1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 14:14:42.41 ID:9Z2TM2JjO
・・・・わたしのことはわすれて。
キョン「うわああああ!!(ガバッ)・・・・・なんだ夢か」
目が覚めた俺はしばしぼーっと
していた。
キョン「また・・・あの夢か」
最近見るようになった変な夢。内容はいつも同じ「わたしのことはわすれて」ただそれだけだ。当然それが誰なのかはわからん。まあただの夢だしな。気にすることは無いだろ。
キョン「それともまさか、またもやあいつじゃないだろうな・・・?」
俺は携帯を手に取るとアドレス帳からひとりの名前を探し、電話をかけた。
Prrrrrrガチャ 古泉「もしもし、どうしましたか?」
キョン「いや、ちょっと気になってな。あいつはいまんとこ問題無いよな?」
古泉「彼女なら現在安定してますよ。ここ最近は閉鎖空間も発生してませんし。まさか何かあったんですか?」
キョン「いや、何でも無いんだ。ちょっと夢が気になってな。」
古泉「夢・・・ですか?」
キョン「まあそこまで気にする必要無かったな。すまんこんな朝っぱらから」
古泉「いえいえ。あなたのおかげで最近は助かっているんで。このくらいなんてことありませんよ。」
キョン「ありがとよ。じゃあ学校でな。」
どうやら彼女は関係ないらしい。まあそんな頻繁に関わられても困るんだが。うん、夢のことは忘れよう。きっと疲れてるんだ。俺はそう思うとだるい体を動かし学校に行く準備を始めた。
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 14:21:16.56 ID:9Z2TM2JjO
谷口「キョン〜聞いてくれよ〜」
俺が教室に入るなりバカがしがみついてきやがった。暑苦しいんだっての。
キョン「いいから離れろ。何があったんだ?」
国木田「谷口ってば合コンしたのはいいけどまた成果無しに終わったんだってさ。」
谷口「俺だけ浮いた存在みたいな扱いだぜ!?勘弁してくれよ。」
俺は出かかった「しょうがねえよ、お前の場合。」という言葉を飲み込みながら席に座った。
谷口「あ〜あ、彼女いるお前がうらやましいぜ全く。まあその彼女自体はそこまでうらやましくないけどな。」
キョン「うるさい。お前に言われたくないぞ。」
国木田「でもキョンも本当物好きだよね。あの人と付き合うなんて。僕はちょっと無理だなあ」
谷口「おっ!噂をすればなんとやらだ。彼女の到着だぞ〜」
まあここまでくるといくら鈍感でもわかるだろう。そう、俺の彼女「おはようキョン!!」
俺の考えを遮り、でかい声で挨拶してきたこいつこそ、誰あろう俺の彼女、涼宮ハルヒである。
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 14:26:32.15 ID:9Z2TM2JjO
キョン「おう、おはようハルヒ。」
ハルヒ「元気無いわね。どうしたのよ?」
そう尋ねるハルヒは谷口の方に向くと
ハルヒ「あんたキョンになんか言ったの!!?」と詰めよった。
谷口「ちげーよ!!ただ普通に話してただけだ!!勘違いすんな!!」
ハルヒ「本当にそうかしら?言っとくけど、キョンになんかしたらこのSOS団団長の私が許さないからね!!」
頼むからもう少し静かにしてくれよと思いながら俺は頭を抱えた。
国木田「いや〜キョンも幸せ者だね。」
そう苦笑いしつつ国木田と谷口は自分の席に戻っていく。
ハルヒ「キョン!!あんたももう少し強気になりなさいよね!!」
俺は「別にいじめられてたわけじゃ無いんだが。それに俺だって強気になるときくらいあるぞ。」そう言いつつハルヒの手を握る。するとハルヒは顔を真っ赤にさせ「な、な、なにやってんのよこのバカキョン!!!」と絶叫し、思い切り殴ってきやがった。
キョン「殴ることは無いだろ!!」
ハルヒは「ふん!!」と言うとそっぽを向いてしまった。だが不機嫌では無い。恥ずかしいのでいっぱいという感じだ。こいつにもこんな可愛い一面があることを、谷口や国木田にも教えてやりたいよ。
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 14:36:40.77 ID:9Z2TM2JjO
全ての授業が終わったあと、ハルヒは「先に部室行ってるわね!!」と言い走っていった。やれやれ、もう少し落ち着けないもんかねあいつは。さて俺も部室に行こうかと席を立つと
「キョン君!!」
俺を呼ぶ声の方に振り返る。そこには・・・・・・・・・・・・青く長い髪、谷口いわくAA+ランクの朝倉涼子がいた。
朝倉「キョン君も大変ね」
キョン「まあな。でもああみえて可愛いとこもあるんだぜ。」
朝倉「あら、妬けるわね。」
そんな会話をしつつ教室を出ると。
朝倉「・・・私もキョン君のこと・・・」
キョン「えっ!?」
朝倉「・・・ふふ、冗談よ!!じゃあね!!」
頬を赤くしながら、朝倉は帰っていった。どうやら今年の俺はモテ期らしい。悪くない、うん悪くないぞ。
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 14:38:12.14 ID:9Z2TM2JjO
ハルヒ「遅いわよキョン!!」部室に入るなりこの一言。やっぱハルヒより朝倉だなぁなどとしみじみ感じていると
ハルヒ「・・・あんた・・・ここに来る途中何かあった?」
キョン「!?いやぁ・・・何もないけど・・・」
全く、なんて勘の鋭いやつだろうか。こいつに心を読む力が無くてよかったぜ。なんて思ってると部室の扉を開ける音がした。
みくる「おはようございます〜」我がSOS団の天使、朝比奈さんである。いや〜今日も相変わらずの天使っぷり。素敵です朝比奈さん!!
ハルヒ「おはようみくるちゃん!!。早速だけどこれに着替えて!!」
みくる「ええ〜いきなりですかぁ〜?」
ハルヒ「いいからさっさと着替えちゃいなさい!!」
みくる「ふぇぇぇ」
・・・まあ朝比奈さんはこういう役割でもあるわけだ。朝比奈さんには同情します。朝比奈さんが着替えてるので、仕方なく一旦部室を出ようとした時、ふと窓際が目に入った
キョン「なんか・・・変だな?」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 14:50:49.77 ID:9Z2TM2JjO
俺が部室入口で朝比奈さんの着替えを待っているともうひとりのSOS団メンバーがやってきた。
キョン「よお古泉」
古泉「どうも、着替え中ですか?」
キョン「ああ。」
古泉「そうですか。では僕も待つとしましょう。ところで・・・」
キョン「ん?なんだ?」
古泉「朝の夢の話ですが。」
キョン「ああ、気にしないでくれ。どうやらただの夢みたいだからな。ただ最近毎日同じ夢ばかり見るもんでちょっと気になってな。」
古泉「なるほど、涼宮さんの力を疑ったと・・・・安心してください。ここ1年彼女の力は発動していませんから。」
キョン「そうか。それならいいんだけどな。」
古泉「1年前と言えば貴方と涼宮さんが交際を始めた時期ですねぇ」
キョン「・・・そういえばそうだな」
古泉「あの時は驚きましたよ。いきなり僕たちの前で交際宣言したのですからね。まあそのおかげで機関も楽をさせてもらってますが。」
(1年前・・・・あれ?)
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 14:52:09.98 ID:9Z2TM2JjO
(俺は1年前にハルヒに告白して、交際宣言して・・・・その前は?1年以上前の記憶は?)
ョン「なあ古泉?俺がハルヒと付つき合う前。1年以上前のこと覚えてるか?」
古泉「いきなりどうしました?当然覚えていますよ。」
キョン「俺・・・全く覚えてないんだが。」
古泉「おや、もうボケが始まりましたか?。」
キョン(なんだっけ・・・たしか・・・・告白する少し前に何かあったような。)
古泉「どうしました?」
キョン(何か・・・とてつもなく大変な何かが。)
キョン「古泉、俺がハルヒに告白する何日か前、何か問題起きなかったか?」
古泉「涼宮さん関連ですか?いえ、なにも起きてないはずですが。あるとすればあなたが原因で閉鎖空間が出来たくらいでしょうか。」
キョン「そのとき俺ハルヒの前で何しちまったんだっけ?」
古泉「はあ・・・他の女性と楽しそうにしていたじゃないですか。まあ規模の小さな閉鎖空間でしたけどね。」
キョン「げっ!まじか。あれ、その女の人って誰だったっけ?。」
古泉「どうして覚えてないんですか?彼女は・・・・」
ハルヒ「キョン!!着替え終わったわ!!入っていいわよ!!」
キョン「ああ。行こうぜ古泉。」
古泉「え、ええ。」
古泉(あれ・・・あの時の女性の名前・・・なんでしたっけ?。)
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 19:45:08.73 ID:9Z2TM2JjO
ハルヒ「ジャーン!!どう?似合うでしょ!!。」
今日のハルヒはバニーコスだ。確かにセクシーである。だが!!上には上がいたのだ。
みくる「あ、あの〜どうでしょうか・・・」
朝比奈さんのコスはメイド服、しかしいつものメイド服ではなく、かなりきわどい部分の多いメイド服だ。ハルヒのやつこんな服どこで手にいれてくるんだ。しかしこの露出は・・・
古泉「鼻血出てますよ」
キョン「うおっ!!」急いでティッシュを詰める俺。
ハルヒ「全く、エロキョンはしょうがないわね。」
キョン「うるさい。」
ハルヒ「本当はみくるちゃんに着てもらいたいのがもう一着あるの。それがこれよ!!」ハルヒはもう一着コスチュームを出してきた。
みくる「魔法使いですかぁ」
ハルヒ「そうっ。あとはこれを被って杖を持てばみくるちゃんは魔法使いよ!!。今度着てみてちょうだい!!」
キョン(やれやれ・・・ん?あのコスチューム・・・・俺は見覚えがあるぞ?。)
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 19:46:44.90 ID:9Z2TM2JjO
キョン(手?火傷でボロボロの手?。その手が一瞬で元通りになる。そして・・・)
「うかつ」
キョン「ぐっ!!」
ハルヒ「キョンどうしたの!?」
みくる「キョン君〜!?」
古泉「大丈夫ですか!?」
俺に集まる3人。一方俺は謎の映像が頭に流れた瞬間吐きそうになりうずくまった。
結局この日の活動は中止。みんなに送ってもらい帰宅した。帰宅した俺は飯も食わずすぐにベッドに入った。
キョン(あの映像は・・・一体・・・)また何か起ころうとしているのか。それとも、既に起こっているのだろうか。
キョン「とにかく・・・今日はもう・・・寝よう。」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:10:05.52 ID:9Z2TM2JjO
コンコン・・・・・ガチャ
キョン「・・・」
キョン「よう、元気か。」
ガバッ
キョン「はあ・・・夢か。」
今までとは全く違う夢。俺は学校の廊下を歩いていた。部室に向かってるようだ。部室の前でノックするが返事は無い。でもドアを開けるとそこには誰かいる。
キョン(駄目だ、その先が思い出せん。誰かいたような気がするんだが。)
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:12:22.87 ID:9Z2TM2JjO
時間を見る。まだ着替えるには早いので、漫画でも読むことにした。俺は小説類は読まないからな。漫画だらけだ。少しは小説も読まないと・・・ってあれ?なんだこの本。俺が取ったその本のタイトルは「ハイぺリオン」だった。
キョン「んーなんだっけこの本。」パラパラめくると栞が挟まっていた。その栞には綺麗な明朝体で「貴方と図書館に」と書かれていた。
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:20:06.36 ID:9Z2TM2JjO
まただ、この感覚。昨日と同じ吐き気が!!
キョン「わからないのか?」
「・・・・・」
キョン「じゃあカード作ってやるよ。」
「・・・ド?」
(誰だ?俺と一緒にいるやつは誰だ?)
「・・・・う。」
(なんて言ってるんだ。)
「・・・とう。」
(とう?)
「・・・ありキョン!!大丈夫!?キョン!!。」
キョン「・・・ハルヒ。」
ハルヒ「よかったぁ。もう!!心配したんだから!!」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:22:33.50 ID:9Z2TM2JjO
キョン「お前学校は?」
ハルヒ「もう終わったわよ。あんたが来ないから帰りに寄ってみたの。本棚の前で倒れてたらしいわよ。お母さんに感謝しなさい。」
キョン「そんなに寝てたのか俺は。」
ハルヒ「とりあえず安心したわ。明日は来るんでしょ?」
キョン「ああ、そのつもりだ・・・ハルヒ?」
ハルヒ「グス、もしもキョンに何かあったら、あたしは、あたしは!!」
キョン「泣くなよ。俺はいなくならないから。大丈夫だ。」そういって俺はハルヒにキスをした。
ハルヒ「・・・うん。わかった。とりあえず今日は帰るわ。ちゃんと寝てなさいよね。」
キョン「おう、ありがとな。」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:30:11.85 ID:9Z2TM2JjO
帰り際にハルヒは「そういえばこの本誰の?」と言ってあの本を見せてきた。
キョン「俺のだと思うんだが・・・なんでだ?」
ハルヒ「・・・友達でこの本持ってる子がいたと思うの。」
キョン「思うってなんだそれ?」
ハルヒ「本当なのよ!でもそれが誰だか思い出せなくて。誰だったかしら?」
キョン(・・・・同じだ。状況は違えど、ハルヒも記憶が抜けてる。なんだ!?一体何が起こってるんだ!?)
俺はハルヒが帰ったあと、飯を食べ、風呂に入った俺はベッドの中にいた。
キョン(あり・とう・・・・ありがとう・・・か。)
明日はクリスマス。俺にとっていい一日になるといいな。
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:43:24.95 ID:9Z2TM2JjO
{12月25日・クリスマス}
???「・・が・・き」
キョン「俺もお前が好きだ。」
???「なら・・・・・ス・・・てほしい」
キョン「ああ、愛してるぞ。・・き。」
キョン「・・・・・・はあ。」
今回の夢は俺が顔もわからない子から告白を受けている夢である。そして俺はその告白は了承したと。うんわかった。これはただの夢だ。
なぜなら俺はハルヒ以前に付き合っていた人はいないんだから。ハイ終了!!そういうわけで俺は制服に着替え始めた。えっ?吐き気のときの映像?あれもただの妄想だろ。そうに違いない。
>>35
ありがとうございます。いきなり改行忘れでgdgdでしたが(-.-;)
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 20:50:08.94 ID:9Z2TM2JjO
家を出るとハルヒがそこにいた。
ハルヒ「迎えに来てあげたわ!!ずいぶんうれしそうね!!。」
と言っていたが、当のハルヒが一番うれしそうにしている。
そんなハルヒとの登校中、朝倉と会った。
朝倉「相変わらずラブラブね。」
ハルヒはラブラブという言葉を聞いて満足そうだ。
朝倉「そうだ!!2人とも今日あたしの家にごはん食べにこない?」
キョン「えっ、いいのか?」
朝倉「うん。おでんにしようと思うんだけど。」
ハルヒ「あたしおでん大好きなの!!」
朝倉「じゃあ、今日学校終わったら2人で来て。それじゃあね!!」
ハルヒ「キョン、おでん楽しみね!!」
キョン「ああ、そうだな。」
キョン(朝倉の家か。どんな家なんだろうか。こりゃいいクリスマスになりそうだぜ。)
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:00:40.85 ID:9Z2TM2JjO
ハルヒ「キョンお昼食べないの?」
キョン「ああ。夜におでんが待ってるからな。」
ハルヒ「まあいいわ。あたしパン買ってくるわね。」
そう言ってハルヒは教室を出て行った。
キョン(さて、何して時間つぶすかねえ)
「あのー」
キョン「はい?」俺が振り向くと、目の前にはウエーブの掛かった緑色の髪。喜緑さんがそこにいた。
喜緑「ちょっと付き合ってもらえますか?」
キョン「はい・・・いいですけど。」
俺たちは屋上に向かった。まさかこれが真実への入口になろうとは思ってもいなかったんだ。
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:10:07.86 ID:9Z2TM2JjO
キョン「どうしたんですか?。急に話って。」
俺の目の前には緑色のウエーブがかかった髪。喜緑さんが立っている。彼女に屋上に呼ばれたのだ。
喜緑「意味がわからないと思いますが・・・・もし、もしもですよ。あなた達の今の記憶が偽りで、真実が別にあるとしたらどうしますか?。」
真実?なんだそれは?喜緑さんの言う通り全く意味がわからない。
キョン「・・・どういうことでしょう?」
喜緑「1年前の12月25日覚えてらっしゃいますか?」
キョン「1年前の今日ですか?」
喜緑「そう、あなたが高校1年の時です。」
キョン「いえ、覚えていません・・・喜緑さんはその真実について何か知ってるんですか?」
喜緑「・・・詳しくは私の口からは言えません。」
キョン「どうしてですか?」
喜緑「これはキョン君。あなたの力で気づかなければいけないからです。」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:21:05.17 ID:9Z2TM2JjO
キョン「俺自身の・・・力?」
喜緑「そうです。ヒントを一つ。SOS団のメンバーは何人ですか?」
キョン「俺、朝比奈さん、ハルヒ、古泉の4人ですよね。」
俺が答えを返すと喜緑さんは小さくため息をついた。
喜緑「ああ、時間ですね。」
そう言うと喜緑さんは去っていった。
喜緑「最後に、私は貴方を信じています。絶対に気づいてくれると。」
という言葉を残して。
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:25:49.62 ID:9Z2TM2JjO
キョン「くそっ、なんなんだ。SOS団のメンバーがどうしたっていうんだ!。俺に何に気づけっていうんだよ。」
ガチャ
みくる「あ〜キョン君おはようございます〜。キョン君?」
キョン「朝比奈さん!!」
みくる「ひゃい!!なんでしょうか?」
キョン「SOS団のメンバー、全員言えますか?」
みくる「え?キョン君、涼宮さん、古泉くん、あたしですよね。」
キョン「やっぱり・・・そうですよね。」
みくる「キョン君・・・」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:27:06.66 ID:9Z2TM2JjO
その瞬間バーン!!と大きな音が響いた。
ハルヒ「おっはよーってえっ!!」
この時ハルヒが見た光景は、俺が朝比奈さんの肩を掴んで押し倒してるような状況だった。そりゃあ勘違いするよな。OK俺が悪かった。
ハルヒ「あああああんたねぇぇぇ!!」
キョン「ま、待てハルヒ、誤解だ!!」
ハルヒ「問答無用!!あたしという者がありながらあんたってやつは!。」
キョン「ち、違う。俺は朝比奈さんにSOS団のメンバー全員言えるか聞いただけで。」
ハルヒ「嘘つくんじゃないわよ!!。そんなバレバレの嘘通じるか!!」
いつの間にか古泉も来ている。やれやれまたこの人はと言った感じでニヤケている。
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:31:20.32 ID:9Z2TM2JjO
キョン「本当だ。ひょっとして他にメンバーがいるんじゃないかと思ってだな。」
ハルヒ「あんたバカじゃないの!?SOS団メンバーは5人に決まってるでしょうが!!」
キョン「落ち着けハルヒ!!メンバーは4人のはずだろう。今5人って言ったぞ。」
ハルヒ「あんた本当バカね!!。あたし、古泉君、みくるちゃん、バカキョン、有希の5人でしょうが!!」
キョン「・・・・ハルヒ、今なんつった?」
ハルヒ「だからあたしに古」
キョン「違う。俺の名前の次なんつった。」
ハルヒ「はあ?だから・・・あれ?あたしバカキョンのあと何か言ったっけ?」
キョン(ああ確かに聞こえた。)
ハルヒ「古泉君?なんか言った?」
古泉「何分早口だったので。」
ハルヒ「みくるちゃんは・・・無理よね。」
みくる「そんなぁ」
ハルヒ「なんかこんがらがったからもういいわ。キョン、今日帰り奢りだからね!!」
キョン「ああ、わかったよ。」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:37:18.64 ID:9Z2TM2JjO
{一方別の場所では}
「じゃあ貴方は彼を信じているの」
喜緑「ええ。彼ならきっと真実に、あの子に辿りつくでしょう。でも。」
「?」
喜緑「もしも彼が全て思い出して、今の日々を捨てたら彼女はどうなってしまうのかと。」
「閉鎖空間ね・・・」
喜緑「世界を守るのか、それとも真実を守るのか。あなたはどちらだと思う?」
「私はどちらでも構わないわ。ただ私からしたら今の彼と彼女もまた真実よ。」
喜緑「・・・」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:40:12.05 ID:9Z2TM2JjO
「彼も彼女も互いを本当に愛してる。その事実は揺るぎない真実よ。」
喜緑「私は・・・あの子を選んでほしい。」
「同じ仲間だからね。あたしだって同じ気持ちよ。でもねそうすると世界が。」
喜緑「わかってます。でも・・・あの子は・・・私達の。」
「・・・・私は行くわ。2人と約束してるからね。」
喜緑「そうですか。貴方は・・・心配です。」
「大丈夫よ。今は穏健派だしね。でも・・・」
喜緑「?」
朝倉「彼があの子を選ばなかったら、あたしは2人を殺すかもしれない。」
喜緑「朝倉涼子・・・あなたは。」
朝倉「だってそうでしょ。あの子は私の・・・・・じゃあね。」
喜緑「あとは・・・彼次第ですか。」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:48:42.00 ID:9Z2TM2JjO
なんでハルヒがすぐに忘れたのかわからん。だが、確かにあいつは言った、「ゆき」と。
ゆきって誰だ。女か?まあ女だろう。だがなぜそのゆきってやつの記憶がみんな皆無なのか。俺が悩んでいると喜緑さんが来た。
喜緑「どうやら少しは進展したようですね。」
キョン「喜緑さんはゆきを知ってるんですか?」
喜緑「ええ、とてもよく。」
キョン「なら教えてください。」
喜緑「私からは言えない。」
キョン「だからどうして!」
喜緑「あの子の為にです。」
キョン「・・・」
喜緑「あなたの力で、あの子を助けてあげてください。」
そのまま彼女は行ってしまった。どうやら俺は5人目のメンバー、ゆきを助ける役らしい。でもどうやって、どこに助けにいけばいいんだ?
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 21:55:10.46 ID:9Z2TM2JjO
???「よう、ずいぶん困ってるみたいだな。」
キョン「誰だ!?」
???「おっと振り向くな。せっかくいい情報があるんだ。素直
にしておいたほうがいいぜ。」
キョン「情報?何のことだ。」
???「ゆきの情報だ。」
キョン「何!?」
???「知りたいか?」
キョン「・・・いや、いい。」
???「・・・どうしてだ?」
キョン「どうやらゆきは俺自身の力で助けなきゃいけないらしい。見ず知らずの人間の力を進んで借りるわけにはいかん。」
???「・・・なるほどな。流石は・・・いや、何でもない。」
キョン「?」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:00:06.27 ID:9Z2TM2JjO
???「なら俺は今から独り言をいう。聞き流すかはお前次第だ。」
キョン「・・・」
???「お前最近変な夢見てるだろ。あそこに行け。」
キョン「んなこと言われてもあそこがどこだか」
???「ヒントは栞だ。」
キョン「なあ、あんたなんで俺を助けようとするんだ?」
???「バカ、お前を助けるんじゃない。ゆきを助けるんだ。」
キョン「大体お前は誰だ?」
???「まあ、いつかわかるときが来るさ・・・1095日後くらいにな。」
その瞬間俺は光に包まれた。
キョン「ま、待て!」
???「頼んだぜ。あいつの命はお前にかかってるんだからな。」
男は消えちまった。それにしても・・・・・栞?
「貴方と図書館に」
キョン(なるほどな。)
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:07:45.08 ID:9Z2TM2JjO
その後俺はハルヒと朝倉さんの家に向かった。
ハルヒ「どうしたの?」
キョン「いや、なんかこの家見覚えが。」
ハルヒ「そりゃそうでしょ。かなり高級みたいだし。」
キョン(そうじゃなくて・・・このマンションに以前入った覚えが。)
ハルヒ「もう!いいから行くわよ。」
キョン「あ、ああ。」
朝倉「さあっ食べて頂戴。」
ハルヒ「いただきます!!」
キョン「いただきます。」
朝倉の作ったおでんは、それはもう美味かった。
ハルヒ「いやー悪いわね今日は。」
朝倉「いいのよ。みんなで食べるほうが美味しいでしょ。」
キョン「朝倉は一人暮らしなのか?」
朝倉「前は一緒に住んでたんだけどね。今はいないの。」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:10:07.77 ID:9Z2TM2JjO
朝倉の顔は悲しそうな表情だった。
キョン「す、すまん、朝倉。」
朝倉「いいのよ。」
ハルヒ「よくないわよ!!何てったってバカキョンだからね。今日だってブツブツ」
キョン「あれは誤解だって言っただろ。」
ハルヒ「わかってるわよ!!」
朝倉「フフフ。」
ハルヒ「朝倉さん?」
朝倉「ごめんなさい。本当仲いいのね。あなたたち。」
ハルヒ「いや〜そんなことは、あはは」
キョン(照れてるのまるわかりだっつーの。全く・・・・ん?)
俺はその時、朝倉の机に写真立てが倒れてるのを見つけた。別に気にする必要ないはずなんだが、その時の俺はなぜかいらぬ親切で写真立てを直した。
キョン「これは・・・」
そこには朝倉と一緒に写る、銀髪の女の子がいた。
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:15:15.67 ID:9Z2TM2JjO
「危機が迫るとしたらまずあなた。」
「ユニーク。」 「許可を。」 「信じて。」
「あなたは私が護る。」 「ありがとう。」「私はあなたが好き。」 「キスしてほしい。」
次々と頭の中を駆け巡る。なんだ?こいつと俺は?どういう関係だ?。
キョン「やめろ!!無茶すんな。今俺が助けてやるから。」
「大丈夫。あなたは絶対に護る。私自身を使っても。」
キョン「ふざけんな!!俺は・・・お前が好きだ!!好きな女護れないなんて出来るかよ!!。」
「・・・ありがとう。でももう無理。維持が出来ない。」
キョン「そんな・・・」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:20:07.60 ID:9Z2TM2JjO
「あなたとのキス、うれしかった。私もあなたが好き。愛している。」
キョン「だから俺が助ける!!一緒に結婚ってやつをするんだろ?」
「あなたと結婚してみたい。だけどそれはもう叶わない。だから・・・私のことは忘れてほしい。」
キョン「お前・・・」
「あなたは涼宮ハルヒと結婚して。私は今それを望んでる。」
キョン「バカ言うな!!一緒に帰るぞ。さあ!!」
「もう・・・時間。お願いだから離れて。」
キョン「まだ行ってないとこあるだろ!遊園地だって今度行くって!!」
古泉「離れてください!じゃないとあなたまで。」
キョン「泣くぐらいなら戻ってこい。これ以上俺はお前を泣かせたくない!!朝倉や喜緑さんももうすぐ助けに来る!!。」
「・・・本・・・・当に・・・あり・・が・・・とう。今からみんなの私との記憶を消去する。」
キョン「やめろぉぉぉぉ!!」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:32:08.48 ID:9Z2TM2JjO
ハルヒ「キョン?キョン?」
キョン「・・・ハルヒ。」
ハルヒ「何やってんのよ。おでん全部食べちゃったわよ。」
キョン「そうか。悪い、ちょっと図書館行ってくる。」
ハルヒ「ちょっとキョン!?」
キョン「そうだ、朝倉は?」
ハルヒ「コンビニ行ったわよ。つーか図書館がこの時間に開いてるわけ無いでしょ!!」
キョン「ちょっとな。すぐ戻る。」
俺は図書館へ向かった。全てを思い出すために。
ハルヒ「全く、一体なんなのかしら・・・ん?この写真・・・これって」
キョン「さて、うまく夜の図書館に入れたはいいが、セキュリティが無いのはどう考えてもおかしい。こいつは恐らく。」
???「待ってたわよ。」
やっぱりか、そこには予想通り朝倉涼子がいた。
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 22:38:10.16 ID:9Z2TM2JjO
朝倉「ようやく思い出したのかな?」
キョン「いや、まだ全部は。だからここに来たんだ。全てを思い出すために。」
朝倉「そう。で?思い出してどうする気?」
キョン「決まってる。あいつを連れ戻す。」
朝倉「無理ね。あの子を連れ戻すことが出来たとしても、それは封印を解くことになる。あれも復活するわ。」
キョン「朝倉に止められてもあいつを連れ戻す。止めたけりゃ俺をここで殺せ。」
キョン(あ〜あ、言っちまった。俺殺されるかな。)
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:01:56.97 ID:9Z2TM2JjO
朝倉「・・・あたしだってあの子を助けてほしいわよ。」
予想外の答えが返ってきた。
朝倉「だけどあの子助けたら、涼宮ハルヒはどうするの。捨てるの?」
キョン「そ、それは・・・」
朝倉「あなたの彼女に対する愛は本物よね。じゃああの子を助けてそのまま涼宮ハルヒと付き合い続ける?」
キョン「・・・」
朝倉「無理な願いだったのよ、もう。」
ハルヒ「無理じゃないわ。」
朝倉「涼宮さん!?」
キョン「ハルヒ!?」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:06:20.78 ID:9Z2TM2JjO
キョン「どうしてここに?」
ハルヒ「あんたを追って来たのよ。」
キョン「なんで・・・」
ハルヒ「決まってるでしょ。あんたとの交際を破棄するためよ。」
キョン&朝倉「!?」
キョン「お前何言ってるんだ!?」
ハルヒ「聞いてキョン、それに朝倉さんも。私もあの写真見たの。全部思い出したわ。SOS団に有希がいたことも。有希とキョンが結婚前提で付き合ってたことも。」
キョン「・・・」
ハルヒ「前から不思議だったのよ。1年前いきなりあんたが告白してきて。それまでそんな関係じゃなかったはずなのに。」
朝倉「・・・」
ハルヒ「でもあんたのことほんのちょっとは好きだったからさ、1年間付き合ってあげたけど。有希のこと思い出したら・・・・」
キョン「ハルヒ・・・」
ハルヒ「これ以上あんたと付き合ってたら、本当の本気になっちゃうのよ!!だから、本気になるまえにあんたを捨てるの。」
朝倉「あなた・・・」
ハルヒ「だからあんたは好きに、誰とでも付き合いなさい。そして・・・絶対彼女幸せにしなさい。団長命令よ。」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:09:31.18 ID:9Z2TM2JjO
キョン「ハルヒ・・・すまん。」
俺は目の前で号泣するハルヒを抱きしめた。今の俺にはそれしか出来ないから。
ハルヒ「そのかわり、彼女幸せに出来なかったら、死刑だからっ!」
キョン「ああ、わかった、約束するよ。絶対に。」
ハルヒ「ふんっ、じゃあ・・・行ってきなさい。行って、有希を奪還しちゃいなさい!!」
キョン「朝倉・・・頼む。」俺がそういうと朝倉は一瞬でハルヒの後ろに立ち、気絶させた。そして俺は古泉を呼び出した。
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:14:45.45 ID:9Z2TM2JjO
古泉「・・・行くんですか?」
キョン「ああ。」
喜緑「私も行きます」
朝倉「あたしも。涼宮さんのあんな決意見せられたらね。」
キョン「朝比奈さんは古泉と一緒にハルヒを頼みます。」
みくる「わかりましたぁ」
古泉「そういえば貴方は、記憶戻られたのですか?完全に。」
キョン「ああ、ハルヒ抱きしめた瞬間にな。」
どうやらあいつは俺の記憶を2分割し、俺の中とハルヒの中に封じ込めたらしい。だからハルヒを抱きしめた瞬間、ハルヒの中の記憶が俺に戻ってきた。
ちなみに古泉や朝比奈さんの記憶は、俺とハルヒの記憶復活がトリガーとなって復活したらしい。要は俺とハルヒの記憶が戻った瞬間、みんなの記憶も戻る仕掛けだったわけだ。
キョン「全く、あいつらしい仕掛けだぜ。完全に記憶消去しないところとかな。」
喜緑「全くですね。」
朝倉「意地っ張りなんだから。」
キョン「んじゃ行くか。」
喜緑&朝倉「ええ。」
待ってろよ長門。いや、有希!!今連れ戻すからな。
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:18:18.32 ID:9Z2TM2JjO
キョン「ここは・・・懐かしいな。」
朝倉「ここで全ては止まった。」
喜緑「でもここでまた動かしますよ。」
キョン「ええ。」
キョン「長門聞こえるか!!俺だ、キョンだ!!」
・・・・・・・・・・・・・・
キョン「待たせたな!連れ戻しに来たぞ!!。」
・・・・・・・・・・・・・・
キョン「俺の気持ちは今も変わらない。だから戻ってこい!長門!!」
・・・・・・・・・・・何故?
キョン「長門!!」
朝倉&喜緑「長門さん!!。」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:20:52.29 ID:9Z2TM2JjO
・・・・・何故戻ってきたの?
キョン「それはな。お前が望んだからだよ。」
・・・・・・・・・・・私が?
キョン「ああそうだ。じゃなきゃわざわざ後々記憶復活出来るように情報操作しないだろ。」
・・・・・・・・・・・・・・
キョン「試したんだろ?俺を。本当に戻ってきてくれるかどうか。だから戻ってきたんだ。」
・・・・・・・涼宮ハルヒは?
キョン「・・・あいつは俺なんかよりお前を選んだよ。」
朝倉&喜緑「・・・」
キョン「俺みたい男なんかより、友達を選んだんだよ!!」
・・・・・・・・・・・そんな
キョン「だからその友達を裏切るな!!。ハルヒの・・俺達の所へ帰ってこい。
・・・・・私にはわからない。
キョン「そんな・・・」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:23:37.75 ID:9Z2TM2JjO
朝倉&喜緑「長門さん!!」
長門「わからない。この液体はなに。私の目から止まることなく流れ続ける。私には・・・わからない。」
キョン「バカ、わかってるだろ。涙の意味くらい。」
長門「わからな・・・い。なん・・・で、こんなに・・・止まらない・・・・の。」
キョン「そりゃあ、うれしいからだろ?」
長門「うれしい・・・?」
キョン「ああそうだ。」
キョン「長門!!改めて言うぞ。俺はお前を愛してる!!今度は俺が一生賭けて守ってやる。だから、だから帰ってこい!有希!!」
その瞬間、俺の胸に有希が飛び込んできた。
キョン「有希・・・1年もかかってすまん。」
長門「いい。私こそ、待たせてしまった。キョン、ただいま。」
キョン「有希・・おかえり。」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:28:19.21 ID:9Z2TM2JjO
朝倉「感動の再会の途中悪いけど。」
喜緑「動き出しますよ。あれが。」
そう、有希の封印が解けたんだから、当然あのバケモノも動くと。さて参ったねこりゃあ。
朝倉「あんときは長門さん一人だったからね」
喜緑「今回はとりあえず2人。そして長門さん、戦えますか?」
長門「問題無い。封印中ある程度は回復したから。ではキョン、許可を。」
全く久しぶりに聞いた一言だ。
キョン「よし、やっちまえ!」
長門「わかった。」
>>75
支援ありがとうございます。もう少しだけ続くんで、お付き合いくだせえ
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:33:34.71 ID:9Z2TM2JjO
そこから先はすごかった。封印からようやく解放され、寝ぼけ状態のバケモノと全力状態の宇宙人2人とほぼ全力状態の宇宙人1人。
どちらが勝つかなんて目に見えてる。結果フルボッコだった。今回の原因であるバケモノだが、さすがにこれは同情するぜ。ああまた足が吹き飛んだ。
朝倉「今まであたし一人にさせた天罰よ。長門さんに向けるわけいかないからね。」
(やっぱり寂しかったんだな。)
喜緑「長門さんちょっとやり過ぎですよ。」(どうみても喜緑さんが一番やり過ぎです。本気でキレてるよこの人。)
長門「せっかくの再会が邪魔された。駆逐されるのは当然。
(怒るところが違うだろ絶対。まあうれしい一言ではあるが。)
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:36:35.02 ID:9Z2TM2JjO
キョン「さてと、んじゃ帰るか。」
喜緑「そうですね。」
朝倉「帰ったら長門さんを全力でこき使おうかしら。」
長門「・・・・」
キョン「どうした?」
長門「私には合わせる顔がない。みんなの記憶を奪い、貴方と涼宮ハルヒを困らせてしまった。私はどんな顔をしていけばいい?」
キョン「そんなのどうでもいい。とりあえずみんなに会ったら謝れ。それだけで許してくれるさ。」
長門「涼宮ハルヒは?」
キョン「ああ、あいつは無理だな。何らかのペナルティーが来るぞ。」
長門「やはり。」
キョン「でも安心しろ。あいつにとって有希は友達だ。ハルヒは友達に酷いことはしない。信じろ。」
長門「・・・・わかった。貴方を信じる。」
キョン「よし!!じゃあ帰ろう。俺達の世界に。」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:41:23.36 ID:9Z2TM2JjO
俺達が図書館から出てきた瞬間朝比奈さんは感動の余り気絶。古泉はいつも通りのニヤケ顔だった。そして問題のハルヒだ。長門を見つけるなり「ゆきぃぃぃぃ!!」と絶叫。抱き着いていた。
長門「痛い、もう少しやさしくして。」
ハルヒ「ああっごめんね。」
長門「涼宮ハルヒ、本当にごめんなさい。貴女から彼を奪ってしまった。」
ハルヒ「いいのよ。あんなやつ。でもこのあたしが譲ってあげたんだから。キョンと幸せになりなさいよ!!」
長門「ありがとう。幸せになる。」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:43:17.34 ID:9Z2TM2JjO
ハルヒ「でも、これで終わりじゃあつまらないわ。有希には団長からペナルティーを付けます。」
長門「・・・何をすればいい?」
ハルヒ「フッフッフ。あたしが有希を一日自由に出来るペナルティーよ!!夜は有希の家に泊まるわ。有希はあたしの言うことに一日ずっと従うの。言っとくけど容赦しないわよ。」
長門「鬼、悪魔、人で無し。」
ハルヒ「じゃあキョンを返してもらおうかしら〜。」
長門「・・・そんな。」
ハルヒ「な、泣くこと無いじゃないの!!冗談よ冗談。ちょっとキョンなんとかしなさいよ〜!!。」
知るか。有希を泣かせた罰だ。
古泉「一件落着のようですね。お疲れ様でした。」
キョン「おう。お疲れ。」
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:51:50.79 ID:9Z2TM2JjO
有希が帰ってきたクリスマスから3年が経った。
俺は有希と結婚して、有希のマンションで暮らしてる。朝倉は隣に住んでいて、たまにおでんを分けてくれる。まあ有希とは良い結婚生活を送っているのだが・・・・。
ハルヒ「ちょっとキョン!!あんたも手伝いなさいよ。」
こいつが週3ペースで遊びに来るのが一番困る。
さて、実は今回の事件、未だひとつ謎がある。学校で俺が出会い、図書館に行けとヒントをくれたあの人は一体誰だったのか。あれだけ全くわからんのだ。まさか新しいなんちゃらインターフェイスか?いや、まさかな。
とそのとき、俺の携帯が鳴った。一体誰だ?表示を見るとそこには朝比奈さんの名前があった。
「いますぐ来てください。場所は北高前で。」
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/19(土) 23:56:18.29 ID:9Z2TM2JjO
俺が北高に行くと、そこには朝比奈さんがいた。いや、厳密に言うと朝比奈さん(大)だな。
みくる(大)「今からある時間に飛んでほしいの。」
キョン「いつの時代に飛ぶんです?」
みくる(大)「今から3年前の今日。12月25日です。では行くわよ。」
キョン「いきなりですか!?」
と、いうわけで俺は今3年前の北高にいる。とりあえずなにすりゃあいいんだろうね。そういえばこの廊下は・・・まさか。
案の定だった。3年前の12月25日のこの時間。確かに俺はこの廊下を通った。そして・・・・・
「よう、ずいぶん困ってるみたいだな。」
(まさか助言をしたのが未来の俺とはね。)
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:02:49.14 ID:9Z2TM2JjO
キョン「有希・・・」
有希「キョン・・・」
バーン!!
ハルヒ「メリークリスマース!!」
古泉「どうも、お邪魔しますよ。」
みくる「お、お邪魔します〜」
キョン「・・・どうしてこのタイミングで来るんだ。」
ハルヒ「SOS団としてクリスマス会をやるのは当然でしょ!!」
キョン「全く、せっかくの記念の日が。」
有希「・・・私はいい。あなたと一緒にいられれば、それ以上は望まない。」
キョン「有希・・・」
有希「キョン。貴方は幸せ?」
キョン「ああ、幸せだ。有希は?」
有希「幸せ。貴方と一緒にいられて、そしてみんなと一緒にいられる。とても幸せ。」
キョン「これからも、ずっと一緒だ。」
有希「うん・・・ありがとう、キョン。」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:01:08.16 ID:zjnGmzEwO
有希「おかえり」
キョン「ただいま」
俺は過去の俺に助言をし、帰ってきたところである。
有希「今日の夕食は何がいい?」
キョン「今日は作らなくていいぞ。」
有希「・・・なぜ。」
キョン「ほらよ。」
有希「これは・・・ケーキ」
キョン「今日は有希がいなくなって、そして有希を取り戻した記念の日だからな。」
有希「・・・ありがとう。」
キョン「有希、これからもずっと側にいてくれるか?」
有希「もちろん。私は貴方の側にいたいと思ってる。ずっと。」
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/20(日) 00:04:47.73 ID:zjnGmzEwO
終了です。支援続けてくれた>>99に感謝です。おかげで心折れずに最後まで出来ました。