1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 19:20:24.04 ID:kMBXagfFO
ハルヒ「…ホントね」
キョン「いつからだ?」
ハルヒ「あたしは昨日からよ」
キョン「パクりやがったな」
ハルヒ「知らないわよ。安かったから買っただけ」
キョン「まあ、シャーペンがかぶるのなんてありきたりではあるが」
ハルヒ「あたしの大っ嫌いな言葉の一つね」
キョン「シャーペン?」
ハルヒ「ありきたり」
キョン「そっちか」
ハルヒ「あんたバカ?」
キョン「そうじゃないと思いたい」
ハルヒ「ふーん」
キョン「…何に納得したんだ」
ハルヒ「キョンはバカだって事」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 19:21:28.16 ID:kMBXagfFO
キョン「いろいろツッコミどころ満載なんだが」
ハルヒ「どうぞ?」
キョン「消しゴムも同じじゃねぇか!」
ハルヒ「ほ、ホントだわ」
ハルヒ「……っていうか、そこにツッコむのね」
キョン「まあな」
ハルヒ「いつから?」
キョン「結構前だ」
ハルヒ「あたしは…一週間ぐらい?」
キョン「またパクり疑惑が」
ハルヒ「あんたのなんか好きでパクる奴なんていないわよ」
キョン「まあ消しゴムもありきたりだな」
ハルヒ「ありきたりね」
キョン「そうだハルヒ」
ハルヒ「ん?」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 19:25:13.76 ID:kMBXagfFO
キョン「交換しないか?消しゴム」
ハルヒ「…!」
キョン「同じなんだし。いいだろ?」
ハルヒ「…乙女心を揺さぶるいい攻撃じゃない」
キョン「乙女心?」
ハルヒ「そうはいかないんだから。嫌よ。あんた、ただ単に新しいの使いたいだけでしょ」
キョン「ばれたか」
ハルヒ「消しゴムくらい、買いなさいよ」
キョン「お前に奢らされて、消しゴムも買う金がねぇんだよ」
ハルヒ「嘘よ」
キョン「嘘だ」
ハルヒ「な、なーんだ、嘘なの?」
キョン「どんだけ金欠なんだよ、俺」
ハルヒ「じゃああたしにジュース…」
キョン「自分で買え」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 19:30:42.66 ID:kMBXagfFO
ハルヒ「けち。消しゴムもジュースもだいたい同じ値段じゃない」
キョン「自分に買うか人に買うかの違いだ」
ハルヒ「人は助け合って生きていくものなの!」
キョン「これを助け合いとは言いません」
ハルヒ「けちー。キョンのけち」
キョン「けちで結構」
ハルヒ「けち」
キョン「何回言ってんだよ」
ハルヒ「あたしは四回よ?」
キョン「数えてたのか!」
ハルヒ「ちなみに、キョンは今まで『!』を二億回ぐらい使ったわ」
キョン「嘘だろ」
ハルヒ「嘘よ」
キョン「だ、だよな」
ハルヒ「何うろたえてんのよ」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 19:34:51.93 ID:kMBXagfFO
キョン「ハルヒ。奢るのは嫌だが」
ハルヒ「?」
キョン「俺も喉渇いててな、授業終わったら買いに行くつもりでいる訳だ」
キョン「んで、俺の飲みかけのやつならくれてやってもいいぞ」
ハルヒ「またまた乙女心をくすぐってきたわね」
キョン「乙女心?」
ハルヒ「あたしは騙されないからね。要らない。あんたの口付けたやつなんて飲みたくないもん」
キョン「…この前のコーラ」
ハルヒ「!!」
キョン「俺のコーラ勝手に飲んだだろーが!」
ハルヒ「……」
キョン「だんまりかよ」
ハルヒ「あ、あたしの」
キョン「…?」
ハルヒ「あたしの飲みかけのジュース、今度あげるから許してよ…」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 19:38:42.59 ID:kMBXagfFO
キョン「出来れば、飲みかけじゃなくて新品のやつをくれ」
ハルヒ「何よそれ」
キョン「つまりは」
キョン「お前、そろそろ俺に何か奢れ!ってこと」
ハルヒ「嫌よ」
キョン「だろうな」
ハルヒ「あんたの誠意を見せなさい。そしたら考えてやんなくもないわ」
キョン「誠意?」
ハルヒ「そ。あたしに対する誠意よ」
キョン「むむ」
ハルヒ「……」
キョン「…ハルヒ。俺、ハルヒの事、すっげえ常識無い奴だと思ってる」
キョン「人の話聞かないし、我が儘だし、自分勝手だし、全然普通じゃない」
ハルヒ「……」
ハルヒ「…ねぇ、あんたそれもしかして褒めてるつもりなの?」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 19:44:49.45 ID:kMBXagfFO
キョン「当たり前だろ」
ハルヒ「一回死んでみたらそのバカも直るかもね」
キョン「お前、普通が大ッキライだったんじゃないっけ」
ハルヒ「そうよ。そうだけど、だからって我が儘ってのが褒め言葉になる訳ないじゃない」
キョン「あれ?昔、そう言われてお前喜んでなかったか?」
ハルヒ「あの時は……あの時よ」
キョン「全く訳がわからんね」
ハルヒ「訳わかんなくて結構。今はちょっと繊細なの」
キョン「繊細?お前が?」
ハルヒ「…いちいちむかつく野郎ね」
キョン「繊細な女の子にしちゃあ、言葉使いが悪いな」
ハルヒ「…毎度毎度、私の事を苛立たせるお方ですね、あなたは」
キョン「すまん。悪かった」
ハルヒ「……」
キョン「あー、マジですまん。機嫌直してくれよハルヒ」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 19:53:10.02 ID:kMBXagfFO
ハルヒ「……」
キョン「ハルヒー」
ハルヒ「……」
キョン「よし。今日はなんでも言う事聞いてやるぞ」
ハルヒ「ほ、ホント!?」
キョン「ああホントだとも」
ハルヒ「じゃ…じゃあ…」
ハルヒ「とりあえずジュース奢りなさい!」
キョン「……」
キョン「…仕方ないな」
ハルヒ「うし」
キョン「結局奢るはめになるのか…」
ハルヒ「運命ってやつ?」
キョン「全然嬉しくない運命だなぁおい」
ハルヒ「運命は時に残酷なのよ」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 19:59:28.24 ID:kMBXagfFO
キョン「俺とお前の座席関係が変わらないのは?」
ハルヒ「…残酷な運命ね。欝陶しいったらないわ」
キョン「探索で同じ組にならないのは?」
ハルヒ「それはいいんじゃない?」
キョン「なんだ、お前はただ俺の事が嫌いなんじゃないか」
ハルヒ「ち、違うわよ。興味が無いだけよ」
キョン「うわもっと酷くなった」
ハルヒ「じゃあ嫌い」
キョン「俺のイメージは随分コロコロ変わるのな」
ハルヒ「嫌いって言ったじゃない」
キョン「奇遇だな。俺と同じだ」
ハルヒ「許さないわよ」
キョン「おー、こえーこえー」
ハルヒ「あたしの事は慕いなさい。尊敬しなさい。敬いなさい!」
キョン「どんな独裁政治だ。それに、言ってる事ほとんど同じだぞ」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 20:06:26.07 ID:kMBXagfFO
ハルヒ「そういえば、今は政治経済の時間ね」
キョン「今授業中だったのか」
ハルヒ「バカな事言ってんじゃないわよ」
キョン「お前のおかげで、俺はすっかり問題児だよ」
ハルヒ「教師に無視されてるわよね」
キョン「成績下がったら、ハルヒのせいだからな」
ハルヒ「あんたこれ以上成績下がったっけ?」
キョン「そんなに酷くねぇわ!」
ハルヒ「つまんないわね」
キョン「…つまんなくて悪かったな」
ハルヒ「まあ、だらだら授業聞くより面白いからいいわ」
キョン「それは同感だ。近くにハルヒがいて良かったよ」
ハルヒ「ま、またあんたは…そうやって…」
キョン「ん?」
ハルヒ「騙されちゃだめ。騙されちゃだめよ涼宮ハルヒ!耐えなさい!」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 20:16:47.60 ID:kMBXagfFO
キョン「何をぶつぶつ言ってんだ?」
ハルヒ「そうね。話相手にはあんたぐらいが調度いいかも」
キョン「…ありがとよ」
ハルヒ「…別に」
キョン「ひょっとして、ハルヒ公認の話相手って俺だけじゃないか?」
ハルヒ「そうかも」
キョン「これが朝比奈さんだったらなぁ」
ハルヒ「あ、あたしとみくるちゃんのドコに差があるっていうのよ!」
キョン「ドコって…そりゃ…」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「…あたし、小さいかなぁ」
キョン「い、いや。お前も十分ある。多分」
ハルヒ「なんか悔しいわ…」
キョン「……」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 20:19:16.59 ID:kMBXagfFO
ハルヒ「ドコ見てんのよエロキョン!」
キョン「仕方ないだろ今の話の流れだと」
ハルヒ「激しく不快だわ」
キョン「ぅぐ…」
ハルヒ「あーあ、キョンに舐め回すように見られちゃったぁ」
キョン「こら。慎みなさい」
ハルヒ「これは紛れもない事実よ」
キョン「舐め回すようには見てねぇよ」
ハルヒ「じゃあどう見たのよ」
キョン「ぐ…」
ハルヒ「変態エロスケベ」
キョン「もうなんとでも言え」
ハルヒ「いいの?」
キョン「…やっぱダメだ」
ハルヒ「どっちなのよ」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 20:23:43.97 ID:kMBXagfFO
キョン「授業終了まで……あと10分か」
ハルヒ「もうそんな時間?」
キョン「暇だな」
ハルヒ「授業聞きなさいよ」
キョン「断る。俺は今を楽しみたいんだ」
ハルヒ「何よ、あんたあたしとおしゃべりして楽しいの?」
キョン「まあな。それに…」
キョン「目の保養にもなるしさ」
ゴスッ
キョン「ぅ…ってぇ…!」
ハルヒ「次、変な事言ったらこれじゃ済まないから」
キョン「…殴るまでのことかよ」
ハルヒ「変態」
キョン「違う。俺はお前を誉めたんだ。一応」
ハルヒ「どうせならもっとストレートに誉めなさいよ…」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 20:32:14.95 ID:kMBXagfFO
キョン「ハルヒって、かわいいしさ」
ハルヒ「なっ」
キョン「ストレートって、つまりこういう事か?」
ハルヒ「…あ、あんた狙ってる?」
キョン「何を?」
ハルヒ「危ない。やばいわ。今キョンと顔を合わせられない」
キョン「…ハルヒ?」
ハルヒ「……絶対、騙されちゃだめよ」
キョン「おーい」
ハルヒ「何かしら?」
キョン「い、いや別に」
ハルヒ「あんたも言うようになったわね」
キョン「へ?」
ハルヒ「でもね」
ハルヒ「そんな事言われても、嬉しくなんかないんだからね」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 20:36:39.84 ID:kMBXagfFO
キョン「じゃあ聞くが。お前が他人に言われて嬉しい言葉ってなんなんだよ」
ハルヒ「それは…」
ハルヒ「個性の塊?」
キョン「……」
キョン「ハルヒって、個性の塊ねような存在だよなぁ」
ハルヒ「あー駄目ね。苛々してきた」
キョン「失敗か」
ハルヒ「うーん…」
ハルヒ「…世界の中心?」
キョン「……」
キョン「ハルヒ。お前こそ世界の中心に相応しいよ」
ハルヒ「あ。これ嬉しいかも」
キョン「ほう」
ハルヒ「なんか照れるわね」
キョン「成る程」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 20:42:31.20 ID:kMBXagfFO
ハルヒ「も、もっかい言ってよ」
キョン「この世界はハルヒを中心に回ってるんだぞ?」
ハルヒ「あぅ」
キョン「効いてるな」
ハルヒ「効いてるわ」
キョン「何がそんなにいいんだよ」
ハルヒ「え?何って、だってあたしが世界の中心なら、あんたもあたしの周りを回ってるのよ?」
キョン「まあそうだろうな」
ハルヒ「…あっ…!」
キョン「俺が出て来る意味が分からんが」
ハルヒ「わっ忘れなさい!いい!?」
キョン「き、急にどうした?」
ハルヒ「やっちゃったわ…」
キョン「…?」
ハルヒ「ああもぅ…」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 20:48:57.07 ID:kMBXagfFO
ハルヒ「これは失態ね。大失態だわ」
キョン「おーいハルヒさーん」
ハルヒ「何かしら?」
キョン「あ、いや別に」
ハルヒ「ふぅ。おしゃべりも疲れるわね」
キョン「そうだな」
ハルヒ「歳かしら」
キョン「そうだなハルヒ婆さんや」
ハルヒ「いやいやキョン爺さんこそ」
キョン「……」
ハルヒ「な、何笑ってんのよ」
キョン「お前も、随分人当たりがよくなったと思ってな」
ハルヒ「……」
ハルヒ「…あんたのせいよ」
キョン「…そりゃどうも」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 20:59:11.80 ID:kMBXagfFO
放課後 部室
ハルヒ「ほいっ」
キョン「あーあ、可哀相なドア」
古泉「二人仲良く登場しましたね」
ハルヒ「な、仲良く!?」
キョン「ないからな」
みくる「わー、すごい、息がぴったり!」
長門「シンクロ率120%」
ハルヒ「みくるちゃーん。覚悟は出来てるのよね?」
みくる「ひぇっ」
キョン「ハルヒ。朝比奈で遊ぶな。そんなだから胸が大きくならんのだ」
ハルヒ「んな゙っ」
古泉「おやおや」
みくる「む、胸って!」
長門「……」ピキッ
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 21:05:33.80 ID:kMBXagfFO
キョン「しまった。つい口が滑った」
ハルヒ「さて、どう料理してやろうかしら」
長門「裸で逆立ち校内3周がいい」
キョン「なっ長門!?」
ハルヒ「いいわねそれ!それで決定!」
みくる「逆立ちで校内3周…」
古泉「健闘を祈ります」
キョン「おい古泉祈るな。助けろよ!」
ハルヒ「だめよ。キョン、あんたは今禁忌に触れたの」
長門「タブー」
キョン「すまん、いい事教えてやるから許してくれ!」
ハルヒ「何々?」
キョン「意外に食いついたな」
ハルヒ「ほらほら、早く言いなさいよ」
キョン「……これは、谷口に聞いたんだが…」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 21:12:55.83 ID:kMBXagfFO
キョン「その、む、胸って揉むと大きくなるらしい」
ハルヒ「!!」
長門「!!」
みくる「!!」
古泉「あちゃー」
キョン「た、他意は無いからな!」
ハルヒ「……このエロキョン!!」
長門「揉む程も無い場合はどうしたらいいの?」
みくる「長門さん…」
古泉「バイトです」
キョン「あ、あー俺も帰るな!」
ハルヒ「こらっ!待ちなさい!」
長門「……」
みくる「長門さん、大丈夫ですよ?きっと、今に大きくなります!」
ハルヒ「……」
長門「……」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 21:19:10.09 ID:kMBXagfFO
キョン「ふー、危なかった…」
古泉「おや、生きてましたか」
キョン「古泉?お前バイトは?」
古泉「あの場から離れる為の口実ですよ」
キョン「閉鎖空間は無しか」
古泉「はい。怒ってるように見えて、内心そうでもないようです」
キョン「よく分からん奴だな」
古泉「そうですかね?涼宮さん程分かりやすい方も稀ですよ」
キョン「そうは言うが、どこらへんがだよ」
古泉「そこらへんです」
キョン「あー成る程ね…」
キョン「って分かるか!」
古泉「これは楽しいですね」
キョン「俺で遊ぶな。ったく、お前もハルヒに影響され始めたな」
古泉「そうかもしれません。いや、僕は昔からこんな感じでしたよ」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 21:26:48.16 ID:kMBXagfFO
キョン「嘘だな。お前は昔はもっと真面目なキャラだった」
古泉「昔の事です」
キョン「それを言ったらおしまいだろ」
古泉「そろそろ涼宮さんから電話が来るころじゃないですか?」
キョン「…何故そう思う」
古泉「ふふ、涼宮さんの事ですから」
キョン「さすがにハルヒも電話してまで…なぁ?」
古泉「あ…それ、電話が来るフラグですね」
キョン「…確かに」
古泉「……」
キョン「……」
古泉「……」
キョン「……」
古泉「……」
キョン「…こねーのかよ!!」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 21:39:49.16 ID:kMBXagfFO
ヴヴヴヴヴヴヴ
キョン「ぅおっ」
古泉「誰からですか?」
キョン「……」
キョン「…ハルヒだ」
古泉「あちゃー」
ヴヴヴヴヴヴヴ
キョン「あー出たくねー…」
古泉「覚悟を決めて下さいよ。バイトは嫌です」
キョン「わーったよ。出るよ、今出る」
ピ
『キョン!今どこに居るのよ!早く戻って来ないと死刑だからね!』
キョン「ほい古泉パス!」
古泉「え!?ぅ、うわ」
『こらバカキョン聞いてんの!?返事しなさいよ!』
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 21:47:28.95 ID:kMBXagfFO
古泉「あー、涼宮さん?僕です、古泉です」
『あれっ?古泉君?あのバカは?』
キョン「俺なら自宅で療養中」ボソッ
古泉「か、彼なら今はもう自宅にいますが」
『はぁ!?どんだけ逃げ足早いのよあいつ!』
キョン「少し無理があったか?」
古泉「はは、ははは…」
『古泉君も居るの?』
キョン「しまった」
古泉「ど、どうしましょう」
キョン「…とりあえず肯定しとけ」
古泉「はい。ちょっと用事があったもので、彼の家にお邪魔してます」
『……』
キョン「……」
古泉「……」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 21:53:49.56 ID:kMBXagfFO
『……』
キョン「……」
古泉「……」
『…あたしも行くっ!』
キョン「ぅげぇ!」
古泉「まずいことになりましたよ」
『待ってなさい!逃げちゃ駄目だからね!』
ブツリ
キョン「やれやれ…」
古泉「とにかく、あなたの家に急ぎましょう。涼宮さんより先に着かなくては」
キョン「なんでまた俺の家なんだ…」
古泉「あなたが悪いんですよ…。ほら、早く行かないと」
キョン「へいへい」
古泉「機関に頼んで最短ルートを確保してもらいましょう」
キョン「そんぐらいしなきゃ、ハルヒに勝てる気がしないからな」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 22:01:26.14 ID:kMBXagfFO
キョン宅
キョン「ただいま…っと」
古泉「誰も居ませんね」
キョン「まだみんな帰って来てないのか」
古泉「部屋はどちらです?」
キョン「そっちだ」
古泉「では、お邪魔します」
キョン「お邪魔されます」
ガラッ
古泉「…随分普通な部屋ですね」
キョン「悪かったな趣味が無くて」
古泉「いえいえ。逆にフィギュアとかがずらっと並んでたら、どうしようかと」
キョン「殴っていいか」
古泉「暴力反対です」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 22:06:40.46 ID:kMBXagfFO
キョン「さて。ハルヒが来たらどうするか」
古泉「今考えても無駄じゃないですか?」
キョン「…そうかもしれん」
古泉「僕としては、あなたの今に来るなんて久しぶりなので」
キョン「自由にしたい、と」
古泉「そういう事です」
キョン「…しょうがねえな。今ゲーム持って来るから待ってろ」
古泉「では僕はベッドの下を…」
ピンポーン
キョン「なにっ」
古泉「来ましたか」
『キョン君のクラスメートですが誰かいませんかー?っていうか早くキョン出て来なさい!!』
キョン「うわあやだなぁ」
古泉「クラスメートって言うところがまた」
キョン「古泉。出てくれ」
古泉「嫌です。お断りします」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 22:11:55.33 ID:kMBXagfFO
ハルヒ「とうっ」
キョン「来やがった」
古泉「お久しぶりです」
ハルヒ「ふふ。キョーン?」
キョン「すまん!この通り!だから暴力だけは…」
古泉「バイトです。失礼します」
キョン「あっこら古泉!」
ハルヒ「大丈夫よ。なーんにもしないから」
キョン「嘘つけ!」
ハルヒ「嘘よ」
キョン「嘘かよ!」
ハルヒ「ほいっ!」
キョン「うわっ」
ハルヒ「あんた、弱点どこだっけ?」
キョン「は、ハルヒ、やめ、やめろ!」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 22:18:47.93 ID:kMBXagfFO
ハルヒ「こちょこちょ」
キョン「ぅひっ」
ハルヒ「脇かしら」
キョン「ぁうはっ」
ハルヒ「こちょこちょ」
キョン「ははは!はは、はるひ、止め、はは!」
古泉「……」
古泉「僕はもう出て行った方がいいですよね」
ハルヒ「ほれほれ」
キョン「いひひひひ!ひはっ、はははは!」
ハルヒ「ふう、こんなもんかしら」
キョン「ぅえ」
古泉「それではまた」
キョン「に、逃げやがった」
ハルヒ「あれ?古泉君帰っちゃったの?」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 22:21:50.28 ID:kMBXagfFO
キョン「……」
ハルヒ「キョン!ゲームしましょうよ!」
キョン「帰らないのかよ」
ハルヒ「いいじゃない折角来たんだし」
キョン「朝比奈さんと長門は連れて来なかったのか」
ハルヒ「みくるちゃんは用事があるって」
ハルヒ「有希はなんかぶつぶつ言いながら帰っちゃったわ」
キョン「運命は時に残酷だな…」
ハルヒ「早く持って来なさいよ」
キョン「じゃあお前はそこを動くなよ」
ハルヒ「はーい」
キョン「うわぁ信憑性皆無だなぁ」
ハルヒ「とっとと行く!」
キョン「はいはい」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 22:26:05.24 ID:kMBXagfFO
キョン「持って来たぞー」
ハルヒ「キョン!この枕あたしのと同じよ!」
キョン「さっそく命令無視したな。人のベッドで勝手にくつろぐな」
ハルヒ「キョンの匂い…」
キョン「何か言ったか?」
ハルヒ「い、いや?それより、早くやりましょうよ」
キョン「は?」
ハルヒ「ゲームよゲーム!」
キョン「お、おう」
ハルヒ「あれ?この時計もあたしのと同じだ…」
キョン「…ハルヒ。お前もしかして」
ハルヒ「パクってないわよ!第一、あたしキョンの家に来たのこれが初めて…」
キョン「じゃないだろ。お前は結構来てるよな」
ハルヒ「そ…そうだったかしら?」
キョン「そこでとぼけんなよおい」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 22:30:32.13 ID:kMBXagfFO
キョン「よし、俺の勝ちだな」
ハルヒ「あ、あたしが負けた…」
キョン「流石にテレビゲームだったら俺が勝つだろ」
ハルヒ「今の無しよ!酷いじゃないの!」
キョン「ふん。お前なんかに手加減してやるか。こういうのはループコンボが出来てなんぼだ」
ハルヒ「キョンのくせにぃ…。あたしにも教えなさい!」
キョン「嫌だ」
ハルヒ「こら!」
キョン「わーったよ。ちょっとこっち来い」
ハルヒ「嫌よ!」
キョン「なんだそりゃ」
ハルヒ「いいから早く!」
キョン「説明しにくいだろが」
ハルヒ「むぅ…」
キョン「まあ、嫌なら俺は別にいいんだが」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 22:39:33.67 ID:kMBXagfFO
ハルヒ「教えなさいよ!」
キョン「だからちょっとこっち寄れよ」
ハルヒ「むぅ」
キョン「ったく。俺が寄るからな」
ハルヒ「えっ!?」
キョン「いいか、最初はこうやって…」
ハルヒ「ちょっとキョン、ち、近くないかしら」
キョン「何が」
ハルヒ「距離よ」
キョン「何の」
ハルヒ「あんたとあたしの!」
キョン「……」
キョン「…そうか?」
ハルヒ「そうよ!」
キョン「そんなに近くない気がするんだが」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 22:47:38.14 ID:kMBXagfFO
キョン「お前が嫌だったら教えてやらんぞ」
ハルヒ「別に嫌じゃないわよ!」
キョン「一体何なんだ…」
ハルヒ「だーかーらぁ!もうちょっとこっち寄っていいって言ってんの!」
キョン「はぁ?」
ハルヒ「…ぁ…」
キョン「近いって言ったと思ったら、今度はもっと寄れだと?脈絡なさすぎだぞ」
ハルヒ「……」
キョン「わかったわかった。だからそう怒るなよ、寄ってやるから」
ハルヒ「あ、あんたもその方が教えやすいでしょ」
キョン「まあな」
ハルヒ「…!」
キョン「こんくらいか?」
ハルヒ「そ、そそそうねそんくらいね」
キョン「…?」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 22:55:22.42 ID:kMBXagfFO
キョン「最初はこう」
ハルヒ「……」
キョン「次はこう」
ハルヒ「……」
キョン「その次」
ハルヒ「……」
キョン「最後はこれ」
ハルヒ「……」
キョン「ほら、とりあえずやってみろ」
ハルヒ「……」
キョン「ハルヒ?」
ハルヒ「…あっ、な、何?」
キョン「…お前もしかして、今までの全部聞いてなかったとか言わないよな」
ハルヒ「……」
キョン「やれやれ…」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 23:04:16.29 ID:kMBXagfFO
ハルヒ「う…ゲームなんて不純よ!不純!」
キョン「いきなり何を言い出すかと思えばこれか」
ハルヒ「どうせならもっと高校生らしい事しましょうよ」
キョン「これも充分、今時の高校生らしいと思うんだが」
ハルヒ「つまんないわね」
キョン「なら帰れ。勝手に来たくせに、文句言うんじゃねぇよ」
ハルヒ「文句は言ってないわよ。感想を言っただけ」
キョン「お前はなんでも知ってるな」
ハルヒ「なんでもは知らないわよ。知ってる事だけ」
ハルヒ「…って、こら!」
キョン「すまん。つい、やりたくなった」
ハルヒ「あたしは別に猫に取り憑かれてない!」
キョン「いや、お前が知らなかったらどうしようかと思ったとこだった」
ハルヒ「あんたが知っててあたしが知らない事なんて無いわよ」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 23:11:14.91 ID:kMBXagfFO
キョン「言い切ったな…」
ハルヒ「何よ」
キョン「じゃあ問題」
ハルヒ「どうぞ?」
キョン「長門は何人だ」
ハルヒ「日本人」
キョン「ブー。残念、ハズレだ」
ハルヒ「正解を聞こうじゃない」
キョン「長門はな、人間の自立進化を見守る為に造られた、宇宙人なんだよ」
ハルヒ「…あんたまだそんな事言ってんの?」
キョン「本当だからな」
ハルヒ「ひゅぅぅん」
キョン「な、何?」
ハルヒ「あたしの中のキョン信頼度が下がった音よ」
キョン「びびった…」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 23:17:03.23 ID:kMBXagfFO
キョン「第二問」
ハルヒ「きなさい」
キョン「朝比奈さんは何人だ」
ハルヒ「萌える日本人よ」
キョン「これもハズレだ」
ハルヒ「未来人だっけ?」
キョン「お、よく分かったな」
ハルヒ「バカ。真性のバカねあんた。いや、新星のバカね」
キョン「今の違いが分からなかった」
ハルヒ「新しいタイプのバカよ」
キョン「じゃあお前は真性のアホだ」
ハルヒ「ならキョンは真性のマヌケね」
キョン「しからばハルヒは真性のクズってとこか」
ハルヒ「だったらキョンは真性のゴミよ」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 23:31:47.31 ID:kMBXagfFO
キョン「ゴミって。ゴミってお前」
ハルヒ「クズも結構酷いわよ」
キョン「どうも。キョンです」
ハルヒ「ハルヒです」
キョン「二人合わせて」
ハルヒ「ゴミクズでーす」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「…いけるな」
ハルヒ「いけるの!?」
キョン「いや、やっぱり無理だな」
ハルヒ「どっちなのよ」
キョン「お前と組むと、次第にリアルファイトになっちまう気がする」
ハルヒ「ツッコミの延長で?」
キョン「そうそう」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 23:37:07.06 ID:kMBXagfFO
ハルヒ「リアルファイトなら負けないわよ」
キョン「俺は負ける気しかしねぇよ」
ハルヒ「ほらっ!ジャブ!」
キョン「危ねえ!お前、それジャブじゃないから!」
ハルヒ「今はみくるちゃんが居ないからキョンで遊んでやるわ!」
キョン「危ない発言はやめなさい」
ハルヒ「みくるちゃん…なんと偉大な存在…」
キョン「一体どうしてその考えに至ったかは分からんが、朝比奈さんが偉大なのは確かだな」
ハルヒ「あんた、みくるちゃんホントに好きよね」
キョン「俺に限らず、男子全員な」
ハルヒ「主にどういうトコが?」
キョン「俺に聞いてんのか」
ハルヒ「そうよ」
キョン「……全部?」
ハルヒ「…言うと思った」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 23:39:54.32 ID:kMBXagfFO
キョン「じゃあ聞くなよ」
ハルヒ「これだから男ってやつは…」
キョン「長門も、お前も、同じくらい好きだぞ」
ハルヒ「!?」
キョン「友達だからな。ついでに古泉も」
ハルヒ「ま、またあんたはそうやってどきっとする発言を…」
キョン「何?」
ハルヒ「古泉君が可哀相って言ったのよ!」
キョン「だって俺が古泉の事を好きって言っちまったら、意味合いが違くても気持ち悪いだろ」
ハルヒ「それもそうね」
キョン「別に古泉をハブってる訳じゃないからな」
ハルヒ「分かってるわよ」
キョン「ならいいんだ」
ハルヒ「それにしても、なんで古泉君帰っちゃったんだろ…」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 23:44:31.63 ID:kMBXagfFO
キョン「……」
キョン「ではでは。第三問」
ハルヒ「まだ続いてたのね…」
キョン「俺の生年月日は…」
ハルヒ「古泉君は!?」
キョン「え?」
ハルヒ「古泉君はどうしたのよ!?」
キョン「へ?」
ハルヒ「有希、みくるちゃんって来たら次は普通古泉君じゃない!」
キョン「お前普通が大っ嫌いなんじゃないっけ?」
ハルヒ「それとこれでは話が別でしょ!」
キョン「しかもなんだ、さっきから古泉古泉って。あ、もしかしてお前…」
ハルヒ「ち、ちが!違うわよ!?」
キョン「動揺しているな」
ハルヒ「あんたが変な事言うからでしょ!」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 23:47:05.65 ID:kMBXagfFO
キョン「そういう事にしといてやろう」
ハルヒ「なんかむかつくわね」
キョン「よし。これで俺もハルヒの弱みを握ったぞ」
ハルヒ「何勘違いしてんのよ!」
キョン「古泉、中身はともかく、外見はいいからな。お前が惚れるのも分かる」
ハルヒ「ぶっ飛ばすわよ…」
キョン「頑張れよ。俺は応援してるからな」
ハルヒ「バカ!」
キョン「冗談だ」
ハルヒ「…じゃなかったら死刑にしてるとこよ」
キョン「死刑ってお前」
ハルヒ「公開処刑よ」
キョン「公開処刑!?」
ハルヒ「鞭打ち拷問よ」
キョン「鞭打ち拷問!?」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/06(日) 23:55:13.06 ID:kMBXagfFO
キョン「そういやハルヒ」
ハルヒ「何?」
キョン「最近、俺とお前の私物が被る事多くないか?」
ハルヒ「た、確かに」
キョン「なんなんだろうな。運命ってやつか?」
ハルヒ「運命…」
キョン「ハルヒと私物が被る運命…ってか?」
ハルヒ「意味不明よ」
キョン「私物が同じって、なんか兄弟みたいだな」
ハルヒ「なら、あたしがお姉ちゃんね」
キョン「俺が兄ちゃんだろ」
キョン「あっ」
ハルヒ「…?」
キョン「やっぱお前が姉ちゃんでいいや」
ハルヒ「何、いきなりどうしたのよ」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 00:00:10.69 ID:csxgcBdKO
キョン「妹は一人で十分って事」
ハルヒ「成る程」
キョン「二人も居たら大惨事だよ。俺が」
ハルヒ「じゃあ妹でいいわ!」
キョン「お前はとことん俺をいじめるのが好きらしい」
ハルヒ「お兄ちゃんあそぼ?」
キョン「うわっキモい」
ハルヒ「殴るわよ?」
キョン「な…殴った後に言うな…」
ハルヒ「おいクソ兄貴!」
キョン「クソ+兄貴で、卑下してんのか敬ってんのか分かんない日本語の完成です」
ハルヒ「おいバカキョン!」
キョン「ハルヒ、原型留めてねーぞ」
ハルヒ「おいバカ野郎」
キョン「どうせなら、長門に言わせような」
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 00:08:51.02 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「さっきからうっさいわねこの糖尿病!」
キョン「それは俺じゃねぇよ。俺だけど」
ハルヒ「さっさと問題出しなさいよ」
キョン「まだ続いてたのか」
ハルヒ「もういい、あたしが出す!」
キョン「どうぞご勝手に」
ハルヒ「第一問!」
ハルヒ「ててん!」
キョン「涼宮ハルヒさんの問題は効果音付きです」
ハルヒ「あたしの得意技はなーんだ?」
キョン「自分の事を棚に上げる事」
ハルヒ「ぶー」
キョン「人の言う事を全く聞かない事」
ハルヒ「ぶぶー」
キョン「傍若無人に振る舞う事」
99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 00:15:04.39 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「ぶっぶー」
キョン「分かった!」
ハルヒ「はいどうぞ」
キョン「俺をいじめる事!」
ハルヒ「ぶー」
キョン「なっ」
ハルヒ「正解は、『みくるちゃんのブラを服の上から外す事』でした!」
キョン「ああ可哀相な朝比奈さん!」
ハルヒ「残念賞は何がいい?」
キョン「俺が決めていいのか」
ハルヒ「うん」
キョン「じゃあ早く帰ってくれ」
ハルヒ「えっ」
キョン「これ以上疲れるのは勘弁願いたいね」
ハルヒ「…何よ」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 00:20:59.41 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「本気?」
キョン「な…なんだよ」
ハルヒ「じゃあ帰る」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「…嘘だ」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「…嘘つき」
キョン「すまん」
ハルヒ「罰が必要かしらね」
キョン「やっぱり帰れよお前」
ハルヒ「嫌よ」
キョン「……」
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 00:29:58.17 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「罰として、あ…あたしを泊めなさい!」
キョン「はぁ!?」
ハルヒ「だ、だめ?」
キョン「ぅぐ…」
ハルヒ「……」
キョン「お前はいきなり過ぎるんだよ…なんでもかんでも…」
ハルヒ「いいじゃない別に」
キョン「そんなの、だ…」
ハルヒ「ぅ…」
キョン「…めじゃない」
ハルヒ「…えっ!?」
キョン「いや、やっぱり、だ…」
ハルヒ「ぁぅ…」
キョン「…めじゃない!」
ハルヒ「ほ、ホント!?」
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 00:40:01.23 ID:csxgcBdKO
キョン「あ、ああ」
ハルヒ「や、やった!」
ハルヒ「…ぁっ」
ハルヒ「じゃなくて、罰として今日一日あんたをみっちり監視するんだからね!」
キョン「罰として監視される意味が分からん」
ハルヒ「いいの!じゃあ、あたしは着替えとかいろいろ持って来るわ!」
キョン「帰って来なくていいぞー」
ハルヒ「逃げたら殺すわよ」
キョン「どこに逃げろっつーんだよ」
バタン
キョン「……」
キョン「…やれやれ…最悪な事になった…」
111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 00:49:47.65 ID:csxgcBdKO
ピッ
キョン「もしもし、古泉か?」
『そうですが…、一体どうされました?』
キョン「緊急事態だ」
『詳しく話していただけないでしょうか』
キョン「ハルヒが」
『涼宮さんが?』
キョン「俺の家に泊まる事になった」
『……』
『おめでとうございます』
キョン「真面目に頼む」
『今の、僕の真面目な感想ですが』
キョン「……」
『すみません。ですが、これはチャンスです』
キョン「チャンス…?」
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 00:53:57.83 ID:csxgcBdKO
『ええ。チャンスもチャンス、大チャンスです』
キョン「詳しく頼む」
『早い話、涼宮さんを襲っちゃえと』
キョン「なっ!?」
『っていうか、嫌ならなんで断らなかったんですか?』
キョン「いや、断ろうとした時のあのハルヒの顔見てたら…なんか…」
『成る程。では、僕はこれで』
キョン「おいおい待てこのやろう」
『まだ何か?僕も、あなたのノロケ話を聞いてやれる程暇じゃないんです』
キョン「ノロケ話を話したつもりは無い」
『これは失礼。いや、僕はあなたが幸せの絶頂にいて、興奮しすぎて僕に電話をしてきたのかと』
キョン「切るぞ」
『どうぞ』
キョン「嘘だ。すまん。頼む、どうにかしてくれ…」
『どうにかしろ、と言われましても…』
117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 00:57:52.78 ID:csxgcBdKO
『古泉君、まだですかぁ?』
キョン「!?」
『次はわたしの番が控えている。早くするべき』
キョン「…?」
『すみません、今行きます』
キョン「……」
『用事がありますので、僕はこれで』
キョン「おい待て何故朝比奈さんがそこに居る!」
『ああ…。実は長門さんのマンションで「非凡者集会」をしてる途中なんです』
キョン「待て俺も行く!」
『涼宮さんは?』
キョン「ぅぐ」
『スゴロク、次は僕の番らしいので。失礼します』
プツリ
キョン「……」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 01:02:17.62 ID:csxgcBdKO
キョン「……」
ハルヒ「キョン?」
キョン「ぅおっ!?」
ハルヒ「どーしたの?ぼーっとして」
キョン「は、早くないかお前」
ハルヒ「そう?」
キョン「ま、お前は存在自体が非常識だからな」
ハルヒ「何よそれ。…急いで来たから、汗かいちゃった」
キョン「風呂か?シャワーでいいか?」
ハルヒ「シャワーでいいわ」
キョン「あいよ」
ハルヒ「ちゃんと親御さんに了承取りなさいよ?」
キョン「それはこっちのセリフだ」
ハルヒ「あたしはちゃんと言ってきたわ」
キョン「なんと」
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 01:04:42.10 ID:csxgcBdKO
キョン「お前の親は、良いって言ったのかよ」
ハルヒ「うん。だって、みくるちゃんの家に泊まる事になってるから」
キョン「やれやれ…」
ハルヒ「そういう事だから。よろしくね」
キョン「…ハルヒ」
ハルヒ「ん?」
キョン「バスタオル、あるか?」
ハルヒ「あ、借りていい?」
キョン「おう。服、洗濯機に突っ込んどいていいからな」
ハルヒ「いいわよ。持って帰って洗うから」
キョン「そうか。シャンプーとかは…」
ハルヒ「自分の持って来た」
キョン「あとは…」
ハルヒ「もう大丈夫よ。それじゃね」
キョン「お、おう」
122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 01:08:45.48 ID:csxgcBdKO
―――
――
―
ハルヒ「ふー、さっぱりしたわ」
キョン「……」
ハルヒ「ちゃんと了承取った?」
キョン「…ああ。なんか恐ろしいぐらいにすんなり許可が出た」
ハルヒ「まだ誰も帰って来てないの?」
キョン「……妹なら」
ハルヒ「妹ちゃん?ちょっと遊んで来る!」
キョン「あ!おい!…汗かくなよー」
キョン「……」
ヴヴヴヴヴヴ
キョン「だ、誰……古泉か…」
ピッ
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 01:12:18.76 ID:csxgcBdKO
『どうも。涼宮さんとは元気にしてるでしょうか』
キョン「切るぞ」
『どうぞ』
キョン「嘘だすまん」
『長門さんと朝比奈さんから、あなたに言いたい事があるそうです』
キョン「何!?」
『朝比奈さんからでいいですか?』
『ふぇ!?な、長門さんからでいいですよぅ』
キョン「……」
『あなたからでいい』
『い、いいんですか?』
『……』
キョン「……」
『あ、あの…キョン君?』
キョン「は、はい。朝比奈さん、俺に伝えたい事って…」
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 01:16:14.45 ID:csxgcBdKO
『涼宮さんの気持ちに、気付いてあげて』
キョン「気持ち?」
『はい…。それだけです』
キョン「それだけ…ですか?」
『何』
キョン「ぅわっ!…なんだ長門か」
『そう』
キョン「…それで、話ってのは」
『あなたは涼宮ハルヒをもう少し注意深く観察するべき』
キョン「はい?」
『また』
キョン「ちょっ…おい長門!?」
『どうでした?』
キョン「……お前は急に出て来るな」
『はは、すいません。僕からも一言。涼宮さんをよろしくお願いします』
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 01:21:43.23 ID:csxgcBdKO
キョン「なんなんだよ……」
ハルヒ「何が?」
キョン「いたんですか」
ハルヒ「ええ。ずっと」
キョン「……」
ハルヒ「何よ顔逸らしちゃって」
キョン「寒くないか?」
ハルヒ「ん?別に?」
キョン「俺のジャージでよければ貸すぞ」
ハルヒ「いいって」
キョン「……」
ハルヒ「…どうしたの?」
キョン「……」
キョン「…しょ、正直、目のやり場に困るんだが」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 01:23:53.82 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「え?」
キョン「無防備過ぎると言ったんだ」
ハルヒ「いいじゃないこれくらい。暑いのよ」
キョン「……」
ハルヒ「あら?キョンって意外にうぶなのね」
キョン「…うるせえ」
ハルヒ「隠す所はしっかり隠してるわ」
キョン「それはそうだがな」
ハルヒ「じゃあバニーさんの方がよかったかしら…」
キョン「やめとけ。じゃなくてやめてくれ。じゃなくてやめろ」
ハルヒ「こっち見なさいよ」
キョン「嫌だ」
ハルヒ「顔赤いわよ?」
キョン「……」
ハルヒ「…ふふ」
130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 01:28:32.30 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「だーれだっ」
キョン「!?」
キョン「お、おい!な、何やって」
ハルヒ「あたしは誰でしょうか?」
キョン「こ、こら!アホ!やめなさい!」
ハルヒ「キョンが正解するまでやめなーい」
キョン「ハルヒ!ハルヒだお前は!」
ハルヒ「…つまんないわね」
キョン「心臓に悪い…」
ハルヒ「今度、キョンが自転車漕いでる時にやろうかしら」
キョン「冗談にならないぞ、それ。ってか、またお前は俺の後ろに乗るつもりなのか」
ハルヒ「隙あらば乗るつもりよ」
キョン「古泉の方が速いぞ?あいつの方に乗れよ」
ハルヒ「……」
ハルヒ「…あんたが、いいの」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 01:33:53.33 ID:csxgcBdKO
キョン「…?」
ハルヒ「ほりゃーっ!」
キョン「ぅわっ!?」
ハルヒ「ふふふ…捕まえたわ…」
キョン「ななな何をお前は」
ハルヒ「キョン!このまま外に出るわよ!」
キョン「む、無茶苦茶言うな!なんだこの状況は!」
ハルヒ「キョンがあたしをおぶってんのよ」
キョン「冷静に説明されても…」
ハルヒ「隙あらば乗るって言ったばっかりでしょ」
キョン「俺に乗ってどうする!バカかお前は!」
ハルヒ「ほーらー!早く進みなさいよ!」
キョン「いで!痛いって!」
キョン「……」
キョン「正直、たまりません…」
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 01:38:56.98 ID:csxgcBdKO
キョン「下ろすぞ」
ハルヒ「えっ」
キョン「この狭い部屋で暴れたくない。それに、俺がもう限界だ」
ハルヒ「体力なさすぎじゃない?」
キョン「…そういう意味じゃねぇよ」
ハルヒ「どういう意味よ」
キョン「単刀直入に言わせてもらう。お前は柔らかい」
ハルヒ「…へっ?」
キョン「その柔らかい、いろんなとこが触れてるんだよ」
ハルヒ「ば、バカ!早く下ろせ!」
キョン「ほい」
ハルヒ「へ…変態!」
キョン「ハルヒから抱き着いてきたんだろ」
ハルヒ「だっ抱き着…」
キョン「お前はもっと自分の行動に責任をもってだな…」
145 名前:言わずもがな猿くらってた[] 投稿日:2009/09/07(月) 01:56:37.71 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「何よエラソーに」
キョン「注意してやったんだ」
ハルヒ「はいはいどうもどうも」
キョン「…!」
ハルヒ「…?」
キョン「は、ハルヒが…」
キョン「俺に礼を言った…!」
ハルヒ「……」
キョン「ハルヒ!もう一回言ってみてくれ!」
ハルヒ「…ありがと、キョン」
キョン「!!」
キョン「ぅおぅ…!」
ハルヒ「……」
キョン「サンキュー。これで俺も心置きなく死ねる」
ハルヒ「じゃあ今葬ってやるわ」
146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 01:59:11.51 ID:csxgcBdKO
キョン「冗談だと信じたい」
ハルヒ「冗談に決まってんじゃない」
キョン「だよな」
ハルヒ「嘘よ」
キョン「嘘かよ!」
ハルヒ「何?あんた、同じツッコミしか出来ないの?」
キョン「ぐ…」
ハルヒ「はぁ…。キョンの存在意味って、なんだったかしら」
キョン「……」
キョン「…ハルヒ」
ハルヒ「何?」
キョン「もう一回頼む」
ハルヒ「……」
ハルヒ「…仕方ないわね」
150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 02:06:21.23 ID:csxgcBdKO
キョン「冗談だと信じたい」
ハルヒ「冗談に決まってんじゃない」
キョン「だよな」
ハルヒ「嘘よ」
キョン「…ちなみに聞くが、俺の処刑方法は何だ」
ハルヒ「絞首」
キョン「絞首!?」
ハルヒ「縄持って来るわね」
キョン「冗談だと信じたい」
ハルヒ「冗談に決まってんじゃない」
キョン「だよな」
ハルヒ「嘘よ」
キョン「嘘かよ!」
ハルヒ「……」
ハルヒ「…あれ?」
キョン「…あっ」
152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 02:13:58.45 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「な、何でまた同じツッコミなのよ!せっかくやり直したのに!」
キョン「お前が悪い!」
ハルヒ「あたしは悪くない!」
キョン「なんだこの不毛な争い」
ハルヒ「そういえば、晩ご飯はまだかしら」
キョン「あ、ああ…それなんだが」
キョン「ハルヒ、作ってくれないか?」
ハルヒ「はぁ!?」
キョン「その、なんだ」
キョン「お前の宿泊許可がすんなり出たってのは…」
キョン「今日、親帰って来ないんだよ」
ハルヒ「…!」
ハルヒ「何これちょっとドキッとした…」
キョン「よろしくな。俺も、出来るだけ手伝うからさ」
ハルヒ「ぅ、うん」
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 02:24:07.62 ID:csxgcBdKO
―――
――
―
ハルヒ「はいっ!ハルヒ特製ハンバーグです!」
キョン「相変わらずすげぇな…」
妹「いただきまーす」
キョン「手洗ったか?」
妹「洗ったよー」
ハルヒ「おかわりあるから、たくさん食べちゃいなさい!」
キョン「いただきます」
ハルヒ「……」
キョン「……ん」
ハルヒ「ど、どう?」
キョン「…うまい」
キョン「店開けるレベルだぞこれ…」
ハルヒ「あ、あったりまえよ!愛情がたっぷりつまってんだから!」
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 02:27:31.34 ID:csxgcBdKO
キョン「…愛情?」
妹「愛情だってー!よかったねキョン君!」
ハルヒ「ぁ、わ、わ、」
キョン「…ん?」
ハルヒ「ち、違うわよ!?愛情ってのは、その、あ、あいじょう…そ、そう!哀情よ!!」
キョン「は?」
ハルヒ「キョンを哀れむ心よ!だから、えと、いつもごめんねありがとうみたいな……じゃなくて!!」
キョン「と、とりあえず落ち着けって」
妹「ハルにゃん顔真っ赤ー」
ハルヒ「と、トイレ行って来る!」
キョン「おいハルヒ!」
キョン「……」
妹「キョン君追い掛けないの?」
キョン「トイレまで追い掛けるバカがどこにいるんだ」
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 02:33:28.41 ID:csxgcBdKO
キョン「…!」
キョン「そういえば、長門と朝比奈さんが言ってた…」
妹「キョン君どしたの?」
キョン「俺、やっぱり追い掛けてくる」
妹「はーい」
キョン「……」
ガラッ
ハルヒ「…何しに来たのよ」
キョン「トイレに居たんじゃなかったのか?」
ハルヒ「……」
キョン「…ハルヒ」
キョン「今まで気付いてやれなくてすまん」
ハルヒ「!!」
163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 02:38:02.52 ID:csxgcBdKO
キョン「普通に考えたら分かる事だった」
キョン「…すまん」
ハルヒ「……」
ハルヒ「…何であんたが謝ってんのよ」
ハルヒ「気付くのが遅いのよ…バカキョン」
キョン「それで、大丈夫なのか?」
ハルヒ「え?」
キョン「腹。腹痛かったんだよな」
ハルヒ「は、はら?」
キョン「ま、あんなへそ出した格好してたから当然っちゃ当然だろ」
ハルヒ「……」
キョン「もう腹冷やさないようにしとけよ」
ハルヒ「……はぁ」
ハルヒ「本当に、どうしようもないバカねあんた」
キョン「心配してやってんのに…お前なぁ」
167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 02:46:11.68 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「で…さ、どうするの?」
キョン「何が」
ハルヒ「何がじゃないわよ。ほら、ね?」
キョン「…?」
ハルヒ「あ、あんた気付いたとか言ったじゃない!」
キョン「いやだからお前、腹痛かったんだろ?」
ハルヒ「へ?」
キョン「ん?違うのか?」
ハルヒ「え…え?」
キョン「いやよくよく考えたら、お前いつもよりそわそわしてたもんな」
ハルヒ「……」
キョン「もっと早く気付いてやるべきだった」
ハルヒ「……」
169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 02:49:49.16 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「……」
ハルヒ「…アホ!バカ!マヌケ!」
キョン「!?」
ハルヒ「あたしの心を返せ!」
キョン「ハルヒ…?」
ハルヒ「なんであんたなの!?あんたなんか!」
キョン「どうしたんだよ?」
ハルヒ「…このバカァ!」
キョン「お、おい!」
キョン「……」
キョン「一体なにがなんだか…」
172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 02:59:05.92 ID:csxgcBdKO
キョン「すまん古泉!」
『何したんですか』
キョン「ハルヒが…なんか怒っちまった…」
『閉鎖空間は今のところありませんが…』
キョン「何?」
『冗談はやめてくださいよ』
キョン「じょ、冗談な訳あるか!」
『はは、実はあなたいる場所が、まるまる閉鎖空間だったりします』
キョン「!!」
『冗談です』
キョン「……」
『怒らないで下さい。あなたの鬱憤処理は僕の仕事の範疇を越えてますから』
キョン「…俺のストレスは誰が解消してくれるんだ」
『さあ、誰でしょうね?…では、切ります。いい夜をお過ごし下さい』
キョン「……」
176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 03:02:56.65 ID:csxgcBdKO
―――
――
―
キョン「ハルヒ、何処で寝るんだ?」
ハルヒ「どこでもいいわ」
キョン「好きなとこで寝ていいからな。妹の部屋か?」
ハルヒ「あんたの部屋は寝にくそうよね。キョンの部屋!」
キョン「見事に訳が分からない」
ハルヒ「…だがそれがいい!」
ハルヒ「みたいな?」
キョン「つまり、」
キョン「俺この席結構気に入ってんだけど。席替えしたい!」
キョン「こういう事か」
ハルヒ「うん」
キョン「ま、お前がいいならベットでもなんでも貸してやるよ」
ハルヒ「そ。ありがと」
177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 03:07:13.73 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「お風呂にする?それともシャワー?」
キョン「今は、風呂遠慮したい気分だな。風呂入る!」
ハルヒ「そうそう!その感じよ!」
キョン「ステーキかハンバーグ、どっち食いたい?」
ハルヒ「今あんまりお金無いのよね。ステーキにする!」
キョン「いい感じだな」
ハルヒ「あ、あとさ」
キョン「何だ?」
ハルヒ「キョンのバカ!アホ!だ、大好き!」
キョン「!!」
ハルヒ「れ…例だからね!?例えよ例え!」
キョン「だ、だよな、例えだよな」
ハルヒ「……」
キョン「……」
181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 03:10:16.94 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「ねぇキョン?」
キョン「ん」
ハルヒ「あんたいつ寝るの?」
キョン「誰かさんのせいで眠いから…もう寝るかな」
ハルヒ「まだ10時だけど」
キョン「自由にさせてくれ」
ハルヒ「…分かったわ。あたしも寝る」
キョン「そうか?」
ハルヒ「悪いわね。ベット貸してもらって」
キョン「団長には逆らえないのさ」
ハルヒ「何よそれ」
キョン「じゃあな。俺は寝る」
ハルヒ「…おやすみ」
キョン「……」
ハルヒ「……」
182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 03:13:16.76 ID:csxgcBdKO
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「……あのさ」
キョン「……」
ハルヒ「あんた、寝にくくないの?」
キョン「……」
ハルヒ「床、固くない?」
キョン「…大丈夫だ」
ハルヒ「そう…ならいいのよ」
キョン「……」
ハルヒ「…あのね」
ハルヒ「あんたが、やっぱり寝にくいんなら…」
キョン「……」
ハルヒ「…ベット使っていいのよ?」
187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 03:17:43.23 ID:csxgcBdKO
キョン「……ハルヒ」
ハルヒ「な、何?」
キョン「俺、男だぞ」
ハルヒ「…知ってるわよ」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「…あーやっぱり床固いなぁ」
ハルヒ「…!」
キョン「ふかふかのベットで寝てーなぁ」
ハルヒ「そ、そう。じゃあ、仕方ないわね」
キョン「…いいんだな?」
ハルヒ「あ、あんたが体痛くしても困るし。しょーがないのよ」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「…半分、だけだからね」
190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 03:20:28.66 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「あ、あんたそっち向きなさいよ」
キョン「お…おう」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「…ぁ、あんまり動くな!」
キョン「んな事言われても」
ハルヒ「寝返りは絶対禁止だから」
キョン「俺にどう制御しろと」
ハルヒ「あたしに触ったら死刑よ」
キョン「…わかったよ」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「……」
192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 03:23:48.15 ID:csxgcBdKO
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「…駄目だ全然寝れねぇ」
ハルヒ「…あたしも」
キョン「どうしてだろうな」
ハルヒ「知らないわよ…。あんた、疲れてんじゃないっけ」
キョン「いやそうだけどさ」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「…さかな」
キョン「…なす」
ハルヒ「すいか」
キョン「からす」
193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 03:27:43.89 ID:csxgcBdKO
キョン「何故しりとりなんだ」
ハルヒ「だんちょう」
キョン「もういいよ」
ハルヒ「困った時のしりとりよ」
キョン「しりとりはそんなに万能じゃねぇ」
ハルヒ「じゃあ何すんの?」
キョン「む…」
ハルヒ「キョンが無能だから寝るわ」
キョン「勝手にしろ」
ハルヒ「おやすみ。せいぜい、寝付けなくて一人で苦しみなさい」
キョン「そういうお前はどうなんだ」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「はぁ…」
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 03:34:13.11 ID:csxgcBdKO
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「…ハルヒ?」
ハルヒ「……」
キョン「寝たのか?」
ハルヒ「……」
キョン「おーい」
ハルヒ「……」
キョン「そっち向いていいか?」
ハルヒ「……」
キョン「よし。寝たなら勝手にやらせてもらう」
ハルヒ「……」
キョン「ハルヒ、起きてんだろ」
ハルヒ「……」
キョン「…正直に言わないと、襲っちまうぞ?」
198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 03:38:47.78 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「……」
キョン「…なーんてな。ハルヒ、起きてるのバレバレだ」
ハルヒ「……」
キョン「いい加減に、寝たふりやめろって」
ハルヒ「……」
キョン「ホントに襲うぞ」
ハルヒ「……」
キョン「…おーい…ハルヒー」
ハルヒ「……」
キョン「マジで寝たのか」
ハルヒ「……」
キョン「やれやれ…俺は一人で何やってんだか」
ハルヒ「……」
キョン「おやすみ、ハルヒ」
ハルヒ「……」
202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 03:44:54.29 ID:csxgcBdKO
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「……キョン?」
キョン「……」
ハルヒ「寝てる…わよね…」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「よ、よし」
キョン「……」
ハルヒ「起きたら…ぶっ殺すからね」
キョン「……」
ハルヒ「……」
ちゅっ
204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 03:49:03.80 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「お、おやすみキョン!」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「…ハルヒ」
ハルヒ「!!!」
キョン「今の柔らかい感触は何だ」
ハルヒ「あ、あああんた起きてたの!?」
キョン「まあな」
ハルヒ「ぅぐぁ…」
キョン「俺の推測が正しければ…」
ハルヒ「ば、バカ!!」
キョン「まだ何も言って無いぞ」
ハルヒ「言わなくていい!」
キョン「……」
キョン「そうだな。言わなくていいか。間違ってたら…恥ずかしいし」
206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 03:56:09.88 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「…!」
ハルヒ「な、何よ言いなさい!」
キョン「どっちなんだよ」
ハルヒ「早く!」
キョン「言わねーよ」
ハルヒ「むむ…」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「…キョン」
キョン「…何だ」
ハルヒ「何であたし達、同じベットで寝てるんだろうね」
キョン「……」
キョン「…さあな」
ハルヒ「何であたし達、寝れないんだろ」
209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 04:02:15.94 ID:csxgcBdKO
キョン「…さあな」
ハルヒ「でも」
キョン「でも?」
ハルヒ「一つだけ、はっきりしてる事があるわ」
キョン「言ってみろ」
ハルヒ「あたしね」
ハルヒ「キョンとこうして一緒に居られて、嬉しい」
キョン「…!」
ハルヒ「何故か、すごく嬉しいの」
キョン「……」
キョン「…それ」
キョン「俺と同じだな」
ハルヒ「……」
キョン「俺も、嬉しいっつーか…」
キョン「ま、まあ、悪くはないな」
212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 04:06:46.13 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「…キョン」
キョン「どうした」
ハルヒ「今日ぐらい、いいよね」
キョン「な、何がだよ」
ハルヒ「バカ。甘えさせろって言ったのよ」
キョン「…俺はどうすれば?」
ハルヒ「こっち向きなさい」
キョン「ん」
ハルヒ「い、今から抱きしめるから」
キョン「どうぞ」
ハルヒ「……」
ぎゅ
キョン「……」
ハルヒ「…あっつい」
キョン「こんだけ密着してんだから、まあそうなるわな」
216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 04:10:42.29 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「今、あたしの顔見たら死刑だから」
キョン「見ねえよ。ていうか見れないだろ」
ハルヒ「ん」
キョン「…ハルヒ」
ハルヒ「…何よ」
キョン「気付いてやれなくて、すまん」
ハルヒ「腹痛に?」
キョン「……」
ハルヒ「ばーか」
キョン「すまん。あの時は…どうかしてたんだ」
ハルヒ「信じていいの?」
キョン「ああ。今度は…信じていいぞ」
ハルヒ「じゃあ、行動で示してよね」
キョン「……」
キョン「…一回、顔上げてくれ」
218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 04:15:57.71 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「ば、バカ!窒息するとこだった!」
キョン「悪くはなかったろ」
ハルヒ「ま、まぁ…ね」
キョン「そうだ」
ハルヒ「…?」
キョン「ハルヒ特製、愛情たっぷりハンバーグ、美味かったぞ」
ハルヒ「!!」
キョン「出来れば、また作ってくれ」
ハルヒ「…ば、バカ」
キョン「照れるとそればっかりかよ」
ハルヒ「仕方ないでしょ!恥ずかしいの!」
キョン「ハルヒ、あったかい」
ハルヒ「なっ…」
キョン「柔らかくて。いい匂いだし」
ハルヒ「あっ…ちょっとキョン…?」
221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 04:19:09.81 ID:csxgcBdKO
キョン「ハルヒ…」
ハルヒ「ぅあ…きょ、キョンやめ…」
キョン「なーんてな」
ハルヒ「…え?」
キョン「なんだ、して欲しかったのか?」
ハルヒ「死ねっ!」
キョン「いだっ!」
ハルヒ「エロキョン!」
キョン「お、俺の息子が…」
ハルヒ「このまま再起不能にしてやるわ」
キョン「すまん!なんでも言う事聞くから!」
ハルヒ「ほう」
キョン「やべ…」
ハルヒ「言ったわね」
キョン「言っちまった…」
222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 04:23:46.41 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「じゃあ!」
ハルヒ「あたしと付き合いなさい!」
キョン「どこに?」
ハルヒ「あたし、勇気出したのになぁ」
キョン「すまん」
ハルヒ「で?どうなの?」
キョン「キスまでしといて、今更って感じだな」
ハルヒ「そうかも」
キョン「俺なんかでいいのか?」
ハルヒ「誰に聞いてんの?」
キョン「…すまん」
ハルヒ「…大好き」
キョン「い、いきなりだな」
ハルヒ「あれ?思ったより緊張せずに言えたわ」
キョン「照れずにの間違いだろ」
226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 04:29:42.76 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「強く抱きしめていい?」
キョン「どうぞ」
ハルヒ「ふふ、キョンの匂い」
キョン「……」
ハルヒ「足絡ませるわよ」
キョン「お、おい」
ハルヒ「何?」
キョン「理性が限界だ」
ハルヒ「頑張れ!キョンの理性頑張れ!」
キョン「マジでやばいって!」
ヴヴヴヴヴヴ
キョン「!!」
ハルヒ「!!」
キョン「で、電話?」
ハルヒ「誰から?」
キョン「…古泉だ」
228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 04:36:52.41 ID:csxgcBdKO
キョン「出るぞ」
ハルヒ「うん」
ピ
『夜遅くにすいません』
キョン「切るぞ」
『困ります』
キョン「冗談だ」
『どうです?涼宮さんとはうまくいってますか?』
ハルヒ「!!」
キョン「べ、別に、いつも通りだ」
『嘘っぽいですね。もしかしてもう押し倒してたり』
キョン「切るぞ」
『すいません。本題に入ります。あなたに伝えたい事があるんです』
キョン「何だ?」
『長門さんと、朝比奈さんが酔っ払いました』
229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 04:40:25.35 ID:csxgcBdKO
キョン「…は?」
ハルヒ「…え?」
『蝿?蝿ってなんですか蝿って』
ハルヒ「や、やば」
キョン「なんでもない!それより、酔っ払ったって?」
『ええ。でろでろのベロンベロンですよ。そこで、あなたに助けを乞こうかと』
キョン「具体的に?」
『今から、長門さんのマンションに来ていただけませんか?涼宮さんは別室ですよね?』
キョン「無理だ」
『ありがとうござ……って、ええ!?』
キョン「無理だと言ったんだ」
『頼みますよ。僕一人じゃ収集つかなくなってしまって…』
キョン「んな事言われてもな」
『そんな…』
キョン「運命は時に残酷なのだよ」
『……』
231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 04:43:07.70 ID:csxgcBdKO
キョン「すまん。そういう事だ」
『ちょっと待って下さいよ…』
『古泉君!何やってんですかぁ!』
キョン「!!」
ハルヒ「!!」
『あ、朝比奈さん落ち着いて!今行きますから!』
『古泉君!涼宮さんとキョン君も呼んで来て下さい!』
『分かりました!だから落ち着いて……あっ』
キョン「……」
ハルヒ「……」
『長門さん!それは食べ物じゃないですよ!』
『古泉一樹も食べるべき』
『机をですか!?ちょ…朝比奈さんやめ…』
ブツリ
キョン「……」
ハルヒ「……」
233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 04:48:06.21 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「有希が酔っ払うって…」
キョン「信じがたいな…」
ハルヒ「なーんか、見事にムード壊されたわね」
キョン「そうか?」
ハルヒ「そうよ」
キョン「抱いていいか?」
ハルヒ「えっ…」
キョン「普通の意味で」
ハルヒ「あ、ああ、そっちね」
キョン「当たり前だろ」
ハルヒ「いいわよ。でも、あんまり強くしちゃダメよ」
キョン「俺の理性が残ってる内は、な」
ハルヒ「変態」
キョン「ハルヒが悪い」
ハルヒ「あたしは悪くないわ」
234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 04:51:20.31 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「ん…」
キョン「苦しいか?」
ハルヒ「大丈夫よ」
キョン「可愛い」
ハルヒ「!?」
キョン「あのお前が、こんなに甘えてくるとは思わなかった」
ハルヒ「…あんただけよ」
キョン「ありがとよ」
ハルヒ「バカ…」
キョン「ちくしょう可愛い」
ハルヒ「なっ…何言ってんのよ!」
キョン「俺の素直な気持ち」
ハルヒ「ぅ…」
キョン「お前、ホントに照れ屋さんだな」
ハルヒ「ぅ、うるさい…」
237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 04:56:38.30 ID:csxgcBdKO
キョン「頭撫でられるのが好きとみた」
ハルヒ「…否定はしないわ」
キョン「お前さ」
ハルヒ「何?」
キョン「今もまだ遠慮してんじゃないか?」
ハルヒ「……」
キョン「今は、甘えていいって言ったろ」
ハルヒ「…だって」
キョン「だってもくそもあるか。ハルヒ、お前の好きにしていいんだ」
ハルヒ「…なんかあんたキャラ違うわよ」
キョン「そういうお前もな」
ハルヒ「……」
ハルヒ「…分かった」
キョン「お?」
ハルヒ「その…、茶化したりしないでよ?」
243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 05:01:36.90 ID:csxgcBdKO
キョン「大丈夫だ」
ハルヒ「……」
ハルヒ「…キョン」
キョン「何だハルヒ」
ハルヒ「あんたの私物とか、真似したのあたしなの」
キョン「……」
ハルヒ「なんだか、同じ物をキョンが使ってると思うと…」
ハルヒ「なんだろ、うまく言い表せないや」
キョン「…やっぱりお前か」
ハルヒ「…お揃いよ?」
キョン「まあ、悪くはない」
ハルヒ「あんたさっきからそればっかり」
キョン「……すまん」
ハルヒ「謝らなくていいのに」
キョン「…!」
245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 05:06:41.22 ID:csxgcBdKO
ハルヒ「どしたの?」
キョン「いや、なんでもない」
ハルヒ「キョンっ」
キョン「ぐ…、ちょっと苦しい…」
ハルヒ「離してあげないんだから!」
キョン「…好きにしろよ」
ハルヒ「へへ…」
キョン「ハルヒ、こっち見ろ」
ハルヒ「っ!?」
キョン「……」
ハルヒ「きょ……ん……」
キョン「……どうだ?」
ハルヒ「ずるいわ…こんなの…」
キョン「こうでもしないと、お前は素直にならないだろ」
248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 05:10:31.44 ID:csxgcBdKO
―――
――
―
キョン「ハルヒ、眠いのか?」
ハルヒ「うん…ちょっとね」
キョン「寒くないか?」
ハルヒ「キョンが抱きしめてくれてるから大丈夫よ?」
キョン「…そういう事じゃなくてだな」
ハルヒ「ずーっと、離しちゃだめ」
キョン「はいよ」
ハルヒ「寝てる時も…ずっと…」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「…おやすみ」
ハルヒ「……」
キョン「……」
249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 05:14:44.29 ID:csxgcBdKO
翌日 部室
キョン「王手」
古泉「しまった」
キョン「お前弱すぎないか…」
古泉「こればっかりはどうにも出来ません」
みくる「ぅ…ふらふらします…」
ハルヒ「みくるちゃん…飲み過ぎよ…」
長門「二日酔い」
キョン「お前はぴんぴんしてんのな」
長門「あれぐらいなんて事はない」
古泉「……」
みくる「ふぇ…」
ハルヒ「だ、大丈夫?」
長門「……」パタン
250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 05:16:32.47 ID:csxgcBdKO
キョン「今日は終わりか。じゃあ、俺は帰る」
ハルヒ「ま、待てっ!」
キョン「…?」
ハルヒ「あんたには…えっと、説教があるから残ってなさい!」
キョン「はぁ?何だよそれ」
古泉「では、お先に失礼します」
みくる「あ、あたしも…」
長門「……」
バタン
古泉「それにしても、部室でメイド服を着ていない朝比奈さんというのも、なかなか珍しいものでしたね」
みくる「今日は…ちょっと具合が…」
長門「……」
古泉「学校、無理して来る必要は無いんですよ?涼宮さんには、僕から言っておきますから」
みくる「ありがとう古泉君…」
251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/07(月) 05:19:30.10 ID:csxgcBdKO
キョン「で?何の説教だ」
ハルヒ「みんな帰った?」
キョン「…ああ」
ハルヒ「ホントに?どっかに隠れてない?」
キョン「出ていくの、お前も見ただろ」
ハルヒ「ふー…」
キョン「……」
ハルヒ「…キョン!一緒に帰りましょっ!」
キョン「…!」
ぎゅっ
ハルヒ「大好き!」
終わり
254 名前: ◆D/WPxQ1tnA [] 投稿日:2009/09/07(月) 05:21:34.08 ID:csxgcBdKO
やあ、また俺なんだ
嫁氏じゃなくて悪かったんだぜ
それにしても……
朝になっちまったよ…
ありがとう
そしておやすみ