1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:19:46.28 ID:1wwn++G1O
ハルヒ「よし!今日は鬼ごっこする!」
キョン「しねぇよ」
ハルヒ「するの!」
キョン「……」
古泉「ふふ。面白そうですね」
キョン「どこがだ」
みくる「鬼ごっこって、あの捕まったら殺されるってやつですよね…」
キョン「あ、朝比奈さん?物騒ですよそれ」
古泉「安心して下さい。捕まっても何もされませんよ」
長門「……」
ハルヒ「という事で…みんな、今日は帰っちゃだめよ!」
キョン「学校でやるのか!?」
ハルヒ「あったり前よ!」
キョン「俺は今本物のバカを見た」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:21:29.12 ID:1wwn++G1O
古泉「平和でいいじゃないですか」
キョン「下校時間過ぎてから、鬼ごっこ始める事のどこが平和だ」
古泉「……平和そのものです」
キョン「……平和だな。呆れるぐらい」
ハルヒ「いいじゃない!学校貸し切りよ?」
キョン「よくねぇよ。お前、他人の都合とか…」
ハルヒ「有希!」
長門「構わない。いつでもいい」
ハルヒ「みくるちゃん!」
みくる「すぐ捕まっちゃうかもしれないけど…。頑張ります!」
ハルヒ「古泉君!」
古泉「今日はバイトの予定はありません。何時まででも結構ですよ」
ハルヒ「さぁ…あんたに拒否権は無いわよっ!」
キョン「…やれやれ…、わかったよ。やりゃいいんだろ、やりゃ」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:24:14.43 ID:1wwn++G1O
―――
――
―
ハルヒ「みんな、始めるわよー」
キョン「なぁ、まだ先生方が残ってるんじゃないか?」
ハルヒ「その時はその時!」
みくる「ほ、ホントに…大丈夫ですか?」
長門「心配する必要は無い」
古泉「今回は、何か起きる気配がありませんし。案外、あっけなく終わりそうです」
ハルヒ「さあて、鬼を決めるわよ!」
みくる「くじ引きですか…」
ハルヒ「赤を引いた人が鬼だからね?」
長門「……」スッ
キョン「鬼にはなりたくないな」スッ
古泉「ふふ、どうでしょうね」スッ
みくる「ドキドキします…」スッ
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:36:12.95 ID:1wwn++G1O
ハルヒ「白!」
長門「わたしも」
みくる「あ、よかったぁ」
古泉「やはりあなたですか」
キョン「……」
ハルヒ「キョンが鬼かぁ…。ま、いいわ」
キョン「なんだ、文句ありげだな」
ハルヒ「捕まえたら、逃げないように手でも繋いで、ここに連れて来る事!」
キョン「へいへい」
ハルヒ「7時までに全員捕まえられなかったら、罰ゲームだから」
キョン「んなっ…」
ハルヒ「場所は学校内ならどこに逃げてもいいわよ」
キョン「むしろかくれんぼに近いな」
みくる「どこに隠れようかな…」
古泉「朝比奈さん。隠れるんじゃなく、逃げるんですよ」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:39:02.68 ID:1wwn++G1O
ハルヒ「いい?本気出しなさいよ?あんたただでさえとろいんだから!」
キョン「…!」
ハルヒ「それじゃ、スタート!みんな、逃げなさぁい!」タタタ…
キョン「……」
みくる「涼宮さん早…」
古泉「さて、僕達も逃げなければ」
長門「…待って」
古泉「どうしました?」
キョン「……」
みくる「キョン君…?」
長門「…早く逃げて」
古泉「…?」
キョン「…くく」
キョン「くくく、」
キョン「あはははははははははははは!!」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:48:54.40 ID:1wwn++G1O
古泉「!?」
みくる「!?」
長門「……」
キョン「ついに……」
キョン「真の力を使う時が来た…!」
古泉「ど、どうされたんです?」
キョン「目覚めたのさ」
古泉「目覚めた…?」
長門「……」
みくる「ふぇぇ…」
キョン「くくく…。ハルヒ。ハルヒ…!」
古泉「な、何を…」
キョン「あいつを仕留めれば、俺に敵はいなくなる」
キョン「馬鹿な奴だよなぁ…、てめぇがいけねぇんだぜ?ハルヒちゃんよ…!」
長門「涼宮ハルヒの能力で彼本来の力が覚醒したと思われる。とても危険」
古泉「んなあほな」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:53:19.99 ID:1wwn++G1O
キョン「おい古泉」
古泉「は、はい?」
キョン「ハルヒはどこだ」
古泉「…涼宮さんに会って何をするつもりですか」
キョン「殺す」
みくる「ひっ…」
古泉「…させませんよ!いつものあなたに戻って下さい!」
キョン「……」
キョン「仕方ないな…」
キョン「お前も死ね!!」
ドカァァアン!
古泉「!!」
みくる「ひゃぁ!」
古泉「ぅ…」
古泉「うわあああああああああああ!!!」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:00:56.12 ID:JiWFq3r6O
みくる「ひゃあああああああああああああ!!」
長門「ちょっとわたしをおいてかないで」
キョン「……まあいい」
キョン「見つけ次第…殺してやる」
ハルヒ「ここまで来れば…大丈夫だよね」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:13:27.42 ID:JiWFq3r6O
古泉「無理!!無理ですってあんなの!なんで叫んだだけで壁が吹き飛ぶんですか!!」
長門「……」
みくる「や、やっぱり見つかったら殺されるんじゃないですかぁ!」
古泉「知りませんよそんなの!本物の鬼より怖いですよアレ!」
長門「……」
古泉「何で僕は無力なんだ…」
みくる「な、長門さん…何とか出来ないんですかぁ…?」
長門「出来ない。消す前にわたしが消される」
古泉「そんなぁ」
みくる「そこをなんとか」
長門「…無理」
古泉「じゃあ僕が行きます」スッ
みくる「いや、やっぱりあたしが」スッ
長門「……ここはわたしが」スッ
古泉「どうぞどうぞ」
みくる「どうぞどうぞ」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:18:40.42 ID:JiWFq3r6O
キョン「ハルヒー。どこだよー」
長門「……」
キョン「ハルヒー」
長門「……」ビュッ!
ガキィン!
キョン「…ん?」
長門「しまった見つかった」
キョン「長門ぉ、んなもん、俺に効くとでも思ったのか?」
長門「…普通の人間なら、死んでおかしくない攻撃」
キョン「はははははは!!普通?人間?馬鹿かお前!?」
キョン「俺は普通でも人間でもない!」
キョン「そう、俺は…」
キョン「超!!最強の存在だ!!」
長門「だめだこいつ」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:25:17.17 ID:JiWFq3r6O
長門「……」スッ
ガガガッ
キョン「はははははは!効かねぇっつうの!」
長門「……」
キョン「おらっ!!」
長門「…!」
ボコォォオン!
長門「……」
長門「一旦引く」タタタ
キョン「待てぇ!」ダダダ
古泉「よし、あっちに逃げましょう!とにかく、学校から出なければ!」
みくる「な、長門さんが!」
古泉「長門さんなら大丈夫です!多分!」
みくる「……」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:45:01.90 ID:JiWFq3r6O
長門「……」タタタ…
長門「…やば」ピタ
キョン「追い詰めたぜ…!」
長門「…さよなら。涼宮ハルヒ。古泉一樹。朝比奈みくる。以下省略」
キョン「死ねッ!!」
長門「…今まで…」
長門「ありがとう…」
ドカァァァン!
ハルヒ「ここだとちょっと見つけにくいかしら…」
ハルヒ「や、やっぱり教室にしよ!」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:57:43.02 ID:JiWFq3r6O
玄関
ガチャガチャ
古泉「くそ…!ここも開かないのか!」
みくる「窓も全く開きませんし…。もしかして、涼宮さんがそう望んだとか?」
古泉「そう考えるのが1番現実的でしょう。職員室に誰も居ないのも…」
みくる「涼宮さん…」
古泉「僕達は、殺人鬼と同じ空間に閉じ込められてしまった訳ですね」
みくる「ははは。そうですねぇ」
古泉「殺人鬼て。殺人鬼ってなんですか」
みくる「ふふふふ」
古泉「はははは」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:02:43.00 ID:JiWFq3r6O
キョン「……」
キョン「……」キョロキョロ
ハルヒ「あ…あれ、キョンよね…?」
ハルヒ「……」
ハルヒ「…おーい!」
キョン「…!」
ハルヒ「来たっ!」タタタ…
キョン「くくく…見つけたぜ…!」
キョン「こらぁ待てハルヒー!!」ダダダダ
ハルヒ「あはは!捕まえられるもんなら捕まえてみなさいっ!」タタタタ…
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:05:02.56 ID:JiWFq3r6O
古泉「お腹空きましたねぇ」
みくる「ですね…。早く7時にならないかなぁ」
古泉「そしたら彼が外に出てしまいますよ?」
みくる「じゃあ、古泉君なんとかして下さいよ」
古泉「ははは。冗談でしょう」
ハルヒ「んにゃ!古泉君!みくるちゃん!逃げた方がいいわよ!」タタタ
古泉「え?」
みくる「ふぇ?」
キョン「…お?」
古泉「あ、どうも」
みくる「こんばんはぁ」
キョン「……」
古泉「……」
みくる「……」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:09:51.67 ID:JiWFq3r6O
古泉「ああああぁぁぁあああ!!」
みくる「ひえぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
キョン「ははははははははは!」
古泉「お助けぇぇ!!」
みくる「命だけは!!命だけは!!」
キョン「終わりだぁぁ!!」
バシュッ
キョン「!?」
長門「…人殺し、良くない」
長門「わかる?」
古泉「ながとさあああぁぁぁぁん!!」
みくる「ながとひゃああぁぁぁぁぁ!!」
キョン「…まだ生きてやがったか」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:16:38.44 ID:JiWFq3r6O
長門「ワープした」
古泉「な、長門さん!早くワープで逃げましょうよ!」
みくる「は、早くぅ!」
キョン「させるかっ!」グオッ
長門「ばりあー」ガキィィン!
古泉「うおおぉぉぉ!」
みくる「すげぇぇぇえですぅぅ!」
長門「無理。わたし含めて、同時に二人までしかワープ出来ない」
古泉「……」
みくる「……」
キョン「うおらっ」
バリーン
古泉「あ…!バリアが…」
みくる「バリアーだけにバリーン!」
長門「空間転移を開始する」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:21:17.30 ID:JiWFq3r6O
古泉「ぼ、僕を連れてって下さい!」
みくる「そんなぁ!」
長門「……」
キョン「はははは!死ね!」
ドコォオン!
古泉「あ、危な…」
みくる「ひゃああ!」
長門「準備完了。わたしに近い方を連れていく」
古泉「!!」
みくる「!!」
ヒュッ
キョン「……」
古泉「……」
キョン「……」
古泉「……」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:33:56.14 ID:JiWFq3r6O
キョン「残念だったな」
古泉「はは。そんな言葉じゃ、今の僕の気持ちは言い表せませんよ」
キョン「ははははは」
古泉「ははははは」
キョン「……」
古泉「ふー…」
キョン「……」
古泉「…あ」
古泉「僕、実は超能力者なんです」
キョン「知ってる」
古泉「ではいきますよ。まっがーれ」クイッ
キョン「……」
古泉「……」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:40:07.46 ID:JiWFq3r6O
シュン
長門「……」
みくる「た、助かったぁ」
長門「さよなら古泉一樹」
みくる「……」
長門「あなたの事は忘れない。多分」
みくる「私も忘れません!多分!」
長門「……」
みくる「はぁ…」
長門「…わたしがやるしかないのかもしれない」
みくる「な、何をですか?」
長門「彼を倒す」
みくる「そんなぁ!そしたらキョン君は…!」
長門「……」
みくる「長門さん…!」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:46:43.30 ID:JiWFq3r6O
古泉「やあああぁぁ!」ダダダ
古泉「……あれ?追い掛けてきませんね」
古泉「……」
古泉「…もし、彼の事が涼宮さんにばれたら」
古泉「世界崩壊もいいとこ、宇宙崩壊です」
古泉「……」
古泉「……」スッ
古泉「……」ピッピッ
古泉「…あ、森さんですか?」
古泉「いえ。少々、厄介事が起きてしまいまして」
古泉「今から…、北高に来てくれませんか?」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:50:12.41 ID:JiWFq3r6O
ハルヒ「……」テクテク
長門「……」
みくる「…あ、涼宮さん!」
ハルヒ「あら?有希とみくるちゃんじゃない」
長門「……」コク
みくる「あ、あの!キョン君が!」
長門「おいばかやろう」
ハルヒ「え?キョンが?」
長門「彼の大好物はほっけの塩焼き」
ハルヒ「ふーん…って、何で有希がそんな事知ってんのよ」
みくる「じょ、じょーずですよ、ジョーズ!」
長門「…ジョーズ?」
ハルヒ「じょー…ず?」
みくる「えっ」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:56:39.60 ID:JiWFq3r6O
ハルヒ「ジョーズってあの…」
ハルヒ「でんでんでんでんでんでんってやつ?」
みくる「でんでん?」
長門「でんでん」
ハルヒ「…こういうふうに泳いできて、」ユラユラ
ハルヒ「…ぐあっと?」グァッ
長門「ぐぁっと」
みくる「えっ」
ハルヒ「えっ」
長門「えっ」
ハルヒ「バクバクっみたいな?」
長門「バクバク」
みくる「バクバク?」
ハルヒ「えっ」
長門「えっ」
みくる「えっ」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:00:05.84 ID:JiWFq3r6O
キョン「ちくしょ…学校って何で無駄に広いんだ…」
キョン「あー何処にもいねぇ!」
キョン「……」
キョン「……教室行ってみるか」
古泉「よし、あとは森さん達が来れば…!」
古泉「……」
古泉「…ここは…?」
古泉「一年五組…?」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:03:09.32 ID:JiWFq3r6O
ハルヒ「サメ!サメ?」
長門「さめ」
みくる「さめ?」
ハルヒ「えっ」
みくる「あっ!」
長門「……」
みくる「じょ、ジョーク!」
ハルヒ「ああジョーク!」
長門「ジョーク…」
ハルヒ「あれ?何がジョーク?」
みくる「ふぇ?」
長門「……」
ハルヒ「何の話してたんだっけ」
みくる「…あっ!そうですキョン君が」
長門「おいばかやろう」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:08:45.61 ID:JiWFq3r6O
長門「彼のストライクゾーンはあたまに黄色いリボン付きカチューシャ」
ハルヒ「!?」
みくる「!?」
ハルヒ「あ、あああたしもう行くわね!」
みくる「涼宮さん!?」
ハルヒ「あんた達も、捕まっちゃだめよー!」タタタ
長門「……」
みくる「……」
長門「……」
みくる「…長門さん、キョン君のストライクゾーンって」
長門「ジョーズ」
みくる「なんだジョーズですかぁ」
長門「……」
みくる「……」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:13:06.54 ID:JiWFq3r6O
キョン「ちーす」ガララ
古泉「あ…」
キョン「よう古泉」
古泉「…ぅ、」
古泉「うわああ……なんて、もう叫びませんよ」
キョン「ん?」
古泉「…森さん、今です」ボソッ
キョン「……」
古泉「……」
キョン「どうした?何か策でもあんのか?」
古泉「森さん?もう出て来ていいですよ」ボソボソッ
森「あら…。鍵掛かってるわね」ガチャガチャ
新川「…窓も閉まりきってますが」ガチャガチャ
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:17:33.14 ID:JiWFq3r6O
古泉「……」
キョン「いいのか?」
古泉「あ、あとちょっと待って下さい」
キョン「仕方ないな」
古泉「……」
古泉「森さぁん!早く来て下さぁい!」
森「……破壊も出来ませんね」
新川「侵入は無理なようですな」
森「あ……窓の隙間から、紙なら入るわ」スルスル
新川「古泉に紙に書いた応援の言葉でも送ってやりましょうか。届くかわかりませんが」
森「ですね。届くかわかりませんが」カキカキ
新川「ははは」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:21:14.04 ID:JiWFq3r6O
長門「……」
みくる「あ、あれ、森さんと新川さんじゃないですか?」
長門「…おそらく」
みくる「おーい!朝比奈みくるですよー!」ブンブン
新川「…あ」
森「朝比奈みくるですか」
新川「長門有希もいますね」
森「…何か言ってるようだけど、全然聞こえないわ」
新川「たった窓一枚挟んでいるだけなのに、不思議なものです」
みくる「ふぇぇ…何て言ってるかわかりません…」
長門「この特殊な空間のせい」
みくる「ん…?紙?」
ピラッ
『古泉へ
なんだかよくわからないけど頑張りなさい。
今日はほっけの塩焼きです。
森・新川より』
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:25:47.80 ID:JiWFq3r6O
古泉「うわあああああああああああああ!!!」
キョン「ちっ、逃げ足だけは速いんだな」
キョン「どいつもこいつも…」
古泉「な、なんで僕ばっかり…!」
古泉「……」
古泉「とりあえず、涼宮さんと合流したいものです」
古泉「長門さん達は…」
古泉「……」
古泉「…涼宮さーん!どこですかー!」タタタ…
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:30:32.23 ID:JiWFq3r6O
古泉「……」タタタ…
ドン
古泉「あっ、すみません!僕の不注意で…」
朝倉「…古泉君?」
古泉「…あ、朝倉涼子!」
朝倉「お久しぶり。って言っても、あんまり面識なかったよね」
古泉「ですね」
朝倉「一樹君って呼んでいい?」
古泉「…!か、構いませんが」
朝倉「そう、ありがとう」
古泉「それで、どうしてあなたがここに?」
朝倉「ふふ、長門さんに復活させてもらっちゃった」
古泉「まさかあなたは…」
朝倉「そ。何があったか知らないけど、今度こそ殺してあげるわ。キョン君、待っててね」
古泉「……」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:35:45.09 ID:JiWFq3r6O
朝倉「あなたが止めないって事は、ホントにキョン君、変わっちゃったんだね」
古泉「…いえ、止めさせてもらいます」
朝倉「…?」
古泉「あなたの身を按じて言っているのですよ」
朝倉「え…、何それ、冗談のつもり?」
古泉「僕の顔を見て下さい」キリッ
朝倉「嫌よ」
古泉「……」
朝倉「……」
古泉「と、とにかく。折角復活できたんですから、その命、無駄にしないで下さいね」
朝倉「…一応、頷いておくけど」
古泉「……」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:40:51.38 ID:JiWFq3r6O
長門「暇」ボソッ
みくる「いいじゃないですか。暇なのが1番です」
長門「……」
みくる「……」
長門「……」
みくる「……」
長門「……」スッ
みくる「ふぇ!?す、涼宮しゃあん!?」
長門「そう」
みくる「ほ…ホントに涼宮さんなんですか?」
長門「そう」
みくる「……」ツンツン
長門「……」
みくる「長門…さんですよね…?」
長門「…そう」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:47:03.12 ID:JiWFq3r6O
みくる「やっぱり!すごいです、こんな事もできるんだぁ」プニプニ
長門「……」
みくる「ふふ、無表情な涼宮さんってなんか新鮮だなぁ」ツンツン
長門「…遊ばないで」
みくる「いいじゃないですかぁ。涼宮さんの顔、ぷにぷにするのってなかなかできないですよ」プニプニ
長門「……み、みくるちゃんやめて…や、やめなさい」
みくる「!!」
長門「……ものまね」
みくる「涼宮さんかわいー!」ギュ
長門「ぅあ」
みくる「もー!本物もこのぐらい静かだったらいいんですけど!とにかくかわいいです!」スリスリ
長門「…くすぐったい」
ハルヒ「あれ、みくるちゃん…?」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:50:34.98 ID:JiWFq3r6O
長門「!!」シュン
みくる「ふぇ?」
ハルヒ「な、何で有希に抱き着いてるの?」
長門(セフセフ)
みくる「あ、あ!?涼宮しゃん!?」
ハルヒ「私も抱き着く!」ギュ
長門「ぅあ」
みくる「わ、私だって」
長門「ぅえ」
ハルヒ「有希ー、ホントかわいいわねー」スリスリ
みくる「ですねぇ」スリスリ
長門「……」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:55:36.12 ID:JiWFq3r6O
朝倉「一樹いいぃぃ!!!」ダダダ
古泉「おや、戻って来ましたか」
朝倉「な、ななな何なのあのキョン君!」
朝倉「見た目は普通だけど!」
古泉「びくともしないんですね」
キョン「不思議だよな」
朝倉「何でだろ。血ぐらい流してくれたっていいのに…」
古泉「物理攻撃は全く効きませんからね。長門さんで実証済みです」
朝倉「なんで教えてくれなかったのよぉ」
キョン「はは、全くだ」
古泉「……ん?」
朝倉「……ん?」
キョン「どうした?」
古泉「……」
朝倉「……」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:00:40.37 ID:JiWFq3r6O
古泉「出たああああああああぁぁぁぁ!!」
朝倉「一樹君落ち着いて!だ、だだだ大丈夫だから!」
キョン「俺、死の概念が理解出来ないんだ」
古泉「嘘付け!」
朝倉「つっこんでる場合じゃ無い!」
古泉「じゃあどうすれば…」
朝倉「……」
朝倉「物理攻撃が効かないのなら、やる事は一つでしょ…?」
古泉「ま、まさか…!」
朝倉「……」
古泉「……」
朝倉「な、何?」
古泉「いやそれこっちのセリフですから」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:03:59.43 ID:JiWFq3r6O
キョン「とう」バッ
古泉「うわっ」
キョン「よしマウントポジションとった!」
古泉「うわあああああああああ!!」
朝倉「あ、あはは…」
キョン「なあ古泉」
キョン「俺がお前におもいっきりデコピンしたら、どうなると思う?」
古泉「……」
朝倉「……」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:09:02.06 ID:JiWFq3r6O
古泉「え…、まさか冗談ですよね?」
キョン「3」
古泉「うわああぁぁいやあああああああああああ!!!」
キョン「2」
古泉「ああああ朝倉さぁん!!助けて下さぁい!!」ジタバタ
朝倉「……」
キョン「1」ググッ
朝倉「こ、これが…」
朝倉「囮作戦!」
古泉「どうしてこうなった」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:13:02.56 ID:JiWFq3r6O
キョン「…ゼロ!」
喜緑「そこまでです」
キョン「…!」
朝倉「あなたは…」
喜緑「自己紹介が必要ですか?」
朝倉「…いえ」
古泉「何紳士的なやり取りしてんですか早く助けて下さいよ」
キョン「…やれやれ。また増えたのか」
喜緑「今すぐに彼を開放しなさい?でないと」
キョン「でないと?」
喜緑「手加減できませんよ?」
キョン「……ま、別にこんな奴、どうでもいいか」スッ
古泉「こんな奴?」
キョン「あ?」
古泉「すいませんでした」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:15:25.61 ID:JiWFq3r6O
古泉「あ、喜緑さん!彼は…」
朝倉「ちょっと一樹君!ここは内緒にしといて、私達は逃げよう?」
古泉「…ふむ。そうしましょうか」
喜緑「では私から行きま…」
キョン「どっち見て話してんだ?俺はこっちだぞ」
喜緑「な…」
キョン「はははははは!情けないなインターフェースさんよ!」
喜緑「長門さん…、こういう事だったんですね」
キョン「おら死ねワカメ野郎!」
喜緑「…!」シュン
キョン「…ワープしやがった」
キョン「くそ、次からは真面目にやんなきゃきりがないな」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:20:34.49 ID:JiWFq3r6O
みくる「そういえば、涼宮さんとよく会いますね」
長門「……」コク
みくる「捕まえたら手でも繋いで部室に…だって。ふふ、明らかに狙ってますよね」
長門「……」
みくる「…長門さん?」
長門「ここ。部室」
みくる「あ。いつのまに…」
長門「のどが渇いた」
みくる「それなら、中にはいりましょう!お茶いれますね!」
長門「感謝する」
みくる「いいんですよ。さ、どうぞ」
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:23:21.08 ID:JiWFq3r6O
古泉「なんとか逃げ切りましたか……」
朝倉「疲れてるわね」
古泉「あなたと違って人間ですからね。それに、僕ずっと走りっぱなしでしたし」
朝倉「あら?」
古泉「おや」
朝倉「あそこ、あなたたちの部室よね」
古泉「はい。元文芸部室です」
朝倉「ちょっと休もうか?」
古泉「そうですね。そうしましょう」
朝倉「中にキョン君がいたりして」
古泉「あー、いやいや休んでなんかいられませんよ」
朝倉「冗談よ」
古泉「あっ急に疲れが…」
朝倉「あそこの影にキョン君が潜んでたり」
古泉「やはり寄り道はいけませんよ」
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:26:03.72 ID:JiWFq3r6O
長門「おいしい」ズズー
みくる「ありがとうございます」
シュン
喜緑「……」
みくる「ふぇ!?」
ガチャ
朝倉「やっぱりキョン君が居たり」
古泉「中庭で休みましょうよぉ」
長門「あ…」
朝倉「ん?」
喜緑「これはこれは」
みくる「ふぇ…」
古泉「え?」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:29:56.83 ID:JiWFq3r6O
長門「……」
朝倉「な、なんかたくさんいるわね」
喜緑「ふふふ」
古泉「ふむ」
みくる「あ、今お茶いれますね」
朝倉「長門さん。もう手加減していられないわよ」
喜緑「その通りです」
長門「……」
長門「…わかっている」
古泉「もう彼女達に全て任せましょうか」
みくる「そ、それでいいと思います」
長門「……」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:32:37.70 ID:JiWFq3r6O
みくる「それにしても、キョン君って不思議ですよね」
古泉「何故です?」
みくる「あんな力があるなら、学校ごと壊しちゃえばいいと思うんですけど」
古泉「確かに、それなら僕達即死ですもんね」
長門「彼は根本的に馬鹿」
朝倉「やっぱり?」
喜緑「ですよねー」
古泉「ははは」
みくる「ははは」
朝倉「ははは」
喜緑「ふふふ」
長門「…ユニーク」
古泉「えっ」
みくる「えっ」
朝倉「えっ」
喜緑「えっ」
長門「…えっ」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:36:22.02 ID:JiWFq3r6O
ガチャ
キョン「しゃーす」
長門「あ…」
古泉「ぎゃぁぁぁあああああああ!!」
みくる「ひぇぇぇええええええ!!」
喜緑「うるさい」
古泉「はい」
みくる「はい」
長門「……」
長門「やるしかないの?」
朝倉「長門さん。相手がキョン君だからって、手を抜いちゃだめよ」
キョン「なんだ、みんなここにいたのか」
喜緑「宇宙人の本気、見せてあげましょう」
長門「……」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:39:03.06 ID:JiWFq3r6O
キョン「ま、こっちの方が都合いいか」
朝倉「死になさい!」ビュオッ
キョン「ん」
喜緑「終わりです!」ドガガガッ
キョン「あー」
長門「でんきしょっく」バチィッ
キョン「お?」
朝倉「……」
喜緑「……」
長門「……」
キョン「それだけか?」
朝倉「ぜ、全然効いてないわ」
喜緑「理解出来ません…」
長門「もうだめかもわからんね」
古泉「王手!」パチ
みくる「しまった…角道が…」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:43:10.38 ID:JiWFq3r6O
朝倉「それなら…」
朝倉「精神攻撃!」
喜緑「!!」
長門「おお」
キョン「精神攻撃?」
朝倉「キョン君の馬鹿!アホ!変態!」
喜緑「マヌケ!スケベ!童貞!すけこまし!」
長門「ユニーク」
キョン「……」
朝倉「うんこ!インポ!小心者!」
喜緑「風呂敷!ゴキブリ!過齢臭!」
みくる「エッチ!巨乳好き!鼻血!」
古泉「ホモ!ゲイ!バイ!」
長門「……」
キョン「……」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:48:44.97 ID:JiWFq3r6O
朝倉「生卵!馬糞!目やに!」
喜緑「セロハンテープ!ガムテープ!すずらんテープ!」
みくる「大根!輪ゴム!コンドーム!」
古泉「尻穴!肛門!アナル!」
キョン「…うっ」
朝倉「効いてる!効いてるわ!」
喜緑「いっけええぇぇ!!」
みくる「洗剤!静脈!試験官!」
古泉「坊主!栗!雑食!」
キョン「ぅああああ!!やめろおおお!!」
朝倉「あちゃー」
長門「……」
長門「…使いたく無かった。でも」
長門「……」
長門「…情報連結の解除を申請する」
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:51:54.43 ID:JiWFq3r6O
キョン「!!」
古泉「情報…けつ…?」
みくる「なんなんですか?」
喜緑「まあ見てれば分かりますよ」
キョン「な、長門!やめてくれ!」
朝倉「無駄よ。残念だったわね、キョン君」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:55:37.43 ID:JiWFq3r6O
長門「……」
長門「…完了した」
キョン「くそ…」
朝倉「あーあ、もうおしまいかぁ」
喜緑「いいじゃないですか」
古泉「…?」
みくる「ふぇ…」
キョン「…ん?」
長門「あれっ」
朝倉「うそ」
喜緑「そんな」
キョン「消え…無い…?」
古泉「えっ」
みくる「あら」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:57:47.39 ID:JiWFq3r6O
キョン「…はは」
キョン「はははははははははは!」
キョン「そうだ!俺は無敵!何を恐れる事がある…!」
長門「だめだこいつ」
キョン「今から、この部室…いや、学校をも破壊する攻撃を仕掛ける!」
古泉「なにそれひどい」
朝倉「あーあもうおしまいかぁ」
喜緑「全然良くないですよこの終わり方は」
みくる「ひぇぇぇぇ」
キョン「…全員死ねぇ!!」グオッ
ボカッ
キョン「いだっ」
キョン「……え?」
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 04:01:17.29 ID:JiWFq3r6O
キョン「い、痛い?」
古泉「あ…」
ハルヒ「…なんで」
ハルヒ「なんであたしだけ捕まえてくれないのよぉ!!」ボカッ
キョン「いてっ!ハルヒ!やめろ!痛い!」
ハルヒ「ばかぁキョンのばかぁ」ポカポカ
キョン「……あれ?」
長門「お疲れ様」
朝倉「解散ですか?」
喜緑「私達の努力は一体…」
みくる「え?どういう事ですか?」
古泉「うわ…」
古泉「なんですかコレ!」
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 04:06:42.93 ID:JiWFq3r6O
キョン「な?…え?」
ハルヒ「ちょっとこっち来い!」ガシッ
キョン「ぅわっ」
古泉「ホントに迷惑かけましたね」
喜緑「困った時はお互い様ですよ」
朝倉「ま、わたしは復活出来た事だし…」
長門「朝倉涼子の情報連結解除を申請する」
朝倉「え」
みくる「さようならぁ」
キョン「こらハルヒ引きずるな!」ズルズル
ハルヒ「うるさいわねアホンダラ!」
キョン「はぁ…やれやれ」
終わり
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 04:08:42.75 ID:JiWFq3r6O
眠いもうだめ