまだ一つあったな、貰おうか」

橘「はい!」

キョン「うん、よく見れば形も綺麗に整ってるな…」

橘「えへへ」

キョン「こうやって成長していくんだナ…」

橘「やだ、キョンさんおじいちゃんみたい」

キョン「…」もぐもぐ

橘「私がおばあちゃんになるまでこうやって…


キョン「…ッ!」

橘「っきゃあ!何言ってるですか私は!」テレテレ

キョン「……」もぐもぐ
キョン(酢昆布を…おにぎりに入れるな…)

275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 12:44:15.37 ID:p558+X+Q0

キョン「橘…」

橘「なんですか?」

キョン「その残ったおにぎり貰っていいか?」

橘「…?いいですよ!はい、どうぞ♪」

キョン「はい、どうも…」

橘「キョンさん昆布好きなんですか?」

キョン「ああ、好きだね!俺は昆布が好き…昆布好き…」ブツブツ

橘「キョンさんは食いしんぼさんなのですね」

キョン「……」もぐもぐ

橘「満足していただけましたですか?」

キョン「…」コクリ

橘「ばんざーい!」

キョン(かてえ…)

277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 12:50:23.46 ID:p558+X+Q0

キョン「ふう…」

橘「お腹いっぱいですね…」

キョン「ああ…」

橘「あふ…眠くなってきちゃったです…」

キョン「昼寝でもしたらどうだ?帰る時に起こしてやるよ」

橘「キョンさん膝枕してください」

キョン「やなこった」

橘「まくらが無いと眠れないのですよ…」

キョン「だーめ」

橘「あ…サスマタもった涼宮さんがこっち見てる…」

キョン「何だとッ!?」キョロキョロ

橘「隙あり!」

278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 12:57:45.16 ID:p558+X+Q0

キョン「どこだッ!?どこに隠れたッ!?俺を殺すのかッ?」

橘「うそですよ…」

キョン「え?あっお前いつの間に…まったく…」

橘「ほーらね…」

キョン「なにがだ」

橘「キョンさん…なんだかんだ言って…優しいから…」ウト

キョン「あん?…」

橘「こうしちゃえば…結局…膝枕…してくれ…」ウトウト

キョン「けっ…」

橘「わたしの…りさーち…あまく…みちゃ……くぅ…」

キョン「やれやれ」

橘「スピー…」

キョン「……おやすみよ、橘…」

おし まい

281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 13:11:42.30 ID:p558+X+Q0

キョン「………

橘「すぅ…

キョン「……………………」

橘「………」

キョン「……………………覇ッ」ブッ!!

橘「…っ……っ」ビクンビクン

キョン「…………」

橘「くぅ……」








キョン「………邪ッ」ブバブゥ!

橘「……っ……っ!……」ビクンビクン

299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 18:28:43.83 ID:p558+X+Q0

キョン「んがっ……?…?」

橘「スピピピ−…」

キョン「ん…?あ、そっか…公園に来て…俺も寝ちまったのか」

橘「むにゃ…んふふ…」

キョン「あーあー…ヨダレが…おい、橘起きろ!帰るぞ!」

橘「んー…?」

キョン「帰るぞ」

橘「……くぅ…」

キョン「起きろとゆーに」グイグイ

橘「あいたー…何なんですかぁ…もう…」

キョン「帰るぞ」

301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 18:34:26.81 ID:p558+X+Q0

橘「背中痛いのです…」

キョン「変な態勢で寝るからだ」

橘「ややっ、もうこんな時間なのですか」

キョン「さて、俺はそろそろ帰るぞ」

橘「えーっもっと遊びましょうよ」

キョン「悪いが妹が一人で留守番してるんだ」

橘「んー…それは仕方ありませんね…」

サイショッカラスタッタラッター

キョン「ん…メールが…『きょうはみよきちのおうちにとまるよ』だと…」

橘「!」

キョン「留守番の意味解ってるのかあいつは…」

303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 18:38:53.95 ID:p558+X+Q0

橘「キョンさん!」

キョン「なんだデカイ声出して」

橘「うちで晩御飯食べていきませんか!?」

キョン「え」

橘「やっぱりお料理はあったかいうちに食べるのがいいですよ!」

キョン「いいのか?それじゃあお言葉に…」

―――――おにぎり(酢昆布)―――――

キョン「ど、どっかで食べてかないか?」

橘「このへんお店無いですよ」

キョン「じ、じゃあ……」

キョン「俺 が 作 る」

304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 18:41:57.79 ID:p558+X+Q0

橘「ええ?キョンさん料理なんてできるんですかあ?」

キョン「簡単なモノならな」

橘「でも、引き留めといてご飯作ってもらうのも…」

キョン「いやいや、いいんだ。弁当のお礼とでも思ってくれ」

橘「そういうことなら…じゃあお店に行くです!しまっちゃうですよ!」

キョン「はいはい…」

306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 18:45:51.40 ID:p558+X+Q0

キョン「この時間なら半額が多いな…」

橘「お金出しますよ?」

キョン「いや、お礼も兼ねてるんだから俺が出す」

橘「そうですか…(兼ねて?)」

キョン「えータマネギ…ジャガイモ…」

橘「何作るんですか?」

キョン「ん…」

キョン「カチャトーレ」

橘「はい?」



少し出かけます

308 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 19:02:20.94 ID:p558+X+Q0

橘宅

キョン「さて、おっぱじめるか」

橘「お手伝いするですよ!」

キョン「うむ、だがその前に材料の確認だ」

キョン「まずは鶏肉。これがメインのようなモノだ」

キョン「そしてタマネギ。これは量が多ければ多いほうがいい。今回は3つ使う」

橘「そんなに食べられませんよ…」

キョン「心配無い」

キョン「次はジャガイモだ。種類は何でもいい。これはメイクイーンだな」

キョン「そしてコレ。ベーコン。無くてもいいがあったほうがいいな」

キョン「にんにく。青森産だ。」

キョン「そして最後にデルモンテのトマトピューレだ。本当はピューレも作ろうかと思ったが時間が無い」

橘「何か色々入ってますね…」

キョン「セロリとかピーマンだな。正直言うとコレはそのまま温めてもウマイ。便利だから一人暮らしなら覚えておけ」

橘「はいっ!」

310 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 19:07:59.07 ID:p558+X+Q0

キョン「先に言っておくが、俺のカチャトーレは普通のとは少し違う。注意しろ」

橘「そうなんですか?」

キョン「ああ、色々応用が利くようになっている」

橘「へえ」

キョン「よっしゃ、始めるぞ」

キョン「まずは下ごしらえだ。鶏肉を一口サイズに切る」

キョン「よく切れる包丁だな…新品同様だ…」

橘「あれ!?佐々木さんが持って帰ったんじゃ…?」

キョン「高い所に隠してあった。お前じゃ届かんと踏んだんだろうな」

橘「……くっ…」

311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 19:15:22.62 ID:p558+X+Q0

キョン「じゃあ俺は肉を切ってるから、お前はタマネギを剥いてくれ」

橘「はいっ」ピシッ

キョン「〜♪」


キョン「できたか?」

橘「えぐっ…ぐす…目が痛いのです…」

キョン「我慢の子だ。ここに切った鶏肉がある。これに塩胡椒をよく揉み込む」

キョン「ついでに皮を少し取っておこう」

キョン「よし…こんなもんか…次はタマネギを切るぞ。橘、お前がやれ」

橘「え…怖いのです…」

キョン「大丈夫だ。俺が見ててやる。まず半分に切るんだ」

橘「…………」ドキドキ

キョン「転がるから気をつけろ」

313 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 19:22:27.41 ID:p558+X+Q0

橘「ふぅ…できました」

キョン「一歩前進だな。まだ切るぞ、いいか?」

キョン「先に手本を見せるからよく見ておくんだ。橘、包丁を貸せ」

橘「どうぞ」

キョン「刃を人に向けるな…よし、そうそう…じゃあ見てろよ」

キョン「タマネギの構造を知っていれば難しいことは無い。繊維に水平に切ればいい」

ザクザクザクザク

キョン「おうふ…目が…テレビみたいに早く切る必要は無い。自分のペースでやれば怪我もせんだろう」

ザクザクザクザク

キョン「はいできた。みじん切りだ」

橘「ほえー」

314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 19:28:09.05 ID:p558+X+Q0

橘「うんせ」

ざく

橘「よっ…と」

ざく

橘「ほい…さ」

ざく

キョン「待った、その持ち方だといずれ指を切るぞ。指の先端を隠す…猫の手でタマネギを固定するんだ」

橘「なんか…しっくりきませんです…」

キョン「じきに慣れるさ」

橘「にゃ…」

ザク

橘「んにゃ」

ザク   ザク

橘「んにゃー」

ザク     ザク

317 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 19:33:20.48 ID:p558+X+Q0

橘「できました!…けどミジンとは呼べませんね…」

キョン「気にするな。誰だって初めはそんなもんだ」

キョン「最後の一個は…よし、一緒にやるぞ」

橘「?」

キョン「俺が後ろから補助する。力を抜け。大体の感じを覚えろ」ピト

橘「キョキョキョ、キョンさん!」

キョン「なんだ?」

橘「体が密着してるのです…」カー

キョン「まあ気にするな…こう、こう、こうだ」

ザクザク ザクザク

橘「………」ポー…

320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 19:41:39.62 ID:p558+X+Q0

橘「終わっちゃいましたね」

キョン「終わらないと次に取りかかれないぞ」

橘「まあ…そりゃそうですけど…」

キョン「よし、じゃあ鍋に油をひく。少しでいい。一緒にさっき取っておいた鳥皮とベーコンも入れて油を出す」

橘「鍋が熱くなってきました」

キョン「うむ、ベーコンも鳥皮もカリカリになった…頃合いだ!タマネギ投下!」

橘「タマネギ投下!」

キョン「あとはタマネギがキツネ色になるまで混ぜる。橘、任せた」

橘「キョンさんは何するですか?」

キョン「俺は芋を剥く」

橘「あ…私…やりたいです…」

キョン「そうか、じゃあ俺が鍋を見てよう」

橘「あ、あの〜…補助は…?」

キョン「皮剥き器使えよ…」

橘「………」

324 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 19:53:53.27 ID:p558+X+Q0

キョン「こんなもんか…橘、芋は剥けたか?」

橘「……!」ササッ

キョン「あれ?これしか買わなかったっけ…?」

橘「ここここんなもんだったですよ、はい」

キョン「そうだったか…」

橘(この皮はコッソリ捨てておきましょう…農家のおじさんごめんなさいなのです…)

キョン「じゃあこれは置いといて、橘、フライパンの用意だ」

橘「ここに!」

キョン「うむ、これまた新品同様だな」

橘「お肉を焼くですか?」

キョン「その前にニンニクだ。先にニンニクを入れて、色が変わってきたら鶏肉をいれる」

キョン「ポイントは極限までフライパンを熱くするんだ。肉の表面をガーっとな」

橘「ふんふん…なんでですか?」

キョン「チンタラしてたら鳥の油が逃げちまうからな…パサパサした鶏肉じゃつまらんだろう…よし、いい具合だ」

橘「お肉とうにゅっ…あち!あっち!ひいい!」バヂバヂバヂバヂ

339 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:09:25.15 ID:p558+X+Q0

橘「キョンさんよく平気ですね…」

キョン「熱いのは最初だけだ。じきに治まる…うむ、やはりガスはいい…」

橘「にんにくの香りがたまらないのです…」

キョン「橘、今更だがお前、鳥皮平気か?」

橘「あまり気にならないのです…どうしてですか?」

キョン「いやなに、鳥皮が苦手ならフライパンが熱い時、先にカリカリになるまで焼いておくといいってことを言い忘れていた」

橘「今さらですね…」

キョン「鳥皮こそ鳥の旨みだから無駄にしたくなくてな…ただカロリーが高いから気をつけたほうがいい」

橘「そうなのですか…」

キョン「お前は少し肉付けたほうがいいかもな…」

橘「どこみてるのですか…」

343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:14:35.97 ID:p558+X+Q0

キョン「ちなみに先に鳥皮を焼く時は長袖必須だ。フライパンから炎が上がることもある」

橘「ほえー…」

キョン「橘、例の調理酒を」

橘「はいっ」

キョン「少し油を飛ばす…ぞっと」

橘「いまちょっと火が上がりましたよ…」

キョン「なあに、あいきょーあいきょー」

橘「こわいなあ…」

345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:21:56.70 ID:p558+X+Q0

キョン「こんなもんだろう…」

橘「もういいんですか?」

キョン「ああ、あとで煮込むからな」

橘「次はどうするのですか?」

キョン「ここでトマトピューレだ。色々種類があるが、俺のオススメはデルモンテのだな」

橘「開けましたよ」

キョン「あ…しまったぞ…橘、トマトジュースあるか?」

橘「ちょっと無いですね…」

キョン「ちょっとコンビニ行って買ってくる。タマネギの鍋にトマトピューレを入れて、かき回しててくれ」

橘「え、じゃあ私が買ってきますよ?」

キョン「うーん…でももう暗いしな…やっぱり俺が行ってくるわ」

橘「わかりましたです!いってらっしゃい♪」

346 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:29:35.70 ID:p558+X+Q0

橘「ええっと、トマト缶を鍋に…って、アレ?あんなにあったタマネギが減ってる…」

橘「…キョンさん、つまみ食いしたんですかね…そんなわけないか」

橘「ミステリーですね…」

橘「じゃあ入れますか」ボチャボチャ

橘「もいっこ」ボチャボチャ

橘「あとは焦がさないように混ぜて…」グルグル

橘「………」グールグール

橘「…キョンさん、やっぱズルイひとですね…」

橘「どうせ本人は自覚してないんでしょうけど…」

橘「うふふ…いってらっしゃい、かぁ〜」

橘「〜♪」

キョン「ただいまー」

橘「おかえりなさい♪」

348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:36:33.05 ID:p558+X+Q0

キョン「お、やってるな」

橘「あい!」

キョン「こっちもあったぞトマトジュース」

橘「どうするんですか?」

キョン「タマネギとピューレだけじゃ水気がないからな、コレで増やす」

キョン「まあ水でも良かったんだが、折角だし美味いほうを食わせてやりたいだろ」

橘「////」

キョン「橘、見ろ」トポトポ

橘「…?空いた缶にトマトジュースを入れるんですか?」

キョン「そうだ。一回缶に移して入れれば缶に残ったピューレを無駄なく使える上に洗う時も楽なのだ」

橘「所帯じみてるです…」

352 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 21:44:53.11 ID:p558+X+Q0

橘「ぐつぐつしてきましたね…」

キョン「よし、じゃあさっきの鶏肉を入れるぞ」

橘「クライマックスですね?」

キョン「そんな所だ。おっと、もう芋も入れていいぞ」

橘「はーい」

キョン「おおかた終わりだな…そうそう、お前辛いのは好きか?」

橘「う…辛すぎなければ…」

キョン「じゃあ一つにしておくか…唐辛子だ」ポチャ

橘「いい匂いなのです…」

キョン「棚の中にローリエの葉があったんだが…どうしたんだコレ」

橘「佐々木さんがカレーを作ってくれた時に置いてったやつですね…」

キョン「ナイスだ佐々木…貰うぞ」

355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:00:13.18 ID:p558+X+Q0

キョン「先にも言ったが、これは便宜上カチャトーレと呼んでるだけで、実際のカチャトーレとは違う」

キョン「カチャトーレは鶏肉をトマトで煮込んだ料理だ。猟師風って意味らしい」

キョン「つまりメインはあくまで鶏肉だ。実際にはもっと大きめの肉や骨付き肉を使う」

キョン「俺が今作ったのは、そうだな、カレーに近いな」

キョン「ご飯のおかずにもなるし、スパゲッティにかけてもいい。お湯で割ればスープとしても楽しめる」

キョン「肉に揉みこんだ塩胡椒とベーコンから出る塩気、トマトの酸味、基本的な味付けはこれで十分だ」

キョン「だが好みに合わせて味付けしてもいい。コクが少ないと思ったらコンソメを溶かしてもいいし」

キョン「酸味が足りないときはケチャップ、塩味が欲しければ塩とかな。醤油でもいい」

キョン「以上だ。あとはしっかり煮込んで召し上がれ、だ。」

橘「…ふえー…」

374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:50:20.90 ID:p558+X+Q0

キョン「さて、とんでもないことに気付いてしまったぞ」

橘「どうかしましたか?」

キョン「米炊いてねえ…」

橘「はう…」

キョン「またコンビニ行ってくるわ。パスタでいいよな」

橘「そんな、何度も悪いのです…」

キョン「いいって、じゃ、すぐ戻るわ」

橘「…はい、いってらっしゃい」

キョン「おう」

375 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:55:59.95 ID:p558+X+Q0

橘「キョンさん!」

キョン「どした?」

橘「あの…その…」

キョン「?」

橘「出かける時は、いってきますって、その…」モジモジ

キョン「………ふふ…じゃ、いってきまーす」

橘「ハイ!いってらっしゃい♪」

378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:03:26.17 ID:p558+X+Q0

橘「おいしそー…」

橘「うふふ…」

橘「なんか今日は素敵な日なのです…」

橘「遠くの公園で二人でおしゃべりして…」

橘「お弁当おいしいって言ってくれて…」

橘「木漏れ日の中で一緒にお昼寝して…」

橘「キョンさんが私のためにごはん作ってくれた…」

橘「はぁ…食べ終わったらキョンさんかえっちゃうんですかね…」

橘「もっと一緒にいたいな…」

橘「雨が…降ればいいのにな…」

橘「そしたらキョンさん…今日はずっとここに…」


380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:06:43.37 ID:p558+X+Q0

キョン「ふう…まさか売り切れとはな…仕方ない、確か少し歩けば別のコンビニあったよな…」

キョン「さっさと済ませて帰るか…雲行きも怪しい…雨降らないだろうな…」


??「……」ヒョコ


キョン「ん?今誰かが…気のせいか?」

381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:12:17.16 ID:p558+X+Q0

――某コンビニ――

キョン「おお、あったあった…スパゲティのソースとして使うと少ない量でもいいんだ」

キョン「つまり長く楽しめるって寸法だ…」

キョン「しかし注意しないといけないのは夏場だ…傷みやすいから早めに喰っちまえ…って誰に説明してるんだ俺は…」




382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:14:48.62 ID:p558+X+Q0

??「…シャ…ウ…」

キョン「ん…」

??「……」サッ

キョン「今誰か外に…」

キョン「気のせいかな…」

キョン「おっ牛乳寒天か…デザートもコッソリ作ってやるか…」

??「……」

キョン(あいつの驚く顔が目に浮かぶぜ…)

384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:21:41.81 ID:p558+X+Q0

キョン「さってと…ん?やれやれ…雨かよ…」

キョン(街灯も無いし…やはり橘に行かせないで正解だったな…)

パラ…パラ…

キョン「寒くなったな…」トコトコ

??「…ウシャ…シャ…」

キョン「ん?」クル

キョン「……?」


388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:32:51.18 ID:p558+X+Q0

橘「フンフフン〜♪」

橘「…?」

橘「あっ!」

橘「雨だ!」

橘「キョンさんもうそろそろ帰ってくる頃だけど…」

橘「大丈夫かな…」

391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:41:06.45 ID:p558+X+Q0

パラパラパラ…

キョン「結構降ってきやがったな…」

キョン「やれやれ…」

ガダッ

キョン「なっ!」ビク

キョン「……?」

キョン「気のせい…だよな…」


394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:49:24.61 ID:p558+X+Q0

橘「…遅いのです…」

橘「傘持って迎えにいこうかな…」

橘「でも、入れ違いになっちゃったら…」

橘「もう!降るならキョンさんが帰ってきてからだったらいいのに」

橘「…やっぱり迎えにいこうかな……でも…」

橘「もう少し待って、来なかったら迎えにいこう…」

395 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:57:36.08 ID:p558+X+Q0

キョン(間違いない…)

キョン(誰かに付けられている…)

キョン(誰だ…)

キョン「…」クル

パラパラ
    パラパラ

キョン(…クソ…)

キョン(近道するか…いや…それとも少しでも人がいる可能性がある道を…)

キョン(どうする…)

A近道  B来た道を C逆襲のキョン

402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:06:30.87 ID:otMVYHRh0

じゃCね

405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 00:11:30.54 ID:otMVYHRh0

キョン(向こうは俺が感づいたことを知っているのか…?)

キョン(…どちらにせよ丸腰はマズイな…)

キョン(流石にパスタじゃ勝負にならん…)

キョン(向こうも丸腰と考えるほどオメデタイ考えは捨てよう…)

キョン(何か距離をカバーできる武器…)

キョン(何かないか…ん…)

キョン(カーブミラーか…支柱を全開で引っ張れば…)

406 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 00:12:56.12 ID:otMVYHRh0

キョン(落ち着け…出来るはずないだろ…DIOじゃなしに…)

キョン(…!間抜けが…写ってるぜ…野郎…)

キョン(…?何だアイツ…?)

キョン(踊ってる…正気じゃない…)ゾゾッ

415 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 00:15:58.37 ID:otMVYHRh0

キョン(しかし…見たとこ鉈も包丁も持ってないな…)

キョン(相手が素手と判ったのはいい収穫だと言える…が…)

キョン(リスクは最小限にしたい…)

キョン(待ってる奴がいるんでな…!)

418 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:24:37.12 ID:otMVYHRh0

因みに来た道を戻っています


キョン(妙だ…さっきから一定の距離を保って付いてきている…)

キョン(途中でいくつかミラーで確認したが…間違いない…)

キョン(ただの変質者か…?)

キョン(もう随分歩いたが…もうじき橘のマンションが見えてくるぞ…)

キョン(それもマズイな…)

キョン(…ん?)

キョン「たっ…!」

キョン(橘…!迎えに来たのか…)

キョン(そうか…じゃあ…答えは出たな…)


キョン(もう誰だろうと関係ねえ…)



     こ い つ は こ こ で 止 め る


ザ―――――――――――――――――――――ッ

419 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:28:21.25 ID:otMVYHRh0

橘「キョンさん…どのコンビニに行ったんでしょうか…」

橘「この雨じゃきっとびしょ濡れなのです…」

橘「風邪、ひかないでしょうか…心配です…」

橘「そうだ、帰ったらお風呂沸かしてあげるのです…!」

橘「ちょっと覗いてビックリさせてあげるのです!」

橘「…………」

橘「遅いなぁ……」

ザ――――――――――――――――――――

422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:39:16.08 ID:otMVYHRh0

キョン「おい」

??「……」ヒョヒョコ

キョン「あんた誰だ」

??「…シャ…」ヒョコヒョコ

キョン「あん?悪い、聞こえなかった」

??「ウ……」ヒョコ…

キョン「俺に何か用か」

??「……」

キョン「用が無いならどっかいけ」

??「ウシャ……」

キョン「ひっぱたかれなきゃ解らんか?」

??「………」

キョン「今からそっちに行く…勝手なようだが、お前に危害を加えにな」

??「……」

キョン「警告はしたからな…あとで文句タレるなよ…」ザッザッザ…

428 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:51:50.01 ID:otMVYHRh0

キョン(それにしても一体誰だ…?)ザッバチャ

??「……ウ…」ビグビグ…

キョン(逃げる様子は無い…)バチャジャブ

??「ウシャ…ウシャシャ…」ヒョコヒョコ

キョン(もしかしたらただの酔っ払いかもな…)ザッバチャッザッザ

??「ウシャアアアア!ウシャ!ウシャシャ!」ヒョコヒョコ

キョン(だが橘が近くにいる…お前が奴を傷つける可能性が僅かでもあるなら…)

キョン「結論ッ!!お前は『敵』だッ!!!」バッ

カッ

     ゴロゴロ……

キョン「お…お前は…」

432 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:58:22.33 ID:otMVYHRh0

キョン「……」

??「……ウシャ?」

キョン「だ…誰だ?」


橘「あっ!キョンさーん!もうっ!遅いじゃないですかぁ〜心配したのですよ…」

キョン「たっ橘!くるな!」

橘「来るなっ…て…あれ?そこにいるのは……外吉さん?」

キョン「え?」

橘「あそっか、キョンさんここらの人じゃないから知らないんですね」

キョン「え?」

橘「この人、この辺に住んでるホームレスで、外吉さんていいます」

キョン「え?」

橘「外吉さんびしょ濡れじゃないですか…早く帰ったほうがいいですよ?」

キョン「え?」

外吉「ウシャシャシャシャ、ウシャ、ウシャシャ〜」

キョン「え?」

438 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:03:25.65 ID:otMVYHRh0

橘「外吉さん、ちょっと頭のほうが残念な方なのです」

キョン「え?」

橘「でも子どもたちに好かれてるおじさんなのですよ…」

キョン「え?」

橘「ああやっていつも踊ってるのです」

キョン「え?」

橘「さっ帰りましょうキョンさん」

キョン「え?」

橘「びしょ濡れですね…お風呂入ってってください。それからご飯、いただくのです」

キョン「え?」

橘「はい、傘ですよ」

キョン「……」



※相原コージ『ムジナ』参照

443 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:07:05.75 ID:otMVYHRh0

キョン「……」カポーン

〜〜〜〜〜ホワンホワン〜〜〜〜〜〜〜〜

キョン「おい」
キョン「あんた誰だ」
キョン「あん?悪い、聞こえなかった」
キョン「俺に何か用か」
キョン「用が無いならどっかいけ」
キョン「ひっぱたかれなきゃ解らんか?」
キョン「今からそっちに行く…勝手なようだが、お前に危害を加えにな」
キョン「警告はしたからな…あとで文句タレるなよ…」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

キョン「なあああああもおおおおおおおお!!んだよもおおおおおお!!」バシャバシャ


446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:10:38.90 ID:otMVYHRh0

キョン「おまっ……もおおおやめれやああああ!」バシャバシャ

キョン「……」ピタ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

結論ッ!!お前は『敵』だッ!!!

てきだっ!!

きだ!

だ!      ※エコー

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

キョン「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」

450 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:20:22.89 ID:otMVYHRh0

橘「あっ!キョンさん!湯加減はどうでしたか?」

キョン「良かったよ…」ニ…ニコォ…

橘「じゃあご飯にするのです!パスタも茹で上がったですよ」

キョン「いただくか…」フラフラ

橘「いただきまーす!」

キョン「はあ…」

橘「キョンさん!これおいしいですねぇ!」

キョン「だろ…?」

橘「私もいつかこんなの作れるようになりたいのです!」

キョン「ま…練習だな…」

橘「はい♪…キョンさんどうかしましたか?」

キョン「ん…なんか…凄く疲れた…」

451 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:26:47.16 ID:otMVYHRh0

キョン「たちばなー…」グッタリ

橘「はい?」

キョン「もう今日泊まってっていいか…?」

橘「え? ええええ!?あの、え?だって、そんな、準備が」

キョン「雨スゲーしさー…」

橘「コホン…狭い部屋ですが…どど、どうぞ…」

キョン「ありがとー…」


キョン「たちばなー…」

橘「ははは、はい…」

キョン「さっきついでに牛乳寒天買ってきたから…適当に作って食ってくれー…」

橘「え?あ、コレですか」

キョン「そー…おいしいぞー…」

454 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:34:24.55 ID:otMVYHRh0

キョン「たちばなー…」

橘「はい」

キョン「おれさー…」

橘「?」

キョン「なにがあってもお前を守るからなー…」

橘「え…」

キョン「だれがあいてで…も………スピー…」

橘「キョンさん?ねえ、あのっ今何て…?」

キョン「…スピー…フシュルル…スピー…」

橘「ねえっ!キョンさん!ねえってば!」ユサユサ

キョン「…スピー…スピー…」

橘「んんっ…もう!」




橘「約束…なのですよ…?」

おし まい

458 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:43:47.38 ID:otMVYHRh0

お前ら「ムジナ」読んだこと無い?

461 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/25(金) 01:51:13.62 ID:otMVYHRh0

vip好みだと思ってたんだがな…むじな

あと保守してくれた人ありがとう

気が向いたら書くので、またどっかで



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