1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 18:37:34.36 ID:fYnGDYUv0
ハルヒ「もう三日よ、三日! みくるちゃんがいないとつまんない!」
キョン「仕方ないだろ、風邪なんだから」
ハルヒ「お見舞いに行こうとしても、絶対に来ないで、なんて言うし…」
キョン「朝比奈さんのことだ。風邪をうつしてしまったら悪いと思ってるんだろう」
ハルヒ「んー…まぁ、あたしはキョンと違って馬鹿じゃないから、風邪をひく可能性もあるけどさ」
キョン「お前なぁ」
ハルヒ「SOS団の中で風邪をひく心配がないのは、あんただけよね」
キョン「へーへー、そうかい」
ハルヒ「それにしても心配だわ。古泉くんも、心配よね?」
古泉「ええ、とても心配です」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 18:38:58.29 ID:fYnGDYUv0
古泉「なんて話を今日、部室でしていたのですよ」
みくる「……っ…」
古泉「みなさん、朝比奈さんのことを心配しているようです」
みくる「な、なら…」
古泉「僕も、心配していると言ったんです」
みくる「………」
古泉「だって、あなたは人気者だから…いつか僕から離れていくかもしれない」
みくる「…ぅぅ…」
古泉「そんなの、僕は耐えられません」
みくる「…で、でも…あたし、いつかは未来に…」
古泉「大丈夫です。そんなこと、僕がさせませんから!」 にこっ
みくる「……無理、ですよ…」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 18:41:20.69 ID:fYnGDYUv0
古泉「あなたが未来に帰るなんて絶対に嫌です」
古泉「ずっと僕と一緒にいましょう」
みくる「………」
古泉「あなたは僕が守ります!」
みくる「…お家に…、お家に、帰して…」
古泉「どうしてですか? ずっと僕の傍に居れば、安心なんですよ」
みくる「…や…」
古泉「僕は…あなたのことが好きなんです」 ぎゅっ
みくる「古泉く…」
古泉「もう、僕にはあなたしか…」
みくる「………」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 18:43:33.07 ID:fYnGDYUv0
古泉「晩御飯作りますね! 待っててください」
みくる「あ…あの…せめて、この手錠を…」
古泉「だめです。その手錠を取ってしまったら、あなたはどこかへ行ってしまうのでしょう?」
みくる「行かないよ、行かないっ…」
古泉「嘘だ」
みくる「ひっ…!」
古泉「どこへ行く気なんですか? 逃げるんですか? 僕から?」
みくる「や、やめてっ! 包丁を向けないでぇ!」
古泉「………」
みくる「どこにも行かないからぁ…ひっく…」
古泉「泣かないでください」 カランッ
みくる「ひぃっ!」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 18:44:32.69 ID:fYnGDYUv0
古泉「あなたを傷つけたりはしません」
みくる「…ぅっ……」
古泉「無理に取ろうとしたんですか? 手首に傷がついているじゃないですか」
みくる「………」
古泉「…だめですよ。傷をつけたりしては」 なでなで
みくる「ご…ごめんな、さい…」
古泉「消毒をしなければね。手錠を外します」
みくる「はい…」
古泉「本当に、どこにも、行かないですか?」
みくる「……! 行きません。行かない、から…」
みくる「(そんな寂しそうな目で…あたしを見ないで)」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 18:46:22.51 ID:fYnGDYUv0
古泉「包帯を巻いて…、出来ました」
みくる「………」
古泉「早く治るといいですね」 にこっ
みくる「…う…うん…」
古泉「あなたは美しい人なんですから。傷は似合いませんよ」
みくる「………」
古泉「もう、無理に取ろうとしないでくださいね」 ガシャ
みくる「……はい…」
古泉「ふふ。では、今度こそ晩御飯作りますね」
みくる「………」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 18:49:52.35 ID:fYnGDYUv0
古泉「あーん、してください」
みくる「じ…自分で食べたい、です」
古泉「あーん」
みくる「……あ…あーん…」
古泉「美味しいですか?」
みくる「…お、美味しい、です…」
古泉「昨日のと、どっちが美味しいですか?」
みくる「わ、分かんな…いえ、ど、どちらも美味しい…です」
古泉「本当ですかっ!?」
みくる「………」
古泉「嬉しいです。朝比奈さんに褒めていただけるなんて」
古泉「明日はもっと美味しくなるよう、頑張りますねっ」
みくる「…頑張って、ください」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 18:51:44.09 ID:fYnGDYUv0
古泉「あ、そうだ。明日は一緒に学校に行きましょう」
みくる「学校…! 行けるんですか!?」
古泉「あまり長いこと休むと、涼宮さんがうるさいですから」
古泉「本当は、行かせたくないんですけど…しょうがないです」
みくる「…はぁ……」
古泉「一緒に登校して、一緒に下校しましょうね!」
みくる「う…あ、その…」
古泉「? どうしました?」
みくる「い、いえ…なんでも…」
古泉「三日振りの学校ですから、お風呂に入って綺麗にしていかないといけませんね」
古泉「あなたはお風呂になんて入らなくても、十分綺麗なんですが」 くすくす
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 18:56:43.76 ID:fYnGDYUv0
みくる「え…? 今、なんて…」
古泉「ですから、脱いでください。一緒に入りましょう」
みくる「す、すみません…意味が、よく…」
古泉「あなたの体は僕が洗いますから」
みくる「…そんなの絶対に嫌ですよっ、何を言って…」
古泉「早く。脱いでください。無理やり脱がせてもらいたいんですか?」
みくる「ひっ…!」
古泉「大丈夫ですよ。きちんと隅々まで洗いますからっ」 にこっ
みくる「………」
古泉「………」 にこにこ
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 19:03:40.14 ID:fYnGDYUv0
ごしごし
みくる「………」 びくびく
古泉「もっとリラックスしてはいかがですか? 折角のお風呂なんですから」
みくる「で、できません…」
古泉「…背中まで美しいんですね、あなたは」 すっ
みくる「……ひぃ…」
古泉「本当に、美しいです」 ぎゅっ
みくる「ひゃあぁっ! や、やめて…!」
古泉「大丈夫です。変な気は起こしませんから」
古泉「こうしてあなたを抱きしめるだけで…僕は幸せなんです」
みくる「古泉くん…」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 19:09:38.18 ID:fYnGDYUv0
古泉「本当に風邪をひいてしまわないように、髪を乾かさなければいけませんね」
みくる「………」
古泉「僕がやりますから、座ってください」
みくる「……あ、ありがとう…」
古泉「熱かったら、言ってくださいね」 ぶお〜ん
みくる「本当に、なにもしませんでしたね…」
古泉「なにがですか?」
みくる「お…お風呂、で…」
古泉「ふふ。なにか期待をされていたのですか?」
みくる「し、してないですっ!」
古泉「本当ですか? 怪しいですねぇ」
みくる「してない…です…」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 19:17:03.74 ID:fYnGDYUv0
古泉「あなたを汚したくありませんので」
みくる「………」
古泉「あなたには、ずっと美しい姿で居て欲しい」
古泉「ずっと。ずっと、僕の朝比奈さんで…」
みくる「(こ…怖い…)」
古泉「ふふ。汚したくはないですが、抱きしめるくらいは、いいですよね」
みくる「え…っと」
古泉「愛しています、朝比奈さん」
古泉「朝比奈さんも、僕のこと、愛してくれていますよね?」
みくる「…ぅ…あ…」
古泉「………」 にこっ
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 19:26:35.68 ID:fYnGDYUv0
古泉「寝るときは、僕の右手と朝比奈さんの左手を繋げましょうね」 ガシャ
みくる「今日は…ね、寝るんですか…?」
古泉「さすがに三日も寝ないというのは、キツいですから」
みくる「…寝るときぐらいは、と、取りませんか?これ」
古泉「嫌です」
みくる「ひっ…」
古泉「いつもこうやって、繋がっていられたらいいのにな」
古泉「本当に、ずっと傍にいられるのに」
みくる「………」
古泉「なんて…さすがに寝るときくらいしか無理ですよね、これは」
古泉「朝比奈さん、小さい手ですね。ふふ、可愛らしいです」 ぎゅう
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 19:30:31.78 ID:fYnGDYUv0
みくる「………」
古泉「おやすみなさい、朝比奈さん」
みくる「お…おやすみ…なさい…」
古泉「………」 ぎゅっ
みくる「く、苦しいですよ…古泉くん」
古泉「………」
みくる「寝ちゃった、の…?」
古泉「………」
みくる「(逃げられない…かな…今のうちに)」
古泉「朝比奈…さん…」
みくる「………」
みくる「古泉くん…どうして、こんなことをするの…?」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 19:35:25.88 ID:fYnGDYUv0
・・・
みくる「……ん…」
古泉「起きましたか? おはようございます」
みくる「あたし…いつの間に、寝て…」
古泉「気持ち良さそうに寝ていましたよ」
みくる「………」
古泉「朝食を作りますね」
みくる「か、顔…洗っていいです、か」
古泉「新しい歯ブラシがそこの引き出しにありますので。良ければお使いください」
みくる「…ありがとう、ございます」
古泉「ふふ。かまいませんよ。それはあなたの歯ブラシにしますから」
みくる「……あたし…の…」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 19:42:12.22 ID:fYnGDYUv0
ハルヒ「みくるちゃんっ! 体はもう平気なの?」
みくる「は…はい、大丈夫です…心配をかけてしまって、すみません…」
ハルヒ「いいのよ別に! まだ元気ないみたいだけど、大丈夫なの?」
みくる「ぜ、全然…」
キョン「顔色も悪いですよ」
みくる「ほんと、大丈夫ですから」
キョン「ちょっと失礼します。熱は…」 ぴとっ
みくる「…っ! ひえっ!」
ハルヒ「こら、キョン! みくるちゃんのおでこを触らないのっ! 嫌がってるじゃない」
キョン「手で少し触れただけなのに…ショックだ…」
みくる「ち、違っ…! い、嫌とかじゃなくて…、そのぉ」
古泉「………」 にこにこ
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 19:48:55.31 ID:fYnGDYUv0
みくる「ごめんなさい、ちょっとびっくりしちゃって…」
キョン「すみません」
みくる「ううん。いいの…ありがとう、キョンくん。えへへ」
ハルヒ「さ、みくるちゃん! 久々にお茶を淹れてちょうだい」
みくる「はぁい」
古泉「………」
キョン「どうした? 今日はやけに静かだな」
古泉「そうですか? 普通ですよ」
キョン「お前も朝比奈さんが来てくれたことにもっと喜べ」
古泉「ふふふ」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 19:57:50.75 ID:fYnGDYUv0
・・・
バァンッ
みくる「ひっ…!」
古泉「どうして彼に触れられて、嬉しそうにしているんですか」
みくる「う…嬉しそうになんて…してな、」
古泉「彼に微笑んでいたじゃないですか」
みくる「そ、それは…だって…」
古泉「朝比奈さんは僕の朝比奈さんなのにっ…」
みくる「うぐっ!…く、くるし…」 ぎりぎり
古泉「他人に触れられたくない…朝比奈さんは、僕の…」
みくる「…こ、いず……ぅあ…」 ぎりぎり
古泉「……あ…」 ぱっ
みくる「げほっ!…げほ、げほっ…」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 20:04:04.77 ID:fYnGDYUv0
古泉「朝比奈さんっ! だ、大丈夫ですか!」
みくる「ぜえ、ぜえ…げほっ…」
古泉「ご…ごめんなさい…ごめんなさい…」 ぎゅっ
みくる「はぁ……はぁ……」
古泉「朝比奈さん…ごめんなさいっ…」 ぎゅうぅ
みくる「…大丈夫、だから…古泉…くん」
古泉「傷、傷…ついてませんか、跡…」
みくる「………けほ…」
古泉「好きです、好きです…朝比奈さん…」
みくる「………」
古泉「ずっと…僕の傍に…」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 20:08:59.76 ID:fYnGDYUv0
・・・
ハルヒ「今日の班分けは、みくるちゃんとキョン」
ハルヒ「あたしと有希と古泉くんね!」
みくる「………」
キョン「よっしゃ」
ハルヒ「キョン、デートじゃないんだからね」
キョン「分かってる。というか聞き飽きた言葉だ、それ」
ハルヒ「じゃ、また後でね! ちゃんと探すのよ!」
古泉「また、後で」 にこっ
みくる「…っ…」 びく
キョン「?」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 20:14:08.05 ID:fYnGDYUv0
みくる「………」
キョン「…まだ具合、悪いんですか?」
みくる「えっ?」
キョン「いや、なんだか元気なさそうだったんで」
みくる「そ…そうかな。大丈夫ですよ?」
キョン「何かあったんですか? 何もないなら、それでいいんですけど」
みくる「…キョン…くん」
キョン「はい」
みくる「あ、たし…あたし、ね…古泉くん…古泉くんに…」
キョン「古泉が…どうかしました?」
みくる「…古泉…くんに」
みくる「(あれ…なんでだろう、言えない…)」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 20:17:51.59 ID:fYnGDYUv0
キョン「朝比奈さん?」
みくる「…ううん、なんでも…ないの」
キョン「なんでもなかったら、泣かないでしょう」
みくる「え…? あ、あれ。どうしてかな」 ぽろぽろ
キョン「とりあえずハンカチを」
みくる「…ありがと…、うぅっ…」
みくる「(あたしは、古泉くんのことを、どう思っているんだろう)」
みくる「(分かんない…どうして、分かんないのかな)」
キョン「………」
みくる「ひっく…ぅぅぅ…」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 20:23:44.68 ID:fYnGDYUv0
・・・
古泉「…どうして泣いた後のような目をしているんですか?」
みくる「ちょ…ちょっと、目にゴミが入っちゃって…」
古泉「彼、ですか?」
みくる「…違います…」
古泉「彼になにか嫌なことをされたのなら、すぐに言ってくださいね」
みくる「キョンくんは、関係ないです」
古泉「では、もしも彼になにか嫌なことをされたときは、すぐに言ってくださいね」
古泉「すぐに彼を殺します」 にこっ
みくる「……!」 ぞっ
古泉「なんて、彼を殺せるわけがないんですけどね」
古泉「彼は涼宮さんの鍵なんですから」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 20:27:10.02 ID:fYnGDYUv0
>>63
マジで?ネタ被りごめん
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 20:35:51.77 ID:fYnGDYUv0
みくる「そ…そうです…それに、そんなことしちゃ…」
古泉「でも、あなたがひどいことをされてしまったときは、そんなこと関係ありません」
古泉「彼をこの世から消してみせますよ、僕は。あなたの為に」
みくる「…そんな…」
古泉「…そんなに怯えないでください。冗談ですよ」 ぎゅっ
みくる「…あっ…」
古泉「あなたのことを傷つける人は許さない、というのは本当ですが」
みくる「古泉くん……」
古泉「手、繋いで帰りませんか?」
みくる「………」
古泉「…ダメ、でしょうか」
みくる「…ううん。ダメじゃないよ」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 20:40:17.61 ID:fYnGDYUv0
古泉「今日は、あなたの好きなメニューなんです」
みくる「…わぁ…」
古泉「嬉しいですか?」
みくる「う…うん。嬉しい、よ」
古泉「良かった…」 にこっ
みくる「(そんなに幸せそうに笑わないで…)」
古泉「どうぞ、あーんしてくださいっ」
みくる「あ、あーん」
古泉「美味しいですか?」
みくる「……美味しい」
古泉「へへ」 にこにこ
みくる「………」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 20:49:21.46 ID:fYnGDYUv0
みくる「古泉、くん」
古泉「はい、なんでしょう?」
みくる「古泉くんは…どうして、あたしが好きなの?」
古泉「どうして、ですか…どうしてと言われましても、好きなものは好きなんです」
みくる「じゃ、じゃあ…どうして、好きなのに、こんなことをするんですか?」
古泉「……? 好きだからですよ」
みくる「おかしい、です」
古泉「…おかしいん、ですか?」
みくる「おかしいですよっ…! こんな、こんな…」
古泉「………」
みくる「こ、古泉くん…?」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 20:54:03.51 ID:fYnGDYUv0
古泉「だって…朝比奈さんは可愛くて、美しくて」
古泉「放っておいたら、危ないじゃないですか」
古泉「だから、僕が守るんです。あなたを」
みくる「た…頼んでません、そんな、こと…」
古泉「僕、あなたと一緒にいたいんです」
みくる「迷惑なんですっ!」
古泉「………」
みくる「はあ…はあ…」
古泉「……朝比奈さんは、僕のこと、嫌いなんですか?」
みくる「き…きら……」
古泉「嫌い、なんですか?」
みくる「…あたしは、古泉くんの…こと…」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 20:59:47.02 ID:fYnGDYUv0
みくる「……好き」 ぽろぽろ
古泉「朝比奈さん…?」
みくる「あたし…古泉くんのこと、好きです…」
みくる「なんでだろう。怖かったのに…お家に帰りたかったのに…」
みくる「あなたが優しく…あたしを抱きしめるから…」
みくる「…ひっく…うえぇーーーんっ」
古泉「泣かないでください」 ぎゅっ
みくる「やめてよぉ…そうやって、するからっ…」
みくる「あたし、あたしぃ…」
古泉「好きです。朝比奈さん。世界で一番、あなたが好きです」
みくる「古泉…くん…」
古泉「ずっと、一緒に…」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 21:03:52.78 ID:fYnGDYUv0
ピンポーン
古泉「…誰でしょうか、見てきます」
みくる「………」 ぎゅう
古泉「朝比奈さん、すごく、すごく嬉しいんですが」
みくる「あ…ご、ごめんなさい」
古泉「………」 にこっ
みくる「(好きだって気づいたら、なんだか急に…あたしったら)」
ガチャ
古泉「おや。あなたですか。どうしました、こんな時間に」
キョン「入るぞ」
古泉「ちょ、ちょっと…」
キョン「朝比奈さん。やっぱり」
みくる「キョンくん…?」
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 21:09:23.59 ID:fYnGDYUv0
キョン「長門に聞いた。お前、朝比奈さんを監禁してるんだってな」
古泉「…か、監禁なんかじゃ」
キョン「嘘をつくなっ!」
古泉「………」
キョン「朝比奈さん、大丈夫ですか。怖かったでしょう」
みくる「え? え…?」
古泉「僕は、朝比奈さんが好きで…、一緒に暮らしてるだけです」
キョン「…いかれてんのか、お前は」
古泉「朝比奈さんに触らないでください」
キョン「朝比奈さんは俺が守る」
みくる「キョ…キョンくん、違う、違うの…」
古泉「朝比奈さんっ…!」
キョン「!」
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 22:06:45.93 ID:fYnGDYUv0
みくる「古泉くんっ…!!」
キョン「………」
みくる「やっ…やだ、古泉くん、古泉くんっ!」
古泉「…う…、あ、朝比奈さ…」
みくる「ち、血が…嘘、やだ、ど、どうし…」
古泉「……怖い思いをさせて…ごめんなさい…」
古泉「…嘘…げほ、嘘、でも好きだって言ってくれて、嬉しかった、です」
みくる「嘘なんかじゃ、嘘なんかじゃないよっ…古泉くん、好きだよぅ…!」
古泉「美しいあなたに…僕の血が、ついてしまいます…離れ、て…」
みくる「古泉、くん…いや…いやぁ…」
古泉「あ、りがとう、朝比奈さん…愛して、います…」
みくる「……ずっと一緒だって…言ったのに…! 古泉くんっ…!」
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 22:10:14.24 ID:fYnGDYUv0
キョン「朝比奈さん」
みくる「…触らないで」
キョン「朝比奈さん、あなたは古泉を好きだと思い込んでいるだけなんです」
みくる「違います…あたしは、古泉くんのことが…本当に…」
キョン「あなたは俺が元に戻してあげますから」
みくる「やっ…古泉くん、あたしずっと、古泉くんの傍に」
みくる「古泉くん言ってたもん。ずっと、ずっと傍にって。ずっと一緒だって」
キョン「朝比奈さんっ!」
みくる「起きて、古泉くん。またあたしに美味しいご飯を作ってください」
みくる「古泉くん、いつまで寝てるの? 古泉くん、古泉くん」
キョン「………」
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 22:18:07.74 ID:fYnGDYUv0
・・・
ハルヒ「古泉くん、どこに行っちゃったのかしらね」
みくる「なに言ってるんですか? 涼宮さん」
ハルヒ「………」
みくる「古泉くんなら、あたしの傍にずっといますよ?」
ハルヒ「うん、そうだったわね。ごめんね、みくるちゃん」
長門「朝比奈みくるは古泉一樹に好意を寄せていた」
キョン「どうして言ってくれなかったんだ」
長門「あなたが人の話を最後まで聞かずに電話を切ったから、言えなかった」
キョン「…朝比奈さんも壊れちまって、何も残らなかったな」
キョン「俺の手には、残ってるけどな」
キョン「古泉を殺した感触が。今でもずっと」
完
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/02(水) 22:19:24.56 ID:fYnGDYUv0
読んでくれてありがとう!矛盾点があったら、それはスルーしといてくれ!