1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/18(金) 19:14:45.00 ID:dPo0gRik0
キョン「ケーキを作ったみたいに言うな」
朝倉「え〜ダメ?一応、私たちの子供なんだけど」
少女「パパ〜」
キョン「ダメも何も俺はお前と交わった覚えはないぞ」
朝倉「あらっ、交わった方が良かった?」
キョン「なんでそうなる…そうじゃなくて、その子は本当に俺の子なのか?」
朝倉「もちろんあなたの子よ」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/18(金) 19:21:12.06 ID:dPo0gRik0
キョン「俺の子にしてはあまり似ていないんだが…」
少女「パパ、抱っこ〜」
朝倉「それは当然よ。顔は私をベースにしてるんですから」
キョン「言われてみればこの子は朝倉にそっくりだな…(お、重い)」
少女「わ〜い!抱っこ、抱っこ!」
朝倉「誰かさんみたいに気だるさそうにしてる顔は嫌ですもん」
キョン「悪かったな、無気力な面をしていて――こ、こら!暴れるな!」
少女「パパ〜好き!」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/18(金) 19:28:22.15 ID:dPo0gRik0
朝倉「良かったわね。あなたのこと好きだって」
キョン「パパだぞ、パパ。この年齢で…」
朝倉「だって私たちの子供なんだからパパ・ママって呼ばれて当然じゃない」
キョン「(お前が勝手に作っただけだろうが…)」
少女「ママも好き〜」
朝倉「あらっうれしい。私も好きよ、りょうこちゃん」
キョン「ちょっと待て。おい朝倉、今なんって言った?」
朝倉「何って“りょうこちゃん”?」
キョン「お前、自分の名前を子供に付けたのかよ」
朝倉「だって他に思いつかなかったんだもん」
キョン「だからってりょうこはないだろ…」
朝倉「じゃあキョン子にする?」
キョン「いや、りょうこでいい…」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 19:37:06.72 ID:dPo0gRik0
朝倉「そう。ならこの子はりょうこで決まりね」
りょうこ「わ〜い!りょうこ!りょうこ!」
キョン「こんな簡単に子供の名前を決めていいのだろうか…」
朝倉「べつにいいじゃない。この子だって自分の名前を気に入ってるんだから」
キョン「まぁ、それもそうだな」
りょうこ「ねぇパパ、りょうこのこと好き?」
キョン「ああ、好きだぞ、りょうこ」
朝倉「そんな…好きだなんて」ポッ
キョン「いや、お前のことじゃないから――んっ?」
キョン「さては朝倉、お前そういう魂胆で自分の名前を付けただろ?」
朝倉「知〜らない」
キョン「(とぼけやがって…)」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/18(金) 19:48:35.62 ID:dPo0gRik0
キョン「えっと、それでこっちのりょうこはなんでモジモジしてるんだ?」
りょうこ「……」モジモジ
キョン「どうした?パパ、何か変なこと言ったか?」
朝倉「りょうこちゃん、どうしたのかな〜?ママに話してくれる?」
りょうこ「あ、あのね…ゴニョゴニョ…」
キョン「りょうこはなんだって?」
朝倉「あなたに好きって言われて恥かしいんですって」
りょうこ「ママ、言っちゃダメだよ!」
キョン「えっ?そ、そうなのか?」
りょうこ「ち、違うもん!」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/18(金) 19:54:42.52 ID:dPo0gRik0
りょうこ「りょうこ、恥かしくないもん」
キョン「ハハッ、りょうこは可愛いな」ナデナデ
りょうこ「〜♪」
朝倉「あっ!ずるい!私もなでなでして!」
キョン「断わる。なんでお前の頭をなでなければならないんだ」
朝倉「だってりょうこちゃんばかりずるいわ。ねぇ、キョンくん、私にも〜」
キョン「お前な…子供の前で恥かしいと思わないのか?」
りょうこ「ママの甘えん坊〜」
キョン「そうだな。これじゃあ、どっちが子供か分からないよな」
朝倉「ううっ…キョン君のいじわる」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/18(金) 20:09:10.71 ID:dPo0gRik0
キョン「さて朝倉、お前はこれでもまだ俺に頭をなでてもらいたいか?」
朝倉「ふんだ!もういいわよ」
キョン「良かったなりょうこ。これでお前の頭をもっとナデナデできるぞ」
りょうこ「わぁ〜い」
キョン「おっおい?今度は抱きつくのか?」
朝倉「私もキョンくんに抱きつきたいな…」
りょうこ「ねぇパパ…りょうこ、パパと結婚してもいい?」
キョン「ああ、もちろんいいぞ」ナデナデ
りょうこ「りょうこ、パパのお嫁さんになる〜!」
朝倉「そ、そんなのダメよ!キョンくんのお嫁さんは私なんだから!」
キョン「朝倉、お前はだからもう少し大人になれよ…」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/18(金) 20:21:11.13 ID:dPo0gRik0
朝倉「だってだって!キョンくんのお嫁さんは私なんだもん!」
キョン「あのな、朝倉…」
りょうこ「ママもパパのこと好き?」
朝倉「りょうこちゃんと同じくらい大好きよ」
りょうこ「えへへ…じゃあ、ママもパパと結婚していいよ」
朝倉「りょうこちゃん…」
キョン「良かったな朝倉、りょうこが優しい子で」
朝倉「二人ともだーい好きよ!」ガバッ
キョン「のわっ!?――お前まで抱きつく奴があるか!」
りょうこ「りょうこもパパにギュ〜ってする!」
キョン「こ、こらお前まで!」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/18(金) 20:24:48.96 ID:dPo0gRik0
夕食。後再開。お待ちを。
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/18(金) 20:56:49.87 ID:dPo0gRik0
キョン「あ〜お前たちが俺のことを好きなのは分かった」
キョン「だからいい加減、離れてくれないか?」
朝倉「お断りします」
りょうこ「おこちょわりします」
キョン「ううっ…苦しい…マジで頼むよ」
朝倉「だってまだパパの返事を聞いてないんだもん」
キョン「返事?なにをだよ?」
りょうこ「パパはママのこと好き〜?」
キョン「!?」
キョン「これは…言わないと離れてくれないのか?」
朝倉「もちろん、そうよ」
キョン「なんってこった」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 21:11:05.26 ID:dPo0gRik0
朝倉「そ、それでキョンくんは私のこと…好き?」
りょうこ「すき〜?」
キョン「(こいつ、このために子供を作ったんじゃないだろうな…)」
キョン「まぁ、好き…かな」
朝倉「ほ、ほんと!?本当に私のこと好き?」
りょうこ「ママのこと愛してる?」
キョン「お前はどこでそんな言葉を覚えたんだよ」
りょうこ「テレビ〜」
キョン「当分、テレビを見るのは禁止な」
朝倉「それよりもキョンくん!ほ、本当に私のこと愛してる?」
キョン「ああ、ほんとだ」
朝倉「私も愛してるわー!」
りょうこ「りょうこもー!」
キョン「のわっ!?――だから抱きつくな!」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 21:21:21.41 ID:dPo0gRik0
キョン「早く離れろ!」
朝倉「だってだって」
キョン「だってもあるか!ほらっ見ろ。お前が抱きつくからりょうこもマネして」
りょうこ「だって〜だって〜」
朝倉「あらっ、りょうこちゃんもパパにギュ〜してるの?」
りょうこ「うん!」
キョン「まったく。朝倉、お前は子供の教育上良くない」
朝倉「気にしない、気にしない。これも愛情表現の内よ」
キョン「うるさい。今後、りょうこの前で抱きつくのは禁止な」
朝倉「じゃあ、二人っきりの時は抱きついてもいいのね?」
キョン「二人の時でもだ!」
朝倉「え〜つまんな〜い」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 21:41:31.65 ID:dPo0gRik0
りょうこ「ねぇママ…りょうこ、お腹すいちゃった」
朝倉「あっもうこんな時間ね。ご飯にしましょうか?」
りょうこ「ごはんにする!」
朝倉「もちろんキョン君も食べていくでしょ?」
キョン「いいのか?」
朝倉「いいに決まってるじゃない。家族なんだから」
キョン「まぁ、それもそうだな(この年齢でパパだし…)」
朝倉「じゃあ、ご飯ができるまでりょうこちゃんをお風呂に入れてもらえないかしら?」
キョン「ああ、いいぞ。――パパと一緒にお風呂に入るか?」
りょうこ「入るー!」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 21:52:10.37 ID:dPo0gRik0
キョン「それじゃあ、まずは服を脱ごうな」
りょうこ「……」
キョン「んっ?どうした?りょうこ」
りょうこ「パパのゾウさん?」モミッ
キョン「握っちゃらめぇぇぇぇぇl!!」
りょうこ「わぁ〜、おっきくなった!」
朝倉「ちょっとキョンくん、今の声は――」
キョン「わっバカ!入ってくるな!」
りょうこ「ママも見て!パパのゾウさんだよ」
朝倉「!!」
キョン「あ、朝倉!これはだな、その…」
朝倉「キョンくんのばかぁぁぁぁ!!」
キョン「待ってくれ!朝倉!これは誤解だ!」
りょうこ「??」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 22:04:15.22 ID:dPo0gRik0
キョン「はぁ〜どう朝倉に弁解したものか」
りょうこ「パパ元気ないよ…」
キョン「ちょっとママとケンカしちゃったんだ」
りょうこ「りょうこのせい?」
キョン「いいや、りょうこは悪くないよ。俺のせいだ」
りょうこ「ほんと?」
キョン「ああ、本当だ」
りょうこ「そっか…えへへ、ママと仲直りできるといいね」
キョン「そうだな。早く朝倉と仲直りしないとな」
りょうこ「りょうこが仲直りできるおまじない教えてあげる!」
キョン「それはどんなおまじないなんだ?」
りょうこ「あのね、ママにこうするの…」
チュッ
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 22:12:16.86 ID:dPo0gRik0
キョン「りょうこ…?」
りょうこ「はい、これでママと仲直りできるよ」
キョン「パパのためにありがとうな、りょうこ」
りょうこ「うん。頑張ってママにチューしてね」
キョン「あっうん…努力してみるよ」
りょうこ「クシュン」
キョン「すまん、このままだと風邪引いちゃうな。お風呂に入ろう」
りょうこ「からだがポカポカするね〜」
キョン「10数え終わるまでちゃんと浸かるんだぞ」
りょうこ「りょうこできるよ!……いーち…にーい……」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 22:22:11.75 ID:dPo0gRik0
りょうこ「…さーん……しーい…」
キョン「上手に数えられるじゃないか。その調子だぞ」
りょうこ「でもね、りょうこ“はち”の次が分かんないの」
キョン「そうなのか?いいかりょうこ、はちの次はきゅうだぞ」
りょうこ「きゅう?」
キョン「そうだ。はちの次はきゅう、これでもう覚えただろ?」
りょうこ「うん!…きゅーう……じゅう!――お風呂あがる!」
キョン「こいつズルしやがった!」
りょうこ「〜♪」
キョン「(こういう抜け目のなさは朝倉にそっくりだな…)」
朝倉「クシュン!」
朝倉「風邪でも引いたのかしら?」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 22:33:55.77 ID:dPo0gRik0
キョン「ちょっと待て。まだ身体を洗ってないじゃないか」
りょうこ「む〜」
キョン「む〜じゃない。ほらっスポンジを使ってちゃんと洗うんだ」
りょうこ「は〜い」
キョン「よし、元気な返事だ」
りょうこ「ねぇパパ…」
キョン「なんだ?りょうこ」
りょうこ「りょうこもママみたいになれる?」
キョン「へっ?」
りょうこ「りょうこもママみたいな、キレイな人になれるかな?」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 22:42:18.49 ID:dPo0gRik0
キョン「りょうこはママみたいになりたいのか?」
りょうこ「うん!大きくなったらママみたいになりたい」
キョン「そっか…(今の言葉を聞いたら朝倉の奴、泣いて喜ぶだろうな)」
りょうこ「パパ?」
キョン「ああ、いいんじゃないか。お前ならなれると思うよ」
りょうこ「ほんと!」
キョン「ああ、りょうこならママよりもキレイになれるさ」
りょうこ「りょうこがんばる!」
キョン「まぁ、あのかしましい性格は似てほしくはないがな…」
りょうこ「??」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 22:54:40.10 ID:dPo0gRik0
りょうこ「ママー!お風呂終わったよ!」
朝倉「あらっりょうこちゃん、キレイになったわね〜」
りょうこ「パパにね、髪の毛洗ってもらったんだよ」
朝倉「そうなの…」
キョン「りょうこにパジャマを着させたんだがよかったか?」
朝倉「知らない」プイッ
キョン「おっおい…(まだ怒ってるのか)」
りょうこ「パパ、ママに仲直りのおまじないして」
キョン「例のおまじないをするのか…?」
りょうこ「だってママ、怒ってるよ」
キョン「う〜ん…確かに」
りょうこ「だから、ねっ?」
キョン「ううっ…」
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 23:03:20.68 ID:dPo0gRik0
キョン「え〜と…朝倉、ちょっといいか?」
朝倉「ツン」
キョン「話を聞いてもくれないのか。参ったな…」
りょうこ「もう、だめだよ、パパ!」
キョン「だめ?なにがだ?」
りょうこ「ママのことちゃんと名前で呼んであげなきゃ」
キョン「そ、そっか。そうだよな、ありがとうな、りょうこ」
りょうこ「えっへん!」
キョン「涼子、頼む、俺の話を聞いてくれ」
朝倉「……なにかしら?話って」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 23:11:11.77 ID:dPo0gRik0
朝倉「話ってもしかしてさっきの事?」
キョン「ああ、そうだ」
朝倉「ふーん…それならもう怒ってないわよ。早くご飯にしましょう」
キョン「嘘つけ!じゃあなんでさっきからそんな態度をとるんだ」
朝倉「べつに…」
キョン「やっぱり怒ってるんだろ?」
朝倉「怒ってない」
キョン「怒ってるだろ…いや、それはもういい。と、兎に角だ…」
キョン「怒ってないんだったら俺と仲直りしてくれるな?」
朝倉「べつにいいわよ――ってキョンくん!?」
朝倉「か、顔を近いんですけど…」
キョン「りょうこが教えてくれた仲直りのおまじないだ」
朝倉「仲直りのおまじない…?」
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 23:19:47.48 ID:dPo0gRik0
朝倉「それってどんなおまじないなの?」
キョン「目をつむれば分かる――目をつむってくれ、涼子」
朝倉「うっうん…」
キョン「大好きだぞ、涼子――」
チュッ
朝倉「キョンくん!私も大好きよ!」ギュッ
キョン「朝倉!」
長門「いらっしゃい」
りょうこ「えへへ…来ちゃった」
長門「なぜ私の所に?」
りょうこ「あのね、パパとママがラブラブなの〜」
長門「そう」
長門「………死ねばいいのに」
りょうこ「??」
〜fin〜
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/18(金) 23:21:29.68 ID:dPo0gRik0
眠い。寝る。支援感謝。