1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:19:03.12 ID:wka0q70c0
ハルヒ「SOS団に新しい団員が増えたわよ!」
キョン「は?誰だそれ?」
ハルヒ「放課後部室で紹介するわ!楽しみにしてなさい!」
そう矢継ぎ早に告げると鼻歌を口ずさみながらいっちまった。
あー今度は誰だ。やっぱけいおん!のキャラだろうか、人気だしな。
いや、なにも深夜アニメとも限らん、意表を突いてガンダム系とか……
なんにしても可愛い女の子だといいぜ。
そんで俺に接近するパターンなら最高なんだがな。
こういう時、主人公ってのは得だよな。モニターの前のあんたもそう思うだろ?
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:20:08.16 ID:wka0q70c0
そんなわけで、放課後。
ガラガラ…
キョン「ふう…」
ハルヒ「来たわね!紹介するわ!一年の
梨亜充(りあ・みつる)くんよ!」
充「ちーっす、センパイ。お世話になります」
キョン「へ……」
うわ、なんだこのDQN。
こういうパターンかよ…何番煎じだよ。うざすぎる……
それにしても性格の悪そうなイケメンだな……
こんな糞DQNは>>10ぐらいで早々に死んでしまえばいいんだ
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:21:08.39 ID:wka0q70c0
ハルヒ「なにボケーっとしてんの、挨拶なさい」
キョン「あ、ああ。二年の○○○○だ、よろしく」
ふーんそうスか、みたいな顔をするDQN。うぜえ。
ちなみに○○○○にはあんたの名前でも入れておいてくれ。
握手する気もなかったのでそのまま椅子に座る。
こういう時の解説役と言えば
キョン「おい、あれはどういうことだ?」
古泉「どういうことかと申しますと?」
キョン「あのDQNの事だよ、なんでハルヒはあんなの連れてきたんだ。
あれは異世界人かなんかか?つーかオリキャラまして男とかつまらん」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:22:28.80 ID:wka0q70c0
古泉「ドキュン?オリキャラ?ええとですね、彼はおそらく…
涼宮さんに選ばれた人物です。神…とは違いますが、そうですね、
わかりやすく言うとイエス・キリストのようなものです」
キョン「おいおい、あんなDQNがキリストだったら聖書は
ケータイ小説になっちまうぞ。ねえよ」
古泉「例えですよ。僕にはわかるのです。彼がそのような
存在である事を。何故かと聞かれたら、わかってしまうのだから
仕方がない、と」
キョン「そうかい。まいいや、で、追い出すのはいつだ?
俺としては早々に出て行って欲しいのだが」
古泉「何故追い出さなければいけないのです?涼宮さんが選んだ、
ということは、我々の仲間ですよ。仲良くしていきましょう。
僕が見たところ、彼はなかなか良い人ですよ」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:24:06.99 ID:wka0q70c0
キョン「そうかい。まいいや、で、追い出すのはいつだ?
俺としては早々に出て行って欲しいのだが」
古泉「何故追い出さなければいけないのです?涼宮さんが選んだ、
ということは、我々の仲間ですよ。仲良くしていきましょう。
僕が見たところ、彼はなかなか良い人ですよ」
キョン「お前の目は腐ってるのか。どう見ても性格悪そうだろ。
あんなのと同じ空気を吸うのは我慢ならん」
古泉「まあまあ。ほら、涼宮さんたちとさっそく
打ち解けて仲良くしているようですし、いいではないですか」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:25:06.44 ID:wka0q70c0
充「へえ、涼宮センパイのケータイかわいいッスね。
ねえ、メアド教えてくださいよ」
ハルヒ「いいわよ、梨亜くんのも教えて!」
充「ミツルでいいッスよ。朝比奈センパイと
長門センパイもメアド交換しましょうよ」
みくる「うん、いいですよ」
にこやかに会話する二人の美少女とDQN
長門まで、言葉は発しないが携帯をヤツに見せている。
ええい、面白くない!そろそろ死ね!退場しろ!
充「古泉センパイも教えてくださいよ。
それと……えーと、名前何でしたっけ?」
さっき言っただろ!このミジンコ脳が!!
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:26:07.89 ID:wka0q70c0
ハルヒ「ああ、こいつはキョンでいいわよ、ね?キョン」
充「キョンッスか、面白い名前ッスね!
キョンセンパイメアド交換しましょうよ」
キョン「おい、お前上級生に向かってキョンはないだろうが。
ちゃんと○○さんとか先輩って呼べよ」
ハルヒ「なによ先輩風吹かしちゃって。キョンはキョンでいいのに」
充「年功序列ってやつッスよね?わかったッスよ○○センパイ」
携帯を放り投げて渡す。
キョン「勝手に登録しとけ」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:27:58.72 ID:wka0q70c0
充「ういッス。なんか地味な携帯ッスね。
センパイっぽくて似合ってますよ」
ハルヒ「あはは!それもそうね!」
キョン「…………」
充「ところで涼宮センパイ、学食ってなんかオススメあります?
入学したばっかでよくわかんないんスよ」
ハルヒ「う〜んそうねえ、カレーは値段の割りにそこそこイケるかしら…
あとは……そうだ、あたしがミツルと明日一緒に行ってあげるわ。一緒にご飯食べましょ!」
充「マジッスか!じゃあ明日ヨロッス」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:29:27.27 ID:wka0q70c0
おいおい……なんだよこれ…?ハルヒってこんなに
人当たりの良いやつだったか?
キョン「な、なあおい。お前よく俺と昼飯食ってるだろ」
ハルヒ「うん、たまに一緒に食べてるわね。それがどうしたの?
いつも約束とかしてたっけ?」
キョン「いや、してないが…ええと…そのだな……」
ハルヒ「なに、なんなのよ?」
充「あれ?もしかして涼宮センパイと○○センパイって
付き合ってるんスか?」
ハルヒ「へ?ないない!ありえないわよ!」
キョン「付き合ってねえよ」
充「ふーん、じゃあオレ涼宮さん狙おうっかな〜」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:30:54.92 ID:wka0q70c0
な。なに言いやがるんだこいつ…!
ハルヒ「ちょ、なにバカな事言ってんのよ!神聖なるSOS団団長は
恋愛なんてしないのっ!あんなのは精神病の一種なの!」
充「えーでもセンパイモテるっしょ?めっちゃカワイイし」
ハルヒ「ふ、ふざけてると怒るわよっ!」
充「へへへ。サーセン」
ハルヒが怒り笑いしながらちょっぴり嬉しそうだったのを見て、
ここにいるとわけのわからない感情が爆発しそうになった。
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:32:19.37 ID:wka0q70c0
キョン「………俺、そろそろ帰るわ」
ハルヒ「へ?もう?」
キョン「ああ、じゃあな」
ハルヒ「あ、うん。また明日ね」
充「センパイおつかっシター!」
キョン「………」
ゴンッ!
廊下の壁を殴る。
クソッ!なんなんだこのイライラは!!
なんであんなに馴れ馴れしくするんだよっ!
死ねっ!死ねっ!みんな死んでしまえ!!
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:33:31.78 ID:wka0q70c0
帰宅して、音楽を聴いたりシャミセンと遊んでいると
イライラも少し収まってきたが、まだモヤモヤする。
あーそういや、あの漫画の新刊出たんだっけな。
気分転換に買い物にでもいくか。
自転車で繁華街に向かい、割と大きな書店で漫画を買った。
ゲーセンでも寄ろうかと考えて居た時…。
げ。なんでこいつがここに居るんだ。
ああ、忘れかけてたイライラが再燃する。
充「でよー、マジ可愛いんだってそいつら。
わけわかんねー部活だけどソッコー入ったわ
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:34:34.26 ID:wka0q70c0
DQN1「おいおい?当然飲み会やってくれるんだろ?
さすがミツルさんパネェッス!」
充「まーまっとけや。近いうちにやるからよ。
まあハルヒってヤツは俺が食うからな。やらねーぞ」
DQN2「ミツルのセックスはSすぎだからな〜!
引かれねーようにな!まあ俺はみくるってヤツでいいや。
乳でけえんだろ?」
充「おーマジでけえぞあれは。おっぱい星人のお前が好きそーだわ」
何喋ってるのか聞こえんが…見つからんうちにさっさと……
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:35:55.57 ID:wka0q70c0
充「お、センパイ、○○センパイじゃないッスか!」
……見つかった。
DQN1「誰よこいつ?ダセぇ」
DQN2「ボコんの?」
充「おいおい、俺の部活のセンパイだっつーの。
センパイ、こんなとこで何してんスか?」
キョン「あ、その、ちょっと本を買いにきてな……」
このDQN共の格好はなんだ?だらしないダボダボのズボンを
腰履きして、間違ったラッパーみたいな風体してやがる。
おまけに耳やら鼻やら唇やらにピアスをジャラジャラと…
オマケに煙草吸ってやがる…アホの極みかよ……
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:37:08.36 ID:wka0q70c0
充「ああピアスッスか?ガッコでは外してんスよ。
けっこー校則うるせえから」
DQN1「おーその本屋っていつも2男が万引きしてるとこじゃん」
DQN2「最近はしてねーよ。こないだ店員が追っかけてきたから
ボコってやったらえらい騒ぎになってよー」
充「おーあったあった!2男はすぐ手ぇ出っからな〜」
DQN2「充の方がよっぽどやべーって!」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:38:14.07 ID:wka0q70c0
頭がクラクラしてきた……なんなんだこいつら?
異次元の住人か?さっさと立ち去ろう…
キョン「じゃ、じゃあ帰るわ」
充「うぃっす、また!」
自転車をこぎだすと笑い声が聞こえてくる。
何か言われてるんだろうな……クソが……。
そろそろ>>1も書きながら鬱な記憶がリバースしてきたところだろうし
このあたりで殺しておけよ?な?あんたもそう思うだろ?
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:49:25.20 ID:wka0q70c0
翌日、案の定昼休みが始まるやいなやハルヒが上機嫌で
教室を出て行ったので、谷口国木田と昼飯を食っている。
谷口「そーいやキョン、お前んとこに新入部員入ったんだって?」
キョン「ああ、いけすかないDQN野郎だ」
谷口「一年坊のチャラい奴だろ?そいつ中学じゃあ相当悪さしたらしいぜ」
キョン「だろうな、まさにクズって感じだ」
谷口「しかもやたら女にモテるらしくてよお、何人もの女
妊娠させて捨てたらしいぜ。俺もさせてーなあ、妊娠」
キョン「黙れ童貞」
国木田「うわ〜。ひどい男だね〜」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 21:56:52.76 ID:wka0q70c0
谷口「まあ涼宮はどうでもいいとして、俺の朝比奈さんの貞操が
危ないんじゃないかと心配してんだ、ちゃんと守ってくれよな」
キョン「お前のものじゃないがあのDQN指一本触れさせん」
それにしても、その手の奴だとは思っていたが、実際かなり
嫌な予感がするな…。朝比奈さんに何かあったら……まあ、
朝比奈さんはあんなDQNになびくわけないよな、うん、きっとそうだ。
ハルヒは……あいつも大丈夫だよ……な…でも、昨日の様子からして……
そういや、今ハルヒはあいつと一緒にいるんだよな……
……クソっ!なんでこんなに気になるんだよバカヤロウ!!
ハルヒのことなんてどうでもいいだろう?
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 22:03:47.31 ID:wka0q70c0
何故か食堂に来ている俺。
何故ここに来たかはあまり考えるなと脳が言っている。
……居た!
なんであんなにくっついて座ってるんだよ!!
おかしいだろハルヒ!お前いつからそんなビッチになったんだ!!
充「センパイってカレシとかいないんスか?」
ハルヒ「いらないわよ、彼氏なんて。
……ミツルは彼女いるの?モテそうだけど」
充「いねえッスよ!前のカノジョと別れて
三ヶ月、寂しい思いしてんスよ。
センパイがカノジョになってくれたらマジ最高」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 22:09:39.27 ID:wka0q70c0
ハルヒ「ちょっ!ば、ばかな事言ってんじゃないわよ!」
充「怒った顔もカワイイッスね。惚れそうッスよ」
ハルヒ「な、なに言い出すのよ!ばかばかっ!」
な、なんだよあれは……何良い感じみたいになってんだ!!
あーイライラする!!!イライラしてる自分にもイライラするぜ!!!
くそっ……!!耐え切れん!!
教室に戻る!!なにやってんだよ俺は!!!!
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 22:13:00.20 ID:wka0q70c0
5時限目、後ろの席のハルヒは妙に上機嫌だった。
キョン「なあ、ハルヒ」
ハルヒ「なぁに?」
キョン「梨亜のことだけさ」
ハルヒ「ミツルがどうしたの?」
キョン「あいつさ、あんまり評判良くないぞ…
中学でかなり悪さしたとか…女妊娠させて捨てたとか…」
ハルヒの顔色がハッキリ変わった。
ハルヒ「は?誰よ!そんな事言ってるの!!
ここに連れてらっしゃい!!ぶん殴るから!!!」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 22:17:59.74 ID:wka0q70c0
キョン「お、おい、授業中だぞ、大声出すな」
教師「す、涼宮…静かに……」
ハルヒ「なんでもないわ」
キョン「だからその…あんまりだな……」
ハルヒ「あのさ、何が言いたいわけ?ミツルは良い子よ。
見てたらわかるもん。中学で悪さ?あたしだって教師には
色々と言われたわ。別にいいじゃない、若気の至りぐらい」
キョン「で、でもだな……妊娠させて捨てるってのは
最悪だろうが」
ハルヒ「そりゃあやる事やったら子供ぐらい出来るわよ。
でもね、あたしにはミツルがそんな子じゃないってわかるの。
あの子可愛いし、素直だし、そんな事するはずないわ。
おおかた、ミツルに振られた女の狂言でしょ?それとも証拠でもあるの?」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 22:23:33.64 ID:wka0q70c0
キョン「い、いや……」
ハルヒ「ほら見なさい。つまんないデマに乗せられてるんじゃあないわよ」
ぐ……どうやったらわかってくれるんだ!!
この様子じゃあ、ハルヒはヤツの事を結構気に入っているようだ。
まさか……好きとかじゃあないよな?って、なんでこんなに気になるんだよ!!
ハルヒ「あんたさあ、ミツルの事嫌いなの?
さっきからそうとしか思えないんだけど?」
キョン「…はっきり言って好かん。嫌いだ。
不真面目だし…態度悪いし…ああいうのはSOS団にとってよくない」
ハルヒ「あのさ…そうやって団にとってどうこう言ってるけど、
あんたが合わないだけでしょ?そういう事言ってるのあんただけだけど?
自分の好き嫌いをみんなに押し付けないでほしいわ
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 22:34:01.51 ID:wka0q70c0
キョン「ぐ……そうかい、わかったよ。俺が全部悪い。
はいはいわるうございましたよ」
ハルヒ「なにそれ、ガキみたい」
キョン「…これからも、ヤツと一緒にメシ食うのか?」
ハルヒ「へ?まあ明日も一緒に食堂行こうって言われたけど。
そうね、誘われたら一緒に食べるんじゃない?」
キョン「……なあ、明日は俺と一緒に食わないか?」
ハルヒ「じゃあ明日あんたも一緒にくれば?」
キョン「いや、そうじゃなくて……」
ハルヒ「何が言いたいわけ?」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 22:36:42.90 ID:wka0q70c0
キョン「とにかく、明日は俺と一緒に…」
ハルヒ「ダメよ、もう約束したもん」
キョン「そうかい…」
ハルヒ「そうよ」
それっきりお互い無言になり、
頭の中が真っ白の状態で時間が過ぎ去り
放課後となった。
あーもう、行きたくない。
けど、行かないと、なんだか俺の居場所が無くなりそうだった…
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 22:41:02.24 ID:wka0q70c0
ガラガラ
充「ちぃーーっす」
………殺したい。
ハルヒは……DQNのすぐ隣に座っている。
俺に目も合わせようとしない。
……ああ…なんなんだよハルヒ!!お前!!
誰か…この状況を打開してくれる奴はいないのか…
…そうだ、長門なら…。
長門の近くに行き、話があるとジェスチャーする。
小声で「遮音シールドを展開」と言った。
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 22:47:13.76 ID:wka0q70c0
キョン「長門、あいつにはもう我慢ならん。
なんとかしてくれ!」
長門「なんとか、とは、なに」
キョン「朝倉みたいに塵にするなり宇宙の果てに飛ばすなり
なんでもいい!とにかくあいつを追い出してくれ!」
長門「………それは、出来ない。
彼の存在はとても重要」
…長門まで何を言うんだよ、おい!
長門「……彼は涼宮ハルヒに選ばれた人間。
そう、あなたの代わりとして」
は……?代わり?
長門「つまり、あなたの役割は終了した。
……もう、私もあなたを特別の存在と扱わない。
本来ならこのような話をする必要もないが、
あなたへのせめてもの恩返し」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 22:52:20.37 ID:wka0q70c0
キョン「ちょ……冗談はよせ!嘘だろ!?」
長門「本当」
ああそうだ、長門が冗談を言うはずが無い。
だが、どうしてこんなことに?
長門「あなたは涼宮ハルヒに好意を持たれていることを
知っておきながら、何も行動を起こさなかった。
その結果、涼宮ハルヒはあなた以外の相手を望んだ」
キョン「な……そん……・な……」
長門「あなたにはSOS団からの退部を勧める。
……ここにもう、あなたの居場所は、……無い」
キョン「うああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:00:34.73 ID:wka0q70c0
どれぐらいの時間そうしていただろうか、
俺は椅子に座って放心しきっていた。
気がつけば、長門の姿も、皆の姿も無い。
キョン「…………………」
どうしたら良いのかわからない。
長門は俺の居場所はもう無いと言った。
ハルヒと出会って、SOS団を作って……
色んな思い出が頭を駆け巡る。
ああ、楽しかったさ!最高にな!
長門がいて、古泉がいて、朝比奈さんがいて、
ハルヒが………
そう、俺はハルヒの事が好きだ。
でも、答えを出すことなく、このままの関係でもいいと思ってた。
ハルヒよ、お前はにそれが、辛かったのか……?
ギィ……
古泉「おや、まだ帰られてなかったのですね」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:09:33.69 ID:wka0q70c0
キョン「……古泉…」
古泉「……お気持ちは察します」
キョン「お前も、もう俺は用済みなんだろう?」
古泉「………僕は、あなたの事は保護観察対象である以上に、
友人だと思っています。一番の」
キョン「お前にそう言われてこんなにありがたいと感じるなんてな、
でも、もういいんだぜ。行けよ」
古泉「……ひとつ、お教えしておきます。涼宮さんと朝比奈さん、長門さんは
今夜、梨亜くんとその友人と飲み会だそうです」
キョン「な……!?クソっ……!」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:15:48.16 ID:wka0q70c0
古泉「僕には、利亜くんを守れという意識が働いている。
今まで、あなたに対して感じていたようにね、なので本来この事も
あなたに教えることはないのですが……なにか神の啓示でも受けたように、
あなたに伝えたくなったのです……さきほどまでは、あなたを不快に感じて
いたのに……それと、これを長門さんが」
キョン「それは……携帯?長門の…なんで俺に?」
古泉「さあ、わかりません。長門さん自身も、どうして
渡そうと思ったのかわからない、と仰っていました」
キョン「これを…どうしろと……」
古泉「わかりません。おっと、まただんだんとあなたを
不快に……感じてきました……サービスタイムは
ここまでのようですね…では…」
キョン「お、おい……」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:21:32.18 ID:wka0q70c0
な、なんなんだ一体……不快って……
そ、そうだ、携帯!
…なんだこれ?電源も入らないし……くそっ…!
長門のことだからいつぞやのように何か仕掛けがあると思ったが……
帰宅後、頭の中はハルヒ達の事でいっぱいだった。
飲み会……ヤバい予感がする……止めるしかないよな……
ピッピッピッ
プルルルルル……
出てくれ!ハルヒ!
プルルルルル……
94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:27:10.99 ID:wka0q70c0
「留守番電話サービスです」
キョン「くそっ!!じゃあ朝比奈さんに!」
ピッピッピッ
プルルルルル……プツッ
出た!!
キョン「もしもし!!朝比奈さん!?」
DQN1「もっしもーし♪」
キョン「な……!?」
DQN2「おまえしつけーんだよ!ストーカーかよバアアアアアカ!」
みくる「うふふふぅ〜〜でんわぁ〜?だれかられしゅきゃ〜〜?」
ハルヒ「キョンでしょ。無視無視」
充「きっちゃえきっちゃえ」
ガチャ
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:30:48.20 ID:wka0q70c0
なんだ、なんだ、なんなんだよ今のは!!!
訳が分からん!訳が分からん!!くそおっ!!
奴らがどこにいるかもわからないのに、金属バットを持って外に飛び出していた。
走る、走る、無我夢中で走る……!
キョン「はぁ…はぁ…なにやってんだ俺は」
???「やあ、キョンじゃないか。野球でもしてきたのかい?
キョン「あ……」
佐々木「やあ、ご希望にお応えして登場してみたよ」
キョン「佐々木…」
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:36:11.67 ID:wka0q70c0
佐々木「どうしたんだいキョン?どうやら僕とキョンが恋仲になるらしいんだが、
まったく面白いじゃないか。さあいこう、キョン」
キョン「すまん!また今度!!」
佐々木「お、おいっ」
なんだったんだあいつは…まああまり考えないでおこう。
それよりもハルヒたちはどこだっ…!くそっ…!
………
2時間後、くたくたになって帰宅する。
…そういや、長門の携帯は……何も起こらない。
なんだってんだよ…こんな…こんな……。
その日は、部屋の鍵を閉めて寝た。
妹に涙を見られないに。
122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:46:29.32 ID:wka0q70c0
翌朝、ハルヒと朝比奈さんに何度も電話するが出てくれない。
持っている長門の携帯もまったくの無反応。
キョン「……………そうか、今日は学校は休みか……
だから飲み会か……オールだったんだろうな、はは……」
それ以上何も考えられず、考えてしまったら頭がおかしくなりそうだったので
目をつぶって横になる……いつのまにか寝てたようだ。
目が覚めると夜だった。
キョン「…………あー、明日学校いきたくねえ……」
転校しようか、でもどこに?どこに俺の居場所が……あるんだ……
……ん?電話鳴ってる?
ピロリリリリリリリリ
キョン「…もしもし」
充「もしもーし、センパイッスかあ?」
キョン「お前……!!」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:52:04.21 ID:wka0q70c0
充「ちょっとお話したいことあるんで……
公園まできてもらえるッスかあ?センパイも聞きたい事あるでしょー?」
キョン「ああ……」
充「じゃあ待ってますんでっ」
ガチャ
キョン「……野郎、どういうつもりだ…」
もしもの時のために動きやすい服装に着替え、
なにか武器になるものはないか探す……
バットじゃあ目立ちすぎるし喧嘩しにきましたって言ってるようなもんだ…
ああ、メリケンサックのひとつでも買っておくんだったぜ。
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 23:57:55.99 ID:wka0q70c0
公園に着くと、梨亜の野郎とDQN1号2号が待っていた。
充「センパイ、ちぃーす。ああこいつらはこないだ会ったっしょ?
俺のツレの、のりあきと佐藤って言います」
のりあき「よお、ダサオ」
佐藤「きめぇ」
キョン「で、何のようだ……」
充「いやー、センパイ飲み会に誘わなかったから怒ってんのかと思ってねぇ
弁解しようと思ったんすよ〜センパイ怒ると怖そうだから〜」
のりあき「ぎゃはは!すんげーこえーよ」
佐藤「怖かったなあ、あのキモイストーカー電話!」
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:04:34.92 ID:kNf/iztZ0
キョン「用はそれだけか……」
充「ま、他にも話あるんで、ちょっとついてきてくださいよ。
のりあきが車乗ってきてるんでそれで」
のりあき「こいよ、こっちだ」
どうする?明らかに罠だ……きっと山中かどこかに連れられて……
……しかし、ここまで来て引き返せるか……ああ、俺に何かしようってなら
返り討ちにしてやるさ。だって俺は主人公だろ?こんな奴らにやられてたまるかよっ…!
キョン「……わかった」
佐藤「ほれ、お前そこ乗れや」
また趣味の悪いワンボックスだな……タバコくせぇ…
のりあき「オラア!てめ土足で乗ってんじゃねーぞ!殺すぞ!!!」
充「兄貴の車汚したらこえーもんなあ、ギャハハ」
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:10:12.66 ID:kNf/iztZ0
案の定、そこは山の中だった。
車道をそれて草むらを走っていく。
のりあき「あー、ローダウンしてっし擦りそうだわ。
降りてあるかね?」
充「えーだりぃよ。いいじゃんもう少しだろ?いけいけ」
のりあき「けっ」
佐藤「おーついたな、確かこのへんだ」
周囲を木々に囲まれた森の中……ここなら叫び声をあげようと
誰にも聞かれないだろうな……くそっ…震えてきやがった……
怖いか?と聞かれたら……怖いに…決まってる……
佐藤「おう、降りろや」
キョン「…………」
くっ…足元がおぼつかない。足もガクガクに震えてる。
このヘタレ野郎!度胸見せろ!
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:13:35.74 ID:kNf/iztZ0
充「センパイ」
キョン「…話はなんだ」
バキィッ!
キョン「ぐぁあっ!!!」
殴られた。殴られた。いてえ、いてえ、いてえって!!
充「センパイさ、ハルヒの事好きなんでしょ?」
キョン「ぐっ…………」
充「諦めてくれません?ストーカーとかされんのうぜえし
ハルヒも迷惑っつってるんで」
キョン「な……に………」
154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:17:24.22 ID:kNf/iztZ0
充「もうハルヒは俺の女なんで。ちょっかい出したら殺しますよ?」
キョン「ふ……ざ、けんな……」
充「これ見たらどーすか?」
俺の眼前に携帯を突き出してきた。
写メ…?これは……ハルヒ?
おい…ハルヒ…お前が美味そうにくわえてる『それ』なんだよ……
充「あーヘタクソだったけど、仕込んだら上手になりそうでしたよ
あんたこういうの妄想してシコシコしてたんでしょ?すいませんねーいただいちゃって」
あ…ああ…ああああああああああああああああああああああ!!!!
163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:22:53.06 ID:kNf/iztZ0
充「おーあれも見せてやれや」
佐藤「あれかあ、ほらよ」
「んっ…んふっ…きもちいいっ…きもちいいれしゅっ……んふうっ……」
「あーたまんね。締まり良すぎだろおい!パンパン!パン!」
「ぎゃっはっは!ケツ叩いてんじゃねーよ、みくる〜俺も口でしてくれや」
「んっ…んむむっ…ちゅぱ…おいしいれす……んん…」
のりあき「べろんべろんに酔ってたからやりたいほうだいだったなあ!」
充「のりあきおめーマンコにビール瓶突っ込もうとしてたろ!ウケたぜ」
佐藤「ぎゃはは!やってたやってた!!」
169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:26:39.36 ID:kNf/iztZ0
のりあき「有希って女はマグロすぎたなーおい、あれも撮ったか?」
佐藤「おーいちおうあるけどつまんねえぞ?」
「あーすっげ気持ちいいマンコだけどよお、もっと動けよおまえ〜」
「………………」
「あーいくっ…いくっ」
「………………」
「ぎゃはは!中出しかよ!」
充「あーでも有希の動画ってロリコンの奴に売れんじゃね?」
のりあき「かもなあ、ギャハハ!」
177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:32:13.14 ID:kNf/iztZ0
充「もうチンポガチガチだろセンパイ?童貞だもんな!ギャハ!
ほら、これも見せてあげますよ、あんたの大好きなハルヒのハメドリ!」
佐藤「サービスいいなぁおい!」
「あんっ…ミツル…気持ちいい…もっと…もっと奥に……」
「ハルヒっていやらしい女だなあ、おい!腰ふりまくりじゃん!」
「だって…気持ちいいんだから…しょうが…んあっ…やだ…いっちゃう…」
「俺も…はぁ…そろそろイキそ…うっ…出る……」
「ミツル……好き……キスして…ん……・んんんっ……」
「はぁ…はぁ……なあハルヒよ、のりあきもお前としたいってさ、一回だけやらせてやってくんね?」
「ミツルが……しろっていうなら…」
「よっしゃー!」
185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:35:57.44 ID:kNf/iztZ0
充「どうっすか?興奮しすぎて出ちゃった?」
佐藤「イカくせーー!童貞くせーーー!!」
のりあき「ギャハハ!!キモすぎ!!」
キョン「……………ろす…」
充「あ?今なんか言った?」
キョン「殺してやる…!」
ガッ!
キョン「うぐぁっ!!」
充「死ぬのはオメーだよ、キョン」
194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:43:20.15 ID:kNf/iztZ0
のりあき「調子こいてんじゃねーぞコラァ!!」
佐藤「死ねやオラァ!!」
殴られる、殴られる、殴られる、殴られる、あちこち痛い、
鼻血も出てる、口も切れてる、どこかの骨が折れてるかもしれない。
暴力に次ぐ暴力、何も出来ない。痛い、痛い、だが……俺は……必ずこいつらを……
殺してやる!!!
充「クソがぁ!!舐めた口きくなやぁ!!おぉ?!!」
ドグシャッ!!
あ…う……もう……だめ……だ…死ぬ……
のりあき「あーもうそろそろ埋めね?殴り疲れてきたわ」
佐藤「そーだなー、腹も減ってきたしよお」
埋め…る……?
202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:48:06.94 ID:kNf/iztZ0
充「だなぁ、せっかく掘らせたしなあ、穴」
のりあき「ミツルのいじめられっこ使いの荒さはマジパネぇよ」
佐藤「けっこー深い穴だなーおい。こりゃあ
ちょっとぐらい掘っても見つからないだろな」
キョン「な…に……を…」
充「つーわけで埋まってもらうわ。
あ、その前に殺しとかねーとなあ」
のりあき「這い出てきたらこえーもんな!ギャハハ!」
佐藤「あーじゃああれの威力試そうぜ」
佐藤が車から何かを持ってくる……手にしているのは……
大型の…………鉈!!
214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:53:02.88 ID:kNf/iztZ0
充「おう貸せや、おーいいなこれ、すんげー威力ありそうだわ。
とうっ!アルテマウェポン!!」
のりあき「ギャハハ!!なんだよそれ!」
充「ファイファンしらねーの?ま、いいや、つーことであんた殺すけど、
なんか言いたいことある?」
キョン「…………ペッ」
ピチャ
佐藤「ワハハ!唾かけられてやんの!」
充「あ?殺すぞ」
佐藤「あいや……ごめん」
充「キョン……死ねや」
鉈を振りかぶった……俺は…死……ぬ……
226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 00:58:00.41 ID:kNf/iztZ0
直撃したら……頭が割れて脳みそが飛び出すんだろうな……
手で防いでも…無駄か………ああ…何か武器持ってくりゃよかった……
俺が持ってるもの………長門の携帯?でも、こんなもの……ええい!
キョン「うあああああああ!!!!」
長門の携帯を鉈の前に突き出す。
砕け散る携帯、そのまま俺を真っ二つに……
あれ……誰かが鉈を素手で受け止めている。
その主は……
キョン「長門!!!」
243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:07:30.06 ID:kNf/iztZ0
キョン「な、長門…なぜここに…」
長門「大脳皮質侵入プログラムを作動させた。
……敵の防衛プログラムが反応した、話はあと」
キョン「防衛……!?」
充「は…ははははは!はははははははははははははははははははは
はははははははははははははははははははははははははははははは
はははははははははははははははははははははははははははははははは!!!」
梨亜が耳をつくような深いな笑い声を上げたかと思うと、
奴の体が膨れ上がり、異形の姿と化した……な、なんだあれは!?
長門「マクロファージが情報生命体により変質したもの……下がって」
梨亜だったモノが凄いスピードで後ろに飛び退き、振りかぶって
鉈を超速度で投げつける…危ない!!
ガキィ!!
瞬時に長門がシールドを展開して俺の身を守ってくれる…
まるで…朝倉の時の再来だ……!
261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:15:49.59 ID:kNf/iztZ0
長門「そこから動かないで」
充「ははぁっ…ははぁっ…ははははははははは!!!」
長門が例の早口の呪文を口にしたかと思うと、
梨亜の頭部が、パン、と弾け飛んだ。
充「ははははははははははははははははは!!」
…まだ喋ってやがる、なんなんだ…こいつぁ……
充「はははははははははははははははははははははははははははははははははは!!」
頭のない体で突進してくる梨亜、長門はひらりと飛んでかわし、
後ろに回って降り立つ。呪文を口にすると、今度は梨亜の四肢がバラバラに引きちぎられた。
長門「まだやる?」
充「ははははは…は…は……」
梨亜が動かなくなったと同時に、のりあきと佐藤の体も木っ端微塵に弾けた。
キョン「………気色わりい」
269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:19:40.32 ID:kNf/iztZ0
長門「…終わった」
あんな激闘のあとだってのに淡々と口にする長門。
キョン「あ、ああ……助かった……ありがとよ……
お前にはいつも助けられてばっかだな…すまん」
長門「いい」
キョン「しかし、どうして…お前ここに…」
長門「これはあなたの、夢」
キョン「は…夢?おいおい、こんなリアルな夢があるかよ!」
長門「もう、目が覚めるころ、続きは後で」
キョン「え……後でって―――」
285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:26:33.38 ID:kNf/iztZ0
……どこかで見たような天井、うっすらと消毒薬の匂い。
隣には、リンゴの皮を剥くよく知る男が……
古泉「おや、おはようございます。
ようやくお目覚めですか」
キョン「古泉!ええと、ここは…」
古泉「あなたが以前入院した病院ですよ、お忘れですか?」
キョン「そんなことより!ハルヒは!朝比奈さんは!長門は!」
古泉「朝比奈さんと長門さんはそのうち交代でこられますよ。
涼宮さんなら、そこに」
……以前、俺が三日ほど入院した時と同じように、ハルヒはベッドの横に
寝袋のかたまりと化して眠っていた。
古泉「ずいぶん心配されていましたよ、またあなたの意識が戻らなくなったのですから。
去年の12月以来二度目ですね」
287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:29:58.79 ID:kNf/iztZ0
キョン「そうだ、梨亜は?あいつはどうなった!?」
古泉「りあ?さあ、何です?それ」
キョン「SOS団のに入ってきて……わからないのか?」
古泉「ええ、きっと夢でも見ていたのでは……」
キョン「夢……」
カチャ
古泉「おや、長門さんが来られたようなので交代するとします」
キョン「長門!」
293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:35:52.27 ID:kNf/iztZ0
…長門の説明はこうだった。
テンガイ領域だかなんだかの長門と敵対する宇宙的な連中により、
俺の精神を崩壊させて観測するという実に卑劣で非道な実験をしようとしたらしい。
それは長門にも手が出せないほどのプログラムで、たったひとつのバグを
進入させるのが精一杯だったらしい、それがあの携帯なんだそうだ。
それにしても、物凄い悪夢だったぜ。テンガイナントカってのは趣味の悪い奴らだな全く……。
キョン「ま、こうやって戻れたのも長門のおかげだ」
長門「もう、させない、私が守る」
キョン「ありがとよ」
295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:38:55.55 ID:kNf/iztZ0
長門「涼宮ハルヒがそろそろ目覚める、私はこれで」
キョン「え?居ればいいじゃないか」
・ ・ ・ ・ ・
長門「ごゆっくり」
バタン
キョン「おかしなことを言う奴だな……」
ハルヒ「ふぁあ……今何時ー……」
キョン「今は夜の8時すぎだな」
ハルヒ「……キョン!!目が覚めたの!!??」
キョン「ああ、おはよう」
300 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:43:16.25 ID:kNf/iztZ0
ハルヒ「ほんとあんたは……!何度やったら気が済むのよ!!
床が硬くて体が痛いわよ!!まったく!!」
キョン「家に帰って寝ればいいじゃないか」
ハルヒ「だ、だめよっ!!あたしは団長として団員を…あっ…」
キョン「ありがとよ……」
ハルヒの肩を掴む。
見詰め合う俺とハルヒ
これは……ええと、やっぱりしたほうがいいのか?
ハルヒ「キョン…」
夢の中の長門にも忠告されたじゃないか。
やっぱり俺は…こうするべきなんだ。
304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:46:40.63 ID:kNf/iztZ0
ハルヒが目を閉じる。
体が震えているのが肩から手のひらに伝わってくる。
ああ…なんだか最終回っぽい展開だなおい!
バタン
みくる「こんばんわあ、キョンくん目が覚めたそうですね〜
へっ……ひあああああ!!!すいませんすいません何も見てません!!!!」
ハルヒ「ちょっ!キョン!!なにあんた勝手にセクハラしてんのよ!!ばかっ!!!」
バチン!
ビンタされた。
307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:52:05.44 ID:kNf/iztZ0
みくる「でもほんと、無事でよかったです〜」
ハルヒ「まあ、あたしはケロっと目覚めるって思ってたけどね」
古泉「涼宮さんの愛の力ですね」
ハルヒ「ちょっ、なによその古泉くんらしくないつまんない冗談!!
あー!なんか静かねここ!!て、テレビでもつけましょ!」
ハルヒがあたふたしてTVのスイッチを入れると、ニュース番組の最中だった。
『…山中で発見された惨殺死体の身元は、H県N市在住の梨亜充さん、
遠藤典昭さん、佐藤翔太さんと確認されました…現場からは凶器などは見つかっておらず……』
キョン「え?」
おしまい。
323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 01:58:57.50 ID:kNf/iztZ0
最後まで読んでくれてありがとう!
ラストの解釈は、読んだ人の数だけ答えがあるってことで!
340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:42:47.28 ID:5E3Szcg40
んじゃ
>>214
の続きから
衝撃。
しかしそれは頭をかち割る鉈ではなく、突き飛ばすようなものだった。
上ばかりを気にしていた俺には完全に不意打ちであり、なす術もなく俺は転がる。
???「やれやれ……、こんな曲芸じみた真似はこれきりだからね?」
俺の定型句を奪ったのは馴染みがあり、しかし最近はあまり聞かなくなってしまった声。
俺が目を開けると、そこには俺を突き飛ばしたであろう親友、佐々木の姿があった。
あまりにも至近距離だが今はそれを言っている場合ではない。
俺が目をやると、リアは鉈から手を放し、右腕を押さえていた。
どうやら俺を突き飛ばすと同時にリアの腕を蹴り飛ばしていたらしい。
今にも振り下ろしそうなタイミングでよくもまあやれたものだ。
344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:49:32.93 ID:5E3Szcg40
充「誰だてめぇ!?」
佐々木「そうだね……。正義のヒーロー、じゃだめかい?」
佐々木は立ち上がり、不敵に笑う。
佐藤「……? お前、女だな?」
充「女だぁ?」
リアが蹴られた手を払いながら値踏みをするように佐々木を見る。
充「……確かに、よく見りゃいい顔の作りしてるじゃないか。どけよ、こいつ始末したらお前の相手をしてやるからよ」
のりあき「たまには青姦も乙ってもんだぁな」
下っ端二人がぎゃははと下卑た笑い声を上げる。
347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 02:55:22.67 ID:5E3Szcg40
しかしそちらの方にはまるで関心のないように佐々木。
佐々木「すまないね。どうにもおかしいと思ったので橘の組織に監視をさせていたのだが、途中で見失ったらしくてね。
まあ絶体絶命のタイミングで僕が助けに来たんだ、それでチャラにしてくれ」
DQNに背を向けたまま言う佐々木。この感触なら応援でもくるのだろうが、それまでは2対3。
先ほどより分がよくなったとは言え、こちらは全身がぼろぼろの俺と女の佐々木である。
俺は佐々木だけでも守ろうと、痛む足をこらえて佐々木の前へ出た。
349 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:05:33.72 ID:5E3Szcg40
キョン「サンキューな、佐々木。でも、これは俺のけじめなんだ。お前にまで何かあったら、俺はもう立ち直れそうにないしな」
無理やり笑おうとするが、どうにも歪つになってしまう。いつも無愛想でいるのがここにきてアダとなったか。
リア「センバーイ、無理しなくていいんですよ? っていうか、あんたはもう舞台の人間じゃねぇんだよっ!」
腕を構えてリアに向かうが、まるで壁にもならない。
そりゃそうか、俺みたいな一般人と違って、こいつらはこと喧嘩に関しちゃ俺より何枚も上手だ。
取り巻き二人も、まるで格闘技の観戦モードに入っているらしく、俺に野次をとばす。
佐々木「キョン」
キョン「なんだ」
佐々木への返答に小さく応える。
俺はどうやってこいつらを退散させられるかで頭がいっぱいだ。
自然後ろの……言ってみれば佐々木へのガードなど全くなく、俺は両肩を掴まれると驚きのあまり身動きできず佐々木の方へと向きなおされた。
351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:13:16.81 ID:5E3Szcg40
佐々木「ねぇ、キョン。悪いね、こんな形で」
何を、と問い返す間もなく、俺は佐々木の顔が近づいてくるのをただ呆然と見ていた。
静寂。
この展開にはDQNどもにも着いていけなかったのだろう、先ほどまでのうるさい声も鳴り止み、ただ山独特の静けさが辺りを支配した。
それは10秒となかったのだろう。しかし、なんの経験もない俺に取っちゃあ1分にも1時間にも感じられたね。
佐々木「……っぷはぁ」
ゆっくりと、佐々木が唇を放す。見ると珍しいことに佐々木の顔は若干蒸気しているようだった。
変なところで冷静に観察する俺。そして次第にDQN達も我にかえったのか、ぎゃーぎゃーと喚きだす。
リア「愛する男への最期の口付け、ってかい? いいねぇ、覚悟が決まったようで」
ここでこんなセリフを吐く辺り、リアも相当である。
354 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:25:58.13 ID:5E3Szcg40
俺はまた、背中で佐々木を庇うようにして立つ。今の行動には驚いたが、まだ脅威は去っているわけではない。
俺は首を振り、前に立つDQNたちを見据えながら話しかける。
キョン「さ、佐々……」
佐々木「痛かったよね。涼宮さんや朝比奈さん、長門さんへのあだ討ちの為にこんなに体をぼろぼろにして。
でも大丈夫だよ、僕が着たんだからね?」
声はいつもの飄々としたものだが、どうしてだろう、底冷えするものを感じる。
リア「何いちゃいちゃしてんだよぉ!」
再びリアが吼える。いつの間に手にしていたのかあの鉈を持って。
もう焦らすような真似はしないだろう、俺は今度こそ腹を据える。
佐々木「……ぃ」
何事か呟いたらしいが、今はそれどころではない。今にもまさにリアが鉈を切りつけ……。
佐々木「うるさいんだよ、お前」
突然。なんの脈絡もなく、リアの手から鉈が消えた。
358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:36:38.18 ID:5E3Szcg40
>>354 着た× 来た
それはもちろんリアの手からすっぽ抜けたわけではなく、鉈そのものが消えたのだ。
思い切り振りかぶっていたリアは2、3歩たたらを踏み、何もない右手を見る。
佐々木「屑が僕のキョンをここまで痛めつけたんだ、代償はわかっているんだろうね?」
見ると佐々木の目は完全に据わっていた。美人の怒った顔が怖いというのは嘘ではなかったらしい。
リア「っ舐めんな!」
振り向き様に佐々木へと殴りかかるリア。そのリアの攻撃も、虚しく空を切る。
腕は当たるより先に地面へと落下していた。ぼとり、と先ほどまでくっついていた右腕が乾いた音を立てた。
361 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 03:47:27.90 ID:5E3Szcg40
リア「っぐあぁぁぁっぐぅ!!」
ドクドクと、断たれた右腕からいかにも景気よく血が溢れ出す。
思わずリアが地面に膝をついた。
佐藤「このアマ、よくもリアさんを!」
取り巻きの一人がメリケンサックを嵌めて殴りかかる。
しかしそれも佐々木はツイと避け、右足を掛けて転ばせた。
佐藤「っが、俺の、俺の指が!!」
今度はご丁寧に両手の指が断裂されていた。
まるで佐々木の周りにピアノ線でも張り巡らせてあるかのように、DQN達の体は切り刻まれていった。
のりあき「ひぇっ!!」
仲間が倒れていく様にのりあきは腰を抜かし、慌ててその場から逃げ出そうとする。
佐々木「こらこら、仲間を置いていったら」
佐々木の目が僅かに細くなった。
佐々木「いけないじゃないか」
のりあきの上半身からゆっくりと脚が離れていった。
365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 04:05:15.43 ID:5E3Szcg40
未だわめく佐藤に、ショックで気絶するのりあき。
少々寝覚めが悪いが、これでこの件はなんとかなりそうである。
そして、俺は油断する。あの劣勢をここまであっさりとひっくり返したから。
まだこの中にはその瞳に闘志を燃やしているのがいるのに。
リア「死ねや化け物が!!」
気づけばリアはまだある方の腕で佐々木へ殴り掛かっていた。完全な不意打ち。
それは佐々木もそうだったのか、まともにリアの拳を食らった。
リア「へっ、どうだ……っぐ!?」
さらさらと。
まるで砂の粒子のように、左手は流れていく。いつか見た光景。それはいつかの朝倉戦を彷彿とさせた。
佐々木「君は本当に、どうしようもない莫迦なんだね……」
いかにも小物を見るような、佐々木の蔑視。
そしてゆっくりと、リアへ近づく。自分に起きた超常現象に、おろおろするばかりのリア。
366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 04:12:19.95 ID:5E3Szcg40
佐々木「莫迦は死なないと、直らないんだってさ。だから、ね?」
佐々木の口が三日月を描く。
佐々木「死んでね?」
幾重にも。
佐々木「さよなら」
幾重にもリアの体へ断裂が走り、血飛沫がほとばしり、後は肉の欠片のみが残った。
そしてその欠片たちも、砂の粒へと変わり果ててしまう。
佐々木「……そこの君?」
佐藤「はひっ!?」
下っ端の片割れが呼ばれ、びくりと身を竦めた。
佐々木「そこの彼を担いで、山を降りて。車は使っちゃダメだよ?それと、僕たちのことも言ってしまわないこと。いいね?」
佐々木は人指し指を口元にやり、いたずらっぽくウインクをした。
佐々木「もし言っちゃうと……」
佐藤「い、言いません! ほらいくぞ!!」
もう一人の取り巻きの肩を持ち、逃げるように佐藤はその場を離れていった。
370 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 04:23:09.00 ID:5E3Szcg40
佐々木「……っふぅ」
キョン「!? 佐々木!」
緊張の糸が切れたのか、その場で崩れ落ちる佐々木。
佐々木「あは、は。あんな啖呵を切ったのに、その姿が見えなくなるとこれだもの。かっこ悪くてすまないね、キョン」
キョン「何言ってんだ、お前がいなかったら俺は……!」
倒れる佐々木を抱きかかえる俺。佐々木はいかにも消耗しているらしく、顔が真っ青だ。
佐々木「キョン。僕はね、君がいれば他はどうでもいいんだよ。君しかいらない。君が助けを願うならぼくはどんな手段を使ったって、君を窮地から救い出すよ」
弱々しく微笑む佐々木。
佐々木「だってそれが、親友というものだろう?」
キョン「……っ!」
堪えきれず、俺は佐々木の口を塞いだ。佐々木は、本当に嬉しそうに目を細めた。
373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 04:35:26.07 ID:5E3Szcg40
それから、ようやく橘の機関が俺たちを発見し、橘はコメツキバッタのように頭をぺこぺこさせていた。
その頃には佐々木も回復し、くつくつと笑いながら若干の皮肉を言い、焦る橘は更に上下動を加速した。
次の日、俺はハルヒに会うと開口一番に「SOS団をやめる」と告げた。
ハルヒはいぶかしがりながらも、「まぁあんたがそう決めたんなら好きにしなさい」と案外あっさりと承諾した。
ハルヒ「ねぇキョン、それよりリア知らない? 昨日から連絡取れなくなったんだけど」
知らん。
それから……まぁ、ハルヒと全く話さなくなったわけではないが、以前ほどの会話もなく、言葉を二言、三言話すのみとなった。
あいつの腹の中にはリアの子がいるのだろうか。そんなことすらどうでもよくなった俺である。
378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 04:46:09.83 ID:5E3Szcg40
今はそんなことより……。
佐々木「やぁ、キョン」
橘「遅いですよ、キョンさん」
藤原「ふん、いつものことだろ」
周防「――早――――く――――」
キョン「すまんすまん」
俺は佐々木団の面々に平謝りをしつつ、その輪に入る。
いつもならSOS団に拘束されていた時間が、佐々木団へとすげ変わる。
傍目から見ればそう映るのだろうが、俺にとっては決定的なまでに違う。
キョン「なぁ佐々木。そういえば、言い忘れていたんだが」
佐々木「ん、どうしたんだい、キョン?」
それは。
キョン「好きだ。付き合ってくれ」
一番好きな女性が、すぐ傍にいるということだ。
佐々木「……ああ、もちろん。受けさせてもらうよ。親友として、ね」
佐々木はくつくつと笑って、俺の腕へと抱きついてきた。
おしまい
381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/21(月) 04:55:22.35 ID:5E3Szcg40
お疲れ様でした。
ハルヒSSは久しぶりなのでちょっと怪しいところもあったやもですが、まぁこんな感じで終わらせたく思います。
こんな明け方まで付き合って下さり、皆さんありがとうございました。
とりあえず、もっとべったべたさせたかったような気もしますが、DQNをぬっころして色々消耗してしまったので……。申し訳ありません。
気が向いたら佐々木団でスレを立てます。
ちなみに>>377
私は数ヶ月前に日常系九曜スレ立てたぐらいなので、多分違います
最後に>>1さん、尻馬に乗るようで申し訳ありません&良SSありがとうございました。